JPH06110254A - 感光性トナー用キャリヤ組成物 - Google Patents

感光性トナー用キャリヤ組成物

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JPH06110254A
JPH06110254A JP4259996A JP25999692A JPH06110254A JP H06110254 A JPH06110254 A JP H06110254A JP 4259996 A JP4259996 A JP 4259996A JP 25999692 A JP25999692 A JP 25999692A JP H06110254 A JPH06110254 A JP H06110254A
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JP
Japan
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photosensitive
toner
carrier
toners
resin
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JP4259996A
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English (en)
Inventor
Masakatsu Hayashi
政克 林
Shuji Komura
修司 小村
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Kyocera Mita Industrial Co Ltd
Original Assignee
Mita Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 2色以上の感光性トナーを混合して、1回の
露光でフルカラー画像を形成するためのキャリヤ組成物
であって、2色以上の感光性トナーのそれぞれについて
の帯電量の大きさが互いに逆向きの順序となる少なくと
も2種類のキャリヤから構成される。その際、2色以上
の各感光性トナーにおけるそれぞれの帯電量の平均値か
らのずれが10%以下となるように2種類のキャリヤは
混合される。 【効果】 2色以上の感光性トナーを混合して1回の露
光でフルカラー画像を形成する際に、各感光性トナーの
帯電量をほぼ同じ値に揃えることができ、その結果、色
再現性のある鮮明なフルカラー画像を得ることができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、感光性トナー用キャリ
ヤ組成物に関し、より詳しくはフルカラー画像を形成す
るための2色以上の感光性トナーと組み合わせて使用さ
れる感光性トナー用キャリヤ組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】近時、静電複写機やレーザービームプリ
ンタ等の電子写真プロセスによる画像形成において、光
導電性を有する感光性トナーを用いて、一度の露光でフ
ルカラー画像を得るための画像形成方法として、ワンシ
ョットカラー方式が開発されている。
【0003】この方式では、現像剤として、例えばイエ
ロー、マゼンタおよびシアンの各感光性トナーを、フェ
ライト等の磁性キャリヤと混合したものを用いる。各色
の感光性トナーは、それぞれ補色の関係にある光に対し
て感度があり、例えばシアントナーは赤色光、マゼンタ
トナーは緑色光、イエロートナーは青色光の照射によっ
て、それぞれ導電性となる性質を有している。
【0004】画像形成にあたっては、まず、図2に示す
ように、現像器1内で現像剤2中の上記3色の感光性ト
ナーをキャリヤと混合して各感光性トナーに摩擦帯電を
起こさせる。また、現像器1内の導電性スリーブ3(現
像ローラ)の回転により、キャリヤがトナーを吸着した
状態で、導電性スリーブ3内に仕込まれた磁石によって
吸着されて、導電性スリーブ3の周面に磁気ブラシ(図
示せず)を形成する。
【0005】ついで、導電性スリーブ3と、これに近接
配置されたドラム状の導電性基体4との間に電位差を発
生させると、トナーが帯電して、導電性基体4上に静電
付着する。これにより、導電性基体4の表面に、帯電し
た各感光性トナーY,MおよびCの混合層を形成させ
る。このとき、イエロー、マゼンタおよびシアンの各感
光性トナーY,M,Cは、キャリヤと均一に混合されて
いるため、それぞれ同じ確率で導電性基体4の表面に付
着する。前記導電性基体4は透明基材の表面にITO等
の透明導電膜を設けたものであり、内部に反射鏡5を備
えている。
【0006】ついで、青色、緑色などの感光性トナーが
光感度を有する波長の光を反射鏡5で反射させて、導電
性基体4の表面に付着した各感光性トナーY,M,Cの
混合層に照射する(矢印で示す)。例えば緑色の光を照
射すると、マゼンタの感光性トナーMだけが光感度を有
し、光導電性を有する。これにより、マゼンタの感光性
トナーMから電荷が消失し、帯電量が落ちるため、導電
性スリーブ3の表面の磁気ブラシによって除去され、現
像器1内に戻る。
【0007】一方、導電性基体4上に残ったイエローお
よびシアンの感光性トナーY,Cは、導電性とならず、
電荷を保持し続けるので、通常の電子写真方法と同様
に、紙等に転写、定着される。イエロートナーとシアン
トナーとが転写された部分では、両トナーの混色効果に
より、原稿画像の緑色部分に対応した緑色の画像が転写
紙の表面に形成される。同様に、赤色の光を照射した場
合には、シアンの感光性トナーCが抜け、マゼンタとイ
エローのトナーが転写された部分では、両トナーの混色
効果により赤色の画像が転写紙上に形成される。青色光
を照射した場合も同様に、イエローのトナーYが抜け、
残ったトナーの混色効果により青色の画像が転写紙上に
形成される。
【0008】上記の画像形成方法においては、イエロ
ー、マゼンタおよびシアンの各感光性トナーの帯電特性
が揃っており、ばらつきが小さいことが望ましい。各色
のトナーの帯電特性のばらつきが大きいと、トナーを導
電性基体4上に静電付着させる際に、それぞれのトナー
の付着量に差が生じて、特定色のトナーが不足したり、
過剰になったりするおそれがあり、色の再現性が低下
し、正確な色の画像を形成できなくなってしまう。
【0009】ところで、感光性トナーとキャリヤとを組
み合わせた2成分系現像剤においては、感光性トナー中
の樹脂分の含有量が通常の顕電性トナーに比べて低いた
めに摩擦帯電性が不十分であり、帯電量の制御も困難で
あった。また、感光性トナーでは、光感度が低下するの
を防止するために、通常の顕電性トナーのように、結着
樹脂中に電荷制御剤を配合することができないため、帯
電極性や帯電量を制御するのが困難であった。
【0010】そこで、従来より、感光性トナーの帯電特
性を改善するために種々の提案がなされている。例えば
本出願人の出願に係る特開平3−233463号公報で
は、感光性トナーに適正な摩擦帯電性を付与するため
に、キャリヤ芯材となる磁性体粒子の樹脂コーティング
層の材質に関する改善が記載されている。図3は、通常
のトナーの帯電分布を示している。同図において、(a)
は帯電量が低くカブリやトナー飛散が増加する領域であ
り、(b) は帯電量が適正な領域であり、(c) は帯電量が
高く現像されにくい領域である。破線で示す従来のキャ
リヤ6では、現像に必要な領域(b) にあるトナーが少な
いのに対して、上記公報に記載の改善されたキャリヤ5
を用いると、領域(b) にあるトナー量が多くなる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記の
ようなワンショットカラー方式では、2色以上の感光性
トナーを同時に単一のキャリヤで帯電させるため、各感
光性トナーの帯電量を適正範囲内でほぼ同じ値に揃える
のが困難である。そのため、現像時に帯電量の違いによ
って現像されにくいトナーと、現像されやすいトナーと
が生じて、トナー間で現像量にむらが生じ、その結果、
色の再現性が低下し、正確な色の画像を形成できなくな
ってしまう。また、特定色のトナーでは、カブリやトナ
ー飛散が生じたりするという問題があった。
【0012】本発明の目的は、2色以上の感光性トナー
を混合して使用する場合の各感光性トナーの帯電量をほ
ぼ同じ値に揃えることができる感光性トナー用キャリヤ
組成物を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段および作用】本発明の感光
性トナー用キャリヤ組成物は、2色以上の感光性トナー
を混合して1回の露光でフルカラー画像を形成するため
の2成分系現像剤に含有されるものであって、前記2色
以上の感光性トナーのそれぞれについての帯電量の大き
さが互いに逆向きの順序となる少なくとも2種類のキャ
リヤからなることを特徴とする。
【0014】すなわち、例えばイエロー、マゼンタおよ
びシアンの各感光性トナーを帯電させたとき、帯電量が
イエロー、シアンおよびマゼンタの順に小さくなるキャ
リヤと、帯電量がこれとは逆にマゼンタ、シアンおよび
イエローの順に小さくなるキャリヤとを所定の割合で混
合する。これにより、各感光性トナーを、上記2つのキ
ャリヤを混合したキャリヤ組成物で摩擦帯電させると、
帯電量が平均化され、その結果、各感光性トナーの帯電
量を揃えることができるようになる。
【0015】使用するキャリヤを選択するには、あらか
じめ2色以上の感光性トナーに対するキャリヤの帯電量
を調べておく必要がある。そして、帯電量の大きさが互
いに逆向きの順序となるキャリヤ同士を組み合わせるの
である。その結果、各色の感光性トナーの帯電量は、帯
電量を高めるキャリヤと帯電量を下げるキャリヤとの混
合により、それらの平均化された値になる。これら2種
類のキャリヤの混合比は、各感光性トナーの帯電量をほ
ぼ同じ値に揃えることができるように決定される。具体
的には、2色以上の各感光性トナーにおけるそれぞれの
帯電量の平均値からのずれが10%以下となるように混
合比を決定する。ずれが10%を超える場合は、トナー
間で現像量に差が生じるなどの不都合が生じ、色の再現
性が低下し、正確な色の画像を形成できなくなる。
【0016】本発明における上記少なくとも2種類のキ
ャリヤは、芯材となる磁性体粒子の表面に樹脂コーティ
ング層を設けたものである点で共通する。帯電量の順位
が互いに逆方向である2種類のキャリヤとしては、磁性
体粒子の材質が異なるもの、樹脂コーティング層の材質
が異なるもの、あるいは磁性体粒子および樹脂コーティ
ング層のいずれもが異なるもの同士の組み合わせがあ
る。
【0017】本発明における磁性体粒子としては、例え
ば焼結フェライト粒子があげられる。フェライト粒子と
しては、その形状が実質上球形であり、そのメジアン径
が35〜150μm、とくに40〜120μmの範囲に
あるものが好ましい。フェライトの組成はとくに限定さ
れるものではなく、従来公知のものが使用可能であり、
例えばZn系フェライト、Ni系フェライト、Cu系フ
ェライト、Mn系フェライト、Mn−Zn系フェライ
ト、Mn−Mg系フェライト、Cu−Zn系フェライ
ト、Ni−Zn系フェライト、Mn−Cu−Zn系フェ
ライト等があげられる。好ましいフェライトは、原子重
量%でFe35〜65%、Cu5〜15%、Zn5〜1
5%およびMn0〜0.5%からなるCu−Zn系また
はMn−Cu−Zn系フェライトである。
【0018】また、これらの組成のフェライトにビスマ
ス、アンチモン、砒素などの添加物を原子%で0〜0.
1%含有するものがあげられる。これらのフェライト
は、一般に0.5〜7μmの微細な一次粒径を有してお
り、これを噴霧造粒等の手段でほぼ球状粒子に造粒し、
ついで焼成等の手段で焼結することにより製造される。
【0019】フェライトキャリヤの電気抵抗は、高抵抗
のものでも、低抵抗なものでもよく、一般に体積抵抗が
6×104 〜2×107 Ω・cm、とくに2.5×105
