JPH019575Y2 - - Google Patents

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JPH019575Y2
JPH019575Y2 JP1985115125U JP11512585U JPH019575Y2 JP H019575 Y2 JPH019575 Y2 JP H019575Y2 JP 1985115125 U JP1985115125 U JP 1985115125U JP 11512585 U JP11512585 U JP 11512585U JP H019575 Y2 JPH019575 Y2 JP H019575Y2
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【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は二重過型血液処理を安全、かつ安定
して行うための血液処理用装置に関するものであ
る。
(従来の技術とその問題点) 従来より透析膜を用いた血液透析処理をはじめ
として、過膜による血液過、吸着剤による血
液浄化等の血液体外循環処理が行われている。さ
らに近年になつて、上述の体外循環血液処理の一
つとして、血漿分離法(プラズマフエレシス)と
呼ばれる技術が開発されつつある。該血漿分離法
とは、血液をまず血漿成分と血球成分に分離し、
血漿成分を各種手段で処理して疾病因子を除去す
る方法である。該血漿分離法には、血漿成分を他
の血漿製剤で交換する血漿交換法と、血漿成分を
適当な手段でさらに処理して、血液中の疾病因子
を選択的に除去し、他の成分は血球成分と一緒に
して体内に還流する選択的血漿成分分離法があ
る。治療法としてみた場合、血漿交換法は血漿成
分の全量を交換するため多量の血漿製剤が必要で
あり、そのため多大の費用を要すること、及び血
漿中に含まれる各種の生理物質が血漿製剤では完
全に補充できないための悪影響が考えられること
により必ずしも好ましい治療法とは言えない。こ
れに対して選択的血漿成分分離法は、血漿成分の
一部のみを排棄し、他の成分は還流するため、上
記の2つの問題が大きく改善されるので、より望
ましい治療法と言うことができる。
かかる選択的血漿成分分離法についても、すで
にいくつかの先進的な研究がなされ、報告もなさ
れている。中でも分子量cut−offの異なる2種類
の膜モジユールを用い、第1の膜モジユールで血
漿成分と血球成分とに分離した後、この血漿成分
を第2の膜モジユールで高分子量物質と低分子量
物質とに分離し、高分子量物質だけを選択的に除
去するとともに、低分子量物質は体内に返還す
る、いわゆる二重過型血液処理法が注目されて
いる。〔医器学、Vol49,Supple(1979),p259〜
p261〕 しかしながら上記報告は新しい治療法としての
可能性や原理的な装置の提案にとどまり、上記方
法を実施するための実用的な装置は未だ提案され
ていない。
(問題点を解決するための手段) したがつて本考案は上記二重過型血液処理方
法をシステム化するにあたつて、体外循環回路内
の流量を自動的にコントロールし、安全に、かつ
安定した二重過型血液処理を行なうことのでき
る装置を提供することを目的としている。
すなわち本考案は体外循環回路中に第1の膜モ
ジユールと第2の膜モジユールを備え、体内から
導出した血液を第1の膜モジユールで血球成分と
血漿成分とに分離し、この血漿成分をさらに第2
の膜モジユールで高分子量物質と低分子量物質と
に分離するとともに、前記血球成分と低分子量物
質を合流させた後、体内に返還する血液処理用装
置において、該体外循環回路中の第1の膜モジユ
ールから第2の膜モジユールに至る血漿導出回路
に血漿導出ポンプを設け、かつ前記第2の膜モジ
ユールの高分子量物質排出回路に、前記ポンプと
の連動制御により、第2の膜モジユールの血漿導
入量と高分子量物質排出量の流量比が所定値とな
るよう流量調整可能なポンプを設けたことを特徴
とする血液処理用装置である。
本考案においては2種類の膜をそなえた2つの
膜モジユールを使用し、血漿と血球成分の分離
と、血漿成分の高分子量物質と低分子量物質との
分離を行うものである。第1の膜モジユールに用
いる膜は、血球成分と血漿成分を分離するもので
あるから、0.02〜0.4μ、より好ましくは0.1μ程度
の平均有効微孔径の微孔構造をもつ膜であり、一
般に均質微孔膜又はミクロフイルトレーシヨン膜
や、多孔質支持層と微孔構造層からなるいわゆる
非対称膜が好ましく使用できる。0.4μ以上の孔径
であると溶血が生じやすく、又0.02μ以下である
とγ−グロブリン等の蛋白をカツトしてしまい血
漿成分として導出できない。かかる膜の具体例と
しては、本出願人の一人が別に開発したポリビニ
ルアルコール(PVA)系の均質微孔膜の他に、
エチレン−ビニルアルコール(EVA)系共重合
体、セルロースアセテート等のセルロース誘導
体、ポリオレフイン、ポリアクリロニトリル、ポ
リアミド、ポリエステル、ポリスルホン等からな
る均質微孔膜や非対称構造膜が用いられる。これ
らの内で、生体親和性にすぐれるPVA系、EVA
