JPH06106220A - 厚鋼板圧延ラインにおける材料の投入ピッチ制御方法 - Google Patents

厚鋼板圧延ラインにおける材料の投入ピッチ制御方法

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JPH06106220A
JPH06106220A JP4256706A JP25670692A JPH06106220A JP H06106220 A JPH06106220 A JP H06106220A JP 4256706 A JP4256706 A JP 4256706A JP 25670692 A JP25670692 A JP 25670692A JP H06106220 A JPH06106220 A JP H06106220A
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Kazuhiko Azuma
和彦 東
Kiyoshi Hirata
清 平田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 当該材料と先行材料との間が最適ピッチに対
して拡大した状態及び縮小した状態のどちらの場合で
も、当該材料と次回投入材料とのピッチ修正を行なう。 【構成】 当該材料抽出時に当該材料に対する各圧延機
6、18でのパススケジュールを設定するとともに、当
該材料が厚鋼板圧延ライン2の各設備に到達する時刻を
推定する。この推定時刻を当該材料の移動に応じて補正
し、当該材料が上記厚鋼板圧延ライン2に配設されたあ
る定められた地点に到達したときに、上記当該材料と先
行材料との間のピッチを上記推定時刻から求め、このピ
ッチと最適ピッチとの差に応じて粗圧延機6の圧延パス
スケジュールを変更し、当該材料を進め、あるいは遅延
することによって、当該材料と先行材料とのピッチを修
正する。また、当該材料に対する粗圧延機6での圧延パ
ススケジュール変更に応じて次回抽出材料の投入時刻を
進める、あるいは遅延するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、厚鋼板の圧延において
加熱炉で加熱されたスラブを圧延ラインに投入するピッ
チを最適に制御する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の従来技術について図2を用いて
説明する。
【0003】同図は、熱間圧延ラインの一例を示す概念
図である。同図において、熱間圧延ライン2上には、材
料に所定の加工を施す複数の設備が配設されており、そ
の設備としては、上流側(図2左側)から順に、第1号
〜第4号加熱炉3a〜3dから構成される加熱炉3、上
記加熱炉3から抽出されたスラブ1a(材料)表面の酸
化物を除去するエッジャー4、スラブ1aを粗く圧延す
るための第1〜第4粗圧延機5〜8(図2で1bは圧延
中の鋼板を示す)、粗圧延された鋼板1cの先端、後端
の不整部を切断するクロップシャー9、粗圧延された鋼
板1dを仕上圧延するための第1〜第6仕上圧延機10
〜15、仕上圧延された鋼板1eを製品として巻取る巻
取り機16が配設されている。なお、上記第2粗圧延機
6は可逆圧延可能なリバース式圧延機である。
【0004】上記構成の熱間圧延ライン2の動作は、先
ず、図外の抽出手段により加熱炉3から順次スラブ1a
を抽出して熱間圧延ライン2に投入する。次に、上記ス
ラブ1aをエッジャー4、圧延機5〜8を介して粗圧延
し、所定の移送厚さを有する鋼板1cを得る。そして、
この鋼板1cを、次にクロップシャー9、仕上圧延機1
0〜15を介して仕上圧延して、所要の製品コイルとし
て巻取り機16で巻取る。
【0005】一般に上記のような熱間圧延ライン2上で
の材料間ピッチは、加工条件等により予め設定されてい
る。しかし、熱間圧延ライン2上で圧延されている材料
の進行遅れ等が発生し、材料間ピッチが予め設定された
値から外れるような場合には、その状況に応じて熱間圧
延ライン2上の材料間ピッチ及び次回抽出材料の抽出ピ
ッチを修正する必要が生じる。
【0006】ここで、上記構成の熱間圧延ライン2にお
ける、当該材料と先行材料とのピッチ修正及び当該材料
と次回抽出材料とのピッチ修正について順次説明する。
【0007】(1)当該材料と先行材料とのピッチ修正 当該材料が、ある定められた地点(ここでは、上記第2
粗圧延機6の最終パス圧延開始時)に到達したときの、
上記第1仕上圧延機10から先行材料尾端までの距離を
測定し、この実測値と予め設定された予測値とを比較
し、実測値と予測値との差が許容範囲から外れている場
合には、当該材料と先行材料とのピッチ修正が行なわれ
る。
【0008】上記許容範囲から外れている場合で、上記
実測値が予測値よりも小さい場合(当該材料と先行材料
との距離が最適ピッチに比べて広い状態であり、先行材
料が進んでいる場合、あるいは当該材料が遅れている場
合のいずれかが原因で生じる)には、ピッチの修正は行
なわれない。
【0009】一方、上記実測値が予測値よりも大きい場
合(当該材料と先行材料との距離が最適ピッチに比べて
狭い状態であり、先行材料が遅れている場合、あるいは
当該材料が進んでいる場合のいずれかが原因で生じる)
には、当該材料をある地点において待機させ、先行材料
とのピッチを広げることにより最適ピッチに修正する。
【0010】 (2)当該材料と次回投入材料とのピッチ修正 当該材料と次回抽出材料とのピッチ修正は、上記(1)
で実測値が予測値よりも小さかった場合にのみ実施され
る。つまり、予め設定されている次回抽出材料の投入時
刻を、上記(1)において当該材料を待機させた時間だ
け遅らせることにより、当該材料と次回抽出材料とのピ
ッチを最適に保つようになっている(特開昭55−97
808号公報参照)。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上記のような熱間圧延
ラインにおいては、一般に熱間圧延ラインでの各設備に
おける材料の滞留時間(上記粗圧延機5〜8、仕上圧延
機10〜15の圧延パススケジュール)が固定されてい
る。従って、ピッチ制御方法としては、当該材料と先行
材料とのピッチが最適ピッチに比べて狭い状態のときの
み、上記の通り当該材料をある地点において待機させ、
先行材料とのピッチ修正を行なう待機制御を行ない、さ
らに、これによって縮小される当該材料と次回抽出材料
とのピッチを、次回抽出材料の投入時刻を遅らすことに
より修正する遅延制御とに委ねていた。
【0012】しかし、上記のような待機制御及び遅延制
御だけでライン上の各材料間ピッチを修正することは、
全体としての生産ピッチ遅れを招き、その結果所要の生
産量を達成できないという不都合が生じる。
【0013】本発明は、上記問題を解決するためになさ
れたものであり、当該材料と先行材料との間が最適ピッ
チに対して拡大された状態及び縮小された状態のどちら
の場合でも、当該材料と次回抽出材料とのピッチ修正が
可能な厚鋼板圧延ラインにおける材料の投入ピッチ制御
方法を提供することを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
材料を圧延するための複数の圧延機からなる加工設備を
備え、材料が予め設定された最適ピッチで投入される厚
鋼板圧延ラインにおいて、上記各圧延機のパススケジュ
ール設定を材料抽出毎に行うとともに、上記材料の各加
工設備への到達時刻を推定し、上記材料の移動に応じて
上記推定時刻を補正し、当該材料が上記厚鋼板圧延ライ
ンのある定められた地点に到達したときの当該材料と先
行材料とのピッチを上記推定時刻から求め、このピッチ
と上記最適ピッチとの差から、ピッチのズレ具合を判断
するとともに、このピッチのズレが許容範囲外である場
合には、上記圧延機の圧延パススケジュールを変更する
