JP2689891B2 - 建築物の振動絶縁構造 - Google Patents

建築物の振動絶縁構造

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JP2689891B2 JP1700694A JP1700694A JP2689891B2 JP 2689891 B2 JP2689891 B2 JP 2689891B2 JP 1700694 A JP1700694 A JP 1700694A JP 1700694 A JP1700694 A JP 1700694A JP 2689891 B2 JP2689891 B2 JP 2689891B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、建築物の振動絶縁構
造に係り、特に設備配管を通して建築物内部に伝わる振
動を絶縁する構造に関する。
【0002】
【従来の技術】コンサートホール、視聴覚室、録音スタ
ジオ等の建築物は、周辺からの騒音や振動の影響を受け
ず静寂を確保することが必要である。特にこれらの建築
物では、地下鉄や地上線を含む鉄道による地中内伝搬振
動を如何に絶縁するかが大きな問題となる。鉄道等の土
中伝搬振動による騒音、振動の対策として従来より、建
築物の外側に地中連続壁を形成する山留め壁を設け、こ
の山留め壁と建築物基礎部の間に緩衝材を設けることが
行われている。緩衝材としては、振動による変位に対し
て伸縮継手(expansion joint )として機能する材料が
用いられる。
【0003】一方、建築物には土中を通って給水管、排
水管、汚水管、連結送水管、ガス管等の各種設備配管が
引き込まれる。これらの設備配管を伝わる振動について
も絶縁することが必要である。これらの設備配管のう
ち、給水管、排水管、汚水管、連結送水管等について
は、建築物の地中基礎部の側壁を貫通して建築物内部に
引き込み、その引き込み部にゴム等による防振継手を設
けることで振動絶縁が可能である。
【0004】図7は、そのような防振継手を用いた配管
引き込み構造を示す。建築物の基礎部外壁61の外側に
緩衝材62を介して山留め壁63が設けられ、これが土
中を伝搬する矢印で示す振動を絶縁する振動絶縁構造と
なっている。土中に埋設された配管64は、緩衝材62
及び建物外壁61を貫通して内部に引き込まれる。内部
配管65と外部から引き込まれた配管64の間は防振継
手65により連結される。配管64の防振継手65側端
部は防振ゴム附き支持具67により支持され、配管65
の防振継手65側端部は固定の支持具66により支持さ
れる。
【0005】しかし、上述の各種設備配管のうちガス管
については、安全上、絶対に漏洩があってはならないた
め、ゴム材料等を用いた防振継手を用いることができな
い。そのためガス管に関しては、図8に示すような引き
込み構造が用いられる。土中に埋設されたガス本管71
から分岐された金属製の配管72は、建築物基礎部の緩
衝材73及び山留め壁74の部分を貫通させることなく
地上部に立ち上げ、地上部外壁75を貫通させて内部に
引き込む。内部配管76は、防振支持具77、防振吊り
具78、固定の吊り具79等により支持されて配設され
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】以上のように従来の建
築物の振動絶縁構造では、各種設備配管のうちガス管に
ついては、ガス漏洩防止のために、建築物基礎部の山留
め壁部を貫通させて防振継手を用いることができず、従
って建築物地上部で引き込まなければならないため、無
理なレイアウトが要求されていた。また防振継手を用い
ることができないため、ガス管部について振動絶縁効果
を充分に発揮することが難しい。更に、無理なレイアウ
トを行うためにコストアップにもつながる。
【0007】この発明は、上述した問題を解決して、無
理なレイアウトを行うことなく、低コストで配管部の振
動絶縁効果を発揮できるようにした建築物の振動絶縁構
造を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明は、建築物の地
中基礎部外側に緩衝材を介して山留め壁を設けた振動絶
縁構造において、屋外土中からの配管が前記地中基礎部
外壁を貫通して前記建築物内に引き込まれ、この引き込
まれた配管と前記建築物の内部配管との間が蛇腹状金属
製可撓管を介して連結され、且つ前記内部配管の前記蛇
腹状金属製可撓管近傍にブロッキングマスが設けられて
いることを特徴とする。
【0009】
【作用】この発明によると、地震時の地盤ズレに対処す
るために用いられる蛇腹状金属製可撓管と、振動吸収用
のブロッキングマス(コンクリート巻)とを組み合わせ
ることにより、設備配管について防振継手と同程度の振
動絶縁を図ることができる。蛇腹状金属製可撓管は防振
継手と異なり、ガス管に用いてもガス漏洩のおそれがな
いことは、実績が示している。従ってガス管を従来のよ
うに地上部まで立ち上げて引き込む必要がなく、山留め
壁が設けられた地中基礎部を貫通させて引き込むことが
できるから、配管のレイアウトが容易になり、コスト低
減も図られる。
【0010】
【実施例】以下、図面を参照して、この発明の実施例を
説明する。図1(a)は、この発明の一実施例に係る建
築物のガス管引き込み部の構造であり、同図(b)はそ
のブロッキングマス19の部分の断面図である。建築物
の地中基礎部外壁11の外側に、伸縮継手としての緩衝
材12を介して山留め壁13が設けられている。山留め
壁13と緩衝材12の組み合わせは、材料密度の違いに
よる反射を利用して振動伝搬を抑えるものである。した
がって山留め壁13には、周囲の土砂より比重の高い材
料、例えば鉄筋コンクリートが用いられ、緩衝材12に
は山留め壁13より比重の小さい材料、例えば、発泡ポ
リスチレン(スタイロフォーム)、防振ゴム、発泡ポリ
ウレタン等が用いられる。
【0011】建築物の地中基礎部外壁11の山留め壁1
3の上部には、予め貫通孔15が設けられていて、緩衝
材12及び外壁11を貫通してガス管14bが挿入され
ている。ガス管14bと外壁貫通孔15との間はリンク
シール16によりシールされている。緩衝材12の貫通
部にも、シール材17が詰められている。例えば緩衝材
12が発泡ポリスチレンの場合、シール材17には発泡
ポリウレタン等が用いられる。
【0012】外壁11に挿入されたガス管14bの屋外
端部は、蛇腹状金属製可撓管18aを介して更に土中ガ
ス管14aに連結されている。この蛇腹状金属製可撓管
18aは地盤のズレ対策として設けられている。ガス管
14bの建物内部の端部も同様に、蛇腹状金属製可撓管
18bを介して内部ガス管14cに連結されている。蛇
腹状金属製可撓管18a,18bは、図2に示すような
形状の鉄製管であり、その厚みt、管径D、長さL、蛇
腹状部のピッチPi等が最適設定されたものを選ぶ。
【0013】内部ガス管14cの蛇腹状金属製可撓管1
8bとの連結部近傍には、ブロッキングマス19が取り
付けられている。ブロッキングマス19は10φ鉄筋点
付けを利用した、ガス管の管面積の10倍の面積を持つ
500mm2 ×100mmのコンクリート巻とする。ガス管
14bの蛇腹状金属製可撓管18b側の端部及びブロッ
キングマス19は、1階床コンクリートに防振ゴム付き
支持具20a及び20bによりそれぞれ吊り下げられて
支持されている。内部ガス管14cは、更に1階床コン
クリートに固定の支持具21により吊り下げられて支持
されている。
【0014】この実施例によれば、ガス管を建築物基礎
部を貫通させ、且つ蛇腹状金属製可撓管18bとブロッ
キングマス19を組み合わせて振動絶縁構造を作ること
により、防振継手を用いることなく、防振継手を用いた
場合と同様の絶縁効果を得ることができる。以下にこの
実施例の振動絶縁効果を実験データにより明らかにす
る。
【0015】図3は、実験条件であり、外径165φ、
内径150φのガス管31a,31bを蛇腹状金属製可
撓管32で連結し、一方のガス管31b側にブロッキン
グマス33を取り付け、他方のガス管31aにインパル
スハンマーにより振動を与えて、いくつかの点(▼で示
す)にピックアップを取り付けて各点の加速度レベルを
測定した。加振周波数を可変して、加振力で規格化した
各部の相対加速度レベルを測定した結果が図5である。
図5では、加振側A、ブロッキングマス(BM)33の
手前B、及びブロッキングマス33の奥Cでの相対加速
度レベルを示している。ブロッキングマス33の奥Cで
の相対加速度レベルと加振側Aでのそれの差は、オーバ
ーオールで約−21dBであり、蛇腹状金属製可撓管と
ブロッキングマスの組み合わせによる振動絶縁効果が充
分大きいことが分かる。
【0016】比較のため、防振継手による振動絶縁効果
の実験データを示す。図4は、防振継手41を用いた場
合(a)と用いない場合(b)の実験条件を示してい
る。実験に用いたガス管は、外径114φ、内径100
φである。このとき各部の相対加速度レベルの周波数依
存性測定結果が図6である。防振継手を用いた場合と用
いない場合の相対比較結果は、オーバーオールで約−1
8dBである。以上の実験結果から、蛇腹状金属製可撓
管とブロッキングマスの組み合わせによる振動絶縁効果
の方が防振継手を用いた場合より若干大きいことが分か
る。
【0017】実施例では、ガス管での振動絶縁構造を説
明したが、この発明はこれに限られる訳ではなく、給排
水管等他の設備配管についても同様の振動絶縁構造を採
用することができる。また実施例では、ガス管を山留め
壁上方で緩衝材を貫通させて建築物内に引き込んだが、
山留め壁と緩衝材を同時に貫通させて引き込むようにし
てもよい。
【0018】
【発明の効果】以上述べたようにこの発明によれば、蛇
腹状金属製可撓管とブロッキングマスとを組み合わせる
ことにより、ガス管を含む設備配管について建築物の地
中基礎部の山留め壁部を貫通させて引き込んで、安全性
を確保しながら防振継手と同程度の振動絶縁を図ること
ができる。またこの発明によればガス管を地上部まで立
ち上げて引き込む必要がなく、配管のレイアウトが容易
になり、コスト低減も図られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の一実施例によるガス管引き込み構
造を示す。
【図2】 同実施例に用いる蛇腹状金属製可撓管を示
す。
【図3】 実施例による振動絶縁効果の実験条件を示
す。
【図4】 従来技術による振動絶縁の実験条件を示す。
【図5】 図3の実験による測定データを示す。
【図6】 図4の実験による測定データを示す。
【図7】 従来の振動絶縁構造を示す。
【図8】 従来のガス管引き込み構造を示す。
【符号の説明】
11…基礎部外壁、12…緩衝材、13…山留め壁、1
4a,14b,14c…ガス管、15…貫通孔、16…
リンクシール、17…発泡ウレタン、18a,18b…
蛇腹状金属製可撓管、19…ブロッキングマス、20
a,20b…防振ゴムつき支持具、21…固定支持具。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建築物の地中基礎部外側に緩衝材を介し
    て山留め壁を設けた振動絶縁構造において、 屋外土中からの配管が前記地中基礎部外壁を貫通して前
    記建築物内に引き込まれ、 この引き込まれた配管と前記建築物の内部配管との間が
    蛇腹状金属製可撓管を介して連結され、且つ前記内部配
    管の前記蛇腹状金属製可撓管近傍にブロッキングマスが
    設けられていることを特徴とする建築物の振動絶縁構
    造。
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