JPH0610371A - 掘削機のブームシステム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】掘削機の旋回できる基本ブ−ムに、作業目的に
応じて異なる旋回作業具を簡単に取付け、交換できるよ
うにする。 【構成】基本ブ−ム３に油圧シリンダ５がその一端で旋
回可能に支承され、基本ブ−ム３と油圧シリンダ５が共
にフロントフランジ１３に接続され、中間ブ−ム２２、
旋回作業具、類似中間具のような補助ブ−ムを異なる目
的でブ−ムに選択的に取りつけるため、フロントフラン
ジ１３と対向フランジ２１とを設けた構成。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、掘削機の架台に水平軸
まわりを旋回できる基本ブ−ムと、それに固定された、
フロントフランジを有してなり、前記フランジはショベ
ルまたは他の作業具を持つ作業ア−ムの裏側に設けられ
た対向フランジを交換できるために設けられたものであ
る、掘削機のブ−ムシステムに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】掘削機は、その企図する作業に応じて異
なるブ−ムを装備しなければならない。例えば、短いシ
ョベル柄を長い柄に取り替えるため、ショベル柄とシリ
ンダの連結ボルトをその軸受けに適合させ、さらに油圧
パイプを新たに接続しなければならない。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記取り替
え作業を簡略化した掘削機のブームシステムを提供する
ことを課題とするもので、ショベル柄は現在のブ−ムの
構成群に直接取り付け、現場で迅速に交換できるか特別
な目的のために複数のブ−ム部品からなる異なる結合に
組み合わせることができる。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明によれば、この目
的は特許請求の範囲１の特徴によって達成できる。提案
されるブ−ムシステムは、ブ−ムエレメント、中間節、
旋回作業具、ショベル柄または作業ア−ムからなる新規
な結合に取替えまたは組立てを容易にする。簡略化と組
合わせの可能性は、たとえばトンネル掘削機に見られ
る。掘削機は岩壁に衝突するまで異なる地層を貫通す
る。岩壁は油圧ハンマーによって破砕され運搬装置に積
み込まれる。

【０００５】掘削する土壌が常に変化する状況では、掘
削機は常に最良の作業具と最適のブーム長さを持たなけ
ればならず、トンネルの丸天井に沿う作業には補助ブ−
ムの旋回装置が要求されるから、掘削現場でたびたび組
立てし直さなければならない。この再組立作業は、従来
の技術では具体的に実施されたが、制限されたラフな作
業条件のため困難で時間がかかるものであつた。

【０００６】本発明のブ−ムシステムによって、苦労の
多い再組立て作業が簡略化、迅速化されかつ、信頼性を
もって実現されるようになった。さらに本発明によれ
ば、新規なブ−ム結合をわずかの作業休止時間内で可能
になる。

【０００７】請求項２の装置を利用する場合は、分解す
るショベル柄を地面につけて支持し対向フランジとフロ
ントフランジの間の連結装置を取りはずして、油圧パイ
プの連結具を解放した後に基本ブ−ムで動くフロントフ
ランジを（位置決めした）対向フランジから離脱させ、
用意した新しいショベル柄または他のブ−ムエレメント
の対向フランジと結合させる。

【０００８】フロントフランジの位置決め口を対向フラ
ンジの位置決め部と結合させるために、掘削機架台の側
方旋回装置、基本ブ−ムおよび油圧シリンダに供される
補助力を、完全に利用する。次いで両方のフランジを同
列にして連結具で結合させ、油圧ホ−スをフロントフラ
ンジのカップリングを介して掘削機の油圧系に接続させ
る。

【０００９】本発明によるブ−ムシステムは、任意な結
合ができ、個々に選択できるから、同じ寸法で互いに補
完的なフロントフランジと対向フランジの任意結合がで
きる。このことは、ショベル柄または作業ア−ムの受け
口をもつ、あらゆるブ−ム成分を備えたフロントフラン
ジにも当てはまる。フロントフランジは、簡単な形では
その裏側に直線状、湾曲状または折曲状の中間部材の端
部断面が溶接されているか、または基本ブ−ムまたは中
間ブ−ムの旋回できる付属物では、ブ−ムとそこに支持
される油圧シリンダ−とを連結する軸受け孔があり、旋
回作業具の付属具には駆動具が結合する。

【００１０】すべてのブ−ム成分（基本ブ−ムを除く）
を備えた対向フランジにも似たような一致がある。すな
わち、そのフランジ板にはショベル柄または直線状、湾
曲状または折曲状中間部材、または溶接可能な中間ブ−
ムまたは旋回可能な中間ブ−ムが溶接され、これは旋回
作業具の場合は強固な支持体として役立つ。

