JPH06102265B2 - 繊維強化複合部材の製造方法 - Google Patents
繊維強化複合部材の製造方法Info
- Publication number
- JPH06102265B2 JPH06102265B2 JP23922387A JP23922387A JPH06102265B2 JP H06102265 B2 JPH06102265 B2 JP H06102265B2 JP 23922387 A JP23922387 A JP 23922387A JP 23922387 A JP23922387 A JP 23922387A JP H06102265 B2 JPH06102265 B2 JP H06102265B2
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は金型内に配置した繊維成形体にアルミニウム合
金(以下Al合金と記す)の溶湯を加圧充填して得られる
繊維強化複合部材の製造方法に関するものである。
金(以下Al合金と記す)の溶湯を加圧充填して得られる
繊維強化複合部材の製造方法に関するものである。
(従来の技術) 従来、この種の繊維強化複合部材の強化は、一般には複
合部材中に含まれる繊維によって得られる。かかる含有
する繊維による強化の他、熱処理によりマトリックス金
属自在の強化も有効である。
合部材中に含まれる繊維によって得られる。かかる含有
する繊維による強化の他、熱処理によりマトリックス金
属自在の強化も有効である。
一般に析出硬化型Al合金の熱処理による強化はT6処理が
とられる。
とられる。
即ち、製品を500℃前後に加熱保持して合金成分を固溶
させた後急冷し、過飽和状態とし、次いで人工時効処理
を施すことにより合金成分を析出させ強化するものであ
る。
させた後急冷し、過飽和状態とし、次いで人工時効処理
を施すことにより合金成分を析出させ強化するものであ
る。
(発明が解決しようとする問題点) 以上の従来技術は、製品を500℃前後の温度域に保持す
る必要があるので鋳造後の再加熱が必要であることから
熱効率上及び生産効率上において不利である。又鋳造後
に一度500℃前後の高温域迄加熱するので製品に熱変形
が発生する虞もあり、製品の素材精度維持にも問題があ
る。
る必要があるので鋳造後の再加熱が必要であることから
熱効率上及び生産効率上において不利である。又鋳造後
に一度500℃前後の高温域迄加熱するので製品に熱変形
が発生する虞もあり、製品の素材精度維持にも問題があ
る。
本発明は以上の如き問題点に鑑みなされたもので、その
目的とする処は、鋳造後の工程を減少して生産効率及び
経済性を向上せしめ、又素材精度の向上も併せて図ると
ともに、複合部材の耐摩耗性向上を図るようにしたこと
にある。
目的とする処は、鋳造後の工程を減少して生産効率及び
経済性を向上せしめ、又素材精度の向上も併せて図ると
ともに、複合部材の耐摩耗性向上を図るようにしたこと
にある。
(問題点を解決するための手段) 以上の問題点を解決するための手段は、金型内に配置し
た繊維成形体に析出硬化型アルミニウム合金の溶湯を加
圧充填して繊維強化複合部材を鋳造し、該複合部材の温
度が350℃以下まで降下しない時点で金型から取り出し
て直ちに水中に浸漬して焼入れし、この後人工時効処理
を施すことである。
た繊維成形体に析出硬化型アルミニウム合金の溶湯を加
圧充填して繊維強化複合部材を鋳造し、該複合部材の温
度が350℃以下まで降下しない時点で金型から取り出し
て直ちに水中に浸漬して焼入れし、この後人工時効処理
を施すことである。
(上記手段による作用) 上記手段によれば、鋳造製品を温度の低い処で取り出し
て焼入れを行うので取り出した製品の再加熱は必要がな
い。
て焼入れを行うので取り出した製品の再加熱は必要がな
い。
(実施例) 以下に本発明詳細に説明する。
本発明は金型キャビティ内に繊維成形体を配設し、析出
硬化型Al合金の溶湯をキャビテイ内に加圧充填する。こ
れにより繊維強化複合部材を鋳造する。溶湯が凝固した
後鋳造品の温度が350℃以下まで降下しない時点で金型
から取り出し、直ちに水中に浸漬して焼入れを行う。そ
の後該鋳造品に人工時効処理を施す。
硬化型Al合金の溶湯をキャビテイ内に加圧充填する。こ
れにより繊維強化複合部材を鋳造する。溶湯が凝固した
後鋳造品の温度が350℃以下まで降下しない時点で金型
から取り出し、直ちに水中に浸漬して焼入れを行う。そ
の後該鋳造品に人工時効処理を施す。
次に本発明の具体的実施例を述べる。
第1図は金型1を示し、型2,3,4,5で実施例ではシリン
ダブロックのキャビテイ6を形成し、7はウォータジャ
ケット成形用中子で、キャビテイ6の中央にある型2周
に300℃に予熱された繊維成形体Fをセットし、型締後
湯溜部に730℃〜740℃のAl合金(JIS ADC 12)よりなる
溶湯を注湯し、該溶湯をプランジャにて0.3m/secの速度
で鋳込圧230kg/cm2で加圧し、キャビテイ6内に溶湯を
充填し、繊維強化シリンダブロック素材を鋳造する。
ダブロックのキャビテイ6を形成し、7はウォータジャ
ケット成形用中子で、キャビテイ6の中央にある型2周
に300℃に予熱された繊維成形体Fをセットし、型締後
湯溜部に730℃〜740℃のAl合金(JIS ADC 12)よりなる
溶湯を注湯し、該溶湯をプランジャにて0.3m/secの速度
で鋳込圧230kg/cm2で加圧し、キャビテイ6内に溶湯を
充填し、繊維強化シリンダブロック素材を鋳造する。
前記した繊維成形体は炭素繊維とアルミナ繊維との混合
繊維により成形され、嵩密度0.3/1.2g/cm3炭素繊維平均
直径18μm、平均長さ0.8mm、アルミナ繊維平均直径3
〜4μm、平均長さ0.5mmで1対2.4の割合で混合し、シ
リカゾル或はアルミナゾルの如きバインダを加え、吸引
付着成形法を適用して成形した。
繊維により成形され、嵩密度0.3/1.2g/cm3炭素繊維平均
直径18μm、平均長さ0.8mm、アルミナ繊維平均直径3
〜4μm、平均長さ0.5mmで1対2.4の割合で混合し、シ
リカゾル或はアルミナゾルの如きバインダを加え、吸引
付着成形法を適用して成形した。
以上で得られた繊維強化鋳造素材を370℃となった時点
