JPH06103535A - 薄膜磁気ヘッド及びその製造方法 - Google Patents

薄膜磁気ヘッド及びその製造方法

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JPH06103535A
JPH06103535A JP24757192A JP24757192A JPH06103535A JP H06103535 A JPH06103535 A JP H06103535A JP 24757192 A JP24757192 A JP 24757192A JP 24757192 A JP24757192 A JP 24757192A JP H06103535 A JPH06103535 A JP H06103535A
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JP
Japan
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film
electrode
magnetic head
etching
pattern
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JP24757192A
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English (en)
Inventor
Takashi Kawabe
隆 川邉
Toshihiro Okada
智弘 岡田
Takao Imagawa
尊雄 今川
Eiji Ashida
栄次 芦田
Moriaki Fuyama
盛明 府山
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】優れた信頼性と高いパターン精度を兼ね備えた
電極を有する薄膜磁気ヘッドと、その製造方法を提供す
る。 【構成】MRヘッドの電極膜を、Wから成る低抵抗層
と、Nbから成る密着層で構成する。また、この多層膜
を、フッ素系ガスプラズマを用いた反応性エッチング法
でエッチングし、パターン作製する。 【効果】密着力が大きい電極膜が得られる。また、MR
センサ部分にダメージを与えずに、高精度なエッチング
電極パターンが作製できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、薄膜磁気ヘッドとその
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】磁気記録装置の記録密度を増加させるた
めに、高感度な再生用磁気ヘッドとして、磁気抵抗効果
型ヘッド(以下、MRヘッドと略す)が注目されてい
る。このMRヘッドでは、磁気抵抗効果膜センサ部分に
電流を流すため、電極膜パターンが必要である。この電
極膜パターンに要求される特性として、電気抵抗が小
さいこと、センサ部分や他の部分との密着力が高く、
かつ磁気記録媒体との摺動面に露出しても、信頼性に優
れていること、電極間隔でトラック密度やオフトラッ
ク特性が決められる場合が多いため、精度良くパターン
作製できること、等が挙げられる。
【0003】この電極膜の膜構成として、これまで以下
のような例が提案されている。
【0004】例えば、特開平2−68706号公報には、タン
グステン薄膜と、その上部もしくは下部に設けたチタ
ン,クロム,タンタル,ジルコニウム,ハフニウム,チ
タン−タングステン合金から成るMRヘッドの電極膜が
開示されている。
【0005】また、特開平3−268372 号公報には、接着
層としてモリブデンを用いたMRヘッドの電極膜が開示
されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、上記いずれ
の公知例でも、電極パターンの作製方法については具体
的な記述が見られず、上記の材料を用いて、電気抵抗や
信頼性などを改善した場合でも、精度良くMRヘッドを
作製する方法に関しては、何ら知見が得られなかった。
【0007】本発明の目的は、これらの欠点を克服し
て、高精度なパターン作製が可能である電極膜を有する
薄膜磁気ヘッドと、その製造方法を提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の薄膜磁気ヘッド
は、少なくとも磁気抵抗効果膜と、磁気抵抗効果膜に電
流を供給する電極膜とを有し、磁気媒体上に記録された
情報を再生する薄膜磁気ヘッドにおいて、電極膜が、フ
ッ素ラジカルもしくはフッ素イオンを含むプラズマを用
いた反応性エッチング法でパターン作製できる材料から
成ることを特徴としている。
【0009】一般に、電極膜パターンの作製方法として
は、ウェットエッチング法,イオンミリング法,リフト
オフ法,プラズマによる反応性エッチング法等が挙げら
れるが、パターン精度を向上させるには、マスク材との
選択比を大きくできる反応性エッチング法を用いるのが
望ましい。特に、MRヘッドの場合、電極エッチング後
に下地表面に現われるセンサ部分がエッチングダメージ
を受けると、ヘッド特性が変わってしまうため、下地と
のエッチング選択比をも充分に考慮しなければならな
い。
【0010】このため、エッチングガスは、金属膜のエ
ッチングに実績があり、かつ腐食性の塩素イオンを残さ
ないフッ素系ガスを用いるのが望ましい。しかし、公知
例に挙げられた金属膜のうち、タングステンはフッ素系
ガスでエッチングできるが、チタン,クロム,タンタ
ル,ジルコニウム,ハフニウム,チタン−タングステン
合金,モリブデンは、フッ素系ガスによる反応性エッチ
ング法では、エッチング速度が小さいか、もしくは実質
的にほとんどエッチングされないため、高精度なパター
ン作製が困難である。
【0011】発明者らは、検討の結果、密着膜として優
