JPH0599963A - 直流重畳のインダクタンス計算装置 - Google Patents
直流重畳のインダクタンス計算装置Info
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- JPH0599963A JPH0599963A JP3258844A JP25884491A JPH0599963A JP H0599963 A JPH0599963 A JP H0599963A JP 3258844 A JP3258844 A JP 3258844A JP 25884491 A JP25884491 A JP 25884491A JP H0599963 A JPH0599963 A JP H0599963A
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- flux density
- magnetic flux
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/30—Hydrogen technology
- Y02E60/50—Fuel cells
Landscapes
- Measuring Magnetic Variables (AREA)
- Measurement Of Resistance Or Impedance (AREA)
Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】 特に試作品を製作することなく、かつ少ない
計算量で磁性部品の直流重畳特性を算定する。 【構成】 チョークコアと同一材質のリング試料の初磁
化特性から算出された磁性部材の直流電流成分に対する
磁束密度BDCとリング試料の増分透磁率μに基づいてチ
ョークコアの各微小領域の増分透磁率μZiを決定し、こ
の増分透磁率μZiから算出されたチョークコアの交流電
流成分に対する磁束密度BACに基づいてチョークコアの
インダクタンスLを算出する。
計算量で磁性部品の直流重畳特性を算定する。 【構成】 チョークコアと同一材質のリング試料の初磁
化特性から算出された磁性部材の直流電流成分に対する
磁束密度BDCとリング試料の増分透磁率μに基づいてチ
ョークコアの各微小領域の増分透磁率μZiを決定し、こ
の増分透磁率μZiから算出されたチョークコアの交流電
流成分に対する磁束密度BACに基づいてチョークコアの
インダクタンスLを算出する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばスイッチング電
源の平滑チョークのように直流電流に交流電流が重畳し
た電流で励磁された磁性材料のインダクタンスを計算す
る装置に関する。
源の平滑チョークのように直流電流に交流電流が重畳し
た電流で励磁された磁性材料のインダクタンスを計算す
る装置に関する。
【0002】
【従来技術】磁界の計算は、マックスウェル方程式をも
とに差分法や有限要素法による近似を行い、計算の対象
となる磁性部品を微小領域に分割して計算を行ってい
た。
とに差分法や有限要素法による近似を行い、計算の対象
となる磁性部品を微小領域に分割して計算を行ってい
た。
【0003】ここで差分法および有限要素法について説
明する。なお、「電気工学の有限要素法」(中田高義,
高橋則雄 著,森北出版)を参考文献とした。
明する。なお、「電気工学の有限要素法」(中田高義,
高橋則雄 著,森北出版)を参考文献とした。
【0004】磁界計算を行うためには以下に示す基礎方
程式のうち(1)式を解く必要がある。一般的には変数
の扱いを容易にするため(2)式,及び(3)式を加え
て(4)式を解くことが多い。
程式のうち(1)式を解く必要がある。一般的には変数
の扱いを容易にするため(2)式,及び(3)式を加え
て(4)式を解くことが多い。
【0005】 rotH=J・・・(1) H:磁界強度(A/m),J:電流密度(A/m2) なお、H,Jはベクトルを表す。
【0006】 B=μH・・・(2) B:磁束密度(Wb/m2),μ:透磁率 なお、B,Hはベクトルを表す。
【0007】 B=rotA・・・(3) A:ベクトルポテンシャル(Wb/m) なお、B,Aはベクトルを表す。
【0008】 (rotν・rotA)=J・・・(4) ν(=1/μ):磁気抵抗率 なお、A,Jはベクトルを表す。
【0009】しかし、(4)式は偏微分方程式であるた
め、これを直接解くことは極めて困難である。そこで何
らかの近似を用いて解くことになりその方法として差分
法あるいは有限要素法がある。以下これらの近似法の具
体的な説明を行う。なお、簡単にするため(4)式を2
次元場(x,y座標のみ)で取り扱う。
め、これを直接解くことは極めて困難である。そこで何
らかの近似を用いて解くことになりその方法として差分
法あるいは有限要素法がある。以下これらの近似法の具
体的な説明を行う。なお、簡単にするため(4)式を2
次元場(x,y座標のみ)で取り扱う。
【0010】(4)式の2次元場での方程式は、
【0011】
【数1】
【0012】となり、2次元場では磁束密度はBX,BY
しか存在しないように仮定しているためベクトルポテン
シャルはAZ成分しかもたない。また電流はZ方向に無
限長に流れている状態である。以後の説明ではAZを単
にAと書く。
しか存在しないように仮定しているためベクトルポテン
シャルはAZ成分しかもたない。また電流はZ方向に無
限長に流れている状態である。以後の説明ではAZを単
にAと書く。
【0013】「差分法」差分法は、図10に示すように
計算の対象とする領域を格子状に分割し、各格子点でベ
クトルポテンシャルAZをテイラー展開して(5)式に
