JPH06105386B2 - Mosトランジスタ駆動acプラズマディスプレイ装置の駆動方法 - Google Patents
Mosトランジスタ駆動acプラズマディスプレイ装置の駆動方法Info
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- JPH06105386B2 JPH06105386B2 JP58203998A JP20399883A JPH06105386B2 JP H06105386 B2 JPH06105386 B2 JP H06105386B2 JP 58203998 A JP58203998 A JP 58203998A JP 20399883 A JP20399883 A JP 20399883A JP H06105386 B2 JPH06105386 B2 JP H06105386B2
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Description
【発明の詳細な説明】 本発明は、AC(交流)型プラズマディスプレイ装置の高
輝度・低消費電力駆動法に関するものである。
輝度・低消費電力駆動法に関するものである。
AC型プラズマディスプレイ装置では、誘電体層で被覆さ
れた電極が放電ガス空間を介して対向して配置されてお
り、たとえば、外部より両電極間に高電圧パルスを繰り
返えし印加することにより、該電極交叉部を繰り返えし
放電発光させて表示が行なわれる。(表示セルの輝度
は、その放電発光の回数に比例して定まる)。第1図
は、行および列電極が網目状に配列されたマトリックス
電極構造のプラズマディスプレイ装置を図解したもので
ある。この種の装置は最近薄型の利点を生かして、文字
表示やグラフィック表示用に大いに活用されている。本
装置を動作させるには、たとえば同図において、行電極
y1,y2,y3…の一本にVSC=+150Vの駆動電圧パルスを繰
り返えし入力し、同時に列電極x1,x2,x3…側からは画像
信号に応じて選択的に、行電極とは位相の異なるVDA=
+150Vの駆動電圧パルスを繰り返えし入力し、その交点
を発光せしめる。通常、行電極、列電極側とも、発光に
必要な全駆動電圧の1/2の(VSC+VDA)/2の同一高電
圧電源を用いるので、この駆動法は、一般に、バランス
形駆動法と称される。
れた電極が放電ガス空間を介して対向して配置されてお
り、たとえば、外部より両電極間に高電圧パルスを繰り
返えし印加することにより、該電極交叉部を繰り返えし
放電発光させて表示が行なわれる。(表示セルの輝度
は、その放電発光の回数に比例して定まる)。第1図
は、行および列電極が網目状に配列されたマトリックス
電極構造のプラズマディスプレイ装置を図解したもので
ある。この種の装置は最近薄型の利点を生かして、文字
表示やグラフィック表示用に大いに活用されている。本
装置を動作させるには、たとえば同図において、行電極
y1,y2,y3…の一本にVSC=+150Vの駆動電圧パルスを繰
り返えし入力し、同時に列電極x1,x2,x3…側からは画像
信号に応じて選択的に、行電極とは位相の異なるVDA=
+150Vの駆動電圧パルスを繰り返えし入力し、その交点
を発光せしめる。通常、行電極、列電極側とも、発光に
必要な全駆動電圧の1/2の(VSC+VDA)/2の同一高電
圧電源を用いるので、この駆動法は、一般に、バランス
形駆動法と称される。
この場合、y側行電極からは、何んら画像情報は入力さ
れないが、同電極一行ずつ一定期間選択され、駆動電圧
パルスが入力される必要がある。全行電極が走査され、
一画面分の表示が終了すると、同様の駆動が再びy1行電
極に戻って繰り返えされる。この画面の繰り返えし表示
は人間の眼がちらつきを知覚できない程度以上に短い周
期で行なわれ、通常60回/秒程度である。
れないが、同電極一行ずつ一定期間選択され、駆動電圧
パルスが入力される必要がある。全行電極が走査され、
一画面分の表示が終了すると、同様の駆動が再びy1行電
極に戻って繰り返えされる。この画面の繰り返えし表示
は人間の眼がちらつきを知覚できない程度以上に短い周
期で行なわれ、通常60回/秒程度である。
さて、OA端末用表示装置等に、本プラズマディスプレイ
装置を活用しようとすると多数の文字や図形を、一度に
