JPH06114752A - サイレントクラッチ付締付工具 - Google Patents
サイレントクラッチ付締付工具Info
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- JPH06114752A JPH06114752A JP28965492A JP28965492A JPH06114752A JP H06114752 A JPH06114752 A JP H06114752A JP 28965492 A JP28965492 A JP 28965492A JP 28965492 A JP28965492 A JP 28965492A JP H06114752 A JPH06114752 A JP H06114752A
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- Japan
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- clutch
- drive gear
- groove
- spindle
- clutch member
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- Details Of Spanners, Wrenches, And Screw Drivers And Accessories (AREA)
Abstract
め残したねじの締め直しが可能であり、クラッチ歯の
当接時のスピードを低下させて耐久性を高める。 【構成】クラッチを駆動ギヤ11とクラッチ歯14を有する
中間クラッチ部材13とスピンドル10のクラッチ歯15で構
成する。駆動ギヤ11と中間クラッチ部材13のいずれかに
周方向で深さの変わる溝、他方に深さの変わらない溝を
設け、両者間にスチールボール12を亘らせる。 【効果】クラッチがきれるとクラッチ歯間に溝の深さの
変化分だけクリアランスが生じ静かに遊転する。クラッ
チ歯の当接時、中間クラッチ部材の回転数は駆動ギヤよ
り遅い。またモータを回転させ始めると、中間クラッチ
部材が押出されて締め直しが可能となる。
Description
具に関し、特にクラッチとストッパスリーブとを備え、
ねじ類を所定深さまで締付けたときにクラッチが切断さ
れてねじ締めが停止されるとともに、その後モータが回
転し続けてもクラッチが静かに空転して騒音を発しない
サイレントクラッチ付締付工具に関する。
は、特公平3−5952号公報に開示されているものが
知られている。この工具は下記の構成を備えている。な
お同公報の図2aを本明細書中図10として引用する。
この工具は、 (1) ハウジングとモータとクラッチとスピンドル88と
ストッパスリーブ89を備えている。 (2) ハウジングにモータとクラッチとスピンドル88が
内蔵されている。 (3) ストッパスリーブ89がハウジングに付設されてい
る。 (4) スピンドル88にはねじ類と結合してねじ類を回転
させるドライバビット90が取付可能である。
バビット90はストッパスリーブ89の筒内で回転す
る。 (6) スピンドル88はハウジングに回転自在でかつ軸方
向にスライド可能に支承されている。 (7) このためスピンドル88のスライドとともにドライ
バビット90もストッパスリーブ89内でスライドす
る。 (8) クラッチは、モータで回転される第1ディスク81
と、その第1ディスクに対向する第2ディスク84と、
スピンドル88の端面に固定された第3ディスク87を
主体として構成されている。
自在で軸方向にスライド不能に支承されている。 (10)この第1ディスク81の端面にはクラッチ歯82が
形成されている。 (11)第2ディスク84はハウジングに回転自在で軸方向
にスライド可能に支承されている。 (12)この第2ディスク84の上側端面にはクラッチ歯8
2に噛合う第2クラッチ歯83が形成されている。
のむかいあう端面には溝85,86が形成されており、
この溝85,86の深さは周方向に変化している。すな
わち最も深い底面85a,86aから徐々に深さの浅く
なる傾斜面85b,86bにつながっている。 (14)また溝85,86は周方向の所定範囲内で伸びてお
り、その境界は垂直面85c,86cとなっている。 この構成によりこの工具は次のように作動する。 (15) ドライバビット90をねじに押付けると、ドライ
