JPH0610588U - 扉の化粧モール取付金具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 取付金具の化粧モールへの取付けにねじ等が
不要、かつ端部のこばが開放されていない化粧モールに
も長溝のフランジを切欠くことなく取付金具の取付けが
でき、また取付金具の化粧モールへの取付け位置を予め
位置合わせをしておく必要がなく、ワンタッチで扉パネ
ルに化粧モールを取付け、取外しができる扉の化粧モー
ル取付金具を提供する。 【構成】 弾性板材を折曲げて対向方向弾発復元自在な
化粧モール取付金具３の本体を形成し、該本体の開放側
両端部に形成した頭部３ａを、化粧モール１裏面に形成
したフランジ付長溝２のフランジ２ａの間隔より幅広に
形成し、かつ上記頭部３ａに続く首部３ｂをフランジ付
長溝２に挿入可能な幅に形成すると共に、上記頭部３ａ
に続く肩部３ｃには、扉パネル４に穿設したモール取付
孔４ａに弾性係合する山形係合部３ｄを形成して扉の化
粧モール取付金具３を構成する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、化粧モールの扉パネルへの取付け取外しが大幅に簡易化できる扉の 化粧モール取付金具に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、扉パネルへ化粧モールを取付ける主な方法に図４（Ａ）、（Ｂ）に示す ものが知られている。 図４（Ａ）に示す方法は、化粧モールａの下面長さ方向に形成した幅狭の長溝 ｂの所定位置に化粧モールａの取付金具ｃを所定数タッピンねじｄ等でねじ止め し、この化粧モールａを扉パネルｅに穿設したモール取付孔ｆに押込むことによ り、取付金具ｃの弾性係合部ｇがモール取付孔ｆの縁に押されて引っ込んだ後拡 張して係合し、化粧モールａが扉パネルｅに取付けられる。 化粧モールａを取外す時は化粧モールａを引っ張れば、取付金具ｃの弾性係合 部ｇがモール取付孔ｆの縁に押されて引っ込んでモール取付孔ｆから抜け、化粧 モールａが取外される。 図４（Ｂ）に示す方法は、化粧モールａ′の下面長さ方向に形成したフランジ 付長溝ｂ′に、弾性板材を亀頭状に形成した取付け金具ｃ′を所定数挿入し、こ の化粧モールａ′の取付金具ｃ′を扉パネルｅ′に穿設したモール取付孔ｆ′に 押込むことにより、取付金具ｃ′の亀頭状の膨出部ｇ′がモール取付孔ｆ′の縁 に押されて膨出幅を縮小した後弾性復帰してモール取付孔ｆ′の縁に係合し、化 粧モールａ′が扉パネルｅ′に取付けられる。 化粧モールａ′を取外す時は化粧モールａ′を引っ張れば、取付金具ｃ′の膨 出部ｇ′がモール取付孔ｆ′の縁に押されて膨出幅を縮小してモール取付孔ｆ′ から抜け、化粧モールａ′が取外される。 即ち、図４（Ａ）の方法では化粧モールａに取付金具ｃを取付けるねじ止めの 手間が必要であり、かつ、取付金具ｃの取付け位置を予め扉パネルｅに穿設した モール取付孔ｆ位置にジグ等を用いて正確に合わせておかなくてはならない。 また図４（Ｂ）の方法はねじ止めの手間が不要であるが、フランジ付長溝ｂ′ に取付金具ｃ′を挿入するのに、両端のこばを塞いだ直線型の化粧モールａ′や 、枠形に組んだ後の化粧モールａ′では、長溝ｂ′のフランジ部を一部切欠いて 取付金具ｃ′を長溝ｂ′に挿入しなければならない、等の問題があった。

【０００３】

【本考案が解決しようとする課題】

本考案は、上記従来の扉の化粧モール取付金具の問題に鑑み、これを改善する ことを課題としてなされたものであって、取付金具の化粧モールへの取付けにね じ等が不要、かつ端部のこばが開放されていない化粧モールにも長溝のフランジ を切欠くことなく取付金具の取付けができ、また取付金具の化粧モールへの取付 け位置を予め位置合わせをしておく必要がなく、ワンタッチで扉パネルに化粧モ ールを取付け、取外しができる扉の化粧モール取付金具を提供することを目的と している。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記課題を達成するため本考案は、弾性板材を折曲げて対向方向弾発復元自在 な化粧モール取付金具本体を形成し、該本体の開放側両端部に形成した頭部を、 化粧モール裏面に形成したフランジ付長溝のフランジ間隔より幅広に形成し、か つ上記頭部に続く首部をフランジ付長溝に挿入可能な幅に形成すると共に、上記 頭部に続く肩部には、扉パネルに穿設したモール取付孔に弾性係合する山形係合 部を形成した扉の化粧モール取付金具を特徴としている。

