JPH0573527A - 電磁場解析装置 - Google Patents

電磁場解析装置

Info

Publication number
JPH0573527A
JPH0573527A JP23267491A JP23267491A JPH0573527A JP H0573527 A JPH0573527 A JP H0573527A JP 23267491 A JP23267491 A JP 23267491A JP 23267491 A JP23267491 A JP 23267491A JP H0573527 A JPH0573527 A JP H0573527A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
equation
matrix
electromagnetic field
elements
data
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP23267491A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroo Kaneko
子 博 夫 金
Koji Ueyama
山 高 次 植
Kenji Umetsu
津 健 司 梅
Yoshio Hirano
野 芳 生 平
Keiji Iwata
田 圭 司 岩
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Steel Corp filed Critical Nippon Steel Corp
Priority to JP23267491A priority Critical patent/JPH0573527A/ja
Publication of JPH0573527A publication Critical patent/JPH0573527A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Complex Calculations (AREA)
  • Management, Administration, Business Operations System, And Electronic Commerce (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 マトリクスの状態やメモリ容量に応じた最適
な解法を選択する電磁場解析装置を提供する。 【構成】 入力されたデータから得られる剛性マトリク
スの要素からなる連立一次方程式の解法に直接法(コレ
スキー法)と反復法(ICCG法)を用意し、剛性マト
リクスの非零要素の数が計算機のメモリに納まる所定値
以下で、かつ電源の周波数ωが入力パラメータα以下で
あると反復法(ICCG法)により、それ以外は直接法
(コレスキー法)により連立一次方程式を解いて電磁場
を解析し、その結果をディスプレイ8およびまたはプリ
ンタ9に出力する。 【効果】 最適な解法を選択して電磁場解析を効率的に
行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電磁場解析装置に関
し、特に有限要素法を用いて電磁場を解析する装置に関
する。
【0002】
【従来技術】従来、マックスウェル方程式をもとに有限
要素法による近似を行い、計算の対象となる磁性部品を
微小領域に分割して磁界の計算を行うことが知られてい
る。ここで有限要素法について説明する。なお、「電気
工学の有限要素法」(中田高義,高橋則雄 著,森北出
版)を参考文献とした。
【0003】磁界計算を行うためには以下に示す基礎方
程式のうち(1)式を解く必要がある。一般的には変数
の扱いを容易にするため(2)式,及び(3)式を加え
て(4)式を解くことが多い。
【0004】rotH=J・・・(1) H:磁界強度(A/m),J:電流密度(A/m2) なお、H,Jはベクトルを表す。
【0005】B=μH・・・(2) B:磁束密度(Wb/m2),μ:透磁率 なお、B,Hはベクトルを表す。
【0006】B=rotA・・・(3) A:ベクトルポテンシャル(Wb/m) なお、B,Aはベクトルを表す。
【0007】(rotν・rotA)=J・・・(4) ν(=1/μ):磁気抵抗率 なお、A,Jはベクトルを表す。
【0008】しかし、(4)式は偏微分方程式であるた
め、これを直接解くことは極めて困難である。そこで何
らかの近似を用いて解くことになりその方法として差分
法あるいは有限要素法がある。以下これらの近似法の具
体的な説明を行う。なお、簡単にするため(4)式を2
次元場(x,y座標のみ)で取り扱う。
【0009】(4)式の2次元場での方程式は、
【0010】
【数1】
【0011】となり、2次元場では磁束密度はBX,BY
しか存在しないように仮定しているためベクトルポテン
シャルはAZ成分しかもたない。また電流はZ方向に無
