JPH059700Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 技術分野 本考案は顕微鏡の架台に関する。

従来技術 第４図は、透過照明装置を内蔵した従来の実体
顕微鏡の一例を示しているが、図中、１は横方向
に突出した突出部１ａを有し少なくとも照明光学
系（代表的に反射部材２のみが示されている）を
内蔵した架台、３は突出部１ａの背面に嵌着され
ていてランプ３ａを内蔵したランプハウス、４は
突出部１ａ上に植設されていて顕微鏡の本体部分
を支持するための支柱、５はクレンメル、６はク
レンメル５により架台１に設けられたステージ上
に固定された試料、０は光軸であつて、試料６は
ランプ３ａと反射部材２を含む照明装置により下
方から照明されるようになつている。ところで、
この種の従来装置では、ランプハウス３が架台１
の横方向背部に突出した状態で架台１に取付けら
れているため、光軸０からランプハウス３の背面
までの距離L₁に比べて光軸０から支柱４の前側
周面までの距離L₂が小さく、架台まわりが比較
的大きな床面積を占める割りには大きい試料を架
台上に置くことができないと云う欠点があつた。

目 的 本考案は、上記の実情に鑑み、架台上面を十分
広く使用し得るようにした顕微鏡用架台を提供す
ることを目的とする。

概 要 上記目的を達成するため、本考案の顕微鏡用架
台は、少なくとも照明光学系を内蔵すると共に横
方向に突出した突出部を有する架台と、該突出部
上に植設した支柱とを具備した顕微鏡用架台にお
いて、上記架台はステージを兼用し上記突出部に
光源ランプを内蔵すると共に、上記突出部に隣接
した架台の側面に、架台スタンド、試験管支持具
等の附属品を取り付ける複数のタツプ穴と電源コ
ンセントとを配設したことに特徴がある。

実施例 以下、図示した実施例に基づき本考案を具体的
に説明すれば、先ず第１図において、１１は後側
に後方に突出し且つ平面形状が方形の突出部１１
ａを又前側両隅部に前下りに傾斜したアームレス
ト部１１ｂ，１１ｂを有する中空の顕微鏡用架
台、１２は突出部１１ａ上に植設されていて顕微
鏡本体（第４図参照）を取付けるための支柱、１
３は突出部１１ａの背壁に設けられていて後述の
ランプソケツトに設けられた一対のガイドピンに
嵌合すべき一対のガイド穴１３ａ，１３ａとラン
プソケツトに設けられた一対のランプ接点ピンに
嵌合すべき一対の電源接点穴１３ｂ，１３ｂとを
有するランプソケツト取付け部、１４は突出部１
１ａに隣接した架台１１の側面すなわち突出部１
１ａより一段ひつこんだ側壁部分１１ｃに設けら
れていて架台１１に内蔵された電気回路（図示せ
ず）の電源をとるための附属品取付け手段として
のコンセント、１５はコンセント１４に着脱自在
に接続し得る電源ケーブル、１６は上記側壁部分
１１ｃ上に穿設されたいて各種の附属品を架台１
１に取付けるための複数の例えばタツプ穴の如き
取付け手段、１７は上記側壁部分１１ｃ及び突出
部１１ａの周壁部分に設けられた放熱用の複数の
通気穴、１８は架台１１上に設けられた試料ステ
ージ、１９はステージ１８上に試料を固定するた
めのクレンメルである。次に第２図において、２
０は多数の通気穴２０ａを有し且つランプソケツ
ト取付け部１３に整合する外形を有するランプソ
ケツト本体、２１は本体２０に固定されたランプ
台、２２はランプ台２１上に保持された光源ラン
プ、２３は光源ランプ２２の後方では本体２０に
取付けられていて光源ランプ２２の光を有効に試
料へ導くためのリフレクタ、２４はリフレクタ２
３の後方では本体２０に取付けられていて光源ラ
ンプ２２の光が直接外部に洩れるのを防止するた
めの遮光板、２５は本体２０に植設された前述の
一対のガイドピン（図面には一方のみが示されて
いる）、２６は本体２０に電気的に絶縁された状
態で取付けられていて光源ランプ２２のフイラメ
ント２２ａに接続された前述の一対のランプ接点
ピン（図面には一方のみが示されている）であ
る。この場合、フイラメント２２ａは図示の如く
光軸０′より距離ｘだけずれた位置に来るように
予め設計されていて、試料側から光源ランプ２２
を見た場合、直線状をなすフイランメント像がリ
フレクタ２３で反射せしめられて二本となり簡易
の面光源となるように構成されている。

