JPH06102629A - レーザ記録用感光材料およびその記録方法 - Google Patents

レーザ記録用感光材料およびその記録方法

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JPH06102629A
JPH06102629A JP4092809A JP9280992A JPH06102629A JP H06102629 A JPH06102629 A JP H06102629A JP 4092809 A JP4092809 A JP 4092809A JP 9280992 A JP9280992 A JP 9280992A JP H06102629 A JPH06102629 A JP H06102629A
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JP
Japan
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photosensitive
photosensitive material
recording
laser
layer
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Application number
JP4092809A
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English (en)
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Shigeru Saotome
滋 早乙女
Masahide Sasai
正秀 笹井
Naoki Arai
直樹 新井
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 感光材料を保管する際の保管スペースを減少
させることのできるレーザ記録用感光材料およびその記
録方法を提供することを目的とする 【構成】 紙支持体11の上面(A面)と下面(B面)
に順番にアンチハレーション層12Aと12B、ハロゲ
ン化銀乳剤層13Aと13B、表面保護層14Aと14
Bがそれぞれ設けられている。この感光材料10の両面
に別々の画像情報を担持したレーザ光A,Bを各面A,
Bにそれぞれ走査せしめる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はレーザ光に感光するレー
ザ記録用感光材料およびその記録方法に関し、さらに詳
しくは、その両面にレーザ光に感光する層を有するレー
ザ記録用感光材料およびその記録方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来よりレーザ光を走査して露光せしめ
るハロゲン化銀感光材料等のレーザ記録用感光材料を用
いた画像記録システムがレーザプリンタ等の走査記録装
置において広く実用に供されている。このようなレーザ
走査記録装置は、レーザ光源から発せられたレーザ光
が、回転多面鏡等の光偏向器によって反射偏向され、f
θレンズ等の集束レンズによって集束せしめられて、一
定速度で偏向方向(主走査方向)に対して垂直な方向
(副走査方向)に送られるレーザ記録用感光材料上を走
査して該レーザ光の担持する画像を該感光材料に記録す
るように構成されている。このようなレーザ光の走査は
レーザ記録用感光材料の片面のみに行なわれるので、こ
の感光材料はその片面にレーザ光に感光する層(感光
層)を有するものとなっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】最近、このレーザ走査
記録装置の有用性が認められ、数多くの画像をレーザ記
録用感光材料に記録、保存するようになってきた。この
ため、大量の感光材料を保管する必要性が生じ、この保
管スペースの増大が問題となっている。
【0004】そこで本発明は、この保管スペースを減少
させることのできるレーザ記録用感光材料およびその記
録方法を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明のレーザ記録用感
光材料は、支持体と該支持体の両面に設けられたレーザ
光に感光する感光層を含む感光材料であって、前記支持
体がレーザ光および可視光に対して不透明であることを
特徴とするものである。
【0006】また本発明の該レーザ記録用感光材料への
画像の記録方法は、前記各感光層にそれぞれ両面から異
なった画像情報を担持した各別のレーザ光を走査せしめ
て各感光層に互いに異なる画像を記録することを特徴と
するものである。
【0007】さらに本発明のもう1つのレーザ記録用感
光材料は、前記支持体の両面に設けられた感光層の感光
する波長領域が互いに異なることを特徴とするものであ
る。
【0008】そして本発明のこのレーザ記録用感光材料
への画像の記録方法は、前記各感光層にそれぞれ両面か
ら該各感光層がそれぞれ感光する波長領域に対応し、異
なった画像情報を担持した各別のレーザ光を走査せしめ
て各感光層に互いに異なる画像を記録することを特徴と
するものである。
【0009】本発明において画像を記録した感光材料
は、支持体が可視光に対して不透明であるため、A面に
記録された画像はA面から、またB面に記録された画像
はB面からそれぞれ観察されるものである。
【0010】ここで支持体がレーザ光および可視光に対
して不透明であるとは、レーザ光による画像の記録時
に、両面の感光層それぞれへの各レーザ光が反対側の感
光層を感光せしめず、かつ両面への画像の記録後に記録
された各画像が互いに干渉しないことを意味することで
ある。すなわち、この支持体は、画像記録時において、
一方(A面)の感光層に画像を記録するためのレーザ光
(レーザ光A)を走査せしめ、他方(B面)の感光層に
画像を記録するためのレーザ光(レーザ光B)を走査せ
しめた際に、レーザ光AがB面の感光層を感光せず、レ
ーザ光BがA面の感光層を感光しないように構成され、
かつ画像記録後にA面の感光層からはB面の感光層に記
録された画像が観察されず、B面の感光層からはA面の
感光層に記録された画像が観察されないように構成され
たことを特徴とするものである。
【0011】前記記録方法において、A面とB面の各感
光層へのそれぞれ両面からの異なった画像情報を担持し
たレーザ光A,Bによる走査は、ほぼ同時に両面から行
なってもよく、また片面ずつ別々に行なってもよい。前
者の場合、例えばレーザ光源を感光材料が配される位置
の上面と下面にそれぞれ1つずつ備えた(それぞれレー
ザ光A,Bを発する)レーザ走査記録装置を用いて、感
光材料のA面(上面)の感光層にはレーザ光Aを走査せ
しめ、B面(下面)の感光層にはレーザ光Bを走査せし
めることができる。後者の場合、レーザ光源を2つ備え
た(それぞれレーザA,Bを発する)レーザ走査記録装
置を用いて、感光材料のA面(上面)の感光層にレーザ
光Aを走査せしめた後に該感光材料を反転させ、次いで
B面(反転により上面となった)の感光層にレーザ光B
を走査せしめることができ、あるいは、レーザ光源を1
つ備えた(レーザA,Bを選択的に発する)レーザ走査
記録装置を用いて、感光材料のA面(上面)の感光層に
レーザ光Aを走査せしめた後に該感光材料を反転させて
元の位置まで搬送し、次いでB面(反転により上面とな
った)の感光層にレーザ光Bを走査せしめることもでき
る。いずれの場合においても、感光材料の両面それぞれ
に異なった画像情報が記録される方法であればよく、上
述した形態に限定されるものではない。
【0012】支持体の両面に設けられた感光層の感光す
る波長領域が互いに異なる本発明のレーザ記録用感光材
料に画像を記録することは、筐体内において使用する各
レーザ光の乱反射が感光材料の感光層に影響することな
く画像を記録するのに有効である。
【0013】
【発明の作用および効果】本発明のレーザ記録用感光材
料は支持体の両面に感光層を有しているので、1枚の感
光材料の各面に2種類の画像情報を記録することができ
る。このため、従来用いていた感光材料の半分の枚数で
同数の画像情報を記録および保存することができ、した
がって、感光材料の保管スペースを減少させることがで
きる。また、感光材料にかかる費用も減少させることが
できる。
【0014】さらに、増大する画像情報に対して、関連
する情報どうしを1枚の感光材料に記録することができ
るので、情報の管理においても有用となる。このような
情報の組合せには例えば次のようなものが挙げられる。
【0015】a) 画像情報(単純X線、CT、MR
I、超音波等)とID情報(名前、生年月日、性別、患
者番号、撮影年月日等) b) 被写体の異方向からの撮影 ・胸部 正面と側面 ・乳房 上面と側面 ・CT、MRI等の断面像と位置 等 c) 被写体の対称部位 ・左手(足)と右手(足) ・乳房の左と右 ・左目と右目 等 d) 被写体の同部位の異なるモディリティー ・単純X線とCT ・CTとMRI ・超音波と単純X線(ex.乳房) 等 e) 画像情報と診断結果 このように、情報の管理がし易くなり、作業性も向上す
る。
【0016】本発明の感材には、各感光乳剤層の下側に
は、アンチハレーション層を設けるのが好ましい。
【0017】本発明にかかわる感光材料は、いわゆる非
銀塩感光材料でも銀塩感光材料のいずれでもよいが、ハ
ロゲン化銀感光材料が好ましい。ここで両面が同じ材質
でなくてもよい。
【0018】本発明に好ましく用いられるハロゲン化銀
乳剤の種類はネガ型、または、電子捕獲剤使用の予被型
オートポジ、または、造核剤使用の内部潜像型オートポ
ジ等のハロゲン化銀乳剤ならいずれのものでもよい。
【0019】本発明に用いる感光性ハロゲン化銀は、例
えば臭化銀、沃臭化銀、塩化銀、塩臭化銀、塩沃化銀、
塩沃臭化銀などでもよいが、特に、臭化銀、沃臭化銀、
塩臭化銀、塩沃臭化銀が好ましい。ハロゲン化銀中の沃
化銀は0〜4モル%が好ましく、0〜2モル%が特に好
ましい。ハロゲン化銀中の塩化銀は80モル%以下が好ま
しく、40モル%以下であるものがより好ましい。
【0020】これらの乳剤は平均粒径(例えば、プロジ
ェクテッドエリア法、数平均法による測定で)約0.2 か
ら0.6 μの乳剤粒子からなるものが好ましい。平均粒径
0.25〜0.5 μはさらに好ましい。乳剤は粗粒子
と微粒子の混合粒子でもよい。
【0021】粒子形状は立方体、八面体、十四面体、じ
ゃがいも状、球状、板状、粒子径が粒子厚の5倍以上の
平板状(詳しくはリサーチ・ディスクロージャー(RESE
ARCHDISCLOSURE)Item No.22534 p.20 〜p.58(1983年1
月に記載)など変則的な結晶形を有するものでもよい。
これら感光性乳剤に実質的に非感光性乳剤(例えば、内
部のかぶった微粒子乳剤)を混合して用いてもよい。も
ちろん別々の層に塗りわけてもよい。
【0022】さらにハロゲン化銀粒子の結晶構造は内部
まで一様なものであっても、また内部と外部が異質の層
状構造をしたものや、英国特許第635,841 号、米国特許
第3,622,318 号に記されているようないわゆるコンバー
ジョン型のものであってもよい。
【0023】このハロゲン化銀粒子の形成時には粒子の
成長をコントロールするためにハロゲン化銀溶剤として
例えば、アンモニア、ロダンカリ、ロダンアンモン、チ
オエーテル化合物(例えば米国特許第3,271,157 号、同
第3,574,628 号、同第3,704,130 号、同第4,297,439
号、同第4,276,374 号など)チオン化合物(例えば特開
昭53-144319 号、同53-82408号、同55-77737号など)、
アミン化合物(例えば特開昭54-100717 号など)などを
用いることができる。ハロゲン化銀溶剤以外にも粒子表
面に吸着して晶癖を制御する化合物例えば、シアニン系
