JPH06115428A - 油圧緊張式索道の逆走検出防止装置 - Google Patents

油圧緊張式索道の逆走検出防止装置

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JPH06115428A
JPH06115428A JP29630392A JP29630392A JPH06115428A JP H06115428 A JPH06115428 A JP H06115428A JP 29630392 A JP29630392 A JP 29630392A JP 29630392 A JP29630392 A JP 29630392A JP H06115428 A JPH06115428 A JP H06115428A
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JP
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rope
tension
reverse
stop
hydraulic
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JP29630392A
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English (en)
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Tadanobu Muraoka
忠信 村岡
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Nippon Cable Co Ltd
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Nippon Cable Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 油圧緊張式索道で油圧緊張装置が故障して索
条の緊張力が低下し、索条および搬器が逆走した場合
に、この逆走を検出して停止するための逆走検出防止装
置を提供することにある 【構成】 山頂停留場には滑車に作用する直結制動機を
備え、また、逆走検出装置は索条を支承誘導するための
誘導輪である索受装置の受索輪の回転、または、山頂停
留場に枢設した滑車の滑車軸の回転を、検出片を取り付
けて近接スイッチを作動して発生したパルス信号を制御
ユニットに入力し、もし逆転した場合には内蔵した逆走
検出リレーが作動をする。今、油圧緊張装置の故障で索
条の緊張力が低下し、索条および搬器が逆走した場合に
は、逆走検出装置で直結制動機を作動して滑車の逆転を
止め、索条および搬器の逆走を停止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、搬器を懸垂した索条を
油圧緊張装置を用いて緊張する油圧緊張方式の索道設備
における逆走防止装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図12は山麓停留場61に原動装置6
5,山頂停留場62に油圧緊張装置71を配備した山麓
原動山頂緊張方式の索道設備60の概要を示す模式図で
ある。まず、山麓停留場61に配備した原動装置65の
構成は、電動機68と減速機67とを軸方向に直列に並
べて自在継手69で接続して電動機68の回転を減速機
67に伝達する。減速機67では電動機68の回転が減
速されて出力軸に嵌着した原動滑車66は所定の搬器速
度となる周速度で回転する。また、山麓停留場65には
原動滑車66に作用する直結制動機70も装備されてい
る。
【0003】つぎに、前記した山麓停留場61の原動滑
車66と、山頂停留場62の緊張滑車72には索条63
をそれぞれ半周ずつ巻き回し、索道線路を往復させて無
端状に接続する。次に、この索条63に搬器64,6
4,…をほぼ等間隔に懸垂する。また、低位置にある山
麓停留場61で水平に回転する原動滑車66と高位置に
ある山頂停留場62で水平に回転する緊張滑車72に、
前記した索条63を支承誘導するために、索条63の移
動方向に複数の受索輪78,78,…を並べて構成した