ことにより、当該材料と先行材料とのピッチを上記最適
ピッチに修正する一方、次回抽出材料の投入時刻を当該
材料に対する上記圧延機の圧延パススケジュール変更に
応じて修正し、これにより各材料間ピッチを最適ピッチ
に保つものである。
【0015】
【作用】上記請求項1記載の発明によれば、熱間圧延ラ
イン上を移動する当該材料が、ある地点に到達すると、
当該材料が仕上圧延機に到達する予定時刻と先行材料が
仕上圧延機での圧延を終了される予定時刻とが求めら
れ、それらの差が算出される。この算出値が予め設定さ
れた範囲内に入っているかどうかを判断し、範囲内であ
れば当該材料と先行材料とのピッチは許容範囲であると
して当該材料と先行材料とのピッチ修正及び当該材料と
次回抽出材料とのピッチ修正は行なわれない。しかし、
上記範囲外である場合には、粗圧延及び仕上圧延スケジ
ュールを変更することにより、当該材料を進め、あるい
は遅らせることで当該材料と先行材料とのピッチ修正が
行なわれる。そして、当該材料と次回抽出材料とのピッ
チ修正は、上記粗圧延スケジュールの変更による当該材
料の遅延時間あるいは進められた時間に応じて、次回抽
出材料の投入時刻を遅延する、あるいは進めることによ
り行なわれる。
【0016】
【実施例】本発明の厚鋼板圧延ラインにおける材料の投
入ピッチ制御方法を図面を用いて説明する。図1は本発
明に係る熱間圧延ラインの一例を示す概念図である。な
お、従来例と同機能を果たすものについては同符号を付
して説明する。
【0017】同図において、熱間圧延ライン2上には、
材料に所定の加工を施す複数の設備が配設されており、
その設備としては、上流側(図1左側)から順に、第1
号〜第3号加熱炉3a〜3cから構成される加熱炉3、
スラブ1aを粗く圧延するための粗圧延機6、粗圧延後
の鋼板1cを冷却する冷却装置17、鋼板1dを仕上圧
延するための仕上圧延機18が配設されている。なお、
上記粗圧延機6及び仕上圧延機18は可逆圧延可能なリ
バース式圧延機である。また、上記熱間圧延ラインの各
加工設備は図外の制御装置により制御される駆動コント
ローラにより駆動制御されている。
【0018】上記構成の熱間圧延ライン2の動作は、先
ず、図外の抽出手段により加熱炉3から順次スラブ1a
を抽出して熱間圧延ライン2に投入する。次に、上記ス
ラブ1aを圧延機6を介して粗圧延し、所定の移送厚さ
を有する鋼板1cを得る。そして、仕上圧延の圧延温度
を規定される一部の材料は、この鋼板1cを冷却装置1
7により冷却した後、仕上圧延機18を介して仕上圧延
する。
【0019】次に、上記構成の熱間圧延ライン2上で加
工されている当該材料と先行材料とのピッチ修正及び当
該材料と次回抽出材料とのピッチ修正方法について順次
説明する。
【0020】 1.パススケジュール決定及び予備機能設定 上記熱間圧延ライン2における、粗圧延パススケジュー
ル、鋼板冷却時間、仕上圧延パススケジュール、工程間
の搬送時間及び次回抽出材料の抽出時刻は、上記加熱炉
3からの材料抽出毎に図外の制御装置で設定される。
【0021】(a)粗圧延パススケジュールは、基本的
には粗圧延機6から仕上圧延機18に移送される移送鋼
板厚さを基に設定される。このとき、先行材料の仕上圧
延完了時刻を基に予測した粗圧延完了時刻から粗圧延時
間を算出し、この算出値を基に最適移送鋼板厚さが設定
される。なお、粗圧延パススケジュールは、設備制約上
算出されうる最低移送鋼板厚さまでの鋼板厚さを基に設
定できるようになっている。
【0022】(b)仕上圧延パススケジュールは、上記
(a)により設定された最適移送鋼板厚さと製品狙い鋼
板厚さを基に設定される。
【0023】(c)鋼板冷却時間は、上記最適移送鋼板
厚さを基に設定される。この鋼板冷却時間は移送鋼板厚
さの変更に応じて修正されるが、鋼板厚さと鋼板冷却時
間の関係については、一次関数でほぼ近似できるので、
ここでは、上記粗圧延パススケジュールで設定された各