の色素やテトラザインデン系化合物、メルカプト化合物
などを粒子形成時に用いることができる。
【0024】本発明に使用されるハロゲン化銀乳剤は単
分散でも多分散でもよいが単分散が好ましい。粒子サイ
ズの異なる2種以上の単分散乳剤を混合使用してもよ
い。
【0025】本発明の乳剤はネガ型、オートポジ型(電
子捕獲剤使用の予被型または造核剤使用内部潜像型)い
ずれでもよい。
【0026】本発明の感材のハロゲン化銀乳剤にはイリ
ジウムイオンなどの金属イオンを含有させてもよい。
【0027】例えばイリジウムイオンを含有させるに
は、ハロゲン化銀乳剤の調製時に水溶性イリジウム化合
物(例えばヘキサクロロイリジウム(IV)酸塩など)を水
溶液の形で添加する方法が普通である。粒子形成のため
のハロゲン化物と同じ水溶液の形で添加してもよいし、
粒子形成前添加、粒子形成途中添加、粒子形成後から化
学増感までの間の添加いずれでもよいが、特に好ましい
のは粒子形成時の添加である。
【0028】本発明に用いられるネガ型乳剤は、通常用
いられている化学増感法、例えばイオウ増感(米国特許
第1,574,944 号、同第2,278,947 号、同第3,021,215
号、同第3,635,717 号など)、還元増感(米国特許第2,
518,698 号、リサーチディスクロージャー(Research D
isclosure)Vol.176(1978.12)17643 、第3項など)、チ
オエーテル化合物による増感(例えば米国特許第2,521,
926 号、同第3,021,215号、同第3,046,133 号、同第3,1
65,552 号、同第3,625,697 号、同第3,635,717号、同第
4,198,240 号など)、またはその複合された各種増感法
が適用される。
【0029】さらに具体的な化学増感剤としては、チオ
硫酸ナトリウム、アリルチオカルバミド(Allyl thiocar
bamide) 、チオ尿素、チオサルフェート、チオエーテル
やシスチンなどのイオウ増感剤;塩化スズ、フェニルヒ
ドラジンやレダクトンなどの還元増感剤などを挙げるこ
とができる。またいわゆるセレン増感剤を用いてもよ
い。
【0030】またさらに本発明に用いられるネガ型乳剤
は、金増感(たとえば米国特許第2,540,085 号、同第2,
399,083 号など)を用いるのが好ましい。具体的な金増
感剤としてはポタシウムクロロオーレイト、オーラスチ
オサルフェートやポタシウムクロロパラデートなどがあ
る。これらの金化合物はイオウ増感剤の前にも添加して
もよく、また後に添加してもよい。イオウ増感剤と同時
に添加することもできる。
【0031】本発明に用いられる金増感剤の量はハロゲ
ン化銀1モル当り、10-7〜10-3モルの割合で用いるのが
好ましく、さらに10-6〜10-4モルの割合で用いるのが特
に好ましい。
【0032】He−Neレーザ(633nm )と半導体レー
ザ(780nm) の両方に感度の適性をもたせるにはパンクロ
増感色素と赤外増感色素を併用するのがよい。またHe
−Neレーザ(633nm )と半導体レーザ(678nm) の両方
に感度の適性をもたせるには2種類のパンクロ増感色素
を用いるのがよい。
【0033】本発明に用いられる分光増感剤としては、
赤外、パンクロ、オルソ、レギュラーのいずれもが挙げ
られる。
【0034】本発明において赤外分光増感剤として、例
えば特開昭63-89838号に記載されているようなトリカル
ボシアニン色素および/または4−キノリン核含有ジカ
ルボシアニン色素の少なくとも1つを用いることができ
る。また特開昭59-192242 号、特開昭59-191032 号の記
載のものが用いられる。
【0035】またパンクロ増感色素としては特公昭43-4
933 号、特公昭60-45414号に記載のものが用いられる。
【0036】本発明に用いられる上記の分光増感色素は
ハロゲン化銀1モル当りり10-7〜10-2モル、好ましくは
10-6〜10-3モルの割合でハロゲン化銀写真乳剤中に含有
される。
【0037】本発明に用いる前記の分光増感色素は直接
乳剤中へ分散することができる。また、これらはまず適
当な溶媒、例えばメチルアルコール、エチルアルコー
ル、メチルセロソルブ、アセトン、水、ピリジンあるい
はこれらの混合溶媒などの中に溶解され、溶液の形で乳
剤へ添加することもできる。色素の添加時期は通常化学
増感後の場合が多いが、粒子形成中でも化学増感前でも
よい。また溶解に超音波を使用することもできる。
【0038】乳剤への添加には米国特許第2,612,343
号、同第3,342,605 号、同第2,996,287 号、同第3,429,
835 号などに記載の方法も用いられる。また上記分光増
感色素は適当な支持体上に塗布される前にハロゲン化銀
乳剤中に一様に分散してもよいが、前述のようにハロゲ
ン化銀乳剤中の調製のどの過程においても分散すること
ができる。
【0039】またさらに、本発明において他の増感色素
も用いることができる。例えば米国特許第3,703,377
号、同第2,688,545 号、同第3,397,060 号、同第3,615,
635 号、同第3,628,964 号、英国特許第1,242,588 号、
同第1,293,862 号、特公昭43-4936 号、同44-14030号、
同43-10773号、米国特許第3,416,927 号、特公昭43-493
0 号、米国特許第3,615,613 号、同第3,615,632 号、同
第3,617,295 号、同第3,635,721 号などに記載の分光増
感色素を用いてもよく、また上記赤外増感色素とこれら
の分光増感色素を併用することもできる。
【0040】本発明において前述の増感色素と共に、特
開昭63-89838号に記載されている化合物を強色増感効果
をさらに高める目的で使用することができる。
【0041】またさらに、前述の増感色素と共に特開昭
63-89838号に記載されているような保存性改良剤を組合
わせて乳剤中のハロゲン化銀1モル当り約0.01〜5gの
量で用いることができる。
【0042】本発明で用いられる前記強色増感剤もしく
は保存製改良剤は直接乳剤中へ分散してよく、また適当
な溶媒(例えば水、メチルアルコール、エチルアルコー
ル、プロパノール、メチルセロソルブ、アセトンなど)
あるいはこれらの溶媒を複数用いた混合溶媒中に溶解
し、乳剤中へ添加することもできる。その他の増感色素
の添加方法に準じて溶液あるいはコロイド中への分散物
の形で乳剤中へ添加することができる。
【0043】前記強色増感剤と保存性改良剤は前述した
分光増感色素の添加よりも先に乳剤中へ添加されてもよ
いし、あとに添加されてもよい。またこれらの分光増感
色素と別々に溶解し、これらを別々に同時に乳剤中へ添
加してもよいし、混合した後乳剤中へ添加してもよい。
これら分光増感された乳剤は乳剤同志を混合させても良
いし、別々の層に塗り分けてもよい。
【0044】本発明の写真感光材料にはその製造工程、
保存中あるいは処理中の感度低下やカブリの発生を防ぐ
ために種々の化合物を添加することができる。
【0045】それらの化合物には、ニトロベンゼンイミ
ダゾール、アンモニウムクロロプラチネート、4−ヒド
ロキシ−6−メチル−1,3,3a,7−テトラザイン
デン、1−フェニル−5−メルカプトテトラゾールをは
じめ多くの複素環化合物、含水銀化合物、メルカプト化
合物、金属塩類など極めて多くの化合物が古くから知ら
れている。使用できる化合物の一例は、C.E.K.M
ees 著“The Thoery of the Photographic Process”
(第3版、1966年)344 〜349 頁に原文献を挙げて記さ
れている。例えば、米国特許第2,131,038 号、同第2,69
4,716 号などに記されているチアゾリウム塩;米国特許
第2,886,437 号、同第2,444,605 号などに記載されてい
るアザインデン類;米国特許第3,287,135 号などに記載
されているウラゾール類;米国特許第3,236,652 号など
に記載されているスルフォカテコール類;英国特許第62
3,448 号などに記載されているオキシム類;米国特許第
2,403,927 号、同第3,266,897 号、同第3,397,987 号な
どに記載されているメルカプトテトラゾール類、ニトロ
ン、ニトロインダゾール類;米国特許第2,839,405 号な
どに記載されている多価金属塩(Polyvalent metal sal
ts);米国特許第3,220,839 号などに記載されているチ
ウロニウム塩(Thiuronium salts);米国特許第2,566,26
3 号、同第2,597,915 号などで記載されているパラジウ
ム、白金および金の塩などがある。またいわゆるそれら
の前駆体の形で添加してもよい。
【0046】次に本発明に用いる乳剤のハロゲン化銀の
結晶面としては(100) 面、(111) 面いずれでもよいが(1
00) 面/(111) 面比が1以上であることが好ましい。(1
00)面/(111) 面比が1以上の単分散ハロゲン化銀乳剤
粒子は種々の方法で調製することができる。
【0047】最も一般的な方法は粒子形成中のpAg値
を8.10以下の一定値に保ち硝酸銀水溶液とアルカリハラ
イド水溶液とを粒子の溶解速度より早く、かつ再核発生
が大きくない速度を選んで同時添加する方法である(い
わゆるコントロールダブルジェット法)。より好ましく
はpAg値を7.80以下、さらに好ましくはpAg値を7.
60以下とするのがよい。ハロゲン化銀粒子形成を核形成
とその成長という2つのプロセスに分けた時、特に成長
時のpAg値を8.10以下、より好ましくは7.80以下、さ
らに好ましくは7.60以下とするのがよい。また可溶性銀
塩と可溶性ハロゲン塩を反応させる形式としては片側混
合法であってもよいが良好な単分散性を得るためには同
時混合法の方がよい。
【0048】本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤は、
(100) 面/(111) 面比が1以上、好ましくは2以上、よ
り好ましくは4以上のハロゲン化銀粒子を50wt%以上
含有していることが好ましく、60wt%以上含有してい
ることがより好ましく、特に80wt%以上含有している
ことが好ましい。
【0049】イリジウムイオンを含有させるには、ハロ
ゲン化銀乳剤の調製時に水溶液イリジウム化合物(例え
ばヘキサクロロイリジウム(III) 酸塩あるいはヘキサク
ロロイリジウム(IV)酸塩など)を水溶液の形で添加する
ことによって達成させる。粒子形成のためのハロゲン化
物と同じ水溶液に含有させて添加してもよいし、粒子形
成前添加、粒子形成途中添加、粒子形成後から水洗まで
の間の添加のいずれでもよいが、好ましいのは粒子形成
時の添加である。特に好ましいのは粒子内部に埋めこむ
ことである。
【0050】本発明において、乳剤の調製にはイリジウ
ムイオンはハロゲン化銀1モル当り10-7〜10-3モル用い
ることが必要であるが、好ましくは5×10-7〜5×104
モルである。
【0051】本発明のハロゲン化銀乳剤中には一般的に
用いる他の種々の写真用添加剤を含有せしめることがで
きる。安定剤として例えばトリアゾール類、アザインデ
ン類、第4ベンゾチアゾリウム化合物、メルカプト化合
物、あるいはカドミウム、コバルト、ニッケル、マンガ
ン、金、タリウム、亜鉛等の水溶性無機塩を含有せしめ
てもよい。また硬膜剤として例えばホルマリン、グリオ
キザール、ムコクロル酸等のアルデヒド類、S−トリア
ジン類、エポキシ類、アジリジン類、ビニルスルホン酸
等または塗布助剤として例えばサポニン、ポリアルキレ
ンスルホン酸ナトリウム、ポリエチレングリコールのラ
ウリンまたはオレイルモノエーテル、アミル化したアル
キルタウリン、含弗化化合物等、を含有せしめてもよ
い。さらにカラーカプラーを含有させることも可能であ
る。その他必要に応じて増白剤、紫外線吸収剤、防腐
剤、マット剤、帯電防止剤等も含有せしめることができ
る。
【0052】また、本発明のハロゲン化銀乳剤中に染
料、所謂フィルター染料を含有せしめることができる。
フィルター染料は乳剤各層に塗り分けてもよいし、中間
層保護層等別々の層に塗り分けてもよい。また複数の染
料を混合して用いることができる。
【0053】本発明に用いられる染料は、使用するハロ
ゲン化銀乳剤の固有感光波長域のうちの可視波長域に主
たる吸収を有するものが好ましい。中でもλmax が450n
m 〜600nm の範囲にある染料が好ましい。染料の化学構
造には特別な制限はなく、オキソノール染料、ヘキオキ
ソノール染料、メロシアニン染料、シアニン染料、アゾ
染料などを使用しうるが、多くの場合処理後の残色をな
くす意味から水溶性の染料が有益である。もちろん通常
の写真処理の後、色を変化させる手段を取ることも可能
である。また染料の色により銀色調を補正するなどの場
合は水溶性でない方が好ましい。具体的には、例えば特
公昭58-12576に記載のピラゾロン染料、米国特許第2,27
4,782 号に記載のピラゾロンオキソノール染料、米国特
許第2,956,879 号に記載のジアリールアゾ染料、米国特
許第3,423,207 号、同第3,384,487 号に記載のスチリル
染料やブタジエニル染料、米国特許第2,527,583 号に記
載のメロシアニン染料、米国特許第3,486,897 号、同第
3,652,284 号、同第3,718,472 号に記載のメロシアニン
染料やオキソノール染料、米国特許第3,976,661 号に記
載のエナミノヘミオキソノール染料および英国特許第58
4,609 号、同第1,177 号、429 号、特開昭48-85130号、
同49-99620号、同49-114420 号、米国特許第2,533,472
号、同第3,148,187 号、同第3,177,078 号、同第3,247,
127 号、同第3,540,887 号、同第3,575,704 号、同第3,
653,905 号、に記載の染料が用いられる。
【0054】本発明の感材の写真乳剤層または他の親水
性コロイド層には塗布助剤、帯電防止、スベリ性改良、
乳化分散、接着防止および写真特性改良(例えば、現像
促進、硬調化、増感)等種々の目的で、種々の界面活性
剤を含んでもよい。
【0055】例えばサポニン(ステロイド系)、アルキ
レンオキサイド誘導体(例えばポリエチレングリコー
ル、ポリエチレングリコール/ポリプロピレングリコー
ル縮合物、ポリエチレングリコールアルキルエーテル類
またはポリエチレングリコールアルキルアリールエーテ
ル類、ポリエチレングリコールエステル類、ポリエチレ
ングリコールソルビタンエステル類、ポリアルキレング
リコールアルキルアミンまたはアミド類、シリコーンの
ポリエチレンオキサイド付加物類)、グリシドール誘導
体(例えばアルケニルコハク酸ポリグリセリド、アルキ
ルフェノールポリグリセリド)、多価アルコールの脂肪
酸エステル類、糖のアルキルエステル類などの非イオン
性界面活性剤;アルキルカルボン酸塩、アルキルスルフ
ォン酸塩、アルキルベンゼンスルフォン酸塩、アルキル
ナフタレンスルフォン酸塩、アルキル硫酸エステル類、
アルキルリン酸エステル類、N−アシル−N−アルキル
タウリン類、スルホコハク酸エステル類、スルホアルキ
ルポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル類、ポ
リオキシエチレンアルキルリン酸エステル類などのよう
な、カルボキシ基、スルホ基、ホスホ基、硫酸エステル
基、リン酸エステル基等の酸性基を含むアニオン界面活
性剤;アミノ酸類、アミノアルキルスルホン酸類、アミ
ノアルキル硫酸またはリン酸エステル類、アルキルベタ
イン類、アミンオキシド類などの両性界面活性剤;アル
キルアミン塩類、脂肪族あるいは芳香族第4級アンモニ
ウム塩類、ピリジニウム、イミダゾリウムなどの複素
還、第4級アンモニウム塩類、および脂肪族または複素
還を含むホスホニウムまたはスルホニウム塩類などのカ
チオン界面活性剤を用いることができる。
【0056】特に本発明において好ましく用いられる界
面活性剤は特公昭58-9412 号公報に記載された分子量60
0 以上のポリアルキレンオキサイド類である。
【0057】本発明に用いるポリアルキレンオキサイド
化合物は、炭素数2〜4のアルキレンオキサイド、たと
えばエチレンオキサイド、プロピレン−1,2−オキサ
イド、ブチレン−1,2−オキサイドなど、好ましくは
エチレンオキサイドの少くとも10単位から成るポリアル
キレンオキサイドと、水、脂肪族アルコール、芳香族ア
ルコール、脂肪族、有機アミン、ヘキシトール誘導体な
どの活性水素原子を少くとも1個有する化合物との縮合
物あるいは二重以上のポリアルキレンオキサイドのブロ
ックコポリマーなどを包含する。
【0058】これらのポリアルキレンオキサイド化合物
をハロゲン化銀乳剤に添加する場合には、適当な濃度の
水溶液としてあるいは水と混和しうる低沸点の有機溶媒
に溶解して、塗布前の適当な時期、好ましくは、化学熟
成の後に乳剤に添加することができる。乳剤に加えずに
非感光性の親水性コロイド層、たとえば中間層、保護
層、フィルター層などに添加してもよい。
【0059】本発明の写真乳剤には寸度安定性の改良な
どを目的として水不溶または難溶性合成ポリマーの分散
物を含むことができる。例えば、アルキル(メタ)アク
リレート、アルコキシアルキル(メタ)アクリレート、
(メタ)アクリルアミド、ビニルエステル(たとえば酢
酸ビニル)、アクリロニトリル等、単独あるいは組合せ
で、用いることができる。
【0060】本発明に用いられる乳剤は主としてゼラチ
ンを保護コロイドとして用い、特にイナートゼラチンを
用いるのが、有利である。ゼラチンの代りに写真的に不
