JPH0611323B2 - 多孔質中空糸濾過膜 - Google Patents

多孔質中空糸濾過膜

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JPH0611323B2
JPH0611323B2 JP59142564A JP14256484A JPH0611323B2 JP H0611323 B2 JPH0611323 B2 JP H0611323B2 JP 59142564 A JP59142564 A JP 59142564A JP 14256484 A JP14256484 A JP 14256484A JP H0611323 B2 JPH0611323 B2 JP H0611323B2
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JP
Japan
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hollow fiber
membrane
filtration membrane
fiber filtration
plasma
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JPS6120560A (ja
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厚 河合
通生 井上
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は血液中の有害物質を選択的に除去する中空糸濾
過膜に関する。
[従来の技術] 最近難治性疾患の治療に血漿交換療法が臨床応用され効
果を挙げつつある。しかしこれは血漿成分をすべて除去
し、新鮮血漿、血漿製剤、アルブミン等の補充液を補充
するもので、血漿中の有効成分を回収できないことのみ
ならず、補充液としての血漿あるいは血漿製剤の不足、
血清肝炎やアレルギーの発生等多くの問題が指摘されて
いる。
このため血球を分離した血漿から膜分離により病気原因
となる高分子物質(以下有害物質という)を除去しよう
とする方法として三段分離法や低温濾過法が考案されて
いる。しかし膜の微細孔の孔径によって有害物質のみを
選択的に除去することはそれぞれの病気によって有害物
質の分子量が異なること、孔径を所定の大きさのみのも
のにするようコントロールすることが非常に困難なこと
から限界がある。
一方、吸着材を用いて血液あるいは血漿中の有害物質を
吸着除去する方法も検討され、免疫反応促進物質の選択
吸着材として特開昭58−86169号はスチレンジビ
ニルベンゼン系吸着材を提案している。この吸着材はリ
ンパ球の反応を促進する増殖液性因子を吸着する特性を
有する(人工臓器12(1)315(1983))が、
スチレンジビニルベンゼン系吸着材では増殖液性因子の
除去を充分に行なうことができず、より優れた選択吸着
除去材が要望されている状況にある。
[発明が解決しようとする問題点] 本発明は従来技術の欠点が無く、血漿中の免疫反応促進
物質を効率良く選択吸着する膜を提供することにある。
[問題を解決するための手段] 即ち、本発明の要旨は微細孔表面がポリスチレンからな
り、膜厚5μm乃至300μmで、比表面積が少なくと
も10m2/gであり、内壁面より外壁面へ貫通した多数
の微小空孔を有し、人血清アルブミンの透過率が80%
以上である多孔質中空糸濾過膜にある。
本発明において多孔質中空糸濾過膜の膜厚が5μm未満
の場合は吸着面積が小さく、逆に300μmを越えると
血漿透過性が低下するので膜厚が5μm乃至300μm
であることが必要である。多孔質中空糸濾過膜の材質は
特に限定されるものではないが、微細孔表面はポリスチ
レンからなっている必要がある。即ち、多孔質中空糸濾
過膜の素材がポリスチレンであってもよく、ポリスチレ
ン以外の素材からなる多孔質中空糸濾過膜の微細孔の表
面にポリスチレンがグラフト重合等の方法で固定されて
いてもよい。但し、前者は本発明の条件を満足する中空
糸濾過膜を得ることが困難であること、強伸度が不充分
であることから後者の方が好ましい。
この場合の多孔質中空糸濾過膜としてはポリビニルアル
コール系、セルロースアセテート系、ポリエチレン等の
ポリオレフィン、ポリアクリロニトリル系膜等を用いる
ことができる。
ポリオレフィン多孔質中空糸濾過膜としては高配向結晶
性未延伸中空糸を比較的低温で延伸して得られる多孔質
中空糸が好ましく用いられる。多孔質中空糸へのポリス
チレンのグラフト重合は例えばγ線、電子線や紫外線を
照射して行なうグラフト重合を用いることができる。
本発明で用いる多孔質膜は比表面積が少なくとも10m2
/g以上である必要がある。比表面積が10m2/gより
小さい場合は血液中の有害物質の除去効率が充分でな
い。この比表面積は窒素ガス吸着法で測定することがで