索受装置76,76と、同様の構造の索受装置77,7
7とをそれぞれ配備する。
【0004】つぎに、索道設備60の運転をする場合に
は、まず、山頂停留場62に配備した油圧緊張装置71
の油圧ユニット(図示していない。)を起動し、圧油を
油圧シリンダ75に供給する。この油圧シリンダ75で
索道線路方向に移動可能な構造とした緊張フレーム73
を矢印83の方向に押圧移動し、索条63に所定の緊張
力を付加して、索道線路途中に生じる索条63のたるみ
を取り除くことによって、搬器64,64,…が安定し
て運行出来るようにする。
【0005】つぎに、山麓停留場61側の電動機68を
起動して、減速機67の出力軸に嵌着され、索条63を
巻き回した原動滑車66を回転駆動する。この時、前記
した山頂停留所62の油圧緊張装置71によって与えら
れた緊張力に比例する原動滑車66との摩擦による牽引
力で索条63は矢印79,80,81,82の方向に循
環移動して、該索条63に懸垂した搬器64,64,…
の運転を行う。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記した搬器
64,64,…を懸垂した索条63を緊張するための油
圧緊張装置71を構成する油圧ユニット(図示していな
い。)や油圧シリンダ75などの油圧機器に油漏れ等の
故障が発生すると、必要な油圧力が確保できなくなり、
索条63の緊張力が低下する。その結果、山麓停留場6
1に枢設した原動滑車66と索条63の間の摩擦力が低
下して、索条63に対して搬器64,64,…を運行す
るのに必要な牽引力が伝達できなくなり、遂には索条6
3と原動滑車66との間に滑りが生じて索条63、およ
び、これに懸垂した搬器64,64,…が逆走を始め
る。この状態で直結制動機70を作動して原動滑車66
の回転を止めても、前記した様に、索条63の摩擦力が
小さい為に、索条63および搬器64,64,…の逆走
を止めることが出来ず、積載荷重で徐々に加速されて重
大事故につながる。本発明は油圧緊張方式の索道設備に
おいて、油圧緊張装置の異常により索条の緊張力が低下
して索条が逆走し始めた場合には、この逆走を検出して
即座に停止するための油圧緊張式索道の逆走検出防止装
置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記した課題を解決する
ために、この目的に対応して本発明は、産業上の利用分
野が共通であり、かつ、解決する課題が同一の二つの解
決するための手段よりなっている。
【0008】その一は請求項1に係わるもので、山麓停
留場と山頂停留場に各々枢設した滑車間に索条を張架循
環し、該索条に搬器を懸垂して輸送を行う索道設備にお
いて、前記索条を緊張するための油圧緊張装置と、前記
索条を支承誘導する誘導輪により索条の逆走を検出する
ための逆走検出装置と、前記山頂停留場に枢設した滑車
に作用し、前記逆走検出装置の指令により動作する直結
制動機とよりなり、前記油圧緊張装置の異常により索条
の緊張力が低下して、索条および搬器が逆走した場合に
は、前記逆走検出装置により直結制動機を作動させて索
条の逆走を防止する。
【0009】その二は請求項2に係わるもので、山麓停
留場と山頂停留場に各々枢設した滑車間に索条を張架循
環し、該索条に搬器を懸垂して輸送を行う索道設備にお
いて、前記索条を緊張するための油圧緊張装置と、前記
山頂停留場に枢設した滑車により索条の逆走を検出るた
めの逆走検出装置と、前記山頂停留場に枢設した滑車に
作用し、前記逆走検出装置の指令により動作する直結制
動機とよりなり、前記油圧緊張装置の異常により索条の
緊張力が低下して、索条および搬器が逆走した場合に
は、前記逆走検出装置により直結制動機を作動させて索
条の逆走を防止する。
【0010】
【作用】本発明は、索条を油圧緊張装置で緊張する方式
の索道設備で、索条の逆走を防止する装置に適用するも
のである。
【0011】まず、請求項1に関しては、山頂停留場に
は滑車に作用する直結制動機を装備する。また、索条お
よび搬器の逆走を検出するための逆走検出装置は滑車に
索条を支承誘導するための索受装置に配備する。これに
より、搬器を運転中に前記した油圧緊張装置の故障によ
って、付加していた索条の緊張力が低下して山麓停留場
