JPH0598424A - プラスチツクからなる加工物を金属層でコーテイングする方法 - Google Patents
プラスチツクからなる加工物を金属層でコーテイングする方法Info
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- JPH0598424A JPH0598424A JP4084037A JP8403792A JPH0598424A JP H0598424 A JPH0598424 A JP H0598424A JP 4084037 A JP4084037 A JP 4084037A JP 8403792 A JP8403792 A JP 8403792A JP H0598424 A JPH0598424 A JP H0598424A
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- C23C—COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明はプラスチックからなる加工物を金属
層でコーティングする方法に関し、コーティング層が良
好に付着し、しかも大きな経済性でコーティング処理を
実施し得るコーティング方法を提供することを目的とす
る。 【構成】 本発明によるコーティング方法では、スプレ
イカソードのプラズマ放電をアルゴンと少なくとも1つ
の他の希ガスから混合ガス下で行うことにより、プラス
チック上、特にPMMAからなるメモリプレート上に堅固に
付着する金属層を沈積させることが可能であり、また該
メモリプレートの信号を損なう程にはプラスチック表面
を変化させることはない。
層でコーティングする方法に関し、コーティング層が良
好に付着し、しかも大きな経済性でコーティング処理を
実施し得るコーティング方法を提供することを目的とす
る。 【構成】 本発明によるコーティング方法では、スプレ
イカソードのプラズマ放電をアルゴンと少なくとも1つ
の他の希ガスから混合ガス下で行うことにより、プラス
チック上、特にPMMAからなるメモリプレート上に堅固に
付着する金属層を沈積させることが可能であり、また該
メモリプレートの信号を損なう程にはプラスチック表面
を変化させることはない。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はプラスチックからなる加
工物を金属層でコーティングする方法に関するものであ
る。金属層は公知のカソードスプレイ法を用いて真空室
内でプラスチック加工物上に沈積される。この種の層は
特にメモリプレートを形成する場合に使用される。その
中には例えば層自体に情報が記憶される磁気光学的な記
録方法や、プレート自体に情報が刻印され、高反射層が
設けられる光学的な記憶方法もあって、その場合にはレ
ーザ光線によって情報を走査することができる。コスト
の点から現在では支持プレートはプラスチックから形成
される。しかしこの種のプラスチックのコーティング
は、層が充分に堅固に付着して基台上に留まるように行
われなければならず、その際にコーティング処理によっ
て情報支持体が損傷されてはならない。こうした要請に
関して、プラスチックは特にコーティングが難しいもの
である。
工物を金属層でコーティングする方法に関するものであ
る。金属層は公知のカソードスプレイ法を用いて真空室
内でプラスチック加工物上に沈積される。この種の層は
特にメモリプレートを形成する場合に使用される。その
中には例えば層自体に情報が記憶される磁気光学的な記
録方法や、プレート自体に情報が刻印され、高反射層が
設けられる光学的な記憶方法もあって、その場合にはレ
ーザ光線によって情報を走査することができる。コスト
の点から現在では支持プレートはプラスチックから形成
される。しかしこの種のプラスチックのコーティング
は、層が充分に堅固に付着して基台上に留まるように行
われなければならず、その際にコーティング処理によっ
て情報支持体が損傷されてはならない。こうした要請に
関して、プラスチックは特にコーティングが難しいもの
である。
【0002】
【従来の技術】後から施される金属コーティングの付着
を高めるために、種々の処理方法が知られている。プラ
ズマ放電を用いてプラスチック表面を処理することは、
例えば1984年の第2回プラズマ化学技術協議会(2. Con
f. Plasma Chem. Tech.) にで行われたレギー(G. Lege
ay )の講演「コールドプラズマによる天然あるいは合
成ポリマーの表面修正(Surface Modification of natu
rel or syntehtic Polimers by cold plasma) 」に記載
されている。プラスチックの表面は、後から設けられる
層がよく付着するように、プラズマ処理によって修正さ
れる。プラズマ処理には例えば酸素を含むガス、ヘリウ
ムを含むガス、および炭素を含むガスが使用される。プ
ラスチック表面処理にヘリウムあるいは酸素プラズマ放
電を使用することも、J. Appl. Polym. Sci.第13巻、19
69のハル(J.Hall)の専門論文から知られている。この
場合のプラズマ処理の目的は、プラスチックの接着性を
改良することである。J. Appl. Polym. Sci.第13巻、19
69のホラハン(J. Hollahan )の他の専門論文には、表
面接着性と湿潤性を改良するためにアンモニア、窒素お
よび水素を含むガスを用いてプラスチックにプラズマ処
理を施すことが記載されている。この使用例では高周波
プラズマ放電が使用される。更に、PMMAからなる光学的
メモリプレートのコーティング方法が米国特許公報US49
57603 に記載されている。この公報においては、PMMA
(Polymethylmetacrylat)プラスチックはカソードスプ
レイ法を用いる場合に特にコーティングが難しいことに
言及されている。まず、基台上に充分に付着する金属層
を沈積させるという問題がある。また、プラスチック表
面の構造を破壊してはならないので、記憶された情報が
失われる場合があり、あるいは劣悪な信号利得が発生す
る。表面が粒子ボンバードと放射によって修正され、か
つ許容できないほど変化することが明らかにされてい
る。この照射はコーティング工程のプラズマ放電による
ものである。この問題を解決するために、コーティング
工程の開始時に、放射による表面構造の変化を阻止する
炭素を添加することが提案されている。
を高めるために、種々の処理方法が知られている。プラ
ズマ放電を用いてプラスチック表面を処理することは、
例えば1984年の第2回プラズマ化学技術協議会(2. Con
f. Plasma Chem. Tech.) にで行われたレギー(G. Lege
ay )の講演「コールドプラズマによる天然あるいは合
成ポリマーの表面修正(Surface Modification of natu
rel or syntehtic Polimers by cold plasma) 」に記載
されている。プラスチックの表面は、後から設けられる
層がよく付着するように、プラズマ処理によって修正さ
れる。プラズマ処理には例えば酸素を含むガス、ヘリウ
ムを含むガス、および炭素を含むガスが使用される。プ
ラスチック表面処理にヘリウムあるいは酸素プラズマ放
電を使用することも、J. Appl. Polym. Sci.第13巻、19
69のハル(J.Hall)の専門論文から知られている。この
場合のプラズマ処理の目的は、プラスチックの接着性を
改良することである。J. Appl. Polym. Sci.第13巻、19
69のホラハン(J. Hollahan )の他の専門論文には、表
面接着性と湿潤性を改良するためにアンモニア、窒素お
よび水素を含むガスを用いてプラスチックにプラズマ処
理を施すことが記載されている。この使用例では高周波
プラズマ放電が使用される。更に、PMMAからなる光学的
メモリプレートのコーティング方法が米国特許公報US49
57603 に記載されている。この公報においては、PMMA
(Polymethylmetacrylat)プラスチックはカソードスプ
レイ法を用いる場合に特にコーティングが難しいことに
言及されている。まず、基台上に充分に付着する金属層
を沈積させるという問題がある。また、プラスチック表
面の構造を破壊してはならないので、記憶された情報が
失われる場合があり、あるいは劣悪な信号利得が発生す
る。表面が粒子ボンバードと放射によって修正され、か
つ許容できないほど変化することが明らかにされてい
る。この照射はコーティング工程のプラズマ放電による
ものである。この問題を解決するために、コーティング
工程の開始時に、放射による表面構造の変化を阻止する
炭素を添加することが提案されている。
【0003】公知の方法には、多数の作業段階が必要
で、それに伴って経済性が小さく、あるいは表面が著し
く修正されてしまい、多数の使用目的、特にメモリプレ
ートに使用できなくなるという欠点がある。基台と設け
られた金属層との間に炭素を挿入することは、更に処理
の手間を増加させる上に、コーティングプロセスに異物
を持ち込むことを意味し、これにより純度すなわち最終
製品の質に好ましくない影響を与え、この場合に更に装
置が複雑になりクリーニングの手間がかかることにな
る。例えば酸化物あるいは窒化物を有する中間層のよう
に、付着性を向上させる他の公知の方法も、メモリプレ
ートへの使用には適していない。というのは、コーティ
ングおよびコーティングすべき加工物の表面構造に著し
く影響を与えからであり、また不経済なコストが掛かる
からである。
で、それに伴って経済性が小さく、あるいは表面が著し
く修正されてしまい、多数の使用目的、特にメモリプレ
ートに使用できなくなるという欠点がある。基台と設け
られた金属層との間に炭素を挿入することは、更に処理
の手間を増加させる上に、コーティングプロセスに異物
を持ち込むことを意味し、これにより純度すなわち最終
製品の質に好ましくない影響を与え、この場合に更に装
置が複雑になりクリーニングの手間がかかることにな
る。例えば酸化物あるいは窒化物を有する中間層のよう
に、付着性を向上させる他の公知の方法も、メモリプレ
ートへの使用には適していない。というのは、コーティ
ングおよびコーティングすべき加工物の表面構造に著し
く影響を与えからであり、また不経済なコストが掛かる
からである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、層が
よく付着し、大きな経済性で実施することのできる、プ
ラスチック加工物上に金属をコーティングする方法を提
供することである。特にこの方法は例えば光学的なメモ
リプレートなど特に繊細な加工物をよく付着する金属層
でコーティングすることができ、処理によってデータ支
持体に悪い影響が与えられてはならない。
よく付着し、大きな経済性で実施することのできる、プ
ラスチック加工物上に金属をコーティングする方法を提
供することである。特にこの方法は例えば光学的なメモ
リプレートなど特に繊細な加工物をよく付着する金属層
でコーティングすることができ、処理によってデータ支
持体に悪い影響が与えられてはならない。
【0005】
【課題を解決するための手段】この課題は本発明によれ
ば、請求項1から13の文言に示す方法によって解決さ
れる。この方法を実施するために、請求項14から17
に示す装置が提案される。プラスチックからなる加工物
に金属層でコーティングすることは、真空室内でマグネ
トロン・カソードスプレイ手段を用いて行われる。この
種のマグネトロンスプレイ手段はずっと以前から知られ
ており、効率のよいコーティングを可能にするものであ
る。マグネトロンカソードスプレイにおいては希ガス
(多くはアルゴン)の約10-2ないし10-3の圧力領域にお
いてプラズマ放電が発生され、その際に発生するアルゴ
ンイオンがカソードに向けて加速され、スプレイすべき
金属からなるカソードが衝撃工程によってスプレイさ
れ、これにより加工物上への層の沈積が可能となる。本
発明によれば、堅固に付着する金属層の沈積はマグネト
ロン・スプレイ手段のみによって行われ、このマグネト
ロンスプレイ手段はアルゴンと少なくとも1つの他の希
ガスからなる混合ガスによって駆動される。特に適して
いるのは、アルゴンよりも小さい質量を有する例えばヘ
リウムあるいはネオンなどの希ガスである。ヘリウムは
例えばアルゴンに比べてスプレイ収率が非常に小さい。
この混合によって関与するガスのイオン化比の特性とス
プレイ収率をコントロールすることができる。プラスチ
ック加工物を挿入することによって例えば水蒸気や窒素
など所定量の残留ガスがプロセスに持ち込まれる。アル
ゴン・ヘリウム混合気によって、スプレイ工程の最初の
瞬間にこれら残留ガスとスプレイされた金属との反応を
コントロールして、形成される金属酸化物ないし窒化物
が後続の金属層に付着を行わせるように作用することが
可能になる。この好ましい付着特性は、プラスチックの
表面をミクロ領域において許容できないように変化させ
ることなく作用する。光学的なメモリプレートについて
は、情報支持体として用いられる1マイクロメートルお
よびそれ以下の領域の寸法を有する構造が、付着を媒介
する手段あるいはスプレイ工程を受ける放射によって許
容できないほど変化されてはならない。許容できない変
化とは、例えば情報支持体が著しく覆われることであ
り、また信号特性を損ない得るエッジ変化である。
ば、請求項1から13の文言に示す方法によって解決さ
れる。この方法を実施するために、請求項14から17
に示す装置が提案される。プラスチックからなる加工物
に金属層でコーティングすることは、真空室内でマグネ
トロン・カソードスプレイ手段を用いて行われる。この
種のマグネトロンスプレイ手段はずっと以前から知られ
ており、効率のよいコーティングを可能にするものであ
る。マグネトロンカソードスプレイにおいては希ガス
(多くはアルゴン)の約10-2ないし10-3の圧力領域にお
いてプラズマ放電が発生され、その際に発生するアルゴ
ンイオンがカソードに向けて加速され、スプレイすべき
金属からなるカソードが衝撃工程によってスプレイさ
れ、これにより加工物上への層の沈積が可能となる。本
発明によれば、堅固に付着する金属層の沈積はマグネト
ロン・スプレイ手段のみによって行われ、このマグネト
ロンスプレイ手段はアルゴンと少なくとも1つの他の希
ガスからなる混合ガスによって駆動される。特に適して
いるのは、アルゴンよりも小さい質量を有する例えばヘ
リウムあるいはネオンなどの希ガスである。ヘリウムは
例えばアルゴンに比べてスプレイ収率が非常に小さい。
この混合によって関与するガスのイオン化比の特性とス
プレイ収率をコントロールすることができる。プラスチ
ック加工物を挿入することによって例えば水蒸気や窒素
など所定量の残留ガスがプロセスに持ち込まれる。アル
ゴン・ヘリウム混合気によって、スプレイ工程の最初の
瞬間にこれら残留ガスとスプレイされた金属との反応を
コントロールして、形成される金属酸化物ないし窒化物
が後続の金属層に付着を行わせるように作用することが
可能になる。この好ましい付着特性は、プラスチックの
表面をミクロ領域において許容できないように変化させ
ることなく作用する。光学的なメモリプレートについて
は、情報支持体として用いられる1マイクロメートルお
よびそれ以下の領域の寸法を有する構造が、付着を媒介
する手段あるいはスプレイ工程を受ける放射によって許
容できないほど変化されてはならない。許容できない変
化とは、例えば情報支持体が著しく覆われることであ
り、また信号特性を損ない得るエッジ変化である。
【0006】既に説明したように、本発明によればコー
ティング工程は同一のソースを用いて効果的に行うこと
ができ、他の公知の方法の場合のように付着層を形成す
るために更に他の装置を使用しなくて済む。プラズマ放
電工程の間ヘリウム・アルゴン混合気の混合比が連続的
あるいは段階的に変化される場合には、沈積工程を更に
最適にすることができる。層の最初の部分が沈積された
場合に、品質を損なうことなくヘリウムの割合を下げ、
これにより沈積の最後近くには例えば純粋なアルゴンを
用いて、かつスプレイ収率がだんだん増加するようにし
て沈積を行うことができる。この結果は請求項3に記載
の方法によって得られる。ヘリウム・アルゴン混合気が
例えば請求項5において提案されているように2から20
の領域の混合比を有する場合に、付着とていねいなコー
ティングに関して特に好ましい条件が得られる。
ティング工程は同一のソースを用いて効果的に行うこと
ができ、他の公知の方法の場合のように付着層を形成す
るために更に他の装置を使用しなくて済む。プラズマ放
電工程の間ヘリウム・アルゴン混合気の混合比が連続的
あるいは段階的に変化される場合には、沈積工程を更に
最適にすることができる。層の最初の部分が沈積された
場合に、品質を損なうことなくヘリウムの割合を下げ、
これにより沈積の最後近くには例えば純粋なアルゴンを
用いて、かつスプレイ収率がだんだん増加するようにし
て沈積を行うことができる。この結果は請求項3に記載
の方法によって得られる。ヘリウム・アルゴン混合気が
例えば請求項5において提案されているように2から20
の領域の混合比を有する場合に、付着とていねいなコー
ティングに関して特に好ましい条件が得られる。
【0007】好ましい沈積特性を損なうことなしにコー
ティング工程を更に促進することができるようにするた
めに、請求項6に記載の方法が提案される。それに応じ
て残留ガス成分の反応をコントロールすることができる
ようにするために、ヘリウム・アルゴン混合気の変化の
他に、スプレイ出力を変化させることもできる。これ
は、請求項7に記載のように出力を段階的に調節するこ
とによって、特に簡単に実施することができる。本方法
においては、出力の切り替えの間に工程を中断する必要
はない。出力段階は、請求項8に記載の方法によれば、
プラズマ放電の中断なしに調節することができる。付着
を媒介する層を形成するための残留ガスの反応は、好ま
しくは小さい出力で行うことができる。次に形成すべき
金属の必要な層厚をできるだけ迅速に得るために、請求
項9に記載の方法により提案されているように、出力を
適当に増大させることができる。例えば処理全体につい
て適当な混合気割合を一定に調節し、スプレイ出力だけ
2段階に調節する場合には、特に簡単に処理を実施する
ことができ、その場合にすでに説明したように、第2段
階はより大きな出力で実施される。
ティング工程を更に促進することができるようにするた
めに、請求項6に記載の方法が提案される。それに応じ
て残留ガス成分の反応をコントロールすることができる
ようにするために、ヘリウム・アルゴン混合気の変化の
他に、スプレイ出力を変化させることもできる。これ
は、請求項7に記載のように出力を段階的に調節するこ
とによって、特に簡単に実施することができる。本方法
においては、出力の切り替えの間に工程を中断する必要
はない。出力段階は、請求項8に記載の方法によれば、
プラズマ放電の中断なしに調節することができる。付着
を媒介する層を形成するための残留ガスの反応は、好ま
しくは小さい出力で行うことができる。次に形成すべき
金属の必要な層厚をできるだけ迅速に得るために、請求
項9に記載の方法により提案されているように、出力を
適当に増大させることができる。例えば処理全体につい
て適当な混合気割合を一定に調節し、スプレイ出力だけ
2段階に調節する場合には、特に簡単に処理を実施する
ことができ、その場合にすでに説明したように、第2段
階はより大きな出力で実施される。
【0008】ポリ(メチル)アクリル酸塩のグループの
プラスチック加工物上に金属を沈積させることは、特に
困難である。すでに説明したように、再生産可能な堅固
に付着する層を形成するためには、特別な手段が必要で
ある。この手段はもちろん特別な使用目的において、プ
ラスチック加工物の表面を許容できないほど変化させあ
るいは変形させてはならない。特にプラスチックプレー
トに刻印することによって情報を保持するビデオディス
クあるいはコンパクトディスクなど光学的メモリプレー
トを形成する場合には、レーザ走査の際に許容できない
信号損失がないようにするために、非常にていねいなコ
ーティング方法が必要とされる。提案されている方法は
そのために特に適しており、同時に方法を簡単に実施で
きるために大量生産する場合に大きな経済性が得られ
る。好ましくは金属層として例えばアルミニウムやその
合金など反射の大きい材料が沈積される。その場合に沈
積された層は、レーザ光線のために大きな反射値を提供
するという課題を有する。そのために約50ナノメーター
の領域の層厚が必要である。この層は現在一般的な生産
単位において数秒以内で沈積できなければならない。本
発明方法は、PMMAメモリプレートのコーティングにおけ
る高度な要請を満たすのに特に適している。層の付着に
対する要請はUSA 仕様書4MIL-C-48497(MU) に規定され
ており、かつ提案の方法によってクリアされる。他の比
較基準としていままで一般的であった蒸着方法を用いて
形成された測定結果が比較された。すなわち、例えば熱
的な蒸発システムでコーティングされたPMMAプレート
は、プラスチック材料を著しく損傷することなく、非常
に良好な層の付着を示す。それ故にMIL 基準の他に比較
の基礎として蒸着方法で形成されたプレートの値を参照
することができる。この場合にはレーザ走査による信号
処理の場合のS/N 比は蒸着された層に比べて2dBより小
さい損失を有し、その場合に層における反射値は70%以
上でなければならない。
プラスチック加工物上に金属を沈積させることは、特に
困難である。すでに説明したように、再生産可能な堅固
に付着する層を形成するためには、特別な手段が必要で
ある。この手段はもちろん特別な使用目的において、プ
ラスチック加工物の表面を許容できないほど変化させあ
るいは変形させてはならない。特にプラスチックプレー
トに刻印することによって情報を保持するビデオディス
クあるいはコンパクトディスクなど光学的メモリプレー
トを形成する場合には、レーザ走査の際に許容できない
信号損失がないようにするために、非常にていねいなコ
ーティング方法が必要とされる。提案されている方法は
そのために特に適しており、同時に方法を簡単に実施で
きるために大量生産する場合に大きな経済性が得られ
る。好ましくは金属層として例えばアルミニウムやその
合金など反射の大きい材料が沈積される。その場合に沈
積された層は、レーザ光線のために大きな反射値を提供
するという課題を有する。そのために約50ナノメーター
の領域の層厚が必要である。この層は現在一般的な生産
単位において数秒以内で沈積できなければならない。本
発明方法は、PMMAメモリプレートのコーティングにおけ
る高度な要請を満たすのに特に適している。層の付着に
対する要請はUSA 仕様書4MIL-C-48497(MU) に規定され
ており、かつ提案の方法によってクリアされる。他の比
較基準としていままで一般的であった蒸着方法を用いて
形成された測定結果が比較された。すなわち、例えば熱
的な蒸発システムでコーティングされたPMMAプレート
は、プラスチック材料を著しく損傷することなく、非常
に良好な層の付着を示す。それ故にMIL 基準の他に比較
の基礎として蒸着方法で形成されたプレートの値を参照
することができる。この場合にはレーザ走査による信号
処理の場合のS/N 比は蒸着された層に比べて2dBより小
さい損失を有し、その場合に層における反射値は70%以
上でなければならない。
【0009】本発明方法の実施は、真空プロセスを実施
することのできる真空室内で行われる。そのために真空
室には、設定可能なプロセスガス通過量において所定の
作業圧力を形成するために制御可能なポンプアウト手段
が設けられる。プロセスガスを供給するためにコーティ
ング装置は制御可能なガス供給手段と接続され、ガス供
給手段にはガスタンクからガスが供給される。真空室に
取り付けられ、あるいは組み込まれているマグネトロン
・スプレイ手段を用いて、コーティングすべき金属が公
知のプラズマスプレイ工程によって蒸気状の状態にさ
れ、加工物上に沈積される。そのためにマグネトロン・
スプレイ手段に制御可能な電力源によって給電が行われ
る。多数のマグネトロンスプレイ手段と多数の電力源を
用いることも可能である。製造プロセスを自動化するた
めに、好ましくは加工物を真空室の処理位置に搬入さ
せ、プロセス終了後に該工作物を真空室から搬出するた
めの搬入/搬出手段が設けられる。これら作業を順次行
うめに制御手段が設けられる。このような制御手段は、
また、真空の形成と搬入/搬出手段の他に、ガス供給手
段と電力供給手段とに作用することによって真空プロセ
スも制御する。簡単にする場合には、ガス供給手段ある
いは電力供給手段を制御するだけでも充分である。例え
ば固定の混合気で作業し、処理工程の間それが変化しな
い場合などである。プロセス制御として知られているこ
の種の制御手段には少なくとも1つのメモリ手段を設け
なければならず、これにより特にガス供給手段と電力供
給手段のプロセスガイドの所定のタイミングに従ってデ
ータを記録しかつ記憶することができる。光学的なメモ
リプレートのコーティングの場合には、金属の反射層を
形成するために、1つあるいは複数のカソードがアルミ
ニウムあるいはその合金で形成されているマグネトロン
・スプレイ手段を使用すると効果的であることが明らか
にされている。上述の装置は更にPMMAプラスチックから
なるメモリプレートをコーティングするのに特に適して
いる。本発明方法の好ましい実施例が請求項7から13
に記載されており、コーティング装置とその好ましい実
施例が請求項14から18に記載されている。
することのできる真空室内で行われる。そのために真空
室には、設定可能なプロセスガス通過量において所定の
作業圧力を形成するために制御可能なポンプアウト手段
が設けられる。プロセスガスを供給するためにコーティ
ング装置は制御可能なガス供給手段と接続され、ガス供
給手段にはガスタンクからガスが供給される。真空室に
取り付けられ、あるいは組み込まれているマグネトロン
・スプレイ手段を用いて、コーティングすべき金属が公
知のプラズマスプレイ工程によって蒸気状の状態にさ
れ、加工物上に沈積される。そのためにマグネトロン・
スプレイ手段に制御可能な電力源によって給電が行われ
る。多数のマグネトロンスプレイ手段と多数の電力源を
用いることも可能である。製造プロセスを自動化するた
めに、好ましくは加工物を真空室の処理位置に搬入さ
せ、プロセス終了後に該工作物を真空室から搬出するた
めの搬入/搬出手段が設けられる。これら作業を順次行
うめに制御手段が設けられる。このような制御手段は、
また、真空の形成と搬入/搬出手段の他に、ガス供給手
段と電力供給手段とに作用することによって真空プロセ
スも制御する。簡単にする場合には、ガス供給手段ある
いは電力供給手段を制御するだけでも充分である。例え
ば固定の混合気で作業し、処理工程の間それが変化しな
い場合などである。プロセス制御として知られているこ
の種の制御手段には少なくとも1つのメモリ手段を設け
なければならず、これにより特にガス供給手段と電力供
給手段のプロセスガイドの所定のタイミングに従ってデ
ータを記録しかつ記憶することができる。光学的なメモ
リプレートのコーティングの場合には、金属の反射層を
形成するために、1つあるいは複数のカソードがアルミ
ニウムあるいはその合金で形成されているマグネトロン
・スプレイ手段を使用すると効果的であることが明らか
にされている。上述の装置は更にPMMAプラスチックから
なるメモリプレートをコーティングするのに特に適して
いる。本発明方法の好ましい実施例が請求項7から13
に記載されており、コーティング装置とその好ましい実
施例が請求項14から18に記載されている。
【0010】
【実施例】次に、添付図面を参照して、本発明の実施例
について説明する。図1には、本発明によるコーティン
グ方法を実施するコーティング装置の概略構成が断面図
として図示される。コーティング装置の処理室すなわち
真空室2には開口部が形成され、この開口部には平坦状
となったマグネトロン源1(PM)が真空密に取り付けられ
る。また、真空室2にはマグネトロン源1と対向する反
対側に別の開口部が形成され、この開口部を通して加工
物4がそのコーティングのために昇降手段3によってマ
グネトロン源に対して約2ないし3センチメートルの距
離となる作業位置に移動させられ、このとき昇降手段4
は真空室2をを密封するようになっている。真空室2は
ポンプアウト手段5、6に接続され、またプロセスガス
を供給するためのガス供給手段7、8にも接続される。
なお、ガス供給手段はガスタンク(図示されない)に接
続される。コーティング装置に加工物4を装入する場
合、装入手段すなわち昇降手段3は下降位置に置かれ
る。加工物4が昇降手段3上に装着された後、該昇降手
段3は上昇させられて真空室2に対して密着させられ、
これにより真空室2が密封される。その後、ポンプアウ
ト手段5、6が作動され、これにより真空室2が排気さ
れて、例えば約10-3ミリバール程度のプロセス圧力が得
られる。ガス供給手段はコーティング装置の開放時およ
び閉鎖時に拘わらずその全工程において連続的に駆動さ
れる。このためコーティング装置が開放されているとき
にはガスによる洗浄効果が得られ、これにより空気が真
空室2から可及的に遠ざけられるので、短いポンプアウ
ト時間で充分に良好な真空状態が得られる。なお、必要
に応じて、個々のガスを絞ることは可能である。真空室
2のポンプアウト後、調節された固定の値で作業が行わ
れない場合には、プロセスガスが正確な混合比となるよ
うに制御が行われる。次いで、スプレイ源1が作動さ
れ、制御の設定に従って層の沈積が終了するまで出力プ
ロフィールが制御され、電力供給が遮断される。次に、
ポンプアウト手段5、6が真空室2から切り離され、コ
ーティングされた加工物4を取り出すために装入手段3
が下降される。その後、新たにコーティングサイクルを
行うことができる。
について説明する。図1には、本発明によるコーティン
グ方法を実施するコーティング装置の概略構成が断面図
として図示される。コーティング装置の処理室すなわち
真空室2には開口部が形成され、この開口部には平坦状
となったマグネトロン源1(PM)が真空密に取り付けられ
る。また、真空室2にはマグネトロン源1と対向する反
対側に別の開口部が形成され、この開口部を通して加工
物4がそのコーティングのために昇降手段3によってマ
グネトロン源に対して約2ないし3センチメートルの距
離となる作業位置に移動させられ、このとき昇降手段4
は真空室2をを密封するようになっている。真空室2は
ポンプアウト手段5、6に接続され、またプロセスガス
を供給するためのガス供給手段7、8にも接続される。
なお、ガス供給手段はガスタンク(図示されない)に接
続される。コーティング装置に加工物4を装入する場
合、装入手段すなわち昇降手段3は下降位置に置かれ
る。加工物4が昇降手段3上に装着された後、該昇降手
段3は上昇させられて真空室2に対して密着させられ、
これにより真空室2が密封される。その後、ポンプアウ
ト手段5、6が作動され、これにより真空室2が排気さ
れて、例えば約10-3ミリバール程度のプロセス圧力が得
られる。ガス供給手段はコーティング装置の開放時およ
び閉鎖時に拘わらずその全工程において連続的に駆動さ
れる。このためコーティング装置が開放されているとき
にはガスによる洗浄効果が得られ、これにより空気が真
空室2から可及的に遠ざけられるので、短いポンプアウ
ト時間で充分に良好な真空状態が得られる。なお、必要
に応じて、個々のガスを絞ることは可能である。真空室
2のポンプアウト後、調節された固定の値で作業が行わ
れない場合には、プロセスガスが正確な混合比となるよ
うに制御が行われる。次いで、スプレイ源1が作動さ
れ、制御の設定に従って層の沈積が終了するまで出力プ
ロフィールが制御され、電力供給が遮断される。次に、
ポンプアウト手段5、6が真空室2から切り離され、コ
ーティングされた加工物4を取り出すために装入手段3
が下降される。その後、新たにコーティングサイクルを
行うことができる。
【0011】図2には本発明によるコーティング装置の
別の実施例が概略的に示され、このコーティング装置は
図1に示した実施例とは異なった加工物4の搬入/搬出
手段を具備する。このような搬入/搬出手段を設けるこ
とにより、真空のQ値が高められ、これによりコーティ
ングの質が向上されることになる。というのは、空気や
水蒸気等の不純ガスをよく管理することができるからで
ある。本実施例では、図1に示したコーティング室に加
えて、搬入/搬出室10が設けられ、この搬入/搬出室
10にはポンプアウト手段13、14およびガス供給手
段15の弁11、12が設けられ、ガス供給手段15は
開放の際に必要に応じてガス洗浄を行うためのものであ
る。加工物4は搬入/搬出手段によってゲートを通して
真空室2内に搬入されて基台9上に搭載され、その後該
加工物4にコーティング処理が施される。図2に示した
実施例では、加工物4の搬入が例えば水平に行われる
が、しかし該加工物2を垂直に搬入するようになった搬
入/搬出手段が使用されてもよい。また、搬入/搬出を
促進するために複数の搬入/搬出室10を設けることも
可能である。
別の実施例が概略的に示され、このコーティング装置は
図1に示した実施例とは異なった加工物4の搬入/搬出
手段を具備する。このような搬入/搬出手段を設けるこ
とにより、真空のQ値が高められ、これによりコーティ
ングの質が向上されることになる。というのは、空気や
水蒸気等の不純ガスをよく管理することができるからで
ある。本実施例では、図1に示したコーティング室に加
えて、搬入/搬出室10が設けられ、この搬入/搬出室
10にはポンプアウト手段13、14およびガス供給手
段15の弁11、12が設けられ、ガス供給手段15は
開放の際に必要に応じてガス洗浄を行うためのものであ
る。加工物4は搬入/搬出手段によってゲートを通して
真空室2内に搬入されて基台9上に搭載され、その後該
加工物4にコーティング処理が施される。図2に示した
実施例では、加工物4の搬入が例えば水平に行われる
が、しかし該加工物2を垂直に搬入するようになった搬
入/搬出手段が使用されてもよい。また、搬入/搬出を
促進するために複数の搬入/搬出室10を設けることも
可能である。
【0012】図3には、コーティングを進行させるため
のガス供給とプラズマ放電の出力制御についてのタイム
チャートが例示されている。真空室内で加工物を位置決
めした後に時点T1 でガスF1 例えばアルゴンとガスF
2 例えばヘリウムとが供給される。調節されたガス質量
流F2 とF1 との混合比は、大体において2から20であ
る。短い調節時間の後に、すなわち時点T2 でマグネト
ロンスプレイ源の電流供給が開始され、その出力はP1
とされる。出力P1 までの上昇は時間T2 からT3 まで
の間で行われ、この上昇時間は比較的短い時間から比較
的長い時間に亘って調節することができる。本発明によ
るコーティング方法では、かかる上昇時間は好ましくは
非常に短く選択される。T3 からT5 までの時間(大体
において1から10秒の範囲)では、出力が小さくされ
て前処理が行われ、このときの出力は大体において後続
の出力値P2 の5ないし50%の範囲であって、ここでア
ルミニウム層の金属沈積の大部分が行われる。スプレイ
出力をP2 に上昇させる直前のT4 において、後から施
される金属層のスプレイ率を不必要に妨げることのない
ように、ガスF2 (例えばヘリウム)が減少されるかあ
るいは遮断される。T5 およびT6 の間では、スプレイ
出力が最大出力P2 (例えば20キロワット)まで上昇さ
せられ、その後のT6 からT7 の期間(大体において約
2から6秒以内)で金属層が沈積される。例えば50ナノ
メーターの所望の層厚が得られたT7 では、スプレイ源
が遮断され、次いでT8 ではガスF1 が遮断される。そ
の後、加工物がコーティング装置から搬出されて、次の
コーティングサイクルのために新しい加工物が供給され
る。このようなコーティング処理はワンステッププロセ
スとして実施することが可能であり、ワンステッププロ
セスは堅固に付着した層を形成するための関連ステップ
として実施され得るので、きわめて好ましい短い時間す
なわち数秒のサイクル時間が得られ、このためコーティ
ング処理の経済性が改善されることになる。更に、ポン
プアウト時間も短くされる。というのは、通常のように
加工物のガスを除去するコンディショニングステップが
必要ないからである。ガス混合比と出力条件を調節する
ことによって、層の沈積を簡単に管理しかつ調節するこ
とが可能となる。固定の値を決定するためには、数回の
実験工程を行えば充分である。本発明によれば、使用さ
れるガス混合によって不純物の問題が発生することはな
い。すなわち、好ましくない有害な不純物と真空室内の
スプレイ源あるいは加工物への付着が発生することはな
い。また、メモリプレートをコーティングする場合に、
光学的データおよび電気的データが許容できないほど損
なわれることもない。
のガス供給とプラズマ放電の出力制御についてのタイム
チャートが例示されている。真空室内で加工物を位置決
めした後に時点T1 でガスF1 例えばアルゴンとガスF
2 例えばヘリウムとが供給される。調節されたガス質量
流F2 とF1 との混合比は、大体において2から20であ
る。短い調節時間の後に、すなわち時点T2 でマグネト
ロンスプレイ源の電流供給が開始され、その出力はP1
とされる。出力P1 までの上昇は時間T2 からT3 まで
の間で行われ、この上昇時間は比較的短い時間から比較
的長い時間に亘って調節することができる。本発明によ
るコーティング方法では、かかる上昇時間は好ましくは
非常に短く選択される。T3 からT5 までの時間(大体
において1から10秒の範囲)では、出力が小さくされ
て前処理が行われ、このときの出力は大体において後続
の出力値P2 の5ないし50%の範囲であって、ここでア
ルミニウム層の金属沈積の大部分が行われる。スプレイ
出力をP2 に上昇させる直前のT4 において、後から施
される金属層のスプレイ率を不必要に妨げることのない
ように、ガスF2 (例えばヘリウム)が減少されるかあ
るいは遮断される。T5 およびT6 の間では、スプレイ
出力が最大出力P2 (例えば20キロワット)まで上昇さ
せられ、その後のT6 からT7 の期間(大体において約
2から6秒以内)で金属層が沈積される。例えば50ナノ
メーターの所望の層厚が得られたT7 では、スプレイ源
が遮断され、次いでT8 ではガスF1 が遮断される。そ
の後、加工物がコーティング装置から搬出されて、次の
コーティングサイクルのために新しい加工物が供給され
る。このようなコーティング処理はワンステッププロセ
スとして実施することが可能であり、ワンステッププロ
セスは堅固に付着した層を形成するための関連ステップ
として実施され得るので、きわめて好ましい短い時間す
なわち数秒のサイクル時間が得られ、このためコーティ
ング処理の経済性が改善されることになる。更に、ポン
プアウト時間も短くされる。というのは、通常のように
加工物のガスを除去するコンディショニングステップが
必要ないからである。ガス混合比と出力条件を調節する
ことによって、層の沈積を簡単に管理しかつ調節するこ
とが可能となる。固定の値を決定するためには、数回の
実験工程を行えば充分である。本発明によれば、使用さ
れるガス混合によって不純物の問題が発生することはな
い。すなわち、好ましくない有害な不純物と真空室内の
スプレイ源あるいは加工物への付着が発生することはな
い。また、メモリプレートをコーティングする場合に、
光学的データおよび電気的データが許容できないほど損
なわれることもない。
【0013】実験例 PMMA材料からなるメモリプレート上にアルミニウム層を
沈積させる実験が種々の態様で行われた。調節された処
理パラメータが以下の表1に示されている。実験1から
4は本発明によるコーティング方法に相当する。また、
実験5および6は従来技術のコーティング方法に相当す
る。各実験においては、プロセス室内の代表的な吸引能
力50から200 リットル/秒に調節された。
沈積させる実験が種々の態様で行われた。調節された処
理パラメータが以下の表1に示されている。実験1から
4は本発明によるコーティング方法に相当する。また、
実験5および6は従来技術のコーティング方法に相当す
る。各実験においては、プロセス室内の代表的な吸引能
力50から200 リットル/秒に調節された。
【0014】
【表1】 また、以下の表2には蒸着基準と本発明によるコーティ
ング方法とを比較するための値が記載されている。
ング方法とを比較するための値が記載されている。
【0015】
【表2】 (記載の値は代表的な値である)
【0016】層付着測定に使用された方法はMIL-C-4849
7(MU)に相当し、接着バンドを引き剥がすことによって
行われた。この値は引き剥がされた層面積と接着バンド
面積との比に相当する。使用された気候テストは規格IE
C 856 に相当する。この場合、テストモデルは90%まで
の相対湿度を有する環境に45°で4日間保管された。そ
の結果として、蒸着法により得られる(本発明によれは
スプレイ法でも高い経済性で得られる)最良の値に比較
して反射値と信号・ノイズ比(S/N) の変化が最小で、良
好な付着性および耐気候性が得られることが明らかにな
った。
7(MU)に相当し、接着バンドを引き剥がすことによって
行われた。この値は引き剥がされた層面積と接着バンド
面積との比に相当する。使用された気候テストは規格IE
C 856 に相当する。この場合、テストモデルは90%まで
の相対湿度を有する環境に45°で4日間保管された。そ
の結果として、蒸着法により得られる(本発明によれは
スプレイ法でも高い経済性で得られる)最良の値に比較
して反射値と信号・ノイズ比(S/N) の変化が最小で、良
好な付着性および耐気候性が得られることが明らかにな
った。
【図1】本発明によるコーティング方法を実施するため
のコーティング装置を示す概略断面図である。
のコーティング装置を示す概略断面図である。
【図2】本発明によるコーティング方法を実施するため
の別のコーティング装置を示す概略断面図だる。
の別のコーティング装置を示す概略断面図だる。
【図3】本発明によるコーティング方法を実施する際に
ガス供給とマグネトロン・スプレイ源の出力供給とを時
間的にどのように制御するかを示すタイムチャートであ
る
ガス供給とマグネトロン・スプレイ源の出力供給とを時
間的にどのように制御するかを示すタイムチャートであ
る
1…マグネトロン源 2…真空室 3…昇降手段 4…加工物 5、6…ポンプアウト手段 7、8…プロセスガス供給手段 9…基台 10…搬入/搬出室 11、12…弁 13、15…ポンプアウト手段 15…ガス供給手段
Claims (18)
- 【請求項1】 マグネトロン・カソードスプレイによっ
て真空室内でプラスチックからなる加工物を金属層でも
ってコーティングするコーティング方法において、 スプレイカソードのプラズマ放電がアルゴンと少なくと
も1つの他の希ガスからなる混合ガス下で行われること
を特徴とするコーティング方法。 - 【請求項2】 請求項1に記載のコーティング方法にお
いて、スプレイカソードのプラズマ放電がヘリウム・ア
ルゴン混合ガス下で行われることを特徴とするコーティ
ング方法。 - 【請求項3】 請求項1または2に記載のコーティング
方法において、プラズマ放電の間に混合ガスの混合比が
変化されることを特徴とするコーティング方法。 - 【請求項4】 請求項1から3までのいずれか1項に記
載のコーティング方法において、プラズマ放電のための
混合比が少なくとも1つの固定の値に調節されることを
特徴とするコーティング方法。 - 【請求項5】 請求項1から4までのいずれか1項に記
載のコーティング方法において、希ガス・アルゴン混合
ガスが2から20の範囲の質量流混合比を有することを特
徴とするコーティング方法。 - 【請求項6】 請求項5に記載のコーティング方法にお
いて、コーティング処理の間スプレイ手段の電気的出力
が変化されることを特徴とするコーティング方法。 - 【請求項7】 請求項6に記載のコーティング方法にお
いて、コーティング処理が少なくとも2つの異なる駆動
出力で行われることを特徴とするコーティング方法。 - 【請求項8】 請求項7に記載のコーティング方法にお
いて、駆動出力の変化時にスプレイ手段の電気的出力の
中断がないことを特徴とするコーティング方法。 - 【請求項9】 請求項6から8までのいずれか1項に記
載のコーティング方法において、コーティング処理の開
始時に所定の時間だけ駆動出力を低下させてプラズマ放
電が行われることを特徴とするコーティング方法。 - 【請求項10】 請求項1から9までのいずれか1項に
記載のコーティング方法いおいて、加工物がPMMA材料か
らなることを特徴とするコーティング方法。 - 【請求項11】 請求項10に記載のコーティング方法
において、PMMA材料からなる加工物がメモリプレートと
して形成されることを特徴とするコーティング方法。 - 【請求項12】 請求項11に記載のコーティング方法
において、沈積される層が高反射の材料、好ましくはア
ルミニウムあるいはアルミニウム合金からなることを特
徴とするコーティング方法。 - 【請求項13】 請求項12に記載のコーティング方法
において、ガス圧、混合比およびプラズマ放電の出力調
節については、層の付着がMIL-C-48497(MU)の要請を満
たし、メモリプレートの信号・ノイズ比が蒸着基準に比
較して2dBより小さい損失しかないように調節され、層
における反射が70%を越えることを特徴とするコーティ
ング方法。 - 【請求項14】 請求項1から13までのいずれか1項
に記載のコーティング方法を実施する装置であって、 制御可能なポンプアウト手段、アルゴン容器および少な
くとも1つの他の希ガス容器に接続された制御可能なガ
ス供給手段を有する真空室と、 制御可能な電力供給手段に接続されたマグネトロンスプ
レイ手段と、 前記真空室内に加工物を搬入する搬入手段と、 加工物の搬出手段と、少なくとも前記ガス供給手段およ
び/または前記電力供給手段に作用して制御する制御手
段とを具備してなるコーティング装置。 - 【請求項15】 請求項14に記載のコーティング装置
において、前記制御手段に所定の時間の流れに従ってデ
ータを入力する入力手段を有する少なくとも1つのメモ
リ手段が設けられ、このメモリ手段の出力が前記ガス供
給手段および/または前記電力供給手段に作用すること
を特徴とするコーティング装置。 - 【請求項16】 請求項14または15に記載のコーテ
ィング装置において、前記マグネトロンスプレイ手段の
カソード手段が高反射の金属、好ましくはアルミニウム
あるいはアルミニウム合金から形成されることを特徴と
するコーティング装置。 - 【請求項17】 請求項14から16までのいずれか1
項に記載のコーティング装置であって、処理中の加工物
が設けられているコーティング装置において、 加工物がPMMA材料からなるメモリプレートであることを
特徴とするコーティング装置。 - 【請求項18】 アルミニウムあるいはアルミニウム合
金によってコーティング層で被覆されたされたPMMA材料
製のメモリプレートにおいて、 前記コーティング層がスプレイにより得られ、該コーテ
ィング層の付着がMIL-C-48497(MU) の要請を満たし、メ
モリプレートの信号・ノイズ比が蒸着基準に比較して2
dBより少ない損失を有し、しかも該コーティング層にお
ける反射が70%を越えることを特徴とするメモリプレー
ト。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
CH103891 | 1991-04-05 | ||
CH01038/91-0 | 1991-04-05 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0598424A true JPH0598424A (ja) | 1993-04-20 |
Family
ID=4201009
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4084037A Pending JPH0598424A (ja) | 1991-04-05 | 1992-04-06 | プラスチツクからなる加工物を金属層でコーテイングする方法 |
Country Status (4)
Country | Link |
---|---|
EP (1) | EP0507113B1 (ja) |
JP (1) | JPH0598424A (ja) |
AT (1) | ATE127165T1 (ja) |
DE (1) | DE59203417D1 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6838153B2 (en) | 1997-11-18 | 2005-01-04 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Layered product, capacitor and a method for producing the layered product |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5400317A (en) * | 1993-04-01 | 1995-03-21 | Balzers Aktiengesellschaft | Method of coating a workpiece of a plastic material by a metal layer |
US6383573B1 (en) | 2000-05-17 | 2002-05-07 | Unaxis Balzers Aktiengesellschaft | Process for manufacturing coated plastic body |
DE10224990B3 (de) * | 2002-06-05 | 2004-03-11 | Fraunhofer-Gesellschaft zur Förderung der angewandten Forschung e.V. | Verfahren zur Abscheidung transparenter leitfähiger Schichten |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4028206A (en) * | 1976-03-10 | 1977-06-07 | William James King | Method for cool deposition of layers of materials onto a substrate |
US4484995A (en) * | 1983-06-06 | 1984-11-27 | Grumman Aerospace Corporation | Thermally controlled sputtering of high anisotropy magnetic material |
DE3919145A1 (de) * | 1989-06-12 | 1990-12-13 | Leybold Ag | Verfahren und vorrichtung zum beschichten eines substrats mit elektrisch leitenden werkstoffen |
CA2017284C (en) * | 1989-07-04 | 1995-10-03 | Kazutomi Suzuki | Optical recording medium |
US4957603A (en) * | 1989-10-23 | 1990-09-18 | Producers Color Service, Inc. | Optical memory disc manufacture |
-
1992
- 1992-03-10 DE DE59203417T patent/DE59203417D1/de not_active Expired - Fee Related
- 1992-03-10 EP EP92104063A patent/EP0507113B1/de not_active Expired - Lifetime
- 1992-03-10 AT AT92104063T patent/ATE127165T1/de not_active IP Right Cessation
- 1992-04-06 JP JP4084037A patent/JPH0598424A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6838153B2 (en) | 1997-11-18 | 2005-01-04 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Layered product, capacitor and a method for producing the layered product |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
ATE127165T1 (de) | 1995-09-15 |
EP0507113A1 (de) | 1992-10-07 |
DE59203417D1 (de) | 1995-10-05 |
EP0507113B1 (de) | 1995-08-30 |
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