示す方程式を近接する格子点のポテンシャルの関係式に
して数値計算する方法である。具体的には図10に示す
点(i,j)のまわりで2次のテイラー展開を行うと、
計算の対象とする領域を格子状に分割し、各格子点でベ
クトルポテンシャルAZをテイラー展開して(5)式に
示す方程式を近接する格子点のポテンシャルの関係式に
して数値計算する方法である。具体的には図10に示す
点(i,j)のまわりで2次のテイラー展開を行うと、
【0014】
【数2】
【0015】となる。ここでhx,hyは格子間の距離で
ある。(5)式,(6)式を用いるとi,jに関して、
ある。(5)式,(6)式を用いるとi,jに関して、
【0016】
【数3】
【0017】という方程式が得られる。J(i,j),
hx,hy,νy(=1/μy),νx(=1/μx)は計算
条件として与えられるため残りのAに関する値が未知数
となる。同様な手段で各格子点について(7)式の方程
式をたてれば格子点の総数の元数を持つ連立方程式がで
きる。しかし、実際には電流源の遠方にある端の境界部
分の格子点はA=0とおき既知の値として扱うため元数
が多少減った連立方程式を解くことになる。
hx,hy,νy(=1/μy),νx(=1/μx)は計算
条件として与えられるため残りのAに関する値が未知数
となる。同様な手段で各格子点について(7)式の方程
式をたてれば格子点の総数の元数を持つ連立方程式がで
きる。しかし、実際には電流源の遠方にある端の境界部
分の格子点はA=0とおき既知の値として扱うため元数
が多少減った連立方程式を解くことになる。
【0018】以上の手続きの内、格子状に分割する手続
き,連立方程式を計算する手続き,求まったAの値から
(2)式および(3)式でH,Bを求める手続きはコン
ピュータで行い既知のAの値のインプット,材料定数で
あるνx,νy,電流条件などはオペレータによる。
き,連立方程式を計算する手続き,求まったAの値から
(2)式および(3)式でH,Bを求める手続きはコン
ピュータで行い既知のAの値のインプット,材料定数で
あるνx,νy,電流条件などはオペレータによる。
【0019】「有限要素法」有限要素法は、計算の対象
とする領域を要素と呼ばれる微小領域に分割し要素内の
ベクトルポテンシャルAの分布を単純な関数で近似して
解析を行う方法である。要素の形状についての制限はな
いが、例えば図11に示すような三角形がよく用いられ
る。三角形の各頂点を節点と呼び連続した番号がつけら
れ、要素にも連続した番号がつけられる。
とする領域を要素と呼ばれる微小領域に分割し要素内の
ベクトルポテンシャルAの分布を単純な関数で近似して
解析を行う方法である。要素の形状についての制限はな
いが、例えば図11に示すような三角形がよく用いられ
る。三角形の各頂点を節点と呼び連続した番号がつけら
れ、要素にも連続した番号がつけられる。
【0020】今、(5)式を
【0021】
【数4】
【0022】とおくと、Aが方程式を満す真の解であれ
ば、 f(A)=0 となる。なお、Aはベクトルを表す。Aが近似解A′で
あったとすると f(A′)=R となる。なお、A′はベクトルを表す。このRの計算対
象領域全体にわたる積分(和)である ∬Rdxdy が最小になるようにA′を求めれば、A=A′とするこ
とができる。そこで各要素に関する重み関数を導入して
重みつき積分を行うようにすると実際の演算操作が可能
となり定量的にA′を求めることができる。
ば、 f(A)=0 となる。なお、Aはベクトルを表す。Aが近似解A′で
あったとすると f(A′)=R となる。なお、A′はベクトルを表す。このRの計算対
象領域全体にわたる積分(和)である ∬Rdxdy が最小になるようにA′を求めれば、A=A′とするこ
とができる。そこで各要素に関する重み関数を導入して
重みつき積分を行うようにすると実際の演算操作が可能
となり定量的にA′を求めることができる。
【0023】 ∬R・Wdxdy=0・・・(8) この重み関数Wに補間関数と呼ばれるものを導入したの
が一般に有限要素法と呼ばれている。要素内の任意の点
のポテンシャルはそれらの節点のポテンシャルの関数と
して
が一般に有限要素法と呼ばれている。要素内の任意の点
のポテンシャルはそれらの節点のポテンシャルの関数と
して
【0024】
【数5】
【0025】と表現でき、この場合のNiが補間関数で
ある。図11に示した三角形要素であると、例えば節点
iに関しては、 Ni=(1/2S)×(bi+cix+diy) S:三角形の面積 bi=xjyk−xkyj ci=yj−yk di=xk−xj ・・・(10) で定義される。そして(8)式は具体的に、
ある。図11に示した三角形要素であると、例えば節点
iに関しては、 Ni=(1/2S)×(bi+cix+diy) S:三角形の面積 bi=xjyk−xkyj ci=yj−yk di=xk−xj ・・・(10) で定義される。そして(8)式は具体的に、
【0026】
【数6】
【0027】となり、(11)式を部分積分すると、
【0028】
【数7】
【0029】となる。この(12)式において、
【0030】
【数8】
【0031】のように補間関数の微分に置き換えられ
る。補間関数の微分は(10)式により容易に求めら
れ、 ∂Ni/∂x=ci/2S ∂Ni/∂y=di/2S となる。このようにして(12)式より1つの要素に関
し、その要素を構成する節点の数だけ連立方程式をたて
ることができる。各々の要素に関して(12)式に基づ
く連立方程式を立て近接する要素間で共用される節点に
関して重ね合わされて最終的には節点の総数の元数を持
つ連立方程式ができる。この連立方程式を解くことによ
り近似解A′を求めることができる。しかし、実際には
