JPH0593473U - ゴルフパター練習具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 グリーンあるいはホール近辺領域の平坦面を
任意角度の傾斜面に造成して、実戦に即したパター練習
が簡単にできる。 【構成】 筐体の中心位置に立設した軸受ボスに雄雌球
面座を７，５介して水平面に対し３６０度方向へ自由に
傾動ができる傾動盤６を軸着する。そして、筐体１の内
部にはスイッチの押し作動で昇降動作される主副昇降装
置１０，１１を中心軸着部８を基点とした直交線Ｘ−Ｘ
上に配設し、その上端側を球接手３２，３３を介して傾
動盤６にそれぞれ連結するとともに、傾動盤６上には、
一側にホール３６を開口した長尺マット３７を敷設した
ものである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、グリーンあるいはホール近辺の平坦面を任意角度の傾斜面に造成せ しめて、実戦に即したパター練習が簡単にできるようにしたゴルフパター練習具 に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、家庭等において簡単にパター練習ができる練習用具として、平坦状に敷 設した人工芝からなる長尺マットの一端にホールを設けたもの、あるいは、ホー ル周辺を台板を使用して上り勾配に傾斜させたものが用いられていることは、本 出願前例えば実開平２−１３９６７７号公報に記載されて公知である。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところで、従前のこの種ゴルフパター練習具においては、平坦状の長尺マット においてはホールに向かって単に直線的にパットする練習しかできず、また、台 板で上り勾配としたものにおいては、上りのパット練習しかできず、いずれのも のにおいても実際のグリーンにおける傾斜条件に即した多様な練習を簡単に行う ことができないという問題点を有していた。

【０００４】 本考案は、従来の技術の有するこのような問題点に鑑みてなされたものであり 、その目的とするところは、平坦状に敷設された長尺マット、あるいは平坦状と なったホール周辺の長尺マットを、スイッチの印加作動で簡単、迅速に実際のグ リーンにおける種々の傾斜条件に見合う傾斜面に造成せしめて、より高度のパタ ー練習ができるゴルフパター練習具を提供しようとするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するため、本考案におけるゴルフパター練習具は、筐体の中心 位置に立設した軸受ボスに雄雌球面座を介して水平面に対し３６０度方向へ自由 に傾動ができる傾動盤を軸着し、前記筐体内にはスイッチの押し作動で昇降動作 される主副昇降装置を中心軸着部を基点とした直交線上に配設して、その上端側 を球接手を介して傾動盤にそれぞれ連結するとともに、傾動盤上には一側にホー ルを開口した長尺マットを敷設してなるものである。

【０００６】 また、長尺マットの一側に開口したホールの周辺下部に傾動盤上に装着した縁 付きカップを配設するとともに、前記縁付きカップ内部にはホールと合致するカ ップを固定状に収納設置したものである。

【０００７】 また、一側にホールを開口した長尺マットの他端側に設けたパッテング位置の マット中央には主副昇降装置の昇降作動を営ませるスイッチを配設したものであ る。

【０００８】 そして、スイッチは、中心軸着部を支点として水平面に対し傾動盤を前後上下 方向および左右上下方向にそれぞれ傾動せしめる上部スイッチと下部スイッチ、 および左スイッチと右スイッチを対向的に設けて構成したものである。

【０００９】

【作用】

今、一側にホールを開口した長尺マットの平坦部を実際のグリーンにおける種 々の条件に沿うような傾斜面に造成して高度のパット練習を行いたい時には、先 ず、傾動盤を備えた筐体が収納できる高さを有し、かつ平坦部の表面に長手方向 に沿って開放部を設けた平坦台を設置する。 次いで、平坦台内部に一対の主副昇降装置に支持された傾動盤を備えた筐体を 設置した後、平坦台上に亘り一側に開放部に通ずる穴を開口した長尺マットを敷 設する。

【００１０】 以上のようにして、パッテングの準備ができたら、長尺マットの平坦面の一部 を打球の方向に沿って下り勾配の傾斜面あるいは上り勾配の傾斜面に造成しなが らパッテング練習をしたい場合には、先ず、上部スイッチを押し続ける。さすれ ば、主昇降装置は正逆回転モータの正回転作動で昇降螺杆を上昇させる。その結 果、傾動盤は中心軸着部および副昇降装置の球接手部を支点として図４に示され たＡ−Ａ線位置より前方側の領域が低く、後方側の領域が高い下向き状に傾動さ れて長尺マットの平坦面を打球方向に沿い下り勾配の傾斜面に造成する。 また、逆に下部スイッチを押し続けた場合には、正逆回転モータは逆回転され 、主昇降装置は下降側に作動されるので、傾動盤は前とは反対にＡ−Ａ線位置よ り前方側の領域が高く、後方側の領域が低くなるような上向き勾配に傾動され、 長尺マットの平坦部の一部を上向きの傾斜面に造成せしめる。

