JPH0611461A - 平鋼線の疵検査方法 - Google Patents

平鋼線の疵検査方法

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Publication number
JPH0611461A
JPH0611461A JP16721292A JP16721292A JPH0611461A JP H0611461 A JPH0611461 A JP H0611461A JP 16721292 A JP16721292 A JP 16721292A JP 16721292 A JP16721292 A JP 16721292A JP H0611461 A JPH0611461 A JP H0611461A
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JP
Japan
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steel wire
flat steel
bluing
rolling
flaw
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Application number
JP16721292A
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English (en)
Inventor
Kenji Otani
賢志 大谷
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 伸線または圧延加工によって製造された平鋼
線の表面疵の検査を簡単に正確に行なう方法を提供す
る。 【構成】 平鋼線の表面に油を塗布し、その後250℃
〜450℃でブルーイング処理を行ない、平鋼線の表面
上に現われる色彩の変化により疵を検出する平鋼線の疵
検査方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、圧延または伸線等によ
って製造された平鋼線の表面疵の検査方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、ばね、ピストンリング等に用いら
れる図2に示すような平鋼線は、硬鋼線材に鉛パテンテ
ィング処理と、図3に示すように伸線または圧延加工を
繰り返し、目的の寸法並びに機械的性質を付与して製造
されている。
【0003】この際伸線または圧延加工においては、図
4(イ)または(ロ)、(ハ)に示すような伸線用ダイ
スまたは圧延ローラ等を複数個連続して、または個別に
繰り返し用いて塑性変形加工を行なっており、ダイスや
圧延ローラ等は材質として超硬合金がよく用いられてい
る。
【0004】出来上がった製品は、渦流探傷、磁気探
傷、検鏡または手ざわり等により欠陥の検査を行なって
いた。欠陥は線材の不純物としての介在物による内部ク
ラック等もあるが、その大部分はダイスや圧延ローラに
よって塑性加工時に発生する平鋼線表面の疵であって、
主に無理な加工条件によるワレ、クラックやダイスまた
は圧延ローラ等の表面欠陥による押し込みキズ等であ
る。
【0005】特に、圧延ローラには複雑な応力がかか
り、その一部が欠けたり、表面の一部が剥がれたりす
る。このような圧延ローラで加工されると、その部分の
みは膨らんだ凸部となる。しかし、次の圧延ローラで加
工されると、その膨れた凸部は他の部分より余分に圧延
されるため、その周囲に微少なクラック疵が生じるもの
である。また、ダイス加工と圧延加工の組み合わせでも
同様のことがいえる。
【0006】複数個の圧延ローラを組み合わせる多段
(多タンデム)式圧延装置では、この疵が次々と圧延さ
れるため最終的には極く微少な疵となる。このような微
少な疵は、渦流探傷や磁気探傷では測定困難である。ま
たこれらの疵は、ダイスによるものは連続して現われる
が、圧延ローラによるものはローラ回転につき1回周期
的に現われるため、検査は製品上がりで約3m〜5m程
度を肉眼、手ざわり、検鏡等で行なっているが、微少な
ものまでの発見は現状では困難である。しかし、微少な
疵でも繰り返し疲労等では折損の起点となり、製品品質
上も問題となっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前記従来の技術に加う
るに、最近は省力化や原価低減等で、伸線、圧延等の塑
性加工における高速化および1パス当り加工度(減面
率)の向上が進み、表面の疵の発生も多くなっている。
さらに、品質は益々高度な要求をされるため、その検査
が困難となってきており、それに要する時間も多大なも
のとなってきている。
【0008】本発明は、上記課題に鑑みてなされたもの
であり、その目的は伸線または圧延加工によって製造さ
れた平鋼線の表面疵の検査を簡単に、正確に行なう方法
を提供しようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、平鋼線の表面
に油を塗布し、その後、250℃〜450℃でブルーイ
ング処理を数十秒乃至数分間行ない、平鋼線の表面上に
現われる色彩の変化により疵を検出する平鋼線の疵検査
方法である。
【0010】ここで平鋼線の表面に塗布する油は通常の
圧延油等でよく、油浴槽等を用いてその中を通過させれ
ばよい。通常、ブルーイングはばね用材等に施し、その
弾性限を高めて、疲れ特性を向上させたり、へたりを少
なくする目的で行なう処理であり、本発明もそれと同様
の効果も発揮する。
【0011】ブルーイング温度が250℃より低くなる
と、伸び、ねじり回数が低く、ぜい性を示すようになる
ので、250℃以上が必要である。しかし、450℃よ
り高くなると真直性が悪くなることもあり、またヤング
率の低下も心配されるため、450℃以下とするのがよ
い。加熱時間は平鋼線の寸法や線速、通し本数にもよる
が、数十秒乃至数分間で適宜選択すればよい。
【0012】
【作用】本発明の平鋼線の疵検査方法は上記構成であ
り、平鋼線の弾性限を高め、疲れ特性を向上させ、また
へたりを少なくするだけでなく、油をつけブルーイング
することにより表面の疵の部分に染み込んだ油が黒い模
様となって現われ、疵のない他の部分よりはっきりとそ
