JPH06103509A - 磁気デイスク読み取り装置、および薄膜磁気ヘッド - Google Patents

磁気デイスク読み取り装置、および薄膜磁気ヘッド

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JPH06103509A
JPH06103509A JP25098092A JP25098092A JPH06103509A JP H06103509 A JPH06103509 A JP H06103509A JP 25098092 A JP25098092 A JP 25098092A JP 25098092 A JP25098092 A JP 25098092A JP H06103509 A JPH06103509 A JP H06103509A
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magnetic
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recording
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JP25098092A
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Shinichi Maki
新一 牧
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Fujitsu Ltd
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Fujitsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 磁気デイスク上に形成された記録トラックに
沿って磁気ヘッドを相対移動させて磁気記録情報を読み
取る磁気デイスク読み取り装置に関し、磁気デイスクを
小型化しても、記録トラックに対する磁気ヘッドの十分
なトレース精度を確保できる磁気デイスク読み取り装置
を提供することを目的としている。 【構成】 磁気ヘッド20は、前記記録トラック11の
記録幅方向に相互のギャップ位置をずらせる形式で前記
記録トラック11に沿って配置した複数の磁気ヘッド素
子21、22、23、24を備え、かつ、前記複数の磁
気ヘッド素子)のうちで前記記録トラックの記録幅を最
も広く検知しているものを刻々と選択して前記読み取り
に供させる選択回路30を有する構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気デイスク上に形成
された記録トラックに沿って磁気ヘッドを相対移動させ
て磁気記録情報を読み取る磁気デイスク読み取り装置、
および、この磁気デイスク装置に専ら使用される薄膜磁
気ヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】磁気デイスク上に形成された記録トラッ
クに沿っていわゆるリング型の磁気ヘッドを相対移動さ
せて記録トラックから磁気記録情報を読み取る磁気デイ
スク読み取り装置は、記録トラック読み取り用の磁気ヘ
ッドと、磁気ヘッドの出力信号から元のデジタル信号を
復調する再生回路とを含む。
【0003】記録トラック読み取り用の磁気ヘッドとし
て、特願昭63−91812号、特願平3−18003
9号等に例示される薄膜型のものが一般的である。これ
らの薄膜型磁気ヘッドは、支持基板上に形成した磁性体
薄膜に非磁性体薄膜を介して2層目の磁性体薄膜を積み
重ね、記録トラック幅に適合させてギャップ長さを整形
した磁性薄膜コアを有し、磁性体薄膜コアを積層方向と
ほぼ垂直に切断した断面に記録/再生ギャップを構成す
る。そして、薄膜から整形されたコイルが磁性薄膜コア
の内側と外側を巻回して往復する形式で配置され、コイ
ルは磁性体薄膜コアと協働して磁気ヘッドの機能部分
(磁気ヘッド素子)を構成する。
【0004】従来の薄膜型磁気ヘッドには、1本の記録
トラックに対して1個の磁性体薄膜コアが配置され、再
生時には、磁気ヘッドのトラッキング機構によって、薄