パスによる鋼板厚さのうち、2種類の鋼板厚さに対する
鋼板冷却時間を算出し、この鋼板冷却時間と鋼板厚さと
を一次関数式として求めておく。
【0024】(d)次回抽出材料の投入時刻の設定は、
上記(a)により設定された粗圧延パススケジュールよ
り算出される粗圧延完了予定時刻を基に、材料抽出から
この材料が粗圧延機6に到達するまでの搬送時間を考慮
して設定される。
【0025】(e)各工程間の搬送時間は、粗圧延機6
から仕上圧延機18に移送される移送鋼板厚さを基に設
定される。
【0026】2.オンライン修正制御 制御装置により設定された上記1.の各圧延機6,18
の圧延パススケジュール、冷却装置17の鋼板冷却時
間、工程間の搬送時間及び次回抽出材料の投入時刻は、
上記熱間圧延ライン2上における各材料間ピッチ状況に
応じて適所で修正される。
【0027】上記修正は、材料が上記熱間圧延ライン2
上に設けられた複数の修正ポイントに達したときに実施
される搬送時間適応修正制御と、当該材料が上記粗圧延
機6での所定回目のパス(実施例では、最適移送鋼板厚
さに対応する2パス前)の圧延が終了したタイミングで
実施される当該材料に対する最適ピッチ修正制御と、次
回抽出材料に対する投入ピッチ修正制御とにより行なわ
れる。なお、上記搬送時間適応修正制御、最適ピッチ修
正制御及び投入ピッチ修正制御の3種類の制御を合わせ
てオンライン修正制御と称する。
【0028】(a)搬送時間適応修正制御 上記熱間圧延ライン2上を移動する材料が、熱間圧延ラ
イン上に設けられた複数の修正ポイントに到達したとき
に実施される修正制御で、材料がある修正ポイントに到
達するまでの搬送時間の実測値と予測値との差を算出
し、この算出値を、その材料が当該修正ポイント以降の
修正ポイントに到達するまでの予測搬送時間に加算する
ことによって、各修正ポイントに到達する材料の予測搬
送時間の修正を行なうものである。この制御は、後述す
るピッチ修正制御を精度よく行なうためのものである。
【0029】 (b)当該材料に対する最適ピッチ修正制御 当該材料が仕上圧延機18に到達して圧延が開始される
予定時刻(以下、仕上開始予定搬送時刻という)と先行
材料の仕上圧延機18での仕上圧延が終了する予定時刻
(以下、仕上完了予定搬送時刻という)との差を算出
し、この算出値が定数範囲内に入っているかどうかを制
御装置で判断する。なお、当該材料の各設備への到達時
刻は、上記(a)搬送時間適応修正制御により随時修正
されていること及び後に詳述するが、当該材料と先行材
料とのピッチが適正ピッチに保たれていない場合には、
当該材料に対する粗圧延パススケジュールの変更を行な
うことから、当該材料に対する最適ピッチ修正制御は、
当該材料に対する仕上開始予定搬送時刻の信頼性が高い
地点、すなわち当該材料が上記粗圧延機6での所定回目
のパス(実施例では、最適移送鋼板厚さに対応する2パ
ス前)の圧延が終了したタイミングで実施される。
【0030】ここで、先行材料の仕上完了予定搬送時刻
と当該材料の仕上開始予定搬送時刻との差をDELTと
すると以下の式が成立する。なお、それぞれの材料の搬
送時刻は、それぞれの材料の抽出完了時刻を基点とした
相対時刻で計算する。
【0031】 DELT=T1−(T2+P) …(1) ここで T1;先行材料の仕上完了予定搬送時刻 T2;当該材料の仕上開始予定搬送時刻 P;先行材料と当該材料の抽出ピッチ実測値 そして、上記DELT値が以下のいずれに該当するかを
判断する。
【0032】 1)CONST1≦DELT≦CONST2 …(2) 2)CONST1>DELTあるいはDELT>CONST2 …(3) ここで CONST1;判定定数(負の値) CONST2;判定定数(正の値) 上記DELT値が上記式(2)に該当する場合には、当
該材料と先行材料とのピッチは許容範囲内であると判断
され、当該材料と先行材料とのピッチ修正は行なわれな
い。