限長に流れている状態である。以後の説明ではAZを単
にAと書く。
【0012】有限要素法は、計算の対象とする領域を要
素と呼ばれる微小領域に分割し要素内のベクトルポテン
シャルAの分布を単純な関数で近似して解析を行う方法
である。要素の形状についての制限はないが、例えば図
5に示すような三角形がよく用いられる。三角形の各頂
点を節点と呼び連続した番号がつけられ、要素にも連続
した番号がつけられる。
【0013】今、(5)式を
【0014】
【数2】
【0015】とおくと、Aが方程式を満す真の解であれ
ば、 f(A)=0 となる。Aが近似解A′であったとすると f(A′)=R となる。このRの計算対象領域全体にわたる積分(和)
である ∬Rdxdy が最小になるようにA′を求めれば、A=A′とするこ
とができる。そこで各要素に関する重み関数を導入して
重みつき積分を行うようにすると実際の演算操作が可能
となり定量的にA′を求めることができる。
【0016】∬R・Wdxdy=0・・・(6) この重み関数Wに補間関数と呼ばれるものを導入したの
が一般にガラーキン法と呼ばれている。要素内の任意の
点のポテンシャルはそれらの節点のポテンシャルの関数
として
【0017】
【数3】
【0018】と表現でき、この場合のNiが補間関数で
ある。図5に示した三角形要素であると、例えば節点i
に関しては、 Ni=(1/2S)×(bi+cix+diy) S:三角形の面積 bi=xjk−xkji=yj−yki=xk−xj ・・・(8) で定義される。そして(6)式は具体的に、
【0019】
【数4】
【0020】となり、(9)式を部分積分すると、
【0021】
【数5】
【0022】となる。この(10)式において、
【0023】
【数6】
【0024】のように補間関数の微分に置き換えられ
る。補間関数の微分は(8)式により容易に求められ、 ∂Ni/∂x=ci/2S ∂Ni/∂y=di/2S となる。このようにして(10)式より1つの要素に関
し、その要素を構成する節点の数だけ連立方程式をたて
ることができる。各々の要素に関して(10)式に基づ
く連立方程式を立て近接する要素間で共用される節点に
関して重ね合わされて最終的には節点の総数の元数を持
つ連立方程式ができる。この連立方程式を解くことによ
り近似解A′を求めることができる。しかし、実際には
電流源の遠方にある端の境界部分の節点のポテンシャル
はA=0とおき既知の値として扱うため元数が多少減っ
た連立方程式を解くことになる。
【0025】以上の手続きの内、要素に分割する手続
き,連立方程式を計算する手続き,求まったAの値から
(2)式および(3)式でH,Bを求める手続きはコン
ピュータで行い既知のAの値のインプット,材料定数で
あるνx,νy,電流条件などはオペレータによる。
【0026】以上、有限要素法を2次元場において説明
したが、3次元場においても同様な手続きにより解くこ
とが可能である。
【0027】このような有限要素法を用いた従来の電磁
場解析プログラムにおいて、電磁場を表わす偏微分方程
式の離散近似により得られる連立一次方程式の解法は一
種類しか用意していなかった。
【0028】
【発明が解決しようとする課題】しかし、連立一次方程
式の解法は多数存在し、マトリクスの状態やメモリ容量
に応じて最適な解法は異なってくる。この連立一次方程
式の解法には大きく分けて直接法と反復法がある。直接
法は、決められた計算回数(マトリクスの次元の3乗の
オーダー)で解が求められるが計算のためマトリクス全
体のデータを扱わなければならない。このため、直接法
で計算する場合はディスクアクセスが多い。一方、反復
法は反復計算ごとに解ベクトルを修正して真の解に近づ
けていく方法で収束の速度はマトリクスによって大きく
異なり、場合によっては収束しないこともある。一般に
マトリクスの対角要素の非対角要素に対する相対値が大
きければ収束は速い。
【0029】例えば、連立一次方程式Ax=bのマトリ
クスAを、
【0030】
【数7】
【0031】とすると、マトリクスAの対角優性度β、
すなわちマトリクスの各行において対角要素の絶対値が
その行の要素全ての絶対値の和に対してどれだけの割合
を占めるかを示す平均は次式で定義しうる。
【0032】
【数8】
【0033】nはマトリクスAの次元を示す。この対角
優性度βの範囲は、0≦β≦1であり対角要素の割合が
大きければβは1に近づき、小さければ0に近づく。乱
数を使って適当なマトリクスを作り反復法の一つである
ICCG法で解いた結果を図6に示す。なお、マトリク
スの次元数は100とし、ICCG法の収束の判定誤差
は1×1/106とした。これにより明らかに対角優性
度βの高い方が収束が速いことがわかる。
【0034】また、3次元の交流定常状態の有限要素法
では、電磁場解析の基礎方程式は次式で表される。
【0035】
【数9】
【0036】ここで、σを導電率とすると次の関係が定
義される。
【0037】
【数10】
【0038】基礎方程式(11)式と、(12),
(2),(3),(4)式に対してガラーキン法を適用
して連立一次方程式を作るとそのマトリクスは
【0039】
【数11】
【0040】mは、解析対称の節点数を示す。(13)
式の中のKij′は次式で示される。
【0041】
【数12】
【0042】このマトリクスの各要素は、
【0043】
【数13】
【0044】のようになる。(13),(14),(1
5)式より次の式が成立する。
【0045】
【数14】
【0046】従って(13)式のマトリクスは対称マト
リクスである。
【0047】ここで、νxはx軸方向の磁気抵抗率,νy
はy軸方向の磁気抵抗率,νzはz軸方向の磁気抵抗
率,σxはx軸方向の導電率,σyはy軸方向の導電率,
σzはz軸方向の導電率,Niは有限要素法における節点
iにおける補間関数,ω(=2πf)は強制電流の周波
数をそれぞれ示す。ここで(15)式の最下式の対角要
素はωに反比例している。よって強制電流の電源周波数
が高いほど対角要素の非対角要素に対する相対値は低く
なり、反復法の収束は遅くなる。これは、図7に示す実
測値からも分かるように強制電流の電源周波数がある値
(f0)より高くなる程、反復法の計算時間は直接法よ
りも遅くなる。
【0048】この反復計算に必要なデータは、マトリク
スの非零要素と非零要素の位置を示すリストベクトルで
あり、有限要素法ではマトリクスの中で非零要素の占め
る割合は少ないので(粗行列)、反復法を用いればデー
タが計算機のメモリ上に載ることが多くなる。
【0049】従って、直接法だけを用いた電磁場解析プ
ログラムはディスクアクセスが多いため計算時間がかか
り、一方反復法だけを用いた電磁場解析プログラムは収
束が速ければ計算時間は少ないが収束が遅いと直接法を
用いた場合よりも計算時間が多くなる。更に、収束しな
い場合は解析ができない。また、マトリクスの非零要素
と非零要素の位置を示すリストベクトルが計算機のメモ
リ内に治まりきらないときは反復計算ごとにディスクア
クセスが必要なので直接法よりも時間がかかる等の問題
がある。
【0050】そこで本発明は、上記問題点を解決するた
めマトリクスの状態やメモリ容量に応じた最適な解法を
選択する電磁場解析装置を提供することを目的とする。
【0051】
【課題を解決するための手段】本発明は、解析条件デー
タおよび入力パラメータを入力するデータ入力手段
(7);入力されたデータに基づいて剛性マトリクスを
作成するマトリクス作成手段(1);剛性マトリクスの
非零要素の数をカウントし、その数と所定値を比較する
第1判定手段(1);解析条件データのうち電源の周波
数(ω)と入力パラメータ(α)を比較する第2判定手
段(1);剛性マトリクスの非零要素の数が所定値以下
で、かつ電源の周波数(ω)が入力パラメータ(α)以
下であると反復法(ICCG法)により、それ以外は直
接法(コレスキー法)により剛性マトリクスの要素から
なる連立一次方程式を解いて電磁場を解析する実行手段
(1);および、解析結果を出力する出力手段(8,
9);を備える。なお、カッコ内の記号は、図面に示し
後述する実施例の対応要素又は対応事項を示す。
【0052】
【作用】これによれば、入力されたデータから得られる
剛性マトリクスの要素からなる連立一次方程式の解法に
直接法(コレスキー法)と反復法(ICCG法)を用意
し、実行手段(1)は、剛性マトリクスの非零要素の数
が例えば計算機のメモリに納まる所定値以下で、かつ電
源の周波数(ω)が入力パラメータ(α)以下であると
反復法(ICCG法)により、それ以外は直接法(コレ
スキー法)により連立一次方程式を解いて電磁場を解析
し、その結果を出力手段(8,9)が出力する。
【0053】すなわち、直接法(コレスキー法)を用い
た方が計算の早い場合は直接法(コレスキー法),反復
法(ICCG法)を用いた方が早い場合は反復法(IC
CG法)が使用されるため電磁場解析が効率的に行われ
る。
【0054】本発明の他の目的および特徴は図面を参照
した以下の実施例の説明により明らかになろう。
【0055】
【実施例】図1に、本発明の一実施例の計算機10の構
成概要を示す。この計算機10は、全体の制御を行うC
PU(中央演算装置)1,制御プログラムが格納されて
いるROM2,制御プログラムが一時的に使用するRA
M3,各装置間のデータのやりとりを行う内部システム
・バス4,情報を記憶する主メモリ(IC)5と主メモ
リ5より記憶データ量が多い補助メモリ(ディスク)
6,オペレータからの指示を入力する操作入力部7,所
定の情報を表示するディスプレイ8,所定の情報を出力
するプリンタ9,および対話型グラフィック端末機20
とシステム・バス4を接続するインタフェースI/F等
から構成されている。
【0056】図2に、電磁場解析の対象となる磁性部品
30を示す。この磁性部品30は、スイッチング電源に
用いられているチョークコアと呼ばれるものである。符
号31および32はフェライトでできた磁性部材であ
り、符号33は導線で磁性部材31に巻線を施したコイ
ル部分である。また、符号34は磁性部材31および3
2の間にギャップを設けるために挿入された非磁性のス
ペーサーである。
【0057】図3に、CPU1のフローチャートを示し
電磁場解析の処理動作を説明する。電源が投入されると
処理モード等を初期化して(ステップ1:以下カッコ内
ではステップという語を省略する)、入力を読み込む
(2)。読み込まれる入力は、磁性部品(チョークコ
ア)30の形状データ,物性データ,電源データ,境界
条件,パラメータα等である。
【0058】形状データは、磁性部品(チョークコア)
30の座標値,メッシュ分割情報等である。メッシュ分
割情報は図1に示す対話型グラフィック端末機20を用
いて磁性部品(チョークコア)30を微小領域に分割し
て得られる、図4に示すような三角形要素による分割の
幾何学情報であり、磁界計算に有限要素法を用いるため
必要とされる。図4は、図2のC−C断面図を示し、磁
性部品(チョークコア)30を囲む空間P1−P2−P
3−P4−P1内における分割情報が読み込まれる。な
お、磁性部品(チョークコア)30を囲む空間は操作入
力部7により指定される。
【0059】物性データは、磁性部品(チョークコア)
30の導電率,透磁率,磁気抵抗率等であり、電源デー
タは、周波数,電流値,位相等である。パラメータα
は、図7に示した経験値等に基づいてオペレータが入力
するパラメータであり解法の選択時に使用される。
【0060】再度、図3のフローチャートに戻る。入力
を読み込むと、オペレータによりスタート指示があるま
で、その他のモード処理を行う(3,4)。スタート指
示があると入力されたデータから(11)式に示すよう
な連立一次方程式の剛性マトリクスを作成する(5)。
そして、剛性マトリクスの中の非零要素の数をカウント
し反復法(本実施例ではICCG法)を行うのに必要な
メモリ容量が計算される(6)。次に、カウントされた
非零要素の数が所定値以下であるかをチェックする、す
なわちステップ6で計算されたメモリ容量と計算機10
で使用できる主メモリ5のメモリ容量とを比較する
(7)。非零要素数が所定値より多い(計算機10のメ
モリ容量が少ない)場合は直接法(本実施例ではコレス
キー分解)で連立一次方程式が解かれる(9)。
【0061】ここでコレスキー分解(Choleski decompo
sition)について説明する。連立一次方程式 Ax=b
【0062】
【数15】
【0063】においてコレスキー分解は対称行列に対し
て適用される。従ってaij=ajiでなければならない。
ここで、前進消去としてマトリクスA,ベクトルbの要
素を以下のように変更する。
【0064】
【数16】
【0065】なお、iは1からnまでの値をとる。次に
後退代入として(16)式で計算されたマトリクスA,
ベクトルbの要素を用いて解ベクトルxを以下の式で計
算する。
【0066】
【数17】
【0067】なお、iはnから1までの値をとる。以上
(16)式および(17)式の2つの段階により解ベク
トルxが求まる。このように2回限の計算でよいためデ
ータ量の多い補助メモリ6が使用される。ただしこの場
合、計算は確実に行うことができるが計算速度は遅い。
【0068】再度、フローチャートの説明に戻る。ステ
ップ7で非零要素数が所定値以下(計算機10のメモリ
容量が反復法に必要なメモリ容量より多い場合)である
と、入力されたパラメータαと強制電流の周波数ω(=
2πf)を比較し(8)、パラメータαが周波数ωより
小さい場合は前述のコレスキー法で連立一次方程式が解
かれるが(9)、パラメータαが周波数ω以上であると
ICCG法で連立一次方程式が解かれる(10)。
【0069】ここでICCG法(Incomplete Choleski
Conjugate Gradient method)について説明する。連立
一次方程式 Ax=b
【0070】
【数18】
【0071】においてICCG法は対称行列に対して適
用されるのでaij=ajiでなければならない。まず、I
CCG法ではマトリクスAを不完全コレスキー分解し
U,Dを求める。
【0072】
【数19】
【0073】ここでUは上三角行列,Dは対角行列であ
り、添字のTは転置行列(元の行列の行と列が入れ換っ
たもの)を表す。よってUの転置行列は下三角行列であ
る。U,Dの要素は以下の式から計算される。
【0074】
【数20】
【0075】なお、iは1からnまでの値をとる。上式
の計算中にaijが0でなければ、
【0076】
【数21】
【0077】である。なお、jはi+1からnまでの値
をとる。
【0078】次に、ICCG法では以下の反復計算で解
ベクトルxを修正し真の値に近づけてゆく。初期値x0
を用意し、
【0079】
【数22】
【0080】とイニシャライズする。上式においてrは
残差ベクトルと呼ばれ解ベクトルxがどれだけ真の解に
近づいたかを測定する目安になる。また、Pは修正ベク
トルと呼ばれ解ベクトルxの修正方向を決定する。な
お、添字のKは何回目の反復計算であるかを示してい
る。
【0081】そして、|rK|〉ε*|b|(εはIC
CG法のオペレータが指定する収束判定用のパラメータ
である)である限り以下の計算を行う。
【0082】
【数23】
【0083】そして|rK|≦ε*|b|となった時点
で計算をやめ、その時のxを解とする。なお上式の、
【0084】
【数24】
【0085】は以下の方法で計算する。
【0086】
【数25】
【0087】とおくと、
【0088】
【数26】
【0089】となり、 S=(DU)q・・・(18) とおくと上式より、
【0090】
【数27】
【0091】となる。
【0092】また、Sは次の計算で求められる。
【0093】
【数28】
【0094】なお、iは1からnまでの値をとる。
【0095】ここで、 t=Uq・・・(19) とおくと、(18)式より、S=Dtとなり、tは次の
計算で求められる。
【0096】
【数29】
【0097】従って、(19)式よりqは以下の式で求
められる。
【0098】
【数30】
【0099】以上示したICCG法は収束計算であるた
めデータ量の少ない主メモリ5でしか行えない。ここで
は通常数百回〜数千回の計算が行われる。ただし、補助
メモリ6を使用する場合と比較して計算速度は速い。
【0100】再度、フローチャートの説明に戻る。コレ
スキー法又はICCG法により連立一次方程式の解が得
られた後はその解を用いてオペレータが必要とする物理
的な値(電位,磁束密度等)を計算処理して(11)、
ディスプレイ8およびまたはプリンタ9に出力する(1
2)。
【0101】
【発明の効果】本発明の電磁場解析装置によれば、連立
一次方程式のマトリクスが直接法(コレスキー法)に適
している場合は直接法,反復法(ICCG法)に適して
いる場合は反復法(ICCG法)が使用され、入力され
たデータに適した解法が選択されるため、電磁場解析が
効率的に行われる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例の計算機10の構成を示す
ブロック図である。
【図2】 解析の対象となる磁性部品(チョークコア)
30を示す拡大斜視図である。
【図3】 図1に示すCPU1の処理動作を示すフロー
チャートである。
【図4】 メッシュ分割された、図2に示す磁性部品
(チョークコア)30のC−C断面図である。
【図5】 有限要素法による分割の一例を示す平面図で
ある。
【図6】 対角優性度βに対する反復回数の関係を示す
表である。
【図7】 強制電流の周波数fに対する反復法および直
接法の計算時間tの関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1:CPU(マトリクス作成手段,第1判定手段,第2
判定手段,実行手段) 2:ROM 3:RAM 4:システム・バス 5:主メモリ 6:補助メモリ 7:操作入力部(デ
ータ入力手段) 8:ディスプレイ(出力手段) 9:プリンタ(出力
手段) 10:計算機 20:対話型グラフ
ィック端末機 30:磁性部品
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平 野 芳 生 川崎市中原区井田1618番地 新日本製鐵株 式会社先端技術研究所内 (72)発明者 岩 田 圭 司 川崎市中原区井田1618番地 新日本製鐵株 式会社先端技術研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】解析条件データおよび入力パラメータを入
    力するデータ入力手段;入力されたデータに基づいて剛
    性マトリクスを作成するマトリクス作成手段;前記剛性
    マトリクスの非零要素の数をカウントし、その数と所定
    値を比較する第1判定手段;前記解析条件データのうち
    電源の周波数と入力パラメータを比較する第2判定手
    段;前記剛性マトリクスの非零要素の数が所定値以下
    で、かつ電源の周波数が入力パラメータ以下であると反
    復法により、それ以外は直接法により剛性マトリクスの
    要素からなる連立一次方程式を解いて電磁場を解析する
    実行手段;および、解析結果を出力する出力手段;を備
    える、電磁場解析装置。
JP23267491A 1991-09-12 1991-09-12 電磁場解析装置 Pending JPH0573527A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23267491A JPH0573527A (ja) 1991-09-12 1991-09-12 電磁場解析装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23267491A JPH0573527A (ja) 1991-09-12 1991-09-12 電磁場解析装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0573527A true JPH0573527A (ja) 1993-03-26

Family

ID=16943021

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP23267491A Pending JPH0573527A (ja) 1991-09-12 1991-09-12 電磁場解析装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0573527A (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6768976B1 (en) 1998-12-01 2004-07-27 Fujitsu Limited Apparatus and method for simulating electric current in electronic appliances
JP2008015841A (ja) * 2006-07-06 2008-01-24 Nec Electronics Corp 回路解析方法、及び回路解析プログラム、回路シミュレーション装置
US7856466B2 (en) 2004-12-15 2010-12-21 Canon Kabushiki Kaisha Information processing apparatus and method for solving simultaneous linear equations
CN102981064A (zh) * 2012-10-09 2013-03-20 中国人民解放军63892部队 飞机外部射频电磁环境预测方法及预测系统
CN104699945A (zh) * 2014-12-23 2015-06-10 中国北方车辆研究所 一种考虑磁单极子影响的三维电磁场数值计算方法
WO2017077609A1 (ja) * 2015-11-04 2017-05-11 富士通株式会社 構造解析方法、及び構造解析プログラム
WO2017077610A1 (ja) * 2015-11-04 2017-05-11 富士通株式会社 構造解析方法、及び構造解析プログラム
CN108225274A (zh) * 2017-12-26 2018-06-29 中国科学院电子学研究所 基于不完全分解预处理的共轭梯度法光束法平差方法
JP2021018220A (ja) * 2019-07-24 2021-02-15 株式会社安藤・間 音場解析装置、音場解析方法及びプログラム

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6768976B1 (en) 1998-12-01 2004-07-27 Fujitsu Limited Apparatus and method for simulating electric current in electronic appliances
US7856466B2 (en) 2004-12-15 2010-12-21 Canon Kabushiki Kaisha Information processing apparatus and method for solving simultaneous linear equations
JP2008015841A (ja) * 2006-07-06 2008-01-24 Nec Electronics Corp 回路解析方法、及び回路解析プログラム、回路シミュレーション装置
CN102981064A (zh) * 2012-10-09 2013-03-20 中国人民解放军63892部队 飞机外部射频电磁环境预测方法及预测系统
CN102981064B (zh) * 2012-10-09 2015-05-20 中国人民解放军63892部队 飞机外部射频电磁环境预测方法及预测系统
CN104699945A (zh) * 2014-12-23 2015-06-10 中国北方车辆研究所 一种考虑磁单极子影响的三维电磁场数值计算方法
WO2017077609A1 (ja) * 2015-11-04 2017-05-11 富士通株式会社 構造解析方法、及び構造解析プログラム
WO2017077610A1 (ja) * 2015-11-04 2017-05-11 富士通株式会社 構造解析方法、及び構造解析プログラム
JPWO2017077609A1 (ja) * 2015-11-04 2018-07-26 富士通株式会社 構造解析方法、及び構造解析プログラム
JPWO2017077610A1 (ja) * 2015-11-04 2018-08-09 富士通株式会社 構造解析方法、及び構造解析プログラム
US11003816B2 (en) 2015-11-04 2021-05-11 Fujitsu Limited Structure analysis device and structure analysis method
US11295050B2 (en) 2015-11-04 2022-04-05 Fujitsu Limited Structural analysis method and structural analysis apparatus
CN108225274A (zh) * 2017-12-26 2018-06-29 中国科学院电子学研究所 基于不完全分解预处理的共轭梯度法光束法平差方法
JP2021018220A (ja) * 2019-07-24 2021-02-15 株式会社安藤・間 音場解析装置、音場解析方法及びプログラム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7933752B2 (en) Method, apparatus and computer program providing broadband preconditioning based on a reduced coupling for numerical solvers
Heres Robust and efficient Krylov subspace methods for model order reduction
Olm et al. Simulation of high temperature superconductors and experimental validation
JPH0573527A (ja) 電磁場解析装置
US9117041B2 (en) Magnetic property analyzing apparatus and method
Sánchez-Vizuet et al. A hybridizable discontinuous Galerkin solver for the Grad–Shafranov equation
JPH1115814A (ja) モーメント法を用いたシミュレーション装置及び方法並びにプログラム記憶媒体
Gad et al. Fast and stable circuit simulation via interpolation-supported numerical inversion of the Laplace transform
JP2021144428A (ja) データ処理装置、データ処理方法
WO2019232447A1 (en) Method and system for hierarchical circuit simulation using parallel processing
Cingoski et al. Hybrid element-free Galerkin-finite element method for electromagnetic field computations
JP7466665B2 (ja) リーク電流に統計的ばらつきをもつダイナミックランダムアクセスメモリパストランジスタの設計
JP3139428B2 (ja) 拡散シミュレーション方法
FI et al. A hybridized mixed finite element domain decomposed method for two dimensional magnetotelluric modelling
JPH07191965A (ja) 対象システムを最適設計または推定する方法およびその装置
Mifune et al. New algebraic multigrid preconditioning for iterative solvers in electromagnetic finite edge-element analyses
JP2941516B2 (ja) 直流重畳の鉄損計算装置
CN103970952B (zh) 一种面向三维制造技术的快速应力分析方法
JP3905373B2 (ja) メッシュ生成方法、メッシュ生成装置、コンピュータプログラム、及び記録媒体
JP6829385B2 (ja) 磁性材料シミュレーションプログラム、磁性材料シミュレーション方法および磁性材料シミュレーション装置
Hedrich et al. Approaches to formal verification of analog circuits
Trapp et al. Eigenvalue computation by means of a tree-cotree filtering technique
Cingoski et al. Analytical calculation of magnetic flux lines in 3-D space
JPH0599963A (ja) 直流重畳のインダクタンス計算装置
JP2756898B2 (ja) 電磁場解析方法