の原動滑車と索条との間で滑りが生じ、索条および搬器
が逆走した場合に、誘導輪である前記した索受装置の受
索輪が逆転する。この時の回転方向を逆走検出装置で検
出し、山頂停留場に配備した直結制動機を作動して滑車
の回転を止め、これにより、滑車に巻き回した索条が止
まり、さらに、索道線路中を逆走しようとする搬器を停
止する。
【0012】つぎに、請求項2に関しては、山頂停留場
には滑車に作用する直結制動機を装備する。また、索条
および搬器の逆走を検出するための逆走検出装置は山頂
停留場の滑車の回転方向で検出する。こうして、搬器を
運行中に前記した油圧緊張装置の故障によって索条に付
加していた緊張力が低下して、山麓停留場に枢設した原
動滑車と索条との間に滑りが生じて、索条および搬器が
逆走した場合には、山頂停留場の緊張滑車を嵌着した滑
車軸の回転方向を逆走検出装置で検出することで、直結
制動機を作動させて回転を止め、これにより、滑車に巻
き回した索条の循環移動を止めて、索道線路中で逆走し
ようとする搬器を停止する。
【0013】
【実施例】
(実施例1)図1は本発明の油圧緊張式索道の逆走検出
防止方法を適用した索道設備1の概略の全体構成を示し
た模式図。図2は図1の平面図を示す。
【0014】まず、図示するように索道設備1の構成は
山麓停留場2に原動装置6があり、山頂停留場3に油圧
緊張装置12が備えらた山麓原動山頂緊張方式の索道設
備である。始めに、山麓停留場2に配備した原動装置6
の構成は電動機7,制動機8および減速機9を直列に並
べる。次に、電動機7の出力軸7aと減速機9の入力軸
9aとを自在継手10で接続し、さらに、減速機9の入
力軸9aには前記制動機8が作用するディスク板8aを
同芯上に備える。また、前記した減速機9の出力軸9b
には原動滑車11を嵌着する。
【0015】つぎに、図3に示す様に、山頂停留場3に
は油圧緊張装置12を備え、滑車軸17に嵌着して緊張
滑車16を回転可能に枢着した緊張フレーム14を索道
線路方向に移動可能な構造として、油圧シリンダ13の
ロッド13aに連結する。こうして、油圧ユニット31
で発生した圧油を油圧シリンダ13に供給してロッド1
3aに対して矢印43方向の押圧力を発生させて索条4
を緊張する。また、緊張フレーム14には前記した緊張
滑車16に作用する直結制動機15を装備する。つぎ
に、山麓停留場2に枢着した原動滑車11と山頂停留場
3に枢着した緊張滑車16には各々索条4を巻き回し、
索道線路中を往復して無端状に接続する。
【0016】こうして緊張した索条4には搬器5,5,
…を等間隔に懸垂する。また、索道線路中を移動した索
条4を水平に回転する原動滑車11と緊張滑車16とに
誘導する目的で、各々の停留場の出発側と到着側には索
受装置18,18および索受装置19,19を設ける。
【0017】つぎに、索条4の逆走検出装置46の構成
は、図5、図6に示すように山頂停留場3で緊張滑車1
6に前記した索条4を誘導するために装備した索受装置
19を構成する誘導輪である受索輪45,45,…の内
の一つの受索輪45の側面に検出片47a,47b,4
7cを軸44を中心とする円周上にボルト等で固着す
る。他方、前記受索輪45を枢着したビーム(図示して
いない。)側に前記した検出片47a,47b,47c
と対向する位置に二つの近接スイッチLSA,LSBを
具え、前記した制御ユニットCNUに接続する。このよ
うにして、索条4が矢印48または矢印49の方向に移
動すると、追従して、受索輪45も矢印50または矢印
51の方向に回転し、これにより、検出片47a,47
b,47cも旋回して、近接スイッチLSA,LSBか
らは回転する速度に応じた長さのパルス信号LA,LB
が出力され、図7に示す様に制御ユニットCNUに入力
される。次に、詳細は後記するが、制御ユニットCNU
ではパルス信号LA,LBの入力された順番により、も
し逆転であると判定した場合には内蔵した逆走検出リレ
ーBSRを、図9に示すように保安回路EBCに組み込
んで作動させて、山頂停留場3の緊張フレーム14に装
備した直結制動機15を動作して緊張滑車16の逆転を
止め、索条4および搬器5,5,…の逆走を停止する。
【0018】つぎに、図4は山頂停留場3に配備した油
圧緊張装置12の基本的な油圧回路図を示すものであ