膜型磁気ヘッドが記録トラックを正確にトレースさせ
る。トラッキング機構は、薄膜型磁気ヘッドを磁気デイ
スクの半径方向に移動させる過程で、記録トラック幅に
ギャップ長さ全体を刻々と位置決めして一致させる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の磁気デイスク読
み取り装置は、1個の磁気ヘッド素子で記録トラックを
終始トレースするから、磁気ヘッド側には、記録トラッ
クに対する高度な追従性が要求される。何故なら、磁気
ヘッドが記録トラックを外れる度合いが高まると、検出
信号のレベルが下がる一方で記録トラックの外側で拾う
雑音レベルが上がり、再生回路で元のデジタル信号に復
調した際にエラー(読み誤り)を発生する可能性が高く
なるからである。
【0006】通常、磁気デイスク読み取り装置には、読
み取りデータのエラー検出回路が備えられ、読み誤りが
発生した場合には、記録トラック上の同じアドレス位置
に磁気ヘッドを案内して再度読み取りを遂行する仕組み
となっているが、読み取りの繰り返し回数が増せば、読
み取りに必要な時間が増して、システム全体の能率を低
下させる結果となる。
【0007】一方、磁気デイスク自体には、さらなる小
型化、小径化が要求され、記録密度の上昇に伴って記録
トラック幅がさらに狭まる傾向にある。記録トラック幅
が狭くなると、記録トラックの検出信号のレベルが下が
ることに加え、磁気ヘッドのギャップ長さも短くなって
従来の位置決め機構では十分なトレース精度を確保でき
なくなる。換言すれば、磁気ヘッド素子が記録トラック
からオフトラックする可能性が高まる。
【0008】従って、磁気デイスクの厳密な温度管理、
駆動モータの低振動化、外部振動の遮断機構の追加、磁
気ヘッドのトラッキング機構の微小移動と高速応答を可
能にすること等が要求され、コスト上昇等を通じて、シ
ステム全体としての磁気デイスク小型化の利点を相殺す
る結果となる。
【0009】本発明は、磁気デイスクを小型化しても、
磁気デイスクの厳密な温度管理、駆動モータの低振動
化、外部振動の遮断機構の追加、磁気ヘッドのトラッキ
ング機構の微小移動と高速応答を可能にすること等を必
要としない、しかも、記録トラックに対する磁気ヘッド
の十分なトレース精度を確保できる磁気デイスク読み取
り装置を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】図1は、請求項1の磁気
デイスク読み取り装置の模式図である。図1において請
求項1の磁気デイスク読み取り装置は、磁気デイスク1
0上に形成された記録トラック11に沿って磁気ヘッド
20を相対移動させて該記録トラック11から磁気記録
情報を読み取る磁気デイスク読み取り装置において、前
記磁気ヘッド20は、前記記録トラック11の記録幅方
向に相互のギャップ位置をずらせる形式で前記記録トラ
ック11に沿って配置した複数の磁気ヘッド素子21、
22、23、24を備え、かつ、前記複数の磁気ヘッド
素子21、22、23、24のうちで前記記録トラック
11の記録幅を最も広く検知しているものを刻々と選択
して前記読み取りに供させる選択回路30を有するもの
である。
【0011】請求項2の磁気デイスク読み取り装置は、
請求項1の磁気デイスク読み取り装置において、前記選
択回路は、前記複数の磁気ヘッド素子の出力を比較して
出力が最大のものを1つ選択する出力比較回路を含むも
のである。
【0012】請求項3の磁気デイスク読み取り装置は、
請求項1の磁気デイスク読み取り装置において、前記選
択回路は、前記複数の磁気ヘッド素子のデータ読み誤り
を検知して該読み誤りのないものを1つ選択するデータ
識別回路を含むものである。
【0013】請求項4の薄膜磁気ヘッドは、磁気デイス
ク読み取り用の薄膜磁気ヘッドにおいて、記録トラック
幅に適合させてギャップ長さを整形した磁性薄膜コア部
材が該ギャップ長さ方向と直角な方向に複数個積層さ
れ、かつ、それぞれの磁性薄膜コア部材が1本の記録ト
ラックをトレースする範囲内で相互にギャップ位置をギ
ャップ長さ方向にずらせて積層されているものである。
