JP2928913B2 - 血漿分離方法 - Google Patents

血漿分離方法

Info

Publication number
JP2928913B2
JP2928913B2 JP8109468A JP10946896A JP2928913B2 JP 2928913 B2 JP2928913 B2 JP 2928913B2 JP 8109468 A JP8109468 A JP 8109468A JP 10946896 A JP10946896 A JP 10946896A JP 2928913 B2 JP2928913 B2 JP 2928913B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
blood
plasma
separation
separation membrane
mmhg
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP8109468A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH08295630A (ja
Inventor
之彦 能勢
ポール・エス・マルチェスキィ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Takeda Pharmaceutical Co Ltd
Asahi Kasei Medical Co Ltd
Original Assignee
Asahi Medical Co Ltd
Takeda Chemical Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Medical Co Ltd, Takeda Chemical Industries Ltd filed Critical Asahi Medical Co Ltd
Publication of JPH08295630A publication Critical patent/JPH08295630A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2928913B2 publication Critical patent/JP2928913B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D61/00Processes of separation using semi-permeable membranes, e.g. dialysis, osmosis or ultrafiltration; Apparatus, accessories or auxiliary operations specially adapted therefor
    • B01D61/14Ultrafiltration; Microfiltration
    • B01D61/18Apparatus therefor
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K35/00Medicinal preparations containing materials or reaction products thereof with undetermined constitution
    • A61K35/12Materials from mammals; Compositions comprising non-specified tissues or cells; Compositions comprising non-embryonic stem cells; Genetically modified cells
    • A61K35/14Blood; Artificial blood
    • A61K35/16Blood plasma; Blood serum
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61MDEVICES FOR INTRODUCING MEDIA INTO, OR ONTO, THE BODY; DEVICES FOR TRANSDUCING BODY MEDIA OR FOR TAKING MEDIA FROM THE BODY; DEVICES FOR PRODUCING OR ENDING SLEEP OR STUPOR
    • A61M1/00Suction or pumping devices for medical purposes; Devices for carrying-off, for treatment of, or for carrying-over, body-liquids; Drainage systems
    • A61M1/34Filtering material out of the blood by passing it through a membrane, i.e. hemofiltration or diafiltration
    • A61M1/3472Filtering material out of the blood by passing it through a membrane, i.e. hemofiltration or diafiltration with treatment of the filtrate
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61MDEVICES FOR INTRODUCING MEDIA INTO, OR ONTO, THE BODY; DEVICES FOR TRANSDUCING BODY MEDIA OR FOR TAKING MEDIA FROM THE BODY; DEVICES FOR PRODUCING OR ENDING SLEEP OR STUPOR
    • A61M1/00Suction or pumping devices for medical purposes; Devices for carrying-off, for treatment of, or for carrying-over, body-liquids; Drainage systems
    • A61M1/34Filtering material out of the blood by passing it through a membrane, i.e. hemofiltration or diafiltration
    • A61M1/3472Filtering material out of the blood by passing it through a membrane, i.e. hemofiltration or diafiltration with treatment of the filtrate
    • A61M1/3486Biological, chemical treatment, e.g. chemical precipitation; treatment by absorbents
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P7/00Drugs for disorders of the blood or the extracellular fluid

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、人間又は動物の血
液から血漿を一旦分離し、該血漿を処理した後、再び血
液と合流させる方法に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、献血者からの血液を他人に輸血し
たり、又は、血液を何らかの目的で取扱うために、血液
から血漿を分離することがあるが、斯る血漿分離は、先
ず、血液を抽出し、然る後、遠心分離機にかけて血漿を
遠心分離することにより行なわれている。このような方
法は、時間がかかるばかりではなくて、多大な人手と複
雑な設備を要し、しかも取扱いが面倒なものである。 【0003】同様な目的を達する方法として、最近、い
わゆる「オンライン式透膜血漿分離法」の研究がなされ
ており、斯る方法によれば、血液をオンライン式分離装
置に供給し、その血液から血漿を分離した後、血漿を一
時貯蔵する一方、取り除くべき溶質を処理した後、直ち
に血液供給源へ戻すようになっている。斯る最新方法
は、血液を多大な人手を介して取扱ったり、また、複雑
な設備を用いて取扱うという点については、前述の遠心
式血漿分離方法に比べるとはるかに簡便で経済的なもの
ではある。しかも、血漿処理に用いた場合、取り除くべ
き溶質が大ていの場合は血漿に凝集していることから、
血液の清浄を迅速かつ簡単に行えるなど、溶質を取り除
くのに処理材を用いて血液と接触させる必要のある従来
の方法に比べて優れた点がある。 【0004】特に、処理材としては、所定の処理に合せ
て適当に選んで使えば良く、斯る処理材の血液細胞に対
する影響を考える必要はない。しかも、血液細胞と処理
材との相互作用はないので、処理材としては目的にかな
うものであればどのようなものであっても良い。一旦使
った処理材は、血漿を血液需要先へ送る前に斯る血漿か
ら簡単に分離することが出来るので、前述のオンライン
式透膜血漿分離法は極めて安全な方法であって、多方面
で使われている。 【0005】このような血漿分離法の一例として、米国
特許第3,705,100号に開示されたものが知られて
いる。この米国特許に開示された血漿分離方法にて使わ
れている透過膜は、0.1〜0.8ミクロンの孔径を有
する多孔質透過膜であって、使用にあたっては、この透
過膜の一表面に対して血液を毎分2〜50フイート(約
61〜1525cm/分)の速度で流す一方、膜間圧力差
を1〜15psiに維持する必要がある。この方法は、血
液から血漿を分離するのに有効なものと考えられてい
る。 【0006】別の方法としては、1978年米国人工内
臓器管学会々誌第24巻(vol.XXIV Transactions
American Society Artificial Internal Orga
ns246,1978)にて「肝補助用の効率的、特異的
かつ血液適合性の吸着方式」(Efficient Specific
and Blood Compatible Sorbent Syetem for
Hepatic Assist)なる題にてケー・オウイチ氏等に
より発表されたものがある。この方法によれば、血液か
ら血漿を分離するのにセルローズアセテート製フィルタ
ーが使われ、使用にあたっては、血液を10ml/分の割
合で中空ファイバー製透過膜に対して流す一方、膜間圧
力差を60、100及び137mmHgに維持することに
より、夫々、37±2,34±2及び32±2ml/分の
割合で血漿を分離し得るものである。 【0007】また、最近に至っては、米国特許第41,
911,182号が、所謂限外ろ過法による血漿の連続
分離方法を開示している。斯る米国特許によれば、透過
膜を50〜700mmHgの圧力のもので稼働するように
なっている。一般に、膜間圧力差が高ければ、血液の細
胞組成分を破壊しやすいこと、また、フィルターの目づ
まりを防ぐのに膜間圧力差を調整する必要があることか
らして、前記米国特許における方法では50〜700mm
Hgの圧力のうち、100〜400mmHgの膜間圧力差の
利用が望ましいと開示されている。 【0008】 【発明の目的】本発明は、前述の従来方法よりも効率的
であり、かつ、血液の細胞を破壊したり、フィルターの
目づまりを起こすようなことがなく、しかも、極めて低
い膜間圧力差においても充分実施し得る人間又は動物の
血液から血漿を分離する方法を供することを目的とする
ものである。 【0009】 【発明の構成】本発明に係る血液より血漿を分離する方
法は、血液より血漿を分離した後、該血漿を処理する血
液処理方法であって、血液供給手段によって予め強制的
に加圧した血液を血漿分離器に内蔵された孔径が0.1
〜0.6ミクロンの多孔材よりなる中空ファイバー型分
離膜の一表面に沿って流速5〜1500cm/分で連続的
に供給し、同時に、少なくとも該血液の供給圧を調節す
ることにより前記分離膜の膜間圧力差を約40mmHg
から約20mmHg迄の範囲に維持しつつ、血液に含ま
れる血漿を前記分離膜を介して強制的に透過させ、然る
後、前記分離膜で血液から分離した血漿を順次、処理器
により処理し、該処理器で処理された血漿と前記血漿分
離器を通過した血液とを気泡捕捉器で合流させることを
特徴とする血漿分離方法である。 【0010】本発明は、膜間圧力差を50mmHg未
満、特に約40mmHgから約20mmHg迄の範囲の
膜間正圧力差で稼働させると、大概の期待に反して、血
漿の分離率を50mmHgを越える膜間圧力差で稼働させ
るのと比べて増大させることが出来ることが見出された
ところに基づいてなされたものであって、本発明の前述
の目的は、血液から血漿を分離するのに適し、しかも、
0.1〜0.6ミクロンの孔径の多数の孔を有する中空
ファイバーで構成された分離膜の一表面に対し血液を、
血漿分離を達成するのに充分な深さで、流速5〜150
0cm/分にて供給する一方、血漿を膜を介して透過させ
るために膜間圧力差を約40mmHgから約20mmH
g迄の範囲内に維持させ、斯る分離膜により分離された
血漿を回収することにより達成される。 【0011】本発明による方法は、一般に膜間圧力差が
増大すると分離率も増大するものと考えられている限外
ろ過法とは異なっている。したがって、本発明に対して
は、血液は種々の粒子が複雑に集まった混合体であるこ
とから、血液から血漿を分離するに当たっては、通常の
常識はあてはまらない。 【0012】本発明によれば、血漿分離を前述の如く比
較的低い膜間圧力差にて行えば、更に利点があることが
わかった。即ち、血液とは、種々の溶質よりなる非常に
複雑な流体であって、しかも、溶質ごと分子の粒径が異
っているものである。したがって、現在のところ、血漿
分離の良否は、分離された血漿の量のみならず、ろ液の
量又は組成によって判断されており、後者については、
一つの目安として、篩係数、即ち、原血液に含まれる所
望の成分の量に対するろ液に含まれる前記所望の成分の
量が用いられている。しかし、低い膜間圧力差のもとで
実施することにより分離される血漿の量を増大させるこ
とが出来るばかりではなく、血漿の種々の成分の篩係数
をも増大させることが出来ることが分かった。 【0013】本発明による方法を実施する血漿分離装置
は、少なくとも血液供給手段と、孔径が0.1〜0.6
ミクロンの多数の孔を有する中空ファイバーよりなる分
離膜を内蔵してなる血漿分離器と、流速が5〜1500
cm/分で、深さが血液から血漿を分離するのに充分な状
態で前記分離膜の一表面に沿って血液を供給する手段
と、前記分離膜および膜間正圧力差を約40mmHgか
ら約20mmHg迄の範囲に維持しつつ、血液内の血漿
を前記分離膜を介して透過させる手段と、前記分離膜に
より分離された血漿を処理するための処理器と、該処理
器で処理された血漿と前記血漿分離器を通過した血液と
を合流させ、且つ気泡を捕捉する為の気泡捕捉器とで構
成されている。 【0014】 【発明の実施の形態及び実施例】以後、添付図面を参照
しながら本発明の一実施例を詳述する。先ず、図1にお
いて、10は血液供給ポンプであって、その吸入口は管
11を介して血液源に接続されている。他方、ポンプ1
0の吐出口は、気泡捕捉器12aを有する管12を介し
て、血漿分離器13の入口に接続されている。この分離
器13の下流端は、管14を介して気泡捕捉器15へ、
そしてこの気泡捕捉器15から管16を介して血液需要
先へと接続されるようになっている。分離器13のろ液
室側は管17を介して血漿貯蔵器18へ、そして、血漿
給送ポンプ19の吸入口に接続されている。給送ポンプ
19の吐出口は三方弁20を介して、例えば吸着カート
リッジの如くの処理器21と管23に接続されている。
処理器21の出口端は、粒子フィルター22を介して気
泡捕捉器15に接続されているが、管23は、必要時の
用途にそなえて血漿を回収するための回収器、又は、更
に血漿を処理するための装置の他の部分に接続されるよ
うになっている。 【0015】前述の構成においては、種々の変形が考え
られる。例えば、血漿貯蔵器18を分離器13に組み込
ますことが出来るし、また、貯蔵器18にベント孔を設
ける必要はない。特に、貯蔵器18にベント孔を設けな
い場合は、ポンプ19の吐出し速度を制御して、貯蔵器
18内の圧力、従って、分離器13における膜間圧力差
を調節する必要がある。 【0016】血液供給ポンプ、血漿貯蔵器、血漿給送ポ
ンプ、吸着カートリッジ、粒子フィルター及び気泡捕捉
器など、分離装置の大部分の構成部品は公知のものであ
る。ことに、血漿分離器も、種々の公知のフィルターの
一つであっても良く、一般に、血液ないし血液の成分に
よって影響を受けることのないものであって、血液から
血漿を分離するのに適した材料よりなる分離膜を有して
いる。分離膜の材料としては、米国特許第4,031,0
10号に開示されたセルローズアセテート、キュプロフ
ァン、セロファンの如きの親水性材料や、ポリカーボネ
ートや、ポリプロピレンのいずれでも良く、特に、セル
ローズアセテートと、ヌクレポーア社より商品名「ヌク
レポーア040(Nuclepore040)」として販売され
ているポリカーボネートが好ましい。 【0017】孔径としては0.1〜0.6ミクロンであ
って、分離器における分離膜は、この分離膜の一表面に
沿って流れる血液から血漿を分離、即ち、ろ過させるの
に充分な膜間圧力差が得られるのであれば、どのように
配置されていても良い。 【0018】中空ファイバーよりなる分離膜は、複数の
ファイバーが、ファイバーの内部が血液供給口と分離器
の出口端と連通し、また、ファイバーの周囲の空間が分
離器のろ液出口と連通した状態、又は、その逆の状態で
分離器内に収納されている。ことに、血液が各ファイバ
ーの内部を流れるように構成されているものが望まし
い。本発明に適した中空ファイバーとしては、旭メディ
カル社より販売されているセルローズアセテート製中空
ファイバーが好ましい。平行板状分離膜と中空ファイバ
ーとでは、特に後者の方が中空ファイバーの幾何学的配
列が、所望の血漿の流れを得るのに必要な膜間圧力差を
かけても寸法がくずれない程、丈夫であって、それが故
に、中空ファイバーの支持体が不要である。 【0019】したがって、分離器全体としての構造が簡
単で比較的低廉であるなどの利点がある。中空ファイバ
ーを用いることによるこの利点は、流体の力学的条件が
分離率と篩係数にもたらす大きな影響を考えれば、特に
必要なものである。すなわち、分離膜に多孔材の中空フ
ァイバーを用いると、該中空ファイバーの寸法及び孔の
数を必要に応じて自在に選択できると共に、該孔の血漿
の通過特性を良好にして長時間の使用にも目づまりが発
生しないように出来、さらに中空ファイバーに対する血
液の流速を広い範囲で自在に設定して分離膜の膜圧の調
整が容易に出来るものである。特に、分離膜の膜間正圧
力差が極めて低い場合には、特に有効な分離効果を発揮
出来るものである。 【0020】本発明の血漿分離方法により、分離した血
漿を処理して患者に戻す血液とするためには、貯蔵器1
8から供給される血漿が処理器21、例えば、吸着用カ
ートリッジ、粒子フィルター22、気泡捕捉器15、そ
して、管16を介して患者に戻されるように三方弁20
をセットすれば良い。この時、三方弁20から気泡捕捉
器15へと流れている途中、血漿に含まれる処理材粒子
はろ過されて取り除けられ、然る後、気泡捕捉器15に
て、管14を介して供給された血液と合流する。 【0021】本発明の血漿分離方法に用いる分離装置を
分離された血漿を処理するのに使うのであれば、カート
リッジ21内の吸着材として、血漿から好ましくない成
分を除くのに有効な吸着材ならどのようなものでも良
い。米国特許第4,013,564には、斯る吸着材の目
的に応じた種類が開示されている。 【0022】以上の構成よりなる本発明の血漿分離方法
に用いる分離装置に血液をある条件で流し、しかも、特
定の膜間圧力差のもとで稼動させると、正常の血液から
高率にて血漿を分離することが出来るとともに、篩係数
が高まることが見出された。血漿分離器に送られる血液
の流量は、血漿分離器内の分離膜の一表面に沿う血液の
流速が5〜1500cm/分となるように選ぶ必要があ
る。同時に、血漿分離器における膜間圧力差が約40m
mHgから約20mmHg迄の範囲、特に8.5mmHg
〜50mmHgの範囲内になるようにポンプ10の操作条
件を選ぶ必要がある。 【0023】好ましくは、本発明の装置を膜間圧力差範
囲を40〜20mmHgのもとで稼動させるのが良い。こ
のようにすると、血漿分離率、即ち、分離膜を介して血
液から血漿を分離する割合を最大にすることが出来る。
尚、膜間正圧力差とは、フィルター全血側の高圧と同じ
フィルターの血漿側の低圧との差である膜間圧力差を意
味する。 【0024】これを証明するために、犬を用いて実験を
行った。犬を用いたのは、犬の血液は正常の蛋白質含有
量を有する人間の全血と似ていることから、犬の血液を
利用して行った実験結果は、人間の血液を処理するに当
っての本発明の方法の有効性の指標となり得るからであ
る。ともかく、各実験毎、犬から血液を抽出し、抽出し
た血液を図1に示した装置にて前述の条件で処理した。
ろ過膜の血漿側の圧力は、大気圧として本発明による装
置をいわゆるオープン方式と考えられるようにして使用
した。本発明による方法を3匹の正常犬に対し、合計7
回施した。このうち、3回はNタイプ血漿フィルター
を、残り4回はSタイプフィルターを図1に示した分離
器13として用いた。 【0025】NタイプフィルターとSタイプフィルター
はいずれも、旭メデイカル社より販売されているセルロ
ーズアセテート製中空ファイバー式フィルターであっ
て、ファイバーの内径が370μm、壁厚が190μm、
多孔度が84%、公称孔径が0.2μmのものである。
但し、NタイプとSタイプとでは、Nタイプのものでは
ファイバーの本数が2500本でその有効長が240m
m、表面積が約0.7m2であるのに対し、Sタイプのも
のではファイバーの本数が3300本でその有効長が2
00mm、表面積が0.75m2である点で両者は異ってい
る。 【0026】犬から分離器へと接続したり、分離装置の
各構成部品を相互接続するのに用いた管は、米国のベル
ニトロン社のライフメドデビション社より商標「ライフ
メド」にて販売されているものを用いた。分離装置を稼
動させるに当っては、予め40mlの血液を充填しておい
た。犬からの血液の抽出は、大腿動脈ないし頸動脈から
行い、大腿静脈ないし頸静脈へと戻すことにより行っ
た。その際、米国のエキストラコーポリオール社より販
売されているFC−100カニユールを用いた。各犬の
血液を処理するに当り、実験開始前に2mg/kgヘパリン
剤(A.H.ロビンズ社製)を、また、実験の残りに
0.5mg/kg/時ヘパリン剤を注射するなりに系統的に
ヘパリンを血液に加えた。 【0027】更に、ポンプ10を操作することにより分
離器への血液の供給量を100ml/分に保持した。この
ポンプ10は、ドレーク−ウォルコック社製のローラポ
ンプであって、前述の100ml/分の血液供給量は、膜
に沿った流速を約25〜40cm/分にするのに充分なも
のであった。分離率、分離器の供給口と出口端での圧
力、及び、吸着カートリッジの供給口と出口での圧力を
周期的に測定した。膜間圧力差と流量は図2のグラフに
プロットしてある。各測定値をプロットしたものから、
実験的に見い出された傾向を示すために描いたものが図
中の曲線で、膜間圧力差が50mmHgを越える場合も同
様にプロットして一つの曲線を得たものである。 【0028】以上のことから、流体を分離器で分離する
にあたり、フィルターを透過するろ液の流れが膜間圧力
差の低下と共に低下するような通常の状態とは異なり、
図2のグラフから明らかな如く、本発明によれば、分離
膜を介して分離された血漿の量は、従来血漿分離を行う
にしては最低膜間圧力差と考えられていた圧力値より低
いところから増大し、膜間圧力差が30mmHgになるに
至って最大量になっているのは明らかである。このグラ
フを鑑み、正常な全血から最大量の血漿分離を達成する
のに適した膜間圧力差は約40〜約20mmHgの範囲内
にあっては、最大効率が得られるのは明らかである。 【0029】 【0030】 【0031】以上のことから、流体を分離器で分離する
にあたり、フィルターを透過するろ液の流れが膜間圧力
差の低下と共に低下するような通常の状態とは異なり、
2図のグラフから明らかな如く、本発明によれば、分離
膜を介して分離された血漿の量は、従来血漿分離を行う
にしては最低膜間圧力差と考えられていた圧力値より低
いところから増大し、膜間圧力差が30mmHgになるに
至って最大量になっているのは明らかである。このグラ
フより、正常な全血から血漿分離を行うのに適した膜間
圧力差は約40〜約20mmHgの範囲内において、最大
効率が得られるのは明らかである。 【0032】 【発明の効果】上記実施例に詳記した如く、本発明は、
通常の全血より血漿の分離を行う方法として、全血を、
該全血から血漿を分離するに適した孔径が0.1〜0.
6ミクロンの多数の孔を有する中空ファイバーよりなる
分離膜に、膜間圧力差が丁度50mmHg未満で、その血
漿のみを透過させるようにしたことにより、全血を比較
的、高圧で供給することにより血漿を透過させていた従
来の方法と比較して、血漿の分離効率を増大することが
でき、その結果、血漿成分が然るべく処理され、しかも
気泡を除去された血液を得るという所期の目的を、簡単
な構成で効果的に達成し得るものである。
【図面の簡単な説明】 【図1】 本発明の血漿分離方法に用いる血漿分離装置
の一例の概略図。 【図2】 膜間圧力差に対する血漿分離率を表わしたグ
ラフである。 【符号の説明】 10…血液供給ポンプ 13…分離器 18…血漿貯蔵器 20…三方弁 21…処理器 22…粒子フィルター。
フロントページの続き (72)発明者 ポール・エス・マルチェスキィ アメリカ合衆国 オハイオ 44077、ペ インズヴィル・タウンシップ、バーリン トン・リッジ 239番 (56)参考文献 特開 昭56−110625(JP,A) Trans.Am.Soc.Arti f.Intern.Organs.,V ol.25,pp.476−479,1979年4月 20−21日米国人工内臓器官学会にて発 表。 「人工臓器」第7巻第6号,1095− 1096頁,1978年 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A61M 1/02 540 A61K 35/14 B01D 63/06

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.血液より血漿を分離した後、該血漿を処理する血液
    処理方法であって、血液供給手段によって予め強制的に
    加圧した血液を血漿分離器に内蔵された孔径が0.1〜
    0.6ミクロンの多孔材よりなる中空ファイバー型分離
    膜の一表面に沿って流速5〜1500cm/分で連続的に
    供給し、同時に、少なくとも該血液の供給圧を調節する
    ことにより前記分離膜の膜間圧力差を約40mmHgから
    約20mmHg迄の範囲に維持しつつ、血液に含まれる血
    漿を前記分離膜を介して強制的に透過させ、然る後、前
    記分離膜で血液から分離した血漿を順次、処理器により
    処理し、該処理器で処理された血漿と前記血漿分離器を
    通過した血液とを気泡捕捉器で合流させることを特徴と
    する血液処理方法。
JP8109468A 1980-02-05 1996-04-30 血漿分離方法 Expired - Lifetime JP2928913B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US11867780A 1980-02-05 1980-02-05
US118677 1980-02-05

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2417055A Division JPH0745407B2 (ja) 1980-02-05 1990-12-28 血漿分離方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08295630A JPH08295630A (ja) 1996-11-12
JP2928913B2 true JP2928913B2 (ja) 1999-08-03

Family

ID=22380081

Family Applications (3)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1842780A Granted JPS56110625A (en) 1980-02-05 1980-02-16 Separating method of blood plasma and apparatus for the same
JP2417055A Expired - Lifetime JPH0745407B2 (ja) 1980-02-05 1990-12-28 血漿分離方法
JP8109468A Expired - Lifetime JP2928913B2 (ja) 1980-02-05 1996-04-30 血漿分離方法

Family Applications Before (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1842780A Granted JPS56110625A (en) 1980-02-05 1980-02-16 Separating method of blood plasma and apparatus for the same
JP2417055A Expired - Lifetime JPH0745407B2 (ja) 1980-02-05 1990-12-28 血漿分離方法

Country Status (3)

Country Link
JP (3) JPS56110625A (ja)
CA (1) CA1158988A (ja)
DE (1) DE3006455A1 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012210187A (ja) * 2011-03-31 2012-11-01 Kaneka Corp 細胞懸濁液の濃縮方法
WO2014034456A1 (ja) 2012-08-30 2014-03-06 株式会社カネカ 細胞濃縮液の製造方法
US9603356B2 (en) 2011-10-24 2017-03-28 Kaneka Corporation Method for producing cell concentrate

Families Citing this family (20)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4668399A (en) * 1982-02-16 1987-05-26 E. I. Du Pont De Nemours And Company Hollow fiber plasmapheresis process
JPS58206758A (ja) 1982-05-28 1983-12-02 株式会社クラレ 血漿分離装置
EP0118473A4 (en) * 1982-08-24 1985-09-16 Baxter Travenol Lab COLLECTION SYSTEMS FOR BLOOD COMPONENTS WITH IMPROVED YIELD AND METHOD.
DE3302383C2 (de) * 1983-01-25 1985-08-29 Michael J. 8000 München Lysaght Verfahren und Vorrichtung zur Gewinnung von Blutplasma
EP0168407A4 (en) * 1983-12-09 1987-04-29 Baxter Travenol Lab CONTROL OF TRANSMEMBRANE PRESSURE IN PLASMA MEMBRANE FILTRATION.
US5217627A (en) * 1990-11-06 1993-06-08 Pall Corporation System and method for processing biological fluid
CA2074671A1 (en) * 1991-11-04 1993-05-05 Thomas Bormann Device and method for separating plasma from a biological fluid
GB9311988D0 (en) * 1993-06-10 1993-07-28 Pall Corp Device and method for separating plasma from a blood product
DE4338858C1 (de) * 1993-11-13 1995-04-13 Alois Kastl Vorrichtung zu Elimination von Stoffen aus dem Blut eines Patienten
US5460493A (en) 1993-11-17 1995-10-24 Baxter International Inc. Organizer frame for holding an array of flexible tubing in alignment with one or more peristaltic pump rotors
US5443451A (en) * 1993-11-17 1995-08-22 Baxter International Inc. Peristaltic pumping assembly
JP4416368B2 (ja) 1997-02-14 2010-02-17 ネクステージ メディカル インコーポレイテッド カートリッジ内に配置された体外流体流パネルを使用する流体処理装置及び方法
US7780619B2 (en) 1999-11-29 2010-08-24 Nxstage Medical, Inc. Blood treatment apparatus
KR100808924B1 (ko) * 2007-03-21 2008-03-03 한국기계연구원 용존공기 부상을 이용한 혈액분리기
KR100836272B1 (ko) * 2007-03-21 2008-06-10 한국기계연구원 진공 부상을 이용한 혈액분리기
WO2008114998A1 (en) * 2007-03-21 2008-09-25 Korea Institute Of Machinery & Materials Blood separator using dissolved air flotation
AU2009288234B2 (en) 2008-09-02 2014-08-21 Merck Millipore Ltd. Chromatography membranes, devices containing them, and methods of use thereof
EP3427815B1 (en) 2011-05-17 2023-12-06 Merck Millipore Ltd. Device with layered tubular membranes for chromatography
CN103263705A (zh) * 2013-05-09 2013-08-28 浙江大学 一种配备方形储浆池的血浆置换吸附滤过净化系统
CN106164241A (zh) * 2014-03-28 2016-11-23 日立化成株式会社 细胞捕获装置、带有前处理部的细胞捕获器件及前处理部