表示することが望ましく、それを実現するためには、よ
り多くの行電極、列電極を有する大面積表示パネルが必
要となる。ところで、AC型プラズマディスプレイの表示
セルあたりの発光輝度は、そのセルが単位時間あたり何
回高電圧パルスが印加され発行するかの発光回数に通常
正比例する。従って、従来と同じ輝度で、より多くの画
像情報を表示しようとすると駆動周波数(駆動パルス
数)をより高くする必要がある。
装置を活用しようとすると多数の文字や図形を、一度に
表示することが望ましく、それを実現するためには、よ
り多くの行電極、列電極を有する大面積表示パネルが必
要となる。ところで、AC型プラズマディスプレイの表示
セルあたりの発光輝度は、そのセルが単位時間あたり何
回高電圧パルスが印加され発行するかの発光回数に通常
正比例する。従って、従来と同じ輝度で、より多くの画
像情報を表示しようとすると駆動周波数(駆動パルス
数)をより高くする必要がある。
すなわち、表示行数を、倍にすれば、駆動周波数を倍に
する必要がある。一方、列電極が長くなり列電極から見
た表示セル数が増えるから、列電極一本当りの負荷容量
は増大する。ここで、表示容量の倍増に対する消費電力
は、駆動周波数が倍増したのみでなく、列電極当りの負
荷容量も増加しているから、倍以上になってしまう。
する必要がある。一方、列電極が長くなり列電極から見
た表示セル数が増えるから、列電極一本当りの負荷容量
は増大する。ここで、表示容量の倍増に対する消費電力
は、駆動周波数が倍増したのみでなく、列電極当りの負
荷容量も増加しているから、倍以上になってしまう。
このように、従来AC型プラズマディスプレイ装置を大画
面化しようとすると、その消費電力は面積比以上に増大
する。しかし、プラズマディスプレイ装置が広く使われ
るためには、大画面でもこれまで以上の低消費電力化が
要請されており、上記のような欠点は、AC型プラズマデ
ィスプレイ装置の発展にとって正に致命的であった。さ
らに、従来プラズマディスプレイ装置駆動用高電圧パル
ス発生回路には、主にバイポーラのPNPおよびNPNトラン
ジスタからなる相補型インバータが用いられているが、
高耐圧バイポーラトランジスタは、動作速度がキヤリヤ
の蓄積効果のため充分速くなく、400〜500KHz以上の高
周波駆動は困難であるとか、負性抵抗現象を起して、二
次破壊に至りやすいという駆動回路上の問題もあった。
面化しようとすると、その消費電力は面積比以上に増大
する。しかし、プラズマディスプレイ装置が広く使われ
るためには、大画面でもこれまで以上の低消費電力化が
要請されており、上記のような欠点は、AC型プラズマデ
ィスプレイ装置の発展にとって正に致命的であった。さ
らに、従来プラズマディスプレイ装置駆動用高電圧パル
ス発生回路には、主にバイポーラのPNPおよびNPNトラン
ジスタからなる相補型インバータが用いられているが、
高耐圧バイポーラトランジスタは、動作速度がキヤリヤ
の蓄積効果のため充分速くなく、400〜500KHz以上の高
周波駆動は困難であるとか、負性抵抗現象を起して、二
次破壊に至りやすいという駆動回路上の問題もあった。
本発明の目的は、これらの欠点を解決し、大面積のAC型
プラズマディスプレイ装置を、充分な発光輝度を確保し
たまま、低消費電力駆動を実現するMOSトランジスタ駆
動ACプラズマディスプレイ装置の駆動方法を提供するこ
とにある。
プラズマディスプレイ装置を、充分な発光輝度を確保し
たまま、低消費電力駆動を実現するMOSトランジスタ駆
動ACプラズマディスプレイ装置の駆動方法を提供するこ
とにある。
本発明によれば、MOSトランジスタ回路により発生させ
た位相の異なる高パルス電圧を、走査側電極およびデー
タ側電極に選択的に入力・印加して画情報の放電表示を
行なうMOSトランジスタ駆動ACプラズマディスプレイ装
置の駆動方法において、前記MOSトランジスタ回路とし
て、相補型のMOSトランジスタ回路を用いることで印加
パルス電圧の立ち上がり及び立ち下がり時間を1μs以
下と成し、放電発光に必要な全駆動パルス電圧のうち、
少なくとも2/3以上を走査電極側から、多くとも1/3以下
をデータ電極側から印加するようにしたことを特徴とす
るMOSトランジスタ駆動ACプラズマディスプレイ装置の
駆動方法が得られる。