る。油圧シリンダ13に圧油を供給するための油圧ユニ
ット31には二点鎖線で囲んだ部分の機器で構成されて
いる。即ち、ポンプ34を自在継手33を介して電動機
32と接続し、該電動機32でポンプ34を回転してラ
イン39からタンク38の作動油を吸い込み逆止弁35
を通過して油圧シリンダ13のヘッド側に供給して、ロ
ッド13aを矢印43の方向に押圧移動させる。これと
共に、図3に示す緊張フレーム14および緊張滑車16
も矢印43の方向に移動して索道線路中の索条4を緊張
する。こうして、一定の緊張力、即ち、ポンプ34から
の吐出圧力が設定した圧力になると、ライン41の端部
にある圧力スイッチ36が作動し、電動機32の電源を
遮断してポンプ34の回転を止め、油圧シリンダ13へ
の圧油の供給を停止する。
【0019】つぎに、搬器5,5,…に乗客が乗車して
前記した索条4の緊張力が増すと矢印42方向への押圧
力が増加し、その結果油圧シリンダ13のヘッド側の圧
力が上昇する。これにより、油圧ユニット31内のバイ
パスライン41のリリーフ弁37が開作動して設定圧力
に降下するまで圧油がライン40側へ逃げ、その分だけ
ロッド13a、即ち、緊張滑車16が矢印42の方向に
移動して索条4の緊張力は設定値にまで戻る。
【0020】つぎに、山頂停留場3に到着した搬器5,
5,…から乗車していた乗客が降車して空車になると、
索道線路中の索条4の緊張力が低下し、これに伴い油圧
シリンダ13のヘッド側の圧力が降下する。従って、油
圧ユニット31内のライン39の圧力も下がるために、
再び圧力スイッチ36が復帰し、電動機32が起動して
ポンプ39が回転して設定時の圧力、即ち、索条4の緊
張力が設定した張力に戻るまで油圧シリンダ13に圧油
を供給する。このようにして、乗客の乗降に伴う索道線
路中の負荷変動に対して、油圧ユニット31では索条4
の緊張力が常に一定になるような平衡動作が行われる。
【0021】上記した構造の油圧緊張装置12の作用に
よって、索条4に対しては搬器5,5,…を安定して運
行するのに必要な緊張力が確保されている。
【0022】今、搬器5,5,…の運行中に前記した構
造の油圧緊張装置12を構成している油圧シリンダ13
や油圧ユニット31の油漏れ、ゴミ詰まり等の故障によ
って、油圧が所要の圧力にまで上昇しないと、油圧シリ
ンダ13のロッド13aが緊張フレーム14および、こ
れに枢着した緊張滑車16の押圧力が減少し、索条4に
対して所要の緊張力を与えられなくなる。これによっ
て、山麓停留場2に配備した原動装置6の原動滑車11
と、巻き回した索条4の間に生じる摩擦力が索道線路中
の索条4および搬器5,5,…を運行するために必要な
牽引力より小さくなると、電動機7による駆動力が索条
4に伝達出来なくなり、索条4と原動滑車11の間に滑
りが生じて、索条4および搬器5,5,…は積載荷重の
線路傾斜による分力で運転方向とは反対の矢印25方向
に逆走を始める。この索条4の逆走に伴って前記した山
頂停留場3に枢設した緊張滑車16も逆転する。さら
に、緊張滑車16に索条4を支承誘導している索受装置
19,19に枢着した誘導輪である受索輪45,45,
…も索条4の逆走に追従して逆転する。
【0023】図5に示した誘導輪である受索輪45は、
図1,図3に示した山頂停留場3に枢設した緊張滑車1
6に索道線路中から索条4を支承誘導するために配置し
た索受装置19に枢着されたものである。この受索輪4
5の側面にはボルト等で三個の検出片47a,47b,
47cを軸44の同芯円上に等間隔に配置する。他方、
受索輪45を前記軸44によって回転可能に枢着したビ
ーム(図示していない。)側には前記した検出片47
a,47b,47cと対向する位置に、二個の近接スイ
ッチLSA,LSBとを具える。この二つの近接スイッ
チLSA,LSBから出力されたパルス信号LA,LB
は制御ユニットCNUに入力される。
【0024】図7は制御ユニットCNU内の信号処理回
路の構成を示したものである。即ち、信号処理はワンシ
ョット回路C1,AND回路C2およびタイマ回路C3
の三つの回路を通して行われる。
【0025】次に、図8は図5、図6に示した逆走検出
装置46の近接スイッチLSA,LSBからのパルス信
号LA,LBとを制御ユニットCNU内の前記した三つ
