JPH06101013A - 鋳鉄管外周面のアルミナ被膜ライニング方法 - Google Patents

鋳鉄管外周面のアルミナ被膜ライニング方法

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JPH06101013A
JPH06101013A JP4253085A JP25308592A JPH06101013A JP H06101013 A JPH06101013 A JP H06101013A JP 4253085 A JP4253085 A JP 4253085A JP 25308592 A JP25308592 A JP 25308592A JP H06101013 A JPH06101013 A JP H06101013A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cast iron
pipe
layer
circumferential surface
outer circumferential
Prior art date
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Pending
Application number
JP4253085A
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English (en)
Inventor
Manabu Kurotobi
学 黒飛
Mutsuo Uchida
睦雄 内田
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Kubota Corp
Original Assignee
Kubota Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 鋳放し鋳鉄管の焼鈍時に、配管接合部である
直管端部外周面に剥離し難い耐食性被膜をライニングす
る方法を提供する。 【構成】 鋳放し鋳鉄管1の少なくとも直管端部外周面
にアルミニウム溶射層2を形成した後、該鋳鉄管を焼鈍
する。この際、アルミニウム溶射層2の上に酸化鉄層3
を積層形成しておくとよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鋳放し鋳鉄管の焼鈍時
の熱を利用して、その外周面にアルミナ被膜をライニン
グする方法に関する。
【0002】
【従来の技術】鋳造された直後の鋳放し鋳鉄管は、通
常、均一組織の確保や、セメンタイトを分解して延性の
大きいフェライト組織を得るために横転炉で焼鈍され
る。この焼鈍時に、鋳鉄管の表面に酸化鉄の被膜が形成
される。この酸化鉄被膜は、耐食性が良好であるため、
除去されることなく、そのまま管の表面に残置される場
合がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、焼鈍時に生成
した酸化鉄被膜は、ポーラスであり、鋳鉄母材との密着
性に劣る。このため、配管接合する際、相手管の受口部
に差し込まれる鋳鉄管の接合部すなわち直管端部の外周
面の被膜が剥離し、接合部で水漏れが生じることがあっ
た。また、搬送取扱時の衝撃で接合部の被膜が剥離する
場合があり、この場合も接合部での水漏れの原因とな
る。
【0004】本発明はかかる問題に鑑みなされたもの
で、鋳放し鋳鉄管の焼鈍時に、配管接合部である直管端
部外周面に剥離し難い耐食性被膜をライニングする方法
を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明のライニング方法
は、鋳放し鋳鉄管の少なくとも直管端部外周面にアルミ
ニウム溶射層を形成した後、該鋳鉄管を焼鈍する。この
際、アルミニウム溶射層の上に酸化鉄層を積層形成して
おくとよい。
【0006】
【作用】鋳放し鋳鉄管の直管端部及びその他の外周面に
ライニングされたアルミニウム溶射層は、下記(1)式
のように、焼鈍炉の酸化雰囲気中で直接酸化される。こ
の酸化によって得られたアルミナ(Al2 3 )被膜
は、緻密でかつ鋳鉄母材との密着性も良好である。
【0007】 4Al+3O2 →2Al2 3 …… (1) また、アルミニウム溶射層の上に酸化鉄層を積層形成す
ることにより、焼鈍中に前記(1)式による酸化反応の
他、下記(2)式の反応によりアルミナが生成される。
この反応はテルミット反応と呼ばれる酸化還元反応であ
り、アルミナの生成が促進され、アルミナ被膜が容易に
母材表面にライニングされる。
【0008】2Al+ Fe2O3 → Al2 3 +2F
e …… (2)
【0009】
【実施例】図1は、焼鈍前の鋳放し鋳鉄管1の直管端部
の縦断面を示しており、鋳鉄管1の外周面にアルミニウ
ム溶射層2がアルミニウムの溶射により形成され、その
上にベンガラ(酸化鉄Fe2O3 )の粉末からなる酸化鉄層
3が均一に積層形成されている。前記アルミニウム溶射
層2の厚さは30〜200μm 程度、酸化鉄層3の厚さ
は10〜150μm 程度でよい。前記酸化鉄層3のコー
ティング方法としては、ベンガラを水で溶いてスラリー
状にしたものをスプレーや刷毛で塗布したり、ベンガラ
の粉末を直接アルミニウム溶射層2に塗り込んでもよ
い。
【0010】かかるアルミニウム溶射層2及び酸化鉄層
3が積層形成された鋳鉄管を横転炉で焼鈍すると、管端
外周面に形成したアルミニウム溶射層2のみが焼鈍中に
酸化され、アルミナとなり、配管接合部である管端外周
面に緻密なアルミナ被膜がコーティングされる。尚、上
記実施例ではアルミニウム溶射層2及び酸化鉄層3を積
層形成する例を示したが、アルミニウム溶射層だけでも
よい。
【0011】本発明の適用対象となる鋳鉄管は、受口部
のない直管や、受口部を有する異形管のいずれでもよ
い。また、アルミニウム溶射層や酸化鉄層は、直管や異
形管における、少なくとも配管接合部である直管端部に
形成されるが、管外周面の全面に形成してもよい。配管
時、管は必要な長さに切断して使用されることがある
が、直管部の全面にアルミナ被膜が形成されておれば、
いずれの位置で管を切断しても、接合部での酸化被膜の
剥離を防止することができ、また管外周面全体の耐食性
を向上させることができるからである。
【0012】次に、具体的な実施例を掲げる。呼び径φ
75×4m、A型の鋳放し鋳鉄管の外周全面にアルミニ
ウムを約120μm の厚さで溶射し、その溶射層の上に
ベンガラ粉末を約15μm の厚さで塗布した。この鋳鉄
管を横転炉で980℃、1.5hrの条件で焼鈍した。
焼鈍後、鋳鉄管を切断し、断面を顕微鏡観察したとこ
ろ、母材外周面に約130μm の厚さの緻密な酸化物被
膜が形成されており、鋳鉄母材との密着性も良好であっ
た。次に、その酸化物被膜をX線回折及びEPMAで分
析したところ、アルミナの存在が確認された。
【0013】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明のライニング
方法によると、鋳放し鋳鉄管の直管端部及びその他の外
周面にライニングされたアルミニウム溶射層は、焼鈍炉
中で直接酸化され、あるいはその上に形成された酸化鉄
層により酸化され、緻密なアルミナ被膜となって鋳鉄母
材に密着するため、配管接合時に該被膜が剥離するおそ
れがなく、したがって良好な水密性が確保され、また耐
食性にも優れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】鋳放し鋳鉄管の直管端部の要部縦断面図であ
る。
【符号の説明】
1 鋳放し鋳鉄管 2 アルミニウム溶射層 3 酸化鉄層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C21D 9/08 H C23C 4/06 4/16 8/12 7516−4K

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋳放し鋳鉄管の少なくとも直管端部外周
    面にアルミニウム溶射層を形成した後、該鋳鉄管を焼鈍
    することを特徴とする鋳鉄管外周面のアルミナ被膜ライ
    ニング方法。
  2. 【請求項2】 鋳放し鋳鉄管の少なくとも直管端部外周
    面にアルミニウム溶射層を形成し、その上に酸化鉄層を
    積層形成した後、該鋳鉄管を焼鈍することを特徴とする
    鋳鉄管外周面のアルミナ被膜ライニング方法。
JP4253085A 1992-09-22 1992-09-22 鋳鉄管外周面のアルミナ被膜ライニング方法 Pending JPH06101013A (ja)

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