JPH06102603A - 光メモリー素子及びその製造方法 - Google Patents

光メモリー素子及びその製造方法

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JPH06102603A
JPH06102603A JP4249716A JP24971692A JPH06102603A JP H06102603 A JPH06102603 A JP H06102603A JP 4249716 A JP4249716 A JP 4249716A JP 24971692 A JP24971692 A JP 24971692A JP H06102603 A JPH06102603 A JP H06102603A
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JP
Japan
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optical memory
photochromic
microcell
photochromic compound
memory device
Prior art date
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Pending
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JP4249716A
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English (en)
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Ippei Ino
一平 伊納
Kazuo Ban
和夫 伴
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Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
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Publication date
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  • Non-Silver Salt Photosensitive Materials And Non-Silver Salt Photography (AREA)
  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)
  • Manufacturing Optical Record Carriers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 フォトクロミック化合物を記録層として用い
た光メモリー素子において、フォトクロミック化合物が
フォトクロミズムを呈し易い溶液状態で用いた素子を提
供すること。 【構成】 1はガラス、透明高分子材料等からなり、表
面に微小セルが形成されている基板、2は基板1上に形
成されたマイクロセル内に充填された溶液状のフォトク
ロミック化合物、3はフォトクロミック材料2を密封す
るため光硬化性高分子等からなる薄膜、4はアルミニウ
ム等の高い反射率をもつ材料からなる反射層、5は光硬
化性高分子等からなる保護層である。フォトクロミック
化合物2は2-(1,2-シ゛メチル-3-イント゛リル)-3-(2-メチル-3-ヘ゛ンソ゛
[b]チオフェニル)-無水マレイン酸をベンゼンに30重量%溶解し
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はフォトクロミック記録層
をもつ光メモリー素子に関する。
【0002】
【従来の技術】光照射により可逆的な光変化を生じるフ
ォトクロミズム現象は、ハロゲン化銀、フルギド系化合
物、アゾベンゼン系化合物、スピロピラン系化合物、ジ
アリルエテン系化合物等において知られており、古くか
ら研究開発されてきた。また同時に多くのフォトクロミ
ズムの応用が試みられてきた。近年、光メモリー素子へ
のフォトクロミズムの応用が特に多く試みられている。
例えばポリスチレン等の非晶性高分子薄膜中にフォトク
ロミック化合物を分散させた系、特開昭64−8768
4号明細書にあるようなフォトクロミック化合物の蒸着
膜系、あるいはフォトクロミック化合物のLB膜系等を
列記できる。これらのフォトクロミック記録層は光照射
による光変化である着色反応を生じ、それに伴う反射
率、または透過率の変化を情報記録手段として用いてき
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】これらのフォトクロミ
ック薄膜はすべて固体中、あるいは固体薄膜中にフォト
クロミック化合物が分散している状態であり、フォトク
ロミック化合物の分子運動は著しく制限される。これは
記録を安定に保持するためにフォトクロミック化合物を
定位置に固定する必要があるからである。ところが、固
体薄膜中のフォトクロミック化合物は溶液中と比較する
とフォトクロミズムを呈しにくい。この原因は、例えば
特開昭64−87684号明細書で述べられているよう
に、固体薄膜中ではフォトクロミック化合物の周囲が光
変化によるフォトクロミック化合物の構造変化を生じ得
る自由空間体積をもち得ないため、フォトクロミズムを
呈しにくいと推定される。したがって、反応収率の低
さ、反応速度の遅さが問題となる。
【0004】さらに、フォトクロミック化合物が薄膜中
に固定されたばあい、主に光照射面側のフォトクロミッ
ク化合物が光反応を起こすこととなるため、光照射面側
のフォトクロミック化合物ばかりが光劣化の影響を受け
ることとなる。
【0005】本発明は、上記のような問題点を解決する
ために、フォトクロミック化合物を溶液状態のまま、光
メモリー素子に用いることを目的としてなされた。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の光メモリー素子
は、光照射において可逆的な変化を生じるフォトクロミ
ック化合物を用いた光メモリー素子において、トルエン
等の有機溶媒、またはポリイソプレン等の低融点高分子
材料に溶解したフォトクロミック化合物溶液を、微小セ
ル内にもち、高分子膜で密封することを特徴する。
【0007】本発明は、前記光メモリー素子の製造方法
において、フォトクロミック化合物溶液を定位置に保持
するための微小セル内に充填した後、高分子膜で密封す
る際、フォトクロミック化合物溶液は低温に保たれ、固
体状態であることを特徴とする。
【0008】前記光メモリー素子の製造方法において、
微小セル内にフォトクロミック化合物溶液を充填すると
き、キャスト法又はスピンコート法を用いることを特徴
とする。
【0009】
【作用】本発明によれば、フォトクロミック化合物を液
体状態のままで光メモリー素子として使用することがで
きるため、フォトクロミズムが呈し易い状態を保つこと
ができ、良好な記録ができる。
【0010】
【実施例】
(実施例1)本発明の実施例を図1を用いて説明する。
図1において、1はガラス、透明高分子材料等からな
り、表面に微小セル(以下マイクロセルという)が形成
されている基板、2は基板1上に形成されたマイクロセ
ル内に充填された溶液状のフォトクロミック化合物、3
はフォトクロミック材料2を密封するため光硬化性高分
子等からなる薄膜、4はアルミニウム等の高い反射率を
もつ材料からなる反射層、5は光硬化性高分子等からな
る保護層である。
