JPH06115046A - 印刷機 - Google Patents

印刷機

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JPH06115046A
JPH06115046A JP25472892A JP25472892A JPH06115046A JP H06115046 A JPH06115046 A JP H06115046A JP 25472892 A JP25472892 A JP 25472892A JP 25472892 A JP25472892 A JP 25472892A JP H06115046 A JPH06115046 A JP H06115046A
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roller
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JP25472892A
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Michiharu Todo
道治 藤堂
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 印字ヘッド(印刷パターン形成手段)を簡単
に制御することができるとともに、印刷パターンの形成
に要する時間及びエネルギーの低減を図ることのできる
印刷機を提供することを目的としている。 【構成】 熱により離別可能な塗布物(カーボン黒、カ
ーボン赤)C1、C2を有する第1のフィルム(黒、
赤)110、120と、この第1のフィルム110、1
20から前記塗布物C1、C2が熱転写可能なように配
置された第2のフィルム200と、この第2のフィルム
200側から前記第1のフィルム110、120に熱を
加えて前記塗布物C1、C2を第2のフィルム200に
転写し、第2のフィルム200に塗布物C1、C2によ
る印刷パターンを形成する印刷パターン形成手段(印字
ヘッド黒、印字ヘッド赤)410、420と、前記第2
のフィルム200に熱を加えて前記印刷パターンの塗布
物C1、C2を印刷対象物(段ボール)Aに転写する熱
転写手段(熱転写ローラ)500、501とを有する構
成になっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、熱転写方式の印刷機
であって、特に制御が簡単でエネルギー消費量の少ない
熱転写方式の印刷機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の印刷機としては、本出願
人が先に出願した特願平2−71808に示すものが知
られている。この印刷機は、熱により離別可能なカーボ
ン(塗布物)を有する第1のフィルムと、この第1のフ
ィルムに接するように配置された第2のフィルムと、前
記第1のフィルムに熱を加えて、不要な部分のカーボン
を第2のフィルムに熱転写し、第1のフィルムに印刷す
べきパターンのカーボンを残す印字ヘッド(印刷パター
ン形成手段)と、第1のフィルムを印刷対象物に押し付
けながら加熱することによって上記印刷パターンを印刷
対称物に熱転写する熱転写手段とを備えている。
【0003】このように構成された印刷機においては、
印字ヘッドによって印刷パターンを形成しているから、
バーコードのような毎回異なる内容の印刷を容易に行う
ことができるという利点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
印刷機においては、印刷パターン以外の不要な部分のカ
ーボンを第2のフィルム側に熱転写しているので、印字
ヘッドによりカーボンを取り除く部分の面積が大きく、
このため印刷パターンを形成するのに多くの時間がかか
るとともに、加熱のために多くのエネルギーを要すると
いう問題があった。このため、印刷に要するカーボンを
第1のフィルムから第2のフィルムに熱転写して、この
第2のフィルム上の印刷パターンを印刷対象物に熱転写
することが考えられる。しかし、この場合、印字ヘッド
で第1のフィルムを加熱する部分は、正規の印刷パター
ンを鏡に写して反転した像(以下、鏡像という)の部分
でなければならず、このため印字ヘッドを制御するのが
面倒であるという問題があった。
【0005】この発明は上述した問題を解消するために
なされたもので、その目的は、印字ヘッド(印刷パター
ン形成手段)を簡単に制御することができるとともに、
印刷パターンの形成に要する時間及びエネルギーの低減
を図ることのできる印刷機を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明は、熱により離別可能な塗布物を有する第
