JPH0594234U - シールド付ヘルメット - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 シールド付ヘルメットにおいて、シールドの
開閉位置に関係なくサンバイザの回動制御を可能にし、
太陽光や照明光による眩惑を防止したり、帽体の窓から
の視界を拡大したりできるようにする。 【構成】 シールド５の内側で帽体１にサンバイザ６を
軸支し、このサンバイザ６の左端に連設されたレバー９
を操作することにより、サンバイザ６を窓２に臨む使用
位置Ｃと窓２外上方へ後退する不使用位置Ｄとの間で回
動させる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、主として自動二輪車や競技用自動車の乗員が使用するヘルメットに 関し、特に、帽体に、その前面の窓を開閉すべくシールドを上下方向回動可能に 軸支したシールド付ヘルメットに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、この種のヘルメットにおいて、太陽光や照明光から使用者の目を守るた めのサンバイザを付設することは、例えば実公平２−２０１８１号公報に開示さ れているように、既に知られている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところが、上記公報に開示されたヘルメットでは、サンバイザが固定式である ため、太陽光等による眩惑が無い場合でも、帽体の窓からの上方視界がサンバイ ザにより多少とも妨げられるという欠点がある。

【０００４】 本考案は、かかる事情に鑑みてなされたもので、シールドとは無関係に使用位 置と不使用位置との間を回動し得るサンバイザを設け、太陽光等による眩惑を避 けたり、帽体の窓からの視界を広げたりできるようにした前記ヘルメットを提供 することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、本考案は、シールドの内側で窓に臨む使用位置と 、窓外上方へ後退する不使用位置との間をシールドから独立して回動し得るよう にサンバイザを帽体に軸支したことを特徴とする。

【０００６】

【実施例】

以下、図面により本考案を自動二輪車乗員用ヘルメットに適用した一実施例に ついて説明する。

【０００７】 先ず図１及び図２において、ヘルメットの帽体１は、その前部に窓２及び顎覆 い部１ａを有するフルフェイス型に形成されており、硬質、高強度のシェル３と 、このシェル３の内面に接合された衝撃吸収性のライナ４とからなっている。

【０００８】 上記シェル３には窓２を開閉し得るシールド５と、このシールド５の内側で窓 ２に出没し得るサンバイザ６が次のように取付けられる。

【０００９】 先ず、シールド５は透明の合成樹脂製であって、窓２全体を覆い且つシェル３ の外面に倣うように湾曲した形状を有し、その左右両端がシェル３の左右両側部 に枢軸７により回動可能に取付けられる。而して、このシールド５は窓２を全閉 にする下降位置Ａと、窓２を全閉にする上昇位置Ｂとの間を回動することができ 、またその間の位置の回動位置でも停止することができるようになっている。 一方、サンバイザ６は、遮光、若しくは減光性の合成樹脂製薄板からなり、シー ルド５と同様にシェル３の外面に倣うように湾曲した形状を有し、その左右両端 がシールド５の回動中心より前方位置でシェル３の左右両側部に枢軸８により回 動自在に取付けられる。而して、このサンバイザ６は、窓２の上縁から下方へ突 出する使用位置Ｃと、窓２外の上方へ後退する不使用位置Ｄとの間を回動するこ とができ、またその間の任意の回動位置でも停止することができるようになって いる。

【００１０】 このサンバイザ６の左端には、シールド５の内側を通ってその下方へ突出する レバー９が一体に連設される。

【００１１】 図２に示すように、シェル３の外面には第１シール部材１０が窓２の上縁に沿 って接着され、このシール部材１０は、サンバイザ６の内面に摺動可能に密接す るリップを有する。

【００１２】 またサンバイザ６の外面には第２シール部材１１が接着され、このシール部材 １１は、シールド５が下降位置Ａにあるとき、その内面に密接するリップを有す る。

【００１３】 次にこの実施例の作用について説明する。

【００１４】 本考案ヘルメットの帽体１を頭部に装着した使用者が自動二輪車を運転してい るとき、自動二輪車のアクセル操作から解放されている左手でレバー９を後方へ 回動操作してサンバイザ６を使用位置Ｃにセットすれば、サンバイザ６により使 用者の目を太陽光や照明光から守り、眩惑を防ぐことができる。またそのような 眩惑の心配が無いときは、レバー９を前方へ回動してサンバイザ６を不使用位置 Ｄへ回動することにより、広い視界を得ることができる。

【００１５】 ところで、サンバイザ６は、シールド５の内側で帽体１に軸支されているので 、シールド５の開閉を何等妨げることはない。またシールド５がどのような開度 位置にあっても、サンバイザ６の使用位置Ｃ及び不使用位置Ｄへの回動制御を行 うことができる。

【００１６】 しかも、シールド５の下降位置Ａでは、サンバイザ６は、シールド５及び帽体 １の両者に重なって、帽体１外側に大きな段部を形成しないから、車両の走行中 、空気抵抗を増大させることもない。

【００１７】 このサンバイザ６は、シェル３に付設された第１シール部材１０のリップに常 に密接しており、またシールド５を下降位置Ａまで回動させれば、サンバイザ６ に付設された第２シール部材１１のリップもシールド５の内面に密接するように なっているので、シールド５の下降位置Ａでは、シェル３、シールド５及びバイ ザ６各間から窓２への雨水等の侵入を防止することができる。

【００１８】 以上、フルフェイス型ヘルメットに本考案を適用した場合について説明したが 、本考案は、顎覆い部を持たないジェット型ヘルメットにも適用し得るものであ る。

【００１９】

【考案の効果】

以上のように本考案によれば、シールドの内側で窓に臨む使用位置と、窓外上 方へ後退する不使用位置との間をシールドから独立して回動し得るようにサンバ イザを帽体に軸支したので、サンバイザの回動制御により太陽光等による眩惑を 防いだり、帽体の窓からの視界を広げたりすることができる。

【００２０】 しかも、サンバイザを回動式に構成したことから、サンバイザを帽体及びシー ルド間の僅小間隙に挿入し得る薄板製とすることができ、したがってシールドの 全閉位置でもシールド及び帽体間に大きな段部が形成されず、空気抵抗の増加を 抑えることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案ヘルメットの側面図

【図２】図１の２部拡大断面図

【符号の説明】

１ 帽体 ２ 窓 ５ シールド ６ サンバイザ ７，８ 枢軸 Ｃ 使用位置 Ｄ 不使用位置

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 帽体（１）に、その前面の窓（２）を開
   閉すべくシールド（５）を上下方向回動可能に軸支した
   シールド付ヘルメットにおいて、 シールド（５）の内側で窓（２）に臨む使用位置（Ｃ）
   と、窓（２）外上方へ後退する不使用位置（Ｄ）との間
   をシールド（５）から独立して回動し得るようにサンバ
   イザ（６）を帽体（１）に軸支したことを特徴とする、
   シールド付ヘルメット。