JPH0595490U - 洗濯機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 機枠上部に設けられた上面板への電装部品の
装着が容易で、またその電装部品に洗濯時に跳ねる水が
かかりにくい洗濯機を提供すること。 【構成】 本考案は、機枠の上部に設けられ、洗濯槽へ
の投入口を有する上面板７の表面に、その前部及び後部
の上部が開口する第１及び第２の電装部品収納室８及び
１０と、第１及び第２の電装部品収納室を側部で連通さ
せる溝部１８，１７とを形成し、各収納室の開口部及び
溝部を、それぞれ、前カバー２１、後カバー２４及び溝
カバー２７，２８で覆った洗濯機であって、溝カバーの
両端部に上方に突出するリブ２９ｂを垂設し、溝カバー
の両端部を前及び後カバーで押さえると共に、リブを前
及び後カバーの内側面に当接させたことを特徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、洗濯機に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来から、例えば実開平２−３２７９１号公報（Ｄ０６Ｆ３９／１２）に示さ れているように、洗濯槽を内設した機枠の上部に設けた上面板の前部に、操作基 板を内装した操作パネルをネジにて固着し、操作基板が故障したときには、この パネルのみを取り外して簡単に部品等を交換できるようにした洗濯機がある。

【０００３】 この洗濯機においては、上面板の後部に配置された電磁給水弁、電源スイッチ 等の電装部品と前記操作基板とを接続するためのリード線を上面板の裏側から通 している。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

従来例にあっては、組立の際、操作パネルの取り付けは上面板の表側から行う のに対し、後部の電装部品との接続作業は、リード線を上面板の裏側から通すた めに上面板を裏返して行わなければならず、作業性が悪くなってしまう。

【０００５】 また、洗濯槽から跳ねる水やお湯使用時の蒸気が付着することによってリード 線が腐食しないように、リード線を保護チューブなどで覆う必要があったり、前 記操作パネルにおいては、リード線の挿入箇所から前述したような水や蒸気が侵 入して操作基板の故障の原因となってしまわないよう、挿入箇所を厳重に水封す る必要があった。

【０００６】 本考案は、洗濯機の改良に関し、かかる問題点を解消するものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】 本考案は、洗濯槽を内設した機枠と、この機枠の上部に設けられ、その中央に 洗濯物の前記洗濯槽への投入口を有する上面板とを備え、前記上面板には、前部 及び後部に上部が開口する第１及び第２の電装部品収納室と、これら第１及び第 ２の電装部品収納室を側部で連通させる溝部とをその表面に形成し、前記各収納 室の開口部及び溝部を、それぞれ前カバー、後カバー及び溝カバーで覆った洗濯 機であって、前記溝カバーの両端部に上方に突出するリブを垂設し、溝カバーの 両端部を前記前及び後カバーで押さえると共に、前記リブを前及び後カバーの内 側面に当接させたことを特徴とする。

【０００８】

【作用】

第１の電装部品収納室に操作基板等の電装部品を、第２の電装部品収納室に電 源スイッチ等の電装部品をそれぞれ配置し、両収納室の電装部品を溝部を通した リード線にて接続した後、前記各収納室及び溝部に、それぞれ、前カバー、後カ バー及び溝カバーを取り付けるようにしたので、電装部品の取り付け及び接続作 業を全て上面板の表側から行うことができる。

【０００９】 また、溝カバーを、その両端部を前及び後カバーで押さえると共に、上方に突 出するよう垂設したリブを前及び後カバーの内側面に当接させるようにして、固 定しているので、上面板の表面にかかった水が前記前及び後カバーと溝カバーと の接合部分から浸入しようとしても、前記リブに妨害されて前記電装部品収納室 内にまで到達しにくくなる。

【００１０】

【実施例】

本考案の実施例を各図面に基づいて説明する。

【００１１】 図４において、１は本発明の洗濯機であり、２はその機枠で、内部には外槽（ 図示せず）が設けられている。３はこの外槽内に回転自在に支承された脱水兼洗 濯槽で、底部には槽３内を撹拌するための回転翼（図示せず）が配設されている 。４は前記機枠２の上部に取り付けられた樹脂製の上部外装体で、その中央に洗 濯物の前記洗濯槽３への投入口５を有する。６はこの上部外装体４に取り付けら れ、前記投入口５を覆う上蓋である。

【００１２】 さて、前記上部外装体４について図１ないし図３に従って詳細に説明する。 ７は上部外装体４のベースとなる上面板で、中央に前記投入口５を設けた上面 視正方形に形成している。８はこの上面板７の前部に形成された第１の電装部品 収納室（以下第１室という）で、操作キー回路、表示回路及びマイコン等からな る制御回路が一体に実装された操作基板９が配置されている。１０は前記上面板 ７の後部に形成された第２の電装部品収納室（以下第２室という）で、電源スイ ッチ１１、電磁給水弁１２、上蓋の開口を検知する上蓋安全スイッチ１３等の電 装部品が配置されている。また、前記第１室及び第２室の両端部には、それぞれ 止めネジを通す貫通孔１４，１５が設けられている。

【００１３】 １６及び１７は前記第１室及び第２室を連通する溝部たる側室である。１８は これらの側室１６，１７内に格子状に垂設された補強リブで、上面板７の強度を 向上させる。一方の側室１６内の横方向に設けられた全ての補強リブ１８ａには 凹部１９が形成されている（図３参照）。