1のフィルムと、この第1のフィルムから前記塗布物が
熱転写可能なように配置された第2のフィルムと、この
第2のフィルム側から前記第1のフィルムに熱を加えて
前記塗布物を第2のフィルムに転写し、第2のフィルム
に塗布物による印刷パターンを形成する印刷パターン形
成手段と、前記第2のフィルムに熱を加えて前記印刷パ
ターンの塗布物を印刷対象物に転写する熱転写手段とを
有することを特徴としている。
【0007】そして、第1のフィルムは、第2のフィル
ムへの熱転写のときには第2のフィルムと共に移動し、
第2のフィルムへの熱転写のとき以外には停止するよう
に構成することが好ましい。
【0008】
【作用】上記のように構成された印刷機においては、印
刷パターン形成手段によって正規の印刷パターンのとお
りに加熱すると、その熱が第2のフィルムを通して第1
のフィルムに伝わり、第1のフィルム上の塗布物が第2
のフィルムに付着する。この塗布物による印刷パターン
は、第2のフィルム上の塗布物が付着した側からみる
と、鏡像の印刷パターンを形成している。
【0009】そして、第2のフィルムの塗布物が付着し
た面を印刷対象物に向けて、熱転写手段によって第2の
フィルムを印刷対象物に押し付けながら加熱すると、上
記鏡像の印刷パターンが正規の印刷パターンとなって印
刷対象物に熱転写される。
【0010】
【実施例】以下、この発明の実施例を図1〜図4を参照
して説明する。まず、図1を参照して本発明の第1実施
例を説明する。
【0011】図1において、110は第1のフィルム
黒、120は第1のフィルム赤、200は第2のフィル
ムである。第1のフィルム黒110は、フィルム100
の一方の面に熱により分離可能な印刷用のカーボン黒C
1(塗布物)が設けられたものであり、第1のフィルム
赤120は、フィルム100の一方の面に熱により分離
可能な印刷用のカーボン赤C2(塗布物)が設けられた
ものである。また、第2のフィルム200は、上記カー
ボンC1、C2等を有しておらず、第1のフィルム黒1
10又は第2のフィルム赤120からカーボン黒C1又
はカーボン赤C2を熱転写により受け取るようになって
いる。
【0012】第1のフィルム黒110及び第1のフィル
ム赤120は、それぞれカートリッジ状の第1の巻出リ
ール黒111及び第1の巻出リール赤121に巻かれた
状態で印刷機内に提供されるようになっている。そし
て、第1のフィルム黒110は、カーボン黒C1を外側
に向けた状態で引き出され、プラテンローラ黒112よ
って第2のフィルム200に近接するように案内され、
そして第1の巻取リール黒113によって巻き取られる
ようになっている。一方、第1のフィルム赤120は、
カーボン赤C2を外側に向けた状態で引き出され、プラ
テンローラ赤122によって第2のフィルム200に近
接するように案内され、それから第1の巻取リール赤1
23によって巻き取られるようになっている。
【0013】上記第1の巻出リール黒111、第1の巻
取リール黒113、第1の巻出リール赤121及び第1
の巻取リール赤123は、それぞれ第1の巻出モータの
巻出軸黒114、第1の巻取モータの巻取軸黒115、
第1の巻出モータの巻出軸赤124及び第1の巻取モー
タの巻取軸赤125に着脱自在に取り付けられており、
各モータは、モータ制御部310によって制御されてい
る。プラテンローラ黒112及びプラテンローラ赤12
2は、それぞれ第1のフィルム黒110及び第1のフィ
ルム120の移動によって回転するようになっている。
そして、各プラテンローラ112、122は、互いに近
接する位置に配置されている。
【0014】また、第2のフィルム200は、カートリ
ッジ状の第2の巻出リール210に巻かれた状態で、印
刷機内に提供されるようになっている。この第2のフィ
ルム200は、第2の巻出リール210から引き出され
て、第1のガイドローラ211及び第2のガイドローラ
212によって、カーボン黒C1又はカーボン赤C2を
有する面が段ボールAに平行に向くように案内され、さ
らに第2の巻取リール213によって巻き取られるよう
になっている。
【0015】第2の巻出リール210及び第2の巻取リ
ール213は、それぞれ第2の巻出モータの巻出軸21
4及び第2の巻取モータの巻取軸215に着脱自在に取
り付けられており、各モータは、モータ制御部310に
よって制御されている。
【0016】モータ制御部310は、第2のフィルム2
00の引き出し速度が第1のフィルム黒110及び第1
のフィルム赤120の引き出し速度と同調するように上
記各モータを制御するようになっている。そして、第2
の巻出リール210と第1のガイドローラ211との間
には、プラテンローラ黒112に対向する位置に印字ヘ
ッド黒(印刷パターン形成手段)410が設けられ、ま
たプラテンローラ赤122に対向する位置に印字ヘッド
赤(印刷パターン形成手段)420が設けられている。
【0017】印字ヘッド黒410及び印字ヘッド赤42
0は、それぞれ多数の点(ドット)状の発熱抵抗体を有
するものであり、印字ヘッド黒410は印字制御部黒4
11によって、また印字ヘッド赤420は印字制御部赤
421によって、各発熱抵抗体に流れる電流が制御され
るようになっている。そして、各印字ヘッド410、4
20は、それぞれ各プラテンローラ112、122に離
接する方向に移動するように駆動されており、第2のフ
ィルム200を各プラテンローラ112、122に押し
付けなら、各発熱抵抗体を発熱させることによって、こ
の熱を第2のフィルム200を介して各第1のフィルム
110、120に伝えるようになっている。
【0018】この実施例の場合には、印刷に必要な部分
のカーボン黒C1及びカーボン赤C2を第2のフィルム
200に転写するようになっている。そして、各印字ヘ
ッド410、420は、熱転写のとき以外は各プラテン
ローラ112、122から離れるようになっており、各
印字ヘッド410、420が各プラテンローラ112、
122から離れているときは、各第1のフィルム11
0、120は移動しないようになっている。また、モー
タ制御部310、印字制御部黒411及び印字制御部赤
421は、印刷機を制御する印刷機制御装置300に接
続されている。
【0019】一方、第1のガイドローラ211と第2の
ガイドローラ212との間には、熱転写ローラ(熱転写
手段)500が設けられている。この熱転写ローラ50
0は、第2のフィルム200の長手方向に沿って移動す
るように駆動されているとともに、第2のフィルム20
0に離接する方向にも移動するように駆動されており、
第2のフィルム200を段ボールAに押し付けながら加
熱し、第2のフィルム200の長手方向に沿って移動す
ることにより、第2のフィルム200上の各カーボンC
1,C2を段ボールAに転写するようになっている。
【0020】さらに、熱転写ローラ500は、その周面
部が硬度30程度の軟らかい層で形成されていて、段ボ
ールAの裏面の如き凹凸を有する被印刷面にも第2のフ
ィルム200を密着させることができるようになってい
る。すなわち、湾曲した面や凹凸を有する面にも確実に
印刷することができる。
【0021】次に上記のように構成された印刷機の作用
を説明する。
【0022】印刷を開始すると、所定の印刷パターンの
司令信号が印刷機制御装置300から各印字制御部41
1、421に出力される。この際の印刷パターンの司令
信号は、鏡像状に反転させたものではなく、段ボールA
への印刷パターンと同一である。そして、まず印字ヘッ
ド黒410がプラテンローラ黒112側に移動して、第
2のフィルム200を第1のフィルム黒110に押し付
け、印刷パターンの黒に対応する部分の発熱抵抗体が発
熱する。そうすると、発熱抵抗体で発生した熱が第2の
フィルム200を通して第1のフィルム黒110に伝え
られ、カーボン黒C1が第1のフィルム黒110から第
2のフィルム200に熱転写される。このようにして印
刷パターンの黒に対応する部分が形成されると、印字ヘ
ッド黒410が第2のフィルム200から離れる。
【0023】続いて第2のフィルム200が移動して、
すでに黒が形成された印刷パターンの部分がプラテンロ
ーラ赤122の位置まで移動する。そうすると、今度は
印字ヘッド赤420がプラテンローラ赤122側に移動
して、第2のフィルム200を第1のフィルム赤120
に押し付け、印刷パターンの赤に対応する部分の発熱抵
抗体が発熱する。そうすると、発熱抵抗体で発生した熱
が第2のフィルム200を通して第1のフィルム赤12
0に伝えられ、カーボン赤C2が第1のフィルム赤12
0から第2のフィルム200に熱転写される。
【0024】これらの各カーボンC1、C2による印刷
パターンは、第2のフィルム200の各カーボンC1、
C2の付着した側からみると、鏡像の印刷パターンにな
っている。そして、印刷パターンの黒及び赤に対応する
部分が形成されると、印字ヘッド赤420が第2のフィ
ルム200から離れる。
【0025】このようにして、カーボン黒C1及びカー
ボン赤C2による印刷パターンが第2のフィルム200
上に形成される。ただし、各第1のフィルム110、1
20は、各印字ヘッド410、420で熱転写している
とき以外には移動することがない。そして、第2のフィ
ルム200が段ボールA側に移動し、印刷パターンが所
定の印刷位置に達した時点で、第2のフィルム200の
移動が停止する。
【0026】そうすると、熱せられている熱転写ローラ
500が第2のフィルム200側に移動して、同第2の
フィルム200を段ボールAに押し付け、さらに第1の
ガイドローラ211側から第2のガイドローラ212側
へ移動する。この際、熱転写ローラ500の熱によっ
て、第2のフィルム200上の印刷パターンが段ボール
A等の被印刷物に熱転写される。熱転写終了後、熱転写
ローラ500が第2のフィルム200から離れ、第2の
フィルム200も段ボールAから離れる。
【0027】このようにして、段ボールAへの印刷が終
了すると、ベルトコンベアBによって、印刷の終了した
段ボールAが運び去られ、続いて新たな段ボールAが印
刷位置に運び込まれる。このように、段ボールAの搬送
及び位置決めが行われている間に、上述した印刷パター
ンの形成が行われ、同印刷パターンが印刷位置まで移動
する。そして、上記と同様にして段ボールA上に印刷が
行われる。
【0028】上記のように構成された印刷機によれば、
各印字ヘッド410、420で第2のフィルム200側
から各第1のフィルム110、120を加熱して、各カ
ーボンC1、C2を第2のフィルム200に熱転写して
いるから、各印字ヘッド410、420で段ボールAへ
の印刷のとおりに加熱しても、第2のフィルム200上
には各カーボンC1、C2が付着した側からみて鏡像状
に反転した印刷パターンを形成することができ、この反
転した印刷パターンを段ボールAに熱転写することによ
って、段ボールA上に正規のパターンの印刷をすること
ができる。したがって、各印字ヘッド410、420で
は鏡像状に反転して加熱する必要がないから、各印字ヘ
ッド410、420の制御が極めて簡単になる。しか
も、印刷する部分のみ加熱すればよいから、各印字ヘッ
ド410、420による熱転写面積が小さくなり、印刷
パターンの形成時間の短縮を図ることができるととも
に、印刷パターン形成に要する加熱エネルギーの消費量
の低減を図ることができる。
【0029】さらに、第1のフィルム黒110及び第1
のフィルム赤120により、黒及び赤を有する印刷パタ
ーンを第2のフィルムに形成して、黒・赤の色彩を有す
る印刷を段ボールA上に一度に印刷することができるか
ら、熱転写による多色印刷を極めて短時間にかつ簡単に
行うことができる。しかも、第2のフィルム200上で
黒・赤の色の印刷パターンを形成しているので、黒・赤
のカーボンを有する印刷機を2台設けて段ボールA上に
黒・赤の色を2回に分けて印刷する場合に比べて、色の
ずれをほぼ完全に防止することができ、極めて綺麗な多
色印刷をすることができる。そして、黒・赤のカーボン
を有する印刷機を2台設ける必要がないから設備費用の
低減を図ることができる。
【0030】さらに、プラテンローラ黒112及びプラ
テンローラ赤122を互いに近接する位置に設けている
から、各印刷パターンを接近させて形成することができ
る。したがって、第2のフィルム200の使用量の低減
を図ることができる。また、熱転写時以外は、各第1の
フィルム110、120が移動することがないので、カ
ーボンを有するフィルムを節約することができ、極めて
経済的である。
【0031】次に、この考案の第2実施例を図2を参照
して説明する。ただし、図1に示す構成要素と共通する
要素には同一の符号を付し、その説明を簡略化する。図
2に示す印刷機が図1に示す印刷機と異なる主な点は、
第2のフィルム201がループを描くように形成され、
第2のガイドローラ212の位置に、駆動ローラ217
が設けられている点である。
【0032】すなわち、第2のフィルム201は、第1
のガイドローラ211と駆動ローラ217によって、段
ボールAの被印刷面に平行に案内されており、さらに第
3及び第4のガイドローラ218、219によって、四
角形状のループを描くように形成されている。その他
は、第1実施例の第2のフィルム200と同一である。
駆動ローラ217の駆動用モータは、モータ制御部31
0によって制御されるようになっており、第1のフィル
ム黒110及び第1のフィルム赤120の移動速度に同
調するように、第2のフィルム201を駆動するように
なっている。
【0033】また、第2のフィルム201は、第1のガ
イドローラ211と第4のガイドローラ219とによっ
て、プラテンローラ黒112及びプラテンローラ赤12
2の位置に案内されている。ただし、第4のガイドロー
ラ219は、モータ制御部310で制御されたモータに
よって駆動されていて、第2のフィルム201を各プラ
テンローラ112、122側に、同各プラテンローラ1
12、122と同調する速度で繰り出すようになってい
る。そして、駆動ローラ217と第3のガイドローラ2
18との間には、第2のフィルム201に一定の張力を
与えるためのテンションローラ220が設けられてい
る。さらに、駆動ローラ217と第3のガイドローラ2
18との間、あるいは第3のガイドローラ218と第4
のガイドローラ219との間には、第2のフィルム20
1を清掃するための清掃装置(図示せず)が設けられて
いる。この清掃装置は、第2のフィルム201の各カー
ボンC1、C2側の面に付着した埃等を取り除くように
なっている。
【0034】上記のように構成された印刷機によれば、
ループを描くように形成した第2のフィルム201を、
駆動ローラ217により循環させて使用することができ
るから、第2のフィルム201を交換する必要がなく、
第2のフィルム201の交換に要する手間及び費用を省
くことができる。その他、第1実施例と同様の作用効果
を奏する。
【0035】次に、この考案の第3実施例を図3を参照
して説明する。ただし、図1に示す構成要素と共通する
要素には同一の符号を付し、その説明を簡略化する。図
3に示す印刷機が図1に示す印刷機と異なる主な点は、
第2のフィルム200の印刷パターンを有する部分が一
時的に蓄えられるようになっている点である。
【0036】すなわち、第2のフィルム200は、第2
の巻出リール210と第1のガイドローラ211によっ
て、プラテンローラ黒112及びプラテンローラ赤12
2の位置に案内され、さらに移動ローラ221、熱転写
ローラ501に案内されて第2の巻取リール213によ
って巻き取られるようになっている。
【0037】移動ローラ221は、段ボールAに対して
離接する方向に移動自在になっており、各印字ヘッド4
10、420によって印字しているときには段ボールA
から離れる方向に移動して、印刷パターンを有する部分
を蓄えるようになっている。さらに、移動ローラ221
は、印刷パターンを段ボールAに印刷する際には段ボー
ルA側に移動して、第2のフィルム200を第2の巻取
リール213側に吐き出すようになっている。
【0038】熱転写ローラ501は、段ボールAに離接
する方向に移動するように駆動されており、印刷時には
第2のフィルム200を段ボールAに押し付けながら加
熱するようになっている。そして、熱転写ローラ501
は、段ボールAとともに移動する第2のフィルム200
によって、回転駆動されるようになっている。
【0039】また、この実施例の場合、第2の巻取リー
ル213のモータは、熱転写ローラ501の回転速度に
同調する速度で第2のフィルム200を巻き取るよう
に、モータ制御部310によって制御されている。
【0040】さらに、熱転写ローラ501は、その周面
部が硬度30程度の軟らかい層で形成されていて、段ボ
ールAの裏面の如き凹凸を有する被印刷面にも第2のフ
ィルム200を密着させることができるようになってい
る。すなわち、湾曲した面や凹凸を有する面にも確実に
印刷することができる。
【0041】次に上記のように構成された印刷機の作用
を説明する。
【0042】まず、印刷機のスイッチをON状態にする
と、所定の印刷パターンの司令信号が各印字ヘッド41
0、420に出力され、第2のフィルム200に各カー
ボンC1、C2による印刷パターンが形成される。この
際、移動ローラ221が段ボールAから離れる方向に移
動して、第2のフィルム200の印字パターンを有する
部分が蓄えられる。印刷パターンを有する部分が所定量
蓄えられると、各印字ヘッド410、420が停止し
て、印刷開始信号が発せられる。そうすると、ベルトコ
ンベアBによって段ボールAが印刷機側に移動し、段ボ
ールAが印刷位置に達すると、熱転写ローラ501が段
ボールA側に移動して、第2のフィルム200を段ボー
ルAに押し付ける。
【0043】この際、段ボールAは移動し続けており、
第2のフィルム200が段ボールAとともに移動し、こ
れによって熱転写ローラ501が回転して、印刷パター
ンが段ボールAに熱転写される。この熱転写による印刷
が完了すると、熱転写ローラ501が段ボールAから離
れる方向に移動して、第2のフィルム200が段ボール
Aから離れ、第2のフィルム200の移動が停止する。
この間にも、段ボールAは連続して移動しており、また
次画像作成のために各印字ヘッド410、420も作動
し続けている。
【0044】そして、新たな段ボールAが連続して移動
しきて印刷位置に達すると、上記と同様に熱転写ローラ
501が段ボールA側に移動して、印刷パターンが段ボ
ールAに熱転写される。このようにして、段ボールAへ
の印刷が繰り返えされる。
【0045】上記のように構成された印刷機によれば、
第2のフィルム200上に印刷パターンを常時形成して
蓄えることができるから、単位時間内の印刷パターンの
形成量を増大することができる。したがって、熱転写ロ
ーラ500の移動速度を増加させたり、段ボールAの搬
送速度を増加させたりすることにより、単位時間内に印
刷パターンを消費する量を増大することができる。すな
わち印刷間隔の短縮を図ることができる。しかも、連続
して送られてくる段ボールAの搬送速度に合わせて、第
2のフィルム200を繰り出して印刷することができる
から、段ボールAへの印刷を高速で行うことができる。
その他は、第1実施例と同様の作用効果を奏する。
【0046】次に、この考案の第4実施例を図4を参照
して説明する。ただし、図3に示す構成要素と共通する
要素には同一の符号を付し、その説明を簡略化する。図
4に示す印刷機が図3に示す印刷機と異なる主な点は、
第2のフィルム201がループを描くように形成され、
第2の巻取リール213の位置に、駆動ローラ217が
設けられている点である。
【0047】すなわち、第2のフィルム201は、第1
のガイドローラ211、移動ローラ221、駆動ローラ
217、第3のガイドローラ218及び第4のガイドロ
ーラ219によって、ループを描くように形成されてい
る。駆動ローラ217の駆動用モータは、モータ制御部
310によって制御されるようになっており、熱転写ロ
ーラ501の回転速度に同調する速度で第2のフィルム
201を駆動するようになっている。
【0048】また、第2のフィルム201は、第1のガ
イドローラ211と第4のガイドローラ219とによっ
て、プラテンローラ黒112及びプラテンローラ赤12
2の位置に案内されるようになっている。そして、駆動
ローラ217と第3のガイドローラ218との間には、
第2のフィルム201に一定の張力を与えるためのテン
ションローラ220が設けられている。このテンション
ローラ220は、移動ローラ221の移動量を吸収でき
るように大きな移動ストロークを有している。さらに、
駆動ローラ217と第3のガイドローラ218との間、
あるいは第3のガイドローラ218と第4のガイドロー
ラ219との間には、第2のフィルム201を清掃する
清掃装置(図示せず)が設けられている。この清掃装置
は、第2のフィルム201の各カーボンC1、C2側の
面に付着した埃等を取り除くようになっている。
【0049】上記のように構成された印刷機によれば、
ループを描くように形成した第2のフィルム201を、
駆動ローラ217により循環させて使用することができ
るから、第2のフィルム201を交換する必要がなく、
第2のフィルム201の交換に要する手間及び費用を省
くことができる。その他、第3実施例と同様の作用効果
を奏する。
【0050】次に、上記第1実施例の他の例を図5に、
第2実施例の他の例を図6に、第3実施例の他の例を図
7に、また第4実施例の他の例を図8に示す。
【0051】まず、図5を参照して第1実施例の他の例
を説明する。この第1実施例の他の例が図1に示す第1
実施例と異なる点は、第1の巻出モータの巻出軸黒11
4、第1の巻出モータの巻出軸赤124及び第2の巻出
モータの巻出軸214がモータを用いずに単に制動を与
える巻出軸黒114、巻出軸赤124及び巻出軸214
となっている点であり、プラテンローラ黒112及びプ
ラテンローラ赤122がそれぞれステッピングモータの
駆動軸黒610及び駆動軸赤620によって駆動されて
いる点であり、第1の巻取モータの巻取軸黒115、第
1の巻取モータの巻取軸赤125及び第2の巻取モータ
の巻取軸215がそれぞれトルクモータによって駆動さ
れている点である。
【0052】すなわち、巻出軸黒114、巻出軸赤12
4及び巻出軸214は、第1のフィルム黒110、第1
のフィルム赤120及び第2のフィルム200のそれぞ
れが一定の張力でスムーズに引き出されるように、第1
の巻出リール黒111、第1の巻出リール赤210及び
第2の巻出リール210に所定のトルクで制動を加える
ようになっている。
【0053】駆動軸黒610及び駆動軸赤620の各ス
テッピングモータは、それぞれ完全に同期して回転する
ように、モータ制御部310によって制御されており、
第1のフィルム黒110、第1のフィルム赤120及び
第2のフィルム200を各リール111、121、21
0から同時に同量を繰り出すようになっている。
【0054】巻取軸黒115のトルクモータ、巻取軸赤
125のトルクモータ及び巻取軸215のトルクモータ
は、各プラテンローラ黒112、プラテンローラ赤12
2によって引き出された各フィルム110、フィルム1
20、フィルム200がたるまないように、各リール1
