JPH059908Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、タオルとしての機能と、玩具やイン
テリアとして用いられる縫い包みとしての機能と
を併せもつタオルの改良に関するものである。

〔従来技術〕

スポーツの場、あるいは海辺などに携行して使
用されているタオルとして、タオルに収納用のポ
ケツトを設けた、いわゆるポケツト付きタオルが
公知である。しかし、係る公知のポケツト付きタ
オルは、ポケツト内に物を収納するという機能を
有するに過ぎない。

又、一方、玩具やインテリアとして用いられる
公知の縫い包みは、玩具やインテリアとしての遊
戯的あるいは装飾的な機能を有するに過ぎないも
のであつて、実用的な機能に乏しいものである。
又、公知の縫い包みは、汚れた際の洗濯が困難で
あるという弊害があつた。

このように、タオルと縫い包みとは、全く異な
る用途および機能を有しているが、これらは海辺
などに一緒に携行されるケースが多いため、両者
の機能を併せもつ物品が提供されれば便利であ
る。

〔考案の目的〕

本考案は、以上のように全く異なる用途および
機能を有するタオルと縫い包みとが、一緒に携行
されるケースの多いことに着目して提供されたも
のであり、その目的とするところは、通常は普通
のタオル、あるいはポケツト付きのタオルとして
の機能を有するが、該タオルに簡単な操作を加え
ることにより玩具やインテリアとして用いられる
縫い包みに容易に変化させることができる縫い包
み兼用タオルを提供することである。

〔考案の構成〕

以上の目的を達成するため、本考案の縫い包み
兼用タオルは次のような構成を有している。

すなわち、タオル１の一端側中央部に該タオル
の他端側へ開口部３を向けたポケツト状の包み込
み部２をタオル地にて形成し、この包み込み部２
の周りに十分な包みしろ１０を設け、前記包み込
み部２の内面５に縫い包みの外観図柄として機能
しえる外観意匠６を施すと共に、該外観意匠６を
施された包み込み部２の内面５側を外面側となる
よう裏返した際、この裏返された包み込み部２の
平面的な輪郭形状および立体的な包み込み収納形
態を、前記包み込み部２の内面５に施された縫い
包みの外観意匠６に対応した縫い包みの外観形態
として機能しえる輪郭形状および立体形状から成
る外観形態７に形成したことを特徴としたもので
ある。

〔実施例〕

以下、本考案の縫い包み兼用タオルを図面に示
した実施例に基づいて説明する。

第１図乃至第３図は、本考案の実施例を示して
おり、図中、符号１はタオル、２は該タオルの一
端側中央部に形成されたポケツト状に包み込み部
である。該包み込み部２は、その開口部３をタオ
ルの他端側に向けて形成されている。前記包み込
み部２の周りには十分な包みしろ１０を設けてあ
る。このように包み込み部２の周りに十分な包み
しろ１０を設けたことによつて、この包み込み部
２を裏返しこの裏返された包み込み部２内に該包
み込み部２の周りに設けられた十分な包みしろ１
０を詰め込むことによつて、より立体感のある縫
い包みを形成できる。尚、タオル１にポケツト状
の包み込み部２を形成する際は、実施例に示す如
くタオル１にタオル片を開口部３を残して縫着４
して形成しても良いし、図示してないが、予め形
成されたポケツト状のタオル地からなる袋体をタ
オル１に縫着して形成しても良いものとする。
又、前記タオル１として本考案では、比較的ボリ
ユームのあるものを採用することが、後述の縫い
包みを形成する際に望ましい。

前記包み込み部２の内面５には、縫い包みの外
観図柄として機能しえる外観意匠６が施されてい
る。したがつて、前記包み込み部２を裏返した場
合に前記外観意匠６が第３図に示すように外面側
となるよう構成されている。尚、外観意匠６を施
す包み込み部２の内面５は、一方の面５ａのみで
も、他方の面５ｂのみでも、あるいは両面５ａ，
５ｂでも良いものとする。

又、前記包み込み部２は、外観意匠６を施され
た包み込み部２の内面５側を外面側となるよう裏
返した際、この裏返された包み込み部２の平面的
な輪郭形状および立体的な包み込み収納形態を、
前記包み込み部２の内面５に施された縫い包みの
外観意匠６に対応した縫い包みの外観形態として
機能しえる輪郭形状および立体形状から成る外観
形態７に形成してある。すなわち、裏返された包
み込み部２の縫着４された平面的な輪郭形状を動
物などに模した外観形態７に形成してある。第１
図乃至第３図に示した実施例では、外観形態７を
コアラの形態に模して形成されたものが示されて
いる。この外観形態７は前記外観意匠６に対応さ
せて形成され、図示の如く、例えば外観意匠６に
コアラのキヤラクターを施した場合には、外観形
態７もこれに合わせてコアラのキヤラクターを表
わした形態に構成される。

第４図乃至第６図は、本考案の他の実施例を示
し、この実施例の特徴点は、前記包み込み部２を
裏返した際の外観形態７を、多面形態をもつ立体
的な包み込み収納形態に形成したことである。こ
のように外観形態７を多面形態をもつ立体的な包
み込み収納形態に形成することにより、図示の如
くラクビーボールに模した外観形態など、立体感
に富んだ外観形態を容易に形成することができ
る。尚、本実施例の他の構成は、前述の第１実施
例の構成と同様であるため、第１実施例の説明を
援用する。

