JPH0596630A - 光学的造形法 - Google Patents

光学的造形法

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JPH0596630A
JPH0596630A JP25922291A JP25922291A JPH0596630A JP H0596630 A JPH0596630 A JP H0596630A JP 25922291 A JP25922291 A JP 25922291A JP 25922291 A JP25922291 A JP 25922291A JP H0596630 A JPH0596630 A JP H0596630A
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JP
Japan
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resin composition
photocurable resin
photocuring
resin composite
organic substance
Prior art date
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Pending
Application number
JP25922291A
Other languages
English (en)
Inventor
Takahisa Michihashi
孝久 道端
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
ICI Japan Ltd
Original Assignee
ICI Japan Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 光硬化性樹脂組成物を硬化する際、硬化物と
の離型性が良好で、かつ酸素による光重合阻害を防止す
ることができる光学的造形法を提供すること。 【構成】 光硬化性樹脂組成物に活性光線を照射し、該
活性光線の照射された部分を硬化させ、硬化薄膜を生成
積層する工程を有する光学的造形法において、該光硬化
性樹脂組成物の上部表面を該光硬化性樹脂組成物と相分
離を生じ、かつ低密度の流動性有機物によって覆い、該
有機物の層を通して光硬化を行うことを特徴とする光学
的造形法。 【効果】 光硬化性樹脂組成物の硬化物の離型が良好
で、かつ酸素による光重合阻害を防止して該樹脂組成物
を十分に光硬化できる。更に、硬化時間を短縮でき、し
かも硬化成形物の機械的諸特性を安定、向上することが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光硬化による三次元物
体の成形に関し、酸素による重合阻害を防止し、かつ硬
化物との離型性が良好な流動性の有機物の層を有する光
学的造形法に関する。
【0002】
【従来の技術】光硬化により三次元物体を成形する方法
としては、容器に光硬化性樹脂組成物を貯め、上方より
レーザ等の活性光線を照射する方法が用いられている。
該方法においては、光硬化性樹脂組成物の表面が空気と
接しているため光重合の際、酸素による重合阻害を受
け、硬化が不十分となる場合があった。
【0003】このため、窒素ガス等の不活性気体を用い
て、成形環境中の空気を置換し、酸素による重合阻害を
防止することが考えられるが、そのためには成形装置を
箱等の容器で覆い不活性ガスで置換しなければならず、
置換のために時間がかかり、また装置が複雑となり、操
作が繁雑になるとともに、装置の改良及び運転に費用が
かかるものである。
【0004】したがって、このような現象を防止する目
的で、容器に貯えられた光硬化性樹脂組成物表面にフィ
ルムを張ったり、またはガラス等の光透過性の良い材質
とする容器を使用し容器の下方より光照射する等の方法
が取られてきた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、フィルムやガ
ラス等により酸素による重合阻害を防止する場合、硬化
物とこれら基材との離型性が不十分となり、また、容器
の下方から光照射を行った場合、硬化物と容器との離型
性が不十分となり、光硬化した成形物を取り出すことが
困難となる場合が多かった。
【0006】このため、これら基材の表面に無機物を蒸
着したり、離型剤等をコートしたりして離型性を改良す
ることができる場合もあったが、このようなコーティン
グは光の透過率を減少させるため、レーザ等の光照射の
際問題になる場合があった。またこのようなコーティン
グを施した場合でも、十分な離型性が得られない場合が
多かった。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記のよ
うな課題を解決すべく種々研究した結果、光硬化性樹脂
組成物と相分離を生じかつ密度が異なる流動性の有機物
が、問題解決に極めて有効であることを見出し本発明を
完成した。
【0008】即ち、本発明は、光硬化性樹脂組成物の上
部表面を、該光硬化性樹脂組成物に相溶せず、かつ低密
度の流動性有機物によって覆い、該有機物の層を通して
光硬化を行うことにより上述した問題点を解決するもの
である。
【0009】本発明における光硬化性樹脂組成物とは、
光ラジカル重合開始剤と該開始剤の作用により付加重合
して硬化し、不溶化をもたらすような不飽和二重結合を
有する単量体または重合体、及び/または光カチオン重
合開始剤と該開始剤の作用により付加重合して硬化する
環状エーテル、ラクトン、ラクタム、カーボネート等の
カチオン重合能を有する単量体または重合体を必須成分
とするが、必要に応じて熱重合防止剤、可塑剤、着色
剤、各種充填剤、消泡剤、接着促進剤等と併用しても良
い。
【0010】本発明における光硬化性樹脂組成物に相溶
しない流動性の有機物とは、融点が室温以下であり、か
つその極性が該光硬化性樹脂組成物の極性と比較して著
しく差がある有機物を用いれば良く、著しく極性が異な
ることにより、これら2種の有機物の液体間に相分離を
生じさせる。
【0011】この場合、勿論用いる有機物が該光硬化性
樹脂組成物に全く不溶であることが望ましいが、これに
該当するものを見いだすことは非常に難しい。特に、昇
温により、これら2種の有機物の液体の相溶性は増し、
該有機物の一部が光硬化性樹脂組成物中に溶解する場合
が一般的である。こうした場合においても、目的とする
硬化物について、実用上の問題が生じない範囲でかかる
相分離性の液体を使用することが可能である。
【0012】また、室温において長時間変化することな
く使用でき、臭気を最小限に押さえることが好ましいの