た位相の異なる高パルス電圧を、走査側電極およびデー
タ側電極に選択的に入力・印加して画情報の放電表示を
行なうMOSトランジスタ駆動ACプラズマディスプレイ装
置の駆動方法において、前記MOSトランジスタ回路とし
て、相補型のMOSトランジスタ回路を用いることで印加
パルス電圧の立ち上がり及び立ち下がり時間を1μs以
下と成し、放電発光に必要な全駆動パルス電圧のうち、
少なくとも2/3以上を走査電極側から、多くとも1/3以下
をデータ電極側から印加するようにしたことを特徴とす
るMOSトランジスタ駆動ACプラズマディスプレイ装置の
駆動方法が得られる。
前記本発明によれば充分な発光輝度を確保したまま、消
費電力を従来の1/5〜1/6以下に低下させることができ、
AC型プラズマディスプレイ装置の有用性を飛躍に増大さ
せることができる。
費電力を従来の1/5〜1/6以下に低下させることができ、
AC型プラズマディスプレイ装置の有用性を飛躍に増大さ
せることができる。
以下、本発明を、実施例を用いて詳細に説明する。
本発明の実施対象となるAC型プラズマディスプレイ装置
は、第2図に示すような高速高電圧パルスを発生するた
めの相補型MOSトランジスタ回路(以下CMOS回路)を基
本回路とする高電圧パルス発生回路を備えている。本基
本回路は、発明者らが既に提案しているもので、5〜10
Vの低電圧パルス入力信号によって、プラズマディスプ
レイの駆動に必要な高速の矩形波高電圧パルスを発生す
ることができる。発明者らは、このような、CMOSトラン
ジスタパルス発生回路をマトリックス型プラズマディス
プレイ装置の行電極側(又は走査電極側)、列電極側
(又はデータ電極側)の双方の高電圧パルス発生に用い
放電表示セルの放電開始電圧を調べたところ、第4図に
示すような従来のバイポーラ回路とは著しく異なる結果
を見い出した。すなわち、第4図は、行および列電極側
からパルスに加えるパルス電圧VSCおよびVDAの合計電
圧を、横軸に、その時の、相対発光輝度を縦軸にプロッ
トしたものである。図からわかるように、行・列ともバ
イポーラ回路によって発生されたパルスを加えた場合に
比べ、CMOS回路の場合には、発光開始電圧合計が70〜80
V低下している。ほぼ同じ発光輝度が得られる条件で、
比較すると、本実験例の場合、バイポーラ回路で、280V
必要なのに対し、CMOS回路では200Vでよいことになる。
すなわち、VSC=VDA=140Vの電源電圧のバイポーラ回
路で駆動するのとVSC=VDA=100Vの電源電圧のCMOS回
路で駆動するとでちようど同じ発光輝度が得られる。プ
ラズマディスプレイパネルは線形な容量性負荷なので駆
動電電圧が1/1.4に低下すると駆動に要する消費電力
は、(1/1.4)2≒1/2と著しく低下し、プラズマディス
プレイ装置における欠点が大巾に改善できることにな
る。しかし、前述の如く、パネル面積を2倍にすると、
消費電力は2倍以上に増加することを考えると、この程
度の低消費電力化は、大表示面積化にとって未だ不充分
と言わざるを得ない。ところで、発明者らは、さらに、
以下に述べる事実を見い出した。すなわち、第5図は、
行・列のうち、一方の側の電極に加えるパルス電圧値
を、他方の側より高くしておき第4図と同様の表示セル
の発光開始電圧を図示したものである。図では後述の理
由により走査側(行側)、電極電圧VSCを170V一定とし
ている。この実験例は、従来のバイポーラ回路がデータ
側電圧VDAとして、100V必要なのに対し、CMOS回路で
は、VDAを20〜30Vにしてもなおプラズマディスプレイ
ネルを駆動できることを示している。このようなCMOS駆
動回路と、バイポーラ駆動回路の場合の必要駆動電圧条
件の著しい違いは、まず第3図(a)(b)に比較して
図示したような両回路で発生される、高電圧パルス波形
の違いに起因しているものと考えられる。すなわち、第
3図(a)は、CMOS駆動回路によって発生される電圧V
の高電圧パルス波形を示したものである。CMOSトランジ
スタのゲート入力信号に対する応答動作速度が速いため
高電圧パルスの立上り、および立下り時間tr,tfは共に
短い。CMOSトランジスタを使ったパルス発生回路500kHz
以上の高周波・高電圧パルスを容易に出力できる。500k
Hz以上というのは周期2μs以下を意味するので、第3
