JPH0598970A - 内燃機関の可変吸気制御装置 - Google Patents

内燃機関の可変吸気制御装置

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JPH0598970A
JPH0598970A JP3256403A JP25640391A JPH0598970A JP H0598970 A JPH0598970 A JP H0598970A JP 3256403 A JP3256403 A JP 3256403A JP 25640391 A JP25640391 A JP 25640391A JP H0598970 A JPH0598970 A JP H0598970A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は内燃機関の可変吸気制御装置に関
し、全負荷運転時に広範囲にわたり良好な機関吸気体積
効率を得ることができ、同時に部分負荷運転時の燃費改
善が可能な可変吸気制御装置を提供することを目的とす
る。 【構成】 燃焼室12内に吸気スワールを生じさせるス
ワールポート14aとストレート形状のストレートポー
ト14bと、それぞれのポートに連通する吸気分岐通路
20a,20bを設け、ストレートポート14b側の分
岐通路20bにスワール制御弁(SCV)32を配置す
ると共に、吸気管有効長を変化させる可変吸気制御弁3
5をサージタンク内に設ける。全負荷運転時にはSCV
32と可変吸気制御弁とを回転数に応じて開閉制御し、
吸気体積効率を改善する。また部分負荷運転時には可変
吸気制御弁35を回転数によらず開弁し、SCV32を
機関負荷と回転数に応じて開閉制御することにより部分
負荷時の燃費を改善する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は内燃機関の可変吸気制御
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】内燃機関の吸気体積効率を向上させるた
め、慣性過給効果や共鳴過給効果を積極的に利用する可
変吸気制御装置が一般に知られている。慣性過給効果を
利用した可変吸気制御装置としては図7に示すようなも
のが一般的である。
【0003】この装置は、サージタンク75下流の吸気
管71を2つの通路71a,71bで構成し、片方の通
路(71b)を閉塞する制御弁72を設けた構成とされ
ている。制御弁72を開閉することにより吸気管の有効
径を変化させて慣性過給効果により体積効率が最大にな
るピーク回転数を低速回転側と高速回転側との両方に設
けることができるため、両方の回転領域で吸気体積効率
を向上させることができる。
【0004】また、共鳴過給効果を利用した可変吸気制
御装置としては図8に示すものが一般的である。図8
(a),(b) は、いずれも音響振動の節が生じる位置を変え
て吸気管有効長さを回転数に応じて変化させるようにし
たものである。図8(a) は4気筒エンジンの例を示し、
吸気管81に容積部82を接続し、この開口部を回転数
に応じて制御弁83で開閉する構成となっている。制御
弁83開弁時は圧力変動の少ない容積部82開口部が振
動の節となり、吸気管有効長さが短縮されるため共鳴過
給効果のピーク回転数は高速側に移動する。また制御弁
83閉弁時は振動の節は上記開口部より上流側に生じ、
吸気管有効長さが増大するため共鳴過給効果のピーク回
転数は低速側に移る。従って制御弁83を回転数に応じ
て開閉することにより低速時と高速時の両方で共鳴過給
効果を有効に利用することが可能となる。
【0005】図8(b) は6気筒エンジンにこの装置を適
用した場合である。6気筒エンジンではサージタンク8
6を点火順序の連続する気筒グループに二分割するよう
に制御弁87を設けた構成とされる。制御弁87を開弁
するとサージタンク86内で全気筒の圧力変動が相殺さ
れるためこの部分に節が生じる。制御弁87を閉弁する
と節は上流の吸気管集合部に移動する。
【0006】また、上記の可変吸気装置を併用して更に
吸気体積効率の向上を図った可変吸気装置も考案されて
いる。この種の装置の例としては例えば特開昭61−2
12627号公報に開示されたものがある。同公報の装
置は吸気管に有効径可変制御弁(図7の制御弁83)と