【００１１】このような一致は、フランジ板の量産を可
能にする。これらの構成によって、制限された寸法と互
いに同じ接続、交換または組立て輸送が容易であり、現
場で簡単に処理できる。本発明の他の特徴ならびに利点
は実施例により明らかである。

【００１２】

【実施例】変更可能なブ−ムシステムの有利な応用とし
て、図１には無限軌道のカタピラで駆動するロ−ダ１か
らなるトンネル掘削機が示されている。垂直軸に設置で
きるコンソ−ル２に基本ブ−ム３とブ−ムシリンダ４が
連結される。シリンダ４は上昇、下降シリンダとして配
置されている。基本ブ−ム３の上には、油圧シリンダ５
の端部が連結されている。これはショベル柄を旋回さ
せ、必要に応じて第２のシリンダで補足される。

【００１３】基本ブ−ム３の自由端には軸受ボルト６と
シリンダ５のピストンロッドの自由端に太い線で示した
軸受孔中に軸ボルト７がある。軸受けボルト６、７には
ブ−ムの基本要素としてフロントフランジ１３が設けら
れおり、詳細は図４ａ〜ｃに示され、たとえば種々の長
さのショベル柄が接続される。

【００１４】図３の概略図は任意のブ−ムに結合できる
種々な構成要素を示している。基本ブ−ム３とそのシリ
ンダ５が連結されたフロントフランジ１３（図３ａ）
は、その後方に図３のｆ，ｇ，ｈで示すショベル柄が補
助的に固定された対向フランジ２１を形成する。両フラ
ンジ１３、２１は簡単な位置決め接続手段をもってい
る。 図１と２による簡単な結合をさらに広く適合させ
るため、図３ａのフロントフランジ１３と図３ｆ，ｇ，
ｈのショベル柄の１つとの結合が外され、図３ｂ，ｃ，
ｄ，ｅに示すような単一または複数の中間要素が取付け
られる。これらの中間要素の取付け、交換は、その時々
のフロントフランジと対向フランジとの関係であり、基
本ブ−ムとショベル柄がすでに存在するフランジの容
積、位置決め手段および結合具と一致するから、特に簡
単である。

【００１５】図１と図２の２関節ブ−ムは別として、３
関節の場合では、図３または３ｅの中間部材および異な
る長さのショベル柄または作業ア−ムと結合できる。４
関節の場合では、基本ブ−ム３のフロントフランジにた
とえば図３ｃの旋回作業具２７、図３ｅのシリンダ２３
と中間ブ−ム２２が任意のショベル柄が取り付けられ
る。 図３ｃの旋回作業具２６は、互いに平行なフロン
トフランジと対向フランジ１３、２１の間に直角に延
び、対向フランジから出るブラケット２７の１つに固定
されている。旋回作業具シリンダ３５の両側は支承さ
れ、ブラケット２８またはそれと結合するフロントフラ
ンジ１３に旋回作業具がついている。この旋回作業具は
図４ｂに類似した任意の構成である。

【００１６】基本単位の一部である長方形フロントフラ
ンジ１３は、図４ａ，４ｂ，４ｃに相当し、その裏面に
溶接された２個の停止板１０をもち、これには基本ブ−
ム５の接続ボルト６を通す軸孔１がついている。停止板
１０は、両側から中ほどの高さで近づき上端は互いに狭
い間隔となり、油圧シリンダ５のピストンロッドの軸孔
とその軸受けボルトを受容するための上部軸受け孔１２
がある。

【００１７】図４ｃに対応してフロントフランジ１３は
その垂直縁近くの両側に中心孔１４がある。それはさら
にネジボルトを受け入れる複数の孔１７があり、対向フ
ランジ２１の孔を貫通し両フランジ板はネジボルトとネ
ジナットで互いに結合される。孔１７にネジがあればネ
ジナットは不要である。

【００１８】図４ａの旋回作業具３０をもつフロントフ
ランジ１３に設けられる対向フランジ２１は、ショベル
柄または中間具２４の後方端に溶接できるが、中心孔１
４にボルト１４ａで固定される。ボルト１４ａが孔１４
に入ると直ちにフロントフランジ１３と対向フランジ２
１が一列に並び、両フランジ板中の孔１７が重なりネジ
によって互いに結合される。

【００１９】孔１４に対しボルト１４ａを使用する代わ
りに、フロントフランジ１３の中心孔１６に位置決めフ
ック１５を固定することができる。中央開口をふさぐ広
いフックの代わりにボルト１４ａと同じ側に、フロント
フランジ１３のスリットに並ぶ２個のサイドフックを設
けることができる。

【００２０】位置決めフック１５の自由端は、中央開口
１６の下縁部をカバ−するので、フロントフランジ１３
が上昇すると両フランジプレ−トは自動的に閉じた状態
になる。また、フック１５は、両フランジプレ−トの側
方調整に役立つので、スリットにはいるフックの最終位
置では、対向フランジとフロントフランジの孔１７は互
に一列に並ぶ。

【００２１】図４ａと４ｃで示されるフロントフランジ
１３は、対向フランジ２１でカバ−されない上部孔１８
の保護のためセルタ−１９をもつている。この上部孔は
油圧ホ−ス８を導くための隔壁孔として設けたものであ
る。この隔壁孔１８にはとくに自動的に閉鎖する隔壁ネ
ジがついているので、ショベル柄、中間ブ−ムまたは旋
回具を変更されたブ−ムと結合するため、フランジに取
りつける場合は油圧ホ−スを新たに移動させることはな
い。このセルタ−１９は、掘削機をトンネル内に設置し
た場合にホ−スの保護用として役立つものである。

【００２２】図４ａと４ｂには、対向フランジ２１に任
意の旋回作業具３０を取りつけたものが示されている、
この旋回作業具は、フロントフランジ１３と図５のショ
ベルア−ム２０または図６の駆動されているショベルア
−ム４０の間で効果的である。フロントフランジ１３は
旋回軸３１の回りを少なくとも４５°両側へ旋回でき
る。適当な旋回システム１３は、単一または２個の油圧
シリンダまたは密閉旋回翼をもつリングシリンダまたは
長さ方向の運動を急傾斜ネジを介して旋回運動に変換す
る水圧ピストンからなる。

【００２３】シリンダ３０の片面または両面３０は旋回
作業具の駆動部と連結し、フロントフランジ１３に固定
された伝動関節３４、３５が支承されている。これらの
フロントフランジ１３は、基本ブ−ム１３のように単一
または２個の位置決め孔１６、連結孔１７および隔壁孔
１８をもっている。

【００２４】図４ａと４ｂの右には、対向フランジ２１
が示されているが、これは位置決め手段１４ａまたは１
５および孔の形状が基本ブーム３の対向フランジ２１の
それと同一で、任意のブ−ム成分、たとえば図３ｈまた
は図６による旋回作業具に独立して旋回でき、ショベル
ア−ム４０または油圧ハンマ−ないし類似のものに接続
するために使用される。

【００２５】トンネル工事に興味のある図５の結合で
は、旋回軸３１はシリンダ５によって水平に経過する３
１ａに設定できるので、ショベルア−ムは特有の４６で
支持される駆動シリンダ４１によって、対向フランジコ
ンソ−ル４３に設けられた旋回軸４２の回りで旋回運動
し、掘削作業具４５でトンネル外壁を掘削し、その水平
旋回軸３１を旋回する。

【００２６】他方、図６では下部架台の軸２ｂに連結さ
れたコンソ−ル２または直角に設定された旋回作業具３
１ｂのとき、ブ−ムシステム内側の他の直角旋回軸の１
つで掘削機の中心線の外側またはこれを横切る両軸３１
ｂと屈曲軸２ｂにそれぞれ４５°旋回するとき掘削す
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】ブ−ムシステムからなる掘削機の側面図。

【図２】上げ姿勢にある図１のブ−ムシステムの側面
図。

【図３】図３ａ〜図３ｈは、任意なブ−ム結合ができる
種々なブ−ムエレメントの概略説明図。

【図４】図４ａはフロントフランジ、旋回作業具と対向
フランジとの結合を示す概略の平面略図、図４ｂはフロ
ントフランジ、旋回具と対向フランジとの結合を示す概
略説明図、図４ｃは長方形対向フランジの平面略図。

【図５】旋回具と静止状態のショベル柄をもつブ−ムシ
ステムの側面略図。

【図６】自由に駆動されるショベル柄をもつ図５のブ−
ムシステムの側面略図。

【符号の説明】

１：ロ−ダ ２：コンソ−ル ３：基本ブ−ム ４：ブ−ムシリンダ ５：油圧シリンダ ６、７：軸受けボルト ８：油圧ホ−ス １１、１２：軸受け孔 １３：フロントフランジ ２１：対向フランジ ２２：中間ブ−ム ２６、２７、３０：旋回作業具

