JPH06104466A - 太陽電池素子の製造方法及び太陽電池素子の製造装置並びに太陽電池素子 - Google Patents

太陽電池素子の製造方法及び太陽電池素子の製造装置並びに太陽電池素子

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JPH06104466A
JPH06104466A JP4275263A JP27526392A JPH06104466A JP H06104466 A JPH06104466 A JP H06104466A JP 4275263 A JP4275263 A JP 4275263A JP 27526392 A JP27526392 A JP 27526392A JP H06104466 A JPH06104466 A JP H06104466A
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JP
Japan
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solar cell
base material
plasma spraying
substrate
cell element
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Application number
JP4275263A
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English (en)
Inventor
Takashi Ishihara
隆 石原
Mikio Deguchi
幹雄 出口
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
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Publication of JPH06104466A publication Critical patent/JPH06104466A/ja
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy

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  • Photovoltaic Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐熱支持基板上に半導体薄膜活性層を備えた
薄膜太陽電池素子を、基板,半導体薄膜活性層,表面電
極,及び光反射膜形成までを一貫ラインとして製造す
る。 【構成】 太陽電池素子を構成する基板,半導体薄膜活
性層,並びに表面電極,及び光反射防止膜を、それぞれ
の構成材料をプラズマ溶射するプラズマ溶射装置によ
り、順次連続的に母材上にプラズマ溶射して形成し、溶
射工程完了後に母材より剥離することにより太陽電池素
子を作製するようにした。 【効果】 一貫ラインのプラズマ溶射装置により太陽電
池素子を作製するので、工程が簡略化でき、大量生産が
容易にできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、太陽電池素子、特
に、支持基板上に半導体薄膜活性層を備えた薄膜太陽電
池素子の製造方法及び製造装置、並びに太陽電池素子の
構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図8は例えば従来の一般的な太陽電池プ
ロセスフローを示す図であり、図9は図8のプロセスご
との構造を示す概念図である。図9において、101は
p型のシリコンウエハ、102はp型のシリコンウエハ
101に拡散処理により形成されたn+ 型の拡散領域、
103は表面電極、104は裏面電極、105は半田、
106は光反射防止膜である。
【0003】次に作製プロセスについて説明する。まず
図9(a) に示すp型のシリコンウエハ101に表面エッ
チング,洗浄等の前処理を行い、次にこのp型のシリコ
ンウエハ101を拡散炉に入れ、図9(b) に示すように
+ 型の拡散領域102を形成する。この時、n+ 型の
拡散領域102はp型のシリコンウエハ101の周囲全
面にわたって形成されるため、次に図9(c) に示すよう
に裏面側のエッチングを行う。次に図9(d) に示すよう
に、p型のシリコンウエハ101の表面に表面電極10
3を例えば真空蒸着により形成し、さらに、裏面電極1