で型から取り出し、水の温度40℃〜80℃の水中に浸漬し
て焼入れを行った。
で型から取り出し、水の温度40℃〜80℃の水中に浸漬し
て焼入れを行った。
この後、180℃〜220℃で4時間人工時効処理を施した。
この結果を第2図のグラフで示す。グラフは水焼入れ時
の鋳造製品の温度を横軸とし、繊維強化複合部の硬度縦
軸とし、人工時効温度を180℃、200℃、220℃、4時間
として夫々を比較したもので、グラフから明らかなよう
に鋳放したものが母材硬度HRB53〜52に対し製品温度が3
50℃以上、特に、370℃以上から焼入れしたものは硬度
が急激に増加することが理解できる。これは人工時効処
理温度が180℃、200℃、220℃の何れにおいても同様の
傾向にあり、350℃以下では硬度が低下し、鋳放しのも
のと大差ないこととなる。
の鋳造製品の温度を横軸とし、繊維強化複合部の硬度縦
軸とし、人工時効温度を180℃、200℃、220℃、4時間
として夫々を比較したもので、グラフから明らかなよう
に鋳放したものが母材硬度HRB53〜52に対し製品温度が3
50℃以上、特に、370℃以上から焼入れしたものは硬度
が急激に増加することが理解できる。これは人工時効処
理温度が180℃、200℃、220℃の何れにおいても同様の
傾向にあり、350℃以下では硬度が低下し、鋳放しのも
のと大差ないこととなる。
以上のことは、Al合金中の合金成分は金型表面での加圧
凝固及び水中での急冷効果によって一部の合金成分が固
溶した状態となり、次いで人工時効処理を施すことによ
り前記固溶していた合金成分が析出しT6処理に近い硬化
を示すためである。
凝固及び水中での急冷効果によって一部の合金成分が固
溶した状態となり、次いで人工時効処理を施すことによ
り前記固溶していた合金成分が析出しT6処理に近い硬化
を示すためである。
(発明の効果) 以上で明らかな如く本発明によれば、鋳造品の金型から
の取り出し温度が低いところで焼入れを行うので再加熱
の必要がなく、従って、熱効率、生産効率の点でも有利
であり、又経済的にも有利であること、溶体化処理を省
くことができるので前記した生産効率の向上、経済的な
メリットを更に向上させ得ること、従来に比し低温域で
焼入れを行うので素材の精度が溶体化処理のものに比し
て精度が向上し、加工効率も向上すること、強化繊維と
して炭素繊維を使用した場合においてはアルミニウムと
繊維との反応を防止し、複合部材の強度劣化を防止する
ことができること等の利点がある。
の取り出し温度が低いところで焼入れを行うので再加熱
の必要がなく、従って、熱効率、生産効率の点でも有利
であり、又経済的にも有利であること、溶体化処理を省
くことができるので前記した生産効率の向上、経済的な
メリットを更に向上させ得ること、従来に比し低温域で
焼入れを行うので素材の精度が溶体化処理のものに比し
て精度が向上し、加工効率も向上すること、強化繊維と
して炭素繊維を使用した場合においてはアルミニウムと
繊維との反応を防止し、複合部材の強度劣化を防止する
ことができること等の利点がある。
図面は本発明の一実施例を示し第1図は型の断面図、第
2図は本発明を説明するグラフである。 尚図面中、1は型、Fは繊維成形体である。
2図は本発明を説明するグラフである。 尚図面中、1は型、Fは繊維成形体である。
フロントページの続き (72)発明者 高取 宣明 埼玉県狭山市新狭山1丁目10番地1 ホン ダエンジニアリング株式会社内 (56)参考文献 特開 平1−27764(JP,A) 特開 昭58−96857(JP,A) 特開 昭62−89850(JP,A) 特開 昭64−27765(JP,A)
Claims (1)
- 【請求項1】金型内に配置した繊維成形体に析出硬化型
アルミニウム合金の溶湯を加圧充填して繊維強化複合部
材を鋳造し、該複合部材の温度が350℃以下まで降下し
ない時点で金型から取り出して直ちに水中に浸漬して焼
入れし、この後人工時効処理を施すことを特徴とする繊
維強化複合部材の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23922387A JPH06102265B2 (ja) | 1987-09-24 | 1987-09-24 | 繊維強化複合部材の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23922387A JPH06102265B2 (ja) | 1987-09-24 | 1987-09-24 | 繊維強化複合部材の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6483367A JPS6483367A (en) | 1989-03-29 |
JPH06102265B2 true JPH06102265B2 (ja) | 1994-12-14 |
Family
ID=17041579
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23922387A Expired - Fee Related JPH06102265B2 (ja) | 1987-09-24 | 1987-09-24 | 繊維強化複合部材の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06102265B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN115044843B (zh) * | 2022-06-29 | 2023-09-22 | 东北大学 | 一种轧制态碳纤维增强铝合金复合材料的制备方法 |
-
1987
- 1987-09-24 JP JP23922387A patent/JPH06102265B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6483367A (en) | 1989-03-29 |
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LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |