JPH0597533A - セラミツクス−金属接合用組成物およびセラミツクス−金属接合体 - Google Patents
セラミツクス−金属接合用組成物およびセラミツクス−金属接合体Info
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- JPH0597533A JPH0597533A JP4055641A JP5564192A JPH0597533A JP H0597533 A JPH0597533 A JP H0597533A JP 4055641 A JP4055641 A JP 4055641A JP 5564192 A JP5564192 A JP 5564192A JP H0597533 A JPH0597533 A JP H0597533A
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- H01L2224/73251—Location after the connecting process on different surfaces
- H01L2224/73265—Layer and wire connectors
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 セラミックス材料と金属材料との熱膨張差に
起因する、セラミックス材料側のクラック等の発生を抑
制することが可能なセラミックス−金属接合用組成物を
提供する。また、冷熱サイクル等の付加に対して高い信
頼性が得られるセラミックス−金属接合体を提供する。 【構成】 Cuを30〜85重量%、Ti、ZrおよびNbから選ば
れた少なくとも 1種を 1〜 7重量%含有し、残部が実質
的にAgからなるセラミックス−金属接合用組成物であ
る。この接合用組成物2を、セラミックス部材1と金属
部材3との接合すべき面の間に介在させ、加熱接合する
ことにより、冷熱サイクルの付加に対して信頼性の高い
セラミックス−金属接合体4が得られる。また、金属部
材としてMo材または W材を用いることにより、同様に冷
熱サイクルの付加に対して信頼性の高いセラミックス−
金属接合体が得られる。
起因する、セラミックス材料側のクラック等の発生を抑
制することが可能なセラミックス−金属接合用組成物を
提供する。また、冷熱サイクル等の付加に対して高い信
頼性が得られるセラミックス−金属接合体を提供する。 【構成】 Cuを30〜85重量%、Ti、ZrおよびNbから選ば
れた少なくとも 1種を 1〜 7重量%含有し、残部が実質
的にAgからなるセラミックス−金属接合用組成物であ
る。この接合用組成物2を、セラミックス部材1と金属
部材3との接合すべき面の間に介在させ、加熱接合する
ことにより、冷熱サイクルの付加に対して信頼性の高い
セラミックス−金属接合体4が得られる。また、金属部
材としてMo材または W材を用いることにより、同様に冷
熱サイクルの付加に対して信頼性の高いセラミックス−
金属接合体が得られる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、セラミックス部材と金
属部材とを接合する際に用いられる接合用組成物および
セラミックス−金属接合体に関する。
属部材とを接合する際に用いられる接合用組成物および
セラミックス−金属接合体に関する。
【0002】
【従来の技術】セラミックス材料は、一般に、軽量でか
つ高硬度を有する、耐熱性や耐食性に優れる、電気絶縁
性に優れる等という特徴を有しており、これらの特徴を
生かして構造用材料や電気部品用材料等として利用され
ている。ところで、例えばセラミックス材料を構造材と
して使用する場合、セラミックス材料は本来脆性材料で
あるため、金属材料と接合して用いることが一般的であ
る。一方、セラミックス材料の高電気絶縁性という特性
を利用して、電子部品の搭載基板等としても利用されて
いるが、この際にも電気回路の形成等を目的として、金
属との接合が行われている。このように、セラミックス
材料の実用化を考えた場合、金属材料との接合が重要と
なる。
つ高硬度を有する、耐熱性や耐食性に優れる、電気絶縁
性に優れる等という特徴を有しており、これらの特徴を
生かして構造用材料や電気部品用材料等として利用され
ている。ところで、例えばセラミックス材料を構造材と
して使用する場合、セラミックス材料は本来脆性材料で
あるため、金属材料と接合して用いることが一般的であ
る。一方、セラミックス材料の高電気絶縁性という特性
を利用して、電子部品の搭載基板等としても利用されて
いるが、この際にも電気回路の形成等を目的として、金
属との接合が行われている。このように、セラミックス
材料の実用化を考えた場合、金属材料との接合が重要と
なる。
【0003】上述したようなセラミックス材料と金属材
料との接合方法としては、従来から、Moや W等の高融点
金属を用いる方法や、4A族元素や5A族元素のような活性
金属を用いる方法等が知られている。中でも、高強度、
高封着性、高信頼性等が得られると共に、酸化物系セラ
ミックス材料から窒化物系や炭化物系等の非酸化物系セ
ラミックス材料まで、各種のセラミックス材料に対して
も使用できること等から、活性金属法が多用されてい
る。
料との接合方法としては、従来から、Moや W等の高融点
金属を用いる方法や、4A族元素や5A族元素のような活性
金属を用いる方法等が知られている。中でも、高強度、
高封着性、高信頼性等が得られると共に、酸化物系セラ
ミックス材料から窒化物系や炭化物系等の非酸化物系セ
ラミックス材料まで、各種のセラミックス材料に対して
も使用できること等から、活性金属法が多用されてい
る。
【0004】上記活性金属法は、Ti、Zr、Hf、Nb等の金
属元素がセラミックス材料に対して濡れやすく、反応し
やすいことを利用した接合法であり、具体的には活性金
属を添加したろう材を用いたろう付け法や、セラミック
ス材料と金属材料との間に活性金属の箔や粉体を介在さ
せ、加熱接合する方法(固相拡散接合)等として利用さ
れている。また、被接合体の金属材料として活性金属を
直接使用することも行われている。一般的に、取扱い性
や処理のしやすさ等から、CuとAgとの共晶ろう材(Ag:72
wt%)にTi等の活性金属を添加し、これをセラミックス材
料と金属材料との間に介在させ、適当な温度で熱処理し
て接合することが多用されている。
属元素がセラミックス材料に対して濡れやすく、反応し
やすいことを利用した接合法であり、具体的には活性金
属を添加したろう材を用いたろう付け法や、セラミック
ス材料と金属材料との間に活性金属の箔や粉体を介在さ
せ、加熱接合する方法(固相拡散接合)等として利用さ
れている。また、被接合体の金属材料として活性金属を
直接使用することも行われている。一般的に、取扱い性
や処理のしやすさ等から、CuとAgとの共晶ろう材(Ag:72
wt%)にTi等の活性金属を添加し、これをセラミックス材
料と金属材料との間に介在させ、適当な温度で熱処理し
て接合することが多用されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、セラミック
ス材料と金属材料との接合部品には、高接合強度が求め
られる一方、セラミックス材料の熱膨張率は金属材料の
それに比べて小さいため、この熱膨張差に起因する欠点
の発生を抑制することが強く求められている。
ス材料と金属材料との接合部品には、高接合強度が求め
られる一方、セラミックス材料の熱膨張率は金属材料の
それに比べて小さいため、この熱膨張差に起因する欠点
の発生を抑制することが強く求められている。
【0006】すなわち、熱膨張率が大きく異なるセラミ
ックス材料と金属材料とを接合すると、接合後の冷却過
程で熱膨張差に起因する残留応力が生じ、外部応力との
相乗によって接合強度が大幅に低下したり、接合後の冷
却過程、あるいは冷熱サイクルの付加によって応力の最
大点からクラックが発生したり、さらにはセラミックス
材料が破壊される等の問題を招いてしまう。このような
点に対して、上述した従来の活性金属ろう材を用いた接
合方法等では、高接合強度を有する接合体は得られて
も、冷熱サイクル等の付加に対して十分な信頼性を有す
る接合体を再現性よく得るまでには至っていないのが現
状である。
ックス材料と金属材料とを接合すると、接合後の冷却過
程で熱膨張差に起因する残留応力が生じ、外部応力との
相乗によって接合強度が大幅に低下したり、接合後の冷
却過程、あるいは冷熱サイクルの付加によって応力の最
大点からクラックが発生したり、さらにはセラミックス
材料が破壊される等の問題を招いてしまう。このような
点に対して、上述した従来の活性金属ろう材を用いた接
合方法等では、高接合強度を有する接合体は得られて
も、冷熱サイクル等の付加に対して十分な信頼性を有す
る接合体を再現性よく得るまでには至っていないのが現
状である。
【0007】例えば、活性金属ろう付けにおける金属板
としては、銅板を用いることが一般的であり、このよう
な接合体が半導体素子等の搭載部品として用いられてい
る。しかし、銅は熱膨張率が大きく、セラミックス材料
との熱膨張差が大きいため、冷熱サイクル等が付加され
た際に、セラミックス材料側にマイクロクラックを発生
させやすく、接合強度も同時に劣化してしまう。このよ
うなセラミックス−銅接合体を半導体素子等の搭載部品
として用いた場合、冷熱サイクル等の付加に対して十分
な信頼性を得ることはできない。特に、近年の半導体素
子の高集積化や大電力化によって、半導体素子からの放
熱量が飛躍的に増大しており、部品側への熱伝達量が増
加していることから、冷熱サイクル等に対する信頼性の
向上が強く望まれている。
としては、銅板を用いることが一般的であり、このよう
な接合体が半導体素子等の搭載部品として用いられてい
る。しかし、銅は熱膨張率が大きく、セラミックス材料
との熱膨張差が大きいため、冷熱サイクル等が付加され
た際に、セラミックス材料側にマイクロクラックを発生
させやすく、接合強度も同時に劣化してしまう。このよ
うなセラミックス−銅接合体を半導体素子等の搭載部品
として用いた場合、冷熱サイクル等の付加に対して十分
な信頼性を得ることはできない。特に、近年の半導体素
子の高集積化や大電力化によって、半導体素子からの放
熱量が飛躍的に増大しており、部品側への熱伝達量が増
加していることから、冷熱サイクル等に対する信頼性の
向上が強く望まれている。
【0008】本発明は、このような課題に対処するため
になされたもので、高接合強度を満足すると共に、冷熱
サイクル等の付加に対して高い信頼性が得られるセラミ
ックス−金属接合用組成物を提供することを目的として
おり、また他の目的は高接合強度を有すると共に、冷熱
サイクルが付加された際にもクラック等の発生を抑制す
ること可能にした、健全で安定なセラミックス−金属接
合体を提供することにある。
になされたもので、高接合強度を満足すると共に、冷熱
サイクル等の付加に対して高い信頼性が得られるセラミ
ックス−金属接合用組成物を提供することを目的として
おり、また他の目的は高接合強度を有すると共に、冷熱
サイクルが付加された際にもクラック等の発生を抑制す
ること可能にした、健全で安定なセラミックス−金属接
合体を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明のセラミックス−
金属接合用組成物は、Cuを30〜85重量%、Ti、Zr、Hfお
よびNbから選ばれた少なくとも 1種を 1〜 7重量%含有
し、残部が実質的にAgからなることを特徴としている。
金属接合用組成物は、Cuを30〜85重量%、Ti、Zr、Hfお
よびNbから選ばれた少なくとも 1種を 1〜 7重量%含有
し、残部が実質的にAgからなることを特徴としている。
【0010】また、本発明における第1のセラミックス
−金属接合体は、セラミックス部材と金属部材とを接合
してなるセラミックス−金属接合体において、前記セラ
ミックス部材と金属部材とは、その接合すべき面の間に
介在させた上記接合用組成物によって接合されているこ
とを特徴としている。
−金属接合体は、セラミックス部材と金属部材とを接合
してなるセラミックス−金属接合体において、前記セラ
ミックス部材と金属部材とは、その接合すべき面の間に
介在させた上記接合用組成物によって接合されているこ
とを特徴としている。
【0011】さらに、第2のセラミックス−金属接合体
は、セラミックス部材と金属部材とを接合してなるセラ
ミックス−金属接合体において、前記金属部材がMo材ま
たはW材からなり、この金属部材と前記セラミックス部
材とが活性金属元素を含むAg-Cu 系ろう材により接合さ
れていることを特徴としている。
は、セラミックス部材と金属部材とを接合してなるセラ
ミックス−金属接合体において、前記金属部材がMo材ま
たはW材からなり、この金属部材と前記セラミックス部
材とが活性金属元素を含むAg-Cu 系ろう材により接合さ
れていることを特徴としている。
【0012】本発明のセラミックス−金属接合用組成物
においては、Ti、Zr、HfおよびNbから選ばれた少なくと
も 1種の活性金属の配合量を 1〜 7重量%の範囲と、比
較的少量としている。上記活性金属は、熱処理温度(接
合温度)で活性化し、セラミックス材料と反応して例え
ば窒化物となり、接合強度の向上に寄与するものであ
る。ただし、反応形成される窒化物等は脆性材料である
ため、あまり多量に形成されると、接合強度は増大する
ものの、冷熱サイクルが付加された際に、すなわち熱応
力が加わった際に、クラックの発生原因となる恐れがあ
る。また、活性金属の配合比が 1重量%未満では、十分
な接合強度が得られない。よって、活性金属量を適度か
つ十分な接合強度が得られる範囲内で減少させることに
より、冷熱サイクルに対する信頼性も向上する。言い換
えれば、接合用組成物中の活性金属量を 1〜 7重量%の
範囲とすることによって、十分な接合力と冷熱サイクル
に対する信頼性とを兼ね備えるセラミックス−金属接合
体が得られる。活性金属のより好ましい配合比は、 2〜
6重量%の範囲である。
においては、Ti、Zr、HfおよびNbから選ばれた少なくと
も 1種の活性金属の配合量を 1〜 7重量%の範囲と、比
較的少量としている。上記活性金属は、熱処理温度(接
合温度)で活性化し、セラミックス材料と反応して例え
ば窒化物となり、接合強度の向上に寄与するものであ
る。ただし、反応形成される窒化物等は脆性材料である
ため、あまり多量に形成されると、接合強度は増大する
ものの、冷熱サイクルが付加された際に、すなわち熱応
力が加わった際に、クラックの発生原因となる恐れがあ
る。また、活性金属の配合比が 1重量%未満では、十分
な接合強度が得られない。よって、活性金属量を適度か
つ十分な接合強度が得られる範囲内で減少させることに
より、冷熱サイクルに対する信頼性も向上する。言い換
えれば、接合用組成物中の活性金属量を 1〜 7重量%の
範囲とすることによって、十分な接合力と冷熱サイクル
に対する信頼性とを兼ね備えるセラミックス−金属接合
体が得られる。活性金属のより好ましい配合比は、 2〜
6重量%の範囲である。
【0013】また、本発明の接合用組成物は、 Ag-Cuの
共晶合金(72wt% Ag-28wt%Cu)を主とするものである
が、Cu量を30〜85重量%の範囲と比較的多量に設定して
いる。これは、従来の活性金属含有ろう材が Ag-Cu共晶
組成もしくはその近傍の組成に適量の活性金属を添加し
ていたのに対し、上記したように Ag-Cu共晶組成よりCu
リッチに組成をずらすことによって、加熱接合時の液相
成分を制御し、この接合用組成物によって形成される中
間接合層自体に応力緩和効果を持たせることが可能とな
る。すなわち、組成物中に配合されたAg量に見合った量
のCuは、Agと共に共晶液相を形成して接合に寄与する
が、残りのCuはそのままCu相として中間接合層内に存在
し、応力緩和に寄与する。また、 Ag-Cu組成中のCuを多
くすることにより、貴金属として高価なAgの量を相対的
に減らすことができる。ただし、Cuが85重量%を超える
と、共晶液相の形成量が少なくなり過ぎるため、接合強
度の低下を招く。また、Cu量が30重量%未満では、上述
したような応力緩和効果が得られなくなる。Cuのより好
ましい配合比は、34〜74重量%の範囲である。
共晶合金(72wt% Ag-28wt%Cu)を主とするものである
が、Cu量を30〜85重量%の範囲と比較的多量に設定して
いる。これは、従来の活性金属含有ろう材が Ag-Cu共晶
組成もしくはその近傍の組成に適量の活性金属を添加し
ていたのに対し、上記したように Ag-Cu共晶組成よりCu
リッチに組成をずらすことによって、加熱接合時の液相
成分を制御し、この接合用組成物によって形成される中
間接合層自体に応力緩和効果を持たせることが可能とな
る。すなわち、組成物中に配合されたAg量に見合った量
のCuは、Agと共に共晶液相を形成して接合に寄与する
が、残りのCuはそのままCu相として中間接合層内に存在
し、応力緩和に寄与する。また、 Ag-Cu組成中のCuを多
くすることにより、貴金属として高価なAgの量を相対的
に減らすことができる。ただし、Cuが85重量%を超える
と、共晶液相の形成量が少なくなり過ぎるため、接合強
度の低下を招く。また、Cu量が30重量%未満では、上述
したような応力緩和効果が得られなくなる。Cuのより好
ましい配合比は、34〜74重量%の範囲である。
【0014】また、本発明の接合用組成物の使用形態と
しては、まず上記した組成を満足する粉末や箔が挙げら
れる。これらは、所定量の Ag-Cu合金と活性金属との混
合体、例えば粉末であれば Ag-Cu合金粉末と活性金属粉
末との混合粉末、箔であればAg-Cu 合金の箔と活性金属
の箔との積層物であってもよいし、予めAg、Cuおよび活
性金属の 3元系合金としたものを使用することも可能で
ある。また、上記したような混合粉末もしくは 3元系合
金粉末を樹脂結合剤、および必要に応じて有機溶媒中に
分散させ、所望の粘度のペースト状として用いることも
できる。
しては、まず上記した組成を満足する粉末や箔が挙げら
れる。これらは、所定量の Ag-Cu合金と活性金属との混
合体、例えば粉末であれば Ag-Cu合金粉末と活性金属粉
末との混合粉末、箔であればAg-Cu 合金の箔と活性金属
の箔との積層物であってもよいし、予めAg、Cuおよび活
性金属の 3元系合金としたものを使用することも可能で
ある。また、上記したような混合粉末もしくは 3元系合
金粉末を樹脂結合剤、および必要に応じて有機溶媒中に
分散させ、所望の粘度のペースト状として用いることも
できる。
【0015】本発明の接合用組成物が適用されるセラミ
ックス部材としては、特に限定されるものではなく、酸
化アルミニウム、酸化ジルコニウム等の酸化物系焼結体
から、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、炭化ケイ素、サ
イアロン等の非酸化物系焼結体まで、各種のセラミック
ス材料を適用することができる。ただし、本質的な機械
強度が低い窒化アルミニウム等に対して特に効果的であ
る。
ックス部材としては、特に限定されるものではなく、酸
化アルミニウム、酸化ジルコニウム等の酸化物系焼結体
から、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、炭化ケイ素、サ
イアロン等の非酸化物系焼結体まで、各種のセラミック
ス材料を適用することができる。ただし、本質的な機械
強度が低い窒化アルミニウム等に対して特に効果的であ
る。
【0016】また、金属部材は、用途に応じて各種の金
属材料から適宜選択すればよく、例えば構造材料として
は、鋼材、耐熱合金、超硬合金等が例示され、また電子
部品材料としては、Cu、Cu合金、Ni、Ni合金、Mo、 W等
が例示される。
属材料から適宜選択すればよく、例えば構造材料として
は、鋼材、耐熱合金、超硬合金等が例示され、また電子
部品材料としては、Cu、Cu合金、Ni、Ni合金、Mo、 W等
が例示される。
【0017】これら金属部材のうち、Moまたは Wを用い
た場合には、これらの熱膨張率がセラミックス材料、特
に窒化アルミニウムの熱膨張率と近似することから、冷
熱サイクルの付加等により発生する熱応力自体を低減す
ることができ、よってクラックの発生をより一層抑制す
ることが可能となる。このように、金属部材としてMo材
または W材を使用する際には、通常の活性金属ろう材を
用いることも可能である。ここで言う通常の活性金属ろ
う材とは、Ti、Zr、HfおよびNbから選ばれた少なくとも
1種の活性金属を 1〜10重量%程度含み、AgとCuの組成
比がCu40〜90重量%、Ag10〜50重量%程度の組成物であ
る。このような活性金属ろう材を用いたとしても、冷熱
サイクルに対する十分な信頼性を得ることができる。
た場合には、これらの熱膨張率がセラミックス材料、特
に窒化アルミニウムの熱膨張率と近似することから、冷
熱サイクルの付加等により発生する熱応力自体を低減す
ることができ、よってクラックの発生をより一層抑制す
ることが可能となる。このように、金属部材としてMo材
または W材を使用する際には、通常の活性金属ろう材を
用いることも可能である。ここで言う通常の活性金属ろ
う材とは、Ti、Zr、HfおよびNbから選ばれた少なくとも
1種の活性金属を 1〜10重量%程度含み、AgとCuの組成
比がCu40〜90重量%、Ag10〜50重量%程度の組成物であ
る。このような活性金属ろう材を用いたとしても、冷熱
サイクルに対する十分な信頼性を得ることができる。
【0018】上述したような金属部材の厚さは、特に限
定されるものではないが、Mo材または W材を用いて熱応
力の緩和を図る際には、板厚を10μm 〜 500μm の範囲
とすることが好ましく、さらに好ましくは10μm 〜50μ
m の範囲である。
定されるものではないが、Mo材または W材を用いて熱応
力の緩和を図る際には、板厚を10μm 〜 500μm の範囲
とすることが好ましく、さらに好ましくは10μm 〜50μ
m の範囲である。
【0019】本発明のセラミックス−金属接合体は、例
えば以下のようにして製造される。まず、セラミックス
部材と金属部材とを用意し、これらの接合すべき面の間
に、上述したような接合用組成物を上述したような混合
粉や混合箔の状態で介在させて積層する。あるいは、本
発明の組成物を含有する接合用ペーストをどちらか一方
の部材の接合面に塗布し、乾燥させた後に両者を積層す
る。
えば以下のようにして製造される。まず、セラミックス
部材と金属部材とを用意し、これらの接合すべき面の間
に、上述したような接合用組成物を上述したような混合
粉や混合箔の状態で介在させて積層する。あるいは、本
発明の組成物を含有する接合用ペーストをどちらか一方
の部材の接合面に塗布し、乾燥させた後に両者を積層す
る。
【0020】この後、上記積層体を使用したセラミック
ス材料に応じた雰囲気中にて、Ag-Cu共晶が形成される
温度で熱処理し、この共晶液相および活性金属とセラミ
ックス材料との反応等を利用して、セラミックス部材と
金属部材とを接合することによって、本発明のセラミッ
クス−金属接合体が得られる。接合温度としては、例え
ば 800℃〜 900℃程度が適当である。
ス材料に応じた雰囲気中にて、Ag-Cu共晶が形成される
温度で熱処理し、この共晶液相および活性金属とセラミ
ックス材料との反応等を利用して、セラミックス部材と
金属部材とを接合することによって、本発明のセラミッ
クス−金属接合体が得られる。接合温度としては、例え
ば 800℃〜 900℃程度が適当である。
【0021】
【作用】本発明においては、適度かつ十分な接合強度が
得られる範囲内で活性金属量を減少させた接合用組成物
を用いることにより、脆性材料である TiNのような活性
金属とセラミックス材料の構成元素との反応物の生成量
を減少させている。これにより、セラミックス材料と金
属材料との熱膨張率の差に起因する熱応力が印加された
際に、反応生成物がクラックの発生起点となることが抑
制される。また、Ag-Cu共晶組成よりCuリッチ側に組成
をずらすことにより、接合に寄与する共晶液相の形成分
を除くCuを中間接合層内にそのままCu相として存在させ
ることができる。よって、接合体に冷熱サイクル等が印
加された際において、中間接合層内の延性を有するCu相
が、セラミックス材料と金属材料との熱膨張率の差に起
因する熱応力を緩和し、セラミックス材料側に過度の応
力が働くことが防止される。さらに、金属部材としてMo
材または W材を用いると、これらの熱膨張率がセラミッ
クス材料の熱膨張率と近似することから、加熱接合後の
冷却過程や冷熱サイクルの付加等により発生する熱応力
自体を低減することができ、クラックの発生を抑制する
ことができる。これらによって、セラミックス−金属接
合体の冷熱サイクルに対する信頼性を大幅に向上させる
ことが可能となる。
得られる範囲内で活性金属量を減少させた接合用組成物
を用いることにより、脆性材料である TiNのような活性
金属とセラミックス材料の構成元素との反応物の生成量
を減少させている。これにより、セラミックス材料と金
属材料との熱膨張率の差に起因する熱応力が印加された
際に、反応生成物がクラックの発生起点となることが抑
制される。また、Ag-Cu共晶組成よりCuリッチ側に組成
をずらすことにより、接合に寄与する共晶液相の形成分
を除くCuを中間接合層内にそのままCu相として存在させ
ることができる。よって、接合体に冷熱サイクル等が印
加された際において、中間接合層内の延性を有するCu相
が、セラミックス材料と金属材料との熱膨張率の差に起
因する熱応力を緩和し、セラミックス材料側に過度の応
力が働くことが防止される。さらに、金属部材としてMo
材または W材を用いると、これらの熱膨張率がセラミッ
クス材料の熱膨張率と近似することから、加熱接合後の
冷却過程や冷熱サイクルの付加等により発生する熱応力
自体を低減することができ、クラックの発生を抑制する
ことができる。これらによって、セラミックス−金属接
合体の冷熱サイクルに対する信頼性を大幅に向上させる
ことが可能となる。
【0022】
【実施例】次に、本発明の実施例について説明する。
【0023】実施例1 まず、セラミックス部材として厚さ0.8mmtの板状の窒化
アルミニウム焼結体、および金属部材として厚さ0.3mmt
の 2枚の銅板(無酸素銅、あるいはリン脱酸銅)を用意
した。一方、接合用組成物として、重量比でAg:Cu:Ti=6
3.7:34.3:2.0の混合粉末を用意し、この混合粉末 100重
量部に、カルボキシル基重合したアクリル樹脂を10重量
部、テレピネオールを20部、オレイン酸を 0.1cc加え、
十分に混合して接合用ペーストを作製した。
アルミニウム焼結体、および金属部材として厚さ0.3mmt
の 2枚の銅板(無酸素銅、あるいはリン脱酸銅)を用意
した。一方、接合用組成物として、重量比でAg:Cu:Ti=6
3.7:34.3:2.0の混合粉末を用意し、この混合粉末 100重
量部に、カルボキシル基重合したアクリル樹脂を10重量
部、テレピネオールを20部、オレイン酸を 0.1cc加え、
十分に混合して接合用ペーストを作製した。
【0024】次に、上記した 2枚の銅板の各々の一方の
表面に、それぞれ上記接合用ペーストをスクリーン印刷
し、乾燥させた。次いで、図1に示すように、窒化アル
ミニウム焼結体1の両面に、上記接合用ペーストの塗布
層2を有する銅板3を積層した。この後、上記積層物に
対して、 1×10-4Torr以下の真空中にて、 600℃×30分
+ 850℃×10分(昇温速度:10℃/分、降温:炉冷)の
温度プロファイルで熱処理を施し、銅板3と窒化アルミ
ニウム焼結体1とをそれぞれ接合し、目的とするセラミ
ックス−金属接合体4を得た。なお、接合後のセラミッ
クス−金属接合体4においては、接合用ペーストの塗布
層2が中間接合層となっている。
表面に、それぞれ上記接合用ペーストをスクリーン印刷
し、乾燥させた。次いで、図1に示すように、窒化アル
ミニウム焼結体1の両面に、上記接合用ペーストの塗布
層2を有する銅板3を積層した。この後、上記積層物に
対して、 1×10-4Torr以下の真空中にて、 600℃×30分
+ 850℃×10分(昇温速度:10℃/分、降温:炉冷)の
温度プロファイルで熱処理を施し、銅板3と窒化アルミ
ニウム焼結体1とをそれぞれ接合し、目的とするセラミ
ックス−金属接合体4を得た。なお、接合後のセラミッ
クス−金属接合体4においては、接合用ペーストの塗布
層2が中間接合層となっている。
【0025】実施例2 接合用組成物として、重量比でAg:Cu:Ti=27.4:70.6:2.0
の混合粉末を用意し、この混合粉末を用いる以外は実施
例1と同一条件で接合用ペーストを作製した。そして、
この接合用ペーストを用いて、実施例1と同一条件で銅
板と窒化アルミニウム焼結体との接合体を作製した。
の混合粉末を用意し、この混合粉末を用いる以外は実施
例1と同一条件で接合用ペーストを作製した。そして、
この接合用ペーストを用いて、実施例1と同一条件で銅
板と窒化アルミニウム焼結体との接合体を作製した。
【0026】実施例3 接合用組成物として、重量比でAg:Cu:Ti=24.8:73.2:2.0
の混合粉末を用意し、この混合粉末を用いる以外は実施
例1と同一条件で接合用ペーストを作製した。そして、
この接合用ペーストを用いて、実施例1と同一条件で銅
板と窒化アルミニウム焼結体との接合体を作製した。
の混合粉末を用意し、この混合粉末を用いる以外は実施
例1と同一条件で接合用ペーストを作製した。そして、
この接合用ペーストを用いて、実施例1と同一条件で銅
板と窒化アルミニウム焼結体との接合体を作製した。
【0027】比較例1 接合用組成物として、重量比でAg:Cu:Ti=70.6:27.4:2.0
の混合粉末を用意し、この混合粉末を用いる以外は実施
例1と同一条件で接合用ペーストを作製した。そして、
この接合用ペーストを用いて、実施例1と同一条件で銅
板と窒化アルミニウム焼結体との接合体を作製した。
の混合粉末を用意し、この混合粉末を用いる以外は実施
例1と同一条件で接合用ペーストを作製した。そして、
この接合用ペーストを用いて、実施例1と同一条件で銅
板と窒化アルミニウム焼結体との接合体を作製した。
【0028】以上のようにして、各実施例および比較例
で作製したセラミックス−金属接合体(窒化アルミニウ
ム−銅)を用いて、それぞれの特性を評価した。まず、
各セラミックス−金属接合体に対して冷熱サイクル試験
(TCT) を施した。 TCTは -40℃×30分+RT×10分+ 125
℃×30分+RT℃×10分を 1サイクルとした。 TCT後の評
価方法としては、銅板のピール強度の測定、および銅板
と中間接合層(接合用組成物によって生成)をエッチン
グ除去し、窒化アルミニウム焼結体表面のクラックの有
無を蛍光浸透探傷(PT)検査で判定することによって行っ
た。その結果、実施例1による接合体は、TCT 30サイク
ル後においてピール強度 5.5kgf/cm以上を示し、実施例
2による接合体はピール強度 7.4kgf/cm以上を、実施例
3による接合体はピール強度 5.7kgf/cm以上を示した。
また、PT検査でもクラックはいずれも認められなかっ
た。これに対して、比較例1による接合体は、TCT 30サ
イクル後に 4.9kgf/cmとピール強度が低下し、またPT検
査によってクラックの発生が認められた。これらの結果
から、実施例1、実施例2および実施例3による接合体
は、いずれも TCTに対して優れた信頼性を有しているこ
とが分かる。
で作製したセラミックス−金属接合体(窒化アルミニウ
ム−銅)を用いて、それぞれの特性を評価した。まず、
各セラミックス−金属接合体に対して冷熱サイクル試験
(TCT) を施した。 TCTは -40℃×30分+RT×10分+ 125
℃×30分+RT℃×10分を 1サイクルとした。 TCT後の評
価方法としては、銅板のピール強度の測定、および銅板
と中間接合層(接合用組成物によって生成)をエッチン
グ除去し、窒化アルミニウム焼結体表面のクラックの有
無を蛍光浸透探傷(PT)検査で判定することによって行っ
た。その結果、実施例1による接合体は、TCT 30サイク
ル後においてピール強度 5.5kgf/cm以上を示し、実施例
2による接合体はピール強度 7.4kgf/cm以上を、実施例
3による接合体はピール強度 5.7kgf/cm以上を示した。
また、PT検査でもクラックはいずれも認められなかっ
た。これに対して、比較例1による接合体は、TCT 30サ
イクル後に 4.9kgf/cmとピール強度が低下し、またPT検
査によってクラックの発生が認められた。これらの結果
から、実施例1、実施例2および実施例3による接合体
は、いずれも TCTに対して優れた信頼性を有しているこ
とが分かる。
【0029】実施例4〜13 表1に示す各種の接合用組成物(混合粉末)をそれぞれ
用意した。これらの混合粉末を、実施例1で用いた窒化
アルミニウム焼結体と銅板との間にそれぞれ介在させ、
図1に示した積層体と同様にして積層した。この後、各
積層物に対して、 1×10-4Torr以下の真空中にて、 600
℃×30分+ 850℃×10分(昇温速度:10℃/分、降温:
炉冷)の温度プロファイルで熱処理を施し、銅板と窒化
アルミニウム焼結体とをそれぞれ接合し、それぞれセラ
ミックス−金属接合体を得た。
用意した。これらの混合粉末を、実施例1で用いた窒化
アルミニウム焼結体と銅板との間にそれぞれ介在させ、
図1に示した積層体と同様にして積層した。この後、各
積層物に対して、 1×10-4Torr以下の真空中にて、 600
℃×30分+ 850℃×10分(昇温速度:10℃/分、降温:
炉冷)の温度プロファイルで熱処理を施し、銅板と窒化
アルミニウム焼結体とをそれぞれ接合し、それぞれセラ
ミックス−金属接合体を得た。
【0030】比較例2 接合用組成物として、重量比でAg:Cu:Ti=70.6:27.4:2.0
の混合粉末を用意し、この混合粉末を用いる以外は実施
例4と同一条件で銅板と窒化アルミニウム焼結体との接
合体を作製した。
の混合粉末を用意し、この混合粉末を用いる以外は実施
例4と同一条件で銅板と窒化アルミニウム焼結体との接
合体を作製した。
【0031】以上のようにして、各実施例および比較例
で作製したセラミックス−金属接合体(窒化アルミニウ
ム−銅)のTCT 30サイクル後のピール強度の測定および
PT検査によるクラックの有無の判定を行い、TCT に対す
る信頼性を評価した。その結果を併せて表1に示す。
で作製したセラミックス−金属接合体(窒化アルミニウ
ム−銅)のTCT 30サイクル後のピール強度の測定および
PT検査によるクラックの有無の判定を行い、TCT に対す
る信頼性を評価した。その結果を併せて表1に示す。
【0032】
【表1】 実施例14 厚さ 0.8mmの板状の窒化アルミニウム焼結体の両主面上
に、重量比でAg:Cu:Ti=70.6:27.4:2.0の活性金属ろう材
を介して、厚さ30μm のMo板をそれぞれ配置し、 1×10
-4Torr以下の真空中にて 850℃×10分で熱処理を施し
て、Mo/AlN/Mo 接合体を得た。この Mo/AlN/Mo接合体
に、前述した実施例と同一条件でTCT (30サイクル)を
施した後、ピール強度の測定およびPT検査によるクラッ
クの有無の判定を行い、TCT に対する信頼性を評価し
た。その結果、ピール強度は 8.8kgf/cm以上で、またPT
検査でもクラックは認められず、TCTに対して優れた信
頼性を有していることを確認した。
に、重量比でAg:Cu:Ti=70.6:27.4:2.0の活性金属ろう材
を介して、厚さ30μm のMo板をそれぞれ配置し、 1×10
-4Torr以下の真空中にて 850℃×10分で熱処理を施し
て、Mo/AlN/Mo 接合体を得た。この Mo/AlN/Mo接合体
に、前述した実施例と同一条件でTCT (30サイクル)を
施した後、ピール強度の測定およびPT検査によるクラッ
クの有無の判定を行い、TCT に対する信頼性を評価し
た。その結果、ピール強度は 8.8kgf/cm以上で、またPT
検査でもクラックは認められず、TCTに対して優れた信
頼性を有していることを確認した。
【0033】次に、図2に示すように、上記したMo5/
AlN6/Mo7接合体8の一方のMo板5上にSiチップ9を
直接半田10で接合すると共に、他方のMo板7をヒート
シンク11に半田12で接合して、半導体モジュール1
3を作製した。図中、14はAlワイヤである。
AlN6/Mo7接合体8の一方のMo板5上にSiチップ9を
直接半田10で接合すると共に、他方のMo板7をヒート
シンク11に半田12で接合して、半導体モジュール1
3を作製した。図中、14はAlワイヤである。
【0034】上記した半導体モジュール13におけるMo
板5、7への半田付け性を調べたところ、 95%と良好な
値を示した。また、Mo板5、7にNiメッキを施した後、
同様に半田付け性を調べたところ、100%とさらに安定し
た状態を得ることができた。このように、Mo板を活性金
属ろう材により接合してモジュール基板(接合体8)を
作製することにより、良好な半田付け性を得ることがで
きる。
板5、7への半田付け性を調べたところ、 95%と良好な
値を示した。また、Mo板5、7にNiメッキを施した後、
同様に半田付け性を調べたところ、100%とさらに安定し
た状態を得ることができた。このように、Mo板を活性金
属ろう材により接合してモジュール基板(接合体8)を
作製することにより、良好な半田付け性を得ることがで
きる。
【0035】これに対して、従来のMoペーストの塗布、
焼成によるモジュール基板の半田付け性を調べたとこ
ろ、Niメッキなしでは 50%、Niメッキを施したものでも
90%という値しか得られなかった。これは、ペーストの
塗布、焼成によるMo層はポーラスになるためである。
焼成によるモジュール基板の半田付け性を調べたとこ
ろ、Niメッキなしでは 50%、Niメッキを施したものでも
90%という値しか得られなかった。これは、ペーストの
塗布、焼成によるMo層はポーラスになるためである。
【0036】さらに、上記半導体モジュール13におい
て、Siチップ9としてパワーハイブリッドICやイグニ
ッション用パワーICを搭載し、動作テストを行ったと
ころ、クラックの発生等も見られず、安定した動作特性
を得ることができ、発熱量の大きい半導体チップの搭載
基板として好適していることを確認した。なお、 W板を
用いた接合体においても、同様な結果が得られた。
て、Siチップ9としてパワーハイブリッドICやイグニ
ッション用パワーICを搭載し、動作テストを行ったと
ころ、クラックの発生等も見られず、安定した動作特性
を得ることができ、発熱量の大きい半導体チップの搭載
基板として好適していることを確認した。なお、 W板を
用いた接合体においても、同様な結果が得られた。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、セ
ラミックス材料と金属材料との熱膨張率の差に起因する
熱応力がセラミックス材料側に加わった際において、ク
ラックの発生起点となりやすい TiNのような反応生成物
量が少ないために、クラックの発生を効果的に抑制する
ことができる。また、中間接合層内のCu相が効果的に熱
応力を緩和し、これによってもクラックの発生が抑制さ
れる。また、貴金属であるAgの量を減少させることがで
きる。さらには、セラミックス材料の熱膨張率が近似す
るMo材または W材を用いることにより、熱応力自体を低
減することができ、さらにクラックの発生を抑制するこ
とができる。よって、冷熱サイクルに対して優れた信頼
性を示すセラミックス−金属接合体を、再現性よく提供
することが可能となる。
ラミックス材料と金属材料との熱膨張率の差に起因する
熱応力がセラミックス材料側に加わった際において、ク
ラックの発生起点となりやすい TiNのような反応生成物
量が少ないために、クラックの発生を効果的に抑制する
ことができる。また、中間接合層内のCu相が効果的に熱
応力を緩和し、これによってもクラックの発生が抑制さ
れる。また、貴金属であるAgの量を減少させることがで
きる。さらには、セラミックス材料の熱膨張率が近似す
るMo材または W材を用いることにより、熱応力自体を低
減することができ、さらにクラックの発生を抑制するこ
とができる。よって、冷熱サイクルに対して優れた信頼
性を示すセラミックス−金属接合体を、再現性よく提供
することが可能となる。
【図1】本発明の一実施例によるセラミックス−金属接
合体の構成を示す図である。
合体の構成を示す図である。
【図2】本発明の他の実施例で作製した半導体モジュー
ルの構成を示す断面図である。
ルの構成を示す断面図である。
1……窒化アルミニウム焼結体 2……中間接合層(接合用ペーストの塗布層) 3……銅板 4……セラミックス−金属接合体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 池田 和男 神奈川県横浜市鶴見区末広町2の4 株式 会社東芝京浜事業所内 (72)発明者 小森田 裕 神奈川県横浜市鶴見区末広町2の4 株式 会社東芝京浜事業所内 (72)発明者 松村 和男 神奈川県横浜市鶴見区末広町2の4 株式 会社東芝京浜事業所内
Claims (3)
- 【請求項1】 Cuを30〜85重量%、Ti、Zr、HfおよびNb
から選ばれた少なくとも 1種を 1〜 7重量%含有し、残
部が実質的にAgからなることを特徴とするセラミックス
−金属接合用組成物。 - 【請求項2】 セラミックス部材と金属部材とを接合し
てなるセラミックス−金属接合体において、 前記セラミックス部材と金属部材とは、その接合すべき
面の間に介在させた請求項1記載の接合用組成物により
接合されていることを特徴とするセラミックス−金属接
合体。 - 【請求項3】 セラミックス部材と金属部材とを接合し
てなるセラミックス−金属接合体において、 前記金属部材がMo材または W材からなり、この金属部材
と前記セラミックス部材とが活性金属元素を含む Ag-Cu
系ろう材により接合されていることを特徴とするセラミ
ックス−金属接合体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4055641A JPH0597533A (ja) | 1991-03-15 | 1992-03-13 | セラミツクス−金属接合用組成物およびセラミツクス−金属接合体 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3-51200 | 1991-03-15 | ||
JP5120091 | 1991-03-15 | ||
JP4055641A JPH0597533A (ja) | 1991-03-15 | 1992-03-13 | セラミツクス−金属接合用組成物およびセラミツクス−金属接合体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0597533A true JPH0597533A (ja) | 1993-04-20 |
Family
ID=26391735
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4055641A Pending JPH0597533A (ja) | 1991-03-15 | 1992-03-13 | セラミツクス−金属接合用組成物およびセラミツクス−金属接合体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0597533A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5672848A (en) * | 1993-12-28 | 1997-09-30 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Ceramic circuit board |
JP2007053043A (ja) * | 2005-08-19 | 2007-03-01 | Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> | 燃料電池のマニホールド構造およびその製造方法 |
CN107840664A (zh) * | 2016-09-20 | 2018-03-27 | 日本碍子株式会社 | 硅铝氧氮陶瓷烧结体、其制法、复合基板及电子器件 |
JP2018048059A (ja) * | 2016-09-20 | 2018-03-29 | 日本碍子株式会社 | サイアロン焼結体、その製法、複合基板及び電子デバイス |
WO2021117327A1 (ja) * | 2019-12-12 | 2021-06-17 | 三菱マテリアル株式会社 | 銅/セラミックス接合体、及び、絶縁回路基板 |
JP2021095327A (ja) * | 2019-12-12 | 2021-06-24 | 三菱マテリアル株式会社 | 銅/セラミックス接合体、及び、絶縁回路基板 |
-
1992
- 1992-03-13 JP JP4055641A patent/JPH0597533A/ja active Pending
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5672848A (en) * | 1993-12-28 | 1997-09-30 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Ceramic circuit board |
JP2007053043A (ja) * | 2005-08-19 | 2007-03-01 | Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> | 燃料電池のマニホールド構造およびその製造方法 |
CN107840664A (zh) * | 2016-09-20 | 2018-03-27 | 日本碍子株式会社 | 硅铝氧氮陶瓷烧结体、其制法、复合基板及电子器件 |
KR20180031588A (ko) * | 2016-09-20 | 2018-03-28 | 엔지케이 인슐레이터 엘티디 | 사이알론 소결체, 그 제조법, 복합 기판 및 전자 디바이스 |
JP2018048059A (ja) * | 2016-09-20 | 2018-03-29 | 日本碍子株式会社 | サイアロン焼結体、その製法、複合基板及び電子デバイス |
CN107840664B (zh) * | 2016-09-20 | 2021-09-21 | 日本碍子株式会社 | 硅铝氧氮陶瓷烧结体、其制法、复合基板及电子器件 |
WO2021117327A1 (ja) * | 2019-12-12 | 2021-06-17 | 三菱マテリアル株式会社 | 銅/セラミックス接合体、及び、絶縁回路基板 |
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JP2021165227A (ja) * | 2019-12-12 | 2021-10-14 | 三菱マテリアル株式会社 | 銅/セラミックス接合体、及び、絶縁回路基板 |
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Date | Code | Title | Description |
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20020409 |