JPH0610107B2 - 高強度高靭性TiB2質複合焼結体 - Google Patents
高強度高靭性TiB2質複合焼結体Info
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- JPH0610107B2 JPH0610107B2 JP60111380A JP11138085A JPH0610107B2 JP H0610107 B2 JPH0610107 B2 JP H0610107B2 JP 60111380 A JP60111380 A JP 60111380A JP 11138085 A JP11138085 A JP 11138085A JP H0610107 B2 JPH0610107 B2 JP H0610107B2
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- sintered body
- tib
- tic
- sic
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はTiB2(2硼化チタニウム)質焼結体に関するも
のである。
のである。
一般的に金属硼化物セラミックスは高融点で高強度高硬
度高耐食の特徴を有し従来から切削工具熱機関部品材料
などとして用いられているが実際に実用化されているの
はチタン系の硼化物である。
度高耐食の特徴を有し従来から切削工具熱機関部品材料
などとして用いられているが実際に実用化されているの
はチタン系の硼化物である。
本発明のTiB2質複合焼結体は高融点、高強度高硬度、導
電性、高靱性、耐食性、耐酸化性等の優れた特徴を有す
るので切削工具、耐熱材、機械部材、電気部材、等に広
く使用出来る材料である。
電性、高靱性、耐食性、耐酸化性等の優れた特徴を有す
るので切削工具、耐熱材、機械部材、電気部材、等に広
く使用出来る材料である。
[従来の技術] TiB2質の複合焼結体として広く実用化されているものは
切削工具用としてTiB2−Al2O3,TiB2−TiCN系で、特許
などには種々のものが提案されている。
切削工具用としてTiB2−Al2O3,TiB2−TiCN系で、特許
などには種々のものが提案されている。
即ち焼結助剤、又は複合材などのTiB2焼結体における副
成分としてはTiC,B4C,SiC,WC等の炭化物、TiN,TaN
などの窒化物、TiCN等の炭素化物Al2O3,ZrO2等の酸化
物WB,HfB2,NbB2,TaB2等の硼化物、種々の金属などが
知られている。
成分としてはTiC,B4C,SiC,WC等の炭化物、TiN,TaN
などの窒化物、TiCN等の炭素化物Al2O3,ZrO2等の酸化
物WB,HfB2,NbB2,TaB2等の硼化物、種々の金属などが
知られている。
[発明が解決しようとする問題点] 例えば炭化物については特公告昭55-50918、特公告昭53
-29843、特開昭50-111111にB4Cが、又特開昭57-27975に
SiCが、特開昭49-85115にWCが、又特公告昭38-24207、
特公昭39-9052、特公昭52-2925などにTiCが開示されて
いるが、これらの炭化物は単独もしくは他の硼化物、窒
化物金属等と複合されている。これらは主に工具、蒸着
ヒーター耐摩耗材に応用されているが強度、靱性、高温
での耐酸化性、耐摩耗には十分でない。
-29843、特開昭50-111111にB4Cが、又特開昭57-27975に
SiCが、特開昭49-85115にWCが、又特公告昭38-24207、
特公昭39-9052、特公昭52-2925などにTiCが開示されて
いるが、これらの炭化物は単独もしくは他の硼化物、窒
化物金属等と複合されている。これらは主に工具、蒸着
ヒーター耐摩耗材に応用されているが強度、靱性、高温
での耐酸化性、耐摩耗には十分でない。
次に窒化物についてもTiC,TaN等があるが単独もしくは
他の炭化物、硼化物と複合されている場合が多く、工具
や装飾材に応用されており高硬度、高強度の点では優れ
ているが耐酸化性や靱性の点で十分でない。特公告昭59
-18349にはTiCNが開示されているが耐酸化性には難点が
ある。
他の炭化物、硼化物と複合されている場合が多く、工具
や装飾材に応用されており高硬度、高強度の点では優れ
ているが耐酸化性や靱性の点で十分でない。特公告昭59
-18349にはTiCNが開示されているが耐酸化性には難点が
ある。
硼化物は単独として使用される事はなくTiB2系、TiC
系、TiN系の複合材として使用されるのが一般である。
又、金属は焼結助剤として多くは使用されている。
系、TiN系の複合材として使用されるのが一般である。
又、金属は焼結助剤として多くは使用されている。