れた特性を示すニオブが、フッ素系ガスによりエッチン
グできることを見出し、これを適用して、信頼性とパタ
ーン精度を両立できる電極膜構成を実現した。すなわ
ち、本発明は、電極膜が、タングステン及びニオブのい
ずれか、もしくは両方から成ることを特徴とする。
【0012】また、本発明は、電極膜が、タングステン
から成る低抵抗部分と、その低抵抗部分の上部または下
部のいずれか、もしくは両方に存在するニオブから成る
密着層部分とを含むことを特徴とする。これは、通常の
タングステン膜は多孔性で応力が大きいため、タングス
テン膜単独では密着力が小さい場合が多いからである。
【0013】また、本発明は、電極膜が、タングステン
及びニオブを含む合金から成ることを特徴とする。
【0014】一方、このように、下地であるセンサ部分
とのエッチング選択比を考慮した場合は、磁気抵抗効果
膜の電極に接している側に、フッ素ラジカルもしくはフ
ッ素イオンを含むプラズマを用いた反応性エッチング法
では実質的にほとんどエッチングされない膜を設けるこ
とが望ましい。この膜は、クロム,チタン,ニッケル,
鉄,コバルトのいずれか、もしくは少なくとも一つを含
む合金を用いるのが望ましい。
【0015】この膜は、上記のように、エッチングのス
トッパ膜として特に1層設けても良いし、また磁気抵抗
効果膜にバイアスを印加するためのソフト膜やシャント
膜と兼用にしても良い。さらに、ヘッド特性を損なわな
いかぎり、磁気抵抗効果膜自身で、このストッパ膜を兼
用しても良い。
【0016】また、本発明の実施例には示さないが、上
記の特徴を持つMRヘッドに、記録用の誘導型磁気ヘッ
ドを積層して、記録再生を行なうデュアル型薄膜磁気ヘ
ッドを作製しても良い。
【0017】一方、本発明の薄膜磁気ヘッドの製造方法
では、電極膜パターンの作製工程として、この構成を有
する電極膜を成膜する工程と、続いてその電極膜の上部
に、マスク材パターンを作製する工程と、フッ素ラジカ
ルもしくはフッ素イオンを含むプラズマを用いた反応性
エッチング法で、そのマスク材パターンを電極膜に転写
して電極パターンを作製する工程とを含むことを特徴と
する。
【0018】電極膜の成膜方法は、スパッタリングや蒸
着等の方法を用いることができる。また、マスク材は、
フッ素ラジカルもしくはフッ素イオンを含むプラズマ
で、反応性エッチング速度が小さい材料として、例え
ば、ポジ型のホトレジストやスパッタカーボン膜(酸素
プラズマでパターン作製できる)、他の金属膜(イオン
ミリングでパターン作製できる)などを用いることがで
きる。
【0019】
【作用】表1に、SF6 ガスプラズマを用いた反応性イ
オンエッチングによる、種々の金属とポジ型ホトレジス
トのエッチング速度を示す。
【0020】
【表1】
【0021】平行平板型エッチング装置を用い、ガス圧
力は10Paで一定とした。
【0022】この図から、タングステンとニオブのエッ
チング速度が大きく、本発明の電極材料として好ましい
ことがわかる。これは、タングステンとニオブのフッ化
物の沸点が比較的低く気化しやすいこと、かつ、フッ化
物の標準生成エネルギが大きく生成しやすいこと等が原
因と考えられる。
【0023】一方、クロムやパーマロイのエッチング速
度はほとんど0であり、実質的にエッチングされない。
このため、エッチングストッパは、これらの膜が適して
いることがわかる。
【0024】また、ホトレジストのエッチング速度は、
タングステンやニオブの約1/3から1/4であり、ホ
トレジストをマスク材として用いると、タングステン及
びニオブから成る電極が、精度良くエッチング作製でき
る。
【0025】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を用いて説明す
る。図1は、本発明の一実施例としての薄膜磁気ヘッド
の構造を表わす正面図(磁気記録媒体との対向面から見
た図)である。
【0026】それぞれ、セラミック基板101,下地膜
としてのアルミナ膜102,下部シールドとしてのNi
Fe膜103,下部ギャップとしてのアルミナ膜10
4,磁区制御膜としてのFeMn膜105,磁気抵抗効
果膜としてのNiFe膜106,シャントバイアス膜と
してのTa膜107,ソフトバイアス膜としてのFeN
iCr膜108,電極膜としてのW膜109,電極膜の
上下に設けた密着膜としてのNb膜110,上部ギャッ
プとしてのアルミナ膜111,上部シールドとしてのN
iFe膜112,保護膜としてのアルミナ膜113を表
わしている。電極パターン109及び110は、SF6
スを用いた反応性イオンエッチング法で作製し、精度良
く形成できた。また、Nb膜110が密着力を増加させ
たため、ヘッド作製中の電極膜剥離不良は発生しなかっ
た。
【0027】図2は、本発明の一実施例としての薄膜磁
気ヘッドの製造方法を表わす工程断面図である。それぞ
れ、ヘッドを磁気記録媒体との対向面から見た正面図を
表わしている。また、簡単のため、図1中に示したセラ
ミック基板101,下部シールドとしてのNiFe膜1
03,下部ギャップとしてのアルミナ膜104,磁区制
御膜としてのFeMn膜105,上部ギャップとしての
アルミナ膜111,上部シールドとしてのNiFe膜1
12は、図2中では省略し、本発明に関連する磁気抵抗
効果膜と電極部分のみを描いてある。
【0028】まず、図2(a)に示したように、下地膜
102上に、磁気抵抗効果膜としてのNiFe膜10
6,シャントバイアス膜としてのTa膜107,ソフト
バイアス膜としてのFeNiCr膜108,エッチング
ストッパ膜としてのCr膜201の合計4層膜を成膜し、
センサパターンを作製した後、電極膜として、Nb(厚
さ20nm)/W(0.3μm)/Nb(20nm)の3
層膜202を成膜した。続いて、図2(b)に示したよ
