JPH05965Y2

JPH05965Y2 -

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Publication number: JPH05965Y2
Application number: JP1985076937U
Authority: JP
Priority date: 1985-05-23
Filing date: 1985-05-23
Publication date: 1993-01-12
Anticipated expiration: 2000-05-23
Also published as: JPS61193503U

Description

【考案の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本考案は、例えばVTR（ビデオテープレコー
ダ）に使用される回転ヘツド装置に関する。

〔考案の概要〕

本考案は、回転ヘツド装置に関し、回転トラン
スに対する信号の入出力経路に、複数の信号を夫
夫通す複数の信号路パターンと、この複数の信号
路パターンの夫々の間に配されたアースパターン
とを有してなるフレキシブル基板を用いることに
より、生産性、信頼性の向上、コストダウン等を
図るものである。

〔従来の技術〕

第４図は回転ヘツド装置の一例を示すものであ
り、説明の便のため下側から見た図である。同図
において、１は固定のドラム、２は回転軸であ
り、図面の簡単のため回転ヘツド等は省略してい
る。また、３は中継基板、４〜７は信号経路を構
成する低容量多芯シールド線、８，９はコネクタ
である。信号経路に低容量多芯シールド線４〜７
を使用するのは、回転磁気ヘツドからの再生出力
が小であり、プランジヤ、モーター等からのノイ
ズを拾わないようにするためと、各シールド線４
〜７を通る信号が互いに影響されないようにする
ためである。

また、第４図例は、４つの回転磁気ヘツドを有
するものであり、１０ａ，１０ｂ、１１ａ，１１
ｂ、１２ａ，１２ｂ及び１３ａ，１３ｂは、夫々
の回転磁気ヘツドに対する信号の授受のための回
転トランスの固定側のコイルに接続された端子で
ある。これら端子１０ａ，１０ｂ〜１３ａ，１３
ｂは、中継基板３の所定配線パターンに半田付け
される。そして、端子１０ａ，１０ｂ〜１３ａ，
１３ｂは中継基板３及びシールド線４〜７を介し
てコネクタ８，９に接続され、このコネクタ８，
９が増幅器（図示せず）に接続され、回転磁気ヘ
ツドに対する信号の授受が行なわれる。

この場合、第５図に示すように、中継基板３、
低容量多芯シールド線４〜７、コネクタ８，９の
部分が組立てられた後に、ドラム１上に中継基板
３が嵌め込まれてビス１４によつて固定され、半
田付けがなされる。

〔考案が解決しようとする問題点〕

この第４図例によれば、中継基板３、シールド
線４〜７等の部材が必要である。また、シールド
線４〜７を中継基板３、コネクタ８，９に接続す
るための半田揚げ（線の先を固める）、ピン圧着、
コネクタ挿入等の加工が必要であり、また、各シ
ールド線４〜７が長いときには、結束することが
必要である。また、中継基板３のビス止めが必要
である。また、シールド線４〜７をセツト内でひ
き回すとき、必要部分、例えば可動部近傍におい
て結束が必要である。さらに、シールド線４〜７
をセツト内でひき回すとき、そのひき回しによつ
ては特性がバラツク欠点がある。

このように、第４図例によれば、製造工数が多
く、そのため生産性、信頼性がよくなく、コスト
ダウンも困難であつた。また、特性のバラツキも
大きいものであつた。

本考案は斯る点に鑑み、生産性、信頼性の向
上、コストダウン、特性のバラツキ軽減等を図る
ものである。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案は上述問題点を解決するため、回転トラ
ンスに対する信号の入出力経路にフレキシブル基
板１５を用いる。そして、フレキシブル基板１５
は、複数信号を夫々通す複数の信号路パターン１
７ａ，１７ｂ〜２０ａ，２０ｂの夫々の間にアー
スパターン２１を有してなるものとする。そして
さらにこの信号経路用のフレキシブル基板１５
に、これと略同じ形状を有し全面にアースパター
ンが形成されたシールド用フレキシブル基板１６
を重ねて用いる。

〔作用〕

回転トランスに対する信号の入出力経路にフレ
キシブル基板１５を用いるものであり、このフレ
キシブル基板１５が従来の中継基板、シールド線
の代りとなり、生産工程が少なくなり、したがつ
て、生産性が上ると共に信頼性が高まり、コスト
ダウンが図られる。また、入出力経路にフレキシ
ブル基板１５を用いるものであり、セツト内のひ
き回しが一定化され、特性のバラツキが軽減され
る。また、信号路パターンの夫々の間にアースパ
ターンを有してなるものであり、信号間のクロス
トークが防止される。そしてこの信号経路用のフ
レキシブル基板１５の一面側にシールド用のフレ
キシブル基板１６が配されていることにより、プ
ランジヤ、モータ等からのノイズの影響を受ける
ことはなくなる。