【0014】
【作用】請求項1の磁気デイスク読み取り装置では、1
個の磁気ヘッド素子で記録トラックを終始トレースする
のではなく、複数の磁気ヘッド素子21、22、23、
24で1本の記録トラック11をトレースして、複数の
磁気ヘッド素子21、22、23、24のうちで記録ト
ラック11を最も正確にトレースしているものを刻々と
選択して読み取りに用いる。従って、磁気ヘッド20側
には、複数の磁気ヘッド素子21、22、23、24が
カバーする記録トラック11よりもかなり広いトレース
幅が記録トラック11から外れてしまわない程度の追従
性を備えていれば十分である。
【0015】すなわち、1個の磁気ヘッド素子が記録ト
ラック11を外れても、複数の磁気ヘッド素子21、2
2、23、24による広いトレース幅が記録トラック1
1から外れてなければ、記録トラック幅の内側にギャッ
プ長さを位置させた別の磁気ヘッド素子が必ず存在す
る。例えば、図1の場合、磁気ヘッド素子21、22、
23が記録トラック11を外れているが、磁気ヘッド素
子24は、記録トラック幅の内側にギャップ長さを位置
させている。
【0016】そして、複数の磁気ヘッド素子21、2
2、23、24が仮に同一の記録トラックにおける同一
のトレース状態でほぼ等しい出力レベルを持つ(同一の
出力特性を有する)とすれば、図1の状態で磁気ヘッド
素子24は、複数の磁気ヘッド素子21、22、23、
24のうちで最大の検出信号レベルと最小の雑音レベル
を持つ。従って、磁気ヘッド24によれば、最小の読み
誤り可能性で記録トラック11の読み取りを遂行でき
る。
【0017】複数の磁気ヘッド素子は、記録トラックの
記録幅方向に相互のギャップ位置を例えばギャップ長さ
の10%づつずらせる形式で記録トラックに沿って配置
される。従って、複数の磁気ヘッド素子は、記録トラッ
クの同一番地の上空を順番に通過して、それぞれのギャ
ップで同一信号を検出する。選択回路は、直接的または
間接的にそれぞれのギャップがどれくらい正確に記録ト
ラックを捕らえているかを検知し、相互に比較し、最も
正確に捕らえている1個の磁気ヘッド素子を刻々と選択
して読み取りに使用する。
【0018】請求項2の磁気デイスク読み取り装置で
は、選択回路がそれぞれの磁気ヘッド素子が記録トラッ
クを捕らえている状況を磁気ヘッド素子の出力レベルか
ら間接的に検知する。ここでは、複数の磁気ヘッド素子
は、少なくとも選択回路に対しては、同一の記録トラッ
クにおける同一のトラッキング状態で同一レベルの検出
信号を出力する。そして、選択回路は、出力レベルが最
大の磁気ヘッド素子を最も正確に記録トラックをトレー
スしているものとみなす。
【0019】請求項3の磁気デイスク読み取り装置で
は、選択回路がそれぞれの磁気ヘッド素子が記録トラッ
クを捕らえている状況を磁気ヘッド素子の読み誤り頻度
から間接的に検知する。ここでは、磁気デイスク側には
規則性を付与した冗長なデータ記録がなされており、磁
気ヘッド側には、この規則性を利用して読み誤りの有無
を識別するエラー検出回路が設けられる。規則性を利用
したエラー検出の方法としては、記録トラックから読み
取ったデータを所定の演算式に代入した結果で識別する
方法(例えば生成多項式とCRCバイト)を掲げること
ができる。
【0020】複数の磁気ヘッド素子のそれぞれについ
て、記録トラックから読み取って復調されたデジタル信
号における読み誤りの有無が検知される。そして、選択
回路は、読み誤りの無い磁気ヘッド素子を最も正確に記
録トラックをトレースしているものとみなす。何故な
ら、ギャップ長さが記録トラックを部分的にでも外れた
磁気ヘッド素子では、記録トラックからの検知信号のレ
ベルが低下する一方で、記録トラックの外側で検知する
雑音信号のレベルが上昇し、読み誤りの可能性が著しく
高まるからである。
【0021】請求項4の薄膜磁気ヘッドは、請求項1の
磁気デイスク読み取り装置に採用すべく設計された磁気
ヘッドの1例である。請求項4の薄膜型磁気ヘッドにお
ける1個の磁気ヘッド素子、すなわち、磁性薄膜コア部
材とコイルの組み合わせの1組で構成されるリング型磁
気ヘッドの機能部分は、基本的には、先に特願平3−1