系、セルロース誘導体、ポリスホルン等の膜を用
いるのが望ましい。
第2の膜モジユールに用いる膜は、血漿成分を
選択的に高分子量物質と低分子量物質に分離する
ものであり、その目的によつて、分画分子量の設
定は任意にできる。例えば本考案装置を自己免疫
性疾患の治療に用いる場合には、自己免疫性疾患
の病因物質が分子量が約16万であるγ−グロブリ
ンと結合した形で存在することが多いので、分画
分子量を10万に設定して分子量がこれより大きい
物質を除去し、それより低分子量でかつ生体にと
つて有用な分子量67000のアルブミン等は還流す
ることが望ましい。従つて分画分子量を10万とす
れば、上述のγ−グロブリンとアルブミンをシヤ
ープに分画することができる。
第2の膜としては、血漿成分を加圧下に分画分
離できるものならばいかなるものでもよく、その
意味で限外過能をもつ膜が広く使用できる。従
つて膜の構造は特に限定はなく、上述した均質微
孔膜、非対称構造膜及び均質ゲル膜が使用でき
る。ここで均質ゲル膜とは、乾燥又は湿潤状態で
電顕で観察した際に、2.4万倍の倍率でみても実
質的に微孔や微細間隙構造のみられないものであ
る。
上述した性能の膜は、平膜又は中空糸膜の形状
で用い、膜モジユールを構成する。モジユールの
作製の容易さや小型化にしうる点から中空糸膜と
して用いるのが好ましい。
(実施例) 第1図は本考案による血液処理用装置の一例を
示す系統図であり、以下該図により説明する。血
液はポンプM11と望ましくは圧力計P12をそな
えた血液流入回路3を通つて第1の膜モジユール
4に送入され、膜5により血球成分と血漿成分に
分離される。分離された血漿成分は、圧力計P2
8とポンプM27をそなえた血漿導出回路9を通
り第2の膜モジユール10に送入される。第2の
膜モジユールにおいて血漿成分は膜11により分
離され、高分子量物質はポンプM312と望まし
くは圧力計P313をそなえた高分子量物質排出
回路14により系外へ排棄される。膜11を透過
する低分子量物質は血液還流回路15により導出
される。第1の膜モジユール4より導出される血
球成分は、バルブV116と望ましくは圧力計P′1
17をそなえた血球成分導出回路18を通り、血
液還流回路15と一体となつて低分子量物質と混
合されて体内へ還流される。
第1図には本考案において必須となる構造を示
しており、これにドリツプチヤンバー、血液フイ
ルター、ヘバリン注入回路、活性炭等の他の血漿
処理モジユール等を必要に応じて付加することは
何らかまわない。
第1図においては、血球成分の損傷をふせぐ上
から圧力計P28とポンプM27を連動制御して実
質的に陰圧にならぬように一定圧力に調整するこ
とが好ましい。例えば圧力計P2の圧力に対応す
る電気信号によりポンプM2の回転数を調節し、
P2の圧力を一定に保持する。この際第1のポン
プM11で血液に与える圧力も一定以下にするこ
とが望ましく、普通150mmHg以下、好ましくは
100mmHg以下が適当である。かかる条件におい
て、さらに血漿導出回路の圧力P2は実質的に陰
圧にならぬ圧力とすることが好ましい。実質的に
陰圧にならぬ圧力とは−40mmHg以上40mmHg以
下、通常−20mmHg以上20mmHg以下であり、0mm
Hgすなわち大気圧により近い圧力とすることが
望ましい。圧力P2の陰圧が大になることは、第
1の膜5に対しても陰圧がかかることになり、そ
の境膜圧力(トランスメンブランプレツシヤー)
が大きくなり血球に損傷を与える危険が大となる
ので、避けねばならない。また副次的効果とし
て、血液処理装置において陰圧部分があると、万
一回路の連結部等にゆるみがあつた場合、空気等
の外界物質の侵入を許すこととなり重大な結果を
まねくおそれがある。かかる事故をふせぐ上から
も実質的に陰圧にならぬように調整することが望
ましい。
第1の膜5のみならず第2の膜11も血漿を処
理する間に蛋白物質が付着するため、経時的性能
が変化する。従つて膜5に対する血液圧力を一定
にすると分離される血漿成分の量Q3は変化して
くる。第2の膜モジユールでは血漿成分を加圧下
に分画分離するので、第2の膜モジユールに導入
される血漿成分の量が変化すると、圧力条件が変
化することになり第2の膜モジユールの分画性が
変動することになる。かかる変動は絶対にさけね
ばならぬことであり、そのために血漿成分の量
Q3が変化しても第2の膜モジユール11での圧
力が一定となるようにポンプM27の流量を制御
しなければならない。しかしポンプM27の流量
制御のみで第2の膜モジユールに導入される血漿
の圧力が一定となるように制御することは極めて
困難である。そのため本考案においては第2の膜
モジユールの高分子量物質排出回路14にポンプ
M312を設け、ポンプM27とポンプM312の
流量比を所定値に保つことにより、その流量差に
よつて圧力を制御している。しかしながらポンプ
M27とポンプM312の流量を夫々独立に制御す
ると膜の目詰り等により膜に過大な圧力が加わつ
たり、流量がアンバランスになることがある。ポ
ンプM27とM312の回転数がアンバランスにな
ると必要な圧力が得られなくなり、過が困難と
なる。したがつて本考案ではポンプM27とM3
2とを連動制御し、両ポンプによる流量比がに所
定値となるようにポンプM312の流量を制御す
ることによつて膜に一定の圧力が加わるようにし
ている。さらに安全のため高分子量物質排出回路
14に第2の膜モジユール10における圧力を直
接モニターする圧力計P313を設けるのが好ま
しい。
上述のように装置を構成することにより、血液
に対しては一定の圧力を与える条件で、血漿成分
の分画性も変動することなく、安定に血液を処理
することができることになり、血液に対する影響
を可及的小としながら処理する装置として極めて
すぐれた結果を与えることができる。
以下実施例によりさらに説明する。
実施例 平均孔径0.04μ、内径400μ、膜厚200μをもつ均
質微孔構造のポリビニルアルコール系中空糸膜
を、0.15m2の膜面積をもつように円筒型カートリ
ツジに組み込み、第1の膜モジユールとした。さ
らに特開昭55−35969号に示されるような多孔質
支持層と微孔構造層からなる非対称構造をもちか
つ平均微孔孔径110Å、内径330μ、膜厚45μをも
つEVA系中空糸膜を0.9m2の膜面積となるように
円筒型カートリツジに組み込み第2の膜モジユー
ルとした。これらの膜モジユールを第1図の回路
にセツトしてCRFと動脈硬化症による末梢血行
障害の患者の血液を処理した。
第1の膜モジユールでの血漿分離はまずポンプ
M1で血液流速を120ml/minに調整し、さらにバ
ルブV1を調整することによりP1の圧力を90mmHg
にして行なつた。分離された血漿流量は初期にお
いて30ml/min程度であつたが処理経過時間と共
に20ml/minまで低下した。ただし圧力計P2を連
動制御しP2が常に0〜−20mmHgの範囲にあるよ
うに調整した。またポンプM3とM2はその送液量
比が常に1/4になるように連動制御した。この方
式での血液処理により2時間の連続処理が可能で
あり、その結果患者血液中の免疫グロブリン除去
率は23%であつた。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案による血液処理用装置の1例を
示す系統図である。 4……第1の膜モジユール、10……第2の膜
モジユール、1,7,12……ポンプ。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 体外循環回路中に第1の膜モジユールと第2の
    膜モジユールを備え、体内から導出した血液を第
    1の膜モジユールで血球成分と血漿成分とに分離
    し、この血漿成分をさらに第2の膜モジユールで
    高分子量物質と低分子量物質とに分離するととも
    に、前記血球成分と低分子量物質を合流させた
    後、体内に返還する血液処理用装置において、該
    体外循環回路中の第1の膜モジユールから第2の
    膜モジユールに至る血漿導出回路に血漿導出ポン
    プを設け、かつ前記第2の膜モジユールの高分子
    量物質排出回路に、前記ポンプとの連動制御によ
    り、第2の膜モジユールの血漿導入量と高分子量
    物質排出量の流量比が所定値となるよう流量調整
    可能なポンプを設けたことを特徴とする血液処理
    用装置。
JP11512585U 1985-07-29 1985-07-29 血液処理用装置 Granted JPS6142944U (ja)

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JP11512585U JPS6142944U (ja) 1985-07-29 1985-07-29 血液処理用装置

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JP11512585U JPS6142944U (ja) 1985-07-29 1985-07-29 血液処理用装置

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JPS6142944U JPS6142944U (ja) 1986-03-20
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6312292B2 (ja) * 2013-10-18 2018-04-18 学校法人藤田学園 血液中β−アミロイド除去システム

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS53100696A (en) * 1977-02-15 1978-09-02 Asahi Chemical Ind Method and device for controlling flow rate of body fluids circulating outside
JPS53122296A (en) * 1977-03-31 1978-10-25 Kogyo Gijutsuin Double film separation type artificial kidney

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