【０００５】

【作用】

上記ごとく、取付金具の化粧モールへの取付けは、取付金具の対向部を対向方 向に圧縮し、前記頭部を化粧モールのフランジ付長溝に平行させてフランジ付長 溝内に挿入して長溝に直交方向に旋回し、この後圧縮を解放するだけで取付金具 が化粧モールに取付けられるから、ねじ等による取付け手間が不要であり、かつ 端部のこばが開放されていない化粧モールにも長溝のフランジ部を切欠くことな く取付金具の取付けができ、また化粧モールに挿入した取付金具は長溝に沿って 自由に移動可能であるから、取付金具を化粧モールの取付け位置に予めジグ等を 用いて位置決め固定しておく必要がなく、取付金具を化粧モールの長溝に挿入し た後移動させて扉に穿設したモール取付孔に位置合わせすればよい。そして位置 合せした取付金具を扉パネルのモール取付孔に押込むワンタッチ操作で扉パネル に化粧モールが取付けられ、また取外しも化粧モールを引っ張るだけで取付金具 の山形係合部が扉パネルのモール取付孔から抜け、容易に取外すことができる。

【０００６】

【実施例】

以下本考案を図示の一実施例に基いて詳細に説明する。 図１（Ａ）は本考案の扉の化粧モール取付金具を用いて扉パネルに化粧モール を取付けた状態のモール横断方向の断面図、（Ｂ）は同状態のモール縦断方向の 断面図で、図において１は裏面にフランジ付長溝２が長さ方向に形成された化粧 モール、３は本考案の扉の化粧モール取付金具、４は扉パネル、４ａは扉パネル ４のモール取付孔である。 化粧モール取付金具３は、Ｖ字状に折曲げたばね鋼等の弾性板材の開放側両端 部に、フランジ付長溝２のフランジ２ａ、２ａの間隔より幅広の頭部３ａと、フ ランジ２ａ、２ａの間隔に挿入可能の幅に減幅した頭部３ａに続く首部３ｂと、 該首部３ｂに続く肩部３ｃの両側に、扉パネル４に穿設した矩形のモール取付孔 ４ａに抜き差し可能に弾性係合する山形係合部３ｄが形成されている。なお図中 ５は細い直線型の化粧モールの場合、華奢な化粧モールを扉パネル４に接着させ て補強するための両面接着テープである。

【０００７】 図２（Ａ）、（Ｂ）、（Ｃ）、（Ｄ）は上記化粧モール取付金具３を用いて扉 パネル４に化粧モール１を取付ける手順を順次示した図で、化粧モール１の取付 けは、先ず化粧モール取付金具３を指でつまみ対向部を対向方向に圧縮し（図２ （Ａ））、この化粧モール取付金具３の開放側両端部の頭部３ａを化粧モール１ のフランジ付き長溝２に平行させて長溝２内に挿入し（図２（Ｂ））、次いで取 付金具３を長溝２に直交方向に旋回し（図２（Ｃ））、ここで指を離せば取付け 金具３は元の対向間隔に弾性復帰すると共に、頭部３ａがフランジ付き長溝２両 側のフランジ２ａに係止され、化粧モール取付金具３が化粧モール１に取付けら れる（図２（Ｄ））。

【０００８】 化粧モール１に取付けた化粧モール取付金具３は、扉パネル４の所定位置に穿 設した、モール幅方向の辺長が取付金具３の最大板幅にほぼ等しい一辺と、モー ル長手方向の辺長Ｌが、取付金具３の自由弾性復帰時の山形係合部３ｄの首部３ ｂ側基部の開き間隔Ｌ′より狭い他辺から成る四辺形のモール取付け孔４ａに押 込むことにより、取付金具３はモール幅方向の二辺の縁に押されて対向間隔の減 少方向に圧縮されて、山形係合部３ｄがモール幅方向の二辺の縁を乗越した後弾 性復帰するが、モール取付け孔４ａのモール長さ方向の辺長Ｌが取付金具３の自 由弾性復帰時の山形係合部３ｄの首部３側基部の開き間隔より狭いため、なお残 る取付金具３の弾性復帰力で山形係合部３ｃの首部３ｂ側基部がモール幅方向の 二辺に圧接し、取付金具３は扉パネル４のモール取付孔４ａから抜止めされ、図 １（Ａ）、（Ｂ）に示すように化粧モール１は取付金具３を介して扉パネル４に 取付けられる。 扉パネル４から化粧モール１を取外す時は、化粧モール１を引っ張ることによ り、取付金具３の山形係合部３ｄがモール取付孔４ａのモール幅方向の二辺の縁 に押されて間隔Ｌまで縮小してモール取付け孔４ａから抜け、化粧モール１が外 れる。