活性なゼラチン誘導体(例えば、フタル化ゼラチンな
ど)、水溶性合成ポリマー例えば、ポタビニールアクリ
レート、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリド
ン、デキストラン、ポリアクリルアミドなどが用いられ
る。
【0061】トリメチロールプロパン、ペンタンジオー
ル、ブタンジオール、エチレングリコール、グリセリン
等のポリオール類を可塑剤として用いることができる。
【0062】本発明支持体としては例えば、フイルムベ
ース例えばセルローズアセテート、セルローズアセテー
トブチレート、ポリエステル[例えばポリ(エチレンテ
レフタレート)]等が用いられる。また紙、金属等でも
よくまたその複合材料でもかまわない。
【0063】支持体は親水性コロイド層との密着力を向
上せしめるために、その表面をコロナ放電処理、あるい
はグロー放電処理あるいは紫外線照射処理したものが好
ましい。あるいは、スチレンブタジエン系ラテックス、
塩化ビニリデン系ラテックス等からなる下塗層を設けて
もよくまた、その上層にゼラチン層をさらに設けてもよ
い。ポリエステル等の合成樹脂にチタンホワイト等を練
り混み、白色支持体として作られたものは好ましく用い
られる。チタンホワイトを含有した支持体隣接層をもつ
ものも好ましい。
【0064】またポリエチレン膨潤剤とゼラチンを含む
有機溶剤を用いた下塗層を設けてもよい。
【0065】これ等の下塗層は表面処理を加えることで
さらに親水性コロイド層との密着力を向上することもで
きる。
【0066】本発明のハロゲン化銀乳剤には、現像主
薬、例えばハイドロキノン類;カテコール類;アミノフ
ェノール類;3−ピラゾリドン類;アスコルビン酸やそ
の誘導体;リダクトン類(reductones)やフェニレンジア
ミン類、またはこれら現像主薬の組合せを含有させるこ
とができる。現像主薬はハロゲン化銀乳剤層および/ま
たは他の写真層(例えば保護層、中間層、フィルター
層、アンチハレーション層、バック層など)へ入れるこ
とができる。現像主薬は適当な溶媒に溶かして、または
米国特許第2,592,368 号や、仏国特許第1,505,778 号に
記載されている分散物の形で添加することができる。
【0067】本発明においてはマット剤として米国特許
第2,992,101 号、同第2,701,245 号、同第4,142,894
号、同4,396,706 号に記載の如きポリメチルメタクリレ
ートのホモポリマーまたはメチルメタクリレートとメタ
クリル酸とのポリマー、デンプンなどの有機化合物、シ
リカ、二酸化チタン、硫酸ストロンチウム、バリウム等
の無機化合物の微粒子を用いることができる。粒子サイ
ズとしては1.0 〜10μm、特に2〜5μmであることが
好ましい。
【0068】本発明の感材の表面層には滑り剤として米
国特許第3,489,576 号、同第4,047,958 号等に記載のシ
リコーン化合物、特公昭56-23139号公報に記載のコロイ
ダルシリカの他に、パラフィンワックス、高級脂肪酸エ
ステル、デン粉誘導体等を用いることができる。
【0069】本発明を適用して作られる感材の写真処理
には、公知の方法のいずれも用いることができる。処理
液には公知のものを用いることができる。処理温度は普
通18℃から50℃の間に選ばれる。目的に応じ銀画像を形
成する現像処理(黒白写真処理)あるいは、色素像を形
成すべき現像処理から成るカラー写真処理のいずれでも
適用できる。詳しくは、リサーチ・ディスクロージャー
第176 巻No.17643の28〜29頁、同第187 巻No.18716の65
1 頁左欄右欄に記載された方法によって現像処理するこ
とができる。
【0070】超迅速処理を施す場合には、乳剤層中およ
び/またはその他の親水性コロイド層中に現像処理工程
において流出するような有機物質を含有せしめることが
好ましい。流出する物質がゼラチンの場合は硬膜剤によ
るゼラチンの架橋反応にかかわらないゼラチン種が好ま
しく、たとえばアセチル化ゼラチンやフタル化ゼラチン
などがこれに該当し、分子量は小さいものが好ましい。
一方、ゼラチン以外の高分子物質としては米国特許第3,
271,158 号に記載されているようなポリアクリルアミ
ド、あるいはまたポリビニールアルコール、ポリビニル
ピロリドンなどの親水性ポリマーを有効に用いることが
でき、デキストランやサッカーローズ、プルラン、など
の糖類も有効である。中でもポリアクリルアミドやデキ
ストランが好ましく、ポリアクリルアミドは特に好まし
い物質である。これらの物質の平均分子量は好ましくは
6万以下、より好ましくは4万以下がよい。
【0071】He−Neレーザ(633nm) と半導体レーザ
(780nm) の両方に適性をもたせるためには前述の増感色
素の選択とともにアンチハレーション層の染料を633nm
と780nm に充分な吸収をもつものから選びそれらの波長
で0.4 以上の濃度をもたせることが必要である。
【0072】またHe−Neレーザ(633nm) と半導体レ
ーザ(780nm) の両方に適性をもたせるには前述の増感色
素の選択とともに633nm と678nm でそれぞれ0.4 以上の
濃度をもたせることが必要である。赤外吸収の染料とし
ては特開昭62-123454 号、特開昭62-181381 号に記載さ
れているものがよい。また可視域吸収の染料としては特
開昭61-174540 号記載のものがよい。
【0073】アンチハレーション染料含有層は乳剤層と
支持体の間においても乳剤層の反対側においてもよい。
染料含有層の露光光源の波長における透過濃度は0.4 〜
1.5が好ましく、より好ましくは0.45〜1.2 である。染
料の添加方法はその性質により水溶液添加、ミセル分散
添加、固体分散添加等がある。
【0074】360nm 〜700nm の光源で露光する感材のア
ンチハレーション染料としては具体例として、以下の化
合物例を挙げることができる。
【0075】
【化1】
【0076】露光光源が赤外域の場合の本発明に用いら
れるハレーション防止染料および/またはイラジェーシ
ョン防止染料としては750nm 以上の長波長に実質的な吸
収を有する染料が用いられる。ここでハレーション防止
染料は、中間層、下塗層、ハレーション防止層、バック
層、乳剤層などに用いられ、イラジェーション防止染料
は、乳剤層の他に中間層などに用いられる。またこれら
の染料は好ましくは10-3〜1g/m2 、より好ましくは
10-3〜0.5 g/m2 の添加量で用いられる。例えば、米
国特許第2,895,955 号、同第3,177,078 号、同第4,581,
325 号、特開昭50-100116 号、特開昭62-123454 、特開
昭62-181381 号に記載の染料や、特開昭63-23148号、特
開昭63-89838号に記載されているような染料が好ましく
用いられる。これらの染料は単独で用いても、2種以上
を併用して用いてもよい。
【0077】また、前記の染料のかわりに、またはこれ
らの染料と他の染料を併用してもよい。かわりに用いら
れるまたは併用される染料としては、例えば、米国特許
第2,274,782 号に記載のピラゾロンオキソノール染料、
米国特許第2,956,879 号に記載のジアリールアゾ染料、
米国特許第3,423,207 号、同第3,384,487 号に記載のス
チリル染料やブタンジエニル染料、米国特許第2,527,58
3 号に記載のメロシアニン染料、米国特許第3,486,897
号、同第3,652,284 号、同第3,718,472 号に記載のメロ
シアニン染料やオキソノール染料、米国特許第3,976,66
1 号に記載のエナミノヘミオキソノール染料などを上げ
ることができる。
【0078】また特開昭61-174540 号に記載の染料を挙
げることができる。
【0079】
【実施例】以下、図面に示す実施例に基づいて本発明を
詳細に説明する。
【0080】後述する1から5に示す工程に従い、本発
明のレーザ記録用感光材料を作成した。なお、この実施
例における感光層としてハロゲン化銀の乳剤層を用い
た。
【0081】1.ハロゲン化銀乳剤(A)の調製 水1リットルにゼラチン40gを溶解し、55℃に加温され
た容器に臭化カリウム3gと化合物[I ]
【0082】
【化2】
【0083】を60mg入れた後、反応容器中のpAg値を
7.0 に保ちつつ、200 gの硝酸銀を含む水溶液1000ml
と、ヘキサクロロイリジウム(III) 酸カリウムを対銀モ
ル比で10-7含有する臭化カリウム140 gの水溶液1080m
lとをダブルジェット法により添加して平均粒子サイズ
が0.35μmの立方体単分散臭化銀粒子を調製した。この
乳剤を脱塩処理後、ゼラチン71gを加え、pH6.0 、pA
g8.5 に合わせてチオ硫酸ナトリウム3mgと塩化金酸
4mgと4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3a,
7−テトラザインデン0.2 gを加えて60℃で化学増感を
施した乳剤(A)とする。
【0084】2.乳際塗布液の調製 乳剤Aを850 g秤取した容器を40℃に加温し、以下に示
す方法で添加剤を加え乳剤塗布液とした。
【0085】 (乳剤塗布液処方A) イ.乳剤(A) 850 g ロ.分光増感色素[II] 1.2 ×10-4モル ハ.強色増感剤[XVI ] 0.8 ×10-3モル ニ.保存性改良剤[VI] 1×10-3モル ホ.ポリアクリルアミド(分子量4万) 7.5 g へ.トリメチロールプロパン 1.6 g ト.ポリスチレンスルホン酸Na 2.4 g チ.ポリ(エチルアクリレート/メチクリル酸)のラテックス 16 g リ.N,N′−エチレンビス−(ビニルスルフォンアセトアミド)1.2 g (乳剤塗布液処方B) イ.乳剤(A) 850 g ロ.分光増感色素[III ] 1.1 ×10-3モル ハ.強色増感剤[XVI ] 0.8 ×10-3モル ニ.保存性改良剤[VI] 1×10-3モル ホ.ポリアクリルアミド(分子量4万) 7.5 g へ.トリメチロールプロパン 1.6 g ト.ポリスチレンスルホン酸Na 2.4 g チ.ポリ(エチルアクリレート/メチクリル酸)のラテックス 16 g リ.N,N′−エチレンビス−(ビニルスルフォンアセトアミド)1.2 g
【0086】
【化3】
【0087】3.乳剤層の表面保護層塗布液の調製 適量の水を入れた容器を40℃に加温し、下記に示す処方
で添加剤を加えて塗布液とした。
【0088】 (乳剤層の表面保護層塗布液処方) イ.ゼラチン 100 g ロ.ポリアクリルアミド(分子量4万) 10 g ハ.ポリスチレンスルホン酸ソーダ(分子量60万) 0.6 g ニ.N,N′−エチレンビス−(ビニルスルフォンアセトアミド) 調節する。
【0089】 ホ.ポリメチルメタクリレート微粒子(平均粒子サイズ2.0 μm)2.2 g ヘ.t−オクチルフェノキシエトキシエタンスルフォン酸ナトリウム 1.2 g ト.C1633O−(CH2 CH2 O)10−H 2.7 g チ.ポリアクリル酸ソーダ 4g リ.C8 17SO3 K 70 mg ヌ.C8 17SO2 N(C3 7 ) (CH2 CH2 O)4 (CH2 4 −SO3 Na 70 mg ル.NaOH(1N) 4ml ヲ.メタノール 60ml 4.アンチハレーション層塗布液の調製 適量の水を入れた容器を40℃加温し、下記に示す処方で
添加剤を加えてアンチハレーション層塗布液とした。
【0090】 (アンチハレーション層塗布液処方)(i) ) イ.ゼラチン 20g ロ.染料[VIII] 1.0g ハ.ポリスチレンスルフォン酸ソーダ 0.6g ニ.N,N′−エチレンビス−(ビニルスルフォンアセトアミド) 1.1g
【0091】
【化4】
【0092】(アンチハレーション層塗布液処方(ii))
アンチハレーション層塗布液処方(i) の染料[VIII]1.