酸化物ではTiB2−Al2O3系の工具が有名であり、実用化
されているが靱性、耐酸化性は十分でない。
されているが靱性、耐酸化性は十分でない。
その他BN,ALN等の絶縁物を複合した蒸着ヒーターが実
用化されているがこれは中性雰囲気下での使用に限られ
高強度材料を目的としたものではない。
用化されているがこれは中性雰囲気下での使用に限られ
高強度材料を目的としたものではない。
さらにこれらの提案において、工具機械部材として応用
するためには、より高い靱性と高強度高硬度が要求さ
れ、電気部材工具に対してもすぐれた耐酸化性が要求さ
れ十分に満足しうるものが得られていない。
するためには、より高い靱性と高強度高硬度が要求さ
れ、電気部材工具に対してもすぐれた耐酸化性が要求さ
れ十分に満足しうるものが得られていない。
このような点に鑑み優れた性質を備えていながらその特
質を生かしきれず極めて限られた用途(工具、蒸着ヒー
ター)にしか実際使用されていないTiB2系焼結体につい
て、従来の問題点を克服すべく研究した結果、高光度高
強度高硬度、高靱性、耐酸化性、耐食性、耐熱性の諸性
能を兼ね備えかついくつかについてはその特質を著しく
向上せしめた焼結体の開発に成功したものである。
質を生かしきれず極めて限られた用途(工具、蒸着ヒー
ター)にしか実際使用されていないTiB2系焼結体につい
て、従来の問題点を克服すべく研究した結果、高光度高
強度高硬度、高靱性、耐酸化性、耐食性、耐熱性の諸性
能を兼ね備えかついくつかについてはその特質を著しく
向上せしめた焼結体の開発に成功したものである。
[問題を解決するための手段] 即ち本発明はTiB2を主成分とし重量%で1〜15%のSiC
及び5〜70%のTiCを含む事で特徴づけられた高強度高
靱性TiB2系複合焼結体を要旨とするものである。
及び5〜70%のTiCを含む事で特徴づけられた高強度高
靱性TiB2系複合焼結体を要旨とするものである。
本発明に用いるTiB2は例えばTiO2,B2O3及びCの混合物
を高温で反応される事によって得られ、本焼結体の製造
には可及的に高純度のものを用いるのが好ましく、又粒
径も可及的に小さい粉末が好ましい。具体的には純度99
%以上平均粒径10μm特には1μm以下のものがそれで
ある。
を高温で反応される事によって得られ、本焼結体の製造
には可及的に高純度のものを用いるのが好ましく、又粒
径も可及的に小さい粉末が好ましい。具体的には純度99
%以上平均粒径10μm特には1μm以下のものがそれで
ある。
又副成分として存在せしめるSiC及びTiCとについては焼
結体としてそのような化合物として所定量が存在してい
ればよいので出発原料としてはどのような形態のものと
して配合してよいがSiC,TiC以外の原料を使用した場合
には焼結合段階で特別な配慮が必要となるため、通常配
合原料としてSiC,TiCとして調整しておくのがよい。
結体としてそのような化合物として所定量が存在してい
ればよいので出発原料としてはどのような形態のものと
して配合してよいがSiC,TiC以外の原料を使用した場合
には焼結合段階で特別な配慮が必要となるため、通常配
合原料としてSiC,TiCとして調整しておくのがよい。
このSiC及びTiC原料についても可及的に純度の高いもの
が好ましく通常99%以上のものがよい。
が好ましく通常99%以上のものがよい。
原料混合物は通常これら3種の微粉末を均一混合する事
により調整するが粉砕混合を目的として超微粉砕しても
同様である。一般に混合原料の粒度は10μm以下が好ま
しくより好ましくは平均粒径1μm以下にまで十分調整
しておく事である。これらの粉砕にはSiCボールを用い
る事が適当である。
により調整するが粉砕混合を目的として超微粉砕しても
同様である。一般に混合原料の粒度は10μm以下が好ま
しくより好ましくは平均粒径1μm以下にまで十分調整
しておく事である。これらの粉砕にはSiCボールを用い
る事が適当である。
本発明焼結体はこれらの混合物を例えば黒鉛型に充填し
真空中、又はアルゴン、ヘリウム等の中性又は還元性雰
囲気下でホットプレスするか上記混合物をラバープレス
成形したものを常圧焼成するか50〜2000kg/m2程度の加
圧下で焼成するかいずれでも焼結可能である。尚ホット
プレス又は常圧焼成したものを高温高圧下で焼結合した
ものはより高い高密度の焼結体が得られる。焼成温度は
1600〜2200℃、焼成時間は試料の大きさ等にもよるが通
常0.5〜5時間程度が適当である。
真空中、又はアルゴン、ヘリウム等の中性又は還元性雰
囲気下でホットプレスするか上記混合物をラバープレス
成形したものを常圧焼成するか50〜2000kg/m2程度の加
圧下で焼成するかいずれでも焼結可能である。尚ホット
プレス又は常圧焼成したものを高温高圧下で焼結合した
ものはより高い高密度の焼結体が得られる。焼成温度は
1600〜2200℃、焼成時間は試料の大きさ等にもよるが通
常0.5〜5時間程度が適当である。
本発明焼結体において、SiCは少なくとも重量%(以下
同じ)で1%以上必要であるがこれはそれ以下では耐酸
化性が十分でなく高密度化も難しくなるからであり、一
方多すぎてもTiB2本来の特質である高強度、高靱性、高
硬度、耐食性、耐熱性が低下するなどのため好ましくな
く、最大15%にとどめる事が必要であり、望ましくは3
〜10%である。
同じ)で1%以上必要であるがこれはそれ以下では耐酸
化性が十分でなく高密度化も難しくなるからであり、一
方多すぎてもTiB2本来の特質である高強度、高靱性、高
硬度、耐食性、耐熱性が低下するなどのため好ましくな
く、最大15%にとどめる事が必要であり、望ましくは3
〜10%である。
又TiCは少なくとも5%必要であるがこれはそれ以下で
は微末質の焼結体が得られず目的とする高強度高靱性高
硬度が得られないからであり一方多すぎてもTiCが粒成
長し強度低下するとともに耐酸化性、耐食性も低下する
ため最大70%までにとどめる事が必要であり、好ましく
は10〜60%であり、さらに望ましくは30〜60%である。
は微末質の焼結体が得られず目的とする高強度高靱性高
硬度が得られないからであり一方多すぎてもTiCが粒成
長し強度低下するとともに耐酸化性、耐食性も低下する
ため最大70%までにとどめる事が必要であり、好ましく
は10〜60%であり、さらに望ましくは30〜60%である。
又これらのSiCとTiCは焼結体中において合金で少なくと
も6%以上必要で好ましくは10%以上存在せしめる事が
よく、これはこれらの副成分が少なすぎると緻密質な焼
結体が得られない事から、強度も低く耐酸化性、耐食性
も十分でないためである。
も6%以上必要で好ましくは10%以上存在せしめる事が
よく、これはこれらの副成分が少なすぎると緻密質な焼
結体が得られない事から、強度も低く耐酸化性、耐食性
も十分でないためである。
尚本発明焼結体はこれらの副成分以外の成分即ち、残部
は、実質的にTiB2からなるものであるがTiB2質の特質を
損なわない範囲までTiB2以外の成分例えばB4C,WC,金
属Fe,Ni,Coなどが少量含まれていても勿論差支えはな
いが可及的に少量にとどめる事が望ましい。
は、実質的にTiB2からなるものであるがTiB2質の特質を
損なわない範囲までTiB2以外の成分例えばB4C,WC,金
属Fe,Ni,Coなどが少量含まれていても勿論差支えはな
いが可及的に少量にとどめる事が望ましい。
又副成分として本発明焼結体の目的効果を本質的に損な
わない範囲において他の成分が含まれていて勿論差支え
ないか不可避的不純物を含めて可及的少量にとどめる事
が必要である。
わない範囲において他の成分が含まれていて勿論差支え
ないか不可避的不純物を含めて可及的少量にとどめる事
が必要である。
本発明焼結体の組織は、TiB2の微細結晶、具体的には大
部分が5μ以下の結晶が均一に分散している極めて緻密
なものであり、別成分はTiB2の微細結晶は粒間に分布し
ている良好な組織から成っている。
部分が5μ以下の結晶が均一に分散している極めて緻密
なものであり、別成分はTiB2の微細結晶は粒間に分布し
ている良好な組織から成っている。
[発明の効果] このようにして得られた本発明焼結体は高密度、高強
度、高硬度、高靱性で、かつ耐食性、耐酸化性に優れた
導電性のある焼結体であるため切削工具耐摩耗材、機械
部材電気部材耐食部材等に適用可能であり、その他TiB2
質焼結体の特質を発揮した種々の用途に使用出来るもの
であってその実用的価値は多大である。
度、高硬度、高靱性で、かつ耐食性、耐酸化性に優れた
導電性のある焼結体であるため切削工具耐摩耗材、機械
部材電気部材耐食部材等に適用可能であり、その他TiB2
質焼結体の特質を発揮した種々の用途に使用出来るもの
であってその実用的価値は多大である。
[実施例] 実施例1 TiB2粉末(純度99%以上)TiC粉末(純度99%以上)及
びSiC粉末(純度99%以上)を十分に混合粉砕すべくポ
ットミルを使用し、エタノール溶媒中でSiCボールを用
い3日間粉砕混合した。得られた粉末をエバポレーター
でアルコール除去して十分乾燥し、平均粒径0.15μの粉
末を得た。この粉末を黒鉛型に充填し、アルゴン雰囲気
下で350kg/cm2の圧力下で1900℃で60分間加熱し、焼結
体を得た。得られた焼結体の物性を第1表に試料No.1と
してます。
びSiC粉末(純度99%以上)を十分に混合粉砕すべくポ
ットミルを使用し、エタノール溶媒中でSiCボールを用
い3日間粉砕混合した。得られた粉末をエバポレーター
でアルコール除去して十分乾燥し、平均粒径0.15μの粉