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3541005A (en) * 1969-02-05 1970-11-17 Amicon Corp Continuous ultrafiltration of macromolecular solutions
US4013564A (en) * 1975-03-17 1977-03-22 Takeda Chemical Industries, Ltd. Multipurpose metabolic assist system
JPS52155888A (en) * 1976-06-22 1977-12-24 Mitsui Toatsu Chemicals Device for continuously removing material in blood flow
JPS5837037B2 (ja) * 1977-09-05 1983-08-13 株式会社クラレ 浄水製造方法
JPS54100197A (en) * 1978-01-24 1979-08-07 Medekusu Kk Device for fractioning* separating and purifying blood
JPS54118699A (en) * 1978-03-06 1979-09-14 Kuraray Co Device for treating abdominal dropsy
WO1979001121A1 (en) * 1978-05-25 1979-12-27 Department Of Commerce Process for separating blood cell-containing liquid suspensions by filtration

Non-Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
「人工臓器」第7巻第6号,1095−1096頁,1978年
Trans.Am.Soc.Artif.Intern.Organs.,Vol.25,pp.476−479,1979年4月20−21日米国人工内臓器官学会にて発表。

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012210187A (ja) * 2011-03-31 2012-11-01 Kaneka Corp 細胞懸濁液の濃縮方法
US9603356B2 (en) 2011-10-24 2017-03-28 Kaneka Corporation Method for producing cell concentrate
WO2014034456A1 (ja) 2012-08-30 2014-03-06 株式会社カネカ 細胞濃縮液の製造方法
US10006842B2 (en) 2012-08-30 2018-06-26 Kaneka Corporation Method for producing cell concentrate

Also Published As

Publication number Publication date
JPH04230853A (ja) 1992-08-19
DE3006455C2 (ja) 1991-07-04
CA1158988A (en) 1983-12-20
JPS56110625A (en) 1981-09-01
DE3006455A1 (de) 1981-08-13
JPH0212579B2 (ja) 1990-03-22
JPH08295630A (ja) 1996-11-12
JPH0745407B2 (ja) 1995-05-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2928913B2 (ja) 血漿分離方法
US4381775A (en) Method for low pressure filtration of plasma from blood
US4619639A (en) Method and apparatus for low pressure filtration of plasma from blood
US3483867A (en) Artificial glomerulus and a method for treating blood
EP0132210B1 (fr) Appareillage utilisable notamment en plasmaphérèse
US4350594A (en) Blood purification using plural ultrafiltration stages
CA2095623C (en) System and method for processing biological fluids
EP0131529B1 (fr) Appareillage utilisable notamment en plasmaphérèse
CA1207243A (fr) Appareillage et procede de plasmapherese alternative avec appareil a membrane
US4897185A (en) Cell processing apparatus and method
JPS59155758A (ja) 血液の分別装置および分別法
JPH11513909A (ja) 管腔外横断流の血漿分離交換装置
JPH0516868B2 (ja)
JPH03207372A (ja) 血液の圧送および処理システム
JPS5867260A (ja) プラスマフエレ−ゼ操作のための方法および装置
JP2543466Y2 (ja) 体液濾過濃縮装置
US10300189B2 (en) Whole blood separation system
US4565626A (en) Apparatus for blood treatment by pressing blood into treating material and then drawing it out
JPS6362B2 (ja)
JPH019575Y2 (ja)
Nosé et al. Plasma filtration detoxification on hepatic patients: its optimal operating conditions
Nosé et al. Hepatic Assist 2: Devices for Use with Sorbents and Biological Reactors
JPH0241338B2 (ja)
JPS6258265B2 (ja)
JPH023622B2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 19990330