の回路で順次処理する過程を正転時と逆転時について説
明したものである。始めに、図1および図3に示す様に
山頂停留場3に配備した油圧緊張装置12が正常に作動
して、図2に示すように緊張滑車16が実線で示した緊
張位置16aにあって、索条4には所定の緊張力が作用
している。この時には、山麓停留場2に配備した原動装
置6の原動滑車11で索条4および搬器5,5,…が矢
印20,21,22,23の正規の運転方向に循環移動
して輸送が行われる。
【0026】従って、図5に示すように受索輪45は索
条4が矢印48(21)方向へ移動することで矢印51
の方向に回転する。この時、前記した受索輪45の側面
に固着した検出片47a,47b,47cも同時に旋回
する。こうして、図示するように、矢印51方向から検
出片47aが近接スイッチLSAに接近して通過し、続
いて近接スイッチLSBの順番に近づいて通過して、近
接スイッチLSAと近接スイッチLSBからは、各々パ
ルス信号LAとパルス信号LBとが出力される。この出
力されたパルス信号LA,LBは制御ユニットCNUに
入力される。
【0027】次に、図7に示すように、該制御ユニット
CNUでは、近接スイッチLSAが出力したパルス信号
LAはワンショット回路C1を通過する。この通過によ
って、図8に示すようにパルス信号LAは時間的な短縮
が行われて二点鎖線で示した状態から実線で示した状態
の波形になる。つぎに、AND回路C2ではワンショッ
ト回路C1で時間変形されたパルス信号LAと、近接ス
イッチLSBから出力されたパルス信号LBとが論理積
合成される。しかし、パルス信号LAとパルス信号LB
とは時間的に重なり合う部分がないので、AND回路C
2からは合成信号LABは出力されない。それ故に、当
然タイマ回路C3からも保安信号TABは出力されな
い。この為に、制御ユニットCNUに内蔵した逆走検出
リレーBSRは作動せず、従って、図9に示した保安回
路EBCに組み込まれた逆走検出リレーBSRのB接点
は閉位置のままで、直結制動機15の油圧シリンダ15
aには圧油が供給され続けて、直結制動機15は開状態
が維持されて緊張滑車16に制動作用をせず、搬器5,
5,…の運転が継続される。
【0028】次に、図1、図3に示しす山頂停留場3に
配備した油圧緊張装置12を構成する油圧ユニット31
の故障によって油圧シリンダ13に所要の圧油が供給で
きなくなると、索条4に付加された緊張力が低下する。
従って、図2に示すように、緊張滑車16は実線で示し
た緊張位置16aから二点鎖線で示した弛緩位置16b
になる。同時に、図1に示した山頂停留場2の原動滑車
11と、巻き回した索条4との間の摩擦力が低下する。
こうして、索条4および搬器5,5,…の牽引力より摩
擦力が小さくなると滑りが生じて、積載した人または物
の自重によって、索条4および搬器5,5,…が矢印2
5の方向へ逆走を開始する。この時、図5に示すよう
に、索受装置19に枢着した受索輪45も索条4の矢印
49方向への逆走に追従して矢印50の方向へ回転す
る。従って、三個の検出片47a,47b,47cも当
然軸44を中心にして矢印50の方向に旋回する。この
動作で、検出片47bは矢印50の方向からが近接スイ
ッチLSBを通過して、近接スイッチLSBからはパル
ス信号LBが出力される。さらに、検出片47bは旋回
動作を続けて近接スイッチLSAを通過すると、近接ス
イッチLSAからパルス信号LAが出力される。即ち、
制御ユニットCNUにはパルス信号LBがパルス信号L
Aより順番が早く入力される。
【0029】こうして、制御ユニットCNUに入力され
た近接スイッチLSAのパルス信号LAはワンショット
回路C1を通過して、正転時と同様にして、二点鎖線で
示した信号長より実線で示した信号長に時間短縮され
る。つぎに、ワンショット回路C1で時間短縮されたパ
ルス信号LAと、近接スイッチLSBで出力されたパル
ス信号LBとがAND回路C2に入力されて論理積合成
される。この処理で短縮されたパルス信号LAとパルス
信号LBとは時間的に重なり合う部分があるので、AN
D回路C2からは短縮されたパルス信号LAと同形の波
形をした合成信号LABが出力される。さらに、合成信
号LABはタイマ回路C3に入力されて時間延伸がなさ