13、123、213を駆動するようになっている。こ
れらの巻取軸黒115のトルクモータ、巻取軸赤125
のトルクモータ及び巻取軸215のトルクモータは、そ
れぞれモータ制御部310によって制御されている。
【0055】この他は、図1に示す第1実施例と同一で
あるので、説明を省略する。
【0056】次に、図6を参照して第2実施例の他の例
を説明する。この第2実施例の他の例が図2に示す第2
実施例と異なる点は、第1の巻出モータの巻出軸黒11
4及び第1の巻出モータの巻出軸赤124がモータを用
いずに単に制動を与える巻出軸黒114及び巻出軸赤1
24となっている点であり、プラテンローラ黒112及
びプラテンローラ赤122がそれぞれステッピングモー
タの駆動軸黒610及び駆動軸赤620によって駆動さ
れている点であり、第1の巻取モータの巻取軸黒115
及び第1の巻取モータの巻取軸赤125がそれぞれトル
クモータによって駆動されている点であり、駆動ローラ
217及び第4のガイドローラ219が単に空回りする
ようになっている点である。
【0057】第1の巻出モータの巻出軸黒114及び第
1の巻出モータの巻出軸赤124、またステッピングモ
ータの駆動軸黒610及び駆動軸赤620については、
上記図5に示す第1実施例の他の例と同一であるので説
明を省略する。
【0058】駆動ローラ217及び第4のガイドローラ
219は、駆動モータによって駆動されておらず、単に
空回りして第2のフィルム201をガイドするようにな
っている。ただし、第2のフィルム201の移動を加勢
するために、あるいは単に第2のフィルム201のみを
移動するために、駆動ローラ217、第4のガイドロー
ラ219を駆動モータで駆動するようにしてもよい。
【0059】次に、図7を参照して第3実施例の他の例
を説明する。この第3実施例の他の例が図3に示す第3
実施例と異なる点は、第1の巻出モータの巻出軸黒11
4、第1の巻出モータの巻出軸赤124及び第2の巻出
モータの巻出軸214がモータを用いずに単に制動を与
える巻出軸黒114、巻出軸赤124及び巻出軸214
となっている点であり、プラテンローラ黒112及びプ
ラテンローラ赤122がそれぞれステッピングモータの
駆動軸黒610及び駆動軸赤620によって駆動されて
いる点であり、第1の巻取モータの巻取軸黒115、第
1の巻取モータの巻取軸赤125及び第1の巻取モータ
の巻取軸215がそれぞれトルクモータによって駆動さ
れている点である。ただし、これら相違する点における
構成要素は、第1実施例の他の例(図5参照)と同一で
あるから、説明を省略する。
【0060】次に、図8を参照して第4実施例の他の例
を説明する。この第4実施例の他の例が図4に示す第4
実施例と異なる点は、第1の巻出モータの巻出軸黒11
4及び第1の巻出モータの巻出軸赤124がモータを用
いずに単に制動を与える巻出軸黒114及び巻出軸赤1
24となっている点であり、プラテンローラ黒112及
びプラテンローラ赤122がそれぞれステッピングモー
タの駆動軸黒610及び駆動軸赤620によって駆動さ
れている点であり、第1の巻取モータの巻取軸黒115
及び第1の巻取モータの巻取軸赤125がそれぞれトル
クモータによって駆動されている点であり、第4のガイ
ドローラ219が単に空回りするようになっている点で
ある。ただし、これら相違する点における構成要素は、
第1実施例の他の例(図5参照)及び第2実施例の他の
例(図6)と同一であるから、説明を省略する。
【0061】なお、上記各実施例及び他の例において
は、第1のフィルムとして、黒・赤の2系統設けるよう
に構成したが、この第1のフィルムは例えば黒だけの1
系統だけでもよく、またさらに他の色を加えた複数系統
設けるように構成してもよいことはいうまでもない。た
だし、各第1のフィルムに対応して印字ヘッドも複数設
ける必要がある。
【0062】また、印刷対象物として板状の段ボールA
を示したが、箱状に形成した段ボールでもよく、また木
や鉄その他の材質で形成したものであってもよいことは
いうまでもない。しかも、被印刷面としては、平面状の
部分に限らず筒状の缶の表面など湾曲した被印刷面であ
ってもよい。
【0063】さらに、第1実施例、第2実施例及びこれ
らの他の例において、熱転写ローラ500を、第1のガ
イドローラ211側から第2のガイドローラ212側に
移動して熱転写するように構成したが、この熱転写ロー
ラ500は、第1のガイドローラ211側から第2のガ
イドローラ212側に移動した後は第2のガイドローラ
212側から第1のガイドローラ211側へ移動すると
いうように、印刷ごとに交互に移動方向を変えるように
構成することが好ましい。
【0064】さらにまた、第3実施例、第4実施例及び