04を同じく真空蒸着により形成した後、合金化処理を
行ない、電極を完成させる。さらにこの後、半田処理を
行ない、図9(e) に示すように、裏面電極104表面に
半田層105を形成する。最後に光反射防止膜106を
例えば真空蒸着により形成し、図9(f) に示す太陽電池
素子が完成する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の結晶系太陽電池
素子の製造方法は以上のように構成されているため、各
工程ごとにウエハを各装置に搬送して処理を行い、また
次のプロセスへ搬送するという作業が必要である。ま
た、各工程ごとにウエハを各装置専用のウエハキャリア
に移す必要があり、ハンドリング中にウエハ割れが生ず
るなどの問題点があった。
【0005】この発明は上記のような問題点を解決する
ためになされたもので、太陽電池素子作製プロセスを単
純化することができ、大量生産が可能な太陽電池素子の
製造方法を得ることを目的としており、さらにその素子
製造に適した製造装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明に係る太陽電池
素子の製造方法は、放電により生成されるプラズマジェ
ットを用いて原料粉末を溶融し膜を堆積する、プラズマ
溶射法により、母材上に太陽電池の支持板となる基板を
作製する第1の工程と、前記プラズマ溶射法により前記
基板上に第一導電型の半導体膜を作製する第2の工程
と、前記プラズマ溶射法により前記第一導電型の半導体
膜上に第二導電型の半導体膜を作製する第3の工程と、
前記プラズマ溶射法により前記第二導電型の半導体膜上
の所望位置に表面電極膜を作製する第4の工程と、前記
プラズマ溶射法により前記第二導電型の半導体膜上に光
反射防止膜を作製する第5の工程と、前記母材から前記
第1ないし第5の工程により作製した素子を剥離する第
6の工程を含むものである。
【0007】また、この発明に係る太陽電池素子の製造
装置は、連続的に並べられた母材を支持して輪状の軌道
を構成し、該軌道を回転させることにより順次母材をあ
る一方向に移動させる母材送り機構と、該母材送り機構
に並設され、前記母材の移動に伴い順次、太陽電池素子
を構成する基板および各構成膜を連続的に母材上にプラ
ズマ溶射する、複数台のプラズマ溶射装置と備えたもの
である。
【0008】また、この発明に係る太陽電池素子は、太
陽電池の支持板となる基板と、該基板上に形成された第
一導電型の半導体膜と、該第一導電型の半導体膜上に形
成された第二導電型の半導体膜とを有するものにおい
て、前記基板を、放電により生成されるプラズマジェッ
トを用いて原料粉末を溶融し母材上に膜を堆積するプラ
ズマ溶射法により、基板の反射率を向上する物質を混入
して形成したものである。
【0009】また、この発明に係る太陽電池素子は、太
陽電池の支持板となる基板と、該基板上に形成された第
一導電型の半導体膜と、該第一導電型の半導体膜上に形
成された第二導電型の半導体膜とを有するものにおい
て、素子最表面にプラズマ溶射により形成された保護膜
を備えたものである。
【0010】
【作用】この発明における太陽電池素子の製造方法は、
太陽電池素子を構成する基板,半導体薄膜活性層,並び
に表面電極,及び光反射防止膜を、それぞれの構成材料
をプラズマ溶射するプラズマ溶射装置により、順次連続
的に母材上にプラズマ溶射して形成し、溶射工程完了後
に母材より剥離することにより太陽電池素子を作製する
ようにしたので、太陽電池素子を構成する基板から電極
および光反射防止膜形成までを全てプラズマ溶射装置に
より連続的に一貫したラインで製造でき、これにより、
太陽電池素子の製造工程を簡略化でき、その結果、大量
生産,低コスト化を図ることができる。
【0011】また、この発明における太陽電池素子の製
造装置は、母材送り機構により連続的に並べられた母材
を順次ある一方向に移動させ、母材送り機構により送ら
れる母材の前に順番に設置された、基板,半導体薄膜活
性層,並びに表面電極,及び光反射防止膜のそれぞれの
構成材料をプラズマ溶射するプラズマ溶射装置により、
母材の移動に伴い、順次連続的に母材上にプラズマ溶射
して太陽電池素子を形成する構成としたので、太陽電池
素子を一貫ラインとして製造することが可能となり、容
易に大量生産をすることができる。
【0012】また、この発明における太陽電池素子は、
基板として、放電により生成されるプラズマジェットを
用いて原料粉末を溶融し母材上に膜を堆積するプラズマ
溶射法により、基板の反射率を向上する物質を混入して
形成したものを備えた構成としたので、基板表面での反
射防止効率を向上できる。
【0013】また、この発明における太陽電池素子は、
素子最表面にプラズマ溶射により形成された保護膜を備
えた構成としたので、プラズマ溶射により形成された保
護膜表面の微小な凹凸により、素子に照射される光のう
ち保護膜表面で反射される光が再び素子に入射する方向
に反射される確率を高くでき、光の入射効率を向上する
ことができる。
【0014】
【実施例】以下、この発明の実施例を図について説明す
る。 (実施例1)図1は本発明の第1の実施例による太陽電
池素子の製造方法及び太陽電池素子の製造装置を説明す
る図であり、図において、6はプラズマ溶射による太陽
電池素子の作製時の支持板となる母材であり、太陽電池
素子作製後に素子を剥離して再度支持板として用いるこ
とができる。8は連続的に並べられた母材6を支持して
輪状の軌道を構成し、ドラム7の回転により順次母材6
をある一方向に移動させる母材送り機構である。9ない
し13は母材送り機構8に並設されて母材6の一主面側
に相対して配置され、前記母材の移動に伴い順次、太陽
電池素子を構成する基板および各構成膜を連続的に母材
上にプラズマ溶射するプラズマ溶射装置で、9は太陽電
池素子の基板材料となるSi粉末をプラズマ溶射するた
めのプラズマ溶射装置、10はn型のSi粉末を溶射す
るためのプラズマ溶射装置、11はプラズマ溶射装置1
0で溶射されるSi粉末の導電型とは反対導電型である
p型のSi粉末を溶射するためのプラズマ溶射装置、1
2は表面電極を形成するための電極材料を溶射するため
のプラズマ溶射装置、13は光反射層を形成するための
光反射層材料を溶射するためのプラズマ溶射装置であ
る。また、20は溶射装置12と母材との間に配置され
る、表面電極パターンを形成するためのマスク、25は
溶射装置13と母材との間に配置される、電極引き出し
部を形成するためのマスクである。図1(b) は表面電極
パターンを形成するためのマスク20の拡大斜視図であ
り、図に示すように、マスク基板に、電極パターンに対
応した開口21が設けられている。
【0015】次に動作について説明する。太陽電池作製
時の支持板となる母材6は、母材送り機構のドラム7の
回りを回転している母材送り機構8により、プラズマ溶
射装置9,10,11,12,13の前を通過できるよ
うに配置されている。このように配置された母材6上
に、基板材料のプラズマ溶射装置9、n型のSi粉末を
溶射するプラズマ溶射装置10、p型のSi粉末を溶射
するプラズマ溶射装置11、表面電極材料をマスク20
を通して溶射するプラズマ溶射装置12、光反射防止層
材料を溶射するプラズマ溶射装置13、等により順次太
陽電池素子を構成する膜がプラズマ溶射により形成され
る。このようにして母材6上に形成された太陽電池素子
は、母材表面の処理をあらかじめ施しておくことにより
容易に母材6から剥離して取り外すことができる。
【0016】図2(a) は本実施例による太陽電池素子の
製造方法により作製された太陽電池素子の構造を示す断
面図、図2(b) はその斜視図であり、図において、1は
プラズマ溶射により形成されたシリコン基板、2は基板
1上にプラズマ溶射により形成されたn型のSi薄膜、
3は同じくプラズマ溶射によりn型のSi薄膜2上に形
成されたp型のSi薄膜、4はp型のSi薄膜3上にプ
ラズマ溶射により形成された表面電極、5はp型のSi
薄膜3上にプラズマ溶射により形成された光反射防止膜
である。また30は光反射防止膜5に設けられた電極引
き出し用の開口である。
【0017】このように本実施例による太陽電池素子の
製造方法においては、太陽電池素子を構成する基板1、
各構成膜であるn型のSi薄膜2,p型のSi薄膜3並
びに表面電極4,及び光反射防止膜5を、それぞれの構
成材料をプラズマ溶射するプラズマ溶射装置により、順
次連続的に母材6上にプラズマ溶射して形成し、溶射工
程完了後に母材6より剥離することにより太陽電池素子
を作製するようにしたので、太陽電池素子を構成する基
板から電極および光反射防止膜形成までを全てプラズマ
溶射装置により連続的に一貫したラインで製造でき、こ
れにより、太陽電池素子の製造工程を簡略化でき、その
結果、大量生産,低コスト化を図ることができる。
【0018】また、本実施例に示した太陽電池素子の製
造装置では、複数枚連続して輪状となった溶射の支持板
となる母材6を母材送り機構8により順次移動させ、太
陽電池素子を構成する基板1、各構成膜であるn型のS
i薄膜2,p型のSi薄膜3並びに表面電極4,及び光
反射防止膜5を、母材送り機構8により送り出される母
材の前に順番に設置された、それぞれの構成材料をプラ
ズマ溶射するプラズマ溶射装置により、母材6の移動に
伴い、順次連続的に母材6上にプラズマ溶射して形成す
る構成としたので、母材上への連続溶射を容易に実現で
き、太陽電池素子を連続的に量産することができる。
【0019】なお、上記実施例ではn型Si薄膜2を溶
射形成し、このn型Si薄膜2上にp型Si薄膜を溶射
形成してpn接合を形成するものについて示したが、p
型Si薄膜を先に溶射形成し、このp型Si薄膜上にn
型Si薄膜を溶射形成してpn接合を形成するようにし
てもよい。
【0020】(実施例2)図3は本発明の第2の実施例
による太陽電池素子の製造方法及び太陽電池素子の製造
装置を説明するための図であり、図において、図1と同
一符号は同一又は相当部分である。本実施例では、母材
6はその両面に、あるいは2枚を背中合わせにした状態
で両面からプラズマ溶射されるように保持されている。
また、各プラズマ溶射装置9〜13は母材の表面側と裏
面側に配置されている。
【0021】太陽電池作製時の支持板となる母材6は、
ドラム7の周りを回転している母材送り機構8により、
母材6の両面に相対して配置されたプラズマ溶射装置の
前を通過できるように配置されている。このように配置
された母材6上に基板材料のプラズマ溶射装置9、n型
のSi粉末を溶射するプラズマ溶射装置10、p型のS
i粉末を溶射するプラズマ溶射装置11、表面電極材料
をマスク20を通して溶射するプラズマ溶射装置12、
光反射防止層材料を溶射するプラズマ溶射装置13、等
により順次太陽電池素子を構成する膜が相対して配置さ
れたプラズマ溶射により表裏両面に同時に形成される。
このようにして母材6上に形成された太陽電池素子は、
母材表面の処理をあらかじめ施しておくことにより容易
に母材6から剥離して取り外すことができる。
【0022】このような本実施例においても、上記第1
の実施例と同様、太陽電池素子を構成する基板1、各構
成膜であるn型のSi薄膜2,p型のSi薄膜3並びに
表面電極4,及び光反射防止膜5を、それぞれの構成材
料をプラズマ溶射するプラズマ溶射装置により、順次連
続的に母材6上にプラズマ溶射して形成し、溶射工程完
了後に母材6より剥離することにより太陽電池素子を作
製するようにしたので、太陽電池素子を構成する基板か
ら電極および光反射防止膜形成までを全てプラズマ溶射
装置により連続的に一貫したラインで製造でき、これに
より、太陽電池素子の製造工程を簡略化でき、その結
果、大量生産,低コスト化を図ることができる。さら
に、本実施例では、各構成材料をプラズマ溶射するプラ
ズマ溶射装置を母材送り機構8に支持された母材6の両
面に複数台並設し、母材6の両面にプラズマ溶射するよ
うにしたので、上記第1の実施例に比して生産効率を2
倍にすることができる。
【0023】なお、上記実施例においても、n型Si薄
膜2を溶射形成し、このn型Si薄膜2上にp型Si薄
膜を溶射形成してpn接合を形成するものについて示し
たが、p型Si薄膜を先に溶射形成し、このp型Si薄
膜上にn型Si薄膜を溶射形成してpn接合を形成する
ようにしてもよい。
【0024】(実施例3)図4は本発明の第3の実施例
による太陽電池素子の製造方法及び太陽電池素子の製造
装置を説明するための図であり、図において、図1と同
一符号は同一又は相当部分である。14は太陽電池素子
の表面を保護するための例えばガラス材料を溶射するた
めのプラズマ溶射装置、26は溶射装置14と母材との
間に配置される、電極引き出し部を形成するためのマス
クである。
【0025】次に動作について説明する。太陽電池作製
時の支持板となる母材6は、ドラム7の周りを回転して
いる母材送り機構8により、プラズマ溶射装置の前を通
過できるように配置されている。このように配置された
母材6上に、基板材料のプラズマ溶射装置9、n型のS
i粉末を溶射するプラズマ溶射装置10、p型のSi粉
末を溶射するプラズマ溶射装置11、表面電極材料を溶
射するプラズマ溶射装置12、光反射防止層材料を溶射
するプラズマ溶射装置13、さらに太陽電池素子の表面
を保護するガラス材料を溶射するプラズマ溶射装置14
を備えることにより太陽電池素子を構成した後、表面保
護材がプラズマ溶射により形成される。このようにして
母材6上に形成された太陽電池素子は、その表面を保護
する表面保護材まで形成された状態で、表面の処理をあ
らかじめ施された母材6から剥離して取り外すことがで
きる。
【0026】このような本実施例においては、太陽電池
素子を構成する基板1、各構成膜であるn型のSi薄膜
2,p型のSi薄膜3,表面電極4,光反射防止膜5形
成するためのプラズマ溶射装置9ないし12、および太
陽電池素子の表面を保護するための例えばガラス材料を
溶射するためのプラズマ溶射装置15を母材送り機構8
の前に複数台設置し、母材6の移動に伴い、順次連続的
に母材6上にプラズマ溶射するようにしたので、太陽電
池素子をプラズマ溶射装置により連続的に一貫したライ
ンで製造でき、太陽電池素子を大量生産でき、その結
果、低コスト化が図れるという効果がある。さらに本実
施例では光反射防止膜5の形成に引き続き、プラズマ溶
射により太陽電池素子の表面保護材も連続して形成でき
る。
【0027】ここで、プラズマ溶射により形成された表
面保護膜35の表面は、微小な凹凸構造となる。本実施
例により作製された太陽電池素子では、表面保護膜の表
面がこのように凹凸を有するため、平坦な表面を有する
表面保護膜(素子封止材)を備えた太陽電池素子に比較
して、素子に照射される光のうち保護膜表面で反射され
る光が再び素子に入射する方向に反射される確率を高く
でき、光の入射効率を向上することができる。なお、こ
の凹凸の大きさは溶射される材料の粒径によりコントロ
ールすることが可能である。
【0028】なお、本実施例では表面保護ガラス材をプ
ラズマ溶射装置14にて太陽電池素子表面に溶射しガラ
ス封止を行なったが、さらに母材からの剥離後に裏面側
からプラズマ溶射によりガラス材料を溶射して、太陽電
池素子の両面をガラス材により封止すれば、より完璧な
耐侯性を持った太陽電池素子を実現できる。
【0029】また、上記実施例においても、n型Si薄
膜2を溶射形成し、このn型Si薄膜2上にp型Si薄
膜を溶射形成してpn接合を形成するものについて示し
たが、p型Si薄膜を先に溶射形成し、このp型Si薄
膜上にn型Si薄膜を溶射形成してpn接合を形成する
ようにしてもよい。
【0030】また、上記第1〜第3の各実施例では、基
板1を形成するプラズマ溶射工程において、Si粉末を
用いるようにしたが、本発明の実施例により作製される
太陽電池素子では、光電変換はSi薄膜2,3内におい
て行なわれ、基板1はこのSi薄膜2,3を支持する役
割を果たすものであるので、基板1の材料としては必ず
しも高純度のSiを用いる必要はなく、例えば金属級S
i等の安価な材料を用いることができる。
【0031】また、上記の各実施例では、基板1はプラ
ズマ溶射装置9により基板材料となるSi粉末をプラズ
マ溶射して形成するとしたが、基板1は基板材料となる
Si粉末に例えば粉末状の酸化シリコン(SiO2 )あ
るいはアルミナ(Al2 O3)を混入させた材料をプラ
ズマ溶射装置9によりプラズマ溶射して形成してもよ
い。図5はこのようにして形成した基板1を示してお
り、図5において15は基板1中の溶射Si部分、16
はSi粉末に混入させて溶射されたSiO2 あるいはA
l2 O3 である。本実施例ではこのようにSi粉末15
にSiO2 あるいはAl2 O3 16を混入させているた
め、基板1表面での光反射率の増大を図ることができ、
太陽電池素子効率の向上を図ることができる。
【0032】さらに図6に示すように、Si粉末に混入
させる酸化シリコンやアルミナ等の酸化物等の混入物質
の比率を溶射初期には少なくそれから順次大きくすると
極めて効果的で、基板1の機械的強度を保ちながら反射
効果をより高めることができる。
【0033】また、上記各実施例では、基板1は基板材
料となるSi粉末をプラズマ溶射するためのプラズマ溶
射装置9により形成するとしたが、これは図7に示すよ
うに材料としてSi粉末に例えばSiより低融点金属で
あるSnを混入させるようにしてもよい。これにより、
基板1の形成を容易に行うことができる。なお、図7に
おいて17は基板1中に混入されたSn金属である。
【0034】
【発明の効果】以上のように、この発明に係る太陽電池
素子の製造方法によれば、太陽電池素子を構成する基
板,半導体薄膜活性層,並びに表面電極,及び光反射防
止膜を、それぞれの構成材料をプラズマ溶射するプラズ
マ溶射装置により、順次連続的に母材上にプラズマ溶射
して形成し、溶射工程完了後に母材より剥離することに
より太陽電池素子を作製するようにしたので、太陽電池
素子を構成する基板から電極および光反射防止膜形成ま
でを全てプラズマ溶射装置により連続的に一貫したライ