0 gを染料[VII ]1.7 gに変えたもの。
【0093】5.塗布試料の作成 前記アンチハレーション層塗布液(i) をチタンホワイト
含有のポリエチレンをラミネートした紙(いわゆるWP
紙)支持体の一方の側(A面)に、ゼラチン層塗布量が
0.85g/m2 となるように塗布−乾燥した。これに続い
て支持体の他方の側(B面)に、前記アンチハレーショ
ン層塗布液(ii)を同量塗布−乾燥した。その後、A面に
設けられたアンチハレーション層(i) 上に前記乳剤塗布
液(A)と前記表面保護層塗布液を、塗布Ag量が2.5
g/m2 となり、該表面保護層のゼラチン塗布量が1 g
/m2 となるように塗布−乾燥し、次いで同様にB面に
設けられたアンチハレーション層(ii)上に前記乳剤塗布
液(B)と前記表面保護層塗布液を、塗布−乾燥して試
料を作成した。このとき、硬膜剤N,N′−エチレンビ
ス−(ビニルスルホンアセトアミド)量が総ゼラチン量
に対し2.3 %になるようにした。
【0094】以上のように作成した本発明の一実施例で
ある感光材料10を図1に示す。紙支持体11の上面
(A面)と下面(B面)に順番にアンチハレーション層
12Aと12B、ハロゲン化銀乳剤層13Aと13B、
表面保護層14Aと14Bがそれぞれ設けられている。
【0095】図2は本発明のレーザ記録用感光材料への
記録方法を実施する装置の一実施例を示す概略図であ
る。前記感光材料10の上面(A面)の上方には、レー
ザ光29A(780nm )を発するレーザ光源21A(半導
体レーザ光源)が配されており、このレーザ光29Aを
反射して該感光材料10を走査せしめる位置には、モー
タ25Aにより定速回転せしめられるポリゴンミラー2
6Aが配されている。該レーザ光源21Aとこのポリゴ
ンミラー26Aの光路上にはレーザ光源21A側から順
に、画像情報Aをレーザ光29Aに担持せしめる変調装
置22A、ビーム拡大装置23Aおよび集束レンズ24
Aが配されている。また、前記ポリゴンミラー26Aと
前記感光材料10の光路上には、ビーム整形装置27A
と集束レンズ28Aが配されている。同様に、前記感光
材料10の下面(B面)の上方には、レーザ光29B
(633nm )を発するレーザ光源21B(He−Neレー
ザ光源)が配されている。以下の構成において、変調装
置22Bが画像情報Bをレーザ光Bに担持せしめること
が異なるが、他は同様であるので説明は省略する。
【0096】このような装置を用いて感光材料10のA
面およびB面の感光層それぞれにCT画像情報Aおよび
超音波画像情報Bを同時に記録した。
【0097】まず、感光材料10を矢印Yの方向に副走
査のために移動させながら、レーザ光源21Aからのレ
ーザ光29Aに変調装置22AによりCT画像情報Aを
担持せしめつつ該レーザ光29Aをポリゴンミラー26
AによってX方向に主走査させて該感光材料10のA面
に該CT画像情報Aを記録した。同様に該感光材料10
のB面に超音波画像情報Bを同時に記録した。その後、
富士写真フィルム社製FRM4000自動現像機により
自動現像処理を行ない該感光材料の両面それぞれに別々
の画像を得ることができた。
【0098】なお、前記感光材料10の上面と下面を逆
にして各レーザ光29A,29Bの走査を行なった場
合、すなわち、A面の乳剤層にレーザ光29B(633nm
)をB面の乳剤層にレーザ光29A(780nm )を走査
せしめた場合、この感光材料10に上述のように現像処
理を施しても画像は形成されなかった。
【0099】このように、1枚の感光材料の両面それぞ
れに画像情報を同時に記録する場合には、記録時間は従
来かかった時間の半分で済むこととなる。
【0100】上記実施例においては、感光層に分光増感
剤を含有させてレーザ光に対して選択性を担持せしめた
感光材料を用いているが、両面に同じレーザ光に対して
感光する同種の感光層を有するものとそのレーザ光とを
組合せてを用いてもよい。しかしながら、上記実施例の
ように選択性を有する感光材料を用いた場合のほうが、
各レーザ光の筐体内における乱反射が感光層に影響する
ことなく画像の記録を行なえるので好ましい。
【0101】また画像情報の記録の際に感光材料の両面
から同時に記録するものを示したが、感光材料のA面
(上面)の感光層にレーザ光Aを走査せしめた後に該感
光材料を反転させ、次いでB面(反転により上面となっ
た)の感光層に別のレーザ光Bを走査せしめることがで
き、あるいは、感光材料のA面(上面)の感光層にレー
ザ光Aを走査せしめた後に該感光材料を反転させて元の
位置まで搬送し、次いでB面(反転により上面となっ
た)の感光層にレーザ光B(光源はレーザ光Aと同じで
あるが変調装置により別の画像情報を担持している)を
走査せしめることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のレーザ記録用感光材料の一実施例を示
す概略断面図
【図2】本発明のレーザ記録用感光材料への記録方法を
実施する装置の一実施例を示す概略図
【符号の説明】
10 感光材料 11 紙支持体 12 アンチハレーション層 13 ハロゲン化銀乳剤層 14 表面保護層 20 レーザ走査記録装置 21 レーザ光源 22 変調装置 23 ビーム拡大装置 24,28 集束レンズ 25 モータ 26 ポリゴンミラー 27 ビーム整形装置 29 レーザ光
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03C 1/08 1/46 1/825 1/95 5/56 8910−2H 7/00 H04N 1/04 104 A 7251−5C 1/23 103 Z 9186−5C

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体と該支持体の両面に設けられたレ
    ーザ光に感光する感光層を含む感光材料であって、前記
    支持体がレーザ光および可視光に対して不透明であるこ
    とを特徴とするレーザ記録用感光材料。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のレーザ記録用感光材料に
    画像を記録する記録方法であって、前記各感光層にそれ
    ぞれ両面から異なった画像情報を担持した各別のレーザ
    光を走査せしめて各感光層に互いに異なる画像を記録す
    ることを特徴とする記録方法。
  3. 【請求項3】 前記支持体の両面に設けられた感光層の
    感光する波長領域が互いに異なることを特徴とする請求
    項1記載のレーザ記録用感光材料。
  4. 【請求項4】 請求項3記載のレーザ記録用感光材料に
    画像を記録する記録方法であって、前記各感光層にそれ
    ぞれ両面から該各感光層がそれぞれ感光する波長領域に
    対応し、異なった画像情報を担持した各別のレーザ光を
    走査せしめて各感光層に互いに異なる画像を記録するこ
    とを特徴とする記録方法。
JP4092809A 1992-04-13 1992-04-13 レーザ記録用感光材料およびその記録方法 Withdrawn JPH06102629A (ja)

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JP4092809A Withdrawn JPH06102629A (ja) 1992-04-13 1992-04-13 レーザ記録用感光材料およびその記録方法

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JP (1) JPH06102629A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012006377A (ja) * 2010-05-28 2012-01-12 Fujifilm Corp 導電シートの製造方法及びタッチパネルの製造方法

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JP2012006377A (ja) * 2010-05-28 2012-01-12 Fujifilm Corp 導電シートの製造方法及びタッチパネルの製造方法

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