【００１４】 前記第２室１０内の電源スイッチ１１等の電装部品はリード線２０にて前記第 １室８内の操作基板９に接続されており、前記リード線２０は側室１６の前記凹 部１９を通される。

【００１５】 ２１は前記第１室８を覆う箱形の前カバーで、前記操作基板９との対応位置に は操作／表示パネル２２が取り付けらており、その両端部の貫通孔１４との対応 位置には取付孔２３が設けられている。２４は前記第２室１０を覆う箱形の後カ バーで、前記電磁給水弁１２の接続口を挿通させるための挿通孔２５及び前記電 源スイッチ１１を挿通させるためのスイッチ孔２６が設けられている。また、こ の後カバー２４の後部両コーナーにも取付孔２３が設けられている。

【００１６】 ２７及び２８は前記側室１６，１７を覆う溝カバーたる箱形の側部カバーであ り、２９はこれら側部カバー２７，２８の両端に形成されたＬ形状の突起片で、 側室１６，１７を覆ったときにそれぞれの側室の両端部３０にはめ込まれる嵌合 部２９ａと、この嵌合部２９ａ外端の上方に突出するリブ２９ｂとからなる。

【００１７】 上部外装体を組み立てる場合、まず、第１室８に操作基板９を、第２室１０に 前記各種電装部品を配置し、これらをリード線２０にて接続する。次に、側室１ ６，１７にそれぞれ側部カバー２７，２８を取り付ける。このとき、その両端の 突起片２９の嵌合部２９ａが側室１６，１７の両端部３０にはめ込まれるので側 部カバー２７，２８は左右方向には動かなくなる。最後に、第１室８及び第２室 １０にそれぞれ前カバー２１及び後カバー２４を取り付ける。このとき、両側部 カバーの前後の側面３１と突起片２９のリブ２９ｂとの間には、前カバー２１及 び後カバー２４の側面部３２が接合し、嵌合部２９ａの上面が側面部３２によっ て押さえられる。これによって、側部カバー２７及び２８は、前後及び上下、即 ち全ての方向に動くことのないようしっかりと固定される（図２参照）。

【００１８】 こうして、電装部品を搭載し、全てのカバーを取り付けた上部外装体４を、止 めネジ３３にて、前カバー２１及び後カバー２４と上面板７とを共に機枠２の取 付部３４に固定するようにして、機枠２の上部に取り付ける。

【００１９】 以上、本実施例の洗濯機の構成によれば、上部外装体４に収納される電装部品 の取り付け及び接続作業を全てその表側（上方）から行うことができるので、作 業がしやすくなり、組立時間の短縮を図ることができる。

【００２０】 また、電装部品を連結しているリード線２０に洗濯槽３から跳ねる水やお湯使 用時の蒸気が付着することがなくなるので、リード線２０を保護チューブなどで 覆う必要がなくなる。

【００２１】 更に、上部外装体４の表面にかかった水が、前カバー２１及び後カバー２４と 側部カバーとの接合部分から側室１６，１７又は電装部品収納室８及び１０に侵 入しようとしても、突起片２９の嵌合部２９ａおよびリブ２９ｂに妨害されて容 易に侵入することができず、リード線２０やコントロール基板９等の電装部品を 濡らしてしまうような虞れがない。

【００２２】

【考案の効果】

本考案の洗濯機の構成によれば、電装部品の取り付け及び接続作業を全て上面 板の表側から行うことができるので、作業がしやすくなり、組立時間の短縮を図 ることができる。

【００２３】 また、電装部品を連結しているリード線に洗濯槽から跳ねる水やお湯使用時の 蒸気が付着することがなくなる。

【００２４】 更に、溝カバーを、その両端部を前及び後カバーで押さえると共に、上方に突 出するよう垂設したリブを前及び後カバーの内側面に当接させるようにして、固 定しているので、上面板の表面にかかった水が前記前及び後カバーと溝カバーと の接合部分から浸入しようとしても、前記リブに妨害されて電装部品収納室内に まで容易に到達できない。したがって、その中の電装部品が濡れてショート等を 起こしてしまうような虞れがない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案実施例の洗濯機における上部外装体の構
成を示す平面分解図である。

【図２】上部外装体の側部の構造を示す側面から見た縦
断面図（図４のＡ−Ａ断面図）である。

【図３】同じく正面から見た縦断面図（図４のＢ−Ｂ断
面図）である。

【図４】本考案実施例の洗濯機の概要を示す斜視図であ
る。

【符号の説明】

２ 機枠 ３ 脱水兼洗濯槽（洗濯槽） ５ 投入口 ７ 上面板 ８ 第１の電装部品収納室 １０ 第２の電装部品収納室 １６，１７ 側室（溝部） ２１ 前カバー ２４ 後カバー ２７，２８ 側部カバー（溝カバー） ２９ｂ リブ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 洗濯槽を内設した機枠と、この機枠の上
   部に設けられ、その中央に洗濯物の前記洗濯槽への投入
   口を有する上面板とを備え、前記上面板には、前部及び
   後部に上部が開口する第１及び第２の電装部品収納室
   と、これら第１及び第２の電装部品収納室を側部で連通
   させる溝部とをその表面に形成し、前記各収納室の開口
   部及び溝部を、それぞれ前カバー、後カバー及び溝カバ
   ーで覆ったものであって、前記溝カバーの両端部に上方
   に突出するリブを垂設し、溝カバーの両端部を前記前及
   び後カバーで押さえると共に、前記リブを前及び後カバ
   ーの内側面に当接させたことを特徴とする洗濯機。