80039号等で提案した薄膜磁気ヘッドと同一の設計
思想に基づいて製作され、同一の原理に基づいて動作す
る。
【0022】記録トラックを読み取るギャップは、磁性
体薄膜コアを積層方向とほぼ垂直に切断した断面に形成
される。そして、薄膜から整形されたコイルが磁性薄膜
コアの内側と外側を往復する形式で配置され、コイルは
磁性体薄膜コアと協働して磁気ヘッドの機能部分(磁気
ヘッド素子)を構成する。
【0023】2個以上、好ましくは3個の磁性薄膜コア
部材がギャップ長さ方向と直角な方向に積層されて一体
に構成される。それぞれの磁性薄膜コア部材は、1本の
記録トラックをトレースする範囲内で相互にギャップ位
置をギャップ長さ方向に、例えばギャップ長さの10%
づつずらせて積層される。
【0024】1本の記録トラックをトレースする範囲内
で相互にギャップ位置をギャップ長さ方向に少しづつず
らせる形式で、多数の磁性薄膜コア部材を2本以上の記
録トラックに跨がる範囲に配置してもよい。記録トラッ
ク上の各セクタは、シンクロコード、番地コードに後続
させる形式で記録データを収納しており、目標とする番
地コードを読み取った磁気ヘッド素子を選択して用いる
ことにより、隣の記録トラックを誤って読み取る事態は
予防できる。
【0025】一般的な磁気デイスク装置は、読み取り装
置とともに書込み装置を備え、読み取りと書込みで磁気
ヘッドを共用している。また、記録トラックは、白紙状
態の磁気デイスクに最初の書込みを行うことによって初
めて形成され、磁気ヘッド素子のギャップ長さよりもわ
ずかに広い記録幅に形成される。そして、2回目以降の
書込みは、記録幅にギャップ長さを重ね合わせる形式で
記録トラック上に磁気ヘッドを位置決め(トラッキン
グ)して、前回の磁気記録情報に上書きして遂行され
る。
【0026】スパッタリング等の薄膜形成技術を用いて
磁性体薄膜を積層して複数個の磁気ヘッド素子を形成す
れば、それぞれの磁性薄膜コアのギャップの幅と平行度
を精密に制御できる。このことは、複数個の磁気ヘッド
素子の特性を揃え易くし、また、1個の磁気ヘッド素子
を用いて書込み形成した磁気記録パターンとギャップの
平行度差に起因するアジマス損失を低減して、複数個の
磁気ヘッド素子における、記録幅とギャップ長さの重な
り程度と出力の相関関係を正確にしている。従って、請
求項1の磁気デイスク読み取り装置に採用される磁気ヘ
ッド素子としては、磁性材料のバルクを機械加工してギ
ャップを形成するバルクヘッドよりも請求項4の薄膜磁
気ヘッドが望ましい。
【0027】
【実施例】図2は実施例の磁気デイスク装置の模式図、
図3は図2の磁気デイスク装置の選択回路の構成の1例
の回路図、図4は図2の磁気デイスク装置の選択回路の
構成の別の例の回路図、図5は図2の磁気デイスク装置
のに採用された薄膜磁気ヘッドの構造の説明図である。
図5中、(a) はスライダの全体図、(b) は(a) の部分的
な断面図である。
【0028】図2において、磁気デイスク10は、図中
左方向に位置する回転軸を中心にして、図示しない駆動
機構によって高速回転され、磁気ヘッド20は、図示し
ない支持機構および駆動機構によって磁気デイスク10
の半径方向に移動し、半径方向の所定位置に刻々と位置
決めされる。
【0029】磁気ヘッド20には、3個の磁気ヘッド素
子21、22、23が配置され進行方向の先頭に位置す
る磁気ヘッド素子21は書込み用を兼用する。一方、磁
気デイスク10上には、磁気ヘッド素子21による最初
の書込みで記録幅10μm、隣接間隔10〜13μmの
記録トラック11が渦巻き状に形成されており、図示し
ないトラッキング機構は、記録トラック11を刻々と検
知して、記録トラック11上に磁気ヘッド20を位置決
めして追従させる。
【0030】磁気ヘッド素子21は、記録トラック11
の古い磁気記録情報の上に重ねて新しい磁気記録情報を
書込み可能で、3個の磁気ヘッド素子21、22、23
は、記録トラック11をトレースして、それぞれ記録ト
ラック11から磁気記録情報を読み取る。
【0031】3個の磁気ヘッド素子21、22、23
は、ギャップ幅、ギャップ長さ、ギャップ傾きを揃えて