電流源の遠方にある端の境界部分の節点のポテンシャル
はA=0とおき既知の値として扱うため元数が多少減っ
た連立方程式を解くことになる。
る。補間関数の微分は(10)式により容易に求めら
れ、 ∂Ni/∂x=ci/2S ∂Ni/∂y=di/2S となる。このようにして(12)式より1つの要素に関
し、その要素を構成する節点の数だけ連立方程式をたて
ることができる。各々の要素に関して(12)式に基づ
く連立方程式を立て近接する要素間で共用される節点に
関して重ね合わされて最終的には節点の総数の元数を持
つ連立方程式ができる。この連立方程式を解くことによ
り近似解A′を求めることができる。しかし、実際には
電流源の遠方にある端の境界部分の節点のポテンシャル
はA=0とおき既知の値として扱うため元数が多少減っ
た連立方程式を解くことになる。
【0032】以上の手続きの内、要素に分割する手続
き,連立方程式を計算する手続き,求まったAの値から
(2)式および(3)式でH,Bを求める手続きはコン
ピュータで行い既知のAの値のインプット,材料定数で
あるνx,νy,電流条件などはオペレータによる。
き,連立方程式を計算する手続き,求まったAの値から
(2)式および(3)式でH,Bを求める手続きはコン
ピュータで行い既知のAの値のインプット,材料定数で
あるνx,νy,電流条件などはオペレータによる。
【0033】以上、差分法,有限要素法を2次元場にお
いて説明したが、3次元場においても同様な手続きによ
り解くことが可能である。
いて説明したが、3次元場においても同様な手続きによ
り解くことが可能である。
【0034】この方法を用いて、図12に示すような直
流電流に交流電流が重畳(直流重畳)した電流で励磁さ
れた磁性部品の磁界計算を行うには電流の変化を微小な
時間間隔で分割し、時々刻々と変化する電流値に応じて
計算するのが一般的な方法である。これは、直流重畳電
流の交流成分により、磁性材料内部に発生する渦電流の
影響を考慮して計算する必要があるからである。その
際、磁性部品の磁気特性は直流重畳状態では一般にはヒ
ステリシスを有し非線形である。そのため微小時間毎に
計算された磁界強度または磁束密度に応じて磁気特性の
修正を行い、同じ電流値に対し反復計算を行わなければ
ならなかった(例えば、電気学会論文誌A,109巻6
号 頁247〜254 平成元年「有限要素法によるヒス
テリシス損失の解析」榎園正人,池下浩二著および特開
平2−232773号公報)。つまり、材料の非線形性
に関する反復計算と、電流が時間変化を行うことに関す
る反復計算が必要であり、直流重畳状態の計算による模
擬を行うために必要な総反復計算数はおよそ次に示す、
総反復計算数=(非線形に関する反復計算数)×(電流
の時間変化に関する反復計算数)のように見積もられ
る。
流電流に交流電流が重畳(直流重畳)した電流で励磁さ
れた磁性部品の磁界計算を行うには電流の変化を微小な
時間間隔で分割し、時々刻々と変化する電流値に応じて
計算するのが一般的な方法である。これは、直流重畳電
流の交流成分により、磁性材料内部に発生する渦電流の
影響を考慮して計算する必要があるからである。その
際、磁性部品の磁気特性は直流重畳状態では一般にはヒ
ステリシスを有し非線形である。そのため微小時間毎に
計算された磁界強度または磁束密度に応じて磁気特性の
修正を行い、同じ電流値に対し反復計算を行わなければ
ならなかった(例えば、電気学会論文誌A,109巻6
号 頁247〜254 平成元年「有限要素法によるヒス
テリシス損失の解析」榎園正人,池下浩二著および特開
平2−232773号公報)。つまり、材料の非線形性
に関する反復計算と、電流が時間変化を行うことに関す
る反復計算が必要であり、直流重畳状態の計算による模
擬を行うために必要な総反復計算数はおよそ次に示す、
総反復計算数=(非線形に関する反復計算数)×(電流
の時間変化に関する反復計算数)のように見積もられ
る。
【0035】
【発明が解決しようとする課題】上記の方法を用いてあ
る直流重畳状態を計算する場合、例えば非線形に関する
反復計算数を10回,電流の時間変化に関する反復計算
数を12回とすると、総反復計算数は120回(=10
×12)となる。この120回という総反復計算数は一
般的な回数であり特に多いものではない。
る直流重畳状態を計算する場合、例えば非線形に関する
反復計算数を10回,電流の時間変化に関する反復計算
数を12回とすると、総反復計算数は120回(=10
×12)となる。この120回という総反復計算数は一
般的な回数であり特に多いものではない。
【0036】また直流重畳特性とは、直流重畳電流の交
流成分の周波数,振幅を一定にし直流成分を連続的に変
化させた場合のインダクタンスの値の変化を一般的に意
味し、そのため直流成分値を複数想定した計算を必要と
するのが普通である。よって直流成分値を複数想定した
場合は、総計算量はさらに増し、直流電流値の想定数に
上記反復計算を乗じた値になる。このように磁界計算を
用いるには、多量の計算が必要となる問題があった。
流成分の周波数,振幅を一定にし直流成分を連続的に変
化させた場合のインダクタンスの値の変化を一般的に意
味し、そのため直流成分値を複数想定した計算を必要と
するのが普通である。よって直流成分値を複数想定した
場合は、総計算量はさらに増し、直流電流値の想定数に
上記反復計算を乗じた値になる。このように磁界計算を
用いるには、多量の計算が必要となる問題があった。
【0037】従って、このような計算を小型の計算機で
短時間に行うことは極めて困難であるため大型で高速処
理計算しうる計算機を必要としていた。一方、磁界計算
を行わずに直流重畳特性を得ようとすると類似の形状を
した磁性部品の測定値から推定するか、少なくとも一個
の試作品の製作を余儀なくされていた。また、その試作
品が所望の直流重畳特性を有しない場合には試作を重ね
る必要があり、そのための期間および費用は膨大なもの
であった。
短時間に行うことは極めて困難であるため大型で高速処
理計算しうる計算機を必要としていた。一方、磁界計算
を行わずに直流重畳特性を得ようとすると類似の形状を
した磁性部品の測定値から推定するか、少なくとも一個
の試作品の製作を余儀なくされていた。また、その試作
品が所望の直流重畳特性を有しない場合には試作を重ね
る必要があり、そのための期間および費用は膨大なもの
であった。
【0038】本発明は、上記問題点を解決するため特に
試作品を製作することなく、かつ少ない計算量で磁性部
品の直流重畳特性を算定するインダクタンス計算装置を
提供することを目的とする。
試作品を製作することなく、かつ少ない計算量で磁性部
品の直流重畳特性を算定するインダクタンス計算装置を
提供することを目的とする。
【0039】
【課題を解決するための手段】本発明の直流重畳のイン
ダクタンス計算装置は、直流電流に交流電流が重畳した
電流で励磁された磁性部材のインダクタンスを算出する
インダクタンス計算装置において、磁性部材(30)と
同一材質で反磁界係数が極小である形状をした磁性材料
(40)の初磁化特性に基づいて磁性部材の直流電流成
分に対する磁束密度(BDC)を算出する第1磁束密度算
出手段(1);第1磁束密度算出手段(1)が算出した
磁束密度(BDC)と磁性材料(40)の増分透磁率
(μ)に基づいて材料定数(μZi)を決定する定数決定
手段(1);材料定数(μZi)に基づいて磁性部材(3
0)の交流電流成分に対する磁束密度(BAC)を算出す
る第2磁束密度算出手段(1);および、第2磁束密度
算出手段(1)が算出した磁束密度(BAC)に基づいて
磁性部材(30)のインダクタンス(L)を算出する計
算手段(1);を備える。なお、カッコ内の記号は、図
面に示し後述する実施例の対応要素又は対応事項を示
す。
ダクタンス計算装置は、直流電流に交流電流が重畳した
電流で励磁された磁性部材のインダクタンスを算出する
インダクタンス計算装置において、磁性部材(30)と
同一材質で反磁界係数が極小である形状をした磁性材料
(40)の初磁化特性に基づいて磁性部材の直流電流成
分に対する磁束密度(BDC)を算出する第1磁束密度算
出手段(1);第1磁束密度算出手段(1)が算出した
磁束密度(BDC)と磁性材料(40)の増分透磁率
(μ)に基づいて材料定数(μZi)を決定する定数決定
手段(1);材料定数(μZi)に基づいて磁性部材(3
0)の交流電流成分に対する磁束密度(BAC)を算出す
る第2磁束密度算出手段(1);および、第2磁束密度
算出手段(1)が算出した磁束密度(BAC)に基づいて
磁性部材(30)のインダクタンス(L)を算出する計
算手段(1);を備える。なお、カッコ内の記号は、図
面に示し後述する実施例の対応要素又は対応事項を示
す。
【0040】
【作用】これによれば、定数決定手段(1)は磁性部材
(30)と同一材質で反磁界係数が極小である形状をし
た磁性材料(40)の初磁化特性から算出された磁性部
材の直流電流成分に対する磁束密度(BDC)と磁性材料
(40)の増分透磁率(μ)に基づいて材料定数
(μZi)を決定し、計算手段(1)は材料定数(μZi)
から算出された磁性部材(30)の交流電流成分に対す
る磁束密度(BAC)に基づいて磁性部材(30)のイン
ダクタンス(L)を算出する。
(30)と同一材質で反磁界係数が極小である形状をし
た磁性材料(40)の初磁化特性から算出された磁性部
材の直流電流成分に対する磁束密度(BDC)と磁性材料
(40)の増分透磁率(μ)に基づいて材料定数
(μZi)を決定し、計算手段(1)は材料定数(μZi)
から算出された磁性部材(30)の交流電流成分に対す
る磁束密度(BAC)に基づいて磁性部材(30)のイン
ダクタンス(L)を算出する。
【0041】従って、1個の磁性材料(40)により任
意の形状をした磁性部材(30)の直流重畳特性を特に
磁性部材(30)を試作することなく精度よく算出する
ので、試作費用および試作期間が短縮される。
意の形状をした磁性部材(30)の直流重畳特性を特に
磁性部材(30)を試作することなく精度よく算出する
ので、試作費用および試作期間が短縮される。
【0042】また、1回の計算が小型計算機でも比較的
短時間に行えるため複数の材質特性,形状に関して計算
水準を設けることができ機器の設計上、必要とされる所
定の直流重畳特性に対し最適な材質,形状を決定しう
る。本発明の他の目的および特徴は図面を参照した以下
の実施例の説明により明らかになろう。
短時間に行えるため複数の材質特性,形状に関して計算
水準を設けることができ機器の設計上、必要とされる所
定の直流重畳特性に対し最適な材質,形状を決定しう
る。本発明の他の目的および特徴は図面を参照した以下
の実施例の説明により明らかになろう。
【0043】
【実施例】図1に、本発明の一実施例の計算機10の構
成概要を示す。計算機10は、全体の制御を行うCPU
1,制御プログラムが格納されているROM2,制御プ
ログラムが一時的に使用するRAM3,各装置間のデー
タのやりとりを行う内部システム・バス4,各種情報を
記憶するメモリ5,対話型グラフィック端末機20とシ
ステム・バス4を接続するI/F(インタフェース)
6,およびオペレータからの指示を入力し所定の情報を
表示する操作表示部7等から構成されている。図2に、
計算の対象となる磁性部品30を示す。この磁性部品3
0は、スイッチング電源に用いられているチョークコア
と呼ばれるものである。符号31および32はフェライ