〜1.5×107 Ω・cmのものが使用される。磁性体粒
子の種類が異なるキャリヤの組み合わせの例としては、
前記フェライトの基本組成が同じで、これにビスマスな
どの添加剤を含有させたものと含有させないものとの組
み合わせなどがある。好ましい組み合わせは、Cu−Z
n系フェライトをメラミン樹脂架橋アクリル系樹脂でコ
ーティングしたキャリヤと、ビスマス含有Cu−Zn系
フェライトを従来公知の樹脂(上記メラミン樹脂架橋ア
クリル系樹脂を含む)でコーティングしたものとの組み
合わせがある。より好ましくは、Cu−Zn系フェライ
トをメラミン樹脂架橋アクリル系樹脂でコーティングし
たキャリヤと、ビスマス含有Cu−Zn系フェライトを
油脂または脂肪酸とメラミン樹脂で変性したアルキド樹
脂とアクリル系樹脂との共重合体をコーティングしたも
のの組み合わせがある。
【0020】前記油脂または脂肪酸としては、従来より
アルキド樹脂の変性に用いられているものが使用可能で
あり、例えば大豆油、アマニ油、キリ油、ヒマシ油、脱
水ヒマシ油、ヤシ油またはこれらの脂肪酸;ステアリン
酸、オレイン酸、リノール酸、リノレイン酸、エレオス
テアリン酸、リシノレイン酸、脱水リシノレイン酸など
があげられる。
【0021】また、磁性体粒子の表面に設ける樹脂コー
ティング層としては、例えば塩基性窒素原子を含有する
成分を共重合成分または硬化剤成分とした硬化性樹脂か
らなるコーティング層が好適に採用されうる。そして、
これらの樹脂コーティング層のなかから感光性トナーに
対する帯電特性の異なるものの組み合わせを選択する。
【0022】前記樹脂コーティング層は、その中に含有
される塩基性窒素原子が正への摩擦帯電制御作用を有し
ているため、磁性キャリヤの表面を正に帯電させ、その
結果として、これと摩擦される感光性トナーを負に帯電
させる役割を果たす。また、キャリヤは、現像器中また
は磁性ブラシ用スリーブ上で激しく摩擦されることか
ら、キャリヤー表面の樹脂コーティング層は耐磨耗性、
耐久性に優れたものでなければならない。そのため、塩
基性窒素原子を含有する成分を、樹脂の共重合成分また
は硬化剤成分として化学的に結合した状態で使用し、し
かも全体を硬化(架橋)させることにより、コーティン
グ層は耐磨耗性、耐久性に優れたものとなり、長期間に
及ぶ使用中にも常に安定した感光性トナーの摩擦帯電特
性を得ることができる。
【0023】前記塩基性窒素原子は、上記成分中に第1
級、第2級または第3級アミノ基;第4級アンモニウム
基;アミドまたはイミド基;ウレア基;ヒドラジン骨
格、グアニジン骨格等の形で存在することができる。こ
れらの成分は、上記塩基性窒素原子の他に、共重合可能
な官能基または硬化反応に関与する官能基を有する。か
かる官能基としては、エチレン系不飽和結合、水酸基、
メチロール基、エーテル化メチロール基、アルコキシ
基、カルボキシル基、酸無水物基、イソシアネート基、
シアン酸エステル基、アミノ基イミド等があげられる。
また、ある種の樹脂成分に対しては、塩基性窒素原子そ
のものが硬化反応に関与する官能基となるうる。
【0024】硬化性樹脂としては、例えば尿素樹脂、メ
ラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂等のアミノ樹脂;レ
ゾール型またはノボラック型のフェノール樹脂;エポキ
シ樹脂;アルキド樹脂;シリコーン樹脂;ウレタン樹
脂;ビスマレイミド樹脂;シアン酸エステル樹脂;不飽
和ポリエステル樹脂等の熱硬化性樹脂の1種または2種
以上の組み合わせがあげられる。また、これらの熱硬化
性樹脂を架橋剤として、ビニル樹脂、アクリル樹脂等の
熱可塑性樹脂と組み合わせたものも使用可能である。こ
の場合の熱硬化性樹脂の割合は、総量に対して5〜30
重量%程度であるのが適当である。
【0025】硬化性樹脂と塩基性窒素原子を含有する成
分との関係では、メラミン樹脂等のアミノ樹脂は、それ
自体塩基性窒素原子を含有すると共に、メチロール基、
エーテル化メチロール基等の官能基を有しているため、
他の熱硬化性樹脂や、ビニル樹脂、アクリル樹脂等の熱
可塑性樹脂に対して、塩基性窒素原子を導入するための
硬化剤成分として優れている。
【0026】また、フェニレンジアミンやテトラメチレ
ンペンタミン等のポリアミン類は、エポキシ樹脂、ウレ
タン樹脂、ビスマレイミド樹脂、シアン酸エステル樹脂
等に対する硬化剤であるので、塩基性窒素原子を導入す
るための硬化剤として使用しうる。また、これらのポリ
アミン類は、前述した樹脂と予備反応させ、プレポリマ
ーとして重合体鎖中に予め共重合成分として組み込んで
使用してもよい。
【0027】また、シリコーン樹脂は、分子鎖末端また
は分子鎖の途中に、シラノール基に加水分解可能な基、
例えばアルコキシル基を有するポリオルガノシラキサン
からなるが、この分子鎖内に、前述したアミノ基含有シ
ラン類をシロキサン単位中に組み込むことによって、塩
基性窒素含有硬化性樹脂とすることができる。さらに、
ビニル樹脂やアクリル樹脂中にも、γ−アミノプロピル
(メタ)アクリレート、N−2−アミノエチルプロピル
(メタ)アクリレート、ビニルピリジン、p−アミノス
チレン等の塩基性窒素含有単量体を、ランダム共重合、
ブロック共重合、グラフト共重合等の方式で共重合させ
てもよい。
【0028】本発明に用いる硬化性樹脂中の塩基性窒素
の含有量は、樹脂100g当たりNとして5〜500ミ
リグラム原子、とくに10〜200ミリグラム原子の範
囲にあるのがよい。磁性体粒子への樹脂コーティング層
の形成は、磁性体粒子の流動床にコーティング用樹脂組
成物を噴霧することにより行われる。被覆用溶液として
は、トルエン、キシレン等の溶媒中に樹脂分が0.1〜
40重量%、とくに1〜20重量%となるように溶解し
たものが使用される。この溶液を、磁性体粒子当たりの
樹脂付着量が0.01〜10重量%、とくに0.05〜
5重量%となるように施し、本発明のキャリヤを得る。
【0029】異なるキャリヤ同士の混合割合は、2色以
上の感光性トナーの帯電量がほぼ揃うような割合とす
る。一般には、2色以上の各感光性トナーにおけるそれ
ぞれの帯電量の平均値からのずれが10%以下となるよ
うに前記キャリヤを混合する。2色以上のトナーのう
ち、いずれかの色のトナーの帯電量が各トナーの平均値
から10%を超える量だけずれていると、帯電量が適性
範囲よりも高すぎたり、あるいは低すぎるものが現れる
ため、カブリやトナー飛散が生じたり、あるいは画像濃
度が減少するほか、トナーによって現像される量に差が
生じ、色再現性が低下するなどの不都合が生じる。
【0030】一方、本発明における2色以上の感光性ト
ナーとしては、例えば前述したイエロー、マゼンタおよ
びシアンの各感光性トナーなどがあげられる。これらの
トナーは、いずれも電気絶縁性の結着樹脂中に光導電性
材料と、着色剤と、増感剤とを含有したものである。結
着樹脂としては、例えばポリスチレン、スチレン−アク
リル共重合体、アクリル樹脂、ポリカーボネート、ポリ
アリレート(ビスフェノールAとイソまたはテレフター
ル酸とのポリエステル)、ポリビニルブチラール、ポリ
スルホンを用いることができる。また、ポリビニルカル
バゾール等の光導電性樹脂も、単独でまたは他の結着樹
脂との組み合わせで使用可能である。
【0031】前記光導電性材料としては、例えば酸化亜
鉛、硫化カドミウム等の無機光導電体;ペリレン系顔
料、キナクリドン系顔料、ピラントロン系顔料、フタロ
シアニン系顔料、ジスアゾ系顔料、トリスアゾ系顔料等
の光導電性有機顔料があげられる。光導電性材料は結着
樹脂100重量部に対して3〜600重量部、とくに5
〜500重量部の割合で使用される。
【0032】また、所定波長領域の単色光にそれぞれ感
度を持たせるために、それ自体公知の染料増感剤や化学
的増感剤を配合することができる。例えば光導電材料と
して酸化亜鉛等が使用された感光性トナーにおいて、シ
アントナーの場合は増感剤としてシアニン色素等を、イ
エロートナーの場合は増感剤としてフルオレセン等を、
マゼンタトナーの場合は増感剤としてエリトロシンB等
を使用して、それ自体公知の各色用着色剤(染料または
顔料)と共に使用することができる。
【0033】増感剤は、一般に、光導電性材料100重
量部に対して0.01〜0.5重量部、とくに0.05
〜0.2重量部の割合で使用される。また、上記の成分
以外に、ワックスなどのオフセット防止剤、圧力定着性
付与剤等を助剤を配合してもよい。トナーの製造は、混
練、粉砕、篩分けによる乾式法や、分散液の形で噴霧造
粒する湿式法によって行うことができ、生成したトナー
を風力分級等の分級操作によって好ましい粒度範囲に揃
える。
【0034】本発明の感光性トナー用キャリヤ組成物を
特定の2色以上の感光性トナーと混合した現像剤は、各
感光性トナーの帯電量を揃えることができるので、ワン
ショットカラー方式によるフルカラー画像の作製に好適
に使用でき、カブリやトナー飛散、画像濃度の減少等が
なく、また色再現性のある鮮明なフルカラー画像を得る
ことができる。
【0035】なお、組み合わせるキャリヤは、2種類に
限定されるものではなく、2色以上の感光性トナーの帯
電量を揃えることができる限りにおいて、3種類以上の
キャリヤを組み合わせてもよいことは勿論である。
【0036】
【実施例】以下、実施例および比較例をあげて本発明を
詳細に説明する。実施例 1 次の2種類のキャリヤを作製した。 (1) キャリヤA 粒径80μmのビスマス含有Cu−Zn系フェライトを
磁性体粒子とし、その表面をヒマシ油およびアマニ油を
樹脂に対して2〜10重量%の割合で含んだメラミン樹
脂架橋アクリル樹脂(メラミン樹脂含有量:20重量
%)でコーティングしたものを使用した。コーティング
層の厚さは0.9μmである。 (2) キャリヤB 粒径80μmのCu−Zn系フェライト(ビスマスを含
有せず)を磁性体粒子とし、その表面をメラミン樹脂架
橋アクリル系樹脂でコーティングしたものを使用した。
コーティング層の厚さは0.9μmである。
【0037】また、これらのキャリヤと混合して現像剤
を構成する感光性トナーとして、下記の組成を有するイ
エロー、マゼンタおよびシアンの各トナー(いずれも粒
径10μm)を使用した。 イエロートナー (成分) (配合量) 酸化亜鉛 : 100重量部 (白水化学(株)製のGrade #2) 増感剤 KN−5 : 0.5重量部 (コニカケミカル社製) 着色剤 KET YELLOW 409 : 5重量部 (大日本インキ(株)製) 結着樹脂 PA−525 : 33重量部 (三井東圧(株)製) マゼンタトナー 酸化亜鉛 : 100重量部 (白水化学(株)製のGrade #2) 増感剤 NK−79 : 0.2重量部 (日本感光色素研究所(株)製) 着色剤 MT−201 : 5重量部 (大日本インキ(株)製) 結着樹脂 PA−525 : 33重量部 (三井東圧(株)製) シアントナー 酸化亜鉛 : 100重量部 (白水化学(株)製のGrade #2) 増感剤 NK−136 : 0.2重量部 (日本感光色素研究所(株)製) 着色剤 HB7080 : 5重量部 (BASF社(株)製) 結着樹脂 PA−525 : 33重量部 (三井東圧(株)製) つぎにキャリヤA中のキャリヤBの比率と各トナーの帯
電量との関係を調べた。その結果を表1および図1に示
す。
【0038】
【表1】
【0039】表1および図1から、キャリヤAを単独で
使用するとき(図1のグラフの横軸で比率が0%のと
き)、イエロー、マゼンタおよびシアンの感光性トナー
に対して、帯電量は、イエロー>シアン>マゼンタの順
に小さくなり、一方、キャリヤBを単独で使用するとき
(図1のグラフの横軸で比率が100%のとき)、帯電
量はキャリヤAと逆にマゼンタ>シアン>イエローの順
に小さくなることがわかる。なお、帯電量は三田工業
(株)製のブローオフ帯電量測定器を用いて測定した。
【0040】また、キャリヤA/キャリヤBの比率を種
々変えて、帯電量の平均値からのずれを調べた。その結
果を表1に併せて示す。なお、平均値からのずれは次式
により求めた。
【0041】
【数1】
【0042】さらに、キャリヤAまたはBを単独でまた
は所定の比率で混合したものと、イエロー、マゼンタお
よびシアンの各混合トナーとで現像剤を作製した(トナ
ー含有量:7重量%)。そして、キャリヤAとキャリヤ
Bを所定の比率で混合したときの各トナーの現像量の目
標値からのずれを調べた。その結果を表2に示す。な
お、各トナーの現像量は色彩色差計(CR−231、ミ
ノルタカメラ社製)により調べた。その値より各トナー
の現像量の目標値からのずれを次式より求めた。
【0043】
【数2】
【0044】なお、試験に使用した複写機は、三田工業
(株)製のDC−142RE実験機である。
【0045】
【表2】
【0046】表1および表2の結果から、磁性体粒子の
組成が異なるキャリヤAおよびBを帯電量の平均値から
のずれが10%以内となるように混合したキャリヤ組成
物を使用するとき(すなわち、A/Bの配合比が約2/
8〜1/9のとき)は、各トナーの現像される量が目標
値に近いことがわかる。なお、キャリヤAの使用による
帯電量は、キャリヤAの樹脂コーティング層の材質を変
えても殆ど変化しなかった。このことから、キャリヤA
の使用による帯電量はコーティング層の材質に関係しな
いと考えられる。
【0047】
【発明の効果】以上のように、本発明の感光性トナー用
キャリヤ組成物は、2色以上の各感光性トナーについて
の帯電量の大きさが互いに逆向きの順序となる少なくと
も2種類のキャリヤから構成されているので、2色以上
の感光性トナーを混合して1回の露光でフルカラー画像
を形成する際に、各感光性トナーの帯電量をほぼ同じ値
に揃えることができ、その結果、トナー飛散やカブリが
なく、色再現性に優れた鮮明なカラー画像を得ることが
できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1におけるキャリヤA中のキャリヤBの
比率と帯電量との関係を示すグラフである。
【図2】通常のワンショットカラー方式を示す説明図で
ある。
【図3】通常の現像剤の帯電分布を示すグラフである。
【符号の説明】
1 現像器 2 現像剤 3 導電性スリーブ 4 導電性基体 Y イエローの感光性トナー M マゼンタの感光性トナー C シアンの感光性トナー
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03G 9/10 321 361

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】2色以上の感光性トナーを混合して、1回
    の露光でフルカラー画像を形成するためのキャリヤ組成
    物であって、 前記2色以上の感光性トナーのそれぞれについての帯電
    量の大きさが互いに逆向きの順序となる少なくとも2種
    類のキャリヤからなることを特徴とする感光性トナー用
    キャリヤ組成物。
  2. 【請求項2】前記2色以上の各感光性トナーにおけるそ
    れぞれの帯電量の平均値からのずれが10%以下となる
    ように前記少なくとも2種類のキャリヤを混合してなる
    請求項1記載の感光性トナー用キャリヤ組成物。
  3. 【請求項3】キャリヤ芯材となる磁性体粒子の材質が、
    一方はビスマス等の添加剤を含み、他方は含まないフェ
    ライト粒子である2種類のキャリヤからなる請求項1記
    載の感光性トナー用キャリヤ組成物。
  4. 【請求項4】ビスマス等の添加剤を含まないフェライト
    粒子の表面を被覆した樹脂コーティング層の材質がメラ
    ミン架橋アクリル系樹脂からなる請求項1記載の感光性
    トナー用キャリヤ組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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