その上流に吸気管有効長可変制御弁(図8の制御弁8
7)を設けている。この装置は、機関低速運転時には両
方の制御弁を閉弁し、中速運転時には有効径可変制御弁
のみ開弁、高速運転時には両方共に開弁することにより
吸気体積効率のピーク回転数を低速,中速,高速の3個
所に来るようにして機関速度の全領域での吸気体積効率
の向上を図っている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術において
は可変吸気制御弁の開閉は機関回転数のみによって制御
されている。しかし上述の有効径可変制御弁も吸気管長
可変制御弁も共に機関全負荷運転近傍で最大過給効果を
発揮するようにされているため、機関回転数のみによっ
て開閉制御した場合、中低負荷運転時には必ずしも総合
的な機関効率を向上させることができず、中低負荷運転
時の燃費向上を図ることができない場合がある。また、
全負荷運転時においても吸気体積効率のピーク回転数近
傍以外では吸気体積効率が低下するため機関回転数全領
域で良好な体積効率を達成することは困難である。
【0008】上述の特開昭61−212627号の装置
は、有効径可変制御弁と吸気管長可変制御弁とを併用し
て回転数に応じて二つの制御弁を切換えることにより体
積効率のピーク回転数を3個所に設けてこの傾向を改善
しようとしている。しかし、これによっても全回転数領
域で体積効率を良好に保つのは困難であり、特に中速高
負荷運転における体積効率の改善が不充分であった。
【0009】本発明は上記に鑑み、中低負荷運転時の機
関効率を向上し燃費低減を図ると共に、高負荷運転時の
吸気体積効率を全回転数領域にわたって改善することが
できる内燃機関の可変吸気制御装置を提供することを目
的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】機関中低負荷時の燃費向
上のため、各気筒に吸気スワールポートとストレートポ
ートとを設け、それぞれのポートに独立した吸気通路を
接続し、低負荷時にスワール制御弁によりストレートポ
ート側の吸気通路を閉鎖するようにした内燃機関が知ら
れている。
【0011】本発明は、従来、機関高負荷時には開弁保
持していた上記スワール制御弁を機関高負荷時において
も開閉させて前述の有効径可変制御弁として機能させる
と共に、吸気管長可変制御弁を併用し、それぞれの制御
弁を機関負荷と回転数とに応じて開閉制御することによ
り、中低負荷運転時の燃費向上と、高負荷運転時におけ
る全回転数領域の吸気体積効率の向上とを図ったことを
特徴とする。
【0012】すなわち、本発明によれば、燃焼室内に吸
気スワールを生じさせる形状のスワールポートとストレ
ート形状のストレートポートとの2つの吸気ポートと、
機関吸気通路から分岐して前記それぞれのポートに接続
される分岐通路と、前記ストレートポートに続く分岐通
路を閉塞するスワール制御弁と、前記機関吸気通路に配
置され、開弁時に吸気音響振動の節を吸気通路下流側に
移動させて吸気管有効長を減少させる効果を有する可変
吸気制御弁とを備え、前記スワール制御弁と可変吸気制
御弁とを所定の機関負荷条件と回転数条件とに応じて開
閉制御する内燃機関の可変吸気制御装置が提供される。
【0013】
【作用】機関高負荷時には吸気管有効長可変制御弁(以
下「可変吸気制御弁」という)とスワール制御弁(以下
「SCV」という)とは回転数に応じてそれぞれ開閉さ
れる。これにより可変吸気制御弁とSCVとの開閉の組
合せが4通りになり体積効率のピーク回転数が4個所に
生じる。このため特開昭61−212627号公報の装
置に較べピーク回転数の数が増加し、特に中速高負荷領
域での吸気体積効率が改善され、高負荷時に全回転数領
域にわたり高い吸気体積効率が確保される。
【0014】また、中低負荷領域においては可変吸気制
御弁を開弁保持するようにしたことから特に低速領域に
おいて機関のポンピングロスが低減され、更にSCVを
機関負荷と回転数とに応じて開閉し、本来のスワール制
御弁として機能させることにより中低負荷運転時の機関
効率が改善され、燃費低減を図ることができる。
【0015】
【実施例】以下、添付図面を用いて本発明の実施例につ
いて説明する。図1は本発明の可変吸気制御装置を適用
した内燃機関の実施例構造を示す略示図である。図にお
いて10はエンジンのシリンダヘッドを示す。本実施例
では直列6気筒のエンジンが使用されているが、図はそ
のうち1気筒のシリンダヘッドのみについて示してい
る。
【0016】また、12は気筒燃焼室を示し、燃焼室1
2には2つの吸気ポート14a,14bと2つの排気ポ
ート16a,16bとが設けられた4弁式の構成とされ
ている。第一の吸気ポート14aは燃焼室12内に吸気
スワール(旋回流)を形成させるヘリカル形状に形成さ
れたスワールポートとされ、第二の吸気ポート14bは
ストレート形状のストレートポートとされる。シリンダ
ヘッド10の各気筒に接続される吸気通路20は隔壁2
8により仕切られており、吸気ポート14a,14bの
それぞれに接続される独立した分岐通路20a,20b
を形成している。隔壁28には吸気ポート14a,14
bの近傍に、両方の分岐通路20a,20bを連通する
連通路27が開口しており、この隔壁28の連通路27
部分には燃料噴射弁26が配置されている。
【0017】燃料噴射弁26は、1つの本体に2つの噴
射口26a,26bを備えており、これらの噴射口26
a,26bは連通路27部分に開口して、それぞれスワ
ールポート14aとストレートポート14bとを指向し
て燃料を噴射するように配置されている。ストレートポ
ート14bに続く分岐通路20bには板状の弁体を有す
るスワール制御弁(SCV)32が設けられ、分岐通路
20bを閉塞するようになっている。
【0018】SCV32の閉鎖状態では吸入空気の大部
分は分岐通路20aを通りスワールポート14aから燃
焼室12内に吸入される。このため燃焼室12内に強力
なスワールが形成され、燃焼室内の混合気の攪拌により
燃焼が促進される。これにより吸気通路20に設けたE
GRポート(図示せず)から大量のEGR(排気ガス再
循環)を行っても燃焼が不安定になることがなく、大量
のEGR導入により吸気管負圧を減少させてポンピング
ロスの低減を図ることができる。また、同様に燃料噴射
量を低減して混合気空燃比を増大(希薄化)した場合で
も良好な燃焼を維持できるため燃費の向上を図ることが
できる。
【0019】また、SCV32を閉弁することにより吸
気は分岐通路20aのみを通って流れることから吸気管
の有効径が減少し、流速が増大するため、吸気脈動によ
る慣性過給効果が増大し、吸気体積効率のピーク回転数
は低速側に移行する。一方、SCV32の開弁時には吸
気は両方の分岐通路20a,20bを流れるため、吸気
管有効径が増大し、燃焼室12内に大量の空気が導入さ
れると共に、流速が低下するため慣性過給効果による吸
気体積効率のピーク回転数は高速側に移行する。
【0020】図1において30は吸気管上流に設けられ
たサージタンクである。サージタンク30には各気筒に
連通する6つの吸気管20が接続されている。サージタ
ンク30内には可変吸気制御弁35が設けられ、サージ
タンク30内部を2つの区画30a,30bに仕切って
いる。区画30a,30bにはそれぞれ点火時期の連続
した3つの気筒から成る2つの気筒グループの吸気通路
が接続されている(すなわち、本実施例では区画30a
には第1〜第3気筒の吸気通路が、区画30bには第4
〜第6気筒の吸気通路が接続されている)。それぞれの
区画30a,30bは分岐管31a,31bを介して上
流側の吸気管36に合流しており、吸気管36の合流部
の上流側にはスロットルバルブ(図示せず)が設けられ
ている。
【0021】可変吸気制御弁35が開弁されると2つの
区画30a,30bは連通するため、サージタンク30
内で各気筒の吸気圧力変動は相殺され、サージタンク3
0内に音響振動の節が生じる。このため吸気管の有効長
が短縮され、共鳴過給効果による吸気体積効率のピーク
回転数は高速側に移行する。また可変吸気制御弁35を
閉弁すると区画30a,30bは相互に独立するため、
圧力変動は相殺されず音響振動の節は吸気管36の分岐
管31a,31b合流部上流側に発生する。これにより
吸気管有効長は増大し、共鳴過給効果による吸気体積効
率のピーク回転数は低速側に移行する。図に50で示し
たのはエンジン制御を行う電子制御装置(ECU)であ
る。ECU50はCPU(中央演算装置)、RAM(ラ
ンダムアクセスメモリ)、ROM(リードオンリメモ
リ)、入出力ポート等を備えた公知の形式のディジタル
コンピュータであり、前記燃料噴射弁26からの燃料噴
射制御や点火時期制御等のエンジンの基本制御を行って
いる他、機関負荷と回転数とに応じてSCV32、可変
吸気制御弁35の本発明による開閉制御を行っている。
【0022】上記制御のため、ECU50には吸気管3
6のスロットルバルブ上流側に設けたエアフローメータ
48から吸入空気流量(Q)に応じた電圧信号が、また
点火装置のディストリビュータ(図示せず)に設けたエ
ンジン回転数センサ49からエンジン回転数(NE)に
比例したパルス信号とスロットルバルブに設けたスロッ
トル開度センサ47からスロットル開度(TA)に比例
した電圧信号がそれぞれ入力されている。
【0023】また、ECU50の出力ポートはSCV3
2と可変吸気制御弁35を開閉する適宜な形式のアクチ
ュエータ32a,35aにそれぞれ図示しない駆動回路
を介して接続され、SCV32と可変吸気制御弁35と
の開閉制御を行っている。次に本発明による可変吸気制
御について説明する。図2は本発明によるSCV32と
可変吸気制御弁35の開閉条件を示す図である。
【0024】図2の縦軸は機関負荷を代表するパラメー
タとしてスロットルバルブ開度(TA)を、横軸は機関
回転数(NE)を表しており、SCV32と可変吸気制
御弁35とは、それぞれ機関負荷(TA)と回転数とに
応じて以下のように開閉される。 1.スロットル開度TA≧TA1の場合 回転数NE SCV 可変吸気制御弁 NE<N1 (図2.領域I) 閉 閉 N1≦NE<N2(領域II) 閉 開 N2≦NE<N3(領域III) 開 閉 N3≦NE (領域IV) 開 開 ここでスロットル開度TA1は機関全負荷に相当するス
ロットル開度(本実施例ではTA1≒60°)回転数N
1〜N3はエンジン種類により異なるが一例として本実
施例では概略N1≒2400rpm ,N2≒3000rpm
,N3≒4000rpm 程度の回転数とされている。
【0025】 2.スロットル開度TA<TA1の場合 可変吸気制御弁: 全回転数領域で開 SCV : NE<N4で閉(図2.領域V) NE≧N4で開(図2.領域VI) ここで回転数N4はN2 とN3 との間の中高速領域に相
当する回転数(本実施例ではN4≒3500rpm)であ
る。
【0026】上記のように開閉条件を設定した理由を以
下に説明する。図3(a) は機関全負荷時 (TA≧TA
1)におけるSCV32と可変吸気制御弁35の開閉状
態による機関性能の変化を示しており、図の縦軸は機関
出力トルクTQを、横軸はエンジン回転数NEを表して
いる。なお機関出力トルクTQは吸気体積効率(ηV )
に略比例する値となる。
【0027】図においてカーブI〜IVは以下の条件下に
おける出力トルク曲線を示している。 カーブ SCV 可変吸気制御弁 I 閉 閉 II 閉 開 III 開 閉 IV 開 開 すなわち図3(a) のカーブI〜IVはそれぞれ図2領域I
〜IVにおけるSCVと可変吸気制御弁の開閉状態に対応
した出力トルクを示している。
【0028】前述の理由からSCV開弁時は閉弁時よ
り、又可変吸気制御弁開弁時は閉弁時よりそれぞれ出力
トルク(体積効率)のピーク回転数が高速側に移行す
る。本実施例では、図1のスワールポート14aの径や
分岐通路20a,20bの流路面積及び長さ、連通口2
7の径等を調整することにより、図3(a)のカーブII
(SCV閉、可変吸気制御弁開)よりカーブIII(SCV
開、可変吸気制御弁閉)のピーク回転数が高速側になる
ように設定し、中速全負荷領域(N2≦NE<N3)に
ピーク回転数が生じるようにしている。これにより低速
(NE<N1)から高速(NE≧N3)の回転数領域で
ピーク回転数が4個所に生じることになり、図2のよう
に回転数に応じてSCVと可変吸気制御弁を開閉制御す
ることにより全体として図3(b) に示すような吸気体積
効率特性を得ることができ、全回転数領域にわたり高い
吸気体積効率を得ることができるのである。
【0029】このように本実施例では従来高負荷領域で
は開弁状態に保持されていたSCVを高負荷領域では可
変吸気制御弁と共に回転数に応じて開閉制御するように
したことにより、高負荷領域において低速から高速領域
まで高い体積効率を得ることが可能になっている。更
に、従来可変吸気制御弁は回転数のみによって開閉制御
されていたのに対し、本実施例では部分負荷時(TA<
TA1)では回転数によらず開弁状態に保持している。
これは以下のような理由による。
【0030】前述のように可変吸気制御弁を閉じた状態
では体積効率のピーク回転数は低速側に移行する。この
傾向は部分負荷領域においても同様であるため、部分負
荷低速領域においては従来のように可変吸気制御弁を閉
じた方が吸気体積効率は向上する。図4は低速部分負荷
領域において可変吸気制御弁を開弁した場合と閉弁した
場合の機関特性を示したもので、縦軸は機関出力トルク
(TQ)と吸気マニホルド負圧(MV)を表し、横軸は
スロットル開度(TA)を表している。また、図中実線
A,Bはそれぞれ可変吸気制御弁を閉じた場合の出力ト
ルクとマニホルド負圧を、点線A',B' はそれぞれ可変
吸気制御弁を開いた場合の出力トルクとマニホルド負圧
を表している。
【0031】上述のように低速部分負荷領域においては
可変吸気制御弁を閉弁した場合(A)の方が開弁した場
合(A')より吸気体積効率が向上するため出力トルクが
増大している。このため可変吸気制御弁を閉じた場合に
は開いた場合より小さいスロットル開度で同一の出力ト
ルクが得られる(図4.C, C')。しかし、図に示すよ
うにスロットル開度が小さくなる程吸気マニホルド負圧
は増す(絶対圧が低くなる)ため(図4.D, D')、エ
ンジンのポンピングロスが増大することになる。すなわ
ち、低速部分負荷運転時には可変吸気制御弁を閉じた場
合、同一の出力トルクを得るのに(図4.C, C')、可
変吸気制御弁を開いた場合に比較して大きなポンピング
ロス(図4.C, C')を生じることになる。
【0032】従って低速部分負荷運転時には可変吸気制
御弁を開いた方がポンピングロスの低減により燃費が向
上することがわかる。このため本実施例では、従来低速
運転時には負荷にかかわらず閉弁していた可変吸気制御
弁を、部分負荷時には開弁するようにして燃費向上を図
っているのである。
【0033】また本実施例では上記に加え、部分負荷の
中低速領域(図2.NE<N4の領域)ではSCVを閉
じて燃焼室内にスワールを発生させることにより混合気
の希薄化等による燃費低減が可能となるため、部分負荷
領域の燃費が一層改善される。次に、図5は本発明のS
CVと可変吸気制御弁の開閉条件の別の実施例を示す。
【0034】本実施例は図2の実施例に対し、部分負荷
領域におけるSCVの開弁回転数を機関負荷に応じて変
更するようにした点が相違している。図5の縦軸は機関
負荷を代表するパラメータとしてエンジン1回転当たり
の吸入空気量(Q/N)をとっており、横軸にはエンジ
ン回転数(NE)をとっている。
【0035】図5(b)は部分負荷領域(Q/N<(Q/N)1,
(Q/N)1は全負荷運転時に相当する空気量)におけるSC
Vの開閉領域を示しており、全負荷領域では可変吸気制
御弁とSCVとは図2の実施例と同様に制御される(図
5(a))図5からわかるように、本実施例では全負荷
領域近傍ではエンジン出力を優先した制御を行い、運転
者の加速要求(Q/N)に応じてQ/N≧(Q/N)1
なった場合にはエンジン回転数NEのみで可変吸気制御
弁とSCV開閉を行う。また、部分負荷領域では可変吸
気弁は開閉保持すると共に負荷(Q/N)とエンジン回
転数(NE)とに応じてSCVを図5(b)のマップに
基づいて制御する。これにより運転条件に即したSCV
の制御が行われ、常用領域でのSCV閉弁運転の機会が
増し、部分負荷領域での燃費が向上する。
【0036】次に図6に本発明の可変吸気制御動作のフ
ローチャートを示す。本ルーチンはECU50により一
定時間毎(例えば32ミリ秒毎)に実行される。図にお
いてルーチンがスタートすると、ステップ610で前述
の各センサから吸入空気量Q,エンジン回転数NE,ス
ロットル開度TAのパラメータが入力され、ステップ6
20ではスロットル開度TAが機関全負荷相当開度TA
1以下か否かが判定される(上述の実施例ではTA1≒
60°)。機関部分負荷運転(TA<TA1)の場合は
ステップ630で可変吸気制御弁35のアクチュエータ
35aに開弁信号が出力され、可変吸気制御弁35の開
弁が行われる。次いでステップ640ではステップ61
0で入力したエンジン回転数NEとスロットル開度TA
(図2の実施例)又は吸入空気量Qとエンジン回転数N
Eから求めたQ/N(図5の実施例)からSCV32の
開閉条件(図2,図5)を判定し、その結果に応じてア
クチュエータ32aを駆動してSCV32の開閉を行
う。またステップ620で機関全負荷運転(TA≧TA
1)であった場合はステップ650でエンジン回転数N
Eに応じて可変吸気制御弁35とSCV32の開閉条件
(図2,図5共通)を判定し、その結果に応じて可変吸
気制御弁35とSCV32との開閉駆動を行う。
【0037】なお、以上の実施例は6気筒エンジンにつ
いて可変吸気制御弁をサージタンク内に設けた場合につ
いて説明したが、本発明は4気筒エンジンについて吸気
管の容積部開口部に可変吸気制御弁を設ける場合(図8
(a) に相当する場合) にも同様に適用可能である。
【0038】
【発明の効果】本発明の可変吸気制御装置によれば、上
述のように可変吸気制御弁とスワール制御弁とを機関負
荷と回転数に応じて開閉制御することにより、機関全負
荷運転時の低速から高速運転までの広範囲にわたる吸気
体積効率の向上と、機関部分負荷運転時の燃費改善との
効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の可変吸気制御装置を適用した内燃機関
の実施例を示す略示図である。
【図2】本発明の可変吸気制御の一実施例を説明する図
である。
【図3】図2の実施例による全負荷運転時の吸気体積効
率改善効果を説明する図である。
【図4】図2の実施例による部分負荷運転時の燃費向上
効果を説明する図である。
【図5】本発明の可変吸気制御の図2とは別の実施例を
説明する図である。
【図6】本発明の可変吸気制御動作の実施例を示すフロ
ーチャートである。
【図7】従来の可変吸気制御装置の例を示す図である。
【図8】従来の可変吸気制御装置の例を示す図である。
【符号の説明】
12…燃焼室 14a…スワールポート 14b…ストレートポート 20…吸気通路 20a,20b…分岐通路 30…サージタンク 32…スワール制御弁(SCV) 35…可変吸気制御弁 50…電子制御装置(ECU)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃焼室内に吸気スワールを生じさせる形
    状のスワールポートとストレート形状のストレートポー
    トとの2つの吸気ポートと、機関吸気通路から分岐して
    前記それぞれのポートに接続される分岐通路と、前記ス
    トレートポートに続く分岐通路を閉塞するスワール制御
    弁と、前記機関吸気通路に配置され、開弁時に吸気音響
    振動の節を吸気通路下流側に移動させて吸気管有効長を
    減少させる効果を有する可変吸気制御弁とを備え、 前記スワール制御弁と可変吸気制御弁とを機関の負荷と
    回転数とに応じて以下の開閉動作をさせることを特徴と
    する内燃機関の可変吸気制御装置。 (1) 機関高負荷時 (a) 可変吸気制御弁 イ)機関回転数が第一の設定回転数より低い領域で閉
    弁。 ロ)機関回転数が前記第一の設定回転数以上で第二の設
    定回転数より低い領域で開弁。 ハ)機関回転数が前記第二の設定回転数以上で第三の設
    定回転数より低い領域で閉弁。 ニ)機関回転数が前記第三の設定回転数以上の領域で開
    弁。 (b) スワール制御弁 イ)機関回転数が前記第二の設定回転数より低い領域で
    閉弁。 ロ)機関回転数が前記第二の設定回転数以上の領域で開
    弁。 (2) 機関中低負荷時 (a) 可変吸気制御弁 機関回転数にかかわらず開弁。 (b) スワール制御弁 機関負荷に応じて定まる所定回転数以上で開弁。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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DE19517079A1 (de) * 1995-05-10 1996-11-14 Bayerische Motoren Werke Ag Luftansaugvorrichtung für Brennkraftmaschinen

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