図(a)で示される立ち上がり時間tr、立ち下がり時
間tfをそれぞれ1μs以下にできることになる。一
方、第3図(b)に示した波形はバイポーラ駆動回路に
よって発生される同様の高電圧パルスのものであり、立
上り、立下り時間t′r,,t′fは、CMOSと比較して著
しく長い。AC型プラズマディスプレイでは、外部印加電
圧は、前述の2つの誘電体層と放電ガス空間の3つの部
分に、その静電容量比に従って分割印加されるはずであ
る。速い立上り波形のパルスが印加されれば、この比に
従って、放電ガス空間に高い分圧が加わり単時間内に大
きな放電(従って、大きな放電電流)が生ずる。これ
は、高輝度発光を生じ、多量の壁電荷をもたらす。この
多量の壁電荷は、次の位相で逆方向の電圧が印加された
時、放電空間の電界を強める働きをするから、引き続
き、大きな放電が生じ、高輝度発光がおこる。一方、遅
い立上りのパルスが印加されると放電開始電圧に達した
放電空間で弱い放電が継続して生ずる。放電電流が流れ
るると、放電空間のインピーダンスは減少するから、外
部印加電圧がその後さらに上昇しても同空間に加わる分
圧は増加せず大きな放電、高輝度な発光は生じない。こ
のようなCMOS回路と、バイポーラ回路での駆動波形の違
いが上述の著しい発光開始電圧や輝度の相違、さらには
著しい一方の電極側の低電圧化を可能にしているものと
考えられる。もう一つ、留意すべき点は、バイポーラパ
ルス発生回路では、通常高耐圧バイポーラトランジスタ
が高速スイッチング動作時に起す危険のある熱暴走現象
を押えるため、回路中に50〜100Ωの直列抵抗を挿入す
ることである。これにより、トランジスタに瞬時に大電
流が流れ素子破壊に至るのを防止している。しかし、こ
の抵抗の存在は、容量性負荷であるプラズマ放電セル
に、速い、従って高い分圧が加わるのを妨げる。たとえ
ば、放電セルに200mAのパルス電流が流れる時100Ωの等
価抵抗が存在すれば、そこで、20Vの電圧低下をもたら
す。すなわち、外部印加電圧が、150Vでも電流が流れて
いる間放電セルに加わる実効電圧は、130Vまでしか上昇
しない。高耐圧CMOSトランジスタは熱暴走(二次破壊現
象とも言う)が無いため、上述の様な保護抵抗を一切入
れる必要がない。従って、放電セルの端子電圧は瞬時に
ほぼ外部印加電圧に等しい電圧まで上昇する。
は、第2図に示すような高速高電圧パルスを発生するた
めの相補型MOSトランジスタ回路(以下CMOS回路)を基
本回路とする高電圧パルス発生回路を備えている。本基
本回路は、発明者らが既に提案しているもので、5〜10
Vの低電圧パルス入力信号によって、プラズマディスプ
レイの駆動に必要な高速の矩形波高電圧パルスを発生す
ることができる。発明者らは、このような、CMOSトラン
ジスタパルス発生回路をマトリックス型プラズマディス
プレイ装置の行電極側(又は走査電極側)、列電極側
(又はデータ電極側)の双方の高電圧パルス発生に用い
放電表示セルの放電開始電圧を調べたところ、第4図に
示すような従来のバイポーラ回路とは著しく異なる結果
を見い出した。すなわち、第4図は、行および列電極側
からパルスに加えるパルス電圧VSCおよびVDAの合計電
圧を、横軸に、その時の、相対発光輝度を縦軸にプロッ
トしたものである。図からわかるように、行・列ともバ
イポーラ回路によって発生されたパルスを加えた場合に
比べ、CMOS回路の場合には、発光開始電圧合計が70〜80
V低下している。ほぼ同じ発光輝度が得られる条件で、
比較すると、本実験例の場合、バイポーラ回路で、280V
必要なのに対し、CMOS回路では200Vでよいことになる。
すなわち、VSC=VDA=140Vの電源電圧のバイポーラ回
路で駆動するのとVSC=VDA=100Vの電源電圧のCMOS回
路で駆動するとでちようど同じ発光輝度が得られる。プ
ラズマディスプレイパネルは線形な容量性負荷なので駆
動電電圧が1/1.4に低下すると駆動に要する消費電力
は、(1/1.4)2≒1/2と著しく低下し、プラズマディス
プレイ装置における欠点が大巾に改善できることにな
る。しかし、前述の如く、パネル面積を2倍にすると、
消費電力は2倍以上に増加することを考えると、この程
度の低消費電力化は、大表示面積化にとって未だ不充分
と言わざるを得ない。ところで、発明者らは、さらに、
