JPH06104523B2 - 折畳装置の羽根車 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、幅寸法の異なる折丁を折り出す輪転機の折
畳装置の羽根車に関する。

〔従来の技術〕

輪転機の折畳装置において、折り畳まれた折丁を受領し
て排出コンベア上に放出する羽根車は一般的に使用され
ており公知である。

この公知の羽根車は、第４図乃至第６図に示すように、
フレームF,Fに回転自在に架設した回転軸６に複数の羽
根輪７を止螺子８によって固定した構成であり、例えば
搬送コンベアC1によって搬送された折丁Ｓは、羽根車の
両側に設けられた折丁ガイドGAによって幅方向の位置を
規制されながら羽根車の羽根部材71で受領され、羽根車
の回転により、羽根輪７の間に設けられたストッパーST
によって羽根車から排出コンベアC2上に放出される。

〔発明が解決しようとする課題〕

一方、印刷物の多様化に従って、輪転機が折り出す折丁
の幅寸法が複数種に亘り、かつ、その寸法差が大きくな
り、羽根輪を固定した羽根車では、羽根輪を最小幅折丁
に好適であるように固定すると、最大幅折丁の両側が羽
根車の両側の羽根輪から大きくはみ出て垂れ下がり、排
出コンベア上に放出載置されるときに、曲りやズレある
いは載置ピッチの不揃いを発生し、羽根輪を最大幅折丁
に好適であるように固定すると、両側の羽根輪が邪魔に
なって、折丁ガイドを最小幅折丁の寸法に適合する位置
にセットできなくなり、最小幅折丁が羽根車に受領され
るときにズレを生じ、最悪の場合には、最小折丁のいず
れか一方側が、羽根車の側部羽根輪の羽根部材から外れ
垂れ下がり、排出コンベア上に放出載置された状態がや
はり曲りやズレあるいは載置ピッチの不揃いとなってい
た。

従って、こうした不具合を防止するために、折り出す折
丁の幅寸法が変更となるたびに、作業者が止螺子を緩め
て羽根輪を回転軸にそって変位せしめ、適宜な位置に固
定する手作業を必要とした。

この発明は上記課題を解決するためになされたもので、
輪転機の稼動中、停止中を問わず、極めて容易にかつ自
動もしくは手動で、羽根車を構成する羽根輪を羽根車の
回転軸にそって変位することができ、羽根輪の変位を短
時間に行い得て、輪転機の稼動率を高めることができる
とともに、多種の幅寸法の折丁の受領、排出を円滑に行
い得、且つ排出状態を規制正しく整え得て、下流工程、
例えば計数や集積におけるトラブルも一掃し得ることが
でき、更に、輪転機始動時に発生しやすい寸法の不揃い
な折丁が滞留することのない折畳装置の羽根車を提供す
ることを目的とするものである。

〔課題を解決するための手段〕

上記目的を達成するために、この発明に係る折畳装置の
羽根車は、羽根車の羽根輪を、生産する折丁の幅に好適
な位置に容易にセットし得るようなされたもので、回転
軸にそって摺動変位自在であるように支持されかつ回転
軸の回転に従って回転可能である羽根車と、羽根輪を回
転軸にそって変位させるための変位駆動手段と、変位駆
動手段に連結されその作動に従って羽根輪の回転軸と平
行に移動可能でありかつ回転軸の回転に従った羽根輪の
回転を許容すべく軸受を介して羽根輪と連結された連係
手段とを有する羽根車の構成とする。そして前記羽根車
の構成に加えて、羽根輪の回転軸にそった位置を検出す
る検出部と、回転軸にそった羽根輪の位置を指定するた
めの適宜なデーターと対応させて定めた羽根輪の回転軸
にそった変位位置を示す変位位置データーを前記検出部
の検出データーと比較可能に記憶させた記憶部とを具備
した変位駆動制御手段とを備えている構成とする。

〔作用〕

前記構成によれば、輪転機の稼動前または／および稼動
中に、変位駆動手段を作動し、連係手段を介して、羽根
輪を羽根車の回転軸にそって変位させ、輪転機の稼動に
よって折り出される折丁の両側の好適部位を受領支持し
得る位置に停止し固定する。

また、変位駆動制御手段を有する構成では、適宜なデー
ター、すなわち、例えば折り出す折丁の幅寸法データー
毎に、または折丁を折り出すための料紙の寸法と折り畳
み方式との組み合わせデーター毎に対応させて、羽根車
の回転軸にそった羽根輪の変位位置をあらかじめ定め、
羽根輪の変位位置を検出する検出部の検出データーと比
較可能に記憶部に記憶させておく。そして、輪転機の稼
動前または／および稼動中に、変位駆動制御手段に、折
り出す折丁に係る前記適宜なデーターを入力する。変位
駆動制御手段は、入力された適宜なデーターに対応する
変位位置のデーターを記憶部から読み出し、検出部の検
出する検出データーと比較し、読み出した変位位置のデ
ーターと検出データーとの相異を無くすように変位駆動
手段を作動する。変位駆動手段の作動により、連係手段
を介して、羽根輪が羽根車の回転軸にそって変位させら
れる。この変位の間、検出部は、羽根輪の変位を検出し
検出データーを更新し続ける。変位駆動制御手段は、前
記変位位置のデーターと検出部の検出データーとの相異
が無くなると変位駆動手段を停止し、羽根軸を羽根車の
回転軸にそった所定位置、すなわち、輪転機の稼動によ
って折り出される折丁の両側の好適部位を受領支持し得
るようあらかじめ定めた位置に停止し固定する。そし
て、連係手段は、軸受を介して羽根輪に連結されてお
り、以上記載のいずれの作用においても、前記軸受が、
回転しない連係手段と連結されている羽根輪の、回転軸
に従った回転を許容する。

従って、輪転機の稼動前または／および稼動中を問わ
ず、羽根輪の回転軸にそった変位が可能であり、かつ変
位位置において、羽根輪は回転軸の回転に従って回転す
ることが可能であり、折り出される折丁を適正に受領支
持し下流側に排出する。

〔実施例〕

次に、この発明について、実施例を第１図乃至第３図を
参照しながら説明する。

第１図は、羽根車の全体構成を示す概略図であり、第２
図は、羽根車の羽根輪１を変位する変位駆動手段２およ
び連係手段３の要部を示す斜視図、第３図は第１図にお
けるIII−III矢視図である。

フレームF,Fに軸受B,Bを介して回転自在に支承した回転
軸11には、回転軸11に固定された固定側の羽根輪１′が
設けられているとともに、回転軸11にそって変位自在で
あるように摺動軸受12を介して支承された摺動可能側の
羽根輪1,1が設けられている。摺動可能側の羽根輪1,1
は、それぞれ、摺動軸受13、連係棒14を介して固定側の
羽根輪１′と回転方向に連結されており、各羽根輪1,1,
1′は、回転軸11の回転に従って一斉に回転可能であ
る。更に、摺動可能側の羽根輪1,1は、それぞれ軸受34
を介して回転自在であるように連係板31と連係されてお
り、連係板31は、一端をブロック部材33,33′に固定さ
れた連係アーム32の他端部に固定されている。ブロック
部材33,33′は以下に説明する変位駆動手段２と連結さ
れている。

変位駆動手段２は、次のように構成される。

フレームF,F間に、回転軸11と平行に、かつ上下に離間
する２本の案内軸21,21を架設し、この両案内軸21,21
に、摺動部材221,221を介して第１基板22を案内軸21,21
にそって摺動自在に取り付けるとともに、摺動部材231,
231′,231′を介して第２基板23を案内軸21,21にそって
摺動自在に取り付け、かつ、この第２基板23に固定した
流体圧シリンダ232の伸縮ロッドの先端に連結された摺
動部材24を案内軸21,21にそって摺動自在に取り付け
る。そして、第１基板22には、２つの短軸222,222を、
軸心間直線が回転軸11と平行となるように設け、この短
軸222,222のそれぞれにスプロケットホイール223,223を
設けるとともに、短軸222,222の間に、前記ブロック部
材33,33′を案内する案内部材224を設ける。また、スプ
ロケットホイール223,223に、ブロック部材33,33′およ
び前記摺動部材24を介してエンドレスに連結されたチェ
ーン225を掛け渡して設ける。チェーン225を連結すると
きは、ブロック部材33,33′の一方がスプロケットホイ
ール223,223に掛け渡したチェーン225の上方位置を連結
し、他方が下方位置を連結するようにし、チェーン225
がスプロケットホイール223,223間で変位するときに、
ブロック部材33,33′を互いに逆向きに変位せしめるよ
うにする。更に、第１基板22の一側には、中間に雄螺子
部を具備せしめるとともにこの雄螺子部をフレームＦに
固定した雌螺子ブロック255の雌螺子部に螺合せしめた
第１変位駆動軸25の一端を回動自在であるように連結
し、その他端をフレームＦの外方にフレームＦに対し摺
動自在であるよう突出させ、ギヤ経路251を介して駆動
体252と係続させるとともに、必要に応じてギヤ経路251
をクラッチ253で断続可能にし、かつ手動ハンドル254を
設ける。

更にまた、第２基板23には、中間に雄螺子部を具備せし
めるとともにこの雄螺子部を前記摺動部材221の雌螺子
部に螺合せしめた第２変位駆動軸26の一端を摺動部材23
1を介して回動自在であるように連結し、その他端をフ
レームＦの外方にフレームＦに対し摺動自在であるよう
突出させ、ギヤ経路261を介して駆動体262と係続させる
とともに、必要に応じてギヤ経路261をクラッチ263で断
続可能にし、かつ手動ハンドル264を設ける。

一方、変位駆動手段２を自動制御するために、変位駆動
制御手段４が設けられる。

変位駆動制御手段４は、摺動可能側の羽根輪１の回転軸
11にそった位置を検出する検出部41,41と、折り出す折
丁に係る適宜なデーター、例えば折り出す折丁の幅寸法
データー毎に、または折丁を折り出すための料紙の寸法
と折り畳み方との組み合わせデーター毎に対応させて、
回転軸11にそった摺動可能側の羽根輪１の変位位置のデ
ーターを前記検出部41,41の検出データーと比較可能に
記憶させた記憶部42と、後に説明する入出力部44から入
力される前記折り出す折丁に係る適宜なデーターに対応
する前記変位位置のデーターを記憶部42から読み出すと
ともに、読み出した変位位置のデーターと検出部41,41
の検出データーとを比較してその相異をなくすように前
記駆動体252,262の作動を制御する制御部43と、制御部4
3に対し折り出す折丁に係る適宜なデーターを入力する
とともに、入力されたデーターにもとづいて制御部43が
記憶部42から読み出した変位位置のデーターと検出部4
1,41の検出データーを出力する入出力部44とで構成され
る。第１図に示す実施例では、検出部41,41は、第１変
位駆動軸26または第２変位駆動軸25の回転をアイドル軸
266,256の回転角乃至回転数を検出し、第１変位駆動軸2
6または第２変位駆動軸25のそれぞれの雄螺子部の螺子
ピッチを係数として羽根輪１の変位位置を検出してい
る。第１図では、アイドル軸266,256の回転検出部を線
示411,411により略示したが、ギヤ267,257に係属するギ
ヤ経路（図示せず）等の適宜の構成によって良い。

尚、第１図、第２図中、GAは折り出される折丁の幅方向
の位置を規制するよう前記連係板31に取付けられた折丁
ガイドであり、STは羽根車に受領された折丁を羽根車の
回転にともなって羽根車から下流側に排出するよう各羽
根輪1,1′間に突出させて前記連係アーム32に取付けら
れたストッパーである。

また、第２基板23に固定した流体圧シリンダー232に
は、図示しない切換弁を介して流体圧源（図示せず）に
接続された、伸縮ロッド作動用流体給排のための配管が
なされており、実施例においては、輪転機の稼動速度が
所定速度になると切換弁が流体圧シリンダー232への伸
縮ロッド作動用流体の給排を切換え、伸縮ロッドを作動
させる構成（図示せず）となっている。

以上記載の構成における作動は次の通りである。

まず、変位駆動制御手段４の入出力部44から、輪転機の
稼動によって折り出す折丁に係る適宜なデーター、例え
ば料紙の寸法と折り畳み方式とを組み合わせたデータ
ー、例えば前記組み合わせの各組み合わせ毎に付した番
号を制御部43に入力する。すると、制御部43は、入力さ
れたデーターに対応する摺動可能側の羽根輪1,1の変位
位置のデーターを、記憶部42から読み出して、検出部4
1,41の検出データー、即ち摺動可能側の羽根輪1,1の現
在位置のデーターとともに入出力部44に出力表示し、か
つ、読み出した変位位置のデーターと検出データーとを
比較し、これらのデーター間に相異があるときは、相異
をなくすように、また、相異がなくなるまで、駆動体25
2または／および駆動体262を作動せしめて、すなわち、
変位駆動手段２を作動せしめて、摺動可能側の羽根輪1,
1を回転軸11にそった所定の変位位置に変位せしめる。

変位駆動手段２の作動は次の通りである。

駆動体252の出力軸回転では、この出力軸の回転に従っ
てギヤ経路251を介して第１変位駆動軸25が回転する。
第１変位駆動軸25は、中間の雄螺子部がフレームＦに固
定した雌螺子ブロック255の雌螺子部に螺合しているの
で、その回転にともない、第１図において、フレームＦ
に対し左右に変位し、その一端が連結されている第１基
板22を、案内軸21,21に従って変位せしめる。このと
き、第２変位駆動軸26は、中間の雄螺子部が第１基板22
に固定した摺動部材221の雌螺子部に螺合しているの
で、第１基板22との位置関係を変えることなく、第１基
板22の変位に追従して変位し、その一端が連結されてい
る第２基板23も、第１基板22との位置関係を変えること
なく、第１基板22の変位に追従する。

すなわち、駆動体252の作動によって、第１基板22と第
２基板23に係属する機構が一斉に同一のむきに同一量だ
け変位し、チェーンホイール223,223、チェーン225、ブ
ロック部材33,33′、連係アーム32、連係板31、軸受34
を介して、２つの摺動可能側の羽根輪1,1が、その間隔
ｌを変えることなく、回転軸11にそって変位する。

駆動体262の出力軸回転では、この出力軸の回転に従っ
てギヤ経路261を介して第２変位駆動軸26が回転する。
第２変位駆動軸26は、中間の雄螺子部が第１基板22に固
定した摺動部材221の雌螺子部に螺合しており、かつ、
第１基板22は、第１変位駆動軸25の雄螺子部と雌螺子ブ
ロック255の雌螺子部との噛合により、フレームＦに対
し固定された状態であるので、第２変位駆動軸26の回転
にともない、この第２変位駆動軸26は第１図において、
第１基板22に対し左右に変位し、その一端が連結されて
いる摺動部材231を介して、第２基板23を案内軸21,21に
従って変位せしめる。このとき、第２基板23に係属した
機構、すなわち、流体圧シリンダー232およびその伸縮
ロッド先端に連結された摺動部材24も一斉に変位し、摺
動部材24が組み込まれたチェーン225を、スプロケット
ホイール223,223間に掛け渡した状態で変位させる。こ
の変位によって、チェーン225に組み込まれたブロック
部材33,33′は互いに逆むきに変位する。

第２図の実施例で具体的に説明すれば、第２変位駆動軸
26が矢印アに従って変位すると、その一端が連結されて
いる摺動部位231を介して第２基板23及びこれに係属す
る機構が矢印イに従って変位し、摺動部材24におけるチ
ェーン225への取付け部241は矢印ウに従って変位する。
すると、チェーン225は、スプロケットホイール223,223
に掛け渡された下方側が矢印エに従って、上方側が矢印
オに従って変位し、ブロック部材33,33′は、チェーン2
25のそれぞれが組み込まれた側の変位に従って変位す
る。

この変位により、連係アーム32、連係板31、軸受34を介
して、２つの摺動可能側の羽根輪1,1が、その間隔ｌを
変更するように、回転軸11にそって変位する。

前記いずれの場合においても、第１変位駆動軸25、第２
変位駆動軸26の固定ロックは、それぞれ、ギヤ経路251
または261中のウォームギヤ258または268とウォームホ
イール259または269との噛合により達成される。

また、第１変位駆動軸25および第２変位駆動軸26は、そ
れぞれ、クラッチ253または263によりウォームホイール
259または269とアイドル軸256または266との連結を断っ
た後、ハンドル254または264によって手操作することが
できる。

一方、第２基板23に固定した流体圧シリンダー232は、
その伸縮ロッドの伸長、退縮によって、先端に連結され
た摺動部材24を、第２基板23および第１基板22に対し案
内軸21,21に従って変位させる。摺動部材24の変位は、
前記同様にチェーン225を変位せしめ、２つの摺動可能
側の羽根輪1,1のそれぞれが、回転軸11にそって、液体
圧シリンダー232の伸縮ロッドのストローク量だけこれ
の間隔を変える方向に変位する。伸縮ロッドの伸長、退
縮による摺動部材24の変位に対し、第２基板23に固定さ
れた摺動部材231,231′がストッパーとして作用すると
きは、前記ストローク量はlsである。

尚、連係アーム32に取付けられたストッパーSTおよび連
係板31に取付けられた折丁ガイドGAが、前記各変位にお
いて、摺動可能側の羽根輪1,1と一定の間隔を保って変
位の防げにならないことは、その構成上明らかである。
また、摺動可能側の羽根輪1,1を固定側の羽根輪１′と
連結する連結棒14は、前記各変位において、摺動軸受13
より摺動可能側の羽根輪1,1側に突出する部分が、摺動
可能側の羽根輪1,1に設けた孔穴15（一方の羽根輪１に
は図示せず）に収容される。

以上記載の通り、輪転機の稼動により折り出す折丁を受
領するのに最適な位置に摺動可能側の羽根輪1,1を変位
せしめた後、輪転機を稼動する。すると、羽根車の回転
軸11は、図示しない駆動系により回転駆動され、回転軸
11に固定した固定側の羽根輪１′および、羽根輪１′、
連結棒14、摺動軸受13を介して摺動可能側の羽根輪1,1
を一斉に回転し、折り出される折丁を受領する。

しかしながら、輪転機の始動直後の低速回転時には、折
り出される折丁寸法が不揃いとなりやすく、折丁ガイド
GAが正規位置にセットされた状態では羽根車による折丁
の受領をなし得ない場合を生じる。そこで、第２基板23
に固定した流体圧シリンダー232の伸縮ロッドの伸長、
退縮作動を、輪転機の稼動速度に関連付けて行わせる。
すなわち、第２図に示す実施例では、輪転機の稼動速度
が所定速度以下であるときは、流体圧シリンダー232の
伸縮ロッドを退縮せしめて折丁ガイドGA,GAおよび摺動
可能側の羽根輪1,1の間隔を正規よりも広げておく。そ
して、輪転機の稼動速度が所定速度を超えた時に切換弁
を切換え、折丁ガイドGA,GAおよび摺動可能側の羽根輪
1,1の間隔を一斉に正規に戻す。これにより、輪転機の
始動から停止にいたるまで、折り出される折丁の受領お
よび排出を円滑に行いうる。

この発明は、以上記載の実施例に局限されるものではな
く、特許請求の範囲を逸脱しない設計上の改変を含むも
のである。

〔発明の効果〕

この発明の実施により、輪転機の稼動中、停止中を問わ
ず、極めて容易にかつ自動もしくは手動で、羽根車を構
成する羽根輪を羽根車の回転軸にそって変位することが
できるので、羽根輪の変位を短時間に行い得て、輪転機
の稼動率を高めることができる。とりわけ、多種の幅寸
法折丁を折り出す輪転機において、稼動率を高める効果
が大きい。

また、多種の幅寸法折丁の受領、排出を円滑に行い得か
つ、排出状態を規則正しく整え得るので、下流工程、例
えば計数や集積におけるトラブルも一掃し得る。

更に、輪転機始動時に発生しやすい、寸法の不揃いな折
丁をも受領して排出し得るので、こうした折丁が滞留す
る不都合の発生もない。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この発明の実施例である羽根車の全体構成を
示す概略図、第２図は、第１図の構成における変位駆動
手段および連係手段の要部を示す斜視図、第３図は第１
図のIII−III矢視図、第４図は従来の羽根車の概略を示
す斜視図、第５図は従来の羽根車の概略を示す正面図、
第６図は従来の羽根車の概略を示す側面図である。 1,1′は羽根輪、11は回転軸、12,13は摺動軸受、14は連
結棒、15は孔穴、２は変位駆動手段、21は案内軸、22は
第１基板、221は摺動部材、222は短軸、223はスプロケ
ットホイール、224は案内部材、225はチェーン、23は第
２基板、231,231′は摺動部材、232は流体圧シリンダ
ー、24は摺動部材、241は取付け部、25は第１変位駆動
軸、251はギヤ経路、252は駆動体、253はクラッチ、254
はハンドル、255は雌螺子ブロック、256はアイドル軸、
257はギヤ、258はウォームギヤ、259はウォームホイー
ル、26は第２変位駆動軸、261はギヤ経路、262は駆動
体、263はクラッチ、264はハンドル、266はアイドル
軸、267はギヤ、268はウォームギヤ、269はウォームホ
イール、３は連係手段、31は連係板、32は連係アーム、
33,33′はブロック部材、34は軸受、４は変位駆動制御
手段、41は検出部、411は回転検出部の線示による略
示、42は記憶部、43は制御部、44は入出力部、６は回転
軸、７は羽根輪、71は羽根部材、８は止螺子、Ｂは軸
受、C1は搬送コンベア、C2は排出コンベア、Ｆはフレー
ム、GAは折丁ガイド、Ｓは折丁、STはストッパー、ｌは
２つの羽根輪の間隔、lsは伸縮ロッドのストローク量。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】回転軸にそって摺動変位自在であるように
   支持され、かつ回転軸の回転に従って回転可能である羽
   根輪と、 羽根輪を回転軸にそって変位させるための変位駆動手段
   と、 変位駆動手段に連結され、その作動に従って羽根輪の回
   転軸と平行に移動可能であり、かつ回転軸の回転に従っ
   た羽根輪の回転を許容すべく軸受を介して羽根輪と連結
   された連係手段と、 を有することを特徴とした折畳装置の羽根車。
2. 【請求項２】羽根輪の回転軸にそった位置を検出する検
   出部と、回転軸にそった羽根輪の位置を指定するための
   適宜なデーターと対応させて定めた羽根輪の回転軸にそ
   った変位位置を示す変位位置データーを前記検出部の検
   出データーと比較可能に記憶させた記憶部とを具備した
   変位駆動制御手段 を備えた、請求項１に記載の折畳装置の羽根車。