【0033】しかし、上記DELT値が上記式(3)に
該当する場合には、当該材料と先行材料とのピッチが許
容範囲外であると判断され、当該材料と先行材料とのピ
ッチ修正が行なわれる。
【0034】具体的には、上記粗圧延機6での当該材料
に対するパス回数が増減される(当該材料に対する粗圧
延パススケジュールの変更)。なお、パス回数は2パス
づつ増減される。これは粗圧延機6がリバース圧延機で
あるため、次工程である仕上圧延機18に材料を移送す
るには必ず2パスづつの変更が必要となるためである。
【0035】なお、パス増減回数の設定は以下のように
して決定される。
【0036】先ず、当該材料に対して既に設定されてい
る粗圧延パススケジュールにおける当該材料の各パスの
圧延開始から圧延終了までの時間(圧延内時間)と当該
材料に対する1パス前の圧延が終了してから、次パスの
圧延が開始されるまでの時間(圧延外時間)とを基に2
パス増減した場合の増減時間が算出される。
【0037】そして、上記2パス増減時間を上記DEL
Tに加算し、再度上記(2)式あるいは(3)式のいず
れに該当するかを判断する。その結果、上記(2)式に
該当した場合にはパス増減回数が2回と設定され、当該
材料に対する粗圧延スケジュール及び仕上圧延パススケ
ジュールが変更される。一方、再度上記(3)式に該当
した場合には、更に2パス増減した増減時間が算出され
上記同様の処理が行なわれる。
【0038】そして、修正された粗圧延パススケジュー
ルに応じて当該材料が圧延されると、上記の通り、粗圧
延機6〜仕上圧延機18間の移送鋼板厚さが初期に設定
されていた最適移送鋼板厚さに対して変更されることに
なる。従って、仕上圧延の圧延温度を規定される一部の
材料は、粗圧延機6と仕上圧延機18との間で行なわれ
る冷却装置17による鋼板冷却時間も修正する必要が生
じる。
【0039】ここでは、上記1.(c)で、鋼板冷却時
間と移送鋼板厚さとの関係が一次関数式として求められ
ているので、上記粗圧延機6によるパス数増減に伴って
変更された当該材料の移送鋼板厚さを基に上記一次関数
式から鋼板冷却時間を求め、鋼板冷却時間の修正を行な
う。
【0040】 (c)次回抽出材料に対する投入ピッチ修正制御 上記最適ピッチ修正制御で修正された上記圧延機6での
当該材料に対する圧延時間の増減に応じて、この増減時
間を次回抽出材料の投入予定時刻に加えることにより投
入予定時刻を修正する。具体的には、粗圧延機6での当
該材料のパス数が2パスだけ増加された場合には、抽出
時間が粗圧延機6の2パスに相当する時間だけ遅延さ
れ、逆に、2パスだけ減少された場合には、抽出時間が
2パスに相当する時間だけ進められることになる。これ
により、当該材料と次回抽出材料とのピッチが最適値に
維持される。
【0041】以上、本発明は、粗圧延機6と仕上圧延機
18との間を移送される移送鋼板の厚さが、製品品質に
影響を与えない限り変更可能であるという点に着眼して
なされたものなので、当該材料と先行材料とが最適ピッ
チに維持されていない状態で、当該材料と先行材料との
ピッチが広い場合には、粗圧延機6の当該材料に対する
粗圧延パススケジュールにおけるパス数を減少させて当
該材料を進めることにより当該材料と先行材料とのピッ
チを修正し、また当該材料と先行材料とのピッチが狭い
場合には、粗圧延パススケジュールにおけるパス数を増
加させて、当該材料を遅延させることにより当該材料と
先行材料とのピッチを修正することが可能である。この
とき粗圧延パススケジュールの変更と合わせて鋼板冷却
時間の変更及び仕上圧延パススケジュールの変更を行な
うことによって、粗圧延パススケジュールの変更に伴う
粗圧延機6〜仕上圧延機18間の移送鋼板厚さ変更が製
品品質に影響を及ぼさないように対処されている。
【0042】また、当該材料と次回抽出材料とのピッチ
も、上記当該材料に対する粗圧延パススケジュールの変
更に応じて次回抽出材料の投入時刻を遅らせ、あるいは