トでできた磁性部材であり、符号33は導線で磁性部材
31に巻線を施したコイル部分である。また、符号34
は磁性部材31および32の間にギャップを設けるため
に挿入された非磁性のスペーサーである。このスペーサ
ー34の厚さを変えることにより、直流重畳を可変し線
形領域での使用が可能となる。
成概要を示す。計算機10は、全体の制御を行うCPU
1,制御プログラムが格納されているROM2,制御プ
ログラムが一時的に使用するRAM3,各装置間のデー
タのやりとりを行う内部システム・バス4,各種情報を
記憶するメモリ5,対話型グラフィック端末機20とシ
ステム・バス4を接続するI/F(インタフェース)
6,およびオペレータからの指示を入力し所定の情報を
表示する操作表示部7等から構成されている。図2に、
計算の対象となる磁性部品30を示す。この磁性部品3
0は、スイッチング電源に用いられているチョークコア
と呼ばれるものである。符号31および32はフェライ
トでできた磁性部材であり、符号33は導線で磁性部材
31に巻線を施したコイル部分である。また、符号34
は磁性部材31および32の間にギャップを設けるため
に挿入された非磁性のスペーサーである。このスペーサ
ー34の厚さを変えることにより、直流重畳を可変し線
形領域での使用が可能となる。
【0044】図3に、CPU1のフローチャートを示
し、磁性部品(チョークコア)30の直流重畳特性を算
出する処理動作を説明する。
し、磁性部品(チョークコア)30の直流重畳特性を算
出する処理動作を説明する。
【0045】電源が投入されると処理モード等を初期化
して(ステップ1:以下カッコ内ではステップという語
を省略する)、入力を読み込む(2)。読み込まれる入
力は、磁性部品(チョークコア)30と同一材質からな
るリング状の試料40の初磁化特性,増分透磁率および
直流重畳電流の直流成分値,交流成分値等である。
して(ステップ1:以下カッコ内ではステップという語
を省略する)、入力を読み込む(2)。読み込まれる入
力は、磁性部品(チョークコア)30と同一材質からな
るリング状の試料40の初磁化特性,増分透磁率および
直流重畳電流の直流成分値,交流成分値等である。
【0046】リング状の試料40の初磁化特性は、図4
に示すような直流磁気測定装置を用いて測定する。すな
わち電界強度H(A/m)は、 H=NI/l・・・(13) N:導線の巻数,I:DC電源による直流電流値,l:
試料40の磁路長 より求まり、磁束密度B(wb/m2)は測定電圧を積
分回路で積分した出力値より求まる。この初磁化特性
(電界強度Hと磁束密度Bの関係)の測定結果を図5に
示す。
に示すような直流磁気測定装置を用いて測定する。すな
わち電界強度H(A/m)は、 H=NI/l・・・(13) N:導線の巻数,I:DC電源による直流電流値,l:
試料40の磁路長 より求まり、磁束密度B(wb/m2)は測定電圧を積
分回路で積分した出力値より求まる。この初磁化特性
(電界強度Hと磁束密度Bの関係)の測定結果を図5に
示す。
【0047】次にリング状の試料40の増分透磁率の測
定について説明する。まず、JIS(C−2514)に
記載されている直流重畳特性測定装置(図示しない)を
用いてリング状の試料40の直流重畳特性を測定する。
その測定結果を図6に示す。縦軸はインダクタンスL
(μH),横軸は直流重畳電流の直流成分の値I
DC(A)を示している。なお、本実施例で測定した際の
直流重畳電流の交流成分の実効値は1.0mAであり周
波数は1.0kHZであった。このインダクタンスLの
値から増分透磁率μZを計算により求める。すなわち、
増分透磁率μZは、 μZ=π×R×L/(μ0×N2×Ae)・・・(14) π:円周率,R:リング試料40の平均直経(m), μ0:真空の透磁率(H/m),N:導線の巻数 Ae:リング試料40の断面積(m2) となる。さらに、直流重畳の直流成分の値IDCから次式
により直流電流成分により生じるリング試料40内の磁
界強度H(A/m)は、 H=N×IDC/(π×R)・・・(15) となる。この磁界強度の値から先に測定した初磁化特性
の磁界強度と磁束密度の関係からIDCは、磁束密度Bへ
変換される。この結果を図7に示す。この磁束密度の値
は直流重畳電流の直流成分によりリング試料40内に発
生した磁束密度を意味している。
定について説明する。まず、JIS(C−2514)に
記載されている直流重畳特性測定装置(図示しない)を
用いてリング状の試料40の直流重畳特性を測定する。
その測定結果を図6に示す。縦軸はインダクタンスL
(μH),横軸は直流重畳電流の直流成分の値I
DC(A)を示している。なお、本実施例で測定した際の
直流重畳電流の交流成分の実効値は1.0mAであり周
波数は1.0kHZであった。このインダクタンスLの
値から増分透磁率μZを計算により求める。すなわち、
増分透磁率μZは、 μZ=π×R×L/(μ0×N2×Ae)・・・(14) π:円周率,R:リング試料40の平均直経(m), μ0:真空の透磁率(H/m),N:導線の巻数 Ae:リング試料40の断面積(m2) となる。さらに、直流重畳の直流成分の値IDCから次式
により直流電流成分により生じるリング試料40内の磁
界強度H(A/m)は、 H=N×IDC/(π×R)・・・(15) となる。この磁界強度の値から先に測定した初磁化特性
の磁界強度と磁束密度の関係からIDCは、磁束密度Bへ
変換される。この結果を図7に示す。この磁束密度の値
は直流重畳電流の直流成分によりリング試料40内に発
生した磁束密度を意味している。
【0048】なお、計算により増分透磁率や磁束密度が
求められるのは試料がリング状で反磁界係数が無視でき
るためであり、磁性部品(チョークコア)30のような
形状をしたものから測定すると大きな測定誤差を伴う。
求められるのは試料がリング状で反磁界係数が無視でき
るためであり、磁性部品(チョークコア)30のような
形状をしたものから測定すると大きな測定誤差を伴う。
【0049】再度、図3のフローチャートに戻る。入力
を読み込むと、オペレータによりスタート指示があるま
で、その他のモード処理を行う(3,4)。その他のモ
ード処理には後述するメッシュ分割の際の範囲指定等が
含まれる。スタート指示があると対話型グラフィック端
末機20を用いて磁性部品(チョークコア)30を微小
領域に分割した幾何学情報を読み込み、メモリ5に記憶
する(5,6)。この分割は、本実施例では磁界計算に
有限要素法を用いるので図8に示すようなメッシュと呼
ばれる三角形要素に分割を行う。図8は、図2のC−C
断面図であり磁性部品(チョークコア)30を囲む空間
P1−P2−P3−P4−P1内のおける分割情報が読
み込まれる。磁性部品(チョークコア)30を囲む空間
は操作表示部7により指定される。なお、磁界計算に差
分法を用いるならば差分格子と呼ばれる等間隔分割を行
う。
を読み込むと、オペレータによりスタート指示があるま
で、その他のモード処理を行う(3,4)。その他のモ
ード処理には後述するメッシュ分割の際の範囲指定等が
含まれる。スタート指示があると対話型グラフィック端
末機20を用いて磁性部品(チョークコア)30を微小
領域に分割した幾何学情報を読み込み、メモリ5に記憶
する(5,6)。この分割は、本実施例では磁界計算に
有限要素法を用いるので図8に示すようなメッシュと呼
ばれる三角形要素に分割を行う。図8は、図2のC−C
断面図であり磁性部品(チョークコア)30を囲む空間
P1−P2−P3−P4−P1内のおける分割情報が読
み込まれる。磁性部品(チョークコア)30を囲む空間
は操作表示部7により指定される。なお、磁界計算に差
分法を用いるならば差分格子と呼ばれる等間隔分割を行
う。
【0050】次に、この幾何学情報とステップ2で得た
初磁化特性および直流重畳電流の直流成分値に基づいて
磁界計算を行う(7)。この場合用いる初磁化特性は図
5に示したように磁界強度に対して非線形性を有するた
め、磁界計算は、幾何学情報による微小領域に対して有
限要素法による非線形磁界解析、すなわちニュートン・
ラプソン法(前述の「電気工学の有限要素法」200頁
(中田高義,高橋則雄著,森北出版)記載)のような非
線形反復計算を行う。これは、適当な初期透磁率値μか
ら出発して磁界強度,磁束密度値を求め図5に示した値
と一致した場合は計算を終了するが、一致しない場合に
は材料定数である透磁率値μを変えて所望の精度に落ち
着くまで反復計算を行う。本実施例では10回の反復計
算で収束した。これにより直流電流成分に対する各微小
領域の磁束密度BDCが計算される。
初磁化特性および直流重畳電流の直流成分値に基づいて
磁界計算を行う(7)。この場合用いる初磁化特性は図
5に示したように磁界強度に対して非線形性を有するた
め、磁界計算は、幾何学情報による微小領域に対して有
限要素法による非線形磁界解析、すなわちニュートン・
ラプソン法(前述の「電気工学の有限要素法」200頁
(中田高義,高橋則雄著,森北出版)記載)のような非
線形反復計算を行う。これは、適当な初期透磁率値μか
ら出発して磁界強度,磁束密度値を求め図5に示した値
と一致した場合は計算を終了するが、一致しない場合に
は材料定数である透磁率値μを変えて所望の精度に落ち
着くまで反復計算を行う。本実施例では10回の反復計
算で収束した。これにより直流電流成分に対する各微小
領域の磁束密度BDCが計算される。
【0051】次に、得られた磁性部品(チョークコア)
30内部の各微小領域の磁束密度BDCから図7に示す増
分透磁率μZと磁束密度の関係を用いて、各微小領域の
増分透磁率μZiを決定する(8)。具体的にはステップ
2の入力読込で得られた増分透磁率μZと磁束密度の結
果を予め適当な関数で近似して記憶し、ステップ7で得
られた各微小領域の磁束密度BDCからつきつぎにこの関
数により増分透磁率μZiを決定する。本実施例では3次
関数により近似した。
30内部の各微小領域の磁束密度BDCから図7に示す増
分透磁率μZと磁束密度の関係を用いて、各微小領域の
増分透磁率μZiを決定する(8)。具体的にはステップ
2の入力読込で得られた増分透磁率μZと磁束密度の結
果を予め適当な関数で近似して記憶し、ステップ7で得
られた各微小領域の磁束密度BDCからつきつぎにこの関
数により増分透磁率μZiを決定する。本実施例では3次
関数により近似した。
【0052】次に、各微小領域の増分透磁率μZiとステ
ップ5で得られた幾何学情報およびステップ2で読み込
まれた直流重畳電流の交流電流成分値からステップ7で
行ったと同じ磁界計算法を用いて計算を1回だけ行う
(9)。計算が1回でよい理由は増分透磁率μZiの値
に、交流電流成分により発生する渦電流の影響が加味さ
れているからである。従って、ここでは磁性部品(チョ
ークコア)30に印加する直流重畳電流の交流成分の実
効値と周波数は、リング試料40の増分透磁率の測定し
た際の直流重畳電流の交流成分の実効値(1.0mA)
および周波数(1.0kHZ)と測定条件を一致させて
いる。この結果、交流電流成分に対応した磁束密度BAC
と磁界強度HACが得られる。
ップ5で得られた幾何学情報およびステップ2で読み込
まれた直流重畳電流の交流電流成分値からステップ7で
行ったと同じ磁界計算法を用いて計算を1回だけ行う
(9)。計算が1回でよい理由は増分透磁率μZiの値
に、交流電流成分により発生する渦電流の影響が加味さ
れているからである。従って、ここでは磁性部品(チョ
ークコア)30に印加する直流重畳電流の交流成分の実
効値と周波数は、リング試料40の増分透磁率の測定し
た際の直流重畳電流の交流成分の実効値(1.0mA)
および周波数(1.0kHZ)と測定条件を一致させて
いる。この結果、交流電流成分に対応した磁束密度BAC
と磁界強度HACが得られる。
【0053】次に、交流電流成分に対応した磁束密度B
ACと磁界強度HACから次に示す(16)式により目的の
直流重畳特性(インダクタンス値)を求める(10)。
ACと磁界強度HACから次に示す(16)式により目的の
直流重畳特性(インダクタンス値)を求める(10)。
【0054】 L=∫BAC・HACdv/IAC 2・・・(16) dv:各要素の体積 なお、積分領域は計算領域全体である。また、ステップ
9で計算に用いる変数をベクトルポテンシャルA(Wb
/m)とした場合には(17)式にて計算する。 L=∫A・JACdv/IAC 2・・・(17) ここでJACはコイルの分割微小領域の電流密度(A/m
2)であり積分領域は電流が流れるコイル部分となる。
9で計算に用いる変数をベクトルポテンシャルA(Wb
/m)とした場合には(17)式にて計算する。 L=∫A・JACdv/IAC 2・・・(17) ここでJACはコイルの分割微小領域の電流密度(A/m
2)であり積分領域は電流が流れるコイル部分となる。
【0055】次に、反復計算の指示すなわちステップ2
で入力された直流電流成分IDCの数だけ反復計算したか
否かをチェックし(11)、直流電流成分の数に達して
ないとステップ5に戻り以下の処理(5〜11)を実行
し直流電流成分の数だけ反復計算すると図9に示すよう
な点列データ(図中の○印が計算値)による直流電流成
分IDC(A)に対するインダクタンス(μH)の関係が
得られ、これを操作表示部7に表示する(12)。な
お、図中の実線は比較のため試作した磁性部品(チョー
クコア)30の実測値を示している。
で入力された直流電流成分IDCの数だけ反復計算したか
否かをチェックし(11)、直流電流成分の数に達して
ないとステップ5に戻り以下の処理(5〜11)を実行
し直流電流成分の数だけ反復計算すると図9に示すよう
な点列データ(図中の○印が計算値)による直流電流成
分IDC(A)に対するインダクタンス(μH)の関係が
得られ、これを操作表示部7に表示する(12)。な
お、図中の実線は比較のため試作した磁性部品(チョー
クコア)30の実測値を示している。
【0056】この実施例ではステップ7で行った磁界計
算の反復計算は10回で、ステップ9で行った磁界計算
は1回であり、1つの直流重畳電流の直流成分に関し
て、計11回の磁界計算でインダクタンスが求められ
た。図9に示した全計算値を得るのに小型計算機(SU
N社製 ワークステーションSP/1)でおよそ10分
程度の計算時間であった。
算の反復計算は10回で、ステップ9で行った磁界計算
は1回であり、1つの直流重畳電流の直流成分に関し
て、計11回の磁界計算でインダクタンスが求められ
た。図9に示した全計算値を得るのに小型計算機(SU
N社製 ワークステーションSP/1)でおよそ10分
程度の計算時間であった。
【0057】
【発明の効果】本発明の直流重畳のインダクタンス計算
装置によれば、1個の磁性材料(40)により任意の形
状をした磁性部材(30)の直流重畳特性を特に磁性部
材(30)を試作することなく精度よく算出するので、
試作費用および試作期間が短縮される。
装置によれば、1個の磁性材料(40)により任意の形
状をした磁性部材(30)の直流重畳特性を特に磁性部
材(30)を試作することなく精度よく算出するので、
試作費用および試作期間が短縮される。
【0058】また、1回の計算が小型計算機でも比較的
短時間に行えるため複数の材質特性,形状に関して計算
水準を設けることができ機器の設計上、必要とされる所
定の直流重畳特性に対し最適な材質,形状を決定しう
る。
短時間に行えるため複数の材質特性,形状に関して計算
水準を設けることができ機器の設計上、必要とされる所
定の直流重畳特性に対し最適な材質,形状を決定しう
る。
【図1】 本発明の一実施例のインダクタンス計算機1
0の構成を示すブロック図である。
0の構成を示すブロック図である。
【図2】 計算の対象となる磁性部品(チョークコア)
30を示す拡大斜視図である。
30を示す拡大斜視図である。
【図3】 図1に示すCPU1の処理動作を示すフロー
チャートである。
チャートである。
【図4】 リング状の試料40の初磁化特性を測定する
直流磁気測定装置の構成概要を示すブロック図である。
直流磁気測定装置の構成概要を示すブロック図である。
【図5】 図4に示す直流磁気測定装置で測定された初
磁化特性(電界強度Hと磁束密度Bの関係)を示すグラ
フである。
磁化特性(電界強度Hと磁束密度Bの関係)を示すグラ
フである。
【図6】 リング状の試料40の直流重畳特性の測定結
果を示すグラフであり、縦軸はインダクタンスL(μ
H),横軸は直流重畳電流の直流成分の値IDC(A)を
示す。
果を示すグラフであり、縦軸はインダクタンスL(μ
H),横軸は直流重畳電流の直流成分の値IDC(A)を
示す。
【図7】 リング状の試料40の磁束密度Bに対する増
分透磁率(μ)の関係を示すグラフである。
分透磁率(μ)の関係を示すグラフである。
【図8】 メッシュ分割された、図2に示す磁性部品
(チョークコア)30のC−C断面図である。
(チョークコア)30のC−C断面図である。
【図9】 磁性部品(チョークコア)30の直流電流成
分IDC(A)に対するインダクタンス(μH)の関係を
示すグラフであり、図中の○印は各計算値を示し、実線
は実測値を示す。
分IDC(A)に対するインダクタンス(μH)の関係を
示すグラフであり、図中の○印は各計算値を示し、実線
は実測値を示す。
【図10】 差分法による分割の一例を示す平面図であ
る。
る。
【図11】 有限要素法による分割の一例を示す平面図
である。
である。
【図12】 直流電流に交流電流が重畳した状態を示す
タイミングチャートである。
タイミングチャートである。
1:CPU(第1磁束密度算出手段,第2磁束密度算出
手段,定数決定手段,計算手段) 2:ROM 3:RAM 4:システム・バス 5:メモリ 6:I/F 7:操作表示部 10:計算機 20:対話型グラフ
ィック端末機 30:磁性部品(磁性部材) 40:リング試料(磁性材料)
手段,定数決定手段,計算手段) 2:ROM 3:RAM 4:システム・バス 5:メモリ 6:I/F 7:操作表示部 10:計算機 20:対話型グラフ
ィック端末機 30:磁性部品(磁性部材) 40:リング試料(磁性材料)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 梅 津 健 司 富津市新富20−1 新日本製鐵株式会社技 術開発本部内 (72)発明者 金 子 博 夫 相模原市淵野辺5−10−1 新日本製鐵株 式会社エレクトロニクス研究所内
Claims (1)
- 【請求項1】直流電流に交流電流が重畳した電流で励磁
された磁性部材のインダクタンスを算出するインダクタ
ンス計算装置において、 磁性部材と同一材質で反磁界係数が極小である形状をし
た磁性材料の初磁化特性に基づいて磁性部材の直流電流
成分に対する磁束密度を算出する第1磁束密度算出手
段;第1磁束密度算出手段が算出した磁束密度と前記磁
性材料の増分透磁率に基づいて材料定数を決定する定数
決定手段;材料定数に基づいて磁性部材の交流電流成分
に対する磁束密度を算出する第2磁束密度算出手段;お
よび、 第2磁束密度算出手段が算出した磁束密度に基づいて磁
性部材のインダクタンスを算出する計算手段;を備える
ことを特徴とする、直流重畳のインダクタンス計算装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3258844A JP2984108B2 (ja) | 1991-10-07 | 1991-10-07 | 直流重畳のインダクタンス計算装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3258844A JP2984108B2 (ja) | 1991-10-07 | 1991-10-07 | 直流重畳のインダクタンス計算装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0599963A true JPH0599963A (ja) | 1993-04-23 |
JP2984108B2 JP2984108B2 (ja) | 1999-11-29 |
Family
ID=17325818
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3258844A Expired - Fee Related JP2984108B2 (ja) | 1991-10-07 | 1991-10-07 | 直流重畳のインダクタンス計算装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2984108B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000121511A (ja) * | 1998-10-13 | 2000-04-28 | Hitachi Koki Co Ltd | 自動分離抽出装置及びその制御方法 |
KR20110081943A (ko) | 2008-09-30 | 2011-07-15 | 히타치 긴조쿠 가부시키가이샤 | 인덕턴스 소자의 직류 중첩 특성의 해석 방법 및 전자계 시뮬레이터 |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5909488B2 (ja) | 2011-07-19 | 2016-04-26 | 株式会社日立製作所 | 磁場解析プログラム及び磁場解析方法 |
-
1991
- 1991-10-07 JP JP3258844A patent/JP2984108B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000121511A (ja) * | 1998-10-13 | 2000-04-28 | Hitachi Koki Co Ltd | 自動分離抽出装置及びその制御方法 |
KR20110081943A (ko) | 2008-09-30 | 2011-07-15 | 히타치 긴조쿠 가부시키가이샤 | 인덕턴스 소자의 직류 중첩 특성의 해석 방법 및 전자계 시뮬레이터 |
US8723508B2 (en) | 2008-09-30 | 2014-05-13 | Hitachi Metals, Ltd. | Method for analyzing DC superposition characteristics of inductance device, and electromagnetic field simulator |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2984108B2 (ja) | 1999-11-29 |
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