【0011】ここで、フォトクロミック化合物2には、
化学式
【0012】
【化1】
【0013】で表される2-(1,2-シ゛メチル-3-イント゛リル)-3-(2-
メチル-3-ヘ゛ンソ゛[b]チオフェニル)-無水マレイン酸(以下化合物Aとい
う)を用いて、ベンゼンに30重量%溶解した。
【0014】本実施例において、マイクロセルはあらか
じめ、ピット系列を形成したフォトマスクを、基板上に
塗布したレジストに密着させ密着露光法にて形成した。
マイクロセルの大きさは、縦0.4mm、横0.4m
m、深さ10μm、セル間隔0.1mmで縦横それぞれ
100個計10000個のマイクロセルを作製した。
【0015】フォトクロミック材料2はキャスト法によ
りマイクロセル内に充填した後、基板ごとマイナス5℃
に冷却すると、ベンゼンの融点は5.4℃であるため、
マイクロセル内でフォトクロミック溶液は凍結固化す
る。その上からマイナス5℃に冷却したウレタンアクリ
レート系UV硬化樹脂SD−301(大日本インキ製)
をスピンコート法で塗布し、温度を保ったままバンドパ
スフィルターU330を透過した紫外光を30分間照射
した。基板上のUV硬化樹脂は光重合により硬化し、マ
イクロセルを密封する。密封層の厚さは約1μmであ
る。
【0016】反射層は密封層の上からEB蒸着法により
膜厚50μmのアルミニウムを蒸着して作製した。
【0017】以上のようにして作製したマイクロセル型
光メモリー素子にガラス基板側から記録光である波長4
88nmの紫外光を照射すると目視でマイクロセルが黄
色から緑色に着色した。
【0018】また、スポット径0.2mmに絞った波長
488nmのアルゴンイオンレーザ光を用いて本光メモ
リー素子上を描画すると、レーザ光が照射されたマイク
ロセルのみが黄色から緑色に着色し、画像情報をマイク
ロセル単位で量子化された情報としてそのまま書き込む
ことができる。
【0019】また、マイクロセル内のフォトクロミック
反応速度は溶液中の反応のため著しく速い。そのため高
分子薄膜中にフォトクロミック化合物を分散した系より
も短い光照射時間で書き込むことができる。また、63
3nmHe−Neレーザ光で記録消去ができ、この光反
応も前述と同じく溶液中の反応のため短い照射時間で記
録の消去ができる。そして光照射面側のフォトクロミッ
ク化合物だけでなくマイクロセル内のフォトクロミック
化合物が均一に光反応を起こすので、極めて良好な繰り
返し耐性を得ることができる。
【0020】以上の実験において、フォトクロミック化
合物を溶解分散する溶媒としてベンゼンを用いたが、他
にキシレンやトルエン等の有機溶剤、グリセリンやパラ
フィン等の高粘度材料、ポリブタジエンやポリイソプレ
ン等の低融点ゴム状高分子材料等を用いても同様の特性
を得られるが、いずれも室温近辺では流動性を示し、摂
氏0℃近辺で凍結固化する材料でなくてはならない。
【0021】密封層はUV硬化樹脂の他にはスチレン等
の重合性モノマーを用いることができるが、いずれもフ
ォトクロミック材料を分散させるために用いた溶媒に侵
されない材料を用いる必要がある。
【0022】マイクロセルの製造方法としては、上記実
験で用いた方法の他にガラス基板上に塗布したレジスト
をアルゴンイオンレーザ光でカッティングし、現像する
ことでピット形状の穴を形成し、その後ドライエッチン
グ法、ウェットエッチング法によりガラス基板上にマイ
クロセルを形成しても良い。また、基板がポリカーボネ
イト等の透明高分子材料の場合はスタンパを用いてピッ
トを転写する方法等、従来の光ディスクの製造法を用い
ても良い。
【0023】マイクロセル内にフォトクロミック材料を
充填する方法はキャスト法以外にスピンコート法を用い
ても良い。
【0024】(実施例2)本発明の他の実施例を以下に
説明する。フォトクロミック化合物として化学式
【0025】
【化2】
【0026】で表されるフルギドの30重量%ベンゼン
溶液を用いた。
【0027】上記以外は実施例1と同じマイクロセル型
光メモリー素子を作製した。
【0028】フルギドを用いた場合の記録波長350n
mの光を照射するとマイクロセルが無色から青色に着色
した。このマイクロセル型光メモリー素子に、350n
mに分光しスポット径0.2mmに絞った高圧水銀灯光
を用いて本光メモリー素子上を描画すると光照射された
マイクロセルのみが青色に変色した。また、波長488
nmのアルゴンイオンレーザ光の照射によって記録を消
去することができた。
【0029】(実施例3)実施例1で作製したマイクロ
セル型光メモリー素子上に0.4mm径の細孔を任意の
パターンで持つ厚さ0.5mmの金属マスクを密着し、
その上からカラーフィルターB480を透過した波長4
36nmの光を照射したところ、細孔直下のマイクロセ
ルが金属マスクのパターンに従って黄色から緑色に着色
し画像が転写された。また、金属マスクの代わりに白黒
液晶パネルを用いたところ、液晶パネルの白黒画像がマ
イクロセル型光メモリーに転写され、任意の画像情報を
記録することができた。
【0030】(実施例4)実施例2で作製したマイクロ
セル型光メモリー素子上に前述の金属マスクを密着し、
その上からカラーフィルターU340を透過した波長3
65nmの紫外光を照射したところ細孔直下のマイクロ
セルが金属マスクのパターンに従って無色から青色に着
色し画像が転写された。また、金属マスクの代わりに白
黒液晶パネルを用いても前述と同じ様に液晶パネルの白
黒画像をマイクロセル型光メモリーに転写することがで
きた。
【0031】(実施例5)フォトクロミック材料を分散
する溶媒として一般式
【0032】
【化3】
【0033】で表されるシス型ポリイソプレンを用いた
以外は実施例1と同様である。前記構造の光メモリー素
子に488nmの光を照射するとフォトクロミック材料
が着色し、633nmの光を照射することによって消去
することができた。
【0034】また、一般式
【0035】
【化4】
【0036】で表されるポリブタジエンを用いても同様
の結果を得られた。
【0037】(実施例6)本発明の他の実施例を図2、
図3を用いて説明すると以下の通りである。図2におい
て図1と異なる点は、フォトクロミック材料を密封する
層3と反射層4の間に誘電体層6を設けたことである。
また、図3の構造では図2に構造に加えてマイクロセル
と基板の間にも誘電体層7を設けた。
【0038】上記の2つの構造の光メモリー素子におい
て、ガラス基板側から記録光である波長488nmの紫
外光を照射すると目視でマイクロセルが黄色から緑色に
着色した。
【0039】
【発明の効果】本発明のマイクロセル型フォトクロミッ
ク光メモリーによれば、フォトクロミック化合物を良好
なフォトクロミズムを示す流動状態で用いるため、フォ
トクロミック反応速度、反応収率等従来の固体状態のフ
ォトクロミック化合物を用いた光メモリーを大幅に上回
る優れた特性を示す。さらに、特徴的なことはマイクロ
セル内でフォトクロミック化合物は自由であり、光照射
面側の化合物だけが光変化を生じることがなく、その結
果、繰り返し耐性が大幅に向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のマイクロセル型光メモリー素子の構造
である。
【図2】本発明のマイクロセル型光メモリー素子の他の
構造である。
【図3】本発明のマイクロセル型光メモリー素子の他の
構造である。
【符号の説明】
1 基板 2 フォトクロミック溶液 3 密封層 4 反射層 5 保護層 6 誘電体層 7 誘電体層
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G11B 7/26 7215−5D

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光照射において可逆的な変化を生じるフ
    ォトクロミック化合物を用いた光メモリー素子におい
    て、有機溶媒、または低融点高分子材料に溶解したフォ
    トクロミック化合物溶液を、微小セル内にもち、高分子
    膜で密封することを特徴とした光メモリー素子。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の光メモリー素子の製造方
    法において、フォトクロミック化合物を定位置に保持す
    るための微小セル内に充填した後、高分子膜で密封する
    際、フォトクロミック化合物溶液は低温に保たれ、固体
    状態であることを特徴とする光メモリー素子の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 請求項2項記載の光メモリー素子の製造
    方法において、微小セル内にフォトクロミック化合物溶
    液を充填するとき、キャスト法又はスピンコート法を用
    いることを特徴とする光メモリー素子の製造方法。
JP4249716A 1992-09-18 1992-09-18 光メモリー素子及びその製造方法 Pending JPH06102603A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100802891B1 (ko) * 2005-09-06 2008-02-13 주식회사 엘지화학 광변색 필름 또는 판 제조방법
US11230447B2 (en) 2015-01-23 2022-01-25 Symbolic Llc Storage and retrieval system transport vehicle

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US11230447B2 (en) 2015-01-23 2022-01-25 Symbolic Llc Storage and retrieval system transport vehicle

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