JPH06115949A - 屈折率分布を有する石英系ガラス体の製造方法 - Google Patents

屈折率分布を有する石英系ガラス体の製造方法

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JPH06115949A
JPH06115949A JP4263979A JP26397992A JPH06115949A JP H06115949 A JPH06115949 A JP H06115949A JP 4263979 A JP4263979 A JP 4263979A JP 26397992 A JP26397992 A JP 26397992A JP H06115949 A JPH06115949 A JP H06115949A
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JP
Japan
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refractive index
index distribution
alkoxide
silicon
gel
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Application number
JP4263979A
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English (en)
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Shiro Konishi
史郎 小西
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Hitachi Cable Ltd
Original Assignee
Hitachi Cable Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】単一成分の拡散モデルによって与えられる擬似
放物線状以外の屈折率分布を有することを可能とする。 【構成】シリコンアルコキシドとシリコン以外の金属の
アルコキシドを含む混合溶液にゲル化剤を添加して混合
溶液をゲル化させ、ゲル化したゲル体から金属の一部を
溶出させ、溶出後のゲル体を乾燥、焼結してガラス体を
製造する屈折率分布を有する石英系ガラス体の製造方法
において、シリコンアルコキシドとシリコン以外の金属
のアルコキシドの双方もしくは一方のアルコキシドとし
て複数の多量体を用いたことを特徴とする。 【効果】石英系ガラス体の屈折率分布の形状が調節され
るようになる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、屈折率分布を有する石
英系ガラス体の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】通常、ドープ成分を含むシリコンアルコ
キシドからゾルゲル法により屈折率分布を有する石英系
ガラス体を製造するには、シリコンアルコキシドとシリ
コン以外の金属のアルコキシドとの混合アルコール溶液
に水を添加し、これらの金属アルコキシド(以下、アル
コキシド類と称する)の加水分解と縮合を行わせ、内部
に水とアルコールを含む多孔質のウエットゲルを形成さ
せる。
【0003】このウエットゲルを酸の水溶液に浸漬し
て、シリコン以外の金属アルコキシドに起因するドープ
成分の一部をウエットゲルから溶出させ、ウエットゲル
内にドープ成分の濃度分布を形成させる。この後、ゲル
を乾燥してドライゲルとし、1200℃以上の高温で焼
結する。
【0004】シリコンアルコキシドはガラス体における
石英を生成し、シリコン以外の金属のアルコキシドは屈
折率分布を形成するドープ成分となる。アルコキシド類
の加水分解と縮合の結果、生成したウエットゲルを酸の
水溶液に浸漬すると、シリコン以外の金属(ドープ成
分)成分はウエットゲルの表面から溶出し、表面の濃度
低下によりウエットゲル内には拡散に基づくドープ成分
の濃度分布を生じる。このドープ成分の濃度分布に基づ
きガラス体内に屈折率分布が得られる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の方
法により屈折率分布を有する石英系ガラス体を製造する
と、製造された屈折率分布の形状は単一成分の拡散モデ
ルによって与えられる擬似放物線状に限られ、それ以外
のものを得ることはできない。
【0006】本発明は以上の点に鑑みなされたものであ
り、単一成分の拡散モデルによって与えられる擬似放物
線状以外の屈折率分布を有することを可能とした屈折率
分布を有する石英系ガラス体の製造方法を提供すること
を目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的は、シリコンア
ルコキシドとシリコン以外の金属のアルコキシドの双方
もしくは一方のアルコキシドとして複数の多量体を用い
ることにより、達成される。
【0008】
【作用】上記手段を設けたので、石英系ガラス体の屈折
率分布の形状が調節されるようになる。
【0009】
【実施例】次に本発明を実施例により具体的に説明す
る。
【0010】〔実施例1〕シリコンアルコキシドとシリ
コン以外の金属のアルコキシドを含む混合溶液にゲル化
剤を添加して混合溶液をゲル化させ、ゲル化したゲル体
から金属の一部を溶出させ、溶出後のゲル体を乾燥、焼
結してガラス体を製造する屈折率分布を有する石英系ガ
ラス体の製造方法において、本実施例ではシリコンアル
コキシドとシリコン以外の金属のアルコキシドの双方も
しくは一方のアルコキシドとして複数の多量体を用い
た。このようにすることにより、石英系ガラス体の屈折
率分布の形状が調節されるようになって、生成ゲルの微
細構造と溶出時における多量体の反応性の違いにより、
単一成分の拡散モデルによって与えられる擬似放物線状
以外の屈折率分布を有することを可能とした屈折率分布
を有する石英系ガラス体の製造方法を得ることができ
る。
【0011】すなわち混合アルコキシド溶液としてシリ
コンテトラメトキシド、チタンテトラ−n−ブトキシド
二量体、チタンテトラ−n−ブトキシド四量体、水、n
−プロピルアルコールを、モル比で0.8:0.1:
0.1:4:4になるように混合してシリカゾルを調整
した。
【0012】この混合アルコキシドゾル溶液をよく撹拌
した後、溶液を内径15mmのガラス管中に密封してゲ
ル化させた。ゾルは約1時間でゲル化した。室温に3日
間放置した後、ゲル体をガラス管から取り出し、5%塩
酸に20時間浸漬してゲル体からチタン成分を溶出させ
た。
【0013】その後、ゲル体を水に浸漬して洗浄し、乾
燥させた。乾燥ゲルを通常の方法により焼結して、直径
5mm、長さ80mmの屈折率分布を有するガラス体を
得た。
【0014】混合アルコキシドゾルをゲル化して得たウ
エットゲルはシリコンテトラメトキシドとチタンテトラ
−n−ブトキシドの二量体および四量体の部分加水分解
と縮合の結果生じた不完全ガラス網目構造体で、水とn
−プロピルアルコールを含む。
【0015】5%HClに20時間浸漬することによ
り、この不完全ガラス網目構造体からなるゲルの表面か
らチタン成分は溶出し、ゲル体内部にチタン成分の濃度
勾配が形成される。ゲル体を水で洗浄することにより、
ゲル体に含まれる塩酸が除去されるようになる。ゲル体
の乾燥により、ウエットゲルに含まれる水とn−プロピ
ルアルコールも除かれる。
【0016】図1は本実施例のチタンアルコキシド二量
体と四量体を含む混合アルコキシドゾル溶液から製造し
た石英系ガラス体の屈折率分布図である。同図から判る
ように、焼結により得られたガラス体の半径方向の屈折
率の分布状態は擬似三角形状になっている。
【0017】これに対して図2は本実施例の比較例のチ
タンアルコキシドとしてチタンテトラ−n−ブトキシド
の単量体のみを用いた場合の石英系ガラス体の屈折率分
布図であるが、同図から明らかなようにガラス体の半径
方向の屈折率分布は従来例のように、擬似放物線状であ
る。
【0018】このように本実施例によれば、石英系ガラ
ス体の製造方法において、混合アルコキシド溶液調整時
にシリコンアルコキシドとシリコン以外の金属アルコキ
シドの双方もしくは一方に複数の多量体を用いることに
より擬似放物線状以外の屈折率分布を有する石英系ガラ
ス体を得ることができる。また、石英系ガラス体製品の
多目的化、多機能化に効果があり、経済性の向上が期待
できる。
【0019】なお、シリコンアルコキシドの種類、シリ
コンアルコキシド以外の金属アルコキシドの種類、アル
コキシド類の混合アルコール溶液の調整(アルコールの
種類、濃度等)、添加する水の量、添加速度、温度、撹
拌等については通常の態様にしたがって決めることがで
きる。
【0020】シリコンおよびそれ以外の金属のアルコキ
シドとしてはそれらのメトキシド、エトキシド、プロポ
キシド、ブトキシド等を用いることができる。シリコン
以外の金属としてはチタン、ゲルマニウム、ジルコニウ
ム、タンタル等を用いることができる。
【0021】また、アルコキシドの多量体としては二か
ら十量体がゲル作製上も用い易く、また溶出時の反応性
も異なり、屈折率分布制御に適している。
【0022】また、ウエットゲルからのドープ成分の溶
出には塩酸、硫酸、硝酸、フッ酸等を用いることができ
る。酸の温度、濃度、浸漬時間等は通常の態様にしたが
う。ゲルの洗浄、乾燥、焼結等も通常の態様にしたがっ
て行えばよい。
【0023】
【発明の効果】上述のように本発明は、シリコンアルコ
キシドとシリコン以外の金属のアルコキシドを含む混合
溶液にゲル化剤を添加して混合溶液をゲル化させ、ゲル
化したゲル体から金属の一部を溶出させ、溶出後のゲル
体を乾燥、焼結してガラス体を製造する屈折率分布を有
する石英系ガラス体の製造方法において、シリコンアル
コキシドとシリコン以外の金属のアルコキシドの双方も
しくは一方のアルコキシドとして複数の多量体を用いた
ので、石英系ガラス体の屈折率分布の形状が調節される
ようになって、生成ゲルの微細構造と溶出時における多
量体の反応性の違いにより、単一成分の拡散モデルによ
って与えられる擬似放物線状以外の屈折率分布を有する
ことを可能とした屈折率分布を有する石英系ガラス体の
製造方法を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の屈折率分布を有する石英系ガラス体の
製造方法の一実施例によるチタンアルコキシド二量体と
四量体添加シリコンアルコキシドゾル溶液から製造した
石英系ガラス体の屈折率分布図である。
【図2】本発明の比較例の屈折率分布を有する石英系ガ
ラス体の製造方法によるチタンアルコキシド単量体のみ
の添加シリコンアルコキシドゾル溶液から製造した石英
系ガラス体の屈折率分布図である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シリコンアルコキシドとシリコン以外の金
    属のアルコキシドを含む混合溶液にゲル化剤を添加して
    前記混合溶液をゲル化させ、ゲル化したゲル体から前記
    金属の一部を溶出させ、前記溶出後のゲル体を乾燥、焼
    結してガラス体を製造する屈折率分布を有する石英系ガ
    ラス体の製造方法において、前記シリコンアルコキシド
    とシリコン以外の金属のアルコキシドの双方もしくは一
    方のアルコキシドとして複数の多量体を用いたことを特
    徴とする屈折率分布を有する石英系ガラス体の製造方
    法。
  2. 【請求項2】前記アルコキシドの多量体が二から十量体
    である請求項1記載の屈折率分布を有する石英系ガラス
    体の製造方法。
JP4263979A 1992-10-02 1992-10-02 屈折率分布を有する石英系ガラス体の製造方法 Pending JPH06115949A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06190959A (ja) * 1992-12-25 1994-07-12 Dainippon Printing Co Ltd 受像シート

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06190959A (ja) * 1992-12-25 1994-07-12 Dainippon Printing Co Ltd 受像シート

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