ンで製造でき、これにより、太陽電池素子の製造工程を
簡略化でき、その結果、大量生産,低コスト化を図るこ
とができる効果がある。
【0035】また、この発明に係る太陽電池素子の製造
装置によれば、母材送り機構により連続的に並べられた
母材を順次ある一方向に移動させ、母材送り機構により
送られる母材の前に順番に設置された、基板,半導体薄
膜活性層,並びに表面電極,及び光反射防止膜のそれぞ
れの構成材料をプラズマ溶射するプラズマ溶射装置によ
り、母材の移動に伴い、順次連続的に母材上にプラズマ
溶射して太陽電池素子を形成する構成としたので、太陽
電池素子を一貫ラインとして製造することが可能とな
り、容易に大量生産をすることができる効果がある。
【0036】また、この発明に係る太陽電池素子によれ
ば、基板として、放電により生成されるプラズマジェッ
トを用いて原料粉末を溶融し母材上に膜を堆積するプラ
ズマ溶射法により、基板の反射率を向上する物質を混入
して形成したものを備えた構成としたので、基板表面で
の反射効率を向上できる効果がある。
【0037】また、この発明に係る太陽電池素子によれ
ば、素子最表面にプラズマ溶射により形成された保護膜
を備えた構成としたので、プラズマ溶射により形成され
た保護膜表面の微小な凹凸により、素子に照射される光
のうち保護膜表面で反射される光が再び素子に入射する
方向に反射される確率を高くでき、光の入射効率を向上
することができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施例による太陽電池素子の
製造方法及び太陽電池素子の製造装置を説明するための
図である。
【図2】第1の実施例により作製された太陽電池素子の
構造を示す図である。
【図3】この発明の第2の実施例による太陽電池素子の
製造方法及び太陽電池素子の製造装置を説明するための
図である。
【図4】この発明の第3の実施例による太陽電池素子の
製造方法及び太陽電池素子の製造装置を説明するための
図である。
【図5】この発明による太陽電池素子の基板の他の構造
例を示す図である。
【図6】この発明による太陽電池素子の基板の他の構造
例を示す図である。
【図7】この発明による太陽電池素子の基板の他の構造
例を示す図である。
【図8】従来の太陽電池素子の製造プロセスを示す図で
ある。
【図9】従来の太陽電池素子の製造プロセスを示す構造
断面図である。
【符号の説明】
1 プラズマ溶射により形成された基板 2 プラズマ溶射により形成されたn型のSi 3 プラズマ溶射により形成されたp型のSi 4 プラズマ溶射により形成された表面電極 5 プラズマ溶射により形成された光反射防止膜 6 母材 7 ドラム 8 母材送り機構 9 基板材料となるSi粉末溶射するためのプラズマ
溶射装置 10 n型のSi粉末を溶射するためのプラズマ溶射装
置 11 p型のSi粉末を溶射するためのプラズマ溶射装
置 12 電極材料を溶射するためのプラズマ溶射装置 13 光反射層材料を溶射するためのプラズマ溶射装置 14 表面保護材を溶射するためのプラズマ溶射装置 15 基板を構成する溶射されたSi 16 基板中に混入させるSiO2 あるいはAl2 O3 17 基板中に混入させるSn 20 表面電極パターンを形成するためのマスク 21 電極引き出し部を形成するためのマスク

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 放電により生成されるプラズマジェット
    を用いて原料粉末を溶融し膜を堆積する、プラズマ溶射
    法により、母材上に太陽電池の支持板となる基板を作製
    する第1の工程、 前記プラズマ溶射法により前記基板上に第一導電型の半
    導体膜を作製する第2の工程、 前記プラズマ溶射法により前記第一導電型の半導体膜上
    に第二導電型の半導体膜を作製する第3の工程、 前記プラズマ溶射法により前記第二導電型の半導体膜上
    の所望位置に表面電極膜を作製する第4の工程、 前記プラズマ溶射法により前記第二導電型の半導体膜上
    に光反射防止膜を作製する第5の工程、 前記母材から前記第1ないし第5の工程により作製した
    素子を剥離する第6の工程を含むことを特徴とする太陽
    電池素子の製造方法。
  2. 【請求項2】 上記第1の工程において、太陽電池の支
    持板となる基板を作製する原料粉末として、粉末状のシ
    リコンを用いることを特徴とする請求項1記載の太陽電
    池素子の製造方法。