本考案に係る縫い包み兼用タオルは以上のよう
に構成されているが、その使用に際して、通常は
普通のタオルあるいはポケツト付きタオルとして
第１図の状態で使用されるが、縫い包みとして使
用する際には、ポケツト状の包み込み部２を第３
図のように裏返し、裏返えされた包み込み部内へ
余つたタオル部分１ａを全部押し込むだけで良
い。また、ポケツト状の包み込み部２を裏返すだ
けで余つたタオル部分１ａを裏返された包み込み
部２内に押し込んでない第３図の裏返したままの
状態、すなわち裏返された包み込み部２から余つ
たタオル部分１ａを垂らしたままの状態で使用す
ることもでき、この場合は縫い包み付きタオルあ
るいはタオル付き縫い包みとして利用できる。こ
の縫い包み付きタオルあるいはタオル付き縫い包
みとして利用する場合、前記したように包み込み
部２の周りに十分な包みしろ１０を設けてあるこ
とによつて、この包み込み部２を裏返すと、この
裏返された包み込み部２内に該包み込み部２の周
りに設けられた十分な包みしろ１０が詰め込ま
れ、余つたタオル部分１ａを裏返された包み込み
部２内に押し込まなくとも、立体感のある縫い包
みをもつた縫い包み付きタオルあるいはタオル付
き縫い包みを形成できる。

〔考案の効果〕

したがつて、本考案に係る縫い包み兼用タオル
は、タオル１の一端側中央部に該タオルの他端側
へ開口部３を向けたポケツト状の包み込み部２を
タオル地にて形成し、この包み込み部２の周りに
十分な包みしろ１０を設け、前記包み込み部２の
内面５に縫い包みの外観図柄として機能しえる外
観意匠６を施すと共に、該外観意匠６を施された
包み込み部２の内面５側を外面側となるよう裏返
した際、この裏返された包み込み部２の平面的な
輪郭形状および立体的な包み込み収納形態を、前
記包み込み部２の内面５に施された縫い包みの外
観意匠６に対応した縫い包みの外観形態として機
能しえる輪郭形状および立体形状から成る外観形
態７に形成したことを特徴としているため、普通
のタオルあるいはポケツト付のタオルとして使用
できると共に、裏返した包み込み部２内へ余つた
タオル部分１ａを全部押し込むことにより、その
包み込み部２の内面５に縫い包みの外観図柄とし
て機能しえる外観意匠６を施され、且つ、外観意
匠６を施された包み込み部２の内面５側を外面側
となるよう裏返した際、この裏返された包み込み
部２の平面的な輪郭形状および立体的な包み込み
収納形態を、前記包み込み部２の内面５に施され
た縫い包みの外観意匠６に対応した縫い包みの外
観形態として機能しえる輪郭形状および立体形状
から成る外観形態７に形成された包み込み部２に
より元のタオルを容易に玩具やインテリアとして
機能する縫い包みに変化させることができ、結局
一本のタオルを多目的に使用できる効果を有す
る。

しかも、本考案の縫い包み兼用タオルは、包み
込み部２の周りに十分な包みしろ１０を設けたこ
とによつて、この包み込み部２を裏返しこの裏返
された包み込み部２内に該包み込み部２の周りに
設けられた十分な包みしろ１０を詰め込むことに
よつて、より立体感のある縫い包みを形成でき
る。

更に、本考案の縫い包み兼用タオルは、ポケツ
ト状の包み込み部２を裏返すだけで余つたタオル
部分１ａを裏返された包み込み部２内に押し込ま
ない裏返したままの状態、すなわち裏返された包
み込み部２から余つたタオル部分１ａを垂らした
ままの状態で使用することもでき、この場合は縫
い包み付きタオルあるいはタオル付き縫い包みと
して利用できる。この縫い包み付きタオルあるい
はタオル付き縫い包みとして利用する場合、前記
したように包み込み部２の周りに十分な包みしろ
１０を設けてあることによつて、この包み込み部
２を裏返すと、この裏返された包み込み部２内に
該包み込み部２の周りに設けられた十分な包みし
ろ１０が詰め込まれ、余つたタオル部分１ａを裏
返された包み込み部２内に押し込まなくとも、立
体感のある縫い包みをもつた縫い包み付きタオル
あるいはタオル付き縫い包みを形成できる。

更に、本考案の縫い包み兼用タオルを縫い包み
としてとらえた場合、従来の縫い包みは、汚れた
際の洗濯が困難であつたが、本考案の縫い包み兼
用タオルによれば、縫い包みとした状態から元の
展開されたタオル状態へと容易に変化させること
ができ、通常のタオルと同様に洗濯できるため、
係る弊害を解消できる。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第３図は、本考案の実施例を示した
ものであり、第１図は一部省略した斜視図、第２
図は第１図の−矢視線による拡大縦断面図、
第３図は縫い包みへ変化させる過程を示した斜視
図、又第４図乃至第６図は、本考案の他の実施例
を示したものであり、第４図は一部省略した斜視
図、第５図は第４図の−矢視線による拡大縦
断面図、第６図は縫い包みへ変化させる過程を示
した斜視図である。 １……タオル、２……包み込み部、６……外観
意匠、７……外観形態、１０……包みしろ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. タオル１の一端側中央部に該タオルの他端側へ
   開口部３を向けたポケツト状の包み込み部２をタ
   オル地にて形成し、この包み込み部２の周りに十
   分な包みしろ１０を設け、前記包み込み部２の内
   面５に縫い包みの外観図柄として機能しえる外観
   意匠６を施すと共に、該外観意匠６を施された包
   み込み部２の内面５側を外面側となるよう裏返し
   た際、この裏返された包み込み部２の平面的な輪
   郭形状および立体的な包み込み収納形態を、前記
   包み込み部２の内面５に施された縫い包みの外観
   意匠６に対応した縫い包みの外観形態として機能
   しえる輪郭形状および立体形状から成る外観形態
   ７に形成したことを特徴とする縫い包み兼用タオ
   ル。