JPH06107038A - 車輛用インストルメントパネル - Google Patents

車輛用インストルメントパネル

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JPH06107038A
JPH06107038A JP28397792A JP28397792A JPH06107038A JP H06107038 A JPH06107038 A JP H06107038A JP 28397792 A JP28397792 A JP 28397792A JP 28397792 A JP28397792 A JP 28397792A JP H06107038 A JPH06107038 A JP H06107038A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
instrument panel
propylene
vehicle
olefin
Prior art date
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Pending
Application number
JP28397792A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshitaka Hirai
義隆 平井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Resonac Holdings Corp
Original Assignee
Showa Denko KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】 少くとも車輛内に露出する部分が、(a)オ
レフィン系熱可塑性エラストマー組成物からなる表皮層
2、(b)230℃における溶融張力が2〜20gであ
るプロピレン系重合体発泡体からなる中間層3および
(c)粒状フィラーおよび/または繊維状フィラーを1
0〜50重量%含むプロピレン系重合体からなる基材層
4から構成される多層構造を有し、多層ブロー成形によ
り一体的に成形されてなる車輛用インストルメントパネ
ル。 【効果】 大幅に簡略化された製造工程で、多層ブロー
成形により一体的に製造されるので製造コストが低い。
また、3層構造体の各層がオレフィン系重合体で構成さ
れるため容易かつ有利に再利用(リサイクル)できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、オレフィン系樹脂から
なる車輛用インストルメントパネルに関し、さらに詳し
くは、オレフィン系樹脂三層構造を有し、ブロー成形に
より一体的に成形されてなり、簡略化された製造工程に
よって製造でき、さらに再利用(リサイクル)性に優れ
た車輛用インストルメントパネルに関する。
【0002】
【従来の技術】車輛用インストルメントパネルは、一般
に軟質塩化ビニル樹脂からなる表皮と、無機フィラー及
びガラス繊維で強化したポリプロピレン及びアクリロニ
トリル共重合体を使用し、射出成形によって作られた基
材とを接合し表皮と基材の間にウレタン発泡材料を注入
し発泡させることによって製造されている。ところで、
近年省資源の見地からプラスチック成形品を再利用しよ
うとする気運が高まっている。しかしながら、上記のよ
うに、従来の多層構造をもつインストルメントパネルは
各層を構成する樹脂材料が異なるために、リサイクル使
用時には構成材料の分別を行なう必要があり、多大な工
数を要することからリサイクル使用が難かしいという問
題がある。
【0003】リサイクル性を考慮して、各層を類似の材
料で構成した多層構造を有するインストルメントパネル
も提案されている。すなわち、特開平2−88331号
にはオレフィン系樹脂成形体の基材と、オレフィン系エ
ラストマー表皮を有するオレフィン系発泡体パッドとを
ポリオレフィン系接着剤を介して一体化してなるインス
トルメントパネルが提案されている。しかしながら、こ
のインストルメントパネルを製造するには、表皮と基材
を別々に製造し、それらを別工程で貼合せるという煩雑
な製造工程が採られており、製品のコスト高は避けられ
ない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、従来
法と比較して大幅に簡略化された製造工程で工業的有利
に製造できるとともに、有利に再利用(リサイクル)で
きる車輛用インストルメントパネルを提供するにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、オレフィン系
熱可塑性エラストマー組成物からなる表皮層、(b)2
30℃における溶融張力が2〜20gであるプロピレン
系重合体発泡体からなる中間層および(c)粒状フィラ
ーおよび/または織維状フィラーを10〜50重量%含
むプロピレン系重合体からなる基材層から構成され、多
層ブロー成形により一体的に成形されてなることを特徴
とする車輛用インストルメントパネルを提供する。
【0006】本発明の車輛用インストルメントパネルの
一具体例を図1(一部破断斜視図)および図2(図1の
A−A′線に沿う断面図)に示す。図1および図2に示
すように、本発明の車輛用インストルメントパネル1