製作され、記録トラック11の記録幅Wにほぼ等しいギ
ャップ長さLを有し、同一の記録トラックにおける同一
のトラッキング条件においてほぼ等しい出力電圧を与え
る。
【0032】しかし、磁気ヘッド素子21、22、23
は、記録トラック11の記録幅W方向に相互のギャップ
位置を少しずらせる形式で磁気ヘッド20に固定され
る。磁気ヘッド素子21を中心にして、磁気ヘッド素子
22は左にΔ、磁気ヘッド素子23は右にΔずれてい
る。また、磁気ヘッド20側に設けた選択回路30は、
磁気ヘッド素子21、22、23のうちで記録トラック
11の記録幅を最も広く検知しているものを刻々と選択
して読み取り出力31に接続する。
【0033】このように構成された磁気デイスク装置で
は、記録幅Wの記録トラック11を磁気ヘッド素子2
1、22、23がカバーするL+2Δの範囲でトレース
し、磁気ヘッド素子21、22、23のうちで記録トラ
ック11の記録幅を最も正確にトレースしているものだ
けを読み取りに使用するから、磁気ヘッド素子21だけ
で読み取りを行う場合に比較して、記録トラック11に
対する磁気ヘッド20の位置決めが2Δの範囲でずれて
も、ずれない場合に等しい品質、すなわち、高い出力レ
ベルと低い雑音レベルで読み取りを遂行できる。
【0034】図3において、選択回路30は、磁気ヘッ
ド素子21、22、23の出力レベルを比較し、最大の
出力レベルのものを記録トラック11の記録幅を最も広
く検知しているものとみなして、読み取りに使用する。
【0035】切り換え回路41は、リード/ライト制御
信号に基づいて、磁気ヘッド素子21に対して、書込み
時には変調回路40、読み取り時には前置きアンプ42
を接続する。変調回路40は、ライトデータを書込み信
号に変換する。
【0036】磁気ヘッド素子22は前置きアンプ43、
磁気ヘッド素子23は前置きアンプ44に接続され、前
置きアンプ42、43、44は、磁気ヘッド素子21、
22、23の同一の記録トラックにおける同一のトラッ
キング状態において、振幅比較回路46に対する出力レ
ベルが等しくなるようにゲイン調整されている。
【0037】振幅比較回路46は、前置きアンプ42、
43、44の出力レベルを比較して最大のものを1つ選
択してスイッチ回路47に通知する。スイッチ回路47
は、振幅比較回路46からの出力に基づいて前置きアン
プ42、43、44のうちの1つを復調回路48に接続
する。
【0038】復調回路48は、記録トラック11から読
み取られた波形信号から元のデジタル信号を再生する。
再生されたデジタル信号は、そのまま、リードデータと
して出力されると同時に、誤り検出回路49に入力され
て、ここでエラー検出がなされ、再生されたデジタル信
号にエラーが含まれると判別された場合には、誤り検出
回路49から再リード指示信号が出力される。
【0039】記録トラック上の各セクタは、ID記録部
分とデータ記録部分を含み、誤り検出回路49から再リ
ード指示信号が出力されると、磁気ヘッド20は、再
度、磁気デイスク10上でID記録を読み取って前回と
同じセクタを検索し、このセクタのデータ記録を読み込
む。
【0040】図4において、選択回路30は、磁気ヘッ
ド素子21、22、23の読み取り出力からそれぞれ元
のデジタル信号を再生して、それぞれのデジタル信号に
エラーが含まれるか否かを判別し、エラーを含まないデ
ジタル信号を、記録トラック11の記録幅を最も広く検
知している磁気ヘッド素子からのデジタル信号とみなし
て、読み取りに使用する。
【0041】切り換え回路61は、リード/ライト制御
信号に基づいて、磁気ヘッド素子21に対して、書込み
時には変調回路60、読み取り時には前置きアンプ62
を接続する。変調回路60は、ライトデータを書込み信
号に変換する。
【0042】磁気ヘッド素子22は前置きアンプ63、
磁気ヘッド素子23は前置きアンプ64に接続され、前
置きアンプ62、63、64の出力は、それぞれ独立に
復調回路65、66、67に入力され、復調回路65、
66、67の出力は、スイッチ回路71に入力されると
同時に、それぞれ独立に誤り検出回路67、68、69
