JPH0593383A - 古紙再生方法 - Google Patents

古紙再生方法

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JPH0593383A
JPH0593383A JP27660491A JP27660491A JPH0593383A JP H0593383 A JPH0593383 A JP H0593383A JP 27660491 A JP27660491 A JP 27660491A JP 27660491 A JP27660491 A JP 27660491A JP H0593383 A JPH0593383 A JP H0593383A
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pulper
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JP27660491A
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Koji Igawa
宏次 井川
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KURINPETSUTO KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 アルミニウムなどの金属箔を含んだ多層紙か
らパルプを取り出し、これからパルプ以外の不要物を除
去して純度の高い再生紙を得ることができる古紙再生方
法を提供する。 【構成】 パルパー20においてパルプを離解するとと
もに金属箔を分断し、分断された金属箔のうち一定の大
きさ以上のものを除去する。その後、滞留ポーチャー4
8においてこの紙料液を一定時間滞留させ、弱アルカリ
と微細な金属との反応により、パルパーで除去できなか
った微細な金属細片を溶解する。弱アルカリとしては、
パルパーに原料とともに投入する苛性ソーダを用いても
よいが、滞留ポーチャーにおいて新たに追加してもよ
い。金属細片を苛性ソーダに溶解させることにより、紙
料液からは金属がほとんど除去される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、使用済みの紙を処理し
て新しい用途の紙として再生する古紙再生方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】近年、地球の温暖化など世界的規模での
環境問題がクローズアップされ、その原因を究明し対策
を講ずることが国際的な関心事となっている。たとえ
ば、紙の使用量が現状のままで増加すれば、それにとも
なってゴミの量も増え、これを焼却することによって大
量の二酸化炭素が排出され、自然環境の破壊に一層拍車
をかけることとなる。
【0003】一方、近年、OA機器の普及や各種紙製品
の開発などによって紙の使用量は増加傾向にあり、パル
プの使用量を抑制することは困難である。そこで、古紙
の再資源化が注目され、使用済みの紙を再び使用可能な
紙に再生する努力がなされている。従来からも古紙の再
生は行われていた。製品等の容器、例えば牛乳パックな
どは良質のパルプを使用しており、これらから様々の用
途の紙製品を再生することは非常に価値あることであ
る。
【0004】このような処理を行うシステムとして代表
的なものは、原料となる古紙をパルパーに投入し、パル
パーにおいて古紙と所定の薬品を撹拌してパルプを離解
させ、これをいくつかの工程を経て抄紙装置へ送り、抄
紙するというものである。
【0005】ところで、紙製容器の中には、アルミニウ
ム箔などの金属層を有する多層紙からなるものがある。
このような多層紙のうち代表的なものは、紙の他にポリ
エチレンとアルミニウム箔からなる層を五層に重ねたも
のである。このようにアルミニウム箔の層を容器の内側
に設けると、缶詰と同じように内容物を密閉することが
できるので、酸素や光が完全に遮断される。したがっ
て、製品を滅菌してこのような容器に充填すると、長期
間の保存が可能となる。このような利点を生かし、この
種の容器はジュース、ロングライフ牛乳、酒、コーヒー
などの容器として広く使用されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うにアルミニウム箔の層を有する紙製容器の場合、多く
のパルプ原料を含んでいながら、従来はパルプの再生利
用が行われていない。その理由は、アルミニウム箔を含
んだ紙容器に対して、従来と同様の方法を用いてパルプ
を再生すると、パルプ再生の過程で粉砕されたアルミニ
ウム箔がパルプに混入し、最終的に得られた紙には大量
のアルミニウム箔が含まれることとなり、実用にはなら
ないからである。
【0007】このようにアルミニウム箔などの金属箔を
含んだ紙製容器は再生処理ができないため、その処理が
問題となる。このような容器の場合、焼却しても燃える
のはアルミニウム以外の部分だけであり、アルミニウム
を無理に燃やそうとして高温にすると、焼却炉自身が破
損しかねない。また、焼却という方法は二酸化炭素の放
出や、資源の再利用という観点からも好ましくない。更
に、地中に埋めるという方法も採られていたが、アルミ
ニウムは地中でも容易に分解されないため、新たな環境
破壊につながる。このため、欧米ではアルミニウム箔を
含んだ紙製容器の使用を禁止するという動きが出始めて
いる。
【0008】本発明は上記事情に基づいてなされたもの
であり、アルミニウムなどの金属箔を含んだ多層紙から
パルプを取り出し、これからパルプ以外の不要物を除去
して純度の高い再生紙を得ることができる古紙再生方法
を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの第1の発明は、金属箔の層を含んだ多層紙のパルプ
を離解させるとともに前記金属箔を分断し不要物として
除去して紙料液とする第1の工程と、分断された前記金
属箔のうち除去されずに前記紙料液中に残った微細なも
のをアルカリ溶液によって溶解する第2の工程と、前記
紙料液中の離解されたパルプを抄き上げるか、又は抄紙
して再生紙を得る第3の工程と、を少なくとも含んでい
ることを特徴とするものである。
【0010】上記の目的を達成するための第2の発明
は、前記第2の工程が、前記第1の工程から得られる紙
料液をアルカリ溶液とともに滞留させ、回転翼でこの液
を撹拌することを特徴とするものである。
【0011】
【作用】第1の発明は前記の構成により、第1の工程は
例えばパルパーにおいて行われ、金属箔はここで粉砕さ
れ、このうちある大きさ以上の金属細片は第1の工程に
おいて除去される。しかし、金属箔の一部は必要以上に
細かく粉砕され離解されたパルプを含む紙料液とともに
次の工程に移送される。第2の工程は例えば滞留ポーチ
ャーにおいて行われ、アルカリとしては例えば苛性ソー
ダを使用し、これを紙料液とともに一定時間にわたり滞
留させる。これによって金属細片はアルカリに溶解さ
れ、紙料液から除去される。このように金属細片のほと
んどを除去した紙料液を第3の工程として抄紙装置にて
抄紙することにより、金属細片をほとんど含まない再生
紙が得られる。
【0012】第2の発明は前記の構成により、第2の滞
留工程において滞留させ、同時に回転翼によって紙料液
とアルカリの混合液を撹拌することにより、金属細片の
溶解が促進され、紙料液中の金属細片はほとんど除去さ
れる。
【0013】
【実施例】以下に図面を参照して本発明の実施例につい
て説明する。図1は本発明の一実施例である古紙再生方
法を用いたパルプ再生システムによって例えば使用済み
の紙製容器や加工屑からパルプを再生する工程のフロー
を示した図、図2は本実施例で原料として使用する積層
紙の断面図、図3は原料となる使用済み紙製容器を最初
に投入するパルパー20の概略断面図、図4は図1に示
すインペラーとスクリーンの近傍を拡大して示した断面
図、図5はスクリーン装置の断面図、図6はバットの概
略断面図である。なお、このシステムでは原料として、
断面が図2のようにアルミニウム箔の層を含む三種五層
の積層紙からなる紙製容器を使用するものとする。同図
に示すようににこの積層紙は、内側から15〜20ミク
ロン程度のポリエチレン層10、9ミクロン程度のアル
ミニウム箔の層12、15ミクロン程度のポリエチレン
層14、310〜340g/m2 程度の原紙(パルプ)
の層16、そして15ミクロン程度のポリエチレンの層
18の各層からなる。
【0014】図3に示すパルパー20には、1トンの原
料に対して約5kgの苛性ソーダ及び20kgの次亜塩
素酸ソーダを加える。ここで苛性ソーダは主としてパル
プを離解させる補助のためのもの、次亜塩素酸ソーダは
パルプを漂白するためのものである。この工程において
特徴的なことは、原料をパルパー20に連続的に投入す
るのではなく、投入された一定量の原料についてパルパ
ーでの処理を完了し次の工程に送った後に、パルプ以外
の残留物のポリ及び金属箔のみを排出する、いわゆるバ
ッチ式処理を行うという点である。従来のパルプ再生方
法では、もっぱらアルミニウム箔を含まない原料だけに
ついて再生処理を行っていたので、例えばコンベヤ等で
原料をパルパーに運びパルパーに連続的に投入すること
が可能であった。しかし、アルミニウム箔の層を含む多
層紙の場合、水分を吸収して全体の堆積が大きく膨らむ
ため、連続的に原料を投入するとパルパーでの処理が円
滑に進行しないことが明かとなった。したがって、本実
施例では上記のようなバッチ式による処理方式を採用
し、円滑な処理を行うことができるようになった。
【0015】パルパー20のタンク22の内部には、図
3に示すように紙料液を撹拌するためのインペラー(回
転翼)24、及びこのインペラー24の下にあって多数
の孔を有するステンレス鋼製のスクリーン26が設けて
ある。図4に拡大して示すように、インペラー24の裏
側とスクリーン26との間隔は従来のパルパーに比べて
大幅に小さく、約2ミリメートルとしてある。これは製
造誤差などによって、回転するインペラーとスクリーン
とが衝突することのない範囲でできる限り両者を近づけ
た結果である。従来のパルパーではインペラーとスクリ
ーンの間隔がこれよりも大きかったため、粉砕された原
料がこの隙間に詰まるという不都合があった。しかし、
この間隔を約2ミリ程度とした結果、かかる問題は解消
される。更に、インペラーとスクリーンとの間隔をこの
ように狭くすることにより、この間の空間に乱流を発生
させ、スクリーンを通過しないでスクリーン上に沈澱し
ているパルプをインペラーの上部に巻き上げることがで
き、離解を促進できるとともにスクリーンの目詰まりを
防ぐことができる。
【0016】パルパー20では、原料と上記の薬品を投
入し、温度を約40°Cに保って撹拌する。このとき撹
拌によってパルプを離解させる一方で、アルミニウム箔
やポリエチレンは取り出しやすいようできるだけ大きな
破片にすることが望ましい。この点を考慮して、インペ
ラー24はそれ自身でアルミ層を細かすぎるほど粉々に
砕くことなく、また、インペラーの上部に清流回転が生
ずるよう、特殊な形状とする。このようなインペラー2
4を150馬力のモーターで回転させ、約1時間にわた
って原料と薬品とを撹拌する。これにより、パルプを離
解させインペラーの下の直径4ミリメートルの孔30を
有するスクリーンを通過させる。一方、アルミニウム箔
の大部分とポリエチレンは、不要物としてタンクの側面
に設けられたゲートバルブ28から外部へ取り出され
る。
【0017】このようにパルパー20での処理により、
アルミニウム箔の約99.1%を除去することができ
る。しかし細かく粉砕されたアルミニウム箔はパルプと
ともにスクリーンの孔30を通過する。したがって、こ
のパルプには、アルミニウム箔が混入しており、使用可
能な紙として再生することはできない。
【0018】パルパー20のスクリーン26を通過した
パルプはポーチャー32を介して叩解レファイナー34
に入る。この叩解レファイナーはちょうど石臼と似た構
造を有し、パルパーで離解したパルプを更に細かく離解
させる。
【0019】叩解レファイナー34から出たパルプはポ
ーチャー36を経て、除塵を行うためのスクリーン装置
38に入る。スクリーン装置38は図5に示すように、
インペラー40を回転させ、左側から供給されるパルプ
原料を加圧して直径15/1000インチのスリット孔
を有するスクリーン(商品名FNスクリーン)42を通
過させる。このときインペラー40の側方から大量の水
を供給して紙料液を希釈する。これによってスクリーン
42を通過できない大きなアルミニウム箔の細片はスク
リーンの表面から洗い流され、FNスクリーンの側方か
ら連続的にオーバーフローによって不要物としてテール
スクリーン44へ送られる。従来の装置では、スクリー
ンを通過した紙料液をもう一度インペラーの上流に戻
し、再びインペラーで加圧してスクリーンを通過させて
いた。
【0020】しかし、このように紙料液をフィードバッ
クさせる構成の場合には、インペラーによって液に加え
る圧力を大きくしなければならないため、スクリーンを
通過する不要な細片の量が多くなるという問題がある。
そこで本実施例では、スクリーン装置38において大量
の水を供給するとともにスクリーンを一回だけ通過させ
る構成としたところ、不要物除去の効率が高まることが
明かとなった。
【0021】スクリーン装置38から除去されたものは
テールスクリーン44を通過する際にパルプ成分だけが
抽出され、ポーチャー36へ戻され、それ以外の不純物
は廃棄される。これによってより多くのパルプの回収が
可能となる。テールスクリーン44に設けられるスクリ
ーン孔の直径は20/1000インチとしてある。
【0022】スクリーン装置38を通過した紙料液は洗
浄機46を経て滞留ポーチャー48に送られ、ここに例
えば10時間程度にわたり紙料液を滞留させる。この滞
留ポーチャーは50立方メートルの容積で、その内部に
は回転翼(プロペラ)が設けられ、滞留中はこのプロペ
ラを回転させて紙料液の撹拌を行う。
【0023】パルパーでは原料のパルプを離解させるた
めに苛性ソーダを投入したが、この苛性ソーダは弱アル
カリ性であり、アルミニウムと反応してこれを溶解する
という性質を持つ。しかし、パルパー20において分解
される程度の比較的大きいアルミニウム箔の細片と苛性
ソーダとの反応は遅く、かかる細片の全てを苛性ソーダ
との反応によって溶解することはできない。このためパ
ルパーでは粉砕されたアルミニウム箔をスクリーン26
によって濾過し、直接取り除いている。
【0024】しかし、このスクリーン26を通過するほ
ど細かく分断されたアルミニウム細片は直接的な方法で
除去することは難しい。一方アルミニウム箔は、細かく
なればなるほど苛性ソーダ等の弱アルカリと反応し易く
なる。滞留ポーチャー48に至るまでの間に、一定以上
の大きさのアルミニウム箔の細片はパルパー等において
除去されているため、除去されないで残っているアルミ
ニウム箔の細片は非常に微細なものである。したがっ
て、この滞留ポーチャー48にしばらくの時間滞留さ
せ、プロペラでよく撹拌することにより、アルミニウム
は最初に原料とともに投入した苛性ソーダと反応する。
これによりパルパーを通過したアルミニウム細片の大部
分は苛性ソーダによって溶解され、したがって紙料液か
らアルミニウム箔を除去することができる。なお、本実
施例では滞留ポーチャー48でアルミニウムと反応させ
る苛性ソーダはパルパー20において原料とともに投入
したものを用いているが、滞留ポーチャー48において
新たに苛性ソーダを加えてもよい。また、本実施例では
滞留時間を10時間程度としているが、この時間はパル
パー20のスクリーンの孔の直径など前後の装置にも依
存する。ただし、最低1時間30分以上は必要と考えら
れる。
【0025】滞留ポーチャー48を経た紙料液はポーチ
ャー洗浄機50、マシンチェスト52を介してスクリー
ン装置54に送られる。このスクリーン装置54の孔の
大きさは、滞留ポーチャー48の前段のスクリーン装置
38のものよりも小さく、10/1000インチとして
あるが、その他の構成はスクリーン装置38と同じであ
る。したがって、ここでも大量の水を使用してスクリー
ンの表側に付着した不要物を効率よく取り除くことがで
きるという点が重要なポイントとなる。スクリーン装置
54において除去された不要物はテールスクリーン56
へ送られ、テールスクリーン44の場合と同様にパルプ
成分だけをポーチャー洗浄機に送り、より多くのパルプ
を回収しようとしている。このように2つのスクリーン
装置38及び54による多段スクリーニィングを行うこ
とにより、単一のスクリーニィングの場合に比べ加える
圧力を小さくできるという利点がある。
【0026】スクリーン装置54を経た紙料液は、抄紙
装置58へ送られる。図6はこの抄紙装置58の概略断
面図であり、スクリーン装置54から送られた液はこの
図の右側から供給される。
【0027】図6に示す抄紙装置58において、供給さ
れた紙料液66はバット68内を流通する。この紙料液
66に半分ほど浸水して回転するよう設けられた円網6
0の中心部には、ちょうどこの円網の中心軸に沿った配
置で真空吸引部62が設けてある。この真空吸引部62
によって真空吸引することにより、紙料液66は円網6
0の周囲に引き寄せられ、これと並行して円網60を矢
印の方向へ回転させると、パルプ繊維は円網の周囲に沿
って吸着されるが、その他の液体は円網60を通過す
る。こうして吸着されたパルプは円網60の上部にあっ
て円網の回転に同期して搬送されるクーチロール64上
に巻き取られ、シート状のウエットパルプ又は再生紙が
得られる。
【0028】なお、本実施例ではこの抄紙装置58にお
いて、スクリーン装置54から供給された紙料液に多量
の水を加え(さし水)てオーバーフローさせ、このさし
水によって希釈された紙料液を流通させながら抄紙する
方式を採用する。ここで追加する水の量は、例えばもと
の紙料液に対し体積にして約3分の1程度である。この
状態で円網60を回転させて真空吸引したところ、滞留
ポーチャー48において溶解されずに残った僅かのアル
ミニウム箔もほぼ完全に除去され、アルミニウム箔がほ
とんど含まない紙が得られた。試みに、水の流通を行わ
ず、その他の部分は従来と全く同様にして抄紙を行った
場合には、水の追加を停止した時点からアルミニウムの
含有量が増加することが確認された。
【0029】かかる実験事実に対し、その詳細なメカニ
ズムは、吸引されて円網60に近づこうとするアルミニ
ウム箔の微小細片が、その大きな比重のため、追加され
対流している水によって円網付近から洗い流され、円網
に一定の距離以上近づくことができないためではないか
と考えられる。
【0030】以上のようにいくつかの段階を経てアルミ
ニウムが除去されパルプが再生されるが、それぞれの段
階でそれぞれの状況に見合ったアルミニウム箔の除去を
行うことにより、最終的にほとんどアルミニウムが含ま
れず実用に供し得るパルプが再生される。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、パ
ルパーにおいて分断された金属細片のうちパルパーで除
去できない程度の微細な金属細片を所定の時間にわたっ
て滞留させ、この期間中にアルカリと反応させて溶解す
ることにより、紙料液から微細な金属細片の大部分を除
去することができる。したがって、この後の処理工程に
配置された抄紙装置によって得られるウエットパルプ又
は再生紙は、金属箔をほとんど含んでいない。これによ
り、金属箔の層を含む多層紙についても、焼却したり埋
め立てたりすることなく再生紙として再利用することが
可能となり、資源を節約でき、自然環境の保全に寄与し
うる古紙再生方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である古紙再生方法を用いた
パルプ再生システムによって例えば使用済みの紙製容器
や加工屑からパルプを再生する工程のフローを示した図
である。
【図2】本発明の実施例で原料として使用する積層紙の
断面図である。
【図3】パルパーの概略断面図である。
【図4】図1に示すインペラーとスクリーンの近傍を拡
大して示した断面図である。
【図5】スクリーン装置の断面図である。
【図6】抄紙装置の概略断面図である。
【符号の説明】
10,14,18 ポリエチレン層 12 アルミニウム箔 16 原紙層 20 パルパー 22 タンク 24 インペラー 26 スクリーン 28 ゲートバルブ 32,36 滞留ポーチャー 34 叩解レファイナー 38,54 スクリーン装置 46 洗浄機 48 滞留ポーチャー 58 抄紙装置 60 円網 62 真空吸引部 64 ブランケット 66 バット 70 排出口

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属箔の層を含んだ多層紙のパルプを離
    解させるとともに前記金属箔を分断し不要物として除去
    して紙料液とする第1の工程と、分断された前記金属箔
    のうち除去されずに前記紙料液中に残った微細なものを
    アルカリ溶液によって溶解する第2の工程と、前記紙料
    液中の離解されたパルプを抄き上げるか、又は抄紙して
    再生紙を得る第3の工程と、を少なくとも含んでいるこ
    とを特徴とする古紙再生方法。
  2. 【請求項2】 前記第2の工程は、前記第1の工程から
    得られる紙料液をアルカリ溶液とともに滞留させ、回転
    翼でこの液を撹拌することを特徴とする請求項1記載の
    古紙再生方法。
JP27660491A 1991-09-27 1991-09-27 古紙再生方法 Pending JPH0593383A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4748822B1 (ja) * 2010-10-05 2011-08-17 トナミ運輸株式会社 アルミ−紙系廃棄物の資源化システム
CN115029961A (zh) * 2022-06-29 2022-09-09 东莞市益和纸制品有限公司 一种环保坑纸及其生产工艺
CN115302833A (zh) * 2022-07-06 2022-11-08 南通富强纸业有限公司 一种废纸回收用压缩装置

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