〔実施例〕

以下、第１図を参照しながら本考案の一実施例
について説明しよう。この第１図において、第４
図と対応する部分には同一符号を付し、その詳細
説明は省略する。

同図において、１５は信号経路用のフレキシブ
ル基板であり、１６はシールド用のフレキシブル
基板であり、重ねて配される。基板１５は、第２
図に示すように複数の信号を夫々通す信号路パタ
ーン１７ａ，１７ｂ、１８ａ，１８ｂ、１９ａ，
１９ｂ及び２０ａ，２０ｂと、これらの間に配さ
れたアースパターン２１とを有するものである。
また、基板１６は、図示せずも、全面アースパタ
ーンとされたものである。

回転トランスの固定側コイルに接続された端子
１０ａ，１０ｂ、１１ａ，１１ｂ、１２ａ，１２
ｂ及び１３ａ，１３ｂは、夫々基板１５の信号路
パターン１７ａ，１７ｂ、１８ａ，１８ｂ、１９
ａ，１９ｂ及び２０ａ，２０ｂに半田付けされ
る。尚、図示せずも基板１５のドラム１側とは逆
側の端部は増幅器基板に半田付けされるか、ある
いはコネクタを介して増幅器に接続され、回転磁
気ヘツドに対する信号の授受が行なわれる。

この場合、第３図に示すように、基板１５がド
ラム１上に嵌め込まれる。例えば基板１５のドラ
ム１側の面には接着剤（図示せず）が塗布されて
おり、基板１５はドラム１上に接着固定される。
そして、端子１０ａ，１０ｂ〜１３ａ，１３ｂの
半田付けがなされる。次に、基板１６がドラム１
上に基板１５と重なるように嵌め込まれる。これ
もまた、例えば接着固定される。尚、ビス１４′
は固定のためでなく、主にアースパターンの接続
のために用いられている。したがつて、ビス１
４′を用いずに、アースパターンを半田付けで接
続するようにしてもよい。

本例は以上のように構成され、回転トランスに
対する信号の入出力経路にフレキシブル基板１
５，１６を用いるものであり、従来のように中継
基板３、シールド線４〜７のように複数の部材の
製造、半田付け等による組立が不要となり生産工
程が大幅に少なくなる。したがつて、生産性が上
がると共に信頼性が高まり、コストダウンが図ら
れる。尚、フレキシブル基板１５のパターンのフ
アイン化（細線化）製造が可能であり、パターン
のフアイン化によりストレーキヤパシテイは従来
のシールド線並あるいはそれ以下とすることがで
き、問題はない。

また、入出力経路にフレキシブル基板１５，１
６を用いるものであり、セツト内のひき回しが一
定化されるので、特性のバラツキが軽減される。

また、フレキシブル基板１５は信号路パターン
１７ａ，１７ｂ〜２０ａ，２０ｂの夫々の間にア
ースパターン２１を有してなるものであり、信号
間のクロストークが良好に防止される。

また、入出力経路にフレキシブル基板１５，１
６を用いるものであり、セツト内の空間が有効に
使用され、例えばVTRの薄型化、小型化に有利
である。

また、上述実施例においては、信号経路用の基
板１５とシールド用の基板１６とは片面基板方式
で構成されるものであるが、これら基板１５，１
６を両面基板方式で一体化することも可能であ
る。また、上述実施例においては、信号経路用の
基板１５の一面側にのみシールド用の基板１６を
配したものであるが、必要に応じて他面側にも配
することができる。

〔考案の効果〕

以上述べた本考案によれば、回転トランスに対
する信号の入出力経路にフレキシブル基板を用い
るので、従来のシールド線を用いるものに比べ、
生産工程が少なくなり、生産性が上ると共に信頼
性が高まり、コストダウンが図られる。また、入
出力経路にフレキシブル基板を用いるので、セツ
ト内のひき回しが一定化され、特性のバラツキが
軽減される。また、フレキシブル基板は信号路パ
ターンの夫々の間にアースパターンを有してなる
ものであり、信号間のクロストークが有効に防止
される。また、信号経路用のフレキシブル基板の
一面側にシールド用のフレキシブル基板を配する
ことによつて、プランジヤ、モータ等からのノイ
ズの影響を受けなくなる。また、入出力経路にフ
レキシブル基板を用いるので、セツト内の空間
が、シールド線を用いるものに比べ有効に使用さ
れ、例えばVTRの薄型化、小型化に有利である。
特に、ヘツド数の多いものに適用して好適であ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す構成図、第２
図は信号経路用フレキシブル基板の平面図、第３
図は第１図例の分解斜視図、第４図は従来例の構
成図、第５図はその分解斜視図である。１５は信号経路用フレキシブル基板、１６はシ
ールド用フレキシブル基板、１７ａ，１７ｂ〜２
０ａ，２０ｂは信号路パターン、２１はアースパ
ターンである。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】回転ヘツド装置の回転トランスに対する信号の
入出力経路に、複数の信号を夫々通す複数の信号路パターン
と、この複数の信号路パターンの夫々の間に配さ
れたアースパターンとを有してなる信号経路用フ
レキシブル基板と、略該信号経路用フレキシブル基板と同じ形状を
有する全面アースパターンが形成されたシールド
用フレキシブル基板とを重ねて用いることを特徴
とする回転ヘツド装置。