れて、保安信号TABとして出力される。この保安信号
TABによって内蔵した逆走検出リレーBSRが作動す
る。これにより、図9に示した保安回路EBCでは、リ
レーR、マグネットMおよび直結制動機15を開放状態
にするための油圧シリンダ15aに圧油を保持している
電磁弁のソレノイドSOLへの通電が遮断されて、図1
0に示したばね15bとばね15bの弾性復元力によっ
て油圧シリンダ15aに畜圧されていた作動油は開位置
になった電磁弁を通過して排出され、直結制動機15が
緊張滑車16を咬着して逆転を止め、図1に示した索条
4および搬器5,5,…の矢印25方向への逆走を停止
する。
【0030】(実施例2)つぎに、請求項2に係わる詳
細な実施例について記す。
【0031】実施例1では、索条4および搬器5,5,
…の逆走を検出するための逆走検出装置46は、誘導輪
である索受装置19の受索輪45の回転方向により検出
していた。これに対して、実施例2では逆走検出装置5
3は図10、図11に示すように山頂停留場3に枢設し
た緊張滑車16の滑車軸17の軸端に三個の検出片47
a,47b,47cを円周上に等間隔に配置してボルト
等で固着し、また、緊張滑車16を枢着した緊張フレー
ム14にはブラケット(図示していない。)を介して、
該検出片47a,47b,47cと対向する位置に近接
スイッチLSA,LSBとを具えた構造とする。
【0032】上記した逆走検出装置54の作用は、山頂
停留場3に配備した油圧緊張装置30が正常に作動して
いる場合には、索条4は正常に緊張されて、実施例1と
同様にして山麓停留場2に配備した原動装置6の原動滑
車11によって、搬器5,5,…は矢印20,21,2
2,23の方向に循環移送されて正常な運転が行われ
る。即ち、図11に示すように、緊張滑車16および滑
車軸17は矢印52(22)の方向に回転して、これと
共に、前記した三個の検出片47a,47b,47cも
矢印52の方向に旋回する。この旋回動作で、検出片4
7aが矢印52方向より近接スイッチLSA,近接スイ
ッチLSBの順番で作動させる。検出片47b,47c
でも同様の動作が次々に行われる。この動作で近接スイ
ッチLSA,LSBから出力されたパルス信号LAおよ
びパルス信号LBは、さらに、制御ユニットCNUに入
力されて、該制御ユニットCNUのワンショット回路C
1,AND回路C2およびタイマ回路C3を通過して変
形および合成が行われる。
【0033】その結果、実施例1と同様にして、図8に
示した正転時の場合には、合成信号LABおよび保安信
号ATBは出力されず、従って、制御ユニットCNUに
内蔵した逆走検出リレーBSRは作動せず、図9に示し
た保安回路EBCの直結制動機15を開位置に維持して
いる油圧シリンダ15aへ圧油を供給する電磁弁のソレ
ノイドSOLに通電され続けて、電磁弁は閉位置を保持
して直結制動機15は開放されたままになる。こうし
て、緊張滑車16が正規の運転方向に回転している場合
には、近接スイッチLSA,LSBが検出片47a,4
7b,47cにより作動してパルス信号LA,LBを出
力しても、制御ユニットCNU内で信号処理され、その
結果、逆走検出リレーBSRは作動せず直結制動機15
は緊張滑車16に対する制動動作は行われない。
【0034】つぎに、山頂停留場3に配備した油圧緊張
装置12の故障によって、油圧シリンダ13の押圧力が
低下して、索条4に対して必要な緊張力が確保出来なく
なると、山麓停留場2の原動滑車11と索条4の間の摩
擦力が不足し、滑りが生じて、遂には、索条4を巻き回
した山頂停留場3の緊張滑車16および滑車軸17が矢
印53の方向に逆転する。この逆転で、該滑車軸17の
軸端に固着した検出片47a,47b,47cも矢印5
3の方向に旋回する。
【0035】この時、逆走検出装置54は、始めに、検
出片47bが矢印53の方向から近接スイッチLSBに
接近して通過し、つぎに、近接スイッチLSAを通過し
て、この順序で該近接スイッチLSA,LSBが作動し
て、パルス信号LBとパルス信号LAが出力される。該
パルス信号LBとパルス信号LAとは制御ユニットCN
Uに入力されて、ワンショット回路C1とAND回路C
2およびタイマ回路C3を通過して変形および合成され
る。その結果、実施例1と同様にして、図8に示した逆