バビット90とスピンドル88と第3ディスク87が後
退し、この結果第2ディスク84も後退する。
チ歯83が噛合うとともに、溝85,86がその最も深
い底85a,86a同志で当接する。 (17)この状態でモータからドライバビット90にトルク
伝達が行なわれる。 (18)第1ディスク81が第2ディスク84を回転させ、
第2ディスク84が第3ディスク87を回転させると、
溝85,86間に接触圧が作用する。この力は溝85,
86の深さが周方向に変化しているために、第3ディス
ク87を傾斜面85b,86bに沿って前方に送り出す
ように作用する。
86c同志が当接するとこの前方への送り出し成分がな
くなり、この状態でねじ締めが進行する。図10はこの
状態を示している。 (20)ねじ類が所定深さまで締付けられ、スピンドル88
がそれ以上前進しなくなると、クラッチ歯82と第2ク
ラッチ歯83の噛合いが外れる。 (21)すると第2ディスク84が第3ディスク87を回転
させようとする力も作用しなくなり、第2ディスク84
は溝85,86の斜面85b,86bに沿って前進し、
溝85,86がその最も深い底85a,86a同志で当
接しあう。 (22)この結果クラッチ歯82と第2クラッチ歯83間に
は斜面85b,86bの深さ分(軸方向の距離)だけの
クリアランスが生じ、刃先同志が再衝突することもなく
静かに空転し続ける。
た従来のものにあっては、トルクの伝達が噛合いクラッ
チ歯82,83による噛合によってなされるため、それ
ぞれのクラッチ歯自体の耐久性が悪く、クラッチ歯の欠
けや摩耗が厳しいという問題点があった。特にねじ締め
初期において、締付工具の本体をねじを締付けする部位
側に押付けると、その押付け力によってドライバビット
90とともにスピンドル88が後退して、回転する第1
ディスク81のクラッチ歯82の歯面が第2ディスク8
4のクラッチ歯83の歯面に急激に当接することによっ
て駆動回転が伝達されるために、この噛合面での耐久
性、耐摩耗性に問題があった。
ねじの締付けが所定量(長さ)に達すると、第2ディス
ク84によってクラッチ手段における固定側のクラッチ
歯82と可動側のクラッチ歯83とを積極的に完全に解
離する構成であるため、ストッパスリーブの調整が悪か
ったり、狭い場所や足場の悪い場所でのねじ締め作業で
締付けすべきねじが当初の希望した締付量に対して締め
たらない場合、そのままの状態でさらに締付けする、い
わゆる追い締めができないという不具合が生起するもの
であった。
み、駆動ギヤと噛合いクラッチとの間に中間クラッチ部
材を介在し、この中間クラッチ部材と駆動ギヤの間をカ
ム溝とボールにより回転伝達せしめる構成によって、噛
合いクラッチのクラッチ歯が当接し合う際の衝撃を中間
クラッチ部材によって吸収して、噛合いクラッチの噛合
いがスムーズに行なわれかつクラッチ歯の急激な当接が
防止され、噛合いクラッチ歯の耐久性が向上し得るとと
もに、当初の希望した締付量に対して締めたらない場合
でも追い締めが可能な締付工具を提供することを目的と
するものである。
ウジングの先端部に装設されたストッパスリーブと、駆
動装置から回転される駆動ギヤと、前記ストッパスリー
ブ内に位置されたドライバビットを備えかつ軸方向に移
動可能に支承されたスピンドルと、該スピンドルの軸方
向への移動によって動作され前記スピンドルに対して前
記駆動ギヤからの回転伝達及びその回転伝達を遮断する
噛合いクラッチ機構と、を備えた締付工具であって、前
記駆動ギアと噛合いクラッチ機構との間にはスプリング
により常には駆動ギヤ側に付勢された中間クラッチ部材
が介装され、該中間クラッチ部材と駆動ギヤとの間には
相対向された部位に溝部を形成し、この溝部内には互い
に溝部に嵌入するボールを介装し、前記少なくとも一方
側の溝部を軸方向への偏位量を有するカム溝となしたこ
とを特徴とするサイレントクラッチ付締付工具を創り出
した。
も (c) 溝(いづれか一方)の深さが周方向に変化してい
る。 このために、ねじ締めのために工具をねじないしワーク
に押付けると、 (d) 駆動ギヤと中間クラッチ部材は、ボールが溝の最も
深い部分に位置した状態で噛合う。すなわち駆動ギヤと
中間クラッチ部材は最も近接する。
合う。 (f) クラッチ同志が噛合って溝間にボールを介して力が
作用しあうようになると、ボールは周方向に移動し、こ