【０００９】 図３は枠形に組んだ化粧モール１を扉パネル４に取付ける工程を示したもので 、扉パネル４には予め所定位置に所定数のモール取付孔４ａを穿設し、一方、所 定寸法に組んだ化粧モール１に所定数の取付金具３を装着する。取付金具３の装 着は化粧モール１のフランジ付き長溝２のフランジ２ａの一部を切欠く必要なく 、前記したようにどの位置からでも、またモール取付孔４ａとの位置決めに気を 使う必要もなく、またねじ等も不要で長溝２に取付金具３の折曲げ側を押込むだ けで装着することができる。 取付金具３を化粧モール１に装着したら、取付金具３は長溝２を自由に移動さ せることができるから、ここで取付け金具３をモール取付孔４ａに位置合わせを し、化粧モール１を扉パネル４に押付ければ取付金具３がモール取付孔４ａに係 合し化粧モール１は扉パネル４にワンタッチで取付けられる。

【００１０】

【考案の効果】

以上説明したように本考案は、弾性板材を折曲げて対向方向弾発復元自在な化 粧モール取付金具本体を形成し、該本体の開放側両端部に形成した頭部を、化粧 モール裏面に形成したフランジ付長溝のフランジ間隔より幅広に形成し、かつ上 記頭部に続く首部をフランジ付長溝に挿入可能な幅に形成すると共に、上記頭部 に続く肩部には、扉パネルに穿設したモール取付孔に弾性係合する山形係合部を 形成したから、化粧モールに化粧モール取付け金具を取付けるのにねじ等による 取付け手間が不要であり、かつ端部のこばが開放されていない化粧モールにも長 溝のフランジ部を切取ることなく取付金具の取付けができ、また取付金具を化粧 モールの取付け位置に予めジグ等を用いて位置決め固定しておく必要がなく、取 付金具を化粧モールの長溝に挿入後取付金具を移動させて扉に穿設したモール取 付孔に位置合わせすればよい。そして位置合わせした取付金具を扉パネルのモー ル取付孔に押込むワンタッチ操作で扉パネルに化粧モールが取付けられ、また取 外しも化粧モールを引っ張るだけで容易に取外すことができ、化粧モールの取付 け作業が大幅に簡易化されるという効果を奏するものである。

【００１１】

【図面の簡単な説明】

【図１】（Ａ）は本考案の扉の化粧モール取付金具を用
いて扉パネルに化粧モールを取付けた状態のモール横断
方向断面図である。（Ｂ）は同状態のモール縦断方向断
面図である。

【図２】（Ａ）、（Ｂ）、（Ｃ）、（Ｄ）は化粧モール
取付金具を用いて扉パネルに化粧モールを取付ける手順
を順次示した図である。

【図３】枠形に組んだ化粧モールを扉パネルに取付ける
工程を示した斜視図である。

【図４】（Ａ）、（Ｂ）は扉パネルへ化粧モールを取付
ける従来の主な方法を例示した横断面図である。

【００１２】

【符号の説明】

１ 化粧モール ２ フランジ付き長溝 ２ａ フランジ ３ 化粧モール取付金具 ３ａ 頭部 ３ｂ 首部 ３ｃ 肩部 ３ｄ 山形係合部 ４ 扉パネル ４ａ モール取付け孔 ５ 両面接着テープ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 弾性板材を折曲げて対向方向弾発復元自
   在な化粧モール取付金具本体を形成し、該本体の開放側
   両端部に形成した頭部を、化粧モール裏面に形成したフ
   ランジ付長溝のフランジ間隔より幅広に形成し、かつ上
   記頭部に続く首部をフランジ付長溝に挿入可能な幅に形
   成すると共に、上記頭部に続く肩部には、扉パネルに穿
   設したモール取付孔に弾性係合する山形係合部を形成し
   たことを特徴とする扉の化粧モール取付金具。