JP3030000B2 - 軸力発生装置 - Google Patents

軸力発生装置

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JP3030000B2
JP3030000B2 JP9070212A JP7021297A JP3030000B2 JP 3030000 B2 JP3030000 B2 JP 3030000B2 JP 9070212 A JP9070212 A JP 9070212A JP 7021297 A JP7021297 A JP 7021297A JP 3030000 B2 JP3030000 B2 JP 3030000B2
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JP
Japan
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roller
cam
axial force
rollers
rotating
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JP9070212A
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JPH10267101A (ja
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榮一 山川
龍彦 五井
浩司 川上
Original Assignee
株式会社コミュータヘリコプタ先進技術研究所
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転トルクを利用
して軸力を発生するための軸力発生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図5は従来の軸力発生装置の一例を示す
正面図であり、図6はそのA−A線断面図である。入力
軸1は、エンジン等によって回転駆動され、回転カム2
も一体的に回転する。回転カム2、7は、端面が対向す
るように同じX軸上に配置され、端面の一部には周方向
に沿って面間隔が連続的に変化するように波状のカム面
3、6がそれぞれ形成される。カム面3、6の間には複
数のローラ4が両面に接触するように介在している。回
転カム2、7およびローラ4は互いに一定の押圧力で密
着するように、たとえば回転カム7の背面が皿ばね等に
よって押圧されている。
【0003】リテーナ5は、円板にローラ4の外形より
僅かに大きい矩形状の保持孔を周方向に沿って等間隔で
形成したものであり、これらの孔にローラ4を挿着する
ことによって、ローラ4の回転を許容しつつ、ローラ4
同士の相対位置を保持している。
【0004】出力軸8は、回転カム7とともに一体的に
回転し、回転カム7の軸方向変位を許容するためにスプ
ライン軸として構成され、負荷側に連結される。
【0005】次に動作を説明する。軽負荷状態で回転カ
ム2、7が定常回転している場合は、ローラ4はカム面
3、6の谷に位置した状態で回転カム2、7と一体的に
X軸回りに公転する。
【0006】次に入力軸1に正のトルクが入ると、回転
カム2が回転カム7より先行して回転するため、両者の
相対的角変位に伴ってローラ4が周方向に転がり、カム
面3、6の斜面を乗り上がろうとする。すると、カム面
3、6の面間隔が広がろうとして、回転カム7が軸方向
に押圧されて、X軸方向の軸力Fが発生する。こうして
入力軸1と出力軸8のトルク差にほぼ比例した軸力Fを
発生させることができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来の軸力発生装置に
おいて、ローラ4の形状は周面が平行な円筒状であっ
て、カム面3、6は回転カム2、7の半径方向に平行に
形成されている。
【0008】そのため、高速回転になると、遠心力によ
ってローラ4が半径方向に変位してリテーナ5に大きな
力で接触するため、リテーナ5の保持孔の外側(図6の
B部分)とローラ4の摩擦力が増加して、ローラ4の転
がりを妨げるようになる。すると、ローラ4とカム面
3、6との間ですべりが増大して軸力Fが正常に発生し
なくなったり、ローラ4やリテーナ5の磨耗や発熱によ
って強度低下や寿命劣化をもたらす。
【0009】本発明の目的は、ローラとリテーナ部材と
の摩擦力を低減化して、ローラの円滑な転がり運動を実
現し、信頼性や耐久性に優れた軸力発生装置を提供する
ことである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、対向する端面
にカム面が形成された一対の回転カム部材と、各回転カ
ム部材のカム面に接触し、回転カム部材の相対的角変位
に応じて周方向に転動可能な複数のローラと、ローラの
回転を許容しつつ、ローラ同士の相対位置を保持するリ
テーナ部材とを備え、ローラの周面は、回転カム部材の
半径方向にローラ径が小さくなるようにテーパー状に形
成され、カム面もローラのテーパー形状に合わせた傾斜
面に形成されることを特徴とする軸力発生装置である。
本発明に従えば、ローラの周面を外側に細いテーパー状
に形成し、カム面もローラのテーパー形状に合わせた傾
斜面に形成することによって、回転時の遠心力が作用し
て、ローラが回転カム部材の半径方向に変位しようとし
ても、ローラ周面がカム面によって拘束されるため、ロ
ーラ端面とリテーナ部材との接触を防止できる。したが
って、ローラとリテーナ部材との摩擦力が殆ど発生しな
くなり、ローラの円滑な転がり運動を実現することがで
きる。さらに、高速回転になるとローラ自体の質量によ
る遠心力がカム面の面間隔を広げようとする力として作
用するため、遠心力による軸力発生が可能となり、回転
カム部材のトルク差で変換された軸力を増強できる。
【0011】また本発明は、ローラの外側端面が曲面状
に形成されることを特徴とする。本発明に従えば、ロー
ラの外側端面を曲面状に形成することによって、回転時
の遠心力が作用して、ローラが回転カム部材の半径方向
に変位してリテーナ部材に接触した場合、ローラの外側
端面とリテーナ部材との接触面積を極力少なくできる。
したがって、ローラとリテーナ部材との摩擦力を格段に
減少させることができ、ローラの円滑な転がり運動を実
現することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の第1実施形態の
構成を示す断面図である。入力軸11は、エンジン等に
よって回転駆動され、回転カム12も一体的に回転す
る。回転カム12、17は、端面が対向するように同じ
X軸上に配置され、端面の一部には周方向に沿って面間
隔が連続的に変化するように波状のカム面13、16が
それぞれ形成される。カム面13、16の間には複数
(たとえば4個)のローラ14が両面に接触するよう
に、X軸回りの周方向に等間隔(たとえば90°間隔)
で配置される。
【0013】ローラ14の周面は、回転カム12、17
の半径方向にローラ径が小さくなるようにテーパー状に
形成され、図1ではテーパー角θ=2°の例を示す。カ
ム面13、16もローラ14のテーパー形状に合わせ
て、回転カム12、17の半径方向(X軸の垂直方向)
に対して角度θ=2°で傾斜した直線群から成る傾斜面
として形成されている。
【0014】回転カム12、17およびローラ14は互
いに一定の押圧力で密着するように、たとえば回転カム
17の背面が皿ばね等によって押圧される。
【0015】リテーナ15は、円板にローラ14の外形
より僅かに大きい矩形状の保持孔を周方向に沿って等間
隔で形成したものであり、これらの保持孔にローラ14
を挿着することによって、ローラ14の回転を許容しつ
つ、ローラ14同士の相対位置を保持している。
【0016】出力軸18は、回転カム17とともに一体
的に回転し、回転カム17の軸方向変位を許容するため
にスプライン軸として構成され、負荷側に連結される。
【0017】さらに、回転カム17に発生する軸力を利
用する装置の一例として、クラッチ装置20が連結され
る。クラッチ装置20は、回転カム17と共に回転する
クラッチ板21と、クラッチ板21に対して僅かな隙間
を隔てて対向配置されたクラッチ板22と、クラッチ板
22と共に回転し、出力軸18と分離するように中空状
に形成された出力軸23などで構成されている。
【0018】次に動作を説明する。軽負荷状態で回転カ
ム12、17が定常回転している場合は、ローラ14は
カム面13、16の谷に位置した状態で回転カム12、
17と一体的にX軸回りに公転する。
【0019】次に入力軸11に正のトルクが入ると、回
転カム12が回転カム17より先行して回転するため、
両者の相対的角変位に伴ってローラ14が周方向に転が
り、カム面13、16の斜面を乗り上がろうとする。す
ると、カム面13、16の面間隔が広がろうとして、回
転カム17が軸方向に押圧されて、X軸方向の軸力Fが
発生する。こうして入力軸11と出力軸18のトルク差
にほぼ比例した軸力Fを発生させることができる。
【0020】回転カム17に発生した軸力Fはクラッチ
板21に伝達し、クラッチ板22に対して押圧する力と
なって作用して、クラッチ板21、22は互いに摩擦で
連結し、出力軸23から回転力が取り出される。
【0021】一方、回転が高速になると、遠心力によっ
てローラ14が回転半径方向に動こうとするが、ローラ
14およびカム面13、16をテーパー状に形成してい
るため、ローラ14の動きがカム面13、16によって
拘束される。そのため、ローラ14の外側端面がリテー
ナ15に接触することが無くなり、両者間の摩擦力が発
生しない。したがって、高速回転時でもローラ14の転
がりを円滑に保つことができる。
【0022】さらに回転が高速になると、ローラ14自
体の遠心力がカム面13、16の面間隔を広げる方向に
作用するため、遠心力による軸力発生が可能となる。
【0023】なお、ここでは軸力発生装置をクラッチ装
置20に連結する例を示したが、その他にブレーキ装置
などの各種機構に応用が可能である。
【0024】図2は、本発明の第2実施形態の構成を示
す断面図である。この構成は図1のものと同様であり、
ローラ14およびカム面13、16のテーパー角θ=3
°の例を示している。テーパー角θを大きくすると、カ
ム面13、16によるローラ14の拘束力が大きくなる
とともに、遠心力による軸力発生の変換効率が向上する
という利点があり、図1に示すテーパー角θ=2°の構
成と比べて高速回転に対応した構成となる。
【0025】図3は、ローラ14の形状が平行ローラで
あって、外側端面が曲面状に形成されている構成を示す
断面図である。
【0026】ローラ14の周面は一定のローラ径を持つ
円筒状に形成され、カム面13、16もローラ14の形
状に合わせて、回転カム12、17の半径方向に平行な
直線群から成る傾斜面に形成されている。さらに、ロー
ラ14の外側端面は、外側に凸状の曲面状に形成され、
リテーナ15の保持孔の内面に対してほぼ点接触となる
ように構成される。
【0027】こうした構成によって、回転時の遠心力に
よってローラ14が外側に動いて、その外側端面がリテ
ーナ15と接触した場合、従来よりも接触面積を格段に
低減化できるため、ローラ14とリテーナ15との間の
摩擦力を大きく減少させることができ、ローラ14の円
滑な転がりを維持できる。
【0028】図4は、本発明の第3実施形態の構成を示
す断面図である。全体構成は図1のものと同様である
が、ローラ14がテーパーローラであって、かつローラ
14の外側端面が曲面状に形成されている点が相違す
る。
【0029】ローラ14の周面は外側のローラ径が細く
なる角度θ=2°のテーパー形状に形成され、カム面1
3、16もローラ14のテーパー形状に合わせた傾斜面
に形成されている。ローラ14の外側端面は、外側に凸
状の曲面状に形成され、リテーナ15の保持孔の内面に
対してほぼ点接触となるように構成される。
【0030】こうした構成によって、回転時の遠心力に
よってローラ14が外側に動こうとするが、テーパーの
付いたカム面13、16によって拘束されるため、ロー
ラ14の外側端面とリテーナ15との接触を防止でき
る。さらに、何らかの原因で回転カム17が軸力発生に
伴って軸方向に変位すると、カム面13、16の面間隔
が広がって、ローラ14の位置が拘束位置よりさらに外
側に変位することがある。この場合でも、ローラ14の
外側端面が曲面状であるため、リテーナ15との摩擦力
を極力小さくでき、滑らかな転がりを実現できる。
【0031】
【発明の効果】以上詳説したように本発明によれば、回
転時の遠心力が作用して、ローラが回転カム部材の半径
方向に変位しようとしても、ローラ周面がカム面によっ
て拘束されるため、ローラ端面とリテーナ部材との接触
を防止できる。したがって、ローラとリテーナ部材との
摩擦力が殆ど発生しなくなり、ローラの円滑な転がり運
動を実現することができる。
【0032】さらに、高速回転になるとローラ自体の遠
心力による軸力発生が可能となり、回転カム部材のトル
ク差に起因する軸力を増強できる。
【0033】また本発明に従えば、回転時の遠心力が作
用して、ローラが回転カム部材の半径方向に変位してリ
テーナ部材に接触した場合、ローラの外側端面とリテー
ナ部材との接触面積を極力少なくできる。したがって、
ローラとリテーナ部材との摩擦力を格段に減少させるこ
とができ、ローラの円滑な転がり運動を実現することが
できる。
【0034】こうしてローラとリテーナ部材との摩擦力
を低減化して、ローラの円滑な転がり運動を実現し、信
頼性や耐久性に優れた軸力発生装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の構成を示す断面図であ
る。
【図2】本発明の第2実施形態の構成を示す断面図であ
る。
【図3】ローラ14の形状が平行ローラであって、外側
端面が曲面状に形成されている構成を示す断面図であ
る。
【図4】本発明の第3実施形態の構成を示す断面図であ
る。
【図5】従来の軸力発生装置の一例を示す正面図であ
る。
【図6】図5のA−A線断面図である。
【符号の説明】
11 入力軸 12、17 回転カム 13、16 カム面 14 ローラ 15 リテーナ 18 出力軸 20 クラッチ装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−137398(JP,A) 実開 平2−130451(JP,U) 実公 昭39−416(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16H 25/00 - 25/18

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対向する端面にカム面が形成された一対
    の回転カム部材と、 各回転カム部材のカム面に接触し、回転カム部材の相対
    的角変位に応じて周方向に転動可能な複数のローラと、 ローラの回転を許容しつつ、ローラ同士の相対位置を保
    持するリテーナ部材とを備え、 ローラの周面は、回転カム部材の半径方向にローラ径が
    小さくなるようにテーパー状に形成され、 カム面もローラのテーパー形状に合わせた傾斜面に形成
    されることを特徴とする軸力発生装置。
  2. 【請求項2】 ローラの外側端面が曲面状に形成される
    ことを特徴とする請求項1記載の軸力発生装置。
JP9070212A 1997-03-24 1997-03-24 軸力発生装置 Expired - Lifetime JP3030000B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9070212A JP3030000B2 (ja) 1997-03-24 1997-03-24 軸力発生装置

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JP9070212A JP3030000B2 (ja) 1997-03-24 1997-03-24 軸力発生装置

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Publication Number Publication Date
JPH10267101A JPH10267101A (ja) 1998-10-09
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ID=13425002

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JP9070212A Expired - Lifetime JP3030000B2 (ja) 1997-03-24 1997-03-24 軸力発生装置

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Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0611429Y2 (ja) * 1989-04-05 1994-03-23 株式会社三ツ葉電機製作所 ギヤレス変速機
JPH06137398A (ja) * 1992-05-20 1994-05-17 Kazuichi Ito 変速装置

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JPH10267101A (ja) 1998-10-09

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