JPH0597767A - アジピン酸を回収する方法 - Google Patents
アジピン酸を回収する方法Info
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- JPH0597767A JPH0597767A JP4080329A JP8032992A JPH0597767A JP H0597767 A JPH0597767 A JP H0597767A JP 4080329 A JP4080329 A JP 4080329A JP 8032992 A JP8032992 A JP 8032992A JP H0597767 A JPH0597767 A JP H0597767A
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- Japan
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- adipic acid
- acid
- mixture
- adipic
- glutaric
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-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07C—ACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
- C07C51/00—Preparation of carboxylic acids or their salts, halides or anhydrides
- C07C51/42—Separation; Purification; Stabilisation; Use of additives
- C07C51/43—Separation; Purification; Stabilisation; Use of additives by change of the physical state, e.g. crystallisation
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- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Oil, Petroleum & Natural Gas (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】 シクロヘキサノール/シクロヘキサノンの商
業用混合物を硝酸で酸化しそして生じたアジピン酸のほ
とんどを結晶化により単離して得られた副生成物の分離
された母液からアジピン酸を回収するための新規な方法
を提供する。 【構成】 硝酸、コハク酸、グルタル酸及びアジピン酸
を含有する該母液から、アジピン酸を選択的に結晶化回
収する方法において、(a) 0.5ないし6重量%の
アジピン酸含有率を有するアジピン酸水溶液を30ない
し60℃の温度範囲にて混合物中の硝酸濃度が35ない
し50重量%に低減されるように該母液に添加し、
(b) 該混合物を0.5ないし5時間の期間内に少な
くとも5℃冷却してアジピン酸の結晶化を誘発させ、
(c) 結晶化したアジピン酸を濾過により単離し、そ
して(d) 工程(c)において得られた濾液をその中
に含まれているグルタル酸の蒸留仕上げのため蒸留装置
に移す。
業用混合物を硝酸で酸化しそして生じたアジピン酸のほ
とんどを結晶化により単離して得られた副生成物の分離
された母液からアジピン酸を回収するための新規な方法
を提供する。 【構成】 硝酸、コハク酸、グルタル酸及びアジピン酸
を含有する該母液から、アジピン酸を選択的に結晶化回
収する方法において、(a) 0.5ないし6重量%の
アジピン酸含有率を有するアジピン酸水溶液を30ない
し60℃の温度範囲にて混合物中の硝酸濃度が35ない
し50重量%に低減されるように該母液に添加し、
(b) 該混合物を0.5ないし5時間の期間内に少な
くとも5℃冷却してアジピン酸の結晶化を誘発させ、
(c) 結晶化したアジピン酸を濾過により単離し、そ
して(d) 工程(c)において得られた濾液をその中