進めることにより最適ピッチに保ことが可能である。
【0043】従って、本発明によれば、各設備での滞留
時間が相互に関連しながら変更されているので、製品品
質に影響を及ぼすことはなく各材料間を最適ピッチに保
ちながら熱間圧延ラインにおける生産能力を向上させる
ことが可能になっている。
【0044】なお、上記実施例の2.(b)で、当該材
料に対する最適ピッチ修正制御は、当該材料が上記粗圧
延機6での所定回目のパス(実施例では、最適移送鋼板
厚さに対応する2パス前)の圧延が終了したタイミング
で実施されるよう設定されているが、必ずしもこのタイ
ミングで実施する必要はない。例えば、当該材料が粗圧
延機6に到達したタイミングで実施するようにしてもよ
く、厚鋼板圧延ラインの加工設備、材料等の加工条件に
より適宜設定すればよい。
【0045】また、上記制御方法は厚鋼板圧延ラインの
みならず、ライン上の各設備での滞留時間を相互に関連
づけながら変更できるラインであれば適応可能である。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、材料を
圧延するための複数の圧延機からなる加工設備を備え、
材料が予め設定された最適ピッチで投入される厚鋼板圧
延ラインにおいて、上記圧延装置のパススケジュール設
定を材料抽出毎に行なうと同時に、上記材料の各設備へ
の到達時間を推定する。この推定時刻は、材料の移動に
応じて補正される。そして、当該材料が上記厚鋼板圧延
ラインのある定められた地点に到達したときに、当該材
料と先行材料とのピッチを上記推定時刻から求め、この
ピッチと上記最適ピッチとの差から、ピッチのズレ具合
を判断する。このピッチのズレが許容範囲外である場合
には、上記圧延機の圧延パススケジュールを変更して、
当該材料と先行材料とのピッチを上記最適ピッチに修正
する。一方、次回抽出材料の投入時刻を当該材料に対す
る上記圧延機の圧延パススケジュール変更に応じて修正
する。従って、次回抽出材料の抽出時刻を、上記当該材
料に対する粗圧延パススケジュールの変更に応じて遅延
させる、あるいは進めることが可能であり、これにより
各材料間を最適ピッチに保ちながら熱間圧延ラインにお
ける生産能力を向上させることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る熱間圧延ラインを示す概念図であ
る。
【図2】従来の熱間圧延ラインを示す概念図である。
【符号の説明】
2 熱間圧延ライン 3 加熱炉 6 粗圧延機 17 冷却装置 18 仕上圧延機

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】材料を圧延するための複数の圧延機からな
    る加工設備を備え、材料が予め設定された最適ピッチで
    投入される厚鋼板圧延ラインにおいて、上記各圧延機の
    パススケジュール設定を材料抽出毎に行うとともに、上
    記材料の各加工設備への到達時刻を推定し、上記材料の
    移動に応じて上記推定時刻を補正し、当該材料が上記厚
    鋼板圧延ラインのある定められた地点に到達したときの
    当該材料と先行材料とのピッチを上記推定時刻から求
    め、このピッチと上記最適ピッチとの差から、ピッチの
    ズレ具合を判断するとともに、このピッチのズレが許容
    範囲外である場合には、上記圧延機の圧延パススケジュ
    ールを変更することにより、当該材料と先行材料とのピ
    ッチを上記最適ピッチに修正する一方、次回抽出材料の
    投入時刻を当該材料に対する上記圧延機の圧延パススケ
    ジュール変更に応じて修正し、これにより各材料間ピッ
    チを最適ピッチに保つことを特徴とする厚鋼板圧延ライ
    ンにおける材料の投入ピッチ制御方法。
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