以下に述べる事実を見い出した。すなわち、第5図は、
行・列のうち、一方の側の電極に加えるパルス電圧値
を、他方の側より高くしておき第4図と同様の表示セル
の発光開始電圧を図示したものである。図では後述の理
由により走査側(行側)、電極電圧VSCを170V一定とし
ている。この実験例は、従来のバイポーラ回路がデータ
側電圧VDAとして、100V必要なのに対し、CMOS回路で
は、VDAを20〜30Vにしてもなおプラズマディスプレイ
ネルを駆動できることを示している。このようなCMOS駆
動回路と、バイポーラ駆動回路の場合の必要駆動電圧条
件の著しい違いは、まず第3図(a)(b)に比較して
図示したような両回路で発生される、高電圧パルス波形
の違いに起因しているものと考えられる。すなわち、第
3図(a)は、CMOS駆動回路によって発生される電圧V
の高電圧パルス波形を示したものである。CMOSトランジ
スタのゲート入力信号に対する応答動作速度が速いため
高電圧パルスの立上り、および立下り時間tr,tfは共に
短い。CMOSトランジスタを使ったパルス発生回路500kHz
以上の高周波・高電圧パルスを容易に出力できる。500k
Hz以上というのは周期2μs以下を意味するので、第3
図(a)で示される立ち上がり時間tr、立ち下がり時
間tfをそれぞれ1μs以下にできることになる。一
方、第3図(b)に示した波形はバイポーラ駆動回路に
よって発生される同様の高電圧パルスのものであり、立
上り、立下り時間t′r,,t′fは、CMOSと比較して著
しく長い。AC型プラズマディスプレイでは、外部印加電
圧は、前述の2つの誘電体層と放電ガス空間の3つの部
分に、その静電容量比に従って分割印加されるはずであ
る。速い立上り波形のパルスが印加されれば、この比に
従って、放電ガス空間に高い分圧が加わり単時間内に大
きな放電(従って、大きな放電電流)が生ずる。これ
は、高輝度発光を生じ、多量の壁電荷をもたらす。この
多量の壁電荷は、次の位相で逆方向の電圧が印加された
時、放電空間の電界を強める働きをするから、引き続
き、大きな放電が生じ、高輝度発光がおこる。一方、遅
い立上りのパルスが印加されると放電開始電圧に達した
放電空間で弱い放電が継続して生ずる。放電電流が流れ
るると、放電空間のインピーダンスは減少するから、外
部印加電圧がその後さらに上昇しても同空間に加わる分
圧は増加せず大きな放電、高輝度な発光は生じない。こ
のようなCMOS回路と、バイポーラ回路での駆動波形の違
いが上述の著しい発光開始電圧や輝度の相違、さらには
著しい一方の電極側の低電圧化を可能にしているものと
考えられる。もう一つ、留意すべき点は、バイポーラパ
ルス発生回路では、通常高耐圧バイポーラトランジスタ
が高速スイッチング動作時に起す危険のある熱暴走現象
を押えるため、回路中に50〜100Ωの直列抵抗を挿入す
ることである。これにより、トランジスタに瞬時に大電
流が流れ素子破壊に至るのを防止している。しかし、こ
の抵抗の存在は、容量性負荷であるプラズマ放電セル
に、速い、従って高い分圧が加わるのを妨げる。たとえ
ば、放電セルに200mAのパルス電流が流れる時100Ωの等
価抵抗が存在すれば、そこで、20Vの電圧低下をもたら
す。すなわち、外部印加電圧が、150Vでも電流が流れて
いる間放電セルに加わる実効電圧は、130Vまでしか上昇
しない。高耐圧CMOSトランジスタは熱暴走(二次破壊現
象とも言う)が無いため、上述の様な保護抵抗を一切入
れる必要がない。従って、放電セルの端子電圧は瞬時に
ほぼ外部印加電圧に等しい電圧まで上昇する。
第6図に示す駆動方法は、以上の新しい知見を踏まえ、
AC型プラズマディスプレイ装置の大巾な低消費電力化を
図るためのものである。すなわち、第6図(a),
(b)走査側電極y1,y2…から、プラズマディスプレイ
パネルに入力する2(VCS+VDA)/3以上の高電圧パル
ス列(たとえば150〜180V)を示し、第6図(c),
(d),(e)はデータ側電極x1,x2,x3…から本パルス
に入力すべき(VSC+VDA)/3以下の高電圧パルス列
(たとえば30〜60V)を示したものである。これらのパ
ルス列はいづれも、第2図に示すような高電圧CMOS回路
から発生されたものである必要がある。走査電極側電圧
をより高く、データ電極側電圧をより低く設定する理由
