JPH0611061A - バルブの配管ガイド - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】バルブ本体外周面の少なくとも２か所に設けら
れ、配管時の芯出しを行う配管ガイドの構造を改良し、
同一のバルブボデーにおいて、大小２種類の配管フラン
ジを取り付けることができるとともに、それぞれの芯出
しが容易、確実な配管ガイドを提供する。 【構成】配管ガイド７に、バルブ本体１の外径方向に中
心をずらせて２種類のボルト穴８、９を連通状態で形成
し、半径方向内側に位置するボルト穴９内に、半径方向
外側に位置するボルト穴８の周壁を補完する爪部材１０
を折損可能に設けた。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、バルブにおける配管
ガイドの改良に関するものである。バルブ本体外周にお
いてバルブに対し配管側のフランジをボルトで取り付け
る際、配管側の中心とバルブ中心を合致させるためにバ
ルブ本体外周には配管ガイドが設けられている。

【０００２】例えばＪＩＳ ５Ｋあるいは１０Ｋのフラ
ンジを対象とする場合には、それぞれのボルトピッチサ
ークル、ボルト寸法に合った配管ガイドを必要とする。

【０００３】

【従来の技術】ＪＩＳ ５Ｋあるいは１０Ｋのフランジ
専用のバルブを個別に製造する場合には何等問題は無い
が、両者に共用するバルブにおいては、受注時のフラン
ジ径に合わせて配管ガイドにボルト穴を形成する必要が
ある。

【０００４】配管ガイドの構造面において兼用タイプと
したものとしては、図３のように大径のボルトピッチサ
ークルに合った張出し面１２を有する配管ガイド１３に
よって大型フランジの芯出しを行い、小型フランジを対
象とする場合は取付ボルトにゴム筒等を装着して張出し
面１２に添わせることにより芯出しを可能とした構造が
提供されている。

【０００５】また、図４のように配管ガイドに大型フラ
ンジの取付ボルトおよび小型フランジの取付ボルトをそ
れぞれの位置において挿通可能な長穴１４を形成した構
造も提供されている。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】ところで、それぞれの
フランジ径に合わせた専用バルブを製作することは不経
済であり、兼用タイプが望まれるところであるが、図３
の張出し面１２を有するタイプおよび図４の長穴１４を
有するタイプのいずれにしても半径方向内側の位置決め
が不確実であり、また図３ではゴム筒等の使用を要する
等の不便さもあった。

【０００７】そこで、この発明の目的とするところは、
同一のバルブボデーにおいて大小規格の異なる配管を対
象とすることができ、しかもそれぞれの芯出しが容易、
確実な配管ガイドを提供するところにある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】上記目的達成のため、こ
の発明においては、配管ガイドに２種類のボルト穴を連
通状態で設けることにより、配管フランジの大きさに応
じて対応するボルト穴の利用を可能ならしめるるととも
に、折損可能な爪部材によって半径方向外側のボルト穴
の周壁を補完することによって、いずれのボルト穴にお
いても確実な芯出しを図り得るようにしたものである。

【０００９】すなわち、この発明に係るバルブの配管ガ
イドは、バルブ本体外周面の少なくとも２か所に設けら
れ、配管時の芯出しを行う配管ガイドにおいて、バルブ
の外径方向に中心をずらせて２種類のボルト穴を連通状
態で設け、半径方向内側に位置するボルト穴内に、半径
方向外側に位置するボルト穴の周壁を補完する爪部材を
折損可能に設けたことを特徴としている。

【００１０】配管フランジの大きさに応じて、ボルトピ
ッチサークルが変るとともにボルト寸法もことなるのが
通常であるが、この場合、半径方向外側に大径のボルト
穴、半径方向内側に小径のボルト穴を設け、小径のボル
ト穴内に大径のボルト穴の周壁を補完する爪部材を設け
る。

【００１１】

【作用】上記のように、２種類のボルト穴をバルブの外
径方向に中心をずらせて設けたているので、対応するボ
ルト穴を選定することによってそれぞれの芯出しが可能
となる。

【００１２】半径方向外側に位置するボルト穴を使用す
る場合、その周壁が爪部材で補完されているので、独立
したボルト穴と同様の確実な位置決め、芯出しができ
る。また、半径方向内側のボルト穴を使用する場合に
は、爪部材を折損すればよく、ボルト穴のボデー側周壁
を位置決め面とすれば、確実な芯出しができる。

【００１３】

【実施例】以下、添附図面に示した実施例について説明
する。図１は、この発明に係る配管ガイドを有するバタ
フライバルブの正面図で、１はバルブ本体、２は本体内
面に取り付けたゴム製シートリング、３は本体内におい
て旋回可能に設けられ周縁部をシートリング２に対し圧
接・離反することによって流路の開閉を行う弁体、４は
弁軸挿通部、５は弁軸挿通用ネック部、６は駆動部であ
る。

【００１４】７が、この発明の主眼をなす配管ガイド
で、バルブ本体外周面の少なくとも２か所、本例では弁
軸挿通部４の左右２か所に設けられており、バルブの外
径方向に中心をずらせて大小２種類のボルト穴８、９が
連通状態で設けられている。

【００１５】大径のボルト穴８は、半径方向外側に設け
られ、例えばＪＩＳ １０Ｋの配管フランジ連結用の取
付ボルトを挿通して位置決めを行う。小径のボルト穴９
は、半径方向内側に設けられ、例えばＪＩＳ ５Ｋの配
管フランジ連結用の取付ボルトを挿通して位置決めを行
う。１０は、小径のボルト穴９内において折損可能に設
けられた爪部材で、その頂面部１１において大径のボル
ト穴８の周壁を補完している。

【００１６】従って、大径のフランジを取り付ける場合
は、大径のボルト穴８に取付ボルトを挿通することによ
って配管とバルブの芯出しを行い、小径のフランジを取
り付ける場合は、まず爪部材１０を折損して取付ボルト
を挿通するものである。

【００１７】なお、この例では、弁軸挿通部４の左右２
か所においてバルブ本体外周面に配管ガイド７を設けて
いるが、バルブ本体外周面の適宜の２か所に設けるもの
とする。

【００１８】

【発明の効果】以上詳述した通り、この発明に係るバル
ブの配管ガイドは、大径フランジ、小径フランジそれぞ
れ専用のボルト穴を有しており、かつ大径フランジの使
用時にはボルト穴の周壁を補完して確実な位置決めを可
能にする爪部材を、小径フランジの取付ボルト挿通用の
ボルト穴において折損可能に設けているので、大径フラ
ンジ、小径フランジのいずれの場合においても、確実な
位置決め、芯出しを行い得る利点を有している。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る配管ガイドを有するバタフライバ
ルブの一実施例を示す正面図、

【図２】同要部拡大図、

【図３】従来の配管ガイドの一例を示す部分斜視図、

【図４】他の従来例を示す部分斜視図である。

【符号の説明】

１……バルブ本体 ７……配管ガイド ８、９……ボルト穴 １０……爪部材

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 バルブ本体外周面の少なくとも２か所に
   設けられ、配管時の芯出しを行う配管ガイドにおいて、
   バルブの外径方向に中心をずらせて２種類のボルト穴を
   連通状態で設け、半径方向内側に位置するボルト穴内
   に、半径方向外側に位置するボルト穴の周壁を補完する
   爪部材を折損可能に設けたことを特徴とするバルブの配
   管ガイド。
2. 【請求項２】 半径方向外側に大径のボルト穴、半径方
   向内側に小径のボルト穴が設けられている請求項１記載
   のバルブの配管ガイド。