【００１１】 次に、長尺マットの平坦面の一部を打球方向と直交するような左右の傾斜面に 造成したい時には、先ず、左スイッチを押し続ける。さすれば、副昇降装置は正 逆回転モータの正回転作動で上昇側に作動され、傾動盤を中心軸着部および主昇 降装置の球接手部を支点として図４のＢ−Ｂ線位置より右側の領域が低く、左側 の領域が高くなるように傾動され、長尺マットの平坦面の一部に左側より右側に 向かい下り勾配となった傾斜面が造成される。また、逆に右スイッチを押し続け た場合には、前述と反対に副昇降装置は正逆回転モータの逆回転作動で下降側に 作動し、傾動盤を中心軸着部および主昇降装置の球接手部を支点としてＢ−Ｂ線 位置より右側の領域が高く、左側の領域が低くなるような傾斜状に傾動される。 したがって、長尺マットの平坦面の一部にＢ−Ｂ線を境として右側が高く、左側 が低い傾斜面が造成される。

【００１２】 次に、長尺マットの平坦部の一部に、打球方向に対して斜め方向の左右傾斜面 を造成したい時には、上部スイッチと右スイッチとを同時に押し続ける。さすれ ば、主昇降装置はともに正回転作動で上昇され、傾動盤を中心軸着部を支点とし て図４のＣ−Ｃ線を境として右側の領域が低く、左側の領域が高い傾斜状に傾動 され、長尺マットの平坦面の一部に斜め左側より斜め右側に向かい下り勾配とな った傾斜状の傾斜面が造成される。また、下部スイッチと右スイッチとを同時に 押し続けると主副昇降装置はともに下降側に作動され、傾動盤を中心軸着部を支 点としてＣ−Ｃ線位置より斜め右側の領域が高く、斜め左側の領域が低い傾斜状 に傾動され、長尺マットの平坦部の一部に斜め左側より斜め右側に向け上り勾配 となった傾斜面が造成される。

【００１３】 次に、上部スイッチと右スイッチとを同時に押し続けると、主昇降装置は上昇 側に作動されると同時に、副昇降装置は下降側に作動され、傾動盤を中心軸着部 を支点として図４のＤ−Ｄ線位置より斜め左側の領域が低く、斜め右側の領域が 高くなるように傾動され、長尺マットの平坦面の一部に、Ｄ−Ｄ線を境とし斜め 左側より斜め右側に向け上り勾配となった傾斜面が造成される。 また、下部スイッチと右スイッチとを同時に押し続けると、主昇降装置は下降 側に作動され、副昇降装置は上昇側に作動されるので、傾動盤は中心軸着部を支 点としてＤ−Ｄ線位置を境として斜め左側領域が高く、斜め右側領域が低い傾斜 状に傾動され、長尺マットの平坦部の一部に斜め左側より斜め右側に向け下り勾 配となった傾斜面が造成される。

【００１４】 その上、長尺マットのホール周辺領域を前述と同様に種々の条件に沿うような 傾斜面に造成したい場合には、傾動盤上に縁付きカップを装着するとともに、縁 付きカップの内部にホールと合致するカップを固定状に収納設置し、次いで、こ れらを傾斜台内か、もしくは上面を平坦状とした平坦台内に収納し、その上部に 長尺マットを敷設した後、前述と同様に上部スイッチ、下部スイッチ、左スイッ チ、右スイッチおよび上部スイッチと左スイッチ、下部スイッチと右スイッチ、 または、上部スイッチと右スイッチ、あるいは下部スイッチと左スイッチを同時 に押せば、ホール周辺領域の長尺マットは前述と同様に各種の傾斜面に造成され 、実戦に即した高度のパッテング練習を簡単に行うことができる。

【００１５】 その上、前記スイッチをパッテング位置の長尺マット中央位置に設けた場合に は、練習者がたとえ右利きあるいは左利きであっても、パターにてスイッチを自 由に操作して実戦に即したパッテング練習を容易に行うことができる。 なお、平坦台の利用により練習者の位置が低くなるような場合には、平坦台の 高さと同じ高さのスタンド台を利用すればよい。

【００１６】

【実施例】

実施例について図面を参照して説明する。 図１ないし図７において、１は、上部本体２と下部本体３とを互いに嵌脱自在 に嵌合して内部を空胴状に形成した筐体であって、該筐体１の略中心位置には、 上面に雌球面座５を設けた軸受ボス４を突設するとともに、雌球面座５上には、 雌球面座５と嵌合する雄球面座７を中心位置の下面に下向きに突設した傾動盤６ を嵌合状態のもとに載置し、両者を圧縮弾機９を巻装した螺杆８で連結して、傾 動盤６が螺杆８を支点として水平面に対し３６０度方向に向け自由に傾動できる ように構成せしめる。１０および１１は、中心位置の軸着部すなわち螺杆８を基 点とした直交線Ｘ−Ｘ上に位置した筐体１の内部に立設状に収納位置した主昇降 装置と副昇降装置であって、前記主副走行装置１０，１１はその構成が同一に形 成されている。 すなわち、直交線Ｘ−Ｘ上に位置した下部本体３の内部には２箇所の下部軸受 部１２，１３が立設され、これが下部軸受部１２，１３には、下端に正逆回転モ ータ１４，１５の駆動軸１６，１７に直結されたウオーム１８，１９と噛合する ウオームホイル２０，２１を備え、上端側を複数の分割片２２，２３に分割する とともに、それぞれの分割片２２，２３の内部に係合爪２４，２５を突設した駆 動金具２６，２７を軸架する。 そして、下部軸受部１２，１３と対向する位置の上部本体２の内面にも前記駆 動金具２６，２７の上部側が軸架される上部軸受部２８，２９を下向きに設けて 、駆動金具２６，２７を上下軸受部２８，１２，２９，１３とにより正逆回転自 在に軸架せしめる。３０，３１は、駆動金具２６，２７内に係合爪２４，２５に それぞれ螺合するように挿入した昇降螺杆であって、前記昇降螺杆３０，３１の 上端側は球接手３２，３３を介し、傾動盤６の下面に連結されている。したがっ て、昇降螺杆３０，３１は正逆回転する駆動金具２６，２７により昇降動作され るものである。 ３４は、傾動盤６を備えた筐体１が収納できる高さを有し、中央平坦部表面に 長手方向に沿って開放部３５を設けた平坦台であって、該平坦台３４には、一側 に開放部３５と通ずるホール３６を開口した長尺マット３７が敷設されている。 ３８は、正逆回転モータ１４，１５をそれぞれ正逆回転させるためのスイッチ であって、該スイッチ３８は図８の電気回路に示された如く上部スイッチ３９、 下部スイッチ４０、左スイッチ４１および右スイッチ４２をそれぞれ対向するよ うに集約して構成されており、上部スイッチ３９を押し続けると正逆回転モータ １４の正回転作動で昇降螺杆３０を上昇させ、下部スイッチ４０を押し続けた場 合には正逆回転モータ１４を逆回転させ、昇降螺杆３０を下降せしめる。また、 左スイッチ４１を押し続けると正逆回転モータ１５の正回転作動で昇降螺杆３１ を上昇させ、右スイッチ４２を押し続けると正逆回転モータ１５を逆回転させ、 昇降螺螺杆３１が下降されるように動作されるものである。

【００１７】 図９ないし図１１に示された実施例のものは、長尺マット３７の一側に開口し たホール３６の周辺領域を種々の条件に沿うような傾斜面に造成することができ るようにした場合であって、該実施例の場合には、傾動盤６上に縁付きカップ４ ３を装着するとともに、縁付きカップ４３の内部にホール３６と合致するカップ ４３を固定状に設けた筐体１を平坦台３４の一側内部に収納設置し、次いで、一 側にカップ４４と合致するホール３６を開口した長尺マット３７を平坦台３４上 に敷設したものであって、上記実施例のものにおいては、縁付きカップ４３を備 えた筐体１をホール３６側が高くなるように上向き勾配となった傾斜台内に収納 設置してもよいことは勿論である。

【００１８】 また、図１２に示された実施例のものは、スイッチ３８をパッテング位置付近 の長尺マット３７の略中央位置に設置した場合であって、かかる構成とすれば、 練習者がたとえ右利きあるいは左利きであっても、パターを利用してスイッチン グ作動を簡単迅速に行うことができるものである。４５は、平坦台３４と同高の 高さを有する足台であって、該足台４４はパッテング位置に配設する。

【００１９】

【考案の効果】

本考案は、上述のとおりに構成されているので、次に記載する効果を奏する。 請求項１のゴルフパター練習具においては、スイッチの押し作動で主副昇降装 置を上昇側あるいは下降側に動作せしめて、傾動盤が中心軸着部を支点として水 平面に対し３６０度方向へ向け自由に傾動せしめて平坦状の長尺マット面に実際 のグリーンと同様な上向き傾斜面、下向き傾斜面、左右傾斜面あるいは斜め上向 き傾斜面および斜め下向き傾斜面を随時造成して、実戦に即した高度のパター練 習を行うことができる。 請求項２のゴルフパター練習具においては、ホール周辺領域の長尺マット面に も実際のグリーンと同様な上向き傾斜面、下向き傾斜面、左右傾斜面あるいは斜 め上向き傾斜面および斜め下向き傾斜面を簡単に造成して、高度のパター練習を 行うことができる。 請求項３のゴルフパター練習具においては、練習者がたとえ右利きあるいは左 利きであっても、パターを利用しパッテング位置において簡単にスイッチを操作 して主副昇降装置を昇降作動せしめることができる。 請求項４のゴルフパター練習具においては、パター練習に際し、練習者が誤操 作を起こすことなくグリーン面を好みの傾斜面となるよう速やかに造成してパタ ー練習を行うことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】一部を破断した筐体の斜視図である。

【図２】筐体の縦断正面図である。

【図３】中心軸着部の一部切欠した縦断正面図である。

【図４】作用説明図である。

【図５】筐体の長尺マットを途中に設置した場合の一部
切欠した縦断正面図である。

【図６】図５の平面図である。

【図７】スイッチの拡大平面図である。

【図８】スイッチの電気回路図である。

【図９】筐体の他例を示す一部を切欠し、かつ要部を縦
断した正面図である。

【図１０】筐体の長尺マットのホール周辺領域に設置し
た場合の一部切欠した縦断正面図である。

【図１１】図１０の平面図である。

【図１２】スイッチをパッテング位置近傍に設けた場合
の一部切欠した斜視図である。

【符号の説明】

１ 筐体 ４ 軸受ボス ５ 雌球面座 ６ 傾動盤 ７ 雄球面座 ８ 螺杆 １０ 主昇降装置 １１ 副昇降装置 １４，１５ 正逆回転モータ ３２，３３ 球接手 ３６ ホール ３７ 長尺マット ３８ スイッチ ３９ 上部スイッチ ４０ 下部スイッチ ４１ 左スイッチ ４２ 右スイッチ ４３ 縁付きカップ ４４ カップ Ｘ−Ｘ 直交線

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 筐体の中心位置に立設した軸受ボスに雄
   雌球面座を介して水平面に対し３６０度方向へ自由に傾
   動ができる傾動盤を軸着し、前記筐体内にはスイッチの
   押し作動で昇降動作される主副昇降装置を中心軸着部を
   基点とした直交線上に配設して、その上端側を球接手を
   介して傾動盤にそれぞれ連結するとともに、傾動盤上に
   は一側にホールを開口した長尺マットを敷設したことを
   特徴とするゴルフパター練習具。
2. 【請求項２】 長尺マットの一側に開口したホールの周
   辺下部に傾動盤上に装着した縁付きカップを配設すると
   ともに、前記縁付きカップ内部にはホールと合致するカ
   ップを固定状に収納設置したことを特徴とする請求項１
   記載のゴルフパター練習具。
3. 【請求項３】 一側にホールを開口した長尺マットの他
   端側に設けたパッテング位置のマット中央には主副昇降
   装置の昇降作動を営ませるスイッチを配設したことを特
   徴とする請求項１および請求項２記載のゴルフパター練
   習具。
4. 【請求項４】 スイッチは、中心軸着部を支点として水
   平面に対し傾動盤を前後上下方向および左右上下方向に
   それぞれ傾動せしめる上部スイッチと下部スイッチ、お
   よび左スイッチと右スイッチを対向的に設けて構成した
   ことを特徴とする請求項３記載のゴルフパター練習具。