の結果ボールは溝のうち深さの浅い部分に移る。このた
め中間クラッチ部材は前方に押出される。 (g) ねじ締めが完了してクラッチ歯の当接が解除される
と、ボールを溝の浅い部分に位置させておく力が作用し
なくなり、ボールは溝の深さの深い部分に移動する。こ
の結果中間クラッチ部材はその分後退し、クラッチ歯間
にクリアランスができる。 (h) その結果クラッチは静かに空転する。
ねじ締め作業が停止すると、モータを停止させる。そし
て工具をワークに押付けた状態で再度モータを回転させ
る。 すると、クラッチ歯が噛合っていなくとも(ねじの締め
残し代がわずかであると従来の工具と同様、工具をワー
クに押付けてもクラッチ歯は噛合わない)、中間クラッ
チ部材をその慣性に抗して回転させ始めることになる。
このためにボールに溝の深さの浅いところに移動させる
力が作用して中間クラッチ部材が前方に押出される。こ
の結果クラッチ歯が再度噛合い、適正な締付け状態に復
帰する。すなわち従来の工具のように、ストッパスリー
ブの長さを調整するといった面倒はいらない。
動するとき、中間クラッチ部材は駆動ギヤに対して相対
的に移動しない。すなわち駆動ギヤの回転数に比して中
間クラッチ部材は低い回転数で回転を始め、ついで駆動
ギヤの回転に追付いてゆく。 (k) このためクラッチ歯同志の当接開始時には駆動ギヤ
の回転数よりも低い回転数で当接しあうことになり、ク
ラッチ歯にかかる負荷が低減される。 このようにして本発明によると、締め残し分の締直し作
業が可能となり、またクラッチの耐久性も向上できる。
動式スクリュドライバについて図を参照して詳細に説明
する。図1において1はハウジングを示し、このハウジ
ング1内にモータ2とクラッチCLとスピンドル10が
収容されている。図中19はストッパスリーブを示し、
このストッパスリーブ19はハウジング1に付設されて
いる。このストッパスリーブ19はハウジング1に対し
て軸方向にスライド可能でありかつ任意の位置で固定で
きる。ハウジング1にはトリガ3がオペレータによって
操作可能に取付けられており、トリガ3がひかれている
間モータ2に電流が通電されて回転する。ハウジング1
のモータ2を取囲む位置には片面について9個の風穴4
a〜4iが形成されており、モータ2を冷却するように
なっている。それぞれの風穴4a〜4iは図2に良く示
されているように、トリガ3の側に偏けられており、冷
却風は矢印に示すようにトリガ3側に吹出されるように
なっている。すなわち図示X−X線より上方には冷却風
が吹出されないようになっている。ここで通常の作業
時、オペレータの顔面はX−X線より上方に位置してい
る。すなわちこの工具では風穴4a〜4iの向きを工夫
することにより、オペレータの顔面に冷却風が直接当ら
ないようにしている。
ル10はハウジング1に固定されたリング状の軸受メタ
ル8,16によって回転可能でかつ軸方向にスライド可
能に支承されている。軸受メタル8の後端側はスビンド
ル10の軸方向移動用の空間7を介してハウジング1の
隔壁1aによって気密に封じられ、モータ2側から空間
7に異物がはいりこむのを防止している。スピンドル1
0の後端側側面は直径方向に2個所で平坦面9,9を形
成するように面取りされており、この面取り面9は軸受
けメタル8の前端よりも前方に伸びている。このため空
間7はスピンドル10が後退しても常に面取り面9と軸
受けメタル8間の隙間を介して大気に連通している(図
3参照)。このためスピンドル10は軸受けメタル8内
を軽くスライドする。従来の構造では面取り面9がない
ために、軸受けメタル8とスピンドル10とハウジング
1dとで囲繞される空間7が密封されており、ここにあ
る大気が時には加圧されあるいは減圧されることにな
り、スピンドル10のスライド移動が滑らかにゆかなっ
た。
1が回転自在に遊嵌されている。駆動ギヤ11は後述の
ばねSPによってベアリング25に押付けられており、
軸方向にはスライドしない。駆動ギヤ11の外周にはギ
ヤ11aが形成されており、このギヤ11aはモータ2
の出力軸6に形成されているピニオン6aと噛合ってい
る。出力軸6はベアリング5で軸支されている。これに
よって駆動ギヤ11はスピンドル10のまわりをモータ
2によって回転される。
の3個所に溝20が形成されている(図4〜6参照)。
この溝20は、後述するスチールボール12の直径の2