末を得た。この粉末を黒鉛型に充填し、アルゴン雰囲気
下で350kg/cm2の圧力下で1900℃で60分間加熱し、焼結
体を得た。得られた焼結体の物性を第1表に試料No.1と
してます。
又この焼結体の組織は良好で平均粒子系3μmのTiB2微
細結晶が均一に分散しておりそのTiB2結晶粒間に副成分
のTiC,SiC結晶粒が存在している極めて緻密な結晶構造
を有していた。実施例2乃至9及び比較例10,11,12 所定の配合原料を実施例1とほぼ同様な方法で調整し所
定の焼成条件で処理して得た各試料についての結果を第
1表に示す。
細結晶が均一に分散しておりそのTiB2結晶粒間に副成分
のTiC,SiC結晶粒が存在している極めて緻密な結晶構造
を有していた。実施例2乃至9及び比較例10,11,12 所定の配合原料を実施例1とほぼ同様な方法で調整し所
定の焼成条件で処理して得た各試料についての結果を第
1表に示す。
注(1)破壊靱性値はシェブロンノッチ法により求めた。
注(2)耐酸化性は酸化雰囲気下、1000℃、12時間の条件
下での 酸化状況を示す。
下での 酸化状況を示す。
注(3)Alに対する耐食性はAl粉末との反応性を真空雰囲
気下、1200℃で2時間接触させた後、評価を行なった。
気下、1200℃で2時間接触させた後、評価を行なった。
Claims (4)
- 【請求項1】TiB2を主成分とし重量%で1〜15%のSiC
及び5〜70%のTiCを含む事で特徴づけられた高強度高
靱性TiB2質複合焼結体。 - 【請求項2】SiCとTiCを合量で10%以上含む特許請求の
範囲第1項記載の焼結体。 - 【請求項3】3〜10%SiC、10〜60%のTiCを含む特許請
求の範囲第1項記載の焼結体。 - 【請求項4】TiCが30〜60%である特許請求の範囲第3
項記載の焼結体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60111380A JPH0610107B2 (ja) | 1985-05-25 | 1985-05-25 | 高強度高靭性TiB2質複合焼結体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60111380A JPH0610107B2 (ja) | 1985-05-25 | 1985-05-25 | 高強度高靭性TiB2質複合焼結体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS61270265A JPS61270265A (ja) | 1986-11-29 |
JPH0610107B2 true JPH0610107B2 (ja) | 1994-02-09 |
Family
ID=14559712
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP60111380A Expired - Fee Related JPH0610107B2 (ja) | 1985-05-25 | 1985-05-25 | 高強度高靭性TiB2質複合焼結体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0610107B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5078031A (en) * | 1988-02-22 | 1992-01-07 | Gte Laboratories Incorporated | Titanium diboride-eased composite articles with improved fracture toughness |
DE69005664T2 (de) * | 1989-03-03 | 1994-05-11 | Toray Industries | Verfahren zur Erzeugung keramischer Verbundwerkstoffe. |
CH690129A5 (de) | 1994-09-29 | 2000-05-15 | Kyocera Corp | Silberfarbenes, gesintertes Produkt, und Verfahren zu seiner Herstellung. |
-
1985
- 1985-05-25 JP JP60111380A patent/JPH0610107B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS61270265A (ja) | 1986-11-29 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |