JPH0593398A - 耐層間剥離性及び耐水性をよくした繊維シート状物 - Google Patents

耐層間剥離性及び耐水性をよくした繊維シート状物

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JPH0593398A
JPH0593398A JP32013591A JP32013591A JPH0593398A JP H0593398 A JPH0593398 A JP H0593398A JP 32013591 A JP32013591 A JP 32013591A JP 32013591 A JP32013591 A JP 32013591A JP H0593398 A JPH0593398 A JP H0593398A
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JP
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fiber
paper
liquid
sheet
polymer composition
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JP32013591A
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Yoshimitsu Saito
由光 斉藤
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Abstract

(57)【要約】 【目 的】 紙類を揉み加工やその他の加工時におい
て,層間剥離しないものにし,柔軟で,縫製加工性がよ
く,耐洗濯性のよいものとして,衣料用等に利用するこ
とを目的とする。 【構 成】 植物性繊維及びフイブリル化し得る化学繊
維または合成繊維に浸透性のよいポリマー組成液を含む
糊料を用いて抄紙するので,糊料は繊維によく分散浸透
して,耐揉性をよくし,揉み加工やその他の加工時にお
いても層間剥離を起さないようになる。なお,また揉み
加工して,繊維組織を弛緩し,繊維束をほぐし,柔軟化
してから,さらに糊料やポリマー組成液を吹付けたり,
塗工したり,含浸したりすることにより,これらの組成
液を十分浸透拡散して諸性能は向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】機械漉きして作製する繊維シート
状物において,層間剥離性を改善して衣類の素材として
利用される分野に関する。
【0002】
【従来の技術】従来,紙類及びその類似品に樹脂加工し
たものはあったが,剛性があって,縫製加工が難しく,
耐水性がなくて洗濯適性がなかった。また,このものの
縫製加工時及び着用時等において,大きな問題は,層間
剥離するということであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】衣類の素材としては,
繊維シート状物がソフトであり,縫製加工性がよく,耐
水性がよく,耐摩耗性や耐揉性,換言すれば,耐層間剥
離性がよくなければならない。これらの点を従来のもの
より,いっそう良くするということが本発明の課題であ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】まず,第1に,繊維シー
ト状物を構成する繊維が後加工に適するように,何等か
の加工によってフイブリル化し得るものを用い,第2
に,その繊維を結合する糊料には,天然樹脂,合成樹
脂,エラストマー及びそれらの組成物(以下,これらを
ポリマー組成液と略す)を包含さし,第3に,繊維シー
ト状物としてからは,揉み加工を行って繊維組織を弛緩
さし,あるいは繊維束をほぐし,毛羽状部分を出し,部
分的な絡みをつくるようにする。
【0005】
【作 用】繊維シート状物を構成している繊維が植
物性繊維やフイブリル化し得る化学繊維または合成繊維
を用いることにより,原料の繊維は使用する当初から,
ある程度フイブリル化した部分があり,糊料等の内部浸
透及び拡散がし易くなっている。これに加えて,糊料濃
度が薄く,低粘度であることと,それに湿潤・浸透剤を
用いることにより,その浸透拡散はよいものになる。天
然物を主体とする通常の糊料には,ポリマー組成液とし
て,天然樹脂,合成樹脂,あるいは,またエラストマー
(合成樹脂に近似しているもの,ゴムラテックス類等)
及びそれらを主体として,浸透剤,湿潤剤,気泡形成剤
等を含む組成物等を包含している。このものを使用する
ことにより,繊維間によく浸透して,その結合をいっそ
う強固なものにし,乾燥後は水に不溶性となり,縫製加
工性,耐水性,耐摩耗性や耐揉性をよくする。このこと
は,手揉みに近い機械揉みにおいても,その揉み加工時
において,従来のように,繊維シート内部において繊維
が層状になっている箇所の層間剥離の現象はなく,十分
な揉み加工を行い得る。この揉み加工によって,繊維組
織を弛緩し,繊維束をほぐし,繊維をフイブリル状化
し,毛羽だたせ,繊維シート状物を重ね合わして,こす
り合わせ,回動あるいは揺動することにより,繊維のほ
ぐれた部分,あるいはフイブリル状化した部分または毛
羽だった部分等が相互に適宜絡み合い,引裂に対して,
さくくなく,粘りのあるものとなり,かつ,柔軟性のあ
るものになる。これがある段階では適当な皺付けにな
る。このような状態で,さらに糊料あるいはポリマー組
成液等を含浸,吹付け,塗工することは,その浸透拡散
はいっそう完全なものになる。
【0006】
【実 施 例】トロロアオイを主体とする植物性粘性液
に,合成樹脂分として,アルギン酸ソーダ3部,ポリビ
ニルアルコール7部,湿潤及び浸透剤としてアルキルナ
フタレンスルホン酸ナトリウム3部を添加し,固型分約
10%の糊料を調製する。これに対し,繊維成分として
は,楮75部,マニラ麻15部,延伸ポリプロピレンカ
ットフアイバー10部からなり,これを糊料に約10%
混入し紙料液とし,機械漉きして,75゜〜100℃で
乾燥し,約0.8mm厚みの紙とする。これを,1対の
掴み具からなる掴み機を数個具備している揉み機,すな
わち,シート状物を挟持移動揉みし得る機械にかけて,
あたかも手揉みのような作動によって,皺付け,あるい
は柔軟化し,繊維組織を弛緩し,繊維束をほぐし,ある
いは毛羽状部分を出して,絡み合いをさす。このような
揉み加工によってもシート状物としての紙の内部におい
て層間剥離は起らない。通常の場合は層間剥離する。次
に,揉み加工後に樹脂加工するには,例えば,ソフトタ
イプ水溶性ポリウレタン(例えば,第一工業製薬株式会
社製 エラストロンCT−4,100部),触媒(例え
ば,第一工業製薬株式会社製 エラストロンキャタリス
ト32,3部),水(300部)及び湿潤及び浸透剤と
して,ポリオキシエチレン誘導体(例えば,花王株式会
社製 エマルゲンL−70,2部) から成るポリマー
組成液を被加工体の紙の重量当り,70〜100重量%
吹付加工して乾燥する。上記において使用する繊維は,
ほぐし易く,フイブリル化し得るものであるから揉み加
工を施すことにより,繊維束は細分化し,さらに揉みの
加工度を上げると繊維は絡みを生じ,液体を吸収し易す
くなり,また,使用液に湿潤および浸透剤を用いること
により,いっそう浸透は十分なものになる。以上は実施
の1例を示したものであるが,その他使用し得る原料等
について,さらに例示して述べる。
【0007】紙に使用する繊維は,和紙用原料を主体と
するが,楮,三椏,雁皮,綿,麻,竹,砂糖きび,芭
蕉,藁等の植物性繊維及びフイブリル化し得る化学繊維
や合成繊維である。例えば,延伸配向し得るポリオレフ
イン系のもの,ポリアミド等である。糊料に用いられる
原材料は,粘性剤,バインダー,サイジング剤,填料等
であるが,特に粘性剤及び結合剤(バインダー)につい
ていうと,従来から用いられている天然品のトロロアオ
イ,ノリウツギ,むくげ等であり,合成品では,各種の
水溶性あるいはエマルジョンで,ポリアクリルアミド,
ポリエチレンオキシド,各種繊維素系ポリマー,ポリビ
ニルアルコール,アクリルレジン,ウレタンレジン,ビ
ニル系レジン及びそれらのコポリマーあるいはターポリ
マー,または複合体,さらに反応性レジンでは,尿素・
ホルムアルデヒド,メラミン・ホルムアルデヒド,ポリ
アミン・ホルムアルデヒド等の縮合物,エポキシレジ
ン,エピクロルヒドリン,ポリウレタン,ポリアミド等
のポリマーである。また添加剤として,湿潤・浸透剤に
は,アニオン性の脂肪族アルコール,カチオン性の脂肪
族アミンの塩類,中性のものとしては,アニオンとカチ
オンのグループがほぼ同じ化合物,例えば,オレイルア
ミノオレート,両性のものでは,例えば,アミノ酸,ノ
ニオン性ではポリアルキルエーテル等,その他の界面活
性剤等であって,これらは糊料,あるいは紙料液の構成
によって使い分ける。糊料及びポリマー組成液を含む糊
料,あるいは樹脂加工として単品使用するポリマー組成
液等は3000センチポイズ以下,通常は100ないし
500センチポイズ程度であって,低粘度のものであ
る。天然糊料に,ポリマー組成液を添加する濃度は,有
効成分として,少くなくとも,3%以上使用することが
望ましい,すなわち,3%以下では,濃度がうすくて,
結合効果及び乾燥後における耐水効果があらわれないか
らである。加工法については,以上のような原材料を使
用して,抄紙して揉み加工するだけでもよく,また例示
したように2段階の加工を行ってもよい。そして,製品
の構成については,これらのものあるいは,不織布や布
地と複合したりすることは自由であり,染色,印刷等も
適宜実施し得るものである。
【0008】
【発明の効果】繊維シート状物は植物性繊維及びフイブ
リル化し得る化学繊維または合成繊維等で構成している
ので,繊維間に糊料の浸透が十分行われる。しかも,そ
れに加えて湿潤・浸透剤を使用して,糊料の浸透性をよ
りよくしている。また,揉み加工を行って,繊維の交絡
組織を弛緩し,繊維束をほぐしているので,さらに糊料
やポリマー組成液で加工した場合,その吸収及び浸透性
は良いものとなる。揉み加工では,その加工を十分行う
ことにより,繊維の交絡や繊維束のほぐす効果のほか,
そのほぐれた繊維のおのおのを毛羽立たせ,次の段階
で,それを絡ます等の効果を生ずる。糊料やポリマー組
成液の繊維間えの十分な浸透は,揉み加工によって層間
剥離を起さないので十分な揉み加工が可能となり,柔軟
なものになし得る。ポリマー組成液の利用は乾燥後に,
ポリマーは水に不溶性となり,耐水性であり,洗濯適性
をもつようになる。また繊維間の結合も強くなってお
り,揉み加工によって柔軟化しているので縫製加工も可
能になる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 植物性繊維及びフイブリル化し得る化学
    繊維または合成繊維,あるいは,それらのブレンド品の
    繊維組成シート状物を,天然樹脂,合成樹脂,あるいは
    エラストマー及びそれらの物質の発泡可能なポリマー組
    成液及びそれらの混合組成液を3%以上含む糊料をもっ
    て紙料液とし,これを用いて抄紙して,これを,シート
    状物を挟持移動揉みし得る機械で機械揉みを行って,組
    織の弛緩,あるいは,ほぐし,皺付,あるいは柔軟化
    し,耐層間剥離性及び耐水性をよくした繊維シート状
    物。
  2. 【請求項2】 植物性繊維及びフイブリル化し得る化学
    繊維または合成繊維,あるいは,それらのブレンド品の
    繊維組成物を,通常の抄紙用,糊料,またはポリマー組
    成液及びそれらの混合組成液を3%以上含む糊料を紙料
    液とし,これを用いて抄紙して挟持移動揉みし得る機械
    で機械揉みを施して,繊維組織及び繊維束をほぐし,毛
    羽状部分を出し,部分的な絡みをつくり,この繊維シー
    ト状物をポリマー組成液,あるいは,それを含む糊料等
    に含浸したり,あるいは吹付,塗工等により繊維組織
    や,その組織の弛緩部分やまた組織や毛羽等の絡み等の
    部分に十分に浸透拡散さして,耐層間剥離性及び耐水性
    をよくした繊維シート状物。
JP32013591A 1991-09-27 1991-09-27 耐層間剥離性及び耐水性をよくした繊維シート状物 Pending JPH0593398A (ja)

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