倍相当の長さを有し、その深さは一定である。また周方
向の端部はスチールボール12と面的に当接する形状に
仕上げられている。なお図5,図6は、溝20,20,
20の中心を結ぶ周に沿って展開したときの形状を示し
ている。なお駆動ギヤ11にはクラッチ歯が不必要であ
るため、さほど大きな荷重が作用せず、焼結金属で形成
されている。このため生産コストが低く押えられてい
る。
11の前方には中間クラッチ部材13が対向するように
配置されている。中間クラッチ部材13はスピンドル1
0のまわりに遊嵌されており、スピンドル10に対して
回転可能で軸方向にスライド可能となっている。中間ク
ラッチ部材13はばねSPによって駆動ギヤ11の側に
付勢されている。
3個所の溝20,20,20と向かい合うように、3個
所の溝21が形成されている。この詳細が図4〜図6に
示されている。溝21は図から明らかなように、溝20
よりも長い。そして特に図6に明確なように溝21の中
心21aで深さ(軸方向の長さ)が最も大きく、その両
側では徐々に深さが浅くなる傾斜面となっており(21
b)、そして端面21cはスチールボール12と面的に
当接する形状になっている。そしてこの溝20,21に
亘ってスチールボール12が介装されている。このスチ
ールボール12はボールであり、溝20と21が無関係
に回転しないようにしている。しかしながらこのボール
12は溝20,21にゆとりをもって介装されているた
めに、溝20と21すなわち駆動ギヤ11と中間クラッ
チ部材13は所定の範囲内で相対回転できる。図5はボ
ール(スチールボール12)が溝21の中央21aに位
置している状態を示し、一方図6はボール(スチールボ
ール12)が溝21の左端で溝20の右端に位置してい
る状態を示している。
1の深さが最も深いところにあるため、駆動ギヤ11と
中間クラッチ部材13は最もよく接近する。それに反し
図6の状態ではスチールボール12が溝21の深さが浅
いところに移動するため、中間クラッチ部材13は駆動
ギヤ11から遠ざけられる。すなわち前方に押出され
る。今、溝21の深さの差がBであれば、図5の状態に
比して図6の状態になると、中間クラッチ部材13は駆
動ギヤ11からBだけ押出される。なお溝20の長さは
最小限スチールボール12の直径だけあればよい。また
本実施例では滑らかな動きを得るためにボールとしてス
チールボール12を使用したが、必ずしも球体である必
要はない。
ッチ部材13の前端面にはクラッチ歯14が形成され、
スピンドル10の大径部10aの後端面にはクラッチ歯
15が形成されている。クラッチ歯14と15は噛合い
可能となっている。サイレントクラッチCLは駆動ギヤ
11と中間クラッチ部材13スチールボール12とを主
体として構成されており、後述のように作動する。なお
スピンドル10の先端側には軸孔17が形成され、ここ
に断面筒形のドライバビット18が取付け可能となって
いる。ドライバビット18が取付けられると、ドライバ
ビット18はストッパスリーブ19内でスピンドル10
とともに回転する。
説明する。まずモータ2が回転せず、ドライバビット1
8がねじに押付けられていないと、図7に示すように、
スピンドル10はばねSPによって前方に押出され、中
間クラッチ部材13はばねSPによって駆動ギヤ11に
付勢されている。このとき駆動ギヤ11と、中間クラッ
チ部材13間にトルクが作用しないため、駆動ギヤ11
と中間クラッチ部材13は最も近接する状態、すなわち
図5に示すように、ボール(スチールボール)12が溝
21中最も深さの深いところ21aに位置している。
付けると、ドライバビット18を介してスピンドル10
が後退する(図7から図8への変化参照)。このためク
ラッチ歯14,15が噛合う。今モータ2が回転した状
態でスピンドル10が後退する場合を考えると、図5と
図6の中間の段階でクラッチ歯14と15が噛合い始め
る。ここで図5と図6を対比すると明らかなように、駆
動ギヤ11は左方に大きく移動(すなわち回転)してい
るのに、中間クラッチ部材13は移動(すなわち回転)
していない。すなわち駆動ギヤ11に比して中間クラッ
チ部材13の回転速度が遅い段階でクラッチ14と15
は噛合うことができる。このためクラッチ歯14と15
は緩やかな速度で噛合い、噛合った後高速で回転される
ようになり、クラッチ歯14,15に作用する負荷は低