きる。また、該多孔質膜は人血清アルブミン透過率80
%以上であることを要する。ここで人血清アルブミン透
過率は膜が中空糸の場合は有効長7cmの中空糸を用
い、膜間差圧が50mmHgの条件で0.1%の人血清アルブ
ミンの生理食塩水溶液を中空糸内部に循環させた時に、
濾液中に含まれる人血清アルブミン濃度を280nmの
吸光度測定から求め、この値を用いて次式で計算できる
ものである。
人血清アルブミン透過率が80%未満の場合は血漿又は
血清を濾過した場合有害物質の除去は可能であっても有
用なアルブミンの透過が不充分となり好ましくない。
中空糸濾過膜の微細孔の寸法はバブルポイントで表示し
た場合1乃至10Kg/cm2であることが血漿透過性の点
で好ましく、1.5乃至10Kg/cm2であることがより好ま
しい。バブルポイントはテスト液としてエタノールを用
い、ASTM F316−80に準じた方法で測定する
ことができる。
中空糸は内径が150乃至500μmであることが好ま
しい。また、空孔率は30vol%以上であることが好
ましく、40vol%以上であることがより好ましい。
[実施例] 以下に実施例を用いて本発明の膜及び該膜を用いた時の
効果をさらに詳しく説明する。
実施例1 内壁面より外壁面へ貫通した多数の微小空孔を有する多
孔質膜として、内径270μm、膜厚60μm、空孔率
60vol%、エタノール中で測定したバブルポイント
3.2Kg/cm2、N吸着法で測定した内部表面積32m2
gのポリエチレン多孔質中空糸濾過膜EHF(商品名、
三菱レイヨン(株)製)を用い、空気中前照射法により
スチレンをγ線グラフト重合した。照射線量は5メガラ
ッドであった。この中空糸を充分に水洗乾燥した後のポ
リスチレン共重合量を重量の増加から求めたところ対中
空糸濾過薬8%であった。この中空糸をエチルアルコー
ルで親水化後水透過性を測定したところグラフト重合前
に比べて水透過性の低下は極く僅かであった。この中空
糸を用いて有効長7cm、膜面積50cm2(中空糸内径基
準)の血漿濾過ミニモジュールを作成した。このモジュ
ールで人血清アルブミンの透過率を測定したところ95
%であった。このモジュールを用いて免疫反応促進物質
の除去テストを行なった。即ち、増殖液性因子を人リン
パ球混合培養液から分離精製し、このリンパ球のPHA
反応に対する抑制率21%の増殖液性因子を含む水溶液
を37℃で0.1ml/minの割合で中空糸濾過膜を通し
て60分間濾過した。濾過液のPHA反応抑制率は85
%あった。
比較例1 スチレンビニルベンゼン系吸着材(アンバーライトXA
D−2、ローム アンド ハース(株)製)0.08g(表
面積換算で実施例1で用いた中空糸濾過膜とほぼ同量で
ある)と、実施例1で用いたと同様の増殖液性因子含有
水溶液6mlを37℃で60分間インキュベートした後P
HA反応抑制率を測定したところ抑制率は29%に上昇
したにすぎなかった。
[発明の効果] 本発明の膜は膜の微細孔表面が増殖液性因子を選択的に
吸着するポリスチレンからなるため血漿又は血清の処理
にあたって膜面と血漿又は血清との接触効率に優れ、同
様の表面積を有するスチレンジビニルベンゼン系吸着材
に比べても優れた処理効果が得られるという特徴を有す
る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】微細孔表面がポリスチレンからなり、膜厚
    5μm乃至300μmで、比表面積が少なくとも10m2
    /gであり、内壁面より外壁面へ貫通した多数の微小空
    孔を有し、人血清アルブミンの透過率が80%以上であ
    る多孔質中空糸濾過膜。
JP59142564A 1984-07-10 1984-07-10 多孔質中空糸濾過膜 Expired - Lifetime JPH0611323B2 (ja)

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JPS6120560A JPS6120560A (ja) 1986-01-29
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JPH0611328B2 (ja) * 1984-10-11 1994-02-16 株式会社クラレ 生理活性物質を固定した多孔性中空繊維を使用した液の処理方法
JPH0611327B2 (ja) * 1984-10-11 1994-02-16 株式会社クラレ 生理活性物質を固定した多層構造の中空繊維および該中空繊維を使用した液の処理方法

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JPS6120560A (ja) 1986-01-29

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