なお、突出部１１ａは上方に突出して構成して
もよい。

本考案に係る顕微鏡架台は上記のように構成さ
れているから、ランプソケツトのガイドピン２５
とランプ接点ピン２６をランプソケツト取付け部
１３のガイド穴１３ａと電源接点穴１３ｂにそれ
ぞれ嵌入せしめれば、光源ランプ２２及びリフレ
クタ２３は突出部１１ａ内の所定位置に納めら
れ、ランプソケツト本体２０はランプソケツト取
付け部１３と整合して、光源ランプ２２は点灯可
能状態となる。かくして光源ランプ２２を点灯せ
しめれば、その主光線は光軸０に沿つて進み、ス
テージ１８上に置かれた試料を照明する。

考案の効果 上述の如く本考案によれば、ランプハウスが実
質上架台１１の突出部１１ａ内に収容された形と
なつてランプソケツトを架台に取付けた場合でも
従来装置における如く後方に電源コード用プラグ
が突出するようなことがなく突出部１１ａの背部
は極めてコンパクトな形態となり、光源ランプの
放熱は突出部からなされるから、光源ランプが架
台内に内蔵されたにも拘らず放熱効果は損われず
架台上面を十分広く使用し得る。又電源コード用
プラグやタツプ穴の如き各種の附属品取付け手段
は突出部１１ａに隣接した架台の側壁１１ｃ即ち
突出部１１ａよりも凹んだ側面に取付けられるよ
うになつている。従つて、ランプソケツト取付け
部に取付けられたランプソケツトや附属品取付け
手段を利用して取付けられた各種部材等が壁や突
起物にぶつかつて破損するような心配はなく、又
第３図に示す如き姿勢で検鏡を行うこともできて
顕微鏡の利用範囲を一層拡大することが出来る。
なお、第３図について若干の説明を付加すれば、
図中、２７は附属品取付け手段１６を利用して架
台側壁１１ｃに取付けられた架台スタンド、２８
は同様に取付けられた試験管立て、２９は試験管
立て２８によりステージ１８上に保持された試験
管である。

更に本案架台は光源ランプ２２を収容している
部分は表面積が大きく且つ放熱が有効に行われ得
るように構成されているから、架台内部が異常に
加熱されるようなことはなく安全である。また架
台上面は広く使うことができるから、大きな試料
も観察できるばかりか、各種の附属品や落射照明
を行う場合における照明装置等を試料に簡単に近
づけ得る等の利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る顕微鏡用架台の斜視図、
第２図はランプソケツトの拡大断面図、第３図は
本考案に係る顕微鏡用架台の第１図とは異なる使
用状態の一例を示す斜視図、第４図は従来構造の
架台を備えた顕微鏡装置の一例を示す側面図であ
る。 １１……架台、１１ａ……突出部、１２……支
柱、１３……ランプソケツト取付け部、１４，１
６……附属品取付け手段、２０……ランプソケツ
ト本体、２２……光源ランプ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 少なくとも照明光学系を内蔵すると共に横方向
   に突出した突出部を有する架台と、該突出部上に
   植設した支柱とを具備した顕微鏡用架台におい
   て、 上記架台はステージを兼用し上記突出部に光源
   ランプを内蔵すると共に、上記突出部に隣接した
   架台の側面に、架台スタンド、試験管支持具等の
   附属品を取り付ける複数のタツプ穴と電源コンセ
   ントとを配設したことを特徴とする顕微鏡用架
   台。