で、高沸点でかつ、熱、酸等に対して安定で、安全なも
のが好ましい。
【0013】通常、光硬化性樹脂組成物の密度は1.1
から1.2の付近であるので、これより密度が小さく、
かつ極性も小さい該光硬化性樹脂組成物の表面上に層を
生成する有機物としては、長鎖炭化水素、例えば流動パ
ラフィン、各種の油脂を挙げることができる。シリコー
ン系油もまた使用可能である。
【0014】同様に、密度が小さく、かつ極性が大きい
該光硬化性樹脂組成物の表面上に層を生成する有機物と
しては、含窒素系化合物等を挙げることができる。
【0015】
【実施例】以下に、本発明の実施例を示すが、本発明は
これらに限定されるものではない。なお、実施例中
「部」とあるのは重量部を意味する。
【0016】実施例1 2,2−ビス〔4−(アクリロキシジエトキシ)フェニ
ル〕プロパン96部、カンファーキノン2部、N−ジエ
チルアミノエチルメタクリレート2部からなる光硬化性
樹脂組成物をガラスシャーレに注ぎ、次いで、流動パラ
フィンを徐々に注いで、該光硬化性樹脂組成物の上部表
面に約0.5cmの流動パラフィンの層を生成した。そ
の後、シャーレ上方よりアルゴンレーザ(出力20mw
/cm2)を10秒間照射し、該光硬化性樹脂組成物を
硬化させた。
【0017】流動パラフィンと光硬化性樹脂組成物の2
層の界面に生じた硬化物をピンセットで取り出した。
【0018】得られた硬化物は十分硬化していて、流動
パラフィンと接した面においては、十分な硬化のため光
沢を有していた。また、流動パラフィンと硬化物との離
型性は良好であった。
【0019】実施例2 実施例1と同様にして、流動パラフィンに置き換えて東
レダウコーニングシリコーン社製のシリコーンオイルを
用いて、光硬化性樹脂組成物の上方から光照射して硬化
を行った。
【0020】得られた硬化物は十分硬化していて、シリ
コーンオイルと接した面においては、十分な硬化のため
光沢を有していた。シリコーンオイルと硬化物との離型
性は良好であった。
【0021】比較例1 流動パラフィンを用いないで、実施例1と同様にして、
光硬化性樹脂組成物の上方から光照射して硬化を行っ
た。
【0022】得られた硬化物は、光硬化性樹脂組成物の
表面が空気と接していたため酸素による重合阻害が認め
られ、十分硬化していず、べとつきがあった。照射時間
を更に延長し、2分間及び5分間とした場合において
も、べとつきはなくならなかった。
【0023】比較例2 流動パラフィンを用いないで、実施例1と同様にして、
光硬化性樹脂組成物の表面に、インペリアル ケミカル
インダストリーズ社製のポリエステルフィルムを覆
い、上方から光照射して硬化を行った。
【0024】得られた硬化物は、ポリエステルフィルム
に接着していた。硬化物を離型した後、観察したとこ
ろ、ポリエステルフィルムと接した面においては、十分
な硬化のため光沢を有していた。
【0025】比較例3 流動パラフィンを用いないで、実施例1と同様にして、
光硬化性樹脂組成物をガラスシャーレに貯め、下方から
光照射して硬化を行った。
【0026】得られた硬化物はガラス底面に接着してい
て、離型する際、一部が破損しガラスシャーレ面に残っ
た。
【0027】比較例4 流動パラフィンを用いないで、実施例1と同様にして、
光硬化性樹脂組成物10gをガラスシャーレに満たし、
図1に示す密閉容器内部に置いた。次いで、不活性ガス
導入口より窒素ガスを流入させ、表1に示す一定時間経
過後、実施例1と同様に光照射を行い、窒素ガス置換時
間に対する硬化物の状態を観察した。
【0028】結果は、表1に示しているが、十分な硬化
を得るためには5分間を要し、また光照射の操作や試料
の取り扱いは、本発明の方法に比較して繁雑なものであ
った。
【0029】
【0030】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、光硬
化性樹脂組成物と非相溶性でしかも低密度の流動性有機
物を用いることにより、光硬化性樹脂組成物の硬化物と
の離型性が良好で、かつ酸素による光重合阻害を防止
し、光硬化性樹脂組成物を十分に光硬化できる造形法が
得られた。更に、硬化時間の短縮と共に、得られた硬化
成形物の機械的諸特性を安定させ、向上させることがで
きた。
【図面の簡単な説明】
【図1】比較例4で用いられた不活性ガス置換容器の概
略図である。図中符号1は密閉容器の箱、2はガラス
板、3は不活性ガス導入口、4は排気口、5はガラスシ
ャーレ(光硬化性樹脂組成物容器)である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光硬化性樹脂組成物に活性光線を照射
    し、該活性光線の照射された部分を硬化させ、硬化薄膜
    を生成積層する工程を有する光学的造形法において、該
    光硬化性樹脂組成物の上部表面を該光硬化性樹脂組成物
    と相分離を生じ、かつ低密度の流動性有機物によって覆
    い、該有機物の層を通して光硬化を行うことを特徴とす
    る光学的造形法。
JP25922291A 1991-10-07 1991-10-07 光学的造形法 Pending JPH0596630A (ja)

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JP25922291A JPH0596630A (ja) 1991-10-07 1991-10-07 光学的造形法

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7919140B2 (en) * 2007-02-05 2011-04-05 Nitto Denko Corporation Process for producing pressure-sensitive adhesive layer
WO2017164642A3 (ko) * 2016-03-22 2018-08-02 이병극 광경화식 3d 성형장치
KR20200092482A (ko) * 2019-01-09 2020-08-04 (주)링크솔루션 레진 사용량 절감을 위한 플로팅 용액을 포함하는 sla 3d 프린터

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WO2017164642A3 (ko) * 2016-03-22 2018-08-02 이병극 광경화식 3d 성형장치
KR20200092482A (ko) * 2019-01-09 2020-08-04 (주)링크솔루션 레진 사용량 절감을 위한 플로팅 용액을 포함하는 sla 3d 프린터

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