JPH0611429Y2 - ギヤレス変速機 - Google Patents

ギヤレス変速機

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JPH0611429Y2
JPH0611429Y2 JP4035089U JP4035089U JPH0611429Y2 JP H0611429 Y2 JPH0611429 Y2 JP H0611429Y2 JP 4035089 U JP4035089 U JP 4035089U JP 4035089 U JP4035089 U JP 4035089U JP H0611429 Y2 JPH0611429 Y2 JP H0611429Y2
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JP
Japan
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cam groove
rotary plate
plate
facing
waves
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JP4035089U
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JPH02130451U (ja
Inventor
忠 関根
Original Assignee
株式会社三ツ葉電機製作所
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Publication date
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Description

【考案の詳細な説明】 [考案の目的] 〈産業上の利用分野〉 本考案は、変速比を広い範囲に亘って比較的自由に設定
し得るギヤレス変速機に関する。
〈従来の技術〉 従来より、例えば特開昭60−146954号公報等に
於て、小型で大きな減速比が得られかつ正逆回転転換時
に遊びを生じない所謂ギヤレス変速機が提案されてい
る。
このギヤレス減速機は、駆動及び被動側回転板の対向面
上に偏心円溝と或る整数n個の波からなる正弦波溝とを
それぞれ形成し、かつ両溝の交差位置に於て両回転板間
に配置された固定板に設けた放射方向の窓に挿入した球
を両カム溝に係合させて動力を伝達する。減速比は、駆
動側回転板の1回転に対して被動側回転板が正弦波の1
周期分だけ回転するから、正弦波の波数nによって常に
1/nに決定され、広い範囲に亘って自由に設定するこ
とができない。
更に、出力側回転板に形成し得る正弦波の波数は物理的
に制限されるので、回転板の直径によって変速比の設定
に限界があった。従って、大きな変速比を得るためには
回転板直径を大きくしたり複数のギヤレス減速機を軸線
方向に連結することが考えられるが、装置全体が大型化
するという問題があった。このため、例えば自動車用パ
ワーシートのリクライニング機構等のように小型で大き
い減速比を必要とする構造に使用することが困難であっ
た。
〈考案が解決しようとする課題〉 そこで、本考案の目的は、従来技術に改良を加えて、小
型でかつ大きな変速比を比較的自由に設定することがで
きるギヤレス変速機を提供することにある。
[考案の構成] 〈課題を解決するための手段〉 上述の目的は、本考案によれば、回動自在に支持された
第1回転板と、前記第1回転板に対向してかつ同心状に
回動自在に支持された第2回転板と、前記第1回転板に
対向して前記第2回転板の放射方向外側に配置された固
定板と、前記第1回転板と前記固定板及び前記第2回転
板との各対向面間に前記各回転体と同心状に回動自在に
支持された中間回転板と、前記第1回転板の前記固定板
との対向面にその回転中心と同心の或る円に沿って複数
の波からなる正弦波状に形成された第1カム溝と、前記
固定板の前記第1回転板と対向面に前記第1カム溝に対
応して前記第1カム溝と同一振幅で異なる複数の波から
なる正弦波状に形成された第2カム溝と、前記第1回転
板の前記第2回転板との対向面に前記回転中心と同心の
或る円に沿って前記第1カム溝より放射方向内側に複数
の波からなる正弦波状に形成された第3カム溝と、前記
第2回転板の前記第1回転板との対向面に前記第3カム
溝に対応して前記第3カム溝と同一振幅で異なる複数の
波からなる正弦波状に形成された第4カム溝と、前記回
転板にそれぞれ前記回転中心から放射方向に延長するよ
うに形成された前記第1カム溝及び前記第2カム溝に対
応する複数の第1スリット及び前記第3カム溝及び前記
第4カム溝に対応する複数の第2スリットと、それぞれ
両端を前記第1カム溝及び前記第2カム溝、または前記
第3カム溝及び前記第4カム溝に係合させて前記第1ス
リットまたは前記第2スリット内を放射方向に移動可能
な第1転動部材及び第2転動部材とを備えることを特徴
とするギヤレス変速機を提供することにより達成され
る。
〈作用〉 このようにすれば、第1カム溝及び第2カム溝を構成す
る各正弦波の波数の比と第3カム溝及び第4カム溝を構
成する各正弦波の波数の比とをそれぞれ適当に組み合せ
ることによって、変速比を設定することができる。
〈実施例〉 以下に添付の図面を参照して本考案を特定の実施例につ
いて詳細に説明する。
第1図に於て、本考案によるギヤレス変速機は、回動自
在に支持された入力軸1に円板状の入力回転板2が固着
され、かつ入力軸1と同心状に回動自在に支持された出
力軸3の端部に入力回転板2より小径の円板状の出力回
転板4が入力回転板2に対向して固着されている。出力
回転板4の放射方向外側には、入力回転板2に対向させ
てリング状の固定板5が配置されている。
入力回転板2と固定板5及び出力回転板4との間には、
入力回転板2と略同径の中間回転板6が配置されてい
る。中間回転板6は、その中心から軸線方向に沿って両
側に突設された軸部7を入力回転板2及び出力回転板4
の中心に形成された補完的な凹所8、9に嵌合させて、
入力軸1及び出力軸3と同軸上に回動自在に支持されて
いる。
入力回転板2の対向面10には、固定板6の対向面11
に対応する放射方向外側の部分に、入力軸1及び出力軸
3の回動軸線12を中心とする半径a1の円に沿って周
方向に一定ピッチで振幅b1、2以上の整数ni1個の波
からなる正弦波状に一定幅d1の第1カム溝13が形成
されている。第1カム溝13に対応して、固定板6の対
向面11には、半径a1の前記円に沿って周方向に一定
ピッチで振幅b1かつni1と異なる2以上の整数no1個の
波からなる正弦波状に一定幅d1の第2カム溝14が形
成されている。
また、入力回転板2の対向面10の出力回転板5に対応
する放射方向内側の部分には、回動軸線12を中心とす
る半径a2(a2<a1)の円に沿って周方向に一定ピ
ッチで振幅b2、2以上の整数ni2個の波からなる正弦
波状に一定幅d2の第3カム溝15が形成されている。
第3カム溝15に対応して、出力回転板4の対向面16
には、半径a2の前記円に沿って周方向に一定ピッチで
振幅b2かつni2と異なる2以上の整数no2個の波からな
る正弦波状に一定幅d2の第2カム溝17が形成されて
いる。
他方、中間回転板6には、第1カム溝13及び第2カム
溝14に対応する外側の複数の第1スリット18と第3
カム溝15及び第4カム溝17に対応する内側の第2ス
リット19とが、それぞれ回動軸線12を中心として放
射方向に延長するように等角度で形成されている。第1
スリット18には、その幅と略同径の第1駆動ピン20
が回動軸線12と平行にかつ両端を対応する第1及び第
2カム溝13、14に嵌入させて放射方向に沿って移動
可能に挿入され、同様に第2スリット19には、その幅
と略同径の第2駆動ピン21が回動軸線12と平行にか
つ第3及び第4カム溝15、17に嵌入させて放射方向
に沿って移動可能に挿入されている。
次に上述したギヤレス変速機の動作について説明する。
入力軸1を回転させると、入力回転板2の回転に伴って
第1カム溝13に係合する第1駆動ピン20が第1スリ
ット18内を放射方向に移動する。第2カム溝14が固
定されているので、第1駆動ピン20の移動によって第
1スリット18を有する中間回転板6が入力回転板2と
逆方向に回転する。同時に、入力回転板2の回転に伴っ
て第3カム溝15に係合する第2駆動ピン21が第2ス
リット19内を放射方向に移動する。第2スリット19
を有する中間回転板6が上述したように回転するので、
出力回転板4は中間回転板6に関して逆方向に回転す
る。
第3図及び第4図に於て、回動軸線12に対応する各回
転板の回転中心をOとし、かつ各カム溝13〜15、1
7の中心線をそれぞれ同じ符号を用いてで表わす。第3
図では、第1及び第2カム溝13、14の頂部が第1ス
リット18内で交差し、かつ第3及び第4カム溝15、
17の頂部が第2スリット19内で交差しており、各交