次の如くである。すなわち、行走査型プラズマディスプ
レイパネルでは、走査側は多数の行電極のうち常にどれ
か一本のみにしか駆動パネルが入力されないのに対して
データ側はデータ信号に応じて、最大全データ電極に駆
動パルスを入力する必要がある。従って、常に負荷容量
の少ない走査電極側をより高電圧とし、大負荷容量のデ
ータ電極側をより低電圧とすることによってはじめて、
プラズマディスプレイパネルの大巾な消費電力低減が可
能となる。
AC型プラズマディスプレイ装置の大巾な低消費電力化を
図るためのものである。すなわち、第6図(a),
(b)走査側電極y1,y2…から、プラズマディスプレイ
パネルに入力する2(VCS+VDA)/3以上の高電圧パル
ス列(たとえば150〜180V)を示し、第6図(c),
(d),(e)はデータ側電極x1,x2,x3…から本パルス
に入力すべき(VSC+VDA)/3以下の高電圧パルス列
(たとえば30〜60V)を示したものである。これらのパ
ルス列はいづれも、第2図に示すような高電圧CMOS回路
から発生されたものである必要がある。走査電極側電圧
をより高く、データ電極側電圧をより低く設定する理由
次の如くである。すなわち、行走査型プラズマディスプ
レイパネルでは、走査側は多数の行電極のうち常にどれ
か一本のみにしか駆動パネルが入力されないのに対して
データ側はデータ信号に応じて、最大全データ電極に駆
動パルスを入力する必要がある。従って、常に負荷容量
の少ない走査電極側をより高電圧とし、大負荷容量のデ
ータ電極側をより低電圧とすることによってはじめて、
プラズマディスプレイパネルの大巾な消費電力低減が可
能となる。
さて、従来走査側、データ側とも150Vの電源電圧駆動し
ていた旧来のプラズマディスプレイパネルに、本発明の
CMOSトランジスタ駆動法を適用した実施例を示す。ま
ず、第4図の実験結果を参考にしてパネルに加える全駆
動パルス電圧VSC+VDAを220Vに設定した。そのうち、
片側から印加して誤動作を起すおそれのない170V(>2
(VSC+VDA)/3)を走査電極側から残りの50V(<
(VSC+VDA)/3)をデータ電極側から印加することと
した。この場合、走査電極側の消費電力は印加電圧の二
乗に比例して データ電極側でのそれは(50/150)2≒0.11倍になると
予想される。実際、走査側に比べ、データ電極側の負荷
が大きいため、実施例のパネル全体で新駆動法により、
発光輝度を保ったまま、約6分の1の低消費電力化が実
現できた。この結果は、従来、行き結まっていたAC型プ
ラズマディスプレイパネルの大面積化が本発明により充
分可能となったことを示すものである。
ていた旧来のプラズマディスプレイパネルに、本発明の
CMOSトランジスタ駆動法を適用した実施例を示す。ま
ず、第4図の実験結果を参考にしてパネルに加える全駆
動パルス電圧VSC+VDAを220Vに設定した。そのうち、
片側から印加して誤動作を起すおそれのない170V(>2
(VSC+VDA)/3)を走査電極側から残りの50V(<
(VSC+VDA)/3)をデータ電極側から印加することと
した。この場合、走査電極側の消費電力は印加電圧の二
乗に比例して データ電極側でのそれは(50/150)2≒0.11倍になると
予想される。実際、走査側に比べ、データ電極側の負荷
が大きいため、実施例のパネル全体で新駆動法により、
発光輝度を保ったまま、約6分の1の低消費電力化が実
現できた。この結果は、従来、行き結まっていたAC型プ
ラズマディスプレイパネルの大面積化が本発明により充
分可能となったことを示すものである。
また、ここでは、詳述しなかったが、CMOSトランジスタ
使用のパルス発生回路は、500KHz以上の高周波・高電圧
パルスを容易に出力することができる。このことは、本
発明によれば多数の走査電極を有するプラズマディスプ
レイパネルを、充分な輝度で発光させ得ることを意味
し、上述の低消費電力化を有効に生かした大面積・高効
率ディスプレイが実現が可能になる。
使用のパルス発生回路は、500KHz以上の高周波・高電圧
パルスを容易に出力することができる。このことは、本
発明によれば多数の走査電極を有するプラズマディスプ
レイパネルを、充分な輝度で発光させ得ることを意味
し、上述の低消費電力化を有効に生かした大面積・高効