転時の順番で前記したパルス信号LA,LBの信号処理
が行われて保安信号TABが出力される。
【0036】つぎに、該保安信号TABで制御ユニット
CNUに内蔵した逆走検出リレーBSRが作動する。ま
た、図9に示す様に、この逆走検出リレーBSRは保安
回路EBCに組み込まれており、電磁弁のソレノイドS
OLへの通電が遮断されて、電磁弁は開状態となって、
直結制動機15を開位置にするための油圧シリンダ15
aから圧油が逃げて、ばね15b,15bの弾性復元力
の作用で直結制動機15は緊張滑車16を咬着して逆転
を止め、同時に索条4および搬器5,5,…の逆走を停
止する。
【0037】
【発明の効果】本発明は、油圧緊張装置で索条を緊張し
て搬器の運転を行う形式の索道設備に適用したものであ
る。
【0038】この様な形式の索道設備で、前記した油圧
緊張装置の故障によって、索条の緊張力が低下すると山
麓停留場に枢設した原動滑車と、これに巻き回した索条
との間の摩擦力が低下し、その結果、索条と原動滑車間
に滑りが生じて索条および搬器が逆走をする。こうした
搬器の逆走は重大な事故のつながるので、即座に停止動
作をしなければならない。
【0039】前記した油圧緊張装置の故障に起因する搬
器の逆走を防止するために、本発明の油圧緊張式索道の
逆走検出防止方法は索条の逆走を、該索条を索道線路中
で支承誘導している誘導輪の逆転、または、山頂停留場
に枢設した滑車の逆転により、二つの近接スイッチが出
力したパルス信号を制御ユニットに入力し、さらに、逆
転した場合にだけ該制御ユニットに内蔵した逆走検出リ
レーを作動させるように信号処理する。
【0040】これとは別に、山頂停留場には滑車に作用
する直結制動機を配備する。この直結制動機には油圧シ
リンダが組み込まれており、別置きした油圧装置の電磁
弁のON−OFF動作で前記油圧シリンダへの圧油の供
給または排出が行われて直結制動機が開閉動作する。こ
の電磁弁のソレノイドおよび前記した制御ユニットの逆
走検出リレーが保安回路に組み込まれており、逆転時に
逆走検出リレーが作動すると電磁弁のソレノイドへの通
電が遮断され、電磁弁の油圧回路が開位置となり、油圧
シリンダから圧油が排出されて直結制動機は閉動作す
る。この動作で直結制動機が逆転し始めた滑車を咬着し
て逆転を止め、索条および搬器の逆走を防止する。
【0041】この様に、索条および搬器の逆走を山頂停
留場に枢設した緊張力がより高く作用する滑車を直結制
動機を設けて止めることで、制動時に滑車と索条との間
で滑りが起りにくく、より正確に逆走する索条およに搬
器を止めることが出来る。また、検出センサに無接触形
の近接スイッチを用いているために、機械的な摩耗や故
障もなく、より確実に逆走の検出が行える。さらに、検
出時に機械的な接触がないので騒音の発生もなく、正常
に運転されている時には乗客や係員に不快感を与えない
効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した油圧緊張式索道の概略全体構
成を示す模式図。
【図2】図1に示した油圧緊張式索道の平面図。
【図3】図1に示した油圧緊張式索道の山頂停留場の概
略の機械配置を示す模式図。
【図4】本発明で用いた油圧緊張装置の油圧回路図。
【図5】実施例1の受索輪に逆走検出装置の検出片を取
り付けて、近接スイッチで検出する状況を示す側面図。
【図6】図5に示した受索輪に取り付けた逆走検出装置
の検出片と近接スイッチの取付関係を示す正面図。
【図7】近接スイッチからのパルス信号を制御ユニット
で信号処理する経路を示すブロック図。
【図8】制御ユニット内で近接スイッチから出力された
パルス信号を、正転時および逆転時で時間変形および合
成する過程を示した説明図。
【図9】制御ユニットに内蔵した逆走検出リレーを、直
結制動機を動作するための電気回路に組み込んだ状態を
示す保安回路図。
【図10】実施例2の、緊張滑車の滑車軸に逆走検出装
置の検出片を取り付けて、近接スイッチで検出する状態
を示す側面図。
【図11】図10に示した実施例2の、緊張滑車の滑車
軸の軸端に取り付けた検出片と近接スイッチの位置関係
を示す平面図。
【図12】従来の油圧緊張式索道の概略全体構成を示す
模式図。
【符号の説明】