に入力される。
【0043】復調回路65、66、67は、記録トラッ
ク11から読み取られた波形信号から元のデジタル信号
を再生する。誤り検出回路67、68、69は、ライト
データに予め付加しておいた誤り検出符号を元に、復調
回路65、66、67で再生されたデジタル信号の中に
エラーが含まれるか否かを判別し、判別結果を制御回路
70に出力する。
【0044】制御回路70は、誤り検出回路67でエラ
ーが検出された場合には誤り検出回路68を、このとき
誤り検出回路68でもエラーが検出されている場合には
さらに誤り検出回路69を選択する指令信号をスイッチ
回路71に出力する。このとき、さらに誤り検出回路6
9でもエラーが検出されている場合には、再リード指示
信号を出力する。
【0045】スイッチ回路71は、制御回路70からの
出力に基づいて復調回路65、66、67のうちの1つ
を選択し、その出力をそのままリードデータとして出力
させる。一方、制御回路70から再リード指示信号が出
力されるた場合、磁気ヘッド20は、再度、磁気デイス
ク10上でID記録を読み取って前回と同じセクタを検
索し、このセクタのデータ記録を読み込む。
【0046】図5(a) において、実施例の薄膜磁気ヘッ
ドは、スライダー基板80の表面82に複数個の磁性薄
膜コア部材とコイル部材を積み重ねた磁気ヘッド素子集
合体90を有する。磁気ヘッド素子集合体90は、表面
82に、磁性体薄膜、非磁性体薄膜、金属薄膜、絶縁材
料薄膜をスパッタリング等を用いて所定の順番で積層
し、積層ごとに最上層のパターン転写、エッチング操作
を繰り返し、最終的にギャップ面92に図2に示される
ようなギャップを形成し、かつ、複数個の磁性薄膜コア
部材とコイル部材を形成して積み重ねたものである。
【0047】スライダー基板80の切断面81には溝が
形成され、磁気デイスク10に対向してエアギャップを
形成するスライダー面を構成する。スライダー基板80
の表面82に形成された端子部91は、磁気ヘッド素子
集合体90に含まれる図2の磁気ヘッド素子21、2
2、23を、それぞれ選択回路30に接続する配線を取
り出すためのものである。
【0048】図5(b) において、磁気ヘッド素子21、
22、23は、切断面81の長手方向と直角な方向に配
列される。磁気ヘッド素子21、22、23は、同一長
さ、同一幅のギャップGを有するが、磁気ヘッド素子2
1のギャップGを中心にして、磁気ヘッド素子22は図
中手前側に、磁気ヘッド素子23は図中奥側に、それぞ
れギャップ位置をΔづつずらして形成されている。
【0049】磁気ヘッド素子21、22、23は、ギャ
ップGを介して対向する磁性体薄膜A、Bで構成される
磁性薄膜コア部材と、この磁性薄膜コア部材の内側と外
側を往復して巻回させる形式で配置したコイル部材とを
有する。磁性体薄膜A、Bは図中下方で短絡されてい
る。一方、コイル部材は、金属薄膜をパターン形成した
コイルCと、コイルCの隙間および周囲を満たす絶縁材
料Dとで構成される。
【0050】
【発明の効果】請求項1の磁気デイスク読み取り装置に
よれば、記録トラックに対する磁気ヘッドのトラッキン
グ精度が多少悪くても、記録トラックを1回で正確に読
み取ることができる。従って、磁気デイスク装置の信頼
性が向上し、必要な動作時間も短縮される。
【0051】また、磁気ヘッドの追従性に対する要求が
緩和されるから、磁気デイスクの厳密な温度管理、駆動
モータの低振動化、外部振動の遮断機構の追加、磁気ヘ
ッドのトラッキング機構の微小移動と高速応答を可能に
すること等が必要でなくなり、磁気デイスク装置の小型
化、機構の単純化、磁気デイスク上の記録密度の向上が
容易になる。
【0052】請求項2の磁気デイスク読み取り装置また
は請求項3の磁気デイスク読み取り装置によれば、磁気
ヘッド素子が記録トラックを捕らえている状況を間接的
に検知するから、例えば、記録トラックを検知する専用
の磁気ヘッドを設けて、記録トラックと磁気ヘッドの位
置関係を直接的に検知する方法に比較して、必要な部品
点数が削減され、回路構成も簡単なもので済む。
【0053】請求項4の薄膜磁気ヘッドによれば、請求