Claims (12)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】掘削機の架台に水平軸まわりを旋回できる
   基本ブ−ムと、それに固定されたフロントフランジとを
   有し、該フランジはショベルまたは他の作業具を付けた
   作業ア−ムの裏側に固定された対向フランジの交換用に
   設けられたものである、掘削機のブ−ムシステムにおい
   て、 −基本ブ−ム（３）に油圧シリンダ（５）がその一端で
   旋回可能に支承され、 −基本ブ−ム（３）と油圧シリンダ（５）が共通のフロ
   ントフランジ（１３）に接続され、 −中間ブ−ム（２２）、旋回作業具（２６、３０）およ
   び同等の中間具（２４）のような補助ブ−ムを、異なる
   目的でブ−ムに選択的に結合させるため、フロントフラ
   ンジ（１３）とその後部に対向フランジ（２１）を設
   け、前記補助ブ−ムは必要により基本ブ−ム（３）のフ
   ロントフランジと作業ア−ム（２０；４０）の対向フラ
   ンジ（２１）との間に取付け、または除去し、それによ
   って種々な掘削のためのフランジ結合ができることを特
   徴とする掘削機のブ−ムシステム。
2. 【請求項２】フロントフランジ（１３）は、油圧ホ−ス
   （８）の連結手段（１８）と位置決め口（１４、１６）
   を有し、対向フランジ（２１）は位置決め口に向いた位
   置決め具（１４ａ，１５）を有し、その反対側でフロン
   トフランジと対向フランジに設けられた連結手段（１
   ７）が自動的に互いに１直線に並ぶ請求項１に記載の掘
   削機のブ−ムシステム。
3. 【請求項３】フロントフランジ（１３）と対向フランジ
   （２１）が平坦な連結面をもつ長方形プレ−トからな
   り、連結手段（１８）を含むフロントフランジにセルタ
   （１９）がある請求項１に記載の掘削機のブ−ムシステ
   ム。
4. 【請求項４】フロントフランジ（１３）が対向フランジ
   （２１）に固定された中心ボルト（１４ａ）または中心
   フック（１５）の受け口として孔（１４）または中心口
   （１６）をもち、結合装置が結合ねじ用の孔（１７）か
   らなる請求項２または３に記載の掘削機のブ−ムシステ
   ム。
5. 【請求項５】位置決め口としてフロントフランジ（１
   ３）に中心口（１６）、位置決め部として対向フランジ
   （２１）に同様に広い中心フック（１５）が設けられた
   前記請求項１〜４のいずれかに記載の掘削機のブ−ムシ
   ステム。
6. 【請求項６】基本ブ−ム（３）または中間ブ−ム（２
   ４）と、それに支持される油圧シリンダ（５）との連結
   のため、フロントフランジ（１３）がその裏側に互いに
   通じる軸受け孔（１１、１２）をもつ前記請求項１〜５
   のいずれかに記載の掘削機のブ−ムシステム。
7. 【請求項７】対向フランジ（２１）は、ショベル柄また
   は作業アーム（２０）の後端に溶接され、その縦軸と鋭
   角をなす前記請求項１〜６のいずれかに記載の掘削機の
   ブ−ムシステム。
8. 【請求項８】対向フランジ（２１）は、直線状、湾曲状
   または折曲状の中間具または中間ブ−ム（２４）の後端
   に溶接されている前記請求項１〜７のいずれかに記載の
   掘削機のブ−ムシステム。
9. 【請求項９】フロントフランジ（１３）は、その連結面
   と反対側が直線状、湾曲状または折曲状の中間具または
   中間ブ−ム（２４）の前端に溶接されている前記請求項
   １〜８のいずれかに記載の掘削機のブ−ムシステム。
10. 【請求項１０】対向フランジ（２１）は、その連結面と
    反対側にショベル柄（４０）および補助シリンダ（４
    １）をもつている前記請求項１〜９のいずれかに記載の
    掘削機のブ−ムシステム。
11. 【請求項１１】対向フランジ（２１）は、その連結面と
    反対側に旋回作業具（２６；３０）をもち、その駆動具
    は前方に配置されたブ−ム要素への接続要素をもつ前記
    請求項１〜１０のいずれかに記載の掘削機のブ−ムシス
    テム。
12. 【請求項１２】旋回作業具（３０）の駆動具は、油圧ホ
    ースの連結手段（１８）および位置決め口（１４；１
    ６）と結合装置（１７）を有するフロントフランジ（１
    ３）に結合している前記請求項１〜１１のいずれかに記
    載の掘削機のブ−ムシステム。