減されている。つまり、クラッチ歯14と15が噛合っ
たとき、中間クラッチ部材13は駆動ギヤ11の回転方
向とは逆方向に逆転しながらその回転速度を落してスピ
ンドル10に噛合し、それによってクラッチ歯14,1
5の噛合がスムーズに行なわれると共に、クラッチ歯の
耐久性が向上する。前記した溝20の長さは駆動ギヤ1
1と中間クラッチ部材13の相対回転を許す役割を有
し、これが長いほど中間クラッチ部材13が高速で回転
し始めるまでの時間を長くできる。なお溝21の斜面2
1bの長さを長くしてもよいが、溝21が周方向に伸び
る以上むやみに長くできない。そこで溝20の長さを長
くすることが有利となる。
ラッチ部材13を回転させるのに抗する力が強くなる
と、溝20の図示右端でスチールボール12を押し、ス
チールボール12は溝21の斜面21bを転動する。こ
のため中間クラッチ部材13は溝21の深さの変化分B
だけ前方に押出される。そしてこの状態でねじ締めが進
行する。この状態が図9に示されている。
ブ19の先端がワークWに当接すると、オペレータが工
具をワークWに押付ける力はストッパスリーブ19がワ
ークWを押付ける力となってしまい、スピンドル10を
前方に押す力はばねSPの力だけになる。この状態でね
じ締めが進行し、クラッチ歯14と15の噛合いが外れ
ると、中間クラッチ部材13は自由に回転できるように
なり、この結果ばねSPの力によって図6の状態から図
5の状態に戻る。
記Bだけのクリアランスが生じ、クラッチ歯14と15
は騒音を発しないで静かに遊転する。すなわち図7の状
態に戻る。再度オペレータが次のねじにドライバビット
18を押付けると、図8の状態でクラッチが噛合い、図
9の状態でねじ締めが進行し、そして設定深さまでねじ
締めが進行すると図7の状態に復帰するという作動が繰
返される。
て説明する。さて図7のクラッチ歯間のクリアランスが
Bであり、締め残し代がB未満であるとする。この場合
締め残されたねじにドライバビット18を当接させてド
ライバビット18を後退させても、クラッチ歯15が距
離Bだけ後退してクラッチ歯14と15が噛合う以前に
ストッパスリーブ19がワークWに当接してしまう。そ
こで図8のように、クラッチ歯14,15が噛合えな
い。このために従前の工具だと締め残したねじを締め直
すことができなかった。従来の工具でねじを締め残して
しまうと、ストッパスリーブ19を後退させ、図8の状
態を実現できるようにして締め直すしかなかった。
旦トリガ3をゆるめてモータ2を停止させ、ついで締め
残したねじにドライバビット18を当接させ、ついでト
リガ3を操作してモータ2を回転させると図9の状態が
実現され、締め直しが可能となっている。一旦モータ2
を停止させると、駆動ギヤ11と中間クラッチ部材13
間にトルクが作用せず、図5に示すように、スチールボ
ール12は最も深さの深いところ21aに位置し、中間
クラッチ部材13は最も後退する。この状態でドライバ
ビット18をしめ残したねじに押付けても、前記したよ
うに締め残し代が小さいと、図8のように、クラッチ歯
14と15が噛合うことができない。丁度クリアランス
Bに等しいだけ締め残したとしても、クラッチ歯14と
15がぎりぎりに噛合い始める直前になるまで接近する
にすぎず、締め残り代が小さければそれだけクラッチ歯
14と15間にクリアランスが残ってしまう。
モータ2を動かし始めると、中間クラッチ部材13には
慣性があって急には回転できないために、図6に示すよ
うにスチールボール12が溝21の傾斜面21bを転動
し、中間クラッチ部材13が前方に押出される。このた
めに、図8の状態を経ることなく図9の状態が実現さ
れ、この状態で締め残し分を締め直すことができる。
の変わらない溝20を設け、中間クラッチ部材13の側
に深さの変わっている溝21を設けている。しかしなが
らこれは逆にしてもよいし、V字状の溝でもよい。。ま
た本実施例では、周方向に3ケ所等間隔で溝20,21
を設けているが、溝20,21の数は1以上任意の数で
よい。さらに本実施例では、スピンドル10がクラッチ
CLの軸を兼用しているが、クラッチ部の軸をスピンド
ル10と別体としてもよい。その他数々の変形が可能で
ある。
中間クラッチ部材がスピンドルに形成されているクラッ
チ歯の方向に送りだされてクラッチが接続するため、締
め残したねじ類を締め直すことができる。またクラッチ