  3. 【請求項3】 上記第1の工程において、太陽電池の支
    持板となる基板を作製する原料粉末として、粉末状のシ
    リコンに粉末状の酸化シリコンあるいはアルミナを混合
    したものを用いることを特徴とする請求項2記載の太陽
    電池素子の製造方法。
  4. 【請求項4】 上記第1の工程において、太陽電池の支
    持板となる基板を作製する原料粉末として、粉末状のシ
    リコンにシリコンよりも低融点の金属を混合したものを
    用いることを特徴とする請求項2記載の太陽電池素子の
    製造方法。
  5. 【請求項5】 前記第5の工程と第6の工程との間に、
    太陽電池素子の封止を行うため、粉末状のSiO2 を太
    陽電池素子表面にプラズマ溶射する工程を含むことを特
    徴とする請求項3記載の太陽電池の製造方法。
  6. 【請求項6】 連続的に並べられた母材を支持して輪状
    の軌道を構成し、該軌道を回転させることにより順次母
    材をある一方向に移動させる母材送り機構と、 該母材送り機構に並設され、前記母材の移動に伴い順
    次、太陽電池素子を構成する基板および各構成膜を連続
    的に母材上にプラズマ溶射する、複数台のプラズマ溶射
    装置と備えたことを特徴とする太陽電池素子の製造装
    置。
  7. 【請求項7】 前記複数台のプラズマ溶射装置は、前記
    母材の一主面側に配置されていることを特徴とする請求
    項6記載の太陽電池の製造装置。
  8. 【請求項8】 前記複数台のプラズマ溶射装置は、前記
    母材の両側に相対して配置されていることを特徴とする
    請求項6記載の太陽電池の製造装置。
  9. 【請求項9】 前記複数台のプラズマ溶射装置は、前記
    母材上に太陽電池の支持板となる基板を作製する第1の
    プラズマ溶射装置、前記基板上に第一導電型の半導体膜
    を作製する第2のプラズマ溶射装置、前記第一導電型の
    半導体膜上に第二導電型の半導体膜を作製する第3のプ
    ラズマ溶射装置、前記第二導電型の半導体膜上の所望位
    置に表面電極膜を作製する第4のプラズマ溶射装置、前
    記第二導電型のシリコン膜上に光反射防止膜を作製する
    第5のプラズマ溶射装置を含むことを特徴とする請求項
    6記載の太陽電池素子の製造装置。
  10. 【請求項10】 前記第4のプラズマ溶射装置と、前記
    母材送り機構により支持された母材との間に、表面電極
    膜のパターニングのためのマスクを備えたことを特徴と
    する請求項9記載の太陽電池素子の製造装置。
  11. 【請求項11】 太陽電池の支持板となる基板と、該基
    板上に形成された第一導電型の半導体膜と、該第一導電
    型の半導体膜上に形成された第二導電型の半導体膜とを
    有する太陽電池素子において、 前記基板は、放電により生成されるプラズマジェットを
    用いて原料粉末を溶融し母材上に膜を堆積するプラズマ
    溶射法により形成されたものであり、かつ基板の反射率
    を向上する物質が混入されたものであることを特徴とす
    る太陽電池素子。
  12. 【請求項12】 太陽電池の支持板となる基板と、該基
    板上に形成された第一導電型の半導体膜と、該第一導電
    型の半導体膜上に形成された第二導電型の半導体膜とを
    有する太陽電池素子において、 素子最表面にプラズマ溶射により形成された保護膜を備
    えたことを特徴とする太陽電池素子。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6620645B2 (en) * 2000-11-16 2003-09-16 G.T. Equipment Technologies, Inc Making and connecting bus bars on solar cells
JP2013054025A (ja) * 2011-08-10 2013-03-21 Denso Corp ガスセンサ素子及びその製造方法
WO2013087278A1 (de) * 2011-12-14 2013-06-20 Robert Bosch Gmbh Verfahren und anordnung zur herstellung oder reparatur eines solarmoduls

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