に含まれているグルタル酸の蒸留仕上げのため蒸留装置
に移す。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、シクロヘキサノール/
シクロヘキサノンの商業用混合物を硝酸で酸化しそして
生じたアジピン酸のほとんどを結晶化により単離して得
られた副生成物の分離された流れからアジピン酸を回収
するための新規な方法に関する。同時に、該方法の母液
中に残されたグルタル酸の蒸留仕上げ後得られた蒸留残
渣を有用な目的に用いる。
シクロヘキサノンの商業用混合物を硝酸で酸化しそして
生じたアジピン酸のほとんどを結晶化により単離して得
られた副生成物の分離された流れからアジピン酸を回収
するための新規な方法に関する。同時に、該方法の母液
中に残されたグルタル酸の蒸留仕上げ後得られた蒸留残
渣を有用な目的に用いる。
【0002】
【従来の技術並びに発明が解決しようとする課題】硝酸
を用いてシクロヘキサノールとシクロヘキサノンとの商
業用混合物を酸化することによりアジピン酸を製造する
際に、グルタル酸及びコハク酸が副生成物として得られ
る。アジピン酸と比べて、グルタル酸及びコハク酸は、
アジピン酸の結晶化からの母液中に最大限まで濃厚にさ
れる。それ故この母液の一部は、副生成物の蓄積を防ぐ
ために当該方法から排出される。硝酸及び水の分離後、
得られたジカルボン酸混合物は、蒸留により仕上げて
“工業用グルタル酸”を生じせしめられ得る。このよう
にして得られる蒸留残渣は、主にアジピン酸、コークス
化性生成物、及び銅又はバナジウムの如き金属触媒を含
有する。ジカルボン酸混合物中に存在するアジピン酸
(約25〜35重量%)は、アジピン酸として失われ
る。このアジピン酸は、得られる工業用グルタル酸の品
質を損ね、それによりなめし用の工業用グルタル酸の有
用性を損ね、またグルタル酸の蒸留仕上げからの残渣の
量を増大する。
を用いてシクロヘキサノールとシクロヘキサノンとの商
業用混合物を酸化することによりアジピン酸を製造する
際に、グルタル酸及びコハク酸が副生成物として得られ
る。アジピン酸と比べて、グルタル酸及びコハク酸は、
アジピン酸の結晶化からの母液中に最大限まで濃厚にさ
れる。それ故この母液の一部は、副生成物の蓄積を防ぐ
ために当該方法から排出される。硝酸及び水の分離後、
得られたジカルボン酸混合物は、蒸留により仕上げて
“工業用グルタル酸”を生じせしめられ得る。このよう
にして得られる蒸留残渣は、主にアジピン酸、コークス
化性生成物、及び銅又はバナジウムの如き金属触媒を含
有する。ジカルボン酸混合物中に存在するアジピン酸
(約25〜35重量%)は、アジピン酸として失われ
る。このアジピン酸は、得られる工業用グルタル酸の品
質を損ね、それによりなめし用の工業用グルタル酸の有
用性を損ね、またグルタル酸の蒸留仕上げからの残渣の
量を増大する。
【0003】それ故、アジピン酸の回収のために数多く
の方法が開発されている。米国特許第3,790,62
6号によれば、アジピン酸は、例えばシクロヘキサノー
ル及び/又はシクロヘキサノンで抽出され得る。米国特
許第4,146,730号によれば、グルタル酸及びコ
ハク酸は尿素と付加物を形成し、しかして該付加物から
アジピン酸が分離され得る。グルタル酸及びコハク酸の
イミドへの転化並びにそれらの分離もまた記載されてい
る(米国特許第3,818,081号)。アルキルアミ
ンとの反応はグルタル酸及びコハク酸をアミドに転化
し、次いで該アミドはアジピン酸から分離される(欧州
特許出願第33,851号公開公報)。米国特許第4,
442,303号は、ジカルボン酸のエステル化並びに
生じたエステルの仕上げ及び分離を記載する。
の方法が開発されている。米国特許第3,790,62
6号によれば、アジピン酸は、例えばシクロヘキサノー
ル及び/又はシクロヘキサノンで抽出され得る。米国特
許第4,146,730号によれば、グルタル酸及びコ
ハク酸は尿素と付加物を形成し、しかして該付加物から
アジピン酸が分離され得る。グルタル酸及びコハク酸の
イミドへの転化並びにそれらの分離もまた記載されてい
る(米国特許第3,818,081号)。アルキルアミ
ンとの反応はグルタル酸及びコハク酸をアミドに転化
し、次いで該アミドはアジピン酸から分離される(欧州
特許出願第33,851号公開公報)。米国特許第4,
442,303号は、ジカルボン酸のエステル化並びに
生じたエステルの仕上げ及び分離を記載する。
【0004】種々の結晶化法もまた文献に記載されてい
る。米国特許第4,014,903号は、副生成物の分
離された流れからアジピン酸を回収するための単なる冷
却結晶化を記載する。しかしながら、かかる方法の効率
は工業的規模で実施するためには不満足であることが実
験により示され、何故なら、結晶化する量があまりにも
少なく、多量のコハク酸が同時に結晶化し、析出物がケ
ーキとなって容器の壁及び冷却コイルにひどく付着し、
また当該溶液は約3時間後でさえしばしば過飽和のまま
であるので結晶化速度はあまりにも低い故である。米国
特許第4,254,283号によれば、同時に起こるコ
ハク酸の結晶化は許容され、しかしてアジピン酸とコハ
ク酸との生じる混合物は蒸留により分離される。ジカル
ボン酸混合物への硫酸及び水の添加並びに結晶化による
アジピン酸の回収もまた記載されている(“アジピン酸
の分離及び回収”,特開昭54−115314号)。
る。米国特許第4,014,903号は、副生成物の分
離された流れからアジピン酸を回収するための単なる冷
却結晶化を記載する。しかしながら、かかる方法の効率
は工業的規模で実施するためには不満足であることが実
験により示され、何故なら、結晶化する量があまりにも
少なく、多量のコハク酸が同時に結晶化し、析出物がケ
ーキとなって容器の壁及び冷却コイルにひどく付着し、
また当該溶液は約3時間後でさえしばしば過飽和のまま
であるので結晶化速度はあまりにも低い故である。米国
特許第4,254,283号によれば、同時に起こるコ
ハク酸の結晶化は許容され、しかしてアジピン酸とコハ
ク酸との生じる混合物は蒸留により分離される。ジカル
ボン酸混合物への硫酸及び水の添加並びに結晶化による
アジピン酸の回収もまた記載されている(“アジピン酸
の分離及び回収”,特開昭54−115314号)。
【0005】
【課題を解決するための手段】約0.5ないし約6重量
%のアジピン酸含有率を有するアジピン酸水溶液(好ま
しくは、飽和溶液)を結晶化の開始前に添加することに
よりHNO3 濃度を約52〜60重量%(好ましくは、
55〜60重量%)から約35〜50重量%(好ましく
は、約45重量%)に低減させ、かつアジピン酸濃度を
同時に一定に保つか又は増大されるならば、アジピン酸
の回収のための冷却結晶化の不利が避けられ得る、とい
うことが今般驚くべきことに見出された。これらの濃度
を計算する場合、HNO3 の上記の百分率濃度は本発明
の目的にとって常に、有機成分を考慮に入れないで溶液
中に存在する硝酸及び水の量に言及する。本発明による
方法の実施により、比較的多量のアジピン酸が結晶化
し、何故なら希薄HNO3 中のその溶解度は低い故であ
る。それにより、添加水溶液でもって導入されるアジピ
ン酸の部分は、数倍過剰補償される。結晶化は、比較的
高い過飽和並びに添加アジピン酸溶液中の結晶化核の存
在のために比較的速やかに進行する。沈殿物は容易に濾
過され得る。同時に有意的に比較的少量のコハク酸が結
晶化し、何故ならアジピン酸濃度とは対照的にコハク酸
濃度は低減される故であり並びにアジピン酸が比較的速
やかに結晶化するので比較的少量のコハク酸が沈殿する
故である。同じことが、冷却表面にケーキとなって付着
する析出物の量が低減されることに当てはまる。これら
の因子の両方とも、結晶化が比較的低い温度で行われる
ことを可能にし、従ってアジピン酸の分離度が増大され
ることを可能にする。
%のアジピン酸含有率を有するアジピン酸水溶液(好ま
しくは、飽和溶液)を結晶化の開始前に添加することに
よりHNO3 濃度を約52〜60重量%(好ましくは、
55〜60重量%)から約35〜50重量%(好ましく
は、約45重量%)に低減させ、かつアジピン酸濃度を
同時に一定に保つか又は増大されるならば、アジピン酸
の回収のための冷却結晶化の不利が避けられ得る、とい
うことが今般驚くべきことに見出された。これらの濃度
を計算する場合、HNO3 の上記の百分率濃度は本発明
の目的にとって常に、有機成分を考慮に入れないで溶液
中に存在する硝酸及び水の量に言及する。本発明による
方法の実施により、比較的多量のアジピン酸が結晶化
し、何故なら希薄HNO3 中のその溶解度は低い故であ
る。それにより、添加水溶液でもって導入されるアジピ
ン酸の部分は、数倍過剰補償される。結晶化は、比較的
高い過飽和並びに添加アジピン酸溶液中の結晶化核の存
在のために比較的速やかに進行する。沈殿物は容易に濾
過され得る。同時に有意的に比較的少量のコハク酸が結
晶化し、何故ならアジピン酸濃度とは対照的にコハク酸
濃度は低減される故であり並びにアジピン酸が比較的速
やかに結晶化するので比較的少量のコハク酸が沈殿する
故である。同じことが、冷却表面にケーキとなって付着
する析出物の量が低減されることに当てはまる。これら
の因子の両方とも、結晶化が比較的低い温度で行われる
ことを可能にし、従ってアジピン酸の分離度が増大され
ることを可能にする。
【0006】本発明はかくして、硝酸を用いてのシクロ
ヘキサノールとシクロヘキサノンとの混合物の酸化によ
るアジピン酸の商業的製造中初期の結晶化工程において
集められた母液であって、有機成分を考慮に入れないで
HNO3 として計算される約52ないし約60重量%の
硝酸、約2ないし約6重量%のコハク酸、約4ないし約
9重量%のグルタル酸及び約5ないし約10重量%のア
ジピン酸を含有する該母液から、該母液中に溶解してい
るアジピン酸を選択的に結晶化させることにより、アジ
ピン酸を回収する方法において、(a) 約0.5ない
し約6重量%のアジピン酸含有率を有するアジピン酸水
溶液を約30ないし約60℃の温度範囲にて該母液に添
加し、しかもその添加量は生じる混合物中の硝酸濃度が
約35ないし約50重量%に低減されるようになる量で
あり、(b) 該混合物を約0.5ないし約5時間の期
間内に少なくとも5度摂氏冷却してアジピン酸の結晶化
を誘発させ、(c) 結晶化したアジピン酸を濾過によ
り単離し、そして(d) 工程(c)において得られた
濾液をその中に含まれているグルタル酸の蒸留仕上げの
ため蒸留装置に移す、ことを特徴とする上記方法に関す
る。
ヘキサノールとシクロヘキサノンとの混合物の酸化によ
るアジピン酸の商業的製造中初期の結晶化工程において
集められた母液であって、有機成分を考慮に入れないで
HNO3 として計算される約52ないし約60重量%の
硝酸、約2ないし約6重量%のコハク酸、約4ないし約
9重量%のグルタル酸及び約5ないし約10重量%のア
ジピン酸を含有する該母液から、該母液中に溶解してい
るアジピン酸を選択的に結晶化させることにより、アジ
ピン酸を回収する方法において、(a) 約0.5ない
し約6重量%のアジピン酸含有率を有するアジピン酸水
溶液を約30ないし約60℃の温度範囲にて該母液に添
加し、しかもその添加量は生じる混合物中の硝酸濃度が
約35ないし約50重量%に低減されるようになる量で
あり、(b) 該混合物を約0.5ないし約5時間の期
間内に少なくとも5度摂氏冷却してアジピン酸の結晶化
を誘発させ、(c) 結晶化したアジピン酸を濾過によ
り単離し、そして(d) 工程(c)において得られた
濾液をその中に含まれているグルタル酸の蒸留仕上げの
ため蒸留装置に移す、ことを特徴とする上記方法に関す
る。
【0007】既に上記に述べたように、アジピン酸の商
業的製造は、硝酸によるシクロヘキサノールとシクロヘ
キサノンとの商業用混合物の酸化により行われる。生成
アジピン酸の主要量が、生じる反応混合物から結晶化に
より単離される。かくして得られる母液はほとんど、更
なる量のアジピン酸に加えて副生成物として生成したコ
ハク酸及びグルタル酸から成る。これらの副生成物の蓄
積を防ぐために当該方法から除去された母液の部分が、
本発明による方法の出発物質をなす。この水溶液は、硝
酸、コハク酸、グルタル酸及びアジピン酸を上記に挙げ
た濃度にて含有することにより特徴づけられる。本発明
による方法を実施するために、この出発溶液は、約0.
5ないし約6重量%のアジピン酸含有率を有するアジピ
ン酸水溶液(好ましくは、飽和アジピン酸水溶液)と3
0ないし60℃の範囲の温度にて混合され、しかもアジ
ピン酸水溶液の添加量は、生じる混合物の硝酸含有率を
約35ないし50重量%(好ましくは、約45重量%)
に低減するよう計算される。かくして得られる混合物
は、次いで約0.5ないし約5時間(好ましくは、1.
5時間)かけて少なくとも5度摂氏冷却(好ましくは、
20℃に冷却)される。次いで少なくとも90重量%の
純度でもって結晶化するアジピン酸は濾過により単離さ
れ、そして残存溶液はグルタル酸の仕上げのため蒸留装
置に移される。グルタル酸の蒸留仕上げから得られる蒸
留残渣は約70ないし80重量%のアジピン酸を含有
し、そして本発明による方法の出発溶液に添加される水
溶液の調製のために用いられ得る。
業的製造は、硝酸によるシクロヘキサノールとシクロヘ
キサノンとの商業用混合物の酸化により行われる。生成
アジピン酸の主要量が、生じる反応混合物から結晶化に
より単離される。かくして得られる母液はほとんど、更
なる量のアジピン酸に加えて副生成物として生成したコ
ハク酸及びグルタル酸から成る。これらの副生成物の蓄
積を防ぐために当該方法から除去された母液の部分が、
本発明による方法の出発物質をなす。この水溶液は、硝
酸、コハク酸、グルタル酸及びアジピン酸を上記に挙げ
た濃度にて含有することにより特徴づけられる。本発明
による方法を実施するために、この出発溶液は、約0.
5ないし約6重量%のアジピン酸含有率を有するアジピ
ン酸水溶液(好ましくは、飽和アジピン酸水溶液)と3
0ないし60℃の範囲の温度にて混合され、しかもアジ
ピン酸水溶液の添加量は、生じる混合物の硝酸含有率を
約35ないし50重量%(好ましくは、約45重量%)
に低減するよう計算される。かくして得られる混合物
は、次いで約0.5ないし約5時間(好ましくは、1.
5時間)かけて少なくとも5度摂氏冷却(好ましくは、
20℃に冷却)される。次いで少なくとも90重量%の
純度でもって結晶化するアジピン酸は濾過により単離さ
れ、そして残存溶液はグルタル酸の仕上げのため蒸留装
置に移される。グルタル酸の蒸留仕上げから得られる蒸
留残渣は約70ないし80重量%のアジピン酸を含有
し、そして本発明による方法の出発溶液に添加される水
溶液の調製のために用いられ得る。
【0008】
【実施例】次の例により本発明の方法の詳細を更に示
す。上記に開示された本発明は、その精神においても範
囲においてもこれらの例により限定されるべきではな
い。下記の処理操作の条件について公知の変更が用いら
れ得るということは、当業者に容易に理解されよう。別
段指摘がなければ、温度はすべて摂氏度でありそして百
分率はすべて重量百分率である。
す。上記に開示された本発明は、その精神においても範
囲においてもこれらの例により限定されるべきではな
い。下記の処理操作の条件について公知の変更が用いら
れ得るということは、当業者に容易に理解されよう。別
段指摘がなければ、温度はすべて摂氏度でありそして百
分率はすべて重量百分率である。
【0009】例1(ブランク試験) 有意量のアジピン酸は、3時間後でさえ例1の過飽和溶
液から結晶化しない。
液から結晶化しない。
【0010】例2(比較試験) 例2において用いられる母液の量は、アジピン酸水溶液
の添加(本発明の必須の要件)を行うことなく3時間内
で7度摂氏冷却される。冷却されたこの液はアジピン酸
で過飽和されたままであり、結晶化する少量のアジピン
酸は約10%のコハク酸で汚染される。
の添加(本発明の必須の要件)を行うことなく3時間内
で7度摂氏冷却される。冷却されたこの液はアジピン酸
で過飽和されたままであり、結晶化する少量のアジピン
酸は約10%のコハク酸で汚染される。
【0011】例3(本発明による) 硝酸濃度を低減することが、冷却しないでも、結晶化す
るアジピン酸の量が顕著に増大する結果になる、という
ことを例3は示す。
るアジピン酸の量が顕著に増大する結果になる、という
ことを例3は示す。
【0012】例4及び5(本発明による) 母液中に溶解して存在するアジピン酸のかなりの量が、
同時に沈殿するコハク酸の量の急激な増大を伴うことな
く、本発明による方法により結晶化され得る、というこ
とを例4及び5は示す。
同時に沈殿するコハク酸の量の急激な増大を伴うことな
く、本発明による方法により結晶化され得る、というこ
とを例4及び5は示す。
【0013】例1〜5の実験パラメーター及び結果を、
次の表1及び2に要約する。
次の表1及び2に要約する。
【0014】
【表1】
【0015】
【表2】
Claims (2)
- 【請求項1】 硝酸を用いてのシクロヘキサノールとシ
クロヘキサノンとの混合物の酸化によるアジピン酸の商
業的製造中初期の結晶化工程において集められた母液で
あって、有機成分を考慮に入れないでHNO3 として計
算される52ないし60重量%の硝酸、2ないし6重量
%のコハク酸、4ないし9重量%のグルタル酸及び5な
いし10重量%のアジピン酸を含有する該母液から、該
母液中に溶解しているアジピン酸を選択的に結晶化させ
ることにより、アジピン酸を回収する方法において、 (a) 0.5ないし6重量%のアジピン酸含有率を有
するアジピン酸水溶液を30ないし60℃の温度範囲に
て該母液に添加し、しかもその添加量は生じる混合物中
の硝酸濃度が35ないし50重量%に低減されるように
なる量であり、 (b) 該混合物を0.5ないし5時間の期間内に少な
くとも5度摂氏冷却してアジピン酸の結晶化を誘発さ
せ、 (c) 結晶化したアジピン酸を濾過により単離し、そ
して (d) 工程(c)において得られた濾液をその中に含
まれているグルタル酸の蒸留仕上げのため蒸留装置に移
す、ことを特徴とする上記方法。 - 【請求項2】 工程(d)におけるグルタル酸の蒸留仕
上げから得られかつ実質的にアジピン酸から成る蒸留残
渣を、アジピン酸水溶液(a)の調製のために用いる、
請求項1記載の方法。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
DE4106937A DE4106937A1 (de) | 1991-03-05 | 1991-03-05 | Verfahren zur rueckgewinnung von adipinsaeure |
DE4106937.4 | 1991-03-05 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0597767A true JPH0597767A (ja) | 1993-04-20 |
JP3085776B2 JP3085776B2 (ja) | 2000-09-11 |
Family
ID=6426486
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP04080329A Expired - Fee Related JP3085776B2 (ja) | 1991-03-05 | 1992-03-03 | アジピン酸を回収する方法 |
Country Status (6)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US5264624A (ja) |
EP (1) | EP0502384B1 (ja) |
JP (1) | JP3085776B2 (ja) |
CA (1) | CA2062142C (ja) |
DE (2) | DE4106937A1 (ja) |
ES (1) | ES2069328T3 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007509071A (ja) * | 2003-10-16 | 2007-04-12 | インヴィスタ テクノロジー エスアエルエル | 硝酸水中の溶液からのアジピン酸の結晶化 |
Families Citing this family (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE4441175A1 (de) * | 1994-11-18 | 1996-05-23 | Bayer Ag | Verfahren zur Gewinnung von Adipinsäure |
FR2749299B1 (fr) * | 1996-06-04 | 1998-07-17 | Rhone Poulenc Fibres | Procede de purification de l'acide adipique dans l'eau |
US20060079951A1 (en) * | 2004-10-08 | 2006-04-13 | Medtronic Vascular, Inc. | Guide catheter with attached stent delivery system |
DE102007059861A1 (de) | 2007-12-12 | 2009-06-18 | Evonik Degussa Gmbh | Verfahren zur Herstellung von Siliciumdioxid-Dispersionen |
EP2440513B1 (en) * | 2009-06-13 | 2018-08-22 | Archer-Daniels-Midland Company | Production of glutaric acid and derivatives from carbohydrate-containing materials |
NZ596975A (en) * | 2009-06-13 | 2014-04-30 | Rennovia Inc | Production of adipic acid and derivatives from carbohydrate-containing materials |
US8669397B2 (en) * | 2009-06-13 | 2014-03-11 | Rennovia, Inc. | Production of adipic acid and derivatives from carbohydrate-containing materials |
US8669393B2 (en) * | 2010-03-05 | 2014-03-11 | Rennovia, Inc. | Adipic acid compositions |
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