うに、ポジ型ホトレジストパターン203(1μm)を
作製した。次に、CF4+5%O2混合ガスを用いた反応
性イオンエッチング法で電極膜202をエッチングし、
図2(c)に示したように、電極パターンを作製した。
エッチング条件は、ガス圧力6Pa、投入電力100W
とした。この時、電極膜202の下部にエッチングスト
ッパ用Cr膜201があるため、エッチングによってセ
ンサ部分がダメージを受けることが無く、優れた再生特
性を維持することができた。また、WとNbのエッチン
グ速度が大きく、ホトレジストに対するエッチング選択
比が大きいため、得られた電極のパターン精度は3σで
±0.3μm となり、高精度加工が実現できた。その
後、ホトレジスト203を除去し、図2(d)に示す構造
の薄膜磁気ヘッドを得た。
【0029】
【発明の効果】本発明によれば、低い電気抵抗と優れた
信頼性、及び高いパターン精度を兼ね備えた電極パター
ンを有するMRヘッドが実現できた。また、センサ部分
にダメージを与えること無く、高精度な電極パターンを
作製するための薄膜磁気ヘッドの製造方法を提供するこ
とができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例としての薄膜磁気ヘッドの構造
を表わす断面図。
【図2】本発明の実施例としての薄膜磁気ヘッドの製造
工程を表わす断面図。
【符号の説明】
101…セラミック基板、102,104,111,1
13…アルミナ膜、103,106,112…NiFe
膜、105…FeMn膜、107…Ta膜、108…F
eNiCr膜、109…W膜、110…Nb膜。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 芦田 栄次 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内 (72)発明者 府山 盛明 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】磁気抵抗効果膜と、前記磁気抵抗効果膜に
    電流を供給する電極膜とを含み、磁気媒体上に記録され
    た情報を再生する薄膜磁気ヘッドにおいて、 前記電極膜が、フッ素ラジカルもしくはフッ素イオンを
    含むプラズマを用いた反応性エッチング法でパターン作
    製できる材料から成ることを特徴とする薄膜磁気ヘッ
    ド。
  2. 【請求項2】磁気抵抗効果膜と、前記磁気抵抗効果膜に
    電流を供給する電極膜とを含み、磁気媒体上に記録され
    た情報を再生する薄膜磁気ヘッドにおいて、 前記電極膜が、タングステン及びニオブのいずれか、も
    しくは両方から成ることを特徴とする薄膜磁気ヘッド。
  3. 【請求項3】請求項2において、前記電極膜が、タング
    ステンから成る低抵抗部分と、該低抵抗部分の上部また
    は下部のいずれか、もしくは両方に存在するニオブから
    成る密着層部分とを含む薄膜磁気ヘッド。
  4. 【請求項4】請求項2において、前記電極膜が、タング
    ステン及びニオブを含む合金から成る薄膜磁気ヘッド。
  5. 【請求項5】請求項1,2,3または4において、前記
    磁気抵抗効果膜の前記電極に接している側に、フッ素ラ
    ジカルもしくはフッ素イオンを含むプラズマを用いた反
    応性エッチング法では実質的にほとんどエッチングされ
    ない膜が存在している薄膜磁気ヘッド。
  6. 【請求項6】請求項5において、前記エッチングされな
    い膜が、クロム,チタン,ニッケル,鉄,コバルトのい
    ずれか、もしくは少なくとも一つを含む合金から成るこ
    とを特徴とする薄膜磁気ヘッド。
  7. 【請求項7】請求項2,3または4において、磁気抵抗
    効果膜パターンと、前記磁気抵抗効果膜パターンに電流
    を供給する電極膜パターンとを有し、磁気媒体上に記録
    された情報を再生する薄膜磁気ヘッドの製造方法におけ
    る前記電極膜パターンの作製工程として、前記電極膜を
    成膜する工程と、前記電極膜の上部に、マスク材パター
    ンを作製する工程と、フッ素ラジカルもしくはフッ素イ
    オンを含むプラズマを用いた反応性エッチング法で、前
    記マスク材パターンを前記電極膜に転写する工程とを含
    むことを特徴とする薄膜磁気ヘッドの製造方法。
JP24757192A 1992-09-17 1992-09-17 薄膜磁気ヘッド及びその製造方法 Pending JPH06103535A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001001396A1 (fr) * 1999-06-29 2001-01-04 Fujitsu Limited Tete magnetoresistive et dispositif de reproduction d'informations

Cited By (2)

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WO2001001396A1 (fr) * 1999-06-29 2001-01-04 Fujitsu Limited Tete magnetoresistive et dispositif de reproduction d'informations
US6493197B2 (en) 1999-06-29 2002-12-10 Fujitsu Limited Magneto-resistance effect type head and information reproducing apparatus

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