率ディスプレイが実現が可能になる。
第1図は、AC型プラズマディスプレイ装置の構成図、第
2図は、本発明に用いうる高耐圧CMOSパルス発生回路
図、第3図(a),(b)は、従来のバイポーラ駆動回
路および、高速動作のCMOS駆動回路からの出力パルス波
形を比較して示した図、第4図、第5図はそれぞれバイ
ポーラ駆動回路とCMOS駆動回路の場合について、全駆動
パルス電圧と発光輝度の関係、および、走査側電圧を一
定にした時のデータ側電圧と、発光輝度の関係を示した
図であり、第6図(a)〜(e)は、本発明の駆動方法
における走査側およびデータ側印加電圧パルスタイミン
グを示した図である。
2図は、本発明に用いうる高耐圧CMOSパルス発生回路
図、第3図(a),(b)は、従来のバイポーラ駆動回
路および、高速動作のCMOS駆動回路からの出力パルス波
形を比較して示した図、第4図、第5図はそれぞれバイ
ポーラ駆動回路とCMOS駆動回路の場合について、全駆動
パルス電圧と発光輝度の関係、および、走査側電圧を一
定にした時のデータ側電圧と、発光輝度の関係を示した
図であり、第6図(a)〜(e)は、本発明の駆動方法
における走査側およびデータ側印加電圧パルスタイミン
グを示した図である。
Claims (1)
- 【請求項1】MOSトランジスタ回路により発生させた位
相の異なる高パルス電圧を、走査側電極およびデータ側
電極に選択的に入力・印加して画情報の放電表示を行う
MOSトランジスタ駆動ACプラズマディスプレイ装置の駆
動方法において、前記MOSトランジスタ回路として、相
補型のMOSトランジスタ回路を用いることで印加パルス
電圧の立ち上がり及び立ち下がり時間を1μs以下と成
し、放電発光に必要な全駆動パルス電圧のうち、少なく
とも2/3以上を走査電極側から、多くとも1/3以下をデー
タ電極側から印加するようにしたことを特徴とするMOS
トランジスタ駆動ACプラズマディスプレイ装置の駆動方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP58203998A JPH06105386B2 (ja) | 1983-10-31 | 1983-10-31 | Mosトランジスタ駆動acプラズマディスプレイ装置の駆動方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP58203998A JPH06105386B2 (ja) | 1983-10-31 | 1983-10-31 | Mosトランジスタ駆動acプラズマディスプレイ装置の駆動方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6095595A JPS6095595A (ja) | 1985-05-28 |
JPH06105386B2 true JPH06105386B2 (ja) | 1994-12-21 |
Family
ID=16483079
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP58203998A Expired - Lifetime JPH06105386B2 (ja) | 1983-10-31 | 1983-10-31 | Mosトランジスタ駆動acプラズマディスプレイ装置の駆動方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06105386B2 (ja) |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS55134894A (en) * | 1979-04-09 | 1980-10-21 | Nippon Electric Co | Ac refresh type plasma display panel drive system |
-
1983
- 1983-10-31 JP JP58203998A patent/JPH06105386B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6095595A (ja) | 1985-05-28 |
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