項1の磁気デイスク読み取り装置に採用できる磁気ヘッ
ドを比較的簡単に、しかも、必要十分な精度と信頼性で
製作できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1のデイスク読み取り装置の模式図であ
る。
【図2】実施例のデイスク読み取り装置の模式図であ
る。
【図3】図2の選択回路の1例の回路図である。
【図4】図2の選択回路の別の例の回路図である。
【図5】実施例の薄膜磁気ヘッドの構造の説明図であ
る。
【符号の説明】
10 磁気デイスク 11 記録トラック 20 磁気ヘッド 21 磁気ヘッド素子 22 磁気ヘッド素子 23 磁気ヘッド素子 24 磁気ヘッド素子 30 選択回路 31 読み取り出力

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気デイスク(10)上に形成された記
    録トラック(11)に沿って磁気ヘッド(20)を相対
    移動させて該記録トラック(11)から磁気記録情報を
    読み取る磁気デイスク読み取り装置において、前記磁気
    ヘッド(20)は、前記記録トラック(11)の記録幅
    方向に相互のギャップ位置をずらせる形式で前記記録ト
    ラック(11)に沿って配置した複数の磁気ヘッド素子
    (21、22、23、24)を備え、かつ、前記複数の
    磁気ヘッド素子(21、22、23、24)のうちで前
    記記録トラック(11)の記録幅を最も広く検知してい
    るものを刻々と選択して前記読み取りに供させる選択回
    路(30)を有することを特徴とする磁気デイスク読み
    取り装置。
  2. 【請求項2】 請求項1の磁気デイスク読み取り装置に
    おいて、前記選択回路は、前記複数の磁気ヘッド素子の
    出力を比較して出力が最大のものを1つ選択する出力比
    較回路を含むことを特徴とする磁気デイスク読み取り装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項1の磁気デイスク読み取り装置に
    おいて、前記選択回路は、前記複数の磁気ヘッド素子の
    データ読み誤りを検知して該読み誤りのないものを1つ
    選択するデータ識別回路を含むことを特徴とする磁気デ
    イスク読み取り装置。
  4. 【請求項4】 磁気デイスク読み取り用の薄膜磁気ヘッ
    ドにおいて、記録トラック幅に適合させてギャップ長さ
    を整形した磁性薄膜コア部材が該ギャップ長さ方向と直
    角な方向に複数個積層され、かつ、それぞれの磁性薄膜
    コア部材が1本の記録トラックをトレースする範囲内で
    相互にギャップ位置をギャップ長さ方向にずらせて積層
    されていることを特徴とする薄膜磁気ヘッド。
JP25098092A 1992-09-21 1992-09-21 磁気デイスク読み取り装置、および薄膜磁気ヘッド Withdrawn JPH06103509A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7012775B2 (en) * 2001-07-30 2006-03-14 Fujitsu Limited Writer for head positioning information over recording medium
KR100555446B1 (ko) * 1998-01-15 2006-04-21 삼성전자주식회사 다중 헤드를 갖는 하드 디스크 드라이브
JP2011138562A (ja) * 2009-12-25 2011-07-14 Samsung Electronics Co Ltd 磁気信号再生装置および磁気信号再生方法
JP2012169033A (ja) * 2011-02-16 2012-09-06 Seagate Technology Llc 記憶媒体データトラックからの読出信号を検出する方法、およびトランスデューサヘッドを含むシステム

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