当接開始時には中間クラッチ部材の回転数が駆動ギヤの
それよりも遅く、クラッチ歯の当接時に作用する負荷が
軽減される。このためにクラッチの耐久性の向上が図ら
れ、また生産しやすい材質が使用可能となる。このよう
にして本発明によると従来のサイレントクラッチ付締付
工具よりも使い勝手もよく耐久性に優れた工具が実現さ
れる。
開図(ただしトルクが作用しない状態)
開図(ただしトルクが作用している状態)
方向の関係を示す図(ただしトルクが作用せず、工具が
ワークに押付けられていない状態)
方向の関係を示す図(ただしトルクが作用せず、工具が
ワークに押付けられた状態)
方向の関係を示す図(ただしトルクが作用し、工具がワ
ークに押付けられた状態)
Claims (1)
- 【請求項1】 ハウジングの先端部に装設されたストッ
パスリーブと、駆動装置から回転される駆動ギヤと、前
記ストッパスリーブ内に位置されたドライバビットを備
えかつ軸方向に移動可能に支承されたスピンドルと、該
スピンドルの軸方向への移動によって動作され前記スピ
ンドルに対して前記駆動ギヤからの回転伝達及びその回
転伝達を遮断する噛合いクラッチ機構と、を備えた締付
工具であって、前記駆動ギアと噛合いクラッチ機構との
間にはスプリングにより常には駆動ギヤ側に付勢された
中間クラッチ部材が介装され、該中間クラッチ部材と駆
動ギヤとの間には相対向された部位に溝部を形成し、こ
の溝部内には互いに溝部に嵌入するボールを介装し、前
記少なくとも一方側の溝部を軸方向への偏位量を有する
カム溝となしたことを特徴とするサイレントクラッチ付
締付工具。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28965492A JP3298944B2 (ja) | 1992-10-01 | 1992-10-01 | サイレントクラッチ付締付工具 |
US08/129,307 US5372206A (en) | 1992-10-01 | 1993-09-30 | Tightening tool |
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Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28965492A JP3298944B2 (ja) | 1992-10-01 | 1992-10-01 | サイレントクラッチ付締付工具 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH06114752A true JPH06114752A (ja) | 1994-04-26 |
JP3298944B2 JP3298944B2 (ja) | 2002-07-08 |
Family
ID=17746035
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28965492A Expired - Lifetime JP3298944B2 (ja) | 1992-10-01 | 1992-10-01 | サイレントクラッチ付締付工具 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3298944B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7669507B2 (en) | 2004-10-21 | 2010-03-02 | Makita Corporation | Tightening tool |
-
1992
- 1992-10-01 JP JP28965492A patent/JP3298944B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7669507B2 (en) | 2004-10-21 | 2010-03-02 | Makita Corporation | Tightening tool |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3298944B2 (ja) | 2002-07-08 |
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