1 索道設備 2 山麓停留場 3 山頂停留場 4 索条 5,5,… 搬器 6 原動装置 7 電動機 7a 出力軸 8 制動機 8a ディスク板 9 減速機 9a 入力軸 9b 出力軸 10 自在継手 11 原動滑車 12 油圧緊張装置 13 油圧シリンダ 13a ロッド 14 緊張フレーム 15 直結制動機 15a 油圧シリンダ 15b,15b ばね 16 緊張滑車 16a 緊張位置 16b 弛緩位置 17 滑車軸 18,18 索受装置 19,19 索受装置 20,21,22,23,24,25 矢印 30 油圧緊張装置 31 油圧ユニット 32 電動機 33 自在継手 34 ポンプ 35 逆止弁 36 圧力スイッチ 37 リリーフ弁 38 タンク 39,40 ライン 41 バイパスライン 42,43 矢印 44,44,… 軸 45,45,… 受索輪 46 逆走検出装置 47a,47b,47c 検出片 48,49,50 矢印 51,52,53 矢印 54 逆走検出装置 60 索道設備 61 山麓停留場 62 山頂停留場 63 索条 64,64,…搬器 65 原動装置 66 原動滑車 67 減速機 68 電動機 69 自在継手 70 直結制動機 71 油圧緊張装置 72 緊張滑車 73 緊張フレーム 74 滑車軸 75 油圧シリンダ 76,76 索受装置 77,77 索受装置 78,78,… 受索輪 79,80,81 矢印 82,83,84 矢印 LSA,LSB 近接スイッチ CNU 制御ユニット LA,LB パルス信号 LAB 合成信号 TAB 保安信号 C1 ワンショット回路 C2 AND回路 EBC 保安回路 BSR 逆走検出リレー PB 押釦スイッチ R リレー M マグネット SOL ソレノイド

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】山麓停留場と山頂停留場に各々枢設した滑
    車間に索条を張架循環し、該索条に搬器を懸垂して輸送
    を行う索道設備において、 前記索条を緊張するための油圧緊張装置と、 前記索条を支承誘導する誘導輪により索条の逆走を検出
    するための逆走検出装置と、 前記山頂停留場に枢設した滑車に作用し、前記逆走検出
    装置の指令により動作する直結制動機とよりなり、 前記油圧緊張装置の異常により索条の緊張力が低下して
    索条および搬器が逆走した場合には、前記逆走検出装置
    により直結制動機を作動させて索条の逆走を防止するこ
    とを特徴とする油圧緊張式索道の逆走検出防止装置。
  2. 【請求項2】山麓停留場と山頂停留場に各々枢設した滑
    車間に索条を張架循環し、該索条に搬器を懸垂して輸送
    を行う索道設備において、 前記索条を緊張するための油圧緊張装置と、 前記山頂停留場に枢設した滑車により索条の逆走を検出
    るための逆走検出装置と、 前記山頂停留場に枢設した滑車に作用し、前記逆走検出
    装置の指令により動作する直結制動機とよりなり、 前記油圧緊張装置の異常により索条の緊張力が低下して
    索条および搬器が逆走した場合には、前記逆走検出装置
    により直結制動機を作動させて索条の逆走を防止するこ
    とを特徴とする油圧緊張式索道の逆走検出防止装置。
JP29630392A 1992-10-08 1992-10-08 油圧緊張式索道の逆走検出防止装置 Pending JPH06115428A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008201390A (ja) * 2007-02-23 2008-09-04 Nippon Cable Co Ltd ケーブルカーの起動制御装置
CN107139940A (zh) * 2017-06-27 2017-09-08 孙云海 冰雪/旅游区用环形观光游览车
JP2021041781A (ja) * 2019-09-10 2021-03-18 日本ケーブル株式会社 索条牽引式輸送設備における保安装置の診断装置
CN115288668A (zh) * 2022-07-27 2022-11-04 重庆大学 井筒泄漏模拟位移加载装置
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