これらの他の例において、移動ローラ221を段ボール
Aに離接する方向に移動自在に構成したが、この移動ロ
ーラ221は、第2のフィルム200、201を一時的
に蓄えるように移動できれば、どのような方向に移動し
てもよいことはいうまでもない。
【0065】
【発明の効果】この発明によれば、印刷パターン形成手
段で第2のフィルム側から第1のフィルムを加熱して、
塗布物を第2のフィルムに熱転しているから、印刷対象
物への印刷パターンのとおりに印刷パターン形成手段で
加熱しても、第1のフィルム上には鏡像状に反転した印
刷パターンを形成することができ、この反転した印刷パ
ターンを印刷対象物に熱転写することによって、印刷対
象物上に正規のパターンの印刷をすることができる。し
たがって、印刷パターン形成手段では鏡像状に反転させ
た印刷パターンを形成する必要がないから、印刷パター
ン形成手段の制御が極めて簡単になる。しかも、印刷す
る部分のみ加熱すればよいから、印刷パターン形成手段
による熱転写面積が小さくなり、熱転写時間の短縮を図
ることができるとともに、加熱に要するエネルギーの低
減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施例として示した印刷機の説
明図。
【図2】この発明の第2実施例として示した印刷機の説
明図。
【図3】この発明の第3実施例として示した印刷機の説
明図。
【図4】この発明の第4実施例として示した印刷機の説
明図。
【図5】第1実施例の他の例として示した印刷機の説明
図。
【図6】第2実施例の他の例として示した印刷機の説明
図。
【図7】第3実施例の他の例として示した印刷機の説明
図。
【図8】第4実施例の他の例として示した印刷機の説明
図。
【符号の説明】
110 第1のフィルム(第1のフィルム黒) 120 第1のフィルム(第1のフィルム赤) 200 第2のフィルム 410 印刷パターン形成手段(印字ヘッド黒) 420 印刷パターン形成手段(印字ヘッド赤) 500 熱転写手段(熱転写ローラ) 501 熱転写手段(熱転写ローラ) A 印刷対象物(段ボール) C1 塗布物(カーボン黒) C2 塗布物(カーボン赤)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱により離別可能な塗布物を有する第1
    のフィルムと、 この第1のフィルムから前記塗布物が熱転写可能なよう
    に配置された第2のフィルムと、 この第2のフィルム側から前記第1のフィルムに熱を加
    えて前記塗布物を第2のフィルムに転写し、第2のフィ
    ルムに塗布物による印刷パターンを形成する印刷パター
    ン形成手段と、 前記第2のフィルムに熱を加えて前記印刷パターンの塗
    布物を印刷対象物に転写する熱転写手段とを有すること
    を特徴とする印刷機。
  2. 【請求項2】 第1のフィルムは、第2のフィルムへの
    熱転写のときには第2のフィルムと共に移動し、第2の
    フィルムへの熱転写のとき以外には停止していることを
    特徴とする請求項1記載の印刷機。
JP25472892A 1992-09-24 1992-09-24 印刷機 Pending JPH06115046A (ja)

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JP25472892A JPH06115046A (ja) 1992-09-24 1992-09-24 印刷機
EP93115379A EP0589462A1 (en) 1992-09-24 1993-09-23 Method and apparatus for high speed thermal transfer type printing
KR1019930019645A KR940006767A (ko) 1992-09-24 1993-09-24 고속 열전달형 프린팅 장치 및 그 방법

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104325782A (zh) * 2014-09-03 2015-02-04 上海贝达包装材料有限公司 一种适用于制袋机的干式复合袋专用烫印机

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61277466A (ja) * 1985-06-03 1986-12-08 Victor Co Of Japan Ltd 転写印刷装置

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