差位置A1、A2にそれぞれ第1及び第2駆動ピン2
0、21が位置している。この第3図示の位置関係を基
準として入力回転板2を回転させた状態が第4図に示さ
れている。
各点O、A1、A2を結ぶ基準線から入力回転板2の回
転角を時計方向にθiとし、かつ中間回転板7の回転角
を反時計方向に角度θsとする。第1及び第2カム溝1
3、14の交差位置が、第1駆動ピン20と共に基準位
置A1から反時計方向に角度θs回転しかつ第1スリッ
ト18内を下方へ位置A1′に移動している。点Oから
第1及び第2カム溝中心線13、14までの距離をそれ
ぞれRi1、RO1とすると、 Ri1=a1+b1sin{ni1・(θi+θs)} Ro1=a1+b1sin(no1・θs) であり、かつ交差位置A1′に於てRi1=Ro1であるか
ら、 sin{ni1・(θi+θs)}=sin(no1・θs) 即ち、ni1・(θi+θs)=no1・θs となる。従って、中間回転板6の回転角が θs=θi・ni1/(no1−ni1)…(1) となり、第1入力回転板2と第1中間回転板7間での変
速比が、 i1=θs/θi=ni1/(no1-ni1) で表される。
入力回転板2の回転に伴なう出力回転板4及び中間回転
板6との位置関係については、点Oを中心として第2ス
リット19から時計方向に入力回転板2の回転角をθ
1、出力回転板4の回転角をθ2とする。第3及び第4
カム溝15、17の交差位置が、第2駆動ピン24と共
に基準位置Aから反時計方向に角度θs回転しかつ第2
スリット19内を下方へ位置A2′に移動している。同
様に、点Oから第3及び第4カム溝中心線15、17ま
での距離をそれぞれRi2、Ro2とすると Ri2=a2+b2sin(ni2・θ1) Ro2=a2+b2sin(no2・θ2) であり、かつ交差位置A2′に於てRi2=Ro2であるか
ら、 sin(ni2・θ1)=sin(no2・θ2) 即ち、ni2・θ1=no2・θ2…(2) となる。ここで、 θ1=θi+θs、θ2=θo+θs…(3) である。従って、最終的な変速比iは、次式 i=θo/θi に式(1)〜(3)を代入して i=(no1・ni2-ni1・no2)/no2(no1-ni1) で表わされる。
ここで、第2図に示される実施例では各カム溝の波数が
それぞれni1=14、ni2=5、no1=34、no2=11で
あるからi=1/13.75となる。しかし、直径約7
0〜80mmの回転板には波数60〜70程度の正弦波を
形成できるので、例えばni1=15、ni2=13、n01=
67、n02=58とすると、i=3016と非常に高い
減速比が可能である。
また、第1スリット18の数Ns1は、第1カム溝13と
第2カム溝14とが等間隔に配設されたスリット18の
位置で交差するから、次の関係式 a1+b1sin(n01・2π/Ns1) =a1+b1sin(ni1・2π/Ns1) を満足する。従って n01・2π/Ns1=ni1・2π/Ns1+A1・2π(A=自
然数)となり、 Ns1=(n01-ni1)/A1 で求められる。例えば第2図示の実施例では、A1=1
としてNsi=10である。
第2スリット19の数Ns2も、同様にして Ns2=(no2-ni2)/A2 で求められる。第2図示の実施例では、A2=1として
Ns2=6である。
[考案の効果] 上述したように、本考案によれば、放射方向のスリット
を有する1個の中間回転板を挟んで両側に入力回転板と
出力回転板及び固定板とを対向位置に配置し、かつ入力
回転板に形成された2本のカム溝と出力回転板及び固定
板の対応する各カム溝とをそれぞれスリットを介して駆
動ピンを係合させて動力を伝達するので、各カム溝をそ
れぞれ構成する正弦波の波数を適当に組み合わせること
によって、装置の小形化を図りかつ容易に大きい変速比
を自由に設定することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本考案によるギヤレス変速比の実施例を示す
縦断面図である。 第2図は、第1図示の実施例の分解斜視図である。 第3図及び第4図は、それぞれ第1図示の実施例の動作
を説明する図である。 1…入力軸、2…入力回転板 3…出力軸、4…出力回転板 5…固定板、6…中間回転板 7…軸部、8、9…凹所 10、11…対向面、12…回動軸線 13…第1カム溝、14…第2カム溝 15…第3カム溝、16…対向面 17…第4カム溝、18…第1スリット 19…第2スリット、20…第1駆動ピン 21…第2駆動ピン

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】回動自在に支持された第1回転板と、 前記第1回転板に対向してかつ同心状に回動自在に支持
    された第2回転板と、 前記第1回転板に対向して前記第2回転板の放射方向外
    側に配置された固定板と、 前記第1回転板と前記固定板及び前記第2回転板との各
    対向面間に前記各回転体と同心状に回動自在に支持され
    た中間回転板と、 前記第1回転板の前記固定板との対向面にその回転中心
    と同心の或る円に沿って複数の波からなる正弦波状に形
    成された第1カム溝と、 前記固定板の前記第1回転板と対向面に前記第1カム溝
    に対応して前記第1カム溝と同一振幅で異なる複数の波
    からなる正弦波状に形成された第2カム溝と、 前記第1回転板の前記第2回転板との対向面に前記回転
    中心と同心の或る円に沿って前記第1カム溝より放射方
    向内側に複数の波からなる正弦波状に形成された第3カ
    ム溝と、 前記第2回転板の前記第1回転板との対向面に前記第3
    カム溝に対応して前記第3カム溝と同一振幅で異なる複
    数の波からなる正弦波状に形成された第4カム溝と、 前記回転板にそれぞれ前記回転中心から放射方向に延長
    するように形成された前記第1カム溝及び前記第2カム
    溝に対応する複数の第1スリット及び前記第3カム溝及
    び前記第4カム溝に対応する複数の第2スリットと、 それぞれ両端を前記第1カム溝及び前記第2カム溝、ま
    たは前記第3カム溝及び前記第4カム溝に係合させて前
    記第1スリットまたは前記第2スリット内を放射方向に
    移動可能な第1転動部材及び第2転動部材とを備えるこ
    とを特徴とするギヤレス変速機。
JP4035089U 1989-04-05 1989-04-05 ギヤレス変速機 Expired - Lifetime JPH0611429Y2 (ja)

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JP4035089U JPH0611429Y2 (ja) 1989-04-05 1989-04-05 ギヤレス変速機

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JPH02130451U JPH02130451U (ja) 1990-10-26
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JP4035089U Expired - Lifetime JPH0611429Y2 (ja) 1989-04-05 1989-04-05 ギヤレス変速機

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Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP3030000B2 (ja) * 1997-03-24 2000-04-10 株式会社コミュータヘリコプタ先進技術研究所 軸力発生装置
JP4997574B2 (ja) * 2008-05-20 2012-08-08 国立大学法人山梨大学 減速装置
JP5224125B2 (ja) * 2008-12-18 2013-07-03 アイシン精機株式会社 駆動力伝達装置

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JPH02130451U (ja) 1990-10-26

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