JPH059700A - 溶射複合膜形成方法 - Google Patents

溶射複合膜形成方法

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JPH059700A
JPH059700A JP3183117A JP18311791A JPH059700A JP H059700 A JPH059700 A JP H059700A JP 3183117 A JP3183117 A JP 3183117A JP 18311791 A JP18311791 A JP 18311791A JP H059700 A JPH059700 A JP H059700A
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thermal spray
sprayed
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Katsu Kodama
児玉  克
Hiroshi Notomi
啓 納富
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 全体として緻密な膜構造によって被溶射物は
腐食物とは遮断され腐食されることがなくなるととも
に、溶射剥離の発生もなく、更に耐摩耗性,断熱性も十
分備えている溶射複合膜を形成する。 【構成】 高周波誘導プラズマ中に溶射粉末材料を供給
し被溶射物1に溶射するにあたり、溶射粉末材料として
高周波誘導プラズマの熱量により蒸発する粒度分布をも
つ溶射粉末材料と高周波誘導プラズマの熱量により溶融
する粒度分布をもつ溶射粉末材料を同時に高周波プラズ
マ中に供給し、被溶射物表面1aへ超微粒子14と溶射
皮膜粒子13からなる溶射複合膜15を形成させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は溶射複合膜形成方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来のプラズマ溶射方法を図3模式図に
示すと、被溶射物21の表面21aに対向して溶射を行
うプラズマ溶射ガンは、冷却水通路22aによって冷却
されている陽極ノズル22と、同ノズル22の基部に絶
縁体24を介して固定されている陰極23とで構成され
るとともに、陽極ノズル22の前部に溶射粉末材料供給
口25が穿設されて材料供給ポート26が接続され、一
方後部には作動ガス供給口27が開口しており、更に陽
極ノズル22と陰極23の間には、直流電源28と高周
波発生器29が並列に接続されている。
【0003】しかして、プラズマ溶射を行うには、まず
作動ガスとしてArガスを作動ガス供給口27より陽極
ノズル22内に供給し、直流電源28をオンとして陽極
ノズル22と陰極23の間に無負荷電圧を与え、更に高
周波発生器29をオンとして陽極ノズル22と陰極23
の間にアーク放電を発生させると、直流電源28からの
電力により連続的なアークが発生し、作動ガスはプラズ
マガスとなり、陽極ノズル22から高温のプラズマジェ
ット30となって噴出する。すると、図示せざる材料供
給装置からArガスによって材料供給ポート26から溶
射粉末材料供給口25を通って陽極ノズル22内に供給
される溶射粉末材料は、プラズマジェット30によって
加熱加速され、高温高速の溶射粒子31となって被溶射
物表面21aに向かって飛んで行き、被溶射物表面21
aに衝突,付着し溶射皮膜を形成する。
【0004】しかしながら、このような方法による溶射
皮膜の形成状態は、図4断面図に示すように、飛行した
溶射粒子31が被溶射物表面21aに衝突して偏平状態
となり、それが堆積して溶射皮膜32が形成され、偏平
化した溶射粒子31の重なりにより粒子間境界に空隙3
3ができ、全体として多孔性の皮膜となる。従ってこの
ような溶射皮膜32は、耐摩耗性,断熱性にすぐれてい
ても、耐食膜として適用した場合、腐食物が多孔性膜内
へ浸透し被溶射物21母材を腐食させる原因となる。ま
た粒子間境界に空隙33が存在することによって粒子間
の接触部が少なくてその密着力が小さく、空隙33から
剥離が始まり周辺の健全部へ剥離が伝播してしまうおそ
れがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
事情に鑑みて提案されたもので、全体として緻密な膜構
造によって被溶射物は腐食物とは遮断され腐食されるこ
とがなくなるとともに、溶射剥離の発生もなく、更に耐
摩耗性,断熱性も十分備えている溶射複合膜形成方法を
提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】そのために本発明は、高
周波誘導プラズマ中に溶射粉末材料を供給し被溶射物に
溶射するにあたり、上記溶射粉末材料として上記高周波
誘導プラズマの熱量により蒸発する粒度分布をもつ溶射
粉末材料と上記高周波誘導プラズマの熱量により溶融す
る粒度分布をもつ溶射粉末材料とを同時に上記高周波プ
ラズマ中に供給し、被溶射物表面へ超微粒子と溶射皮膜
粒子からなる溶射複合膜を形成させることを特徴とす
る。
【0007】
【作用】本発明溶射複合膜形成方法においては、高周波
誘導プラズマの熱量により蒸発した溶射粉末材料が被溶
射物近傍では冷却され超微粒子を形成するとともに、高
周波誘導プラズマの熱量により溶融した溶射粉末材料が
相互間に空隙を存して溶射皮膜粒子を形成し、この際溶
射皮膜粒子間境界の空隙には超微粒子が堆積し、全体と
して緻密な膜構造の複合膜となる。この複合膜により腐
食物は被溶射物と遮断され、被溶射物は腐食によって損
傷することなく、溶射剥離を引き起こすこともない。更
にこの複合膜は従来の溶射皮膜と同様に耐摩耗性,断熱
性も備えている。
【0008】
【実施例】本発明溶射複合膜形成方法の一実施例を図面
について説明すると、図1は本発明方法の実施要領を示
す縦断面図、図2は同上方法による溶射複合膜の断面図
である。
【0009】図1において、被溶射物1は雰囲気制御チ
ャンバー2の中に収容され、同チャンバー2の側方に排
気口3が設けられ図示せざる排気装置に接続されてい
る。この雰囲気制御チャンバー2の上端中央開口部に、
例えば石英ガス管製で上端閉塞の適宜直径の絶縁円筒4
が乗載されており、その外周に同軸的に、例えば水冷銅
管製の印加コイル5が巻装されるとともに、例えば最大
出力80kW,周波数4MHzの高周波発振機6と接続
されている。
【0010】また絶縁円筒4の閉塞端の周縁部に高周波
誘導プラズマ7となる作動ガスが導入される作動ガス導
入孔8が設けられるとともに、同閉塞端の中央部に、高
周波誘導プラズマ7により溶融され溶射粉末粒子9とな
る溶射粉末材料が供給される溶射粉末材料供給ノズル1
0が設けられている。更にこの溶射粉末材料供給ノズル
10には、高周波誘導プラズマ7の熱量により蒸発する
粒度分布,例えば10〜40μmの粒度をもつ溶射粉末
材料を入れた材料供給装置Aと、高周波誘導プラズマ7
の熱量により溶融する粒度分布,例えば80〜100μ
mの粒度をもつ溶射粉末材料を入れた材料供給装置Bと
が接続されている。
【0011】このような装置構成において、まず排気口
3から図示せざる排気装置により雰囲気制御チャンバー
2内を真空引きし、数Torrの真空度まで排気する。これ
は形成される溶射複合膜中に大気中のガスが不純物とし
て混入しないようにするためである。続いて作動ガス導
入孔8より、Ar:40 l/min,H2 :5 l/min混合の
作動ガスを絶縁円筒4内へ導入しながら、高周波発振機
6から印加コイル5に高周波電流を流す。すると絶縁円
筒4内には交番磁場が発生し、その中を流れる作動ガス
は励起され高周波誘導プラズマ7となる。
【0012】その後、排気装置の排気量を調整し、雰囲
気制御チャンバー2内の圧力を大気圧又は僅かに減圧し
た状態(約500Torr〜大気圧)に保ち、これと同時に
高周波発振機6の出力を設定出力60kWに調整する。
【0013】そこで、材料供給装置A,Bの粒度10〜
