JPH0594524U - コントロ−ルケ−ブルの調整機構つき取り付け構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 コントロ−ルケ−ブルの端部を、工具を用い
ることなく比較的狭い場所でも容易に着脱または調整が
出来るようにした。 【構成】 導管１の端部に固着されたキャップ部材３に
翼状に設けられ、調節孔５を有する調節プレ−ト４から
成る端末部材２と、調節プレ−ト４を挟持する挟持突起
８と係合孔９を有するベ−ス部材６と、係合孔９に挿通
し得る係合腕１１を有した係合部材１０との各部材から
構成されている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は各種産業機器の遠隔操作に用いられるコントロ−ルケ−ブルの取り付 け構造の改良に関する。更に詳しくは、コントロ−ルケ−ブルの端部を関連機器 付近に容易に取り付け、かつ容易に長さ方向の取り付け位置を調節し得るコント ロ−ルケ−ブルの調整機構つき取り付け構造の改良に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、コントロ−ルケ−ブルを長さ方向に調節可能に関連機器に取り付ける場 合、導管の端部に固着されたキャップ部材の先端の一領域にねじが刻設された構 造のものが多く用いられ、関連機器にねじ部をねじ込んだ後ロックナットで固定 したり、取り付け板にナットで締め付けるなどの手段を用いている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

自動車などにおいては、コントロ−ルケ−ブルの端部は関連機器の近くの狭い 場所に固着しなければならない場合がしばしばあり、例えばギアシフト装置の周 辺や変速機周辺などの比較的狭い場所に取り付けられることが極めて多く、上述 のような従来の構造ではねじ込むためにコントロ−ルケ−ブルを回転させたり、 工具を用いてナットを締め付けるなどしなければならず、狭い場所でのこの様な 取り付け作業は極めて困難であり、自動車の組み立てラインなどでもネックとな ることがある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案のコントロ−ルケ−ブルの調整機構つき取り付け構造は、（ａ）前記導 管の端部に固着されたキャップ部材の先端付近の一領域に、半径方向外側へ翼状 に突出させた一対の調節プレ−トが設けられると共に、前記調節プレ−トの前記 キャップ部材の長さ方向の中心線から左右対称の適当位置に長さ方向に穿設され 、かつそれぞれの内側面の片方または両方に多数の係止突起が刻設された一対の 調節孔とから構成された端末部材と、（ｂ）前記キャップ部材が摺接し得るガイ ド溝と、前記調節プレ−トを摺動可能に挟持する互いに向き合ったコの字形の一 対の挟持突起が設けられ、更に前記挟持突起に挟持される前記調節プレ−トに穿 設された前記調節孔を見通す位置に、前記挟持突起の上部からその基部にわたっ て貫通刻設された一対の係合孔とから成り、関連機器付近に取り付けられるベ− ス部材と、（ｃ）前記一対の係合孔に挿通し得る一対の係合腕を有すると共に、 前記係合腕の根元付近の一領域に前記調節孔に刻設された係止突起に係合し得る 係止突起が刻設された係合部材とから構成された構造が採用されている。

【０００５】

【作用】

前記コントロ−ルケ−ブルを関連機器に連結するにあたり、予め関連機器付近 に取り付けられたベ−ス部材に設けられた挟持突起に、端末部材に翼状に設けら れている調節プレ−トを滑り込ませ、適当位置にセットした後、挟持突起の上に 穿設されている係合孔に係合部材の係合腕を挿入し、調節プレ−トに刻設された 係止突起と、係合腕に刻設された係止突起を噛み合わせることによって、端末部 材の長さ方向の移動が固定され、コントロ−ルケ−ブルの調節取付が完了する。

【０００６】

【実施例】

つぎに図面を参照しながら本考案のコントロ−ルケ−ブルの調整機構つき取り 付け構造を説明する。

【０００７】 図１は本考案のコントロ−ルケ−ブルの調整機構つき取り付け構造の一実施例 の概略を示す組み付け前の斜視図、図２は図１における組み付け状態を示す斜視 図である。

【０００８】 図１及び図２に於て、導管１の端部には端末部材２が固着されており、端末部 材２はキャップ部材３と、その先端付近の一領域に一対の翼状の調節プレ−ト４ が図に於て水平方向に突設されており、更に調節プレ−ト４には前記キャップ部 材３の軸線から対称の位置に長さ方向に調節孔５がそれぞれ穿設されており、そ の内側面には係止突起５ａが刻設されている。

【０００９】 ベ−ス部材６にはキャップ部材３が摺接し得るガイド溝７が刻設されていると 共に、調節プレ−ト４を挟持する互いに向き合ったコの字形の挟持突起８が突設 されており、更に挟持突起８の上部から垂直方向にベ−ス部材６の基部に貫通し た係合孔９が穿設されている。

【００１０】 係合部材１０には前記係合孔９に挿入し得る一対の係合腕１１が設けられてお り、更に前記係合腕１１の根元部の一領域には、調節孔５に刻設された係止突起 ５ａに係合し得る係止突起１１ａが刻設されている。

【００１１】 叙上のような調整機構つき取り付け構造のコントロ−ルケ−ブルを、関連機器 に連結する場合、ベ−ス部材６は予め関連機器付近に固着しておき、端末部材２ を図１に於てＡ矢指方向に進め、調節プレ−ト４を、互いに向き合う挟持突起８ に滑り込ませると、挟持突起８に穿設された係合孔９と調節孔５が見通せる状態 となる。かかる状態に於て、端末部材２をＡまたはＢ矢指方向に移動させて取り 付け位置を調節した後、係合部材１０の係合腕１１を係合孔９に挿入し、更に調 節孔５に設けられた係止突起５ａに係合腕１１の根元部に設けられた係止突起１ １ａを係合した状態とし、図２で示した組み付け状態となり端末部材２はＡまた はＢ矢指方向に移動せず固定されて取り付けを完了する。

【００１２】 一旦固定したコントロ−ルケ−ブルに、緩みが生じるなどして調節が必要にな ったときは、図２で示した状態から係合部材１０を上に引き上げて調節孔５の係 止突起５ａと係合腕１１の係止突起１１ａとの係合を解き、端末部材２をＡまた はＢ矢指方向に移動させて再調節を行なった後、係合部材１０の係合腕１１を係 合孔９に押し込んで端末部材２を固定し、再調整が完了する。

【００１３】

【考案の効果】

本考案によれば、関連機器にコントロ−ルケ−ブルを連結するために工具を必 要とせず、その結果狭い場所においても取り付け及び調節が極めて容易であると 言う従来にない極めて優れた効果を奏しうる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案のコントロ−ルケ−ブルの調整機構つき
取り付け構造の一実施例の各部材の概略を示す組み付け
前の斜視図。

【図２】図１における組み付け状態を示す斜視図であ
る。

【符号の説明】

１ 導管 ２ 端末部材 ３ キャップ部材 ４ 調節プレ−ト ５ 調節孔 ５ａ 係止突起 ６ ベ−ス部材 ７ ガイド溝 ８ 挟持突起 ９ 係合孔 １０ 係合部材 １１ 係合腕 １１ａ 係止突起

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】可撓性を有する導管と、該導管内に摺動自
   在に挿通された可撓性を有する螺旋管などからなる導管
   とから構成されたコントロ−ルケ−ブルの調整機構つき
   取り付け構造であって、 （ａ）前記導管の端部に固着されたキャップ部材の先端
   付近の一領域に、半径方向外側へ翼状に突出させた一対
   の調節プレ−トが設けられると共に、該調節プレ−トの
   前記キャップ部材の長さ方向の中心線から左右対称の適
   当位置に長さ方向に穿設され、かつそれぞれの内側面の
   片方または両方に多数の係止突起が刻設された一対の調
   節孔とから構成された端末部材と、 （ｂ）前記キャップ部材が摺接し得るガイド溝と、前記
   調節プレ−トを摺動可能に挟持する互いに向き合ったコ
   の字形の一対の挟持突起が設けられ、更に該挟持突起に
   挟持される前記調節プレ−トに穿設された前記調節孔を
   見通す位置に、前記挟持突起の上部からその基部にわた
   って貫通刻設された一対の係合孔とから成り、関連機器
   付近に取り付けられるベ−ス部材と、 （ｃ）前記一対の係合孔に挿通し得る一対の係合腕を有
   すると共に、前記係合腕の根元付近の一領域に前記調節
   孔に刻設された係止突起に係合し得る係止突起が刻設さ
   れた係合部材と、 から構成されたことを特徴とするコントロ−ルケ−ブル
   の調整機構つき取り付け構造。