JPH059492A - 廃潤滑油の処理方法 - Google Patents

廃潤滑油の処理方法

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JPH059492A
JPH059492A JP19128391A JP19128391A JPH059492A JP H059492 A JPH059492 A JP H059492A JP 19128391 A JP19128391 A JP 19128391A JP 19128391 A JP19128391 A JP 19128391A JP H059492 A JPH059492 A JP H059492A
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JP
Japan
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lubricating oil
oil
waste lubricating
aqueous solution
waste
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JP19128391A
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English (en)
Inventor
Masahiko Toikawa
政彦 樋川
Masatake Noguchi
正剛 野口
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Mitsubishi Kakoki Kaisha Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Kakoki Kaisha Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】廃潤滑油中の重金属,アルカリ土金属を除去し
て高質な燃料油等として再利用する方法を提供する。 【構成】廃潤滑油をキレ−ト剤の水溶液と混合,接触し
て,前記金属類を錯塩化して水溶液側に移行させた後
に,遠心分離などの物理的操作により,前記水溶液と潤
滑油分を分離する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は廃潤滑油の処理方法に関
し、さらに詳しくは廃潤滑油中のアルカリ土金属等を除
去して燃料油等として有効に再利用する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】潤滑油は、内燃機関,車輛,工作機械,
産業機械等の駆動装置に広く使用されており、とりわけ
最近のモータリゼイションによる自動車の普及,人手不
足解消のための作業の機械化等のためエンジン油,シリ
ンダー油,作動油,極圧潤滑油等の消費量は急増してい
る。これらの潤滑油は、相当時間使用後にその性状が劣
化した時点で、現状では廃油(以下、廃潤滑油という)
として処分されている。例えば自動車のエンジン油は、
数千キロメートル走行に使用した後に自動車修理工場も
しくはガソリンスタンド等で抜き取られ、新しいエンジ
ン油と交換される。抜き取られた廃エンジン油は廃油業
者によって収集され、C重油等の燃料に混入されて低質
燃料油として利用されている。
【0003】以上のエンジン油の利用例は一例である
が、廃潤滑油の再利用方法あるいは処分方法としては、
一般的には(イ)潤滑油原料化,(ロ)燃料化,(ハ)
焼却処分の三通りに大別される。この内(ハ)の焼却処
分は、省資源,省エネルギー,公害防止等の観点から好
ましくなく、今後は(イ),(ロ)の方法に関し、一層
開発が進められるものと考えられる。
【0004】一般的に潤滑油は、石油の重質留分を真空
蒸留,水素化処理,脱ロウ処理等多くの工程を経て精製
し高級化したものであり、そのため価格も他の石油製品
に較べれば桁違いに高価格である。従って廃潤滑油は
(イ)の潤滑油のベースオイルとして再生利用すること
が最も望ましいことであり、一部実施もされている。そ
の一方潤滑油は、前述の如く石油の重質留分をいろいろ
の工程により精製したものであるため、発熱量,硫黄含
有量,窒素含有量等いずれの点からも灯油相当以上の良
質な燃料油としての性状を有しており、(ロ)の燃料化
も次善の有効利用方法といえる。
【0005】しかしながら廃潤滑油をボイラー燃料等と
して有効利用する場合、次のような問題がある。例えば
エンジン油には、その苛酷な使用条件に耐え得るための
各種の添加剤が配合されており、これに起因する燃焼上
の問題がある。すなわちエンジン油の添加剤としては清
浄分散剤,油性向上剤,極圧添加剤,酸化防止剤等10
種類以上が配合されており、その含有量も10%以上に
なっている。そしてこれらの添加剤の内、いくつかはカ
ルシウム,マグネシウム,バリウム等のアルカリ土金属
の有機塩及び亜鉛,鉛等の重金属塩が主要成分として用
いられている。そこで廃潤滑油をそのまま燃焼した場合
には、これらの金属成分は灰成分となるが、例えば構造
の複雑な煙管式ボイラーで使用した場合には、この灰分
が煙管内に蓄積するおそれがあり頻繁に管内の清掃が必
要になる。特にアルカリ金属は高温で粘着性があるため
管内に付着し易く、その除去には大変な労力が必要であ
るとともに、ボイラーの熱効率の低下の原因にもなる。
また灰分が多いことは、それだけ燃焼ガス中のダスト量
も多くなるため、集塵器への負荷増大等の原因にもな
る。以上述べたことから廃潤滑油を、ボイラー用等の高
質な燃料油として再利用するためには油中の灰成分を除
去しなければならないことが分る。
【0006】廃潤滑油中の灰成分の除去に関しては、い
くつかの方法が提案されているが、代表的方法としては
次のものが例示される。すなわち第1の方法は物理的方
法である。これは廃潤滑油中に固形物として混在してい
る無機元素の化合物や、廃潤滑油中の水分中に溶解して
いる塩類等を比重その他油分との物理的性状の違いを利
用して、例えば遠心分離,静電浄油処理,濾過等の操作
により除去するものであるが、これらの操作では潤滑油
添加剤に由来し廃油中に溶解しているアルカリ土金属の
有機塩や重金属塩は除去できないし、また限界粒子径以
下のアルカリ土金属や重金属の微粒子は除去できないと
いう問題がある。
【0007】第2の方法としては塩酸又は硫酸の水溶液
により、廃潤滑油中の金属類を溶解して水溶液側へ移行
し、しかる後に油分と水溶液をその比重差を利用して遠
心分離等により分離するものであるが、強酸を含む液を
処理するため遠心分離機の材質上の問題や、潤滑油中に
残留する酸性液の問題があり、実用化迄には至ってな
い。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は以上の従来技
術の問題点に鑑みてなされたものであって、廃潤滑油中
のアルカリ土金属,重金属等を比較的簡単な方法で、し
かも経済的に除去し廃潤滑油を高質な燃料油等として再
利用する方法を提供することを課題とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨とするとこ
ろは、廃潤滑油を処理して灰成分である重金属,アルカ
リ土金属を除去して高質な燃料油等に再生する処理方法
に於いて、廃潤滑油をエチレンジアミン四酢酸などのキ
レート剤の水溶液と混合・接触して前記金属類を錯塩化
して前記水溶液側に移行させて後に、遠心分離などの物
理的操作により、前記水溶液と潤滑油分を分離すること
を特徴とする廃潤滑油の処理方法である。
【0010】すなわち本発明は、廃潤滑油中に各種添加
剤に由来して含まれるアルカリ土金属,重金属類がキレ
ート剤と反応し錯塩化し、水溶性になる化学的事実に着
目し、また油分とこの得られた錯塩の水溶液の分離に
は、その比重差を利用する遠心分離又は静置分離,ある
いは電気的性質の違いを利用する静電浄油などの物理的
操作を用い、化学的操作と物理的操作を巧みに組み合わ
せることによって完成するに至ったものである。
【0011】そしてキレート剤としては、最も好ましく
はエチレンジアミン四酢酸(EDTA)及びそのアルカ
リ塩類(EDTA−2Na,EDTA−3Na,EDT
A−4Na,EDTA−2NH4 )であるが、これらに
限らずN−ハイドロキシルエチレン・ジアミンN,
N’,N’三酢酸(HEEDTA−3Na),ジエチレ
ン・トリアミン四酢酸(DTPA),N,N,N’,
N’テトラキスエチレンジアミン(THPED),ニト
リロ三酢酸(NTA)及びこのアルカリ塩類(NTA−
3Na)等の単独もしくは混合物の水溶液の使用が可能
である。そして廃潤滑油に対するこれらキレート剤の添
加割合は、その油中の金属の種類とその量によって当然
異なってくるが、一般的には廃潤滑油中の灰分1に対し
1〜20の重量比率である。
【0012】廃潤滑油とこれらキレート剤水溶液の混合
・接触は、攪拌機が付設された回分式の槽型処理槽で攪
拌するのが好適であり、さらに廃潤滑油は常温では粘度
が高いため70〜100℃程度に加熱できるスチームコ
イル又はスチームジャケット等の加熱装置が付設されて
いることが必要である。またキレート剤との反応後の油
水分離には、比重の重い水溶液(重液)と比重の軽い油
分(軽液)とスラッジ等の固形分が含まれるため三相分
離型のデカンタの使用が最も好適であるが、その他の遠
心分離機の使用も当然可能である。
【0013】
【実施例】自動車で使用した廃エンジン油200CCを
約80℃に加熱し、EDTAの10%水溶液を20CC
添加し約30分混合攪拌して次に約120分静置してか
ら、更に2000Gで5分間遠心分離し油分をサンプリ
ングしてその金属含有量を分析したところ次の結果が得
られた。又全体の灰分は0.56%から0.08%迄減少した。 カルシウム;0.034 (0.185) , マグネシウム;0.002
(0.010) 鉄 ;0.006 (0.010) , 亜鉛 ;0.011 (0.1
02) 備考;単位はいずれもwt%で()内数値は処理前の含有
量を示す。
【0014】
【比較例】実施例と同じ廃エンジン油を用い、6000
Gのドラバル型遠心分離機で固形分及び夾在している水
分を分離除去後に、濾過助剤である活性白土を2%添
加、混合してフィルタープレスで濾過してから油中の灰
分を測定したところ、灰分は0.45%であった。
【0015】
【発明の効果】以上説明した廃潤滑油の処理方法によれ
ば、化学的処理と物理的処理を巧みに組み合わせた相乗
効果により経済的に且つ、技術的にも確実に灰成分の少
ない高質の燃料油等に再生できるので、本発明は省資源
上極めて有益である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】廃潤滑油を処理して灰成分である重金属,
    アルカリ土金属を除去して高質な燃料油等に再生する処
    理方法に於いて、廃潤滑油をエチレンジアミン四酢酸な
    どのキレート剤の水溶液と混合・接触して前記金属類を
    錯塩化して前記水溶液側に移行させた後に、遠心分離な
    どの物理的操作により、前記水溶液と潤滑油分を分離す
    ることを特徴とする廃潤滑油の処理方法。
JP19128391A 1991-07-05 1991-07-05 廃潤滑油の処理方法 Pending JPH059492A (ja)

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