JPH0610986Y2 - 気泡発生体 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は入浴用浴槽の底部に設置する気泡発生体に関す
る。

従来の技術 従来の技術としては、実公昭５８−２８５８７号が挙げ
られ、この公報には矩形の薄箱の上面に複数個の空気噴
出孔が開けられてなる気泡発生器が記載されている。

考案が解決しようとする課題 気泡発生器は清潔を維持するために当日の使用を終える
と気泡発生器内に侵入した湯を抜いて保管するのである
が、従来の技術として前述した実公昭５８−２８５８７
号に示される気泡発生器は、空気噴出孔が薄箱の上面に
開けられているので、気泡発生器内の湯を抜くには気泡
発生器を横転させねばならず、この横転作業は気泡発生
器の重量が重いために労力負担は大きかった。

また従来技術の気泡発生器は気泡発生器内の湯を自然に
排水できないものであるからうっかりして気泡発生器内
の湯を抜き取る作業を忘れることもあり、その際には気
泡発生器内に残った湯中の汚物が気泡発生器の内壁に沈
着するものであり、従って気泡発生器が不潔になりやす
いという欠点があった。

また、他の従来技術として、気泡発生器内の湯を抜く為
に専用の排水弁を設けたものもあるが製造コストが高く
つくという欠点がある。

課題を解決するための手段 本考案は従来技術の欠点を解決したもので、気泡発生器
内の湯を浴槽内の湯の排水と同時に自然に排水でき清潔
な気泡発生体を提供することを目的としている。

即ち本考案は、中空体１７の下面に空気噴出孔２を複数
個開けてなり、中空体１７をパイプ１とし、該パイプ１
に穿設する空気噴出孔２を、パイプ１の長手方向の中心
線上の位置と該中心線から左に僅か離れた位置と該中心
線から右に僅か離れた位置とに、延設方向に向かいなが
ら振り分け互いに適宜な間隔をもつ位置とした気泡発生
体である。

作用 中空体１７の下面に空気噴出孔２を複数個開けてなる気
泡発生体３にブロア９で作る圧縮空気を注入する。気泡
発生体３の空気噴出孔２から噴出する空気が浴槽４に満
たした湯の中に気泡を作る。浴槽４内の湯を排水する
と、この排水に伴って自然に気泡発生体３内の湯が空気
噴出孔２から抜け出る。

実施例 本考案の実施例を添付の図面に基いて詳述する。

第一図には中空体１７の具体例である平面視コ字形曲折
で断面が円筒形のパイプ１の一面に該パイプ１の長手方
向の中心線上とこの中心線から左にわずか離れた位置及
び中心線から右にわずか離れた位置とに振り分け適宜な
間隔をあけて空気噴出孔２が穿設されてなる気泡発生体
３を示している。該気泡発生体３は、浴槽４の底壁１８
上面に臨ませた継手４にハンドナット６を用いて着脱容
易に取着され、気泡発生体３は浴槽４の底壁１８と適宜
間隔をあけ水平に保持される。

前記パイプ１の断面を円筒形として、パイプ１の表面の
水の切れを良くし、パイプ１内の湯の排水を良好にし、
軽量でしかも頑丈にし、パイプ１の形状の自由度を高
め、浴槽４への取付部材の構成を簡易にしている。気泡
発生体３を浴槽４に取着する際、前記空気噴出孔２はパ
イプ１の下面に位置するよう取着される。

前記空気噴出孔２はパイプ１の下面にあって仮想する中
心線上とその中心線の左右に振り分け適宜な間隔をもつ
て多数箇所に開けたられてなることにより、空気噴出孔
２から噴出する空気で作られる気泡はパイプ１の左右に
浮上し気泡が浴槽４中に満遍なく拡散する。

前記浴槽４の底壁１８の下方における継手５は逆止弁７
を介装した後送気管８を経由してブロア９に接続されて
いる。ブロア９で圧縮された空気はパイプ１の空気噴出
孔２から噴出され、浴槽４に満たされた湯中に気泡を作
る。空気がパイプ１から噴出して生じる気泡はパイプ１
の下方に向けて生じるが、生じた直後に該気泡はパイプ
１の両側に分散して上昇する。上昇する気泡は入浴者に
当り入浴者に押圧刺激及び振動刺激を与える。

前記パイプ１は平面視コ字形曲折に形成したものを示し
ているが、パイプ１の平面視形状はコ字形に限るもので
はなく第五図に示す蛇行状曲折形に形成したものでもよ
く、また浴槽４の形状や患者の治療目的に応じて適宜に
形成したものを用いてもよい。各種形状の気泡発生体３
は浴槽４に容易に着脱交換ができる。

浴槽４に付帯するリフト１０はベース部１１に伸縮支柱
部１２を立設し、伸縮支柱部１２の頂部に回動腕部１３
を水平方向に延設し、回動腕部１３の先端部には枠体を
Ｌ字形に形成してなるＬ字形腕部１４を垂下取着してな
り、Ｌ字形腕部１４の水平部分に担架１５を載設する。

また、浴槽４の底壁１８の下方には機械収納部１６があ
り、この中に前記ブロア９を設置する。

考案の効果 本考案は空気噴出孔を中空体の下面に開けたものである
から、該中空体内に侵入した湯は浴槽の湯を排水すると
き同時に自然に抜け出るので、水抜きの手数が不要とな
り、取り扱いが容易となった。

また中空体の下面に空気噴出孔が穿設されている為中空
体即ちパイプの内部に入っている湯の水抜きは浴槽の湯
を抜く都度常に自然のうちに共に行われるので、不用意
に水抜きを忘れた為に、パイプに残っていた古く汚れた
湯水が次の使用時に浴槽の新しくきれいな湯を汚すとい
った不都合なことは無くなり、さらにパイプ内に沈着す
る汚れを減らしパイプ内を清潔に保つことができるよう
になった。

また、空気噴出孔は中空体の下面にあって中心線上の位
置及び中心線から左右にわずか離れた位置に振り分け互
いに適宜な間隔をもつて多数個開けている為、空気噴出
孔から噴出する空気が作る気泡を浴槽内に満遍なく拡散
できるようになった。

【図面の簡単な説明】

添付の図面は本考案の実施例を示しており、第１図は底
面図であり、第２図は気泡発生体を用いた浴槽の側面
図、第３図は第２図の平面図、第４図はパイプの断面
図、第５図はその他の実施例である。 １……パイプ、２……空気噴出孔、３……気泡発生体、
１７……中空体

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】中空体１７の下面に空気噴出孔２を複数個
   開けてなり、中空体１７をパイプ１とし、該パイプ１に
   穿設する空気噴出孔２を、パイプ１の長手方向の中心線
   上の位置と該中心線から左に僅か離れた位置と該中心線
   から右に僅か離れた位置とに、延設方向に向かいながら
   振り分け互いに適宜な間隔をもつ位置とした気泡発生
   体。