40μmのAl2O3 の溶射粉末材料と粒度80〜100μ
mのAl2O3 の溶射粉末材料とを同時に、それぞれ5〜1
0g/min の供給量で、5 l/minArのキャリアガスと
ともに溶射粉末材料供給ノズル10から高周波誘導プラ
ズマ7内へ供給する。
【0014】すると、粒度10〜40μmの溶射粉末粒
子は粒径が小さいため高周波誘導プラズマ7によって急
激に加熱され、上記設定出力における高周波誘導プラズ
マ7の熱量により蒸発する。一方粒度80〜100μm
の溶射粉末粒子は粒径が大きいため設定出力における高
周波誘導プラズマの熱量では、加熱されても溶融するだ
けで蒸発するには至らない。従って高周波誘導プラズマ
7内には溶融した溶射粉末粒子9と分子レベルの蒸発物
が存在する。
【0015】そして、溶融した溶射粉末粒子9は高周波
誘導プラズマ7の流れに乗って被溶射物1に達し、図2
に示すように、被溶射物表面1aに溶射皮膜粒子13と
して堆積する。これと同時に蒸発物は被溶射物1に近づ
くにつれ冷却されて超微粒子14を形成しながら、被溶
射物表面1aに付着した溶射皮膜粒子13の粒子間境界
に堆積する。これによって、図2に示すように、溶射皮
膜粒子13と超微粒子14とからなる溶射複合膜15が
形成される。
【0016】かくして、被溶射物表面1aに形成された
溶射複合膜15においては、溶射皮膜粒子13の粒子間
境界に超微粒子14が堆積して全体として緻密な膜構造
を呈するので、腐食物は溶射複合膜15によって被溶射
物1とは遮断されるため、被溶射物表面1aが腐食され
なくなるとともに、緻密な溶射複合膜15が被溶射物表
面1aに密着しているので、溶射剥離が生ずることはな
い。また溶射複合膜15は従来と同様な耐摩耗性,断熱
性も兼ね備えている。
【0017】
【発明の効果】要するに本発明によれば、高周波誘導プ
ラズマ中に溶射粉末材料を供給し被溶射物に溶射するに
あたり、上記溶射粉末材料として上記高周波誘導プラズ
マの熱量により蒸発する粒度分布をもつ溶射粉末材料と
上記高周波誘導プラズマの熱量により溶融する粒度分布
をもつ溶射粉末材料とを同時に上記高周波プラズマ中に
供給し、被溶射物表面へ超微粒子と溶射皮膜粒子からな
る溶射複合膜を形成させることにより、全体として緻密
な膜構造によって被溶射物は腐食物とは遮断され腐食さ
れることがなくなるとともに、溶射剥離の発生もなく、
更に耐摩耗性,断熱性も十分備えている溶射複合膜形成
方法を得るから、本発明は産業上極めて有益なものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明溶射複合膜形成方法の一実施例における
実施要領を示す縦断面図である。
【図2】同上方法における溶射複合膜の断面図である。
【図3】従来のプラズマ溶射方法を示す模式図である。
【図4】同上方法における溶射皮膜の断面図である。
【符号の説明】
1 被溶射物 1a 被溶射物表面 2 雰囲気制御チャンバー 3 排気口 4 絶縁円筒 5 印加コイル 6 高周波発振機 7 高周波誘導プラズマ 8 作動ガス導入孔 9 溶射粉末粒子 10 溶射粉末材料供給ノズル 11 材料供給装置A 12 材料供給装置B 13 溶射皮膜粒子 14 超微粒子 15 溶射複合膜

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 高周波誘導プラズマ中に溶射粉末材料を
    供給し被溶射物に溶射するにあたり、上記溶射粉末材料
    として上記高周波誘導プラズマの熱量により蒸発する粒
    度分布をもつ溶射粉末材料と上記高周波誘導プラズマの
    熱量により溶融する粒度分布をもつ溶射粉末材料とを同
    時に上記高周波プラズマ中に供給し、被溶射物表面へ超
    微粒子と溶射皮膜粒子からなる溶射複合膜を形成させる
    ことを特徴とする溶射複合膜形成方法。
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