の疵を色彩により区別できるようになる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例を具体的に説明する。
【0014】〔実施例1〕硬鋼線SWRH82A、線径
5.5mmφの丸線を酸洗、水洗等の表面処理を行なった
後、伸線して線径3.8mmφの線とし、次いで鉛パテンテ
ィングの熱処理を施し、さらに酸洗、水洗等の表面処理
を行ない、その後線径が3.0mmφとなるよう伸線加工す
る。
【0015】そして、上下に圧延ローラを配した圧延装
置(図4(ロ))および上下左右に圧延ローラを配した
四面圧延装置(図4(ハ))を複数回(7段)用いて最
終寸法で厚さB0.30mm、幅A7.00mmの平鋼線1を製
造した。この平鋼線に圧延油(大同化学(株)製SH1
03)を塗布した後、350℃で40秒間ブルーイング
を連続的に行ない、リールに巻き取った。上記により得
られた平鋼線は引張強さが248kg/mm2 で、ビッカー
ス硬度が550Hvを有するうず巻ばね用平鋼線であ
る。
【0016】上記実施例においては、7段の圧延装置
中、第1段目のロール表面に超硬のわずかな剥がれが存
在していた。このため、最終製品の平面上には直径0.5
mm程度の略環状のクラック疵が発生したが、最終製品を
リールに巻取る工程において、クラック疵部が他より黒
みを帯び、肉眼で容易に確認することができた。
【0017】〔実施例2〕実施例1におけると同様の工
程で、平鋼線の伸線、圧延を行ない、この平鋼線に今度
は油塗布を行なわずに同様のブルーイングを行なった。
ほぼ同品質のうず巻ばね用平鋼線が製造された。本実施
例においては、7段の圧延装置中第2段目のロール表面
に実施例1よりも小さい超硬の欠けた部分が存在した。
最終製品の平面上には、直径0.4mm程度の略環状のクラ
ック疵ガ発生した。しかし、最終製品をリールに巻取る
工程においては発見することが出来なかった。そこで、
製品上がりの平鋼線を4m採取し、油塗布した後、35
0℃で40秒間ブルーイングを行ない検鏡したところ容
易にそのクラック疵2を確認できた。図1にその要部拡
大図(×35)を示す。
【0018】
【発明の効果】本発明の平鋼線の疵検査方法は上記構成
であるため、単独での検査方法だけでなく、現在の生産
工程中にも簡単に組み入れられ、何ら生産性、作業性を
阻害することなく利用でき、しかも非常にはっきりと疵
を識別できる。このため、検査時間の短縮が計れ、疵を
検査で見逃すこともなくなり、不良品の生産を著しく減
らせることが出来、ばねやピストンリング等の成形途中
およびその使用中における折損も大きく減少させること
が可能となり、優れた効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法により検鏡したクラック疵を示す
35倍の要部拡大図である。
【図2】平鋼線の1例を示す概略断面図である。
【図3】平鋼線の製造における各加工毎の鋼線の概略断
面図である。
【図4】(イ)は伸線加工に用いるダイス、(ロ)は上
下両面圧延ローラによる圧延加工例、(ハ)は上下左右
よりの四面圧延ローラによる圧延加工例をそれぞれ示す
概略図である。
【符号の説明】
1 平鋼線 2 疵 3 ダイス 4 圧延ローラ 5 側面圧延ローラ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平鋼線の表面に油を塗布し、その後25
    0℃〜450℃でブルーイング処理を行ない、平鋼線の
    表面上に現われる色彩の変化により疵を検出することを
    特徴とする平鋼線の疵検査方法。
JP16721292A 1992-06-25 1992-06-25 平鋼線の疵検査方法 Pending JPH0611461A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16721292A JPH0611461A (ja) 1992-06-25 1992-06-25 平鋼線の疵検査方法

Applications Claiming Priority (1)

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JP16721292A JPH0611461A (ja) 1992-06-25 1992-06-25 平鋼線の疵検査方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0611461A true JPH0611461A (ja) 1994-01-21

Family

ID=15845505

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP16721292A Pending JPH0611461A (ja) 1992-06-25 1992-06-25 平鋼線の疵検査方法

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JP (1) JPH0611461A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0761346A1 (en) * 1995-08-30 1997-03-12 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Method of and apparatus for die casting a pipe
CN111855733A (zh) * 2020-07-24 2020-10-30 山西太钢不锈钢股份有限公司 检测中合金钢宏观断口处夹杂物和白点的兰脆工艺方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0761346A1 (en) * 1995-08-30 1997-03-12 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Method of and apparatus for die casting a pipe
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