JPH0610369A - 地下壁の防振構造 - Google Patents

地下壁の防振構造

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JPH0610369A
JPH0610369A JP4169309A JP16930992A JPH0610369A JP H0610369 A JPH0610369 A JP H0610369A JP 4169309 A JP4169309 A JP 4169309A JP 16930992 A JP16930992 A JP 16930992A JP H0610369 A JPH0610369 A JP H0610369A
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JP
Japan
Prior art keywords
vibration
wall
underground
underground wall
building
Prior art date
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Pending
Application number
JP4169309A
Other languages
English (en)
Inventor
Tomotaka Hiramatsu
友孝 平松
Hisayoshi Hashizume
尚慶 橋詰
Jun Kawakami
純 川上
Masami Takagi
政美 高木
Yoshiaki Nagataki
慶明 長瀧
Toru Kawarazuka
透 河原塚
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Taisei Corp
Original Assignee
Taisei Corp
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Publication date
Application filed by Taisei Corp filed Critical Taisei Corp
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Publication of JPH0610369A publication Critical patent/JPH0610369A/ja
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  • Underground Structures, Protecting, Testing And Restoring Foundations (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】施工が簡単で、且つ、振動発生源の近傍であっ
ても施工でき、更には、地下鉄振動や固体伝搬音等で問
題となる50〜70Hzの振動を対象として、建物の比
較的広範囲に渡り低減可能な地下壁の防振構造を目的と
している。 【構成】所定の地盤7下が掘削されていて、その掘削側
面に擁壁等からなる連続壁1が配設され、その連続壁1
と所定の間隔をあけて建物2の地下壁2aが面してい
る。その連続壁1と地下壁2aの間の間隙からなる溝3
に直径2〜3cm程度のゴム球4が多数個,充填されてい
る。そして、上記多数のゴム球4及びそのゴム球4間の
空隙による防振壁によって、地盤を伝搬してくる振動を
低減する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、地盤を介して伝搬して
くる振動を防振することで、地下壁を介して建物内に入
力される振動を低減する地下壁の防振構造に関する。
【0002】
【従来の技術】鉄道軌道や公道等に近接した建物では、
軌道や公道を往来する車両等によって発生した振動が、
地盤を伝搬して建物の地下壁から該建物内に入力され、
その入力された振動自体,あるいはその振動による建物
の内装材から放射する固体伝搬音が、その建物内の居住
者等に影響を与える。
【0003】このために、建物の地下壁から入力される
振動を低減する目的で、地下壁に防振構造を備えること
が従来から行われている。その地下壁の防振構造とし
て、従来においては、例えば,地下壁外周に、空溝を設
けたり、発泡スチロール等の緩衝材を設けていた。上記
空溝による防振構造は、地下壁外周と所定間隔をあけて
囲うように山留め壁又は擁壁からなる連続壁を設けるこ
とで、地盤を伝搬してくる振動を、上記地下壁と連続壁
との間に形成されている空間である空溝によって低減し
て、地下壁に入力される振動を低減するものである。
【0004】また、上記発泡スチロール等の緩衝材によ
る防振構造では、発泡スチロールや発泡ウレタンからな
る緩衝材を、地下壁外周と地盤間に挿入することで、上
記緩衝材による緩衝壁を形成し、地盤を介して伝搬して
きた振動を上記緩衝壁で吸収して、地下壁に入力される
振動を低減するものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来の防振構造において、空溝による防振構造に
あっては、連続壁で地盤からの土圧を独立支持させる必
要があり、そのために永久アンカー等によって上記連続
壁を地盤から支持させることが実施されるが、上記永久
アンカーを設置するだけの場所を必要とするため、公道
敷地や鉄道軌道等の振動発生源が地下壁近傍に存在して
いる場合には、上記永久アンカーと振動発生源の構築物
とが干渉してしまい、または永久アンカーを設置する場
所が公道側であることから、空溝を構築することができ
ないという問題がある。
【0006】また、上記発泡スチロール等の緩衝材によ
る防振構造にあっては、緩衝材である発泡スチロールや
発泡ウレタンに土圧を受けても破損しないだけの堅さを
持たせる必要があるが、そのような堅さの発泡スチロー
ルや発泡ウレタンを緩衝材として使用すると、地下鉄振
動や固体伝搬音等で問題となる50〜70Hzの振動が
上記緩衝材で低減されずに、そのまま地下壁に入力され
てしまうという問題がある。
【0007】本発明は、上記のような問題点に着目して
なされたもので、施工が簡単で、且つ、振動発生源の近
傍であっても、特に,上記地下鉄振動や固体伝搬音等で
問題となる50〜70Hzの振動を対象に建物の比較的
広範囲に渡り低減可能な地下壁の防振構造を目的として
いる。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の地下壁の防振構造は、地下壁の外周に溝を
形成し、その溝に多数のゴム球を充填して防振壁を形成
したことを特徴としている。上記溝は、例えば地下壁外
周の地盤を掘削して形成してもよいし、地下壁に沿って
連続壁を構築して該地下壁と連続壁との間隙によって溝
を構築してもよい。
【0009】
【作用】地下壁の外周に形成した溝に多数のゴム球を充
填することで、多数のゴム球とそのゴム球間の空隙とに
よる地盤振動に対する防振壁が形成される。これによっ
て、地盤を介して伝搬されてくる振動が地下壁に入力さ
れる前に、上記多数のゴム球及び空隙とからなる防振壁
に吸収されて、地下壁に入力する振動が低減する。
【0010】このとき、地盤を介して伝搬されてくる振
動は、振動源である交通機関の種類や工場等によって卓
越周波数が相違しているが、溝に充填するゴム球の堅さ
を適度に選択することで、上記任意の卓越周波数を対象
として伝搬してくる振動を低減することができる。特
に、この多数のゴム球及び空隙で構成されるバネ系は、
発泡スチロールや発泡ウレタン等の緩衝材と比較して充
分に柔らかい弾力性を有しているため、地下鉄振動や固
体伝搬音等として問題となる50〜70Hzの振動に対
しても充分な低減効果が期待できる。
【0011】また、本発明の防振構造では、地下壁の外
周に溝が形成できるだけの幅があれば構築可能であるの
で、鉄道等の振動発生源に近接した建物の地下壁等にも
採用することができる。また、連続壁を構築して空溝を
構築しても、そこにゴム球を充填し圧力に耐えられる蓋
をすることで、連続壁にかかる土圧が、該ゴム球を介し
て地下壁に伝達されるので、地下壁に永久アンカーを設
ける必要がなくなる。
【0012】
【実施例】本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
まず構成を説明すると、図1に示すように、所定の地盤
7下が掘削されていて、その掘削側面に擁壁等からなる
連続壁1が配設され、その連続壁1と所定の間隔をあけ
て建物2の地下壁2aが面している。その連続壁1と地
下壁2aの間の間隙からなる溝3に直径2〜3cm程度の
ゴム球4が多数個,充填されている。
【0013】そのゴム球4が挿入されている溝3の下端
部には、柔らかい弾力性を有した材料によって止水膜5
が形成されて、地中から地下水が上記溝3に入らないよ
うになっていると共に、その溝3上端部分にも上記と同
様な止水処理の止水膜6が施されている。このような構
成からなる地下壁2aの防振構造の施工手順は、図2に
示すように、まず、地下壁2aを構築する地盤7を掘削
して根切りして、その側面に連続壁1を構築する共に、
その構築した連続壁1を、切梁8及び腹起し9で支持さ
せる。
【0014】次に、最下階の地下壁2a構造物を構築す
る高さまで上記連続壁1に沿って捨て型枠10を配設
し、ゴム製等の取り付けスペーサで連続壁1との間隙を
保持せしめたのち、その捨て型枠10内に鉄筋を配設し
たり、コンクリートを打設したりして最下階の構造物2
a,2bを構築する。次に、その形成した最下階の構造
物の地下壁2aと連続壁1の間に多数のゴム球4を挿入
し、該ゴム球4を上方から圧縮して溝3内へゴム球4を
密に充填させ、その充填したゴム球4を介して連続壁1
を地下壁2aに支持させるようにする。
【0015】次に、一つ上階の地下階構造物の構築高さ
にある,切梁8及び腹起し9を撤去した後、上記と同様
にして、図3にように捨て型枠10を配設して、図4の
ようにその階の構造物を構築し、その構築物と連続壁1
との間にゴム球4を挿入し、該ゴム球4を上方から押し
込んで密に充填する。上記施工を繰り返して、地上階ま
で施工した後、上端部を押さえコンクリート11で押さ
えると共に、そのコンクリート11と連続壁1の上端部
との間に形成される隙間に柔らかい弾力性を有した材料
6等で止水処理を施し、上記ゴム球4を充填した溝3に
雨水等が侵入しないようにする。
【0016】上記のように構築された地下壁2aの防振
構造では、地下鉄等の振動発生源で発生した振動が地盤
7を伝搬してきても、建物2の地下壁2aに入力される
前に、連続壁1,及び溝3に充填された多数のゴム球4
とそのゴム球4間の空隙とからなる防振壁に吸収され
て、地下壁2aを介して建物2内に入力される振動が低
減する。
【0017】このように、上記多数のゴム球4及び空隙
で構成されるバネ系と、連続壁1によって防振構造が形
成されて、地盤7を介して伝搬されてくる交通振動等の
振動のうちの地下壁2aを介して建物2内に入力される
振動を低減することができる。このとき、その伝搬して
くる振動や固体伝搬音の卓越周波数は、交通機関の種類
などの振動発生源によって相違しているが、それぞれ所
定堅さのゴム球4を適宜選択することで、目的の卓越周
波数を含めた地盤振動を低減することができる。
【0018】特に、本実施例による多数のゴム及び多数
の空隙によって構成されるバネ系は、従来の緩衝材であ
る発泡スチロールや発泡ウレタンと比較して充分に柔ら
かい弾性力をもっているので、地下鉄振動や固体伝搬音
等で問題となる50〜70Hzの振動に対しても大きな
低減効果を期待することができる。また、防振構造とし
て、連続壁1とゴム球4を介装する溝3を構築できるだ
けの幅があれば、本実施例の防振構造を構築可能となる
ため、地下鉄等の振動発生源に近接した地下壁2aに対
しても設置可能である。
【0019】次に、第2実施例の地下壁2aの防振構造
を説明する。この第2実施例の防振構造は、図5に示す
ように、建物2の地下壁2aの外周の地盤7を掘削して
形成された溝3に多数のゴム球4が充填されて構成され
ている。この防振構造の施工手順は、先に建物2躯体の
地下構造物を地盤7下に構築した後、その地下構造物の
地下壁2aに沿って溝3を掘削し、また、その溝3の縁
に縁取りコンクリート12を打設する。
【0020】そして、その掘削した溝3に多数のゴム球
4を充填した後、上方から上記ゴム球4を圧縮し、地盤
7表面にて上部押さえコンクリート11を打設してゴム
球4の圧縮負荷状態を保持せしめる。このとき、上部押
さえコンクリート11と縁取りコンクリート12との間
に形成される間隙に緩衝材13を介装する。上記のよう
な構成の地下壁2aの防振構造にあっても、上記第1実
施例と同様な作用及び効果を発生する。
【0021】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明の地下
壁の防振構造は、鉄道等の振動発生源の近傍にある建物
の地下壁にも採用可能で、しかも、特に,地下鉄振動や
固体伝搬音等で問題となる50〜70Hzの振動を対象
として建物の比較的広範囲に渡り低減効果をもたらすこ
とができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施例の地下壁の防振構造を示す
断面図である。
【図2】本発明に係る実施例の最下階の地下壁部分に対
応する溝のゴム球を充填したことを示す断面図である。
【図3】一つ上の階部分に捨て型枠を配設したところを
示した断面図である。
【図4】一つ上の階部分を構築したところを示した断面
図である。
【図5】本発明に係る第2実施例の地下壁の防振構造を
示す断面図である。
【符号の説明】
1 連続壁 2 建物 2a 地下壁 3 溝 4 ゴム球 7 地盤
フロントページの続き (72)発明者 高木 政美 東京都新宿区西新宿一丁目25番1号 大成 建設株式会社内 (72)発明者 長瀧 慶明 東京都新宿区西新宿一丁目25番1号 大成 建設株式会社内 (72)発明者 河原塚 透 東京都新宿区西新宿一丁目25番1号 大成 建設株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地下壁の外周に溝を形成し、その溝に多
    数のゴム球を充填して防振壁を形成することを特徴とす
    る地下壁の防振構造。
JP4169309A 1992-06-26 1992-06-26 地下壁の防振構造 Pending JPH0610369A (ja)

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JP4169309A JPH0610369A (ja) 1992-06-26 1992-06-26 地下壁の防振構造

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007303140A (ja) * 2006-05-11 2007-11-22 Kinki Chisui Kk 収納庫構造
CN109653257A (zh) * 2018-12-04 2019-04-19 中航勘察设计研究院有限公司 一种用于主动减震的地下结构
CN113700048A (zh) * 2021-07-22 2021-11-26 北京工业大学 一种地铁车站与地连墙间的分段式减震隔层

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JP2007303140A (ja) * 2006-05-11 2007-11-22 Kinki Chisui Kk 収納庫構造
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