JPH0597862A - 13−置換ミルベマイシン誘導体の製法 - Google Patents

13−置換ミルベマイシン誘導体の製法

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JPH0597862A
JPH0597862A JP25803891A JP25803891A JPH0597862A JP H0597862 A JPH0597862 A JP H0597862A JP 25803891 A JP25803891 A JP 25803891A JP 25803891 A JP25803891 A JP 25803891A JP H0597862 A JPH0597862 A JP H0597862A
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Abstract

(57)【要約】 【構成】一般式(I) 【化7】 (R2 =メチル基等、X=水酸基等、)の化合物に、ト
リフルオロメタンスルホン酸第一銅の存在下、R1 OH
{R1 =C1 〜C6 アルキル基等}のアルコールを反応
し、一般式(III) 【化8】 の13−エーテル置換ミルベマイシン誘導体を製造する
方法。 【効果】13位にエーテル結合を有するミルベマイシン
誘導体を収率良く、経済的にすぐれ、かつ、環境汚染を
引き起こす重金属を使用せずに製造することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の目的】本発明は、13位にエーテル結合を有す
るミルベマイシン誘導体を収率良く、経済的にすぐれ、
かつ、環境汚染を引き起こす重金属を使用せずに製造す
る方法を提供することを目的とする。
【0002】
【産業上の利用分野】本発明は、この13−エーテル置
換ミルベマイシン誘導体を高収率で製造する方法に関す
る。
【0003】
【従来の技術】13位にエーテル結合を有するミルベマ
イシン誘導体が高い駆虫活性を有することは特開平2−
174780号公報に記載されている。
【0004】13−エーテル置換ミルベマイシン誘導体
の製造法としては、特開平2−174780号公報、特
開昭61−178986号公報に記載されている方法等
が挙げられる。
【0005】特開平2−174780号公報に記載の方
法は、13−ヨードミルベマイシン誘導体に、銀又は水
銀触媒の存在下、フェネチルアルコール類を反応させる
方法である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、特開平2−1
74780号公報に記載の方法においては、銀は高価で
あり、また水銀は有毒であり、産業上これら触媒の使用
は困難である。
【0007】本発明者等はミルベマイシン誘導体の13
位にエーテル置換基を導入する方法について鋭意検討を
行なった結果、13−エーテル置換ミルベマイシン誘導
体を高収率で製造できることを見出し、本発明を完成し
た。
【0008】
【発明の構成】
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の、新規な13−
エーテル置換ミルベマイシン誘導体の製造法は、一般式
(I)
【0010】
【化4】
【0011】(式中、R2 は、メチル基、エチル基、イ
ソプロピル基又はt-ブチル基を示し、Xは、水酸基、保
護された水酸基又はオキソ基を示す。)で表される化合
物に、トリフルオロメタンスルホン酸第一銅の存在下、
一般式(II)
【0012】
【化5】R1 OH (II) {式中、R1 は、C1 〜C6 アルキル基[当該アルキル
基は、下記置換基群Bより選ばれる1乃至3個の同一又
は異なった置換基で置換されていてもよい。]、C3
6 シクロアルキル基[当該シクロアルキル基は、下記
置換基群Aより選ばれる1乃至3個の同一又は異なった
置換基で置換されていてもよい。]を示す。}で表され
るアルコール化合物を反応させることを特徴とする、一
般式(III)
【0013】
【化6】
【0014】(式中、R1 、R2 及びXは前記と同意義
を示す。)で表される13−エーテル置換ミルベマイシ
ン誘導体の製法である。
【0015】[置換基群A]ハロゲン原子、C1 〜C3
アルキル基、C1 〜C3 アルコキシ基、ニトロ基、シア
ノ基。
【0016】[置換基群B]ハロゲン原子、C1 〜C3
アルキル基、C3 〜C6 シクロアルキル基、C1 〜C3
アルコキシ基、(C1 〜C6 アルコキシ)カルボニル
基、ニトロ基、シアノ基、フェニル基(当該フェニル基
は、下記置換基群Cより選ばれる1乃至3個の同一又は
異なった置換基で置換されていてもよい。)。
【0017】[置換基群C]ハロゲン原子、C1 〜C3
アルキル基、C3 〜C6 シクロアルキル基、C1 〜C3
アルコキシ基、(C1 〜C6 アルコキシ)カルボニル
基、ニトロ基、シアノ基、式R3 SO2 (R4 )N−で
表される基(式中、R3 はC1 〜C6 アルキル基を示
し、R4 は水素原子又はC1 〜C3 アルキル基を示
す。)、C1 〜C8アシルアミノ基、(C1 〜C6 アル
コキシ)カルボニルアミノ基又は窒素原子を少なくとも
1個含有するヘテロ環。
【0018】上記において、R4 、置換基群A、置換基
群B、置換基群Cの定義における「C1 〜C3 アルキル
基」とは、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル
基のような炭素数1乃至3個の直鎖又は分枝鎖アルキル
基であり、好適にはメチル、エチル基である。
【0019】上記において、R1 、R3 の定義における
「C1 〜C6 アルキル基」とは、例えばメチル、エチ
ル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチ
ル、s-ブチル、t-ブチル、n-ペンチル、イソペンチル、
2-メチルブチル、ネオペンチル、1-エチルプロピル、n-
ヘキシル、4-メチルペンチル、3-メチルペンチル、2-メ
チルペンチル、1-メチルペンチル、3,3-ジメチルブチ
ル、2,2-ジメチルブチル、1,1-ジメチルブチル、1,2-ジ
メチルブチル、1,3-ジメチルブチル、2,3-ジメチルブチ
ル、2-エチルブチルのような炭素数1乃至6個の直鎖又
は分枝鎖アルキル基であり、好適には炭素数1乃至4個
の直鎖又は分枝鎖アルキル基であり、更に好適には炭素
数1乃至3個の直鎖又は分枝鎖アルキル基である。
【0020】上記において、R1 、置換基群B、置換基
群Cの定義における「C3 〜C6 シクロアルキル基」と
は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、
シクロヘキシルのような3乃至6員飽和環状炭化水素基
であり、好適には5乃至6員飽和環状炭化水素基であ
る。
【0021】上記において、Xの定義における「保護さ
れた水酸基」とは、t−ブチルジメチルシリル基のよう
なシリル保護基、p−ニトロベンジルオキシカルボニル
基、トリクロルエチルオキシカルボニル基のような炭酸
エステル型保護基、アセチル基やベンゾイル基のような
アシル型保護基のような、一般に水酸基の保護基として
用いられる基により保護された水酸基であり、好適に
は、t−ブチルジメチルシリル基である。
【0022】上記において、Xがオキソ基とは、Xが結
合している炭素原子と共にカルボニル基を形成すること
を意味する。
【0023】上記において、置換基群A、置換基群B、
置換基群Cの定義における「ハロゲン原子」とは、弗素
原子、塩素原子、臭素原子又は沃素原子である。
【0024】上記において、置換基群A、置換基群B、
置換基群Cの定義における「C1 〜C3 アルコキシ基」
とは、前記「C1 〜C3 アルキル基」が酸素原子に結合
した基であり、例えばメトキシ、エトキシ、n-プロポキ
シ、イソプロポキシのような炭素数1乃至3個の直鎖又
は分枝鎖アルコキシ基であり、好適にはメトキシ、エト
キシ基である。
【0025】上記において、置換基群B、置換基群Cの
定義における「(C1 〜C6 アルコキシ)カルボニル
基」とは、例えばメトキシカルボニル、エトキシカルボ
ニル、n-プロポキシカルボニル、イソプロポキシカルボ
ニル、n-ブトキシカルボニル、イソブトキシカルボニ
ル、s-ブトキシカルボニル、t-ブトキシカルボニル、n-
ペントキシカルボニル、イソペントキシカルボニル、2-
メチルブトキシカルボニル、ネオペントキシカルボニ
ル、n-ヘキシルオキシカルボニル、4-メチルペントキシ
カルボニル、3-メチルペントキシカルボニル、2-メチル
ペントキシカルボニル、3,3-ジメチルブトキシカルボニ
ル、2,2-ジメチルブトキシカルボニル、1,1-ジメチルブ
トキシカルボニル、1,2-ジメチルブトキシカルボニル、
1,3-ジメチルブトキシカルボニル、2,3-ジメチルブトキ
シカルボニルのような炭素数1乃至6個の直鎖又は分枝
鎖アルコキシ基がカルボニル基と結合した基であり、好
適には炭素数1乃至4個の直鎖又は分枝鎖アルコキシ基
がカルボニル基と結合した基である。
【0026】上記において、置換基群Cの定義における
「C1 〜C8 アシルアミノ基」とは、例えばホルミルア
ミノ、アセチルアミノ、プロピオニルアミノ、ブチリル
アミノ、イソブチリルアミノ、ペンタノイルアミノ、ピ
バロイルアミノ、バレリルアミノ、イソバレリルアミ
ノ、オクタノイルアミノ基等の脂肪族アシルアミノ基;
ベンゾイルアミノ、α- ナフトイルアミノ、β- ナフト
イルアミノのようなアリ−ルカルボニルアミノ基等の芳
香族アシルアミノ基であり、好適には脂肪族アシルアミ
ノ基であり、更に好適には、炭素数1乃至6個のアルキ
ルカルボニルアミノ基である。
【0027】上記において、置換基群Cの定義における
「(C1 〜C6 アルコキシ)カルボニルアミノ基」と
は、前記「(C1 〜C6 アルコキシ)カルボニル基」が
アミノ基と結合した基である。
【0028】上記において、置換基群Cの定義における
「窒素原子を少なくとも1個含有するヘテロ環」とは、
例えばピロリル、アゼピニル、ピラゾリル、イミダゾリ
ル、オキサゾリル、イソキサゾリル、チアゾリル、イソ
チアゾリル、1,2,3-オキサジアゾリル、トリアゾリル、
テトラゾリル、チアジアゾリル、ピリジル、ピリダジニ
ル、ピリミジニル、ピラジニルのような芳香族複素環基
及びモルホリニル、チオモルホリニル、ピロリジニル、
ピロリニル、イミダゾリジニル、イミダゾリニル、ピラ
ゾリジニル、ピラゾリニル、ピペリジル、ピペラジニ
ル、2−アゼチジノン−1−イル、2−ピロリドン−1
−イル、2−ピペリドン−1−イルのようなこれらの基
に対応する、部分若しくは完全還元型の基のような、窒
素原子を少なくとも1個含有し、更に酸素原子又は硫黄
原子を含んでいてもよい5乃至7員複素環基である。
【0029】R1 としては、好適にはC1 〜C6アルキ
ル基(当該アルキル基は、前記置換基群Bより選ばれる
1個の置換基で置換されている。)であり、更に好適に
はC1 〜C3 アルキル基(当該アルキル基は、前記置換
基群Bより選ばれる1個の置換基で置換されている。)
であり、最も好適にはエチル基(当該エチル基は、前記
置換基群Bより選ばれる1個の置換基で置換されてい
る。)である。この場合の置換基群Bとしては、好適に
はフェニル基(当該フェニル基は、前記置換基群Cより
選ばれる1個の置換基で置換されている。)であり、更
に好適にはフェニル基(当該フェニル基は、前記置換基
群Cより選ばれる1個の置換基でパラ位を置換されてい
る。)である。この場合の置換基群Cとしては、好適に
はニトロ基、式R3 SO2 (R4 )N−で表される基
(式中、R3 及びR4 は前記と同意義を示す。)であ
り、更に好適には式R3 SO2 (R4 )N−で表される
基(式中、R3 及びR4 は前記と同意義を示す。)であ
る。この場合のR3 としては、好適にはメチル基又はエ
チル基であり、更に好適にはメチル基であり、この場合
のR4 としては、好適にはメチル基である。
【0030】本方法は、一般式(I)を有する13−ヨ
ードミルベマイシン誘導体に、トリフルオロメタンスル
ホン酸第一銅の存在下、アルコールを作用させることに
より実施される。
【0031】一般式(I)を有する13−ヨードミルベ
マイシンの誘導体の製造方法は、特開昭60−1581
91号公報に記載されている15−ヒドロキシミルベマ
イシンから本願参考例に示す方法により製造することが
できる。
【0032】一般式(I)において、Xで示される5位
の置換基として、好適には、保護された水酸基又はオキ
ソ基である。
【0033】反応に使用される溶媒としては、反応を阻
害せず、出発物質をある程度溶解するものであれば特に
限定はないが、一般式(II)で表されるアルコール自
身を溶媒として用いることもできる。好適には、ベンゼ
ン、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素類;メ
チレンクロリド、1,2−ジクロロエタン、クロロホル
ムのようなハロゲン化炭化水素類;酢酸エチル、酢酸プ
ロピルのようなエステル類;エ−テル、テトラヒドロフ
ラン、ジオキサン、ジメトキシエタンのようなエ−テル
類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ヘ
キサメチルホスホロトリアミドのようなアミド類;ジメ
チルスルホキシドのようなスルホキシド類等である。
【0034】反応温度は−10℃乃至100℃で行なわ
れ、好適には、0℃乃至50℃である。
【0035】反応時間は、主に反応温度、原料化合物又
は使用される溶媒の種類によって異なるが、通常5分間
乃至2時間であり、好適には10分乃至1時間である。
【0036】反応終了後、反応目的物は容易に反応混合
物から、常法に従って採取することができる。例えば、
反応混合物を水不混和性有機溶媒で希釈し、不溶物を瀘
別後、4%炭酸水素ナトリウム、水の順に洗い、溶媒を
留去することによって得ることができる。さらに、必要
なら、常法、例えば再結晶、カラムクロマトグラフィー
等で精製することもできる。
【0037】上記の方法で製造された、前記一般式(I
II)で示される13−エーテル置換ミルベマイシン誘
導体において、Xが保護された水酸基又はオキソ基であ
る場合、これらの基は必要に応じ、脱保護又は還元等に
より水酸基に変換される。例えば、Xが、トリクロロエ
トキシカルボニル基で保護された水酸基の場合は亜鉛−
酢酸、また、Xがオキソ基の場合はナトリウムボロハイ
ドライド等の、これらの官能基の水酸基への変換に通常
使用される試剤を作用させる。この方法により、一般式
(III)においてXが水酸基である化合物が製造され
る。
【0038】次に、実施例及び参考例によって、本発明
をさらに具体的に説明する。
【0039】
【実施例】
【0040】
【実施例1】 13−ヨード−5−オキソミルベマイシンA4 からの1
3−〔2−(4−ニトロフェニル)エトキシ〕ミルベマ
イシンA4 の製造 工程A 13−ヨード−5−オキソミルベマイシンA4(0.200g)
を1,2−ジクロルエタン(3ml) に溶解し、4−ニトロ
フェネチルアルコール(0.251g)及びトリフルオロメタン
第一銅・1ベンゼン付加物(0.120g)を加え、窒素雰囲気
下、室温で20分間撹拌した。反応液に酢酸エチル(30m
l)を加え、不溶物をセライトを用いて瀘去し、瀘液は、
1N−塩酸、ついで水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾
燥し、減圧下に蒸発乾固した。残留物をカラムクロマト
グラフィー(シリカゲル、酢酸エチル/シクロヘキサン
=1:4で溶出)で精製することにより、5−オキソ−
13−〔2−(4−ニトロフェニル)エトキシ〕ミルベ
マイシンA4(0.215g, 91.3%)を得た。
【0041】質量スペクトル m/e:705(M+,C40H51NO10)
、核磁気共鳴スペクトル(270MHz,CDCl3,δppm):1.89(3
H,s,C4-CH3),2.94(2H,t,J=6.3Hz,PhCH2),3.20(1H,d,J=
9.8Hz,C13-H),3.84(1H,s,C7-OH),3.93(1H,s,C6-H) 工程B 前工程で得られた5−オキソ−13−〔2−(4−ニト
ロフェニル)エトキシ〕ミルベマイシンA4(0.200g) を
メタノール(7.6ml) に溶解し、−25℃で、ナトリウム
ボロハイドライド(0.010g)を加え、20分間撹拌した。
反応液に酢酸エチル(30ml)を加え2回水洗し、無水硫酸
ナトリウムで乾燥し、減圧下に蒸発乾固した。残留物を
カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、酢酸エチル/
シクロヘキサン=2:8で溶出)で精製し、0.198gの目
的化合物を得た。
【0042】質量スペクトル m/e:707(M+,C40H53NO10)
、核磁気共鳴スペクトル(270MHz,CDCl3,δppm):1.87(3
H,s,C4-CH3),3.24(1H,d,J=9.5Hz,C13-H),3.95(1H,d,J=
6.2Hz,C6-H)
【0043】
【実施例2】 13−ヨード−5−オキソミルベマイシンA4 からの1
3−{2−{4−〔N−(メタンスルホニル)メチルア
ミノ〕フェニル}エトキシ}ミルベマイシンA4 の製造 13−ヨード−5−オキソミルベマイシンA4(1.20g)を
1,2−ジクロルエタン(25ml)に溶解し、2−{4−
〔N−(メタンスルホニル)メチルアミノ〕フェニル}
エチルアルコール(1.50g) 及びトリフルオロメタン第一
銅・1ベンゼン付加物(0.600g)を加え、窒素雰囲気下、
室温で25分間撹拌した。反応液に酢酸エチル(100ml)
を加え、不溶物をセライトを用いて瀘去し、瀘液は、
水、10%チオ硫酸ナトリウム、水の順で洗い、無水硫
酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に蒸発乾固した。残留物
をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、酢酸エチル
/ヘキサン=1:2で溶出)で精製することにより5−
オキソ−13−{2−{4−〔N−(メタンスルホニ
ル)メチルアミノ〕フェニル}エトキシ}ミルベマイシ
ンA4 を得た。このものを、メタノール(27ml)に溶解
し、4℃で、ナトリウムボロハイドライド(0.075g)を加
え、20分間撹拌した。反応液に酢酸エチル(150ml) を
加え2回水洗し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下
に蒸発乾固した。残留物をカラムクロマトグラフィー
(ODS、85%アセトニトリルで溶出)で精製し、1.
082g(78.1%) の目的化合物を得た。
【0044】質量スペクトル m/e:769(M+,C42H59NO
10S)、核磁気共鳴スペクトル(270MHz,CDCl3,δppm):1.8
7(3H,s,C4-CH3),2.82(3H,s,SO2CH3),3.21(1H,d,J=7.6H
z,C13-H),3.30(3H,s,N-CH3),3.95(1H,d,J=6.3Hz,C6-H)
【0045】
【実施例3】 13−ヨード−5−オキソミルベマイシンA4 からの1
3−t−ブチルオキシミルベマイシンA4 の製造 13−ヨード−5−オキソミルベマイシンA4(1.34g)を
1,2−ジクロルエタン(6ml) に溶解し、t−ブタノー
ル(6ml)及びトリフルオロメタン第一銅・1ベンゼン付
加物(0.600g)を加え、窒素雰囲気下、室温で1.5時間
撹拌した。反応液に酢酸エチル(100ml) を加え、不溶物
をセライトを用いて瀘去し、瀘液は、水、10%チオ硫
酸ナトリウム、水の順で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾
燥し、減圧下に蒸発乾固した。残留物をカラムクロマト
グラフィー(ODS,90%アセトニトリルで溶出)で
精製することにより5−オキソ−13−t−ブトキシミ
ルベマイシンA4 を得た。このものを、メタノール(25m
l) に溶解し、4℃で、ナトリウムボロハイドライド
(0.059g)を加え、20分間撹拌した。反応液に酢酸エチ
ル(150ml) を加え2回水洗し、無水硫酸ナトリウムで乾
燥し、減圧下に蒸発乾固した。残留物をカラムクロマト
グラフィー(ODS、85%アセトニトリルで溶出)で
精製し、0.930g(75.0%) の目的化合物を得た。
【0046】質量スペクトル m/e:614(M+,C36H54O8) 、
核磁気共鳴スペクトル(270MHz,CDCl3,δppm):1.16(9H,
s,t-Bu),1.87(3H,s,C4-CH3),3.57(1H,d,J=9.8Hz,C13-
H),3.95(1H,d,J=5.9Hz,C6-H)
【0047】
【実施例4】 5−O−t−ブチルジメチルシリル−13−ヨードミル
ベマイシンA4 からの13−〔2−(4−ニトロフェニ
ル)エトキシ〕ミルベマイシンA4 の製造工程A 5−O−t−ブチルジメチルシリル−15−クロロ−Δ
13,14 −ミルベマイシンA4(0.380g) をテトラヒドロフ
ラン(10ml)に溶解し、沃化ニッケル(0.515g)を加え、4
0℃で40分間撹拌した。反応液を瀘過して不溶物を瀘
去し、瀘液に酢酸エチル(30ml)を加え、10%チオ硫酸
ナトリウム、ついで水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾
燥し、減圧下に蒸発乾固し、5−O−t−ブチルジメチ
ルシリル−13−ヨードミルベマイシンA4 を得た。
【0048】核磁気共鳴スペクトル(270MHz,CDCl3,δpp
m):0.13(6H,s,SiCH3),1.79(3H,s,C4-CH3),3.80(1H,d,J=
6.2Hz,C6-H),4.58(1H,d,J=10.3Hz,C13-H) 工程B 前工程で得られた13−ヨード体を1,2−ジクロルエ
タン(5ml) に溶解し、4−ニトロフェネチルアルコール
(0.420g)及びトリフルオロメタン第一銅・1ベンゼン付
加物(0.200g)を加え、窒素雰囲気下、室温で15分間撹
拌した。反応液に酢酸エチル(30ml)を加え、不溶物をセ
ライトを用いて瀘去し、瀘液は、水、10%チオ硫酸ナ
トリウム、ついで水の順に洗い、無水硫酸ナトリウムで
乾燥し、減圧下に蒸発乾固した。残留物をカラムクロマ
トグラフィー(シリカゲル、酢酸エチル/シクロヘキサ
ン=2:3で溶出)で精製することにより、実施例1工
程Bで得たものと同じ質量スペクトル及び核磁気共鳴ス
ペクトルを示す、目的化合物0.187gを得た。15−クロ
ロ体からの収率:48.1%
【0049】
【参考例1】 13−ヨード−5−オキソミルベマイシンA4 の製造 工程A 15−ヒドロキシ−Δ13,14 −ミルベマイシンA4(9.38
g) をジクロルメタン(150ml) に溶解し、氷冷下に二酸
化マンガン(53g) を加え、窒素雰囲気下、室温で80分
間撹拌した。セライトを使用して不溶物を瀘去し、瀘液
を減圧下に蒸発乾固して、5−オキソ−15−ヒドロキ
シ−Δ13,14 −ミルベマイシンA4(8.6g,93.4%) を得
た。
【0050】質量スペクトル m/e:556(M+,C32H44O8) 、
核磁気共鳴スペクトル(270MHz,CDCl3,δppm):1.89(3H,
s,C4-CH3),3.92(1H,s,C6-H),4.08(1H,d-d,J=10.8,4.4H
z,C15-H),5.16(1H,d,J=9.3Hz,C13-H) 工程B 前工程で得られた5−オキソ−15−ヒドロキシ−Δ1
3,14 −ミルベマイシンA4(5.57g)をジクロルメタン(25
ml)に溶解し、氷冷下、2−クロルホルミル−1,2,
4トリアゾロ[4,3−a]ピリジン−3−オン(2.00
g) 及びピリジン(0.81ml)を加え30分間撹拌した。反
応液を瀘過し、瀘液は、1N−塩酸、水、4%炭酸水素
ナトリウム、水の順に洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥
し、減圧下に蒸発乾固した。残留物を1,2−ジクロル
エタン(100ml) に溶解し、沃化亜鉛(17.1g) を加え室温
で20分間撹拌した。不溶物を瀘去し、瀘液は、10%
チオ硫酸ナトリウム及び水で洗い、無水硫酸ナトリウム
で乾燥し、減圧下に蒸発乾固した。残留物をシリカゲル
(100g)を充填したカラムクロマトグラフィー(酢酸エチ
ル/ヘキサン(1:2) で溶出)用いて精製し、ジエチルエ
ーテル/ヘキサンで結晶化して目的化合物(5.60g) を得
た。
【0051】核磁気共鳴スペクトル(270MHz,CDCl3,δpp
m):1.89(3H,s,C4-CH3),3.85(1H,s,C6-H),3.99(1H,s,C7-
OH),4.58(1H,d,J=11.0Hz,C13-H)
【0052】
【発明の効果】本発明により、13位にエーテル結合を
有するミルベマイシン誘導体、特に特開平2−1747
80号公報に記載のような13位にフェネチルエーテル
タイプの置換基を有する駆虫活性の高いミルベマイシン
誘導体を、収率良く、経済的にすぐれ、かつ、高価な銀
や有毒な水銀のような環境汚染を引き起こす重金属を使
用せずに製造することができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I) 【化1】 (式中、R2 は、メチル基、エチル基、イソプロピル基
    又はt-ブチル基を示し、Xは、水酸基、保護された水酸
    基又はオキソ基を示す。)で表される化合物に、トリフ
    ルオロメタンスルホン酸第一銅の存在下、一般式(I
    I) 【化2】R1 OH (II) {式中、R1 は、C1 〜C6 アルキル基[当該アルキル
    基は、下記置換基群Bより選ばれる1乃至3個の同一又
    は異なった置換基で置換されていてもよい。]、C3
    6 シクロアルキル基[当該シクロアルキル基は、下記
    置換基群Aより選ばれる1乃至3個の同一又は異なった
    置換基で置換されていてもよい。]を示す。}で表され
    るアルコール化合物を反応させることを特徴とする、一
    般式(III) 【化3】 (式中、R1 、R2 及びXは前記と同意義を示す。)で
    表される13−エーテル置換ミルベマイシン誘導体の製
    法。 [置換基群A]ハロゲン原子、C1 〜C3 アルキル基、
    1 〜C3 アルコキシ基、ニトロ基、シアノ基。 [置換基群B]ハロゲン原子、C1 〜C3 アルキル基、
    3 〜C6 シクロアルキル基、C1 〜C3 アルコキシ
    基、C1 〜C6 アルコキシカルボニル基、ニトロ基、シ
    アノ基、フェニル基(当該フェニル基は、下記置換基群
    Cより選ばれる1乃至3個の同一又は異なった置換基で
    置換されていてもよい。)。 [置換基群C]ハロゲン原子、C1 〜C3 アルキル基、
    3 〜C6 シクロアルキル基、C1 〜C3 アルコキシ
    基、(C1 〜C6 アルコキシ)カルボニル基、ニトロ
    基、シアノ基、式R3 SO2 (R4 )N−で表される基
    (式中、R3 はC1 〜C6 アルキル基を示し、R4 は水
    素原子又はC1 〜C3 アルキル基を示す。)、C1 〜C
    8 アシルアミノ基、(C1 〜C6 アルコキシ)カルボニ
    ルアミノ基又は窒素原子を少なくとも1個含有するヘテ
    ロ環。
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