JPH06114080A - 前装冠における前装材と金属との接合方法 - Google Patents

前装冠における前装材と金属との接合方法

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JPH06114080A
JPH06114080A JP28943992A JP28943992A JPH06114080A JP H06114080 A JPH06114080 A JP H06114080A JP 28943992 A JP28943992 A JP 28943992A JP 28943992 A JP28943992 A JP 28943992A JP H06114080 A JPH06114080 A JP H06114080A
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wax
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JP28943992A
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Shigeru Shimozawa
茂 下澤
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 この発明は、義歯用のメタルフレームの前面
に、陶材またはオペークレジンやボデーレジン等の前装
材を築盛してなる前装冠の製作方法に関し、金属面と上
記前装材との強力な化学的及び機械的接合を得ることを
目的としたものである。 【構成】 50〜150μmのセラミック粒子を適当な
ノズル径と圧力でワックスパターンの表面に噴射・埋入
させ、このワックスパターンをロストワックス法などに
よってメタルフレームを鋳造した後、その前面に常法に
よって前装材を築盛乃至は焼成することを特徴とした前
装冠における前装材と金属との接合方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、義歯用のメタルフレ
ームの前面に、例えばオペークレジンやボデーレジンを
築盛・重合する硬質レジン前装冠の製作に当たり、金属
面とレジンの強力な化学的及び機械的接合を得ることを
目的とした前装冠におけるレジンまたは陶材などの前装
材と金属との接合方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の義歯用メタルフレームは、石膏で
歯型を採り、その内面にワックスを盛り付けるなどして
ワックスパターンを作製した後、砂型等によるロストワ
ックス法などで鋳造するという手段が一般的であった。
【0003】又、このようにして得られたメタルフレー
ムの前面には硬質レジンまたは陶材などの前装材を築盛
乃至は焼成する必要があるが、この場合平滑な金属面と
上記前装材との直接的な結合は困難であるため、予めメ
タルフレームの表面に粗面加工を施しておくのが通例で
あった。
【0004】而して上記メタルフレーム表面の粗面加工
法としては、鋳造されたメタルフレームの表面に酸化ア
ルミ等をサンドブラストして、細かい凹凸を形成する方
法や、開窓後の前記ワックスパターンの表面に適宜な接
着剤を介して細粒の樹脂ビーズなどを振りかけた上で、
メタルフレームを鋳造するという手法が広く用いられて
いた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来技術にお
いて、前者即ちメタルフレームの表面に直接サンドブラ
スターで凹凸を付する方法は、屡々金属に変形を起こさ
せる他、特に前装材がレジンである場合には、その築盛
に先立って表面酸化、錫などの金属電析またはシリカ層
の焼付け等々の前処理が必要となり、これらに高価な機
械装置や材料を要したものである。また後者による場合
は、ワックスパターンの細かな溝や複雑な形状部分には
ビーズの付着が困難である上、ビーズの付着にむらが生
じ易く、メタルフレーム面に均一な粗面を形成すること
は期待できず、従って均等なレジン等の維持力が得られ
ないという欠点が見られた。更にこの方法では、細粒の
ビーズをパターン開窓後のワックス面に付着させるの
で、築盛される前装材の厚さが正確に把握しにくいだけ
でなく、ビーズの径が結合層として必要である為、築盛
される前装材の厚みが減少し、義歯の審美感が低下する
という課題もあった。
【0006】
【課題を解決するための手段】このような実情に鑑み、
本発明者は鋭意実験・研究を重ねた結果、ワックスパタ
ーンの表面に微細な凹凸が簡単に形成でき、しかも前装
材との化学的および機械的な結合が期待し得る結合層の
作成に成功したものである。
【0007】即ち、50〜150μmのセラミック粒子
を適当なノズル径と圧力でワックスパターンの表面に噴
射・埋入させ、このワックスパターンを砂型内でロスト
ワックス法などによってメタルフレームを鋳造するとい
う手段を用いた。
【0008】又、上記セラミック粒子に代えて50〜1
50μmの酸化アルミ粒、またはこれに代わる金属粒子
を用いるという手段も講じた。
【0009】
【作用】本発明は、100μm前後のセラミックまたは
酸化アルミ粒子をワックスパターン表面に均等に埋入
し、この状態でメタルフレームを鋳造するものであるか
ら、鋳造されたメタルフレームの表面に上記セラミック
粒がそのまま強固に埋設され、該面に築盛される前装材
との結合が理想的に得られるという格別の作用を有す
る。
【0010】
【実施例】以下、本発明の方法を実施例に基いて更に評
述する。本発明の実施例として、使用セラミックの粒径
を50μm・100μmおよび250μm(いずれも±
10μm)の三段階に分けて、実験的にメタルフレーム
を作製したところ、
【表1】
【表2】 に示した通りの結果が得られ、粒径100μmのものが
最も好成績であったので以下これについての製法を述べ
ると、先ず粒形が鋭利な角状のセラミック粒子をサンド
ブラスターを使用して0. 5mm径のノズルからエアー圧
3気圧で噴射させ、予め常法で作成されたワックスパタ
ーン表面に1.0mm2 当たり100粒を目途に均等に付
着させたものである。尚、ワックスパターン面が硬化し
ている場合は、エアー若しくはセラミック粒子を適当に
加熱しておくことで、ワックス面への埋入が確実に行え
るのである。
【0011】このワックスパターンを公知のロストワッ
クス法により12%金銀パラジウム合金で鋳造し、上記
セラミックの埋設さたメタルフレームの表面に50μm
のガラスビーズを軽く噴射して凹凸表面に付着した砂型
を除去した後、表面の酸化膜と汚れ等を除去する目的で
酸洗浄材を用いて超音波洗浄した後、常法とされている
シランカップリング剤(接着剤の1種)を塗布・乾燥
し、その上にオペークレジン・ボデーレジンを順次築盛
・重合して目的の義歯を得たものである。
【0012】この点について更に詳しく述べると、鋳造
後のメタルフレームを切断して観察したところ、金属表
面に50μm程度の凹凸とセラミック粒の強固な付着が
認められた。又、このメタルフレームに常法に従って硬
質レジンを築盛・重合して得た義歯について行った剪断
引張り試験においても、従来方法による場合よりもかに
高い値を示し、破断面にはレジンの付着残留が認めら
れ、その結合が強固であることが判明した。
【0013】次に上記実施例と同一方法で作製したワッ
クスパターンを用い、メタルボンド用合金で鋳造したメ
タルフレームの表面に直接陶材を盛り付けて950℃で
焼成を行った結果、金属・陶材焼付け断面の観察からも
気泡の発生はなく、又焼成後の曲げテストにおいても金
属と陶材の結合は極めて良好であることが確認できたの
である。
【0014】尚、ワックスパターンに対し、上記実施例
と全く同様な手順によって、上記セラミックに代えて5
0〜150μmの酸化アルミ粒を噴射・埋入してメタル
フレームを作製し、これにレジンまたは陶材等の前装材
を築盛したところ、剪断引張り強度において上例のもの
と全く遜色のない義歯が得られることを確認したもので
ある。
【0015】
【発明の効果】以上評述したところから既に明らかであ
る通り、本発明の前装冠における前装材と金属との結合
方法によれば、ワックスパターンの表面に微細なセラミ
ック粒または酸化アルミ粒を埋入させるのであるから、
サンドブラスターを使用するが、その設備としてはは目
的上ノズルは小孔径のぺンシルタイプのもので充分であ
り、空気圧も低いので通常のサンドブラストのようにサ
ンドの飛散が殆どなく、ボックス等は不要で、技工机に
簡単に設置できるという便利さがある。
【0016】又、このワックスパターンをロストワック
ス法等によって鋳造するものであるから、セラミックの
細粒は金属表面に一部露出した状態で埋設できて、その
後の硬質レジンや陶材などの前装材の築盛乃至は焼成が
確実・容易に行え、前面均等な前装材の維持力が得られ
る等の優れた効果が期待できるのである。
【0017】この他、上記ワックスパターンの開窓後に
その表面に接着剤を介してビーズ等を付着させる従来の
手法とは異なり、前装材の築盛厚が正確に判断でき、そ
の厚みも充分に保つことができるので、外観良好で審美
感に優れた製品が得られるという効果もある。
【0018】更に本発明の方法によれば、特に陶材を焼
成する場合に、その結合層は化学的結合も可能となり、
一層強大な維持力が期待できる等々、多くの顕著な効果
が齎されるものである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】50〜150μmのセラミック粒子を適当
    なノズル径と圧力でワックスパターンの表面に噴射・埋
    入させ、このワックスパターンを用いてロストワックス
    法などによってメタルフレームを鋳造し、その前面に常
    法によって前装材を築盛乃至は焼成することを特徴とし
    た前装冠における前装材と金属との接合方法。
  2. 【請求項2】セラミック粒子に代えて50〜150μm
    の酸化アルミ粒、またはこれに代わる金属粒子を使用し
    た請求項1記載の前装冠における前装材と金属との接合
    方法。
JP28943992A 1992-10-02 1992-10-02 前装冠における前装材と金属との接合方法 Pending JPH06114080A (ja)

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JP28943992A JPH06114080A (ja) 1992-10-02 1992-10-02 前装冠における前装材と金属との接合方法

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JP28943992A JPH06114080A (ja) 1992-10-02 1992-10-02 前装冠における前装材と金属との接合方法

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JPH06114080A true JPH06114080A (ja) 1994-04-26

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ID=17743276

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JP28943992A Pending JPH06114080A (ja) 1992-10-02 1992-10-02 前装冠における前装材と金属との接合方法

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112759422A (zh) * 2021-02-01 2021-05-07 云南省第一人民医院 一种制备具有高结合力界面的牙科氧化锆-饰面瓷的方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112759422A (zh) * 2021-02-01 2021-05-07 云南省第一人民医院 一种制备具有高结合力界面的牙科氧化锆-饰面瓷的方法

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