JPH0593580A - 冷蔵庫 - Google Patents

冷蔵庫

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Publication number
JPH0593580A
JPH0593580A JP25624291A JP25624291A JPH0593580A JP H0593580 A JPH0593580 A JP H0593580A JP 25624291 A JP25624291 A JP 25624291A JP 25624291 A JP25624291 A JP 25624291A JP H0593580 A JPH0593580 A JP H0593580A
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JP
Japan
Prior art keywords
ethylene
refrigerator
adsorbent
heating element
vegetable storage
Prior art date
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Pending
Application number
JP25624291A
Other languages
English (en)
Inventor
Hidenobu Wakita
英延 脇田
Yasue Yamade
恭枝 山出
Yukiyoshi Ono
之良 小野
Kunio Kimura
邦夫 木村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP25624291A priority Critical patent/JPH0593580A/ja
Publication of JPH0593580A publication Critical patent/JPH0593580A/ja
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  • Storage Of Fruits Or Vegetables (AREA)
  • Cold Air Circulating Systems And Constructional Details In Refrigerators (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は冷蔵庫に関するものであり、特に野
菜貯蔵室内に貯蔵された野菜や果実の鮮度を低下させる
ことなく貯蔵を行うものである。 【構成】 通常はファンにより野菜貯蔵室内の空気を吸
着体1に当て、吸着体1に含まれるゼオライトにより果
菜類から発生するエチレンを除去する。ゼオライトのエ
チレン吸着能力が飽和に達した時点で、吸着体1を取り
出し、新たな吸着体に交換するか、もしくは吸着体1を
加熱しエチレンを脱着させ再生し再び冷蔵庫に装着し、
エチレンの除去を行う。また、吸着体8の近傍に発熱体
9を設け、ゼオライトのエチレン吸着能が飽和に達した
時点で、発熱体9に通電することにより、吸着体8を取
り出すことなく、吸着体8を再生することが可能であ
る。以上のように野菜貯蔵室内のエチレンを除去するこ
とにより、果菜類の追熟を防ぐ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は冷蔵庫に関するものであ
り、特に野菜貯蔵室内に貯蔵された野菜や果実の鮮度を
低下させることなく貯蔵を行うものである。
【0002】
【従来の技術】エチレンは植物の老化ホルモンとして知
られ、多くの果菜類は自らエチレンを産出するととも
に、エチレンによって追熟が促進される。このため、果
菜類の熟度促進のために、エチレン発生剤が用いられた
りしている。しかし、すでに十分熟した果菜類に対して
は、エチレンは老化促進剤として働き品質の劣化を及ぼ
すため、エチレンの除去が必要となってくる。この結
果、鮮度保持のためのエチレン除去法が望まれている
が、CA貯蔵などの食品流通過程におけるエチレン除去
法が開発されているだけであり、これまでの家庭用冷蔵
庫にはエチレン除去機能を有するものは全くない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、実際に
最も追熟が進行するのは消費者の手に渡ってからであ
る。また、最近の冷蔵庫の大型化により、果菜類を冷蔵
庫に長く保存しておく場合が非常に多くなった。このた
め、簡単な構成でエチレンを除去できる機能を有する冷
蔵庫が望まれている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、野菜貯蔵室を
有する冷蔵庫において、前記野菜貯蔵室内または前記野
菜貯蔵室と通じる場所にゼオライトを含む吸着体を設け
ることを特徴とする。また触媒を含有させることを特徴
とする。
【0005】
【作用】本発明によると、通常はファンにより野菜貯蔵
室内の空気を吸着体に当て、吸着体に含まれるゼオライ
トにより果菜類から発生するエチレンを除去し、果菜類
の追熟を防ぐ。
【0006】これは、ゼオライトは比表面積が大きく、
適度な大きさの細孔を有することによる。ゼオライトの
エチレン吸着能力が飽和に達した時点で、吸着体を取り
出し、新たな吸着体に交換するか、もしくは吸着体を加
熱し吸着したエチレンを脱着させ再生し再び冷蔵庫に装
着し、エチレンの除去を行う。
【0007】また、本発明の吸着体の近傍あるいは接し
て発熱体を設け、ゼオライトのエチレン吸着能が飽和に
達した時点で、発熱体に通電することにより、吸着体を
取り出すことなく、吸着体を再生することが可能であ
る。この場合、発熱体及び吸着体と野菜貯蔵室とを相互
に分かつダンパー等を設け、通電中はダンパーを閉じ発
熱体から発生する熱および脱着したエチレンが野菜貯蔵
室に行かないようにし、さらに吸着体から脱着したエチ
レンを冷蔵庫外へ逃がしたり脱臭装置へ送ることによ
り、脱着したエチレンが再び野菜貯蔵室内に充満するの
を防ぐことができる。こうして、吸着体が再生された時
点で、通電を停止し、ダンパーを開け再びエチレンの吸
着を行う。以上のように、発熱体を間欠通電し、エチレ
ンの除去を行う。
【0008】また、野菜貯蔵室内に発熱体を設け、発熱
体外表面にゼオライトと無機バインダーからなる吸着層
を設けることにより、効率的に吸着層を加熱でき、短時
間でゼオライトに吸着したエチレンを脱着させることが
でき、冷蔵庫内の温度の上昇を抑制することが可能であ
る。この場合、発熱体と野菜貯蔵室とを相互に分かつダ
ンパー等を設け、通電中はダンパーを閉じ発熱体から発
生する熱および脱着したエチレンが野菜貯蔵室に行かな
いようにし、さらに吸着層から脱着したエチレンを冷蔵
庫外へ逃がしたり脱臭装置へ送ることにより、脱着した
エチレンが再び野菜貯蔵室内に充満するのを防ぐことが
できる。
【0009】また、本発明の吸着層に貴金属などの触媒
物質を共存させることにより、エチレンをそのまま脱着
させることなく、比較的低温で炭酸ガスと水に化学変化
させることが可能である。
【0010】
【実施例】本発明のゼオライトは種々のゼオライトを用
いることができる。その中でも、銅イオン交換A型ゼオ
ライトが望ましい。銅イオン交換A型ゼオライトは、エ
チレンの吸着能力は他のゼオライトと変わらないが、冷
蔵庫の代表的臭気物質の一つであるメチルメルカプタン
の吸着能力に優れ、エチレン除去と同時に野菜貯蔵室内
の脱臭を行うことが可能である。
【0011】本発明の無機バインダーとして、シリカを
用いることが望ましい。シリカを用いることにより、吸
着層と発熱体との密着性を向上させることができる。
【0012】以下に具体的な実施例を示す。 (実施例1)Caイオン交換A型ゼオライト(モレキュ
ラーシーブ5A)を粘土鉱物と水と共に成型後、焼成
し、直径3mm長さ5mmのペレット状にした。このペ
レット20gを不織布で包み吸着体1を作成し、野菜貯
蔵室8内に脱着が可能なように取り付けた。さらに、図
1に示すように、吸着体に風が当たるようにファン2を
設置した。
【0013】図1において、1は吸着体、2はファン、
3および4は空気流、5は開閉扉、6は野菜貯蔵室、7
は冷蔵室である。
【0014】冷蔵庫のスイッチ(図示せず)をいれると
庫内の冷却が始まり、起動したファン2により野菜貯蔵
室内の空気が吸着体に送られ、野菜貯蔵室内のエチレン
が除去される。ゼオライトのエチレン吸着能力が飽和に
達した時点で、吸着体を取り出し、新たな吸着体に交換
するか、もしくは吸着体を加熱し吸着したエチレンを脱
着させ再生し再び冷蔵庫に装着し、エチレンの除去を行
う。
【0015】冷蔵室と野菜貯蔵室との冷気が行き来する
部分を閉じ、野菜貯蔵室を密閉状態にした後、10pp
mになるようにエチレンガスを野菜貯蔵室内にいれ、吸
着体がある場合とない場合について比較した。この結
果、30分後には、吸着体がある場合エチレン濃度は
0.1ppmまで低下したのに対し、吸着体がない場合
9ppm残存していた。以上のように、吸着体により、
エチレンの除去が可能である。
【0016】なお、ゼオライトのエチレン吸着能力が飽
和に達した時点で、吸着体を取り出し、吸着体を400
℃で1時間加熱することにより、初期の吸着能力を回復
することができる。
【0017】(実施例2)Caイオン交換A型ゼオライ
トを粘土鉱物と水と共に成型後、焼成し、直径3mm長
さ5mmのペレット状にし、この20gを不織布で包み
吸着体8を作成した。さらに、電気抵抗体としてニクロ
ム線を有し、ニクロム線周囲を石英管で保護した発熱体
9を作成した。
【0018】また、野菜貯蔵室の背面部の断熱材をくり
抜き、吸着体と発熱体を囲う囲いを設けるとともに、野
菜貯蔵室と通じる部分をくり抜きダンパー10を設け、
冷蔵庫外へ通じる部分にダンパー11を設け、ダンパー
10は発熱体未通電時に開き通電時に閉じるようにし、
ダンパー11は発熱体通電時に開き未通電時に閉じるよ
うにした。また、吸着体とダンパー10の間にファン1
2を設置した。
【0019】図2にその例を示すが、8は吸着体、9は
発熱体、10および11はダンパー、12はファン、1
3および14は空気流、15は開閉扉、16は野菜貯蔵
室、17は冷蔵室である。
【0020】冷蔵庫のスイッチ(図示せず)をいれると
庫内の冷却が始まり、ダンパー10が開くとともに、ダ
ンパー11が閉じられ、さらに起動したファン12によ
り野菜貯蔵室内の空気が吸着体に送られ、野菜貯蔵室内
のエチレンが除去される。ゼオライトの吸着能が飽和に
達した時点で、ダンパー10が閉じられると共に、ダン
パー11が開かれ、同時に発熱体が通電され吸着体の再
生が行われる。発熱体から発生した熱と吸着体から脱着
したエチレンはダンパー11を通り冷蔵庫外へ排出され
る。吸着体が再生されたら、発熱体の通電を停止し、ダ
ンパー10が開かれるとともに、ダンパー11が閉じら
れる。このように、エチレンの吸着除去と、吸着体の再
生を交互に繰り返すことにより、吸着体を交換すること
なくエチレン除去を行うことができる。
【0021】なお、本実施例では吸着体から脱着したエ
チレンを庫外へ逃がす手段を施したが、冷蔵庫に付属し
ている脱臭装置に送る手段を施しても構わない。
【0022】(実施例3)Caイオン交換A型ゼオライ
トを粘土鉱物と水と共に成型後、焼成し、直径3mm長
さ5mmのペレット状にしたものを、塩化白金酸水溶液
に含浸し、焼成し、Caイオン交換A型ゼオライトに貴
金属を担持した。Caイオン交換A型ゼオライト1gに
対し、貴金属量は10mgとした。この20gを不織布
で包み吸着体を作成し、実施例2と同様に発熱体ととも
に野菜貯蔵室内に装着した。
【0023】図2において冷蔵庫のスイッチ(図示せ
ず)をいれると庫内の冷却が始まり、ダンパー10が開
くとともに、ダンパー11が閉じられ、さらに起動した
ファン12により野菜貯蔵室内の空気が吸着体に送ら
れ、野菜貯蔵室内のエチレンが除去される。ゼオライト
の吸着能が飽和に達した時点で、ダンパー10が閉じら
れると共に、ダンパー11が開かれ、同時に発熱体が通
電され吸着体の再生が行われる。吸着体は酸化触媒であ
る貴金属を含有しているので、エチレンをそのまま脱着
させることなく、比較的低温で炭酸ガスと水に化学変化
させることが可能である。なお、発熱体から発生した熱
はダンパー11を通り冷蔵庫外へ排出される。吸着体が
再生されたら、発熱体の通電を停止し、ダンパー10が
開かれるとともに、ダンパー11が閉じられる。このよ
うに、エチレンの吸着除去と、吸着体の再生を交互に繰
り返すことにより、吸着体を交換することなくエチレン
除去を行うことができるとともに、エチレンをそのまま
脱着させることなく、比較的低温で炭酸ガスと水に化学
変化させることができる。
【0024】なお、本実施例では、吸着体から脱着した
エチレンと発熱体から発生する熱を庫外へ逃がす例につ
いて書いたが、より高活性な触媒を用いることにより短
時間でエチレンを酸化分解できるため庫内の温度の上昇
を少なくでき、庫外へ熱および炭酸ガスと水を排出する
ことが不要となる。
【0025】(実施例4)実施例1で作成した吸着体に
おいて、吸着体中のCaイオン交換A型ゼオライトを他
のイオン交換ゼオライトに置き換えた触媒体を作成し
た。これらの吸着体について、室温における各触媒体の
臭気物質吸着能を、代表的な臭気物質であるメチルメル
カプタンを用いて試験した。試験方法は、吸着体0.5
gを、内径2cmの石英管に充填し、石英管に50pp
mのメチルメルカプタンを100ml/minで流通さ
せ、メチルメルカプタンが破過して来るまでの時間を求
めた。結果を(表1)に示した。
【0026】(表1)より明らかなように、銅イオン交
換A型ゼオライトが最も破過して来るまでの時間が長い
ことから、メチルメルカプタン吸着能は銅イオン交換ゼ
オライトが最も優れており望ましいと考えられる。
【0027】
【表1】
【0028】Cuイオン交換A型ゼオライトを粘土鉱物
と水と共に成型後、焼成し、直径3mm長さ5mmのペ
レット状にしたものを、塩化白金酸水溶液に含浸し、焼
成し、Cuイオン交換A型ゼオライトに貴金属を担持し
た。Cuイオン交換A型ゼオライト1gに対し、貴金属
量は10mgとした。この20gを不織布で包み吸着体
を作成し、実施例2と同様に発熱体とともに野菜貯蔵室
内に装着した。
【0029】図2において冷蔵庫のスイッチ図示せずを
いれると庫内の冷却が始まり、ダンパー10が開くとと
もに、ダンパー11が閉じられ、さらに起動したファン
12により野菜貯蔵室内の空気が吸着体に送られ、野菜
貯蔵室内のエチレンが除去される。ゼオライトの吸着能
が飽和に達した時点で、ダンパー10が閉じられると共
に、ダンパー11が開かれ、同時に発熱体が通電され吸
着体の再生が行われる。吸着体は冷蔵庫内の代表的臭気
物質メチルメルカプタンの吸着特性に優れているCuイ
オン交換A型ゼオライトを有しているので、エチレンの
除去と同時に庫内の脱臭が可能である。なお、発熱体か
ら発生した熱はダンパー11を通り冷蔵庫外へ排出され
る。吸着体が再生されたら、発熱体の通電を停止し、ダ
ンパー10が開くとともに、ダンパー11が閉じられ
る。このように、エチレンの吸着除去と、吸着体の再生
を交互に繰り返すことにより、吸着体を交換することな
くエチレン除去を行うことができるとともに、庫内の脱
臭を行うことができる。
【0030】(実施例5)外径10mm、内径9mm、
長さ344mmの石英管外周面を脱脂洗浄した。
【0031】シリカ含有率20wt%のコロイダルシリ
カ1000g、Caイオン交換A型ゼオライト800
g、水1000gを、ボールミルを用いて充分に混合し
てスラリーを調製した。このスラリーを石英管表面の中
心部分277mmにスプレ−法で塗装した後、室温で乾
燥し、続いて500℃で1時間焼成して吸着層を有する
石英管とし、これと電気抵抗体としてニクロム線、およ
び碍子とを用いて発熱体22を調製した。吸着体被覆量
は1.0gであった。
【0032】図3に発熱体の断面図を示す。図3におい
て18はニクロム線、19は石英管、20は吸着層、2
1は碍子である。
【0033】また、野菜貯蔵室の背面部の断熱材をくり
抜き、吸着体と発熱体を囲う囲いを設けるとともに、野
菜貯蔵室と通じる部分をくり抜きダンパー23を設け、
冷蔵庫外へ通じる部分にダンパー24を設け、ダンパー
23は発熱体未通電時に開き通電時に閉じるようにし、
ダンパー24は発熱体通電時に開き未通電時に閉じるよ
うにした。次に、発熱体22とファン25をダンパー2
3の後方に設置した。
【0034】図4にその例を示すが、22は発熱体、2
3および24はダンパー、25はファン、26および2
7は空気流、28は開閉扉、29は野菜貯蔵室、30は
冷蔵室である。
【0035】冷蔵庫のスイッチ(図示せず)をいれると
庫内の冷却が始まり、ダンパー23が開くとともに、ダ
ンパー24が閉じられ、さらに起動したファン25によ
り野菜貯蔵室内の空気が未通電の発熱体に送られ、発熱
体外表面に設置された吸着層により野菜貯蔵室内のエチ
レンが除去される。ゼオライトの吸着能が飽和に達した
時点で、ダンパー23が閉じられると共に、ダンパー2
4が開かれ、同時に発熱体が通電されゼオライトの再生
が行われるが、吸着層が発熱体外表面に形成されている
ので吸着層はすばやくエチレン脱離温度に達し、短時間
で再生が可能となる。発熱体から発生した熱はダンパー
24を通り冷蔵庫外へ排出される。吸着層が再生された
ら、発熱体の通電を停止し、ダンパー23が開くととも
に、ダンパー24が閉じられる。このように、エチレン
の吸着と、ゼオライトの再生を交互に繰り返す。また、
短時間で再生が可能となるため、野菜貯蔵室内の温度上
昇を抑制することができ、さらに吸着体を別に設ける場
合に比べて小さい容積でエチレン除去が可能となる。
【0036】なお、本実施例では吸着層から脱着したエ
チレンを庫外へ逃がす手段を施したが、冷蔵庫に付属し
ている脱臭装置に送る手段を設けても構わない。
【0037】(実施例6)外径10mm、内径9mm、
長さ344mmの石英管外周面を脱脂洗浄した。
【0038】シリカ含有率20wt%のコロイダルシリ
カ1000g、Cuイオン交換A型ゼオライト800
g、水1000gを、ボールミルを用いて充分に混合し
てスラリーを調製した。このスラリーを石英管表面の中
心部分277mmにスプレ−法で塗装した後、室温で乾
燥し、続いて500℃で1時間焼成して吸着層を有する
石英管とし、これと電気抵抗体としてニクロム線、およ
び碍子とを用いて発熱体を作成した。吸着層被覆量は
1.0gであった。この発熱体を実施例5と同様に冷蔵
庫の野菜貯蔵室内に装着した。
【0039】図4において冷蔵庫のスイッチ(図示せ
ず)をいれると庫内の冷却が始まり、ダンパー23が開
くとともに、ダンパー24が閉じられ、さらに起動した
ファン25により野菜貯蔵室内の空気が発熱体に送ら
れ、発熱体外表面に設置された吸着層により野菜貯蔵室
内のエチレンが除去される。ゼオライトの吸着能が飽和
に達した時点で、ダンパー23が閉じられると共に、ダ
ンパー24が開かれ、同時に発熱体が通電されゼオライ
トの再生が行われるが、吸着層が発熱体外表面に形成さ
れているので吸着層はすばやくエチレン脱離温度に達
し、短時間で再生が可能となる。また、吸着層は冷蔵庫
内の代表的臭気物質メチルメルカプタンの吸着特性に優
れているCuイオン交換A型ゼオライトを有しているの
で、エチレンの除去と同時に庫内の脱臭が可能である。
発熱体から発生した熱はダンパー24を通り冷蔵庫外へ
排出される。吸着層が再生されたら、発熱体の通電を停
止し、ダンパー23が開かれるとともに、ダンパー24
が閉じられる。このように、エチレンの吸着と、ゼオラ
イトの再生を交互に繰り返す。また、短時間で再生が可
能となるため、野菜貯蔵室内の温度上昇を抑制すること
ができ、吸着体を別に設ける場合に比べて小さい容積で
エチレン除去が可能となる。さらに、庫内の脱臭を行う
ことができる。
【0040】なお、本実施例では吸着体から脱着したエ
チレンを庫外へ逃がす手段を施したが、冷蔵庫に付属し
ている脱臭装置に送る手段を施しても構わない。
【0041】(実施例7)外径10mm、内径9mm、
長さ344mmの石英管外周面を脱脂洗浄した。
【0042】一方、Ptを担持したアルミナ160g
と、無水硅酸に換算して20wt%含む無水硅酸コロイ
ド水溶液400gと、水200g及びCaイオン交換A
型ゼオライト160gを、ボールミルを用いて充分に混
合して、スラリーを調製した。なお、このスラリーの平
均粒径は、4.5μmであった。このスラリ−を前記石
英管の外周面の両側33mmを残して全周にスプレ−法
で塗装した後、100℃で2時間乾燥し、続いて500
℃で1時間焼成して硅酸を反応させ、シリカ−アルミナ
触媒被覆層を有する石英管を調製した。被覆重量は1.
0g,Pt含有量は、25mgである。この石英管と電
気抵抗体としてニクロム線、および碍子とを用いて発熱
体を作成した。この発熱体を実施例5と同様に冷蔵庫の
野菜貯蔵室内に装着した。
【0043】図4において冷蔵庫のスイッチ(図示せ
ず)をいれると庫内の冷却が始まり、ダンパー23が開
くとともに、ダンパー24が閉じられ、さらに起動した
ファン25により野菜貯蔵室内の空気が発熱体に送ら
れ、発熱体外表面に設置された吸着層により野菜貯蔵室
内のエチレンが除去される。ゼオライトの吸着能が飽和
に達した時点で、ダンパー23が閉じられると共に、ダ
ンパー24が開かれ、同時に発熱体が通電されゼオライ
トの再生が行われるが、吸着層が発熱体外表面に形成さ
れているので吸着層はすばやくエチレン脱離温度に達
し、短時間で再生が可能となる。また、吸着層は酸化触
媒である貴金属を含有しているので、エチレンをそのま
ま脱着させることなく、比較的低温で炭酸ガスと水に化
学変化させることが可能である。発熱体から発生した熱
はダンパー24を通り冷蔵庫外へ排出される。吸着体が
再生されたら、発熱体の通電を停止し、ダンパー23が
開くとともに、ダンパー24が閉じられる。このよう
に、エチレンの吸着と、ゼオライトの再生を交互に繰り
返す。また、短時間で再生が可能となるため、野菜貯蔵
室内の温度上昇を抑制することができ、吸着体を別に設
ける場合に比べて小さい容積でエチレン除去が可能とな
る。さらに、エチレンをそのまま脱着させることなく、
比較的低温で炭酸ガスと水に化学変化させることができ
る。
【0044】また、本実施例では、吸着体から脱着した
エチレンと発熱体から発生する熱を庫外へ逃がす例に付
いて書いたが、より高活性な触媒を用いることにより短
時間でエチレンを酸化分解できるため庫内の温度の上昇
を抑制でき、庫外へ熱を逃がすことが不要となる。
【0045】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、野菜貯蔵
室内のエチレンをゼオライトを含む吸着体で除去するこ
とにより、野菜貯蔵室内の野菜や果実の追熟を抑制する
ことができる。また、吸着体近傍に発熱体を設けるか、
発熱体外表面に吸着層を設けることにより、吸着体の交
換が不要となる。さらに、吸着体近傍に発熱体を設けた
り、発熱体外表面に吸着層を設けた場合には、吸着体に
触媒物質を含有させることにより、エチレンをそのまま
脱着させることなく、炭酸ガスと水へと変換することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の冷蔵庫の要部構成図
【図2】本発明の異なる実施例の冷蔵庫の要部構成図
【図3】本発明の構成要素である発熱体の一実施例の断
面図
【図4】本発明の異なる実施例の冷蔵庫の要部構成図
【符号の説明】
1 吸着体 2 ファン 3 空気流 4 空気流 5 開閉扉 6 野菜貯蔵室 7 冷蔵室 8 吸着体 9 発熱体 10 ダンパー 11 ダンパー 12 ファン 13 空気流 14 空気流 15 開閉扉 16 野菜貯蔵室 17 冷蔵室 18 ニクロム線 19 石英管 20 吸着層 21 碍子 22 発熱体 23 ダンパー 24 ダンパー 25 ファン 26 空気流 27 空気流 28 開閉扉 29 野菜貯蔵室 30 冷蔵室
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木村 邦夫 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】野菜貯蔵室を有し、前記野菜貯蔵室内また
    は前記野菜貯蔵室と連通する場所にゼオライトを含む吸
    着体を設け、前記吸着体が脱着可能であることを特徴と
    する冷蔵庫。
  2. 【請求項2】野菜貯蔵室を有し、前記野菜貯蔵室内また
    は前記野菜貯蔵室と連通する場所に少なくともゼオライ
    トを含む吸着体を設け、前記吸着体近傍あるいは接して
    発熱体を設け、前記吸着体近傍に前記吸着体から発生す
    る気体を移動させる貫通孔を設けたことを特徴とする冷
    蔵庫。
  3. 【請求項3】吸着体が銅イオン交換A型ゼオライトを含
    むことを特徴とする請求項1の冷蔵庫。
  4. 【請求項4】野菜貯蔵室を有し、前記野菜貯蔵室内また
    は前記野菜貯蔵室と連通する場所に発熱体を設け、かつ
    前記発熱体が 外表面 にゼオライトと無機バインダー
    からなる吸着層を有し、前記発熱体近傍に冷蔵庫外およ
    び/または脱臭装置へ通じる貫通孔を有することを特徴
    とする冷蔵庫。
  5. 【請求項5】野菜貯蔵室を有する冷蔵庫において、前記
    野菜貯蔵室内または前記野菜貯蔵室と連通する場所に発
    熱体を設け、かつ前記発熱体が外表面にゼオライトと無
    機バインダーと触媒物質からなる吸着層を有することを
    特徴とする冷蔵庫。
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WO1995023517A1 (en) * 1994-03-01 1995-09-08 Domenico Brancato Snc Di Francesco Brancato & C. Process for cleaning air especially in cold storage rooms for preserving and ripening fruit vegetables and food
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