は、少くともその車輛内に露出する部分が表皮層2、発
泡体中間層3および基材層4からなる3層構造を有す
る。
【0007】表皮層2はオレフィン系熱可塑性エラスト
マー組成物から構成される。オレフィン系熱可塑性エラ
ストマー組成物としては硬度(ショアーA)が65〜8
5のものが好ましい。非常に低い硬度を有するオレフィ
ン系熱可塑性エラストマーは一般に耐熱性が低く、高温
時に表皮部が変形し易い。逆に、硬度が高過ぎると柔軟
性に乏しく、インストルメントパネルとしては不適当で
ある。
【0008】上記のような適度な硬度を有するオレフィ
ン系熱可塑性エラストマー組成物は、一般に、オレフィ
ン系エラストマーとポリプロピレン系樹脂とからなる。
ここで、オレフィン系エラストマーとしては、エチレン
と炭素数3〜15のα−モノオレフィンとのランダム共
重合体およびエチレン、炭素数3〜15のα−モノオレ
フィンとジエンとのランダム共重合体が挙げられる。こ
こで炭素数3〜15のα−モノオレフィンの具体例とし
てはプロピレン、ブテン−1、ヘキセン−1、4−メチ
ルペンテン−1などが挙げられ、これらの中ではプロピ
レンが好ましい。また、ジエンとしてはジシクロペンタ
ジエンおよびエチリデンノルボルネンが好ましい。従っ
て、オレフィン系エラストマーの好ましい具体例として
はエチレン−プロピレン共重合体エラストマー(EP
R)およびエチレン−プロピレン−ジエン共重合体(E
PDM)が挙げられ、これらの共重合体はオレフィン系
エラストマー組成物中で架橋されていても未架橋でもよ
い。
【0009】オレフィン系エラストマーとともに、オレ
フィン系熱可塑性エラストマー組成物を構成するポリプ
ロピレン系樹脂としては、ホモポリプロピレンまたは5
0重量%以上のホモポリプロピレンと50重量%未満の
プロピレン(85〜95モル%)/α−オレフィン(1
5〜5モル%)ランダムもしくはブロック共重合体との
混合物が挙げられる。ここで、プロピレンと共重合され
るα−オレフィンとしてはエチレン、ブテン−1、ヘキ
セン−1などが挙げられる。ポリプロピレン系樹脂は、
オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物に適度の耐熱
性、機械的強度および流動性を付与するのに有用であ
る。
【0010】オレフィン系エラストマーとポリプロピレ
ン系樹脂との混合割合は前者が45〜90重量%、後者
が55〜10重量部であることが好ましい。インストル
メントパネルの表皮層を構成するオレフィン系熱可塑性
エラストマー組成物には、必要に応じて軟化剤を添加す
ることができる。特に、オレフィン系熱可塑性エラスト
マー組成物中のオレフィン系エラストマーの比率が高い
ときは流動性が低く成形性に劣るが、軟化剤の添加によ
ってこれらの特性を改善することができる。軟化剤とし
ては、パラフィン系、ナフテン系およびポリブテン系オ
イルが好ましい。
【0011】本発明の車輛用インストルメントパネルの
中間層はプロピレン系重合体発泡体からなる。発泡体の
製造に用いるプロピレン系重合体としては、ホモポリプ
ロピレンおよび50重量%以上のプロピレンと50重量
%以下のエチレン、ブテン−1、ヘキセン−1などの低
級α−オレフィンとの共重合体が挙げられる。このプロ
ピレン系重合体としては、230℃で測定される溶融張
力が2g〜20gのものを用いる。ここで、「溶融張
力」とはキャピラリーレオメーターを用いキャピラリー
径1mm、L/D=10のキャピラリーを用い、ピスト
ン押出しスピード5mm/min、引き取りスピード1
0m/minで測定した値である。溶融張力が2g未満
では均一な発泡層が得難い。20gを超えると、成形時
間(パリソン形成後、金型を閉じ空気を吹き込むまでの
間)内に十分な発泡層が得られない。
【0012】プロピレン系重合体発泡体は、常法に従っ
て、上記の溶融張力を有するプロピレン系に発泡剤を適
用して調製することができる。発泡剤の具体例として
は、一般的に用いられるアゾジカルボンアミド、アゾイ
ソブチロニトリル、ジニトロペンタメチレンテトラミ
ン、4,4′−オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジ
ッド、パラトルエンスルホニルヒドラジッドなどが挙げ
られる。発泡剤の添加量および発泡体中間層の厚さはイ
ンストルメントパネルに要求されるソフト感に応じて適
宜決めればよい。
【0013】本発明の車輛用インストルメントパネルの
基材層は、該基材層の合計重量に基づき10〜50重量
%の粒状フィラーおよび/または繊維状フィラーを含む
プロピレン系重合体からなる。プロピレン系重合体とし
ては、ホモポリプロピレンおよびプロピレン50重量%
以上とエチレン、ブテン−1、ヘキセン−1などの低級
α−オレフィンとの共重合体が挙げられる。
【0014】粒状フィラーとしては炭酸カルシウム、タ
ルク、マイカ、クラストナイト、シリカ、ケイ酸カルシ
ウム、ガラス粉などが挙げられ、また、繊維状フィラー
としてはガラス繊維、繊維状チタン酸カリウム、炭化ケ
イ素その他のウイスカーなどが挙げられる。これらフィ
ラーの充填率は10〜50重量%である。充填率が10
重量%未満では剛性および強度が低く、また、50重量
%を超えるとブロー成形時にパリソンが破裂するという
問題が生じる。
【0015】本発明のインストルメントパネルは、上記
の表皮層、発泡体中間層および基材層を構成するオレフ
ィン系樹脂材料を用い、多層ブロー成形機により一体的
に成形する。一般的な多層ブロー成形機は全体に亘って
多層構造を有するパリソンを生成するものであるが、本
発明のインストルメントパネルは、その少くとも車輛内
に露出する部分に上記の3層構造を形成しなければなら
ないので、多層ブロー成形機としては、基材パリソン円
周上の所定部分に表皮層および発泡体中間層を多層形成
できるものを使用する。この成形機は通常使用される多
層ブロー成形機のヘッド内の円周状樹脂流路の一部(約
1/2)が閉塞された構造をもっている。図3および図
4(図3のB−B′線に沿う断面図)は基材3を構成す
るパリソン円周上のほぼ1/2に相当する部分に表皮層
1および発泡体中間層2が形成された状態を示してい
る。成形機ヘッド6から押出されたパリソン7は、一対
の割型5からなる金型によって所望形状に形成される。
【0016】
【実施例】以上、実施例について、本発明の車輛用イン
ストルメントパネルを説明する。 実施例1,2および比較例1〜4 下記オレフィン系樹脂材料(a),(b),(c)を用
いて図1および図2に示すような三層構造を有する車輛
用インストルメントパネルを作成した。 (a)表皮材:硬度(ショアーA)50,70,80お
よび90の4種のオレフィン系熱可塑性エラストマー組
成物。各組成物はそれぞれホモポリプロピレンとエチレ
ン−プロピレン共重合体エラストマーとパラフィン系オ
イルを次の割合で含む。
【0017】 硬 度 ポリプロピレン EPエラストマー パラフィン系オイル ショアーA 50 32 38 30 70 42 28 30 80 48 32 20 90 60 35 5
【0018】(b)発泡層材:230℃における溶融張
力0.5g,5g,12gおよび30gの4種のポリプ
ロピレンに、発泡剤としてアゾジカルボンアミド0.5
重量%を添加し、ブロー成形機の押出機内でポリプロピ
レン中に発泡剤を溶融分散させることによりパリソン形
成時に発泡層を形成した。 (c)基材:マイカ充填ホモポリプロピレン。充填率
5,20,40および60重量%の4種。 上記(a),(b),(c)の材料を一体的にブロー成
形して、図3および図4に示すようなパリソンを作成
し、さらに金型にて図1および図2に示すようなインス
トルメントパネルを製造した。成形条件は下記のとおり
であった。 押出機、アキュムレーター設定温度:200℃ エアー吹込圧力: 6kg/cm2 金型温度: 15℃ 冷却時間: 3min 製造されたインストルメントの表皮の柔軟性、中間層の
発泡状態および外観に基づいて成形品の評価を行った。
結果を表1に示す。
【0019】
【表1】
【0020】
【発明の効果】本発明の3層構造を有する車輛用インス
トルメントパネルは、従来品と比較して大幅に簡略化さ
れた製造工程で、多層ブロー成形により一体的に製造さ
れるため、その製造は工業的に著しく有利である。ま
た、3層がいずれもオレフィン系重合体から構成される
ため、容易かつ有利に再利用(リサイクル)することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の車輛用インストルメントパネルの一例
を示す一部破断斜視図である。
【図2】図1のA−A′線に沿う断面図である。
【図3】多層ブロー成形の状態を示す図である。
【図4】図3のB−B′線に沿う断面図である。
【符号の説明】
1 車輛用インストルメントパネル 2 表皮層 3 発泡体中間層 4 基材層 5 金型の割型 6 成形機ヘッド 7 パリソン

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少くとも車輛内に露出する部分が(a)
    オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物からなる表皮
    層、(b)230℃における溶融張力が2〜20gであ
    るプロピレン系重合体発泡体からなる中間層および
    (c)粒状フィラーおよび/または織維状フィラーを1
    0〜50重量%含むプロピレン系重合体からなる基材層
    から構成される多層構造を有し、多層ブロー成形により
    一体的に成形されてなることを特徴とする車輛用インス
    トルメントパネル。
JP28397792A 1992-09-29 1992-09-29 車輛用インストルメントパネル Pending JPH06107038A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6174470B1 (en) 1998-12-04 2001-01-16 Ford Global Technologies, Inc. Method for blow-molding an automotive instrument panel having an integral airbag door
WO2001094159A1 (en) * 2000-06-05 2001-12